「小さな病気は歪みを治す」の編集履歴(バックアップ)一覧はこちら

小さな病気は歪みを治す」(2016/11/21 (月) 09:23:32) の最新版変更点

追加された行は緑色になります。

削除された行は赤色になります。

累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today) ------ &size(24){&color(green){小さな病気は歪みを治す}} ---- 体は自然、臨床は対話 【1】体は自然 [1] 「体は自然」が基本 (3) 小さな病気は歪みを治す #contents *1.はじめに  (2)では、気持ち悪いことをするときの姿勢は、いかにも体 が歪みそうな姿勢だし、そういう姿勢を続けているとアクビや ノビをしたくなる、それが操体などの運動療法の原型なんじゃ ないかという話をしました。  その中には寝相なんてのも入るかなと思います。昼間に嫌な ことをして歪んだ体を寝ているに戻そうとしているのが寝相と 言うか、寝ている間の無意識の動きと思います。  さて、そういう解消法で消せないほどの歪みができた体は、 どうなるでしょう。 *2.体は歪んでいるが症状は出ていないのが未病  人の体には病気の症状が出ていないときでも歪みはあるわけ ですが、恒常性維持機能によって、歪みがあっても、それなり にバランスしています。  このとき、体の中に溜まった邪毒、つまり、体に不必要で有 害なものは動かずに静かにしています。それなりにバランスし ているし、有害物質も静かにしているから、症状として明確に は出ないわけです。  症状が出ていないから体に問題がないわけではなくて、それ が心に余り意識されないだけの状態です。  また、その状態は一様ではなく、何となく調子の悪い不定愁 訴の段階や、色々な検査結果が悪く出る機能異常の状態を経て、 実際に体の中の器官が組織変性して破壊されていく状態まで、 様々あります。  また、体の中の場所ごと、組織ごとに、そのバランスしてい る段階は異なっているのが普通です。  こういう状態のことを東洋医学では「未病」と呼ぶことは、 前にも書きました。未だ病まざる、つまり、病が動かずに静か にしている状態のことです。 *3.未病の体にストレスが掛かると病が動く  曲りなりにもバランスしている未病の体に耐えきれないスト レスが掛かると、静かにしていた病が動き出し、症状が心に意 識される状態になります。  これは、無理のし過ぎという、体が心や意識に発する警戒警 報です。  こういう病が動いた典型的な例が、いわゆるカゼです。  普段は影響のないウィルスが体の中に入り込み、増殖して、 症状が出てきます。そして、体はダルくなり、頭はボオッとし、 熱が出て、呼吸は深くなります。  安静にして寝ていれば、やがて何らかの形で有害物質が排出 され、体はスッキリ爽(さわ)やかになります。そして、熱も 下がり、呼吸も普段の深さに戻ます。そして、体のダルさ、頭 のボオッした感じは、だんだん消えていきます。  丁寧に観察してみると、同じ未病の状態でも風邪を引く前よ り、体の歪みの少ない、元気な、生命力の高い状態でバランス しているのが分かるでしょう。 *4.小さな病気は、大きな病気の保険  ところが、カゼのような病が動いたときに、無理をしたり、 もっとストレスが掛かると、症状が消えても、体は有害な物を 取り入れ増やし、より生命力が低い、歪みの大きい状態でバラ ンスしてしまうこともあります。  現代は、症状を消すだけの治療が多く、どうしても軽い病気 のときに無理をしやすいので、この傾向が強くなります。自己 免疫に関わる病が色々出てきたり、突然重い病気になる人が増 えているのには、この辺りにも原因があるだろうと考えていま す。  小さな病気のときに無理をしないのが、養生の秘訣ですね。 つまり、「小さな病気は大きな病気の保険」なのです。 *5.病が治っていく過程  さて、病が治っていく過程をもう少し詳しく観察してみましょ う。安静にしているときでも、適切な治療をしたときでも、同 じプロセス(経過)を辿(たど)るように思います。  先ず、寝るなど安静できる姿勢になると、少し痛みが減りま す。  次に、少し痛みが増え、頭がボオッとし、体が動かしづらく なり、息が深くなり、体温が少し上がります。生理学者の話で は、こういう状態のときには、自己免疫機能が活性化している そうです。  しばらくして、姿勢が変わり、体全体の力が抜けます。体の ダルさは残りますが、スッキリ爽やかで体が透明な感じになり、 表情も晴れ晴れとします。  それから、もう少し経つと、汗や下痢などの形で邪毒が排出 されるのが観察されるでしょう。  