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膝の灸頭鍼

(1)古いツボには灸・灸頭鍼

 2,3回鍼のみでの慢性期治療をしてみて、鍼のみで変わりにくそう
な古いツボが見つかったら、灸や灸頭鍼との組み合わせで治療します。

 なれてきて時間があったら、はじめの慢性期治療から、灸頭鍼を組み
合わせることもあります。

 古いツボがお腹などで痛がられる場合には灸をしますが、それ以外は、
灸頭鍼のほうが変化が早いことが多いです。しかし、補のお灸のほうを
好まれる方の場合には、お灸を優先することもあります。

 補の灸、灸頭鍼のやり方は、腰の灸頭鍼をみてください。

(2)古く変わりにくいツボが出やすいところ

 慢性期の型で診察刺鍼をしながら古いツボをみつけてください。古い
ツボは、表面はペコペコで、押すとしばらくフニャフニャしていて、ずっ
と奥に非常に硬いシコりがあるという形をしています。

 腰の場合と同じように、腹、腰から臀部、膝裏から脹ら脛の3か所を
中心に探します。中でも、膝の場合、膝裏から脹ら脛が中心になります。

 膝裏から脹ら脛にかけては、下委陽と飛揚・外丘によく出ますが、陰
経側の下陰谷と築賓や、正中線上の承筋・承山にも出ていることが多い
です。陰経側のほうが虚している場合が多くなります。

 それぞれ、まず、膝裏の委陽、陰谷、委中を取り、そこから指を滑ら
してヘコんでいて押すと痛みが強いところを取ります。

 腹側では、腹診のときに説明した臍まわりの上下左右肓愈、章門、五
枢・維道がまず候補になります。それ以外では、正中線上の関元あたり、
ソケイ部から恥骨にかけての衝門・急脈・気衝・横骨などに出ることが
あります。

 腰から臀部では、大腸愈、環跳、臀央のあたりに多いですが、腰徹腹、
足徹腹や仙骨まわり(上仙・腰愈、次寥、仙蝶関節陵など)、腰椎3〜5
の華陀経にも出ます。

 腹や腰のツボの取り方は、腰の灸頭鍼と同じですをみてください。

(3)手順

 時間があるときには、慢性期の型で一通り治療したあと、灸や灸頭鍼
をします。前の治療や診察で古いツボが特定できているときや、時間が
ないときには、慢性期の診察をし、手の陰陽に刺鍼したあとで、うつ伏
せ、仰向けの順で灸や灸頭鍼をし、手の骨空か指端の寫の灸で終えます。

 お灸は、陽先陰後が原則なので、原則的には、こういう手順です。膝
は、まず膝裏の古いツボに灸頭鍼したほうがよいこともあるので。

 ただ、灸や灸頭鍼をしたあとで、動いてもらって、違うところが引っ
かかったら、そこに動作鍼をしたり、その課程で古いツボが見つかった
ら、灸や灸頭鍼にもどったりもします。

 姿勢も、座位になったり、うつ伏せになったり、仰向けになったり、
灸や灸頭鍼をする面が上になるような工夫も必要です。患者さんが辛く
ない範囲で。

 そういうふうにいろいろな姿勢で、動作鍼や灸頭鍼を組み合わせたと
きでも、おわりに手の骨空か指端に寫の灸をするのを忘れないようにし
てください。


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最終更新:2010年08月21日 16:51