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術伝流操体no.32 - (2017/02/25 (土) 13:51:33) のソース

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術伝流操体・操体で一通り治療 (5)あまり動かない人の例2.

&size(24){&color(green){あまり動かない人の例2.}}
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#contents
*1.はじめに
 操体で一通り治療した例で、余り動かない人の例の2つ目で
す。

*2.横向き丸まり型から仰向け
**2.1.1.ラクな姿勢は、横向き丸まり型
 「ラクな姿勢で寝てみてください。仰向けでも、うつ伏せで
も、横向きでも構いません。横向きの場合は、どちらを上にし
た寝方でも良いです。今一番ラクな感じのする寝方で寝てみて
ください」と声を掛けたら、右を下にした横向き寝になりまし
た(写真1)。

&ref(DSCF0281.jpg)写真1

 この人は、現在0歳児を育てているそうなので、右手を使う
ために、いつも左手で赤ちゃんを抱いていて、左半身が疲れて
いる可能性があるなと思いました。

 いつもの通り、軽く足裏の指揉みをして、足指裏が痛くなく
なるまで、膝を曲げて逃げてもらいました(写真2)。

&ref(DSCF0283.jpg)写真2

 これで、この寝方では、下半身は、ほぼラクな感じになった
かなと思ったので、「上になっている左手は、背中に回すのと、
胸の前に持って来るのと、どちらがイイ感じですか?」と伝え
て、試してもらったら(写真3)、胸の前の方がイイ感じとの
ことでした。

&ref(DSCF0284.jpg)写真3

 「横向き丸まり型」かなと思いながら、腕を置く位置や手首
の捻り具合などを加減して、よりラクな、よりイイ感じを探し
てもらい、それを皮膚操体で少し強調したりしました(写真4)。

&ref(DSCF0285.jpg)写真4

 それから、その「横向き丸まり型」を少し強調するために、
膝の曲げ具合を少し深くしながら、左肩甲骨の皮膚をズラすよ
うに支援してみたら(写真5)、イイ感じということでしたの
で、その支援を続けました。

&ref(DSCF0286.jpg)写真5

 しばらくしてから、少し押し返してくるような感じを受けた
ので、「姿勢を変えたくなったら、変えても良いですよ」と言っ
たら、ゆっくりと、仰向けになっていきました。

**2.2.仰向け膝曲げ倒しから右側面伸ばし
 仰向けになった姿勢をよく見たら、右足が少し外に開いてい
ました(写真6)。

&ref(DSCF0287.jpg)写真6

 それ以外には、首を左に傾けているのも目立ちましたが、操
体は、基本的に、下半身の方から整えていくのが原則なので、
左足を切っ掛けにしてみることにしました。

 そこで、試しに、膝を曲げて倒して、曲げ具合がどの位が良
いか比較してもらいました。詳しく書くと、右足の踵(かかと)
が、左足の、足首の辺り、膝の辺り、大腿中程の辺りの3つの
位置に来るような姿勢を比べてもらいました。

 そしたら、右足の踵が左足に膝の辺りの位置がイイ感じとの
ことでした(写真7)。

&ref(DSCF0288.jpg)写真7

 そして、そこまで、足を曲げてもらったら、首を傾けている
感じは、少なくなりました。

 こういう姿勢のときには、上になっている右大腿内側を伸ば
すことを切っ掛けにすると良いことが多いので、試して見ると、
やはり、イイ感じということでした。そのまま、右大腿内側を
伸ばすことに連動するように、皮膚をズラし続けました(写真
8)。

&ref(DSCF0289.jpg)写真8

 そして、イイ感じを付け足していこうと姿勢を見たら、右肩
から右腕が窮屈そうに、つまり、その辺りの筋肉が緊張してい
るように見えたので、「右腕が、まだ、窮屈そうですね。色々
と動かして、ラクな格好をさがしてください」と伝えました。

 そしたら、右手を頭の方に伸ばすのがイイ気持ちということ
でした(写真9)。

&ref(DSCF0290.jpg)写真9

 その姿勢を見てみると、もっと右半身を伸ばしたそうな感じ
を受けたので、右半身を伸ばすことに連動するように、腕の皮
膚を軽くズラしてみたら(写真10)、案の定、イイ感じが増え、
右半身が伸びる感じが気持ち良いとのことでした。

&ref(DSCF0292.jpg)写真10

 支えるのに操者の両手を使ってしまいましたが、首が、まだ、
なんとなく窮屈そう、つまり、首に緊張が残っていそうに見え
ました。

 そこで、「首が窮屈じゃないですか?右を向いたり、左を向
いたりすると、どっちかで、もっとイイ感じになりませんか?」
と聞いたら、右を向いた方が良いということでした。それで、
ラクな範囲で右を向いたままにしてもらいました(写真11)。

&ref(DSCF0293.jpg)写真11

 「だいたいイイ感じの姿勢に成れたと思うので、このイイ感
じの姿勢を十分に味わってください。イイ感じが消えたり、十
分に味わえたと思ったら、終わりにしても良いですよ」と声を
掛けておきました。

 しばらくして、仰向け大の字に近い姿勢になっていきました。
体全体が弛んだ感じがしたので、感じを聞いてみたら、本人も
十分ラクになった感じがするということでした。

 それで、仕上げに移ることにしました。

**2.3.座位で、3軸+重さ、指もみ
 ゆっくりと座位の姿勢になってもらいました。

 そして、頭の後ろで手を組んでもらい、左右捻転、左右側屈、
前後屈という、いわゆる胴体の3軸を順に試して、それぞれ比
較してイイ感じの方を選んでもらいました(写真12、13、14)。

&ref(DSCF0294.jpg)写真12

&ref(DSCF0295.jpg)写真13

&ref(DSCF0296.jpg)写真14

 イイ感じの方を3つ組み合わせてもらってから、体重をどち
らに移しやすいか試してもらい、一番イイ感じの方に体重も移
してもらいました。

 そして、十分に体重が移せるように、受け手の肘を手平で支
えました(写真15)。

&ref(DSCF0297.jpg)写真15

 「支えていますから、体重を掛けたいだけ、こちらに掛けて
ください」と伝えたら、かなり体重を掛けてきました(写真16)。

&ref(DSCF0299.jpg)写真16

 その後で、手の指揉みをしました(写真17、18)。

&ref(DSCF0301.jpg)写真17

&ref(DSCF0302.jpg)写真18

*3.おわりに
 振り返ってみると、この人の場合は、主に二つの操体で、大
雑把には体が整ってしまったことになります。

 操体を受けるのは、ほとんど初めてということでしたが、体
に対する感受性が優れている感じを受けました。そのため、今
の自分の体がイイ感じになる姿勢や動きがなんとなく分かり、
少ない操体で、体が整っていったように思います。

 ただし、比較すると、こういう人は少なく、初めのうちは、
ラクな寝方やイイ感じの姿勢や動きが分からない人の方が多い
です。 

 そこで、次回からは、ラクな寝方やイイ感じの姿勢が分から
ないで、窮屈そうなのに仰向け大の字に近い格好で寝ている人
を、どういう風に誘導してラクな寝方でイイ感じの姿勢になっ
てもらうか、その方法を紹介していきます。

 そして、その後に、逆に、イイ感じを求めて、どんどん動い
ていってしまう人を追っていく、しかも、イイ感じが消えない
ように追っていく方法を紹介していく予定です。


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