このときも直ぐに動いたりせずに、体温が低めでだるくて起 き上がりにくい感覚があるうちは、しばらく安静状態を続けた 方が良いでしょう。  元気な子がたまにカゼを引いたときなどに添い寝しながら観 察していると、こういう経過をはっきり辿ることが、とてもよ く観察できます。  子供が小さい頃、外から帰ってきて「カゼひいたみたいだか ら布団ひいてくれ」と言われ、用事を中断して寝かせ、用事の 一段落した30分ほど後に、操体か指圧でもできるかなと様子 を見に行きました。  手を伸ばそうとして、既に深い息をしていることに気が付き ました。  その頃には、既に、鍼灸や指圧・按摩に限らず操体でも、効 いているときには患者さんの息が深くなることには気が付き、 面白いなと思っていました。  それと同じ息というか、もっと深い息をしていたのです。びっ くりして、しばらく唖然として見ていました。そして、生理学 者から聞いた自己免疫機能が活性化しているときの体の反応に ついて納得が行ったわけです。  治療法が違っても、適切ならば、この治癒のプロセスは同じ ように思います。  自分の体で起きているこのプロセスが分かるようになれば養 生に役に立つし、患者さんの体で起きているこのプロセスが見 て触って分かるようになれば、治療に役立てることができます。  軽いカゼや腹痛などのときに、病の変化していく様子を観察 する習慣を付けると良いでしょう。 *6.治療が適切なら息が深くなる  治療中にも似たような変化が起きます。つまり、やっている ことが効果を上げている間は、息が深くなります。それを目で 見て手で触って分かることが、治療の第一歩ではないかと考え ています。  自己免疫機能が活性化しているときに、外から見て分かる四 つの変化、(1)体温が少し上がる、(2)頭がボッとする、 (3)体がダルくなる、(4)息が深くなる…のうちで、見て触っ て一番分かりやすいのが、(4)息が深くなる…ことです。  それに、他の三つよりも、体の状態に合わせて、より即時即 応的(リアルタイム)に変化するように思います。  この辺りになると、カゼなどのときに直ぐ薬を飲んで症状を 消してしまっている人には納得していただけないかもしれませ ん。是非一度は暇を見て安静にしながら病の変化していく様子 を丁寧に観察してみてください。  繰り返しになりますが、お勧めします。 &ref(ksf-m&h-big.jpg)図1 *7.おわりに  病気になるのも、体の免疫機能の一部です。特に、小さな病 気のときに無理しないことが、大きな病気にならないコツの一 つです。  そして、カゼが治っていくときの体の様子と、鍼灸操体など が適切なときの体の反応も同じです。息が深くなることが特徴 で、それが分かるようになることが、適切な治療の第一歩です。    >>>つぎへ>>>[[歪みは筋肉に記憶される]] -----    >>>目次へ・・・・・・・・・[[体は自然、臨床は対話]]    >>>このページのトップヘ・・[[小さな病気は歪みを治す]]    >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----- 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 ----- ----- *お知らせとお願い **術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集  術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。  くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。  よろしくお願いします。 **感想など  感想などありましたら、[[「術伝」掲示板>http://jutsuden.bbs.fc2.com/]]に書いてください。  また、「術伝」掲示板でも、旧掲示板「養生の杜」と同じように、 養生についての雑談や症例相談などもしていきたいと思っています。  よろしくお願いします。 **間違いなど  間違いなど見つけた方は、[[術伝事務局>jutsuden-jmkk@yahoogroups.jp]]あてにメールをください。  よろしくお願いします。 **「術伝」症例相談用メーリングリストの参加者募集  「術伝」では症例相談用メーリングリスト( [[術伝ML(muchukand)>http://groups.yahoo.co.jp/group/muchukand/]])の 参加者を募集しています。  よろしくお願いします。 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ----    >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----
