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術伝流操体・操体で一通り治療 (3)すごく動く人の例2

すごく動く人の例2

1.はじめに

 先回は、操体で一通り治療する例の1回目で、よく動く人を
紹介しました。2回目の今回も、やはりよく動く人の例です。

 講座に初めて参加し、初めて操体を受けた人でも、気持ち良
さを求めて、どんどん動いていってしまう人がいます。この人
も、どんどん姿勢が変わっていきました。

 よく動く人は、今まで比較すると女性が多かったのですが、
今回は二人続けて男性でした。初めてで写真を撮られると言う
状態が原因していた可能性もあるかなと思っています。

2.どんどん動いていきました

2.1.はじめのラクな姿勢、仰向けから

 まず「ラクな寝方で寝てください」と伝えたら、色々と試し
た結果、仰向き寝になりました(写真1)。

写真1

 「姿勢を変えたくなったら、どんどん変えてかまいません。
ただし、付いていけないこともあるので、できるだけゆっくり
動いてください。」と声を掛けました。

 そして、その仰向けの姿勢から、この寝方が受け手の体に本
当にラクかどうか確かめるために、足の指裏の痼りを探し、見
付かった痼りを、軽く揉んでみました(写真2,3)。そしたら、
だんだん横向き寝になっていきました。

写真2

写真3

2.2.横向き寝から、上側の腕を切っ掛けに

 横向き寝では、上側の腕を動かしたそうにしていたので、試
しに、色々な動きをしてみて(写真4,5)、どれがイイ感じか
聞いてみたら、結局、背中を反らせる動きが良いということで
した。

写真4

写真5

 反りやすいように腰を補助してあげました(写真6)。

写真6

 しばらくしたら、仰向けの姿勢になりました。

2.3.仰向けから足を切っ掛けに

 仰向けの姿勢を見たら、足を両方とも伸ばしていたので、こ
の姿勢で良いのかなと、試しに足指揉みをしてみました(写真
7)。

写真7

 そしたら、右足を曲げて倒し、右足踵が左足膝の位置に来る
姿勢になりました(写真8)。

写真8

 その姿勢を少し強調するのを色々と試してみた結果、上を向
いている右足大腿内側を伸ばし、左足甲親指側を足裏側に捻転
するのがイイ感じということでした(写真9)。

写真9

 その足の操体をしながら、声を掛けて、動いてもらいました。

 首を回したり(写真10)、手を上げたり(写真11)してもらっ
たら、手を上げる姿勢がイイ感じということでした。

写真10

写真11

 そこで、そのまま大きく体を反らす姿勢になっていったので、
腰に手を当てて、その姿勢が保ちやすくなるよう腰を少し押し
て補助しました(写真12)。

写真12

2.4.仰向けから腕を切っ掛けに

 しばらくして、また、仰向けに戻っていきました。戻っていっ
た当初は足を曲げた姿勢をしていました(写真13)。

写真13

 が、だんだん足を伸ばして、左腕を頭の方に上げた姿勢にな
りました。それで、左腕を上げる姿勢を強調するように、少し
左腕を伸ばすのを援助する皮膚操体をしてみました(写真14)。

写真14

 すると、また、半ば横向き寝になりながら、左半身を大きく
反らせるタワメの間がしばらく続きました(写真15)。

写真15

 そして、うつ伏せになって行きました。

2.5.うつ伏せから肘持ち上げ

 うつぶせ寝の姿勢を観察したら、足も外を向いていましたが、
左腕を上げているのが目立ちました(写真16)。

写真16

 また、先ほどから左上半身を反らせる姿勢が多いこともあり、
左肘を持ち上げてみました(写真17)。

写真17

 左腕の位置から背骨の直ぐ脇(華佗経)でツボが出ていそう
な場所を予測して、その辺りを調べたらツボが出ていたので、
ついでにそのツボを指圧しました。


 しばらくして、腕を下ろしたそうにしたので下ろしたら、今
度は右手を頭の方に上げた姿勢になりました(写真18)。

写真18

 そこで、今度は、右肘を持ち上げ、背骨近くのツボも見付け
指圧しました(写真19)。

写真19

 そしたら、こちらの方がより凝っていたのか、肘を高く持ち
上げた方が気持ち良さそうでした(写真20)。

写真20

 しばらくして、腕を下ろしたそうにしたので下ろしたら、右
手は上がっていますが、先ほどよりは力が抜けた感じになりま
した。

2.6.うつ伏せからカエル足

 その姿勢(写真21)をよく観察したら、右手が上がっている
以外では、左足が外を向いているのが目立ちました。

写真21

 そこで、それを強調するようにしたら、だんだん、いわゆる
カエル足の動きになっていき、しばらく、その姿勢のタワメの
間が続きました(写真22)。

写真22

 そして、その姿勢での操体を終えた後に、ラクな姿勢を探し
てもらったら、仰向けの姿勢になっていきました。

2.7.仰向けから背中反らし

 仰向けで寝ている姿勢(写真23)を観察してみたら、背中
上部を反らしたがっているように見えました。

写真23

 試しに手を入れて背中上部を反らすことを強調してみたら
(写真24)、非常に気持ちよいということでした。

写真24

 それで、両手の拳骨を入れ背中を少し余分に反らせるように
しました(写真25)。

写真25

 やがて、横向きへと変化しながらも背中を反らし続けたがっ
ている感じでしたので、操者もそのイイ感じに背中が反った感
じが消えていってしまわないように、姿勢を変えて支え続けま
した(写真26)。

写真26

 しばらく、背中を反らす姿勢を続けた後に、ゆっくりと、う
つ伏せ寝の姿勢になっていきました(写真27)。そして、「今
日は、もういい感じです」ということでした。

写真27

 結局、この日は、背中、特に、その上の方を反らしたかった
のでしょう。充分に背中を反らすことができたので、満足した
という感じでした。

2.8.座位で、重さの操体と指揉み

 それで、仕上げに行くことにして、座位になってもらいまし
た(写真28)。

写真28

 先ずは、重さの操体で、試しに左右前後に体重を移してもら
い、一番移したい方向を探してもらいました(写真29)。

写真29

 移したい方向の肘を操者が両手で支えて、充分に体重が移せ
るようにしました(写真30)。

写真30

 そしたら、ほとんど頭が床に付く位の姿勢が気持ち良いと言
うことでした(写真31)。

写真31

 それから、手の指揉みをして仕上げました(写真32,33)。

写真32

写真33

3.おわりに

 この人も操体を初めて受けられるにしては、体の求めに応じ
て動くことができる人でした。気持ち良さが消えてしまわない
ように、 操者が付いていくのが大変な位でした。

 周りで見ていた人からは、「表情が明るく穏やかになった」
と言う感想がでました。

 次回は、同じ初めて操体を受けた人の例ですが、姿勢の変化
が少ない人の例を出します。


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最終更新:2017年02月25日 13:48