累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today) ------ [[鍼術覚書]] (4)病 &bold(){&size(24){&color(green){病}}} ------ #contents *病の分類 鍼での治療では、病はまず四つに分ける。 1.「太陽の病」(「後ろの病」) 2.「陽明の病」(「前の病」) 3.「少陽の病」(「横の病」) 4.「陰の病」 (「内の病」) *太陽の病 太陽の病は、体の後側に症状が出る病で、痛みが激しい。 人間の体は、背骨を境に後ろの筋肉で前の内臓を支えて いる。この後ろの筋肉が凝り固まると、その間を通る感覚 神経になんらかの悪影響を及ぼすためだろう。典型例は、 座骨神経痛で、患側の尻中央の表面が押すと凹み、奥に硬 い痼りがある。 代表例は、上部は肩凝り、下部は腰痛。 急性の場合、ラクな姿勢で、先ず、経絡的に関連するに 手甲に引いた痕、患部に軽く刺鍼し、その後、関連する陽 経を出ているツボを探しながら末端へ。 そして、治療を終える前に動いてもらい、痛い一歩手前、 動かせない一歩手前で止まってもらい、引っかかる所に刺 鍼すると、関節可動域が広がる(動作鍼)。 終わりに、関連する陽経の手首足首より先に引くと良い。 (肩→手陽経、腰→足陽経) *陽明の病 陽明の病は、体の前側に症状が出る病で、ツボが浅く、 熱が高く、動きが速い。 邪気が顔や前頭部に突き上げる上衝を伴うことが多い。 陽性の精神症状が出やすい。体上部は実することの方が 多いので。が、虚す場合もあり、そのときは陰性の精神症 状を伴う(素問経脈編)。 代表例は、更年期障害や疳の虫、熱射病など。不眠は、 太陽の病と陽明の病の合病であることが多い。 邪気を散らし下げることと、手早い刺鍼が大切。腹の虚 が有れば補う。 合谷に強めに引き鍼した後、前頭部の熱い所を散鍼し、 また、手陽明経に引く。 *少陽の病 少陽の病は、体の横側に症状が出る病で、ツボが深く、 変わりにくく、再発も多い。 逆に、軽くても治りにくい病は、少陽にもツボを探す。 代表例は、脇痛、目眩、耳の病、喘息やアトピーなどの アレルギー疾患。呼吸器系の疾患を伴う場合には、肩胛骨 外側縁(肩貞付近)にツボが出る。横から肩胛骨と肋骨の 間に向かって押す。 *陰の病 陰の病は、体の内に症状が出る病で、全ての病は、陰の 病の要素を持つとも言える。 陰の病は、経絡で分類するよりも、上焦、中焦、下焦の 上下横輪切りに分類した方が分かりやすい。 病が動かないときには、上焦は邪気、中焦は水毒、下焦 は瘀血(食毒も)が多い。重さに因るのだろう。濁醪を思 い浮かべると良い。 手足に引き、背に引き、邪毒を少しづつ減らしていく。 また、腹に邪毒実することが少なければ、腹への灸も効果 大。 陽の病も急性期を過ぎたら、陰の病からの影響を考え、 腹を整える治療と組み合わせると、再発を防げるし、体全 体の生命力が増す。 急性の病は、体が発する危険信号、養生を促すサインと 考える。 *古い病 古い病は、体の境目にツボが出やすい。少陽は前後の境 目なので、その病は古いことが多い。 他の病でも古くなると、少陽位や、手足と胴体の境目、 上下境界の横隔膜の辺り、左右の境目である任脈、督脈な どの近く(背中側の華陀経、腹の腎経)にツボが出る。 始めは、歪んだ体に掛かる付加を、筋肉の一番太い1行 線の辺りで支えるので、そこにツボが出る。が、だんだん、 そこだけでは支えきれなくなり、その脇で支えるようにな るからだろう。 >>>つぎへ・・・・・・・・・[[治療]] ----- >>>目次へ・・・・・・・・・[[鍼術覚書]] >>>このページのトップヘ・・[[病]] >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----- 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 ----- ----- *お知らせとお願い **術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集 術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役 をしてくださる方を募集しています。 くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。 よろしくお願いします。 **感想・間違いの指摘など 感想などありましたら、術伝事務局あてにメールをください。 間違いなど見つけた方も、術伝事務局あてにメールをください。 よろしくお願いします。 **術伝事務局のメールアドレス 術伝事務局:jutsuden-jmkkあまググどこ (この行は無視してください。akwba、laemfro、thgosewibe) (「あま」を「@」に、「ググ」を「googlegroups」に、) (「どこ」を「.com」に変えて送信してください。 ) (面倒をおかけし申し訳ありません。迷惑メール対策です) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ---- >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----