累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today) ------ &size(24){&color(green){小さな病気は歪みを治す}} ---- 体は自然、臨床は対話 【1】体は自然 [1] 「体は自然」が基本 (3) 小さな病気は歪みを治す #contents *1.はじめに  (2)では、気持ち悪いことをするときの姿勢は、いかにも体 が歪みそうな姿勢だし、そういう姿勢を続けているとアクビや ノビをしたくなる、それが操体などの運動療法の原型なんじゃ ないかという話をしました。  その中には寝相なんてのも入るかなと思います。昼間に嫌な ことをして歪んだ体を寝ているに戻そうとしているのが寝相と 言うか、寝ている間の無意識の動きと思います。  さて、そういう解消法で消せないほどの歪みができた体は、 どうなるでしょう。 *2.体は歪んでいるが症状は出ていないのが未病  人の体には病気の症状が出ていないときでも歪みはあるわけ ですが、恒常性維持機能によって、歪みがあっても、それなり にバランスしています。  このとき、体の中に溜まった邪毒、つまり、体に不必要で有 害なものは動かずに静かにしています。それなりにバランスし ているし、有害物質も静かにしているから、症状として明確に は出ないわけです。  症状が出ていないから体に問題がないわけではなくて、それ が心に余り意識されないだけの状態です。  また、その状態は一様ではなく、何となく調子の悪い不定愁 訴の段階や、色々な検査結果が悪く出る機能異常の状態を経て、 実際に体の中の器官が組織変性して破壊されていく状態まで、 様々あります。  また、体の中の場所ごと、組織ごとに、そのバランスしてい る段階は異なっているのが普通です。  こういう状態のことを東洋医学では「未病」と呼ぶことは、 前にも書きました。未だ病まざる、つまり、病が動かずに静か にしている状態のことです。 *3.未病の体にストレスが掛かると病が動く  曲りなりにもバランスしている未病の体に耐えきれないスト レスが掛かると、静かにしていた病が動き出し、症状が心に意 識される状態になります。  これは、無理のし過ぎという、体が心や意識に発する警戒警 報です。  こういう病が動いた典型的な例が、いわゆるカゼです。  普段は影響のないウィルスが体の中に入り込み、増殖して、 症状が出てきます。そして、体はダルくなり、頭はボオッとし、 熱が出て、呼吸は深くなります。  安静にして寝ていれば、やがて何らかの形で有害物質が排出 され、体はスッキリ爽(さわ)やかになります。そして、熱も 下がり、呼吸も普段の深さに戻ます。そして、体のダルさ、頭 のボオッした感じは、だんだん消えていきます。  丁寧に観察してみると、同じ未病の状態でも風邪を引く前よ り、体の歪みの少ない、元気な、生命力の高い状態でバランス しているのが分かるでしょう。 *4.小さな病気は、大きな病気の保険  ところが、カゼのような病が動いたときに、無理をしたり、 もっとストレスが掛かると、症状が消えても、体は有害な物を 取り入れ増やし、より生命力が低い、歪みの大きい状態でバラ ンスしてしまうこともあります。  現代は、症状を消すだけの治療が多く、どうしても軽い病気 のときに無理をしやすいので、この傾向が強くなります。自己 免疫に関わる病が色々出てきたり、突然重い病気になる人が増 えているのには、この辺りにも原因があるだろうと考えていま す。  小さな病気のときに無理をしないのが、養生の秘訣ですね。 つまり、「小さな病気は大きな病気の保険」なのです。 *5.病が治っていく過程  さて、病が治っていく過程をもう少し詳しく観察してみましょ う。安静にしているときでも、適切な治療をしたときでも、同 じプロセス(経過)を辿(たど)るように思います。  先ず、寝るなど安静できる姿勢になると、少し痛みが減りま す。  次に、少し痛みが増え、頭がボオッとし、体が動かしづらく なり、息が深くなり、体温が少し上がります。生理学者の話で は、こういう状態のときには、自己免疫機能が活性化している そうです。  しばらくして、姿勢が変わり、体全体の力が抜けます。体の ダルさは残りますが、スッキリ爽やかで体が透明な感じになり、 表情も晴れ晴れとします。  それから、もう少し経つと、汗や下痢などの形で邪毒が排出 されるのが観察されるでしょう。  