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術伝流操体no.9 - (2010/08/21 (土) 11:29:46) のソース

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&bold(){&color(green){術伝流操体no.9}&size(24){&color(green){ 足首などの動きを全身に伝える}}}
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**1. 足首などの動きをきっかけに
 末端の動きを体全体に伝えていく、とくに背骨など体の中心に伝えていく
ことを考えるときに、手首以外にも、いろいろな部分がきっかけになります。

 足首や膝、あるいは首(というか顔や頭かな)などです。あと、もうひと
つ、目で見るところを移動させる、視線もあります。その中でも、足首の動
きはとくに大きな影響を与えるので、足首を中心にみていきます。

 これも一人操体としてすることもできるので、きっかけからの動きを体の
あちこちに伝えながら、より深い気持ち良さの味わえるタワメの間の姿勢を
探していきます。そして、体重をどちらに移動させると、よりイイ感じか確
かめ、イイ感じのほうに体重を移動させます。

**2. 足首をきっかけに 
 足首の動きをきっかけにします。いちばん多く使われるのは背屈、つまり
足の甲を反らす動きです。操体ではよく「爪先上げ」といいます。次は、足
首捻転や、底屈、つまり背屈の逆の動きかな。

***2.1.立った姿勢から足首をきっかけに 
 立った姿勢から足首を背屈、つまり爪先を上げていくと、体を前屈、前に
曲げる動きにつながりませんか? 前屈させないとバランスがとりにくいで
しょう。そして、お尻を後ろに突き出して体重を少し後ろに移動させると安
定します(写真1)。
&ref(so09p01h.jpg)写真1

 逆に、立った姿勢から足首を底屈すると、この場合は踵を上げることにな
るので、体を後屈、後ろに反らせる動きになるというか、反らせないとバラ
ンスがとれません。そして、腰を前に突き出して体重を少し前に移動させる
と安定します(写真2)。
&ref(so09p02h.jpg)写真2

 片足の親指のつま先を同じ足の踵を支点にして小指側に回すと、体全体は
そちら側に捻転、というか、そちら向きになります。そして、体重も少しそ
ちらに移動させたほうが安定します。

 また、片足の親指のつま先を踵を支点に反対側の親指側に回すと、体全体
はそちら側に捻転、つまり、そちら向きになり、体重も少しそちら、つまり、
反対側の足に移動させたほうが安定します。

 片足の踵を上げ、親指のつま先を足甲側に回す足首捻転をすると、膝が曲
がり股関節も曲がり足が上がっていきます。この場合には、体重は反対側の
足にかかります(写真3)。
&ref(so09p03h.jpg)写真3

 足を上げ、つまり膝と股関節を曲げて、つま先を垂らしてから、親指のつ
ま先を足裏側に回す足首捻転をすると、膝と股関節が伸びて、足が下がり、
つま先が床につきます。このときに、体重は、はじめ反対側の足にすべてか
かっていた状態から徐々につま先が床についた足に移ります。(写真4)
&ref(so09p04h.jpg)写真4

 片足のつま先を反らせると、膝が曲がり股関節も曲がって、その足を上げ
る動作につながります。この場合に体重は少しずつ反対側の脚に移っていき
ます。

***2.2.寝た姿勢から足首をきっかけに 

 寝た姿勢から足首の動きをきっかけにした動きもいろいろできます。つま
先上げ、つまり足首の背屈をきっかけにしたものが多いです。

 仰向けで足を伸ばした姿勢からだと立ち姿勢のときとよく似ています。親
指側が足裏に回る足首捻転をしていくと、より足を伸ばす動きになります。
逆に、親指側が足甲に回る足首捻転をすると、膝と股関節が曲がり膝が胴体
に近づきます。

 仰向けで足を伸ばした状態から、つま先を上げていくと、踵を突き出す動
きになります。そして、膝裏をはじめ、下腿、大腿の裏が伸びます。

 仰向け膝立ての姿勢から、両方のつま先をあげていくと、踵を踏ん張るこ
とにつながり、お尻が浮いてくる動きになるとき(写真5)と、膝や股関節
が曲がって足が浮き、両足を胸に抱え込むような格好になるとき(写真6)
があります。

&ref(so09p05h.jpg)写真5

&ref(so09p06h.jpg)写真6

 どちらかというとお尻が浮いてくる方が多いです。足は重いので両足をいっ
ぺんに持ち上げるのはやりにくいからだと思います。

 仰向け膝立てから片方の足のつま先を上げる動きも、お尻が浮いてくると
きと、膝や股関節が曲がって、膝を胸に抱え込むような動きになるときがあ
りますが、この場合には膝を抱え込む格好になることが多いです(写真7)。

&ref(so09p07h.jpg)写真7

 もう片方の足の踵を踏ん張りやすく、つま先上げした足を上げやすいから
だと思います。

 うつ伏せからの足首の動きとしては、まず、足首まわりをよく見てみます。
足首の下に隙間が空いているときは、足首を底屈させると膝が曲がって踵が
お尻に近づ動きになります(写真8)。

&ref(so09p08h.jpg)写真8

 つま先が外側を向いて寝ている場合に、つま先上げ、つまり足首の背屈を
していくと、膝や股関節が曲がり、膝が脇の下の近づいて、操体の世界では
カエル足とよばれる格好になります(写真9)。

&ref(so09p09h.jpg)写真9

 横向き寝からは、つま先をあげていく、つまり足首の背屈をしていくと、
膝や股関節も曲がって、膝を胸に抱え込む姿勢の横向き版になります(写真10)。

&ref(so09p10h.jpg)写真10

 横向き寝から、逆に、足首を底屈していくと、胴体全体が反る姿勢になり
ます(写真11)。

&ref(so09p11h.jpg)写真11

 ほかにもいろいろあると思います。二人で組んでいろいろ