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術伝流操体no.22 - (2016/09/02 (金) 08:23:58) のソース

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術伝流操体 [2]ラクな寝方をすこし強調 (11)ラク寝連続 例1.横向き捻れから 

&size(24){&color(green){横向き捻れからの連続操体}}
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#contents
*1.はじめに 
 ラクな寝方で連続して操体していくときに、よく見られる例
の1回目で、横向きに寝た場合に、上半身を下半身と反対側に
したがる、いわゆる「横向き捻れ」型(写真1)を実際に施術
した例です。

&ref(p操体あ0811#01.jpg)写真1

 臨床の場で出会う受け手には、色々な連続操体をしていく人
が居ます。それを理解してもらうために、これから連続操体の
例を解説するときは、できるだけ実際に連続操体した例を出し
ます。

 今まで寝方別繰体で解説してきたような比較的多い典型的タ
イプと言うのとは、少し違っている場合もありますが、操体ラ
イブという感じで見てもらえるとありがたいです。

 さて、横向き寝がラクだった場合や、どの寝方がラクか分か
らないので横向き寝になってもらった場合にも、ラクな寝方に
なったら、先ず重さの操体から試してみるというのが原則の一
つです。

 しかし、横向き寝の場合には、重さの操体から始めると言っ
ても、重さと皮膚が合わさったような感じでやっていくのが良
いことが多いです。

 捻れタイプか丸まりタイプか見極めます。そして、捻れの場
合には、下半身の前側(腹側)に軽く重さを掛けながら、上半
身には後ろ(背中側)に軽く重さを掛け、両方を&bold(){やじろべえ}
のようにバランスさせつつ、下半身に置いた手と上半身に置い
た手で反対方向に皮膚ズラしをしていく感じになります。

 丸まりタイプの場合には、下半身上半身ともに前、つまり、
腹側に軽く重さを掛けながら、皮膚をズラしていきます。

*2.連続施術してみたら
 「ラクな寝方になってください」と言ったら、写真2のよう
になりました。

&ref(p操体あ0811#02.jpg)写真2

 一見、「横向き丸まり型」かなとも思ったのですが、足指を
痛くして逃げてもらって(写真3)、実際に「捻れ型」か「丸
まり型」か試しにやってみてから聞いてみたら、捻れた方がイ
イ感じとのことでした(写真4)。

&ref(p操体あ0811#03.jpg)写真3

&ref(p操体あ0811#04.jpg)写真4

 そのまま、しばらく、皮膚の操体として続けていたら、だん
だん仰向けに近付いていき(写真5)、仰向け寝になりました。

&ref(p操体あ0811#05.jpg)写真5

 仰向け寝になった状態で足の倒れ具合を見てみると、右足が
大きく外に倒れていました(写真6)。

&ref(p操体あ0811#06.jpg)写真6

 そこで、足を曲げた方がラクなのではないかと聞いて、足の
曲げ具合を反対側の足の足首の辺り、膝の辺り、大腿の辺り、
その3つのうちの何処がラクか選んでもらったら、膝の辺りが
ラクということでした(写真7)。

&ref(p操体あ0811#07.jpg)写真7

 そこで、その姿勢を少し強調する皮膚の操体(写真8)をし
てみたらイイ感じとのことで、しばらく続けました。

&ref(p操体あ0811#08.jpg)写真8

 終えてから、足の倒れ具合を再び見てみると、前よりも少し
改善した感じでしたが、また充分とは言えない状態でした(写
真9)。

&ref(p操体あ0811#09.jpg)写真9

 こういう場合には、膝裏の小指側が縮んでいるため、足が倒
れていることも良く有るので、試しに膝を立ててもらい、膝裏
を調べさせてもらいました(写真10)。

&ref(p操体あ0811#10.jpg)写真10

 やはり、膝裏小指側に痼りが見付かったので、そこを少し痛
くしてイイ感じの方に逃げてもらい、膝裏の痼りが消える姿勢
を維持する操体をしました(写真11)。

&ref(p操体あ0811#11.jpg)写真11

 終わってから足の倒れ具合を比較して見ると、左右ほぼ同じ
になっていました(写真12)。

&ref(p操体あ0811#12.jpg)写真12

 ほんの少し左足が倒れている感じもしたので、念のため左足
の膝裏を調べたら痼りが見付かったので、その痼りからも逃げ
てもらう操体もしてみました(写真13)。そしたら、足はもう
いいかなという感じになりました。