このときも直ぐに動いたりせずに、体温が低めでだるくて起 き上がりにくい感覚があるうちは、しばらく安静状態を続けた 方が良いでしょう。  元気な子がたまにカゼを引いたときなどに添い寝しながら観 察していると、こういう経過をはっきり辿ることが、とてもよ く観察できます。  子供が小さい頃、外から帰ってきて「カゼひいたみたいだか ら布団ひいてくれ」と言われ、用事を中断して寝かせ、用事の 一段落した30分ほど後に、操体か指圧でもできるかなと様子 を見に行きました。  手を伸ばそうとして、既に深い息をしていることに気が付き ました。  その頃には、既に、鍼灸や指圧・按摩に限らず操体でも、効 いているときには患者さんの息が深くなることには気が付き、 面白いなと思っていました。  それと同じ息というか、もっと深い息をしていたのです。びっ くりして、しばらく唖然として見ていました。そして、生理学 者から聞いた自己免疫機能が活性化しているときの体の反応に ついて納得が行ったわけです。  治療法が違っても、適切ならば、この治癒のプロセスは同じ ように思います。  自分の体で起きているこのプロセスが分かるようになれば養 生に役に立つし、患者さんの体で起きているこのプロセスが見 て触って分かるようになれば、治療に役立てることができます。  軽いカゼや腹痛などのときに、病の変化していく様子を観察 する習慣を付けると良いでしょう。 *6.治療が適切なら息が深くなる  治療中にも似たような変化が起きます。つまり、やっている ことが効果を上げている間は、息が深くなります。それを目で 見て手で触って分かることが、治療の第一歩ではないかと考え ています。  自己免疫機能が活性化しているときに、外から見て分かる四 つの変化、(1)体温が少し上がる、(2)頭がボッとする、 (3)体がダルくなる、(4)息が深くなる…のうちで、見て触っ て一番分かりやすいのが、(4)息が深くなる…ことです。  それに、他の三つよりも、体の状態に合わせて、より即時即 応的(リアルタイム)に変化するように思います。  この辺りになると、カゼなどのときに直ぐ薬を飲んで症状を 消してしまっている人には納得していただけないかもしれませ ん。是非一度は暇を見て安静にしながら病の変化していく様子 を丁寧に観察してみてください。  繰り返しになりますが、お勧めします。 &ref(ksf-m&h-big.jpg)図1 *7.おわりに  病気になるのも、体の免疫機能の一部です。特に、小さな病 気のときに無理しないことが、大きな病気にならないコツの一 つです。  そして、カゼが治っていくときの体の様子と、鍼灸操体など が適切なときの体の反応も同じです。息が深くなることが特徴 で、それが分かるようになることが、適切な治療の第一歩です。    >>>つぎへ>>>[[歪みは筋肉に記憶される]] -----    >>>目次へ・・・・・・・・・[[体は自然、臨床は対話]]    >>>このページのトップヘ・・[[小さな病気は歪みを治す]]    >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----- 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 ----- ----- *お知らせとお願い **術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集  術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。  くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。  よろしくお願いします。 **感想など  感想などありましたら、術伝事務局までメールをください。 よろしくおねがいします。 術伝事務局メルアド :jutsuden-jmkkあまググどこ (この行は無視してください。akwba、laemfro、thgosewibe) (「あま」を「@」に、)(以下無視kuaniu、nteyu、lPpkiumo) (「ググ」を「googlegroups」に、)(以下無視mesiun、kiuen) (「どこ」を「.com」に変えて送信してください。) (面倒をおかけし申し訳ありません。迷惑メール対策です) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ----    >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----

表示オプション

横に並べて表示:
変化行の前後のみ表示: