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自分流初代を目指そう!

体は自然、臨床は対話 【2】臨床は対話 
(9) 自分流初代を目指そう!

1.はじめに

 「守破離」という言葉をご存知ですか?

 これは、修業の過程において目指すべきことを一言で言った
言葉だそうです。

 先ずは、師の考え方や技術を守り、それを理解できるように
し、技術的にも似たようなことが可能なようにしていく、これ
が「守」。

 次は、それらを破って、自分なりのものを見付けようとして
いく段階、これが「破」。

 そして、師と自分との違いという対立した考え方からも離れ
て、本当の所は何なのだろうと考え、それを見付けようとして
いく段階、これが「離」。

 ということと聞き、というより、私は理解しました。

2.師から受け継いだものを自分に合ったものにしていく

 つまり、師匠と丸で同じになるというのは、あるレベルまで
は良いのですが、そのままでは伸びないということみたいです。

 どこかで師のやり方が自分と合わないなと感じたら、師匠の
通りにすることが上手く行かない場合も出てくるということで
す。

 鍼灸や操体の世界では少ないことですが、仮に師匠が引退さ
れて師の患者さんを引き継ぐ場合でも、師匠と同じでは、師匠
と同じ評価を得るのは難しく、患者さんが離れていくことも多
いようです。

 料理などの世界でも良く言われることですが、2代目は初代
を何か一つ越えて初めて初代と同じように評価されるようです。

 そういう意味でも、師匠から受け継いだものを現在の自分の
患者さんに合ったものに、そして、より自分に合ったものにす
るように工夫を積み重ねていくことが大切になります。

3.学んだ流派の共通点をみつけていく

 色々な流派の沢山の先生に付く人も多いと思います。

 自然則を理解せずに闇雲に色々な流派を摘み歩くのは、何も
身に付かずに終わる危険性が高いです。そのため、先ずは、自
分に合うなと思った所で自然則が把握できるまで、じっくり、
そこの考え方や技術を身に付けるための修業を繰り返した方が
良いと思います。

 しかし、ある程度は自然則が身に付いたら、色々な流派の考
え方や技術を学び身に付けていくのもよいと思います。

 あるレベルを越えれば、色々な流派の視点を持っている方が、
鍼灸や操体などの本当の所は何なのかというのが見えやすいか
らです。

 この場合の「あるレベル」というのは、その流派の方法で鍼
灸や操体をして6割以上の確率で受け手に喜んでもらえるレベ
ルでよいと思います。

 そして、色々な流派の考え方や技術を身に付けたら、できれ
ば、自分が学んだ色々な流派の共通点を見ていくようにしましょ
う。

 初めに書いたように「体は自然」というのが、伝統医学の一
番基本的な考え方です。

 病気になっていく過程も治っていく過程も自然現象で、私達
は、それを少しお手伝いしているだけです。

 自然現象なんですから、そこには当然、病気になっていく理
由があり、治っていく理由もあります。そういう理由の中から
確率が高いことを自然則と呼んで、それを書き出すことを今ま
でしてきました。

 病気になるのも治るのも自然現象なんですから、色々な流派
の考え方や技術が違って見えても、そこには共通点が有るはず
だと思いませんか?

 ですから、色々な流派の違いに拘(こだわ)らず、共通点を
見付けていくようにすると、今まで見えなかった、もう少し深
いレベルの自然則が見付かる可能性が高いと思います。

 ですから、自分が学んだ色々な流派の共通点を見付けていく
ようにしましょう。

4.自分流初代になると生き残りやすい!?

 共通点が見付けられると、より深いレベルで自分なりに人の
体という自然や、鍼灸や操体という技術を理解することができ
るようになると思います。

 そうすると、自分流初代に成れる確率がグンと上がるような
気が、私はしています。

 2代目になっても、初代を何か一つ越えなければ、初代と同
じ評価すら得られない世界です。

 どうせなら、自分流初代を目指してみませんか?

 それに、今は、色々なライバルが増えています。

 地球が単一市場化していく中で、アジア各国から色々な伝統
医学の技術の持ち主が日本に来て腕を振るう日も近いです。経
済に関するFTAやEPAやTPPと言った条約の締結競争になって
いることもありますし。

 また、医師の下(もと)で看護師さんが注射針による刺絡は
じめ、鍼灸に基づく技術を使うことも増えてきました。

 漢方鍼灸を活用した日本型医療創生というプロジェクトも、
2009年末から始まっています。

 ドイツには既に医師向けの鍼灸の研修プログラムがあるそう
です。また、米国では既に医師が保険で鍼灸治療しているそう
です。

 そういう時代に最も生き残っていきやすいのは、自分流初代
になること何じゃないかなと思っています。

5.おわりに

 日本国内にしても、世界でも、本当に、これからライバルは
増える一方でしょうね。


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最終更新:2016年11月22日 10:57