&ref(p操体あ0811#13.jpg)写真13

 こういう場合に、もちろん、やっていない定番の操体をして
いくと言うこともできます。例えば、この場合には、膝倒しや
足伸ばしとかです。

 この辺りの判断は迷う部分もあるのですが、この時は、初め
が横向き寝がラクで捻れる形の操体でしたので、膝倒しはしま
せんでした。前にも書きましたが、「横向き捻れ」と「仰向け
膝倒し」は、「タワメの間の姿勢」と言う点から見ると、同じ
操体と言う見方ができるからです。

 また、足の長さの左右差が余りなかったし、足の親指側が巻
き込むように床に近付いていたりする感じもなく、足首から先
が立っている感じも余りなかったので、足伸ばしはしませんで
した。

 足の長さの左右差は内踝の位置で判断しますが、それが左右
でズレている時には、長い方の足を伸ばす操体をするとイイ感
じなことが多いです。

 そして、親指側が巻き込むように床に近付く傾向の見られる
ときは、足の前側(腹側)を伸ばすことがイイ感じのことが多
く、足首から先が立っているように見えるときは、足の裏側
(背中側)を伸ばすのがイイ感じのことが多いです。どちらも
そのラクな足の格好を少し強調すると、そういう操体になるか
らです。

 この辺りは、受け手によっても違ってきます。できるだけ沢
山色々な操体を受けた方が満足度が高い人と、数は少なくても
良いからイイ感じのタワメの間をできるだけ長く味わった方が
満足度が高い人が居るように思います。現在の東京周辺では、
比較すると、後者の方が多いように思います。

 臨床の場では、限られた時間で操体をすることが殆どです。
連続して操体するときには、時間内で満足度の高い操体になる
ように次にする操体の選び方も工夫してみてください。もちろ
ん受け手と相談できる場合には、相談して決めるのも良いと思
います。

 そんな理由で、足の方はもう良いかなと言う感じになったの
で、足の方は終わりにして、上半身に目を向けてみました。

 右腕を横に大きく伸ばしていたので、それを少し強調する皮
膚の操体をしてみました(写真14)。

&ref(p操体あ0811#14.jpg)写真14

 イイ感じがしなくなったときに止めてラクな格好になっても
らったら、両手がだいたい同じような位置になりました(写真
15)。

&ref(p操体あ0811#15.jpg)写真15

 ただ、足の方から眺めてみて、仰向け大の字と比較すると、
少し左に側屈していました(写真16)。

&ref(p操体あ0811#16.jpg)写真16

 それで、それを少し強調するために、体の右側面を伸ばすの
に連動する皮膚の操体をしてみたら、気持ち良い感じがあった
ので、しばらく続けました(写真17)。

&ref(p操体あ0811#17.jpg)写真17

 終わってラクな格好になってもらったら、まだ肩に少し左右
差が残っていたので、それを少し強調するように肩を動かして
みたら、イイ感じとのことで暫く続けました(写真18)。

&ref(p操体あ0811#18.jpg)写真18

 それでも、まだ少し、右肩が上がり気味でした。右肩が上がっ
ている場合には、右の肩や首の右側に痼りが有って、その奥が
縮んでいるため、右肩を上げているのがラクな場合が多いので、
右肩や首の右側を調べてみました。

 そしたら、痼りが見付かったので、その痼りに指先で皮膚操
体をしながら、経絡的に関連する指を反らしてみたら、感じが
良いということで続けました(写真19)。

&ref(p操体あ0811#19.jpg)写真19

 そしたら、ほぼ仰向け大の字になり、左右差も余り目立たな
くなりました(写真20)。

&ref(p操体あ0811#20.jpg)写真20

*3.仕上げ
 ラクな寝方からの連続操体としては、これで終わりです。し
ばらく寝たまま休んでもらう時間があれば、そのまま寝てもらっ
てもよいと思います。この場合は直ぐ起きて動く必要があった
ので、仕上げをしました。

 仕上げとしては、座位での重さの操体(写真21)をしてから、
座位で指揉み(写真22)をすることが多いです。

&ref(p操体あ0811#21.jpg)写真21

&ref(p操体あ0811#22.jpg)写真22

 このラクな寝方からの操体を終えた後の仕上げについては、
次の「操体で一通り治療する篇」で詳しく説明します。

 また、指先での皮膚操体も、今まで余り詳しく解説してきま
せんでした。が、歪みに関係する痼りが見付かった場合に、ピ
ンポイントで、その痼りを改善するのに役に立つで、ラクな寝
方からの操体が終わったら、詳しく説明する予定です。


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