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鍼灸を独習no.4 手の指にマグレイン

1.はじめに

 今回は、手の指を調べた後に、手の指のツボを探し、そ
こにマグレインなどの粒鍼の銀を貼ってみます。

 特に、井穴が貼りやすいので、そこに貼ることが多いで
す。

 どちらかというと寫法的な使い方なので、銀の方が向く
ようです。

 補的な使い方の場合は、金の方が向きます。ただし、
「井穴など末端に金を貼り、頭首胴などに銀を貼る」と、
頭首胴などの症状が悪化する場合があります。そういう頭
首胴の症状を目的にする場合は、頭首胴に金、井穴など末
端に銀を貼るようにしてください。

2.ツボを探す

先ず指の周りを調べる

 今まで書いてきたように手の指の周りを調べて、痛い所
を見付けます。

 特に、指と指の間の水掻きみたいな所が、厚かったり、
押して痛かったりする所を見付けてください。

 指を反らしてピリピリビリビリした感じが強い所も候補
です。

手指の井穴で押して痛い所を見付ける

 楊枝や竹串で作ったツボ探し道具を使って、井穴を探し
ます。

 尖端の直径が1mm位の物が探しやすいです。鍼柄や、
出なくなったボールペンの先とかでも良いです。

 爪の根本(甲の方)の角から1~2mm甲側外寄り斜めの
方向で、手甲に向かってツボ探し道具の先を滑らして凹ん
だ所を見付けるのがコツです。

 爪の生え際の角(皮膚の下に爪が有る部分が終わった部
分の角の所)と言う感じの所です。

2つ3つ見付かったら、丁寧に観察して選ぶ

いくつか見付かったら、以下4つを判断基準にして、選び
ます。

(1) 押した時の痛みが、強い

(2) 押した痕が、他よりも黒っぽい

(3) 押した痕が、他よりも深く凹んでいる

(4) 押した痕が、なかなか元に戻らない

3.見付けたツボにマグレインを貼る

 押してできた凹みにマグレインなどの粒鍼を嵌め込むよ
うに貼ります。

 その上から、マイクロポアーのような紙絆創膏を、指に、
一周位、巻いておくと剥がれにくいです。

4.症状の変化を丁寧に観察する

 手のツボは、肩胛骨・鎖骨から上の症状に効果的で、中
でも、指のツボは、そういう部分の急性症状に、非常に効
果があります。

 カゼの初期に拇指に貼るのも効果的ですし、葛根湯証系
の発熱には、小指にも貼るとよいです。小指は、後ろ側の
症状に効果的ですから。

「太陽病、項背強几几、無汗、悪風、葛根湯主之」
 太陽病、 項背 ( こうはい ) 強 ( こわばる ) こと 几几
  ( きき ) 汗なく 悪風 ( おふう ) するもの葛根湯 之
  ( これ ) を 主る ( つかさどる )

 ここで説明したように貼っておくと、そういう部分の症
状が軽くなると思います。

 症状の変化を観察するのも鍼灸の独習には役立ちますの
で、しっかり観察してください。

5.症状に合わせたツボ探しも可能

 また、前にも書きましたが、肩胛骨鎖骨から上の症状に
合わせたツボ探しもできます。

 手甲のツボと肩胛骨鎖骨から上の症状の関係は、拇指側
が体の前側、小指側が体の後ろ側が関係していて、耳の辺
りだと薬指と関係が深いです。

 くわしくは、「体は自然、臨床は対話」の
縦切りの原則:十四経」を読んでみてください。

6.おわりに

 次回は、片手刺しの練習です。

 操体の橋本先生が細くて曲がりやすい毛鍼を刺せるよう
に練習した方法の応用で、これができると自分で腕の治療
もできます。

 両手で片手刺しが可能なら、両腕の治療が可能です。

 ディスポ鍼の寸3の1番を用意してください。


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最終更新:2016年10月26日 13:47