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術伝流操体・操体で一通り治療 (4)あまり動かない人の例1.

あまり動かない人の例1.

1.はじめに

  操体で一通り治療した例として、先回までの2回で、よく
動く人を出しました。今回は余り動かない人の例です。

 ただ、初めてだったので動かなかったという面もあるので、
こういう人が慣れてくると、よく動くようになることも多いで
す。

2.仰向けから横向き、また仰向け

2.1.ラクな姿勢は、仰向け?

 「ラクな姿勢で寝てください」とお願いしたら、仰向けにな
りました(写真1)。初めてで緊張していた可能性が大きかっ
たように思います。

写真1

 左右の足を比べたら、左足首から先が少し外に倒れ気味だっ
たので、試しに足を曲げて倒してもらいました。

 左足の踵の位置が、右足の足首の辺り、膝の辺り、もっと深
く曲げて足の付根の近くの3つを比較してイイ感じのものを聞
いたら、右膝の辺りに左踵を置くのがイイ感じとのことでした
(写真2)。

写真2

 そこで、その姿勢を強調するように左足大腿内側膝よりの皮
膚を少し膝の方にズラすことを切っ掛けにして、声を掛けて首
を左右に捻ったりしてもらいました(写真3)。

写真3

 そのうち大きく姿勢を変えたいようだったので、また、ラク
な姿勢を探してもらったら、横向き寝になっていきました。

2.2.横向き寝から捻れる

 横向き寝から、上半身を同じ方に倒すか、反対側に倒すか試
してもらったら、反対側の方がイイ感じということでした。

 そこで、「仰向け捻れ型」かなと思い、上になった腰の皮膚
を膝の方にズラしながら、経絡的に関連する所を調べていきま
した(写真4)。

写真4

 足の裏まで調べたら、足指裏が凝っていたので、痛くない程
度に指揉みを付け加えました(写真5)。

写真5

 しばらくして、大きく姿勢を変えたがったので、また、ラク
な姿勢を探してもらったら、仰向けになっていきました。

2.3.仰向けから頭の後ろで手を組む

 仰向けの姿勢で、初めは頭の後ろで手を組んでいました(写
真6)。

写真6

 「頭の後ろで手を組んでますね」と周りの人にも確認する感
じで指摘したら、手を横に広げてしまいました(写真7)。

写真7

 「頭の後ろで手を組んだ方がラクなら、その姿勢から操体し
ます」と声を掛けたのですが、横に広げた方がラクな感じだと
言うので、省略しました。

 この辺りは、初めての人の場合は、コミュニケーションが難
しいなと思いました。

 慣れている人だったら、もう一度頭の後ろで手を組んでもら
い、その姿勢から操体した方が効果的だったかもしれません。

2.4.仰向けから足を見る

 その姿勢で足の方を丁寧に観察してみたら、爪先が下腿の延
長にありました(写真8)。

写真8

 こういうときは、大腿前面が凝っている場合が多いので、そ
れを確かめる感じで指圧してみました(写真9)。

写真9

 そしたら、足先が外に開いてしまいました(写真10)。

写真10

 「足先をより内側に巻き込む」ことを切っ掛けにする操体、
例えば、「足首から先の拇指側を足裏に捻る」操体や、「足甲
の皮膚を拇指側に捻る」操体などをしてみようと思っていたの
ですが、必要がなくなってしまいました。

 舞踊などをしているそうで、自分の体に敏感な感じを受けま
した。そのため、少しの刺激で体が整っていくのかなと思いま
した。

2.5.仰向けから右肩のコリ

 仰向けの姿勢をもう一度良く見たら、右肩が上がり気味だっ
たので、調べたら、右肩から首の付け根が凝っていたので、そ
の痼りを首の根元の方にズラしながら、指反らしをしました
(写真11)。

写真11

 そしたら、右肩の上がっている感じはなくなりました(写真
12)。

写真12

2.6.座位で仕上げ

 だいたい全身の力が抜けた感じがしたので、本人に確認した
ところ、本人もほぼイイ感じということだったので、仕上げに
移りました。

 ゆっくり座位になってもらい、頭の後ろで手を組んで、胴体
の前後屈左右捻転などでイイ感じのものを選んでもらってから、
体重をイイ感じの方に移してもらいました(写真13)。

写真13

 それから、手の指揉みをして終わりました(写真14)。

写真14

3.おわりに

 この人の場合、初めてで緊張していた面が大きいかなと思い
ます。舞踊などをしているということで、体の動きに敏感そう
な感じを受けましたので、慣れてきたら、よく動くタイプにな
る可能性は高いように思いました。

 また、初めてでも、見学者がいない場合には、また違った操
体になった可能性も大きいと思います。

 次回は、もう一人、余り動かない人の例を出します。


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最終更新:2016年09月15日 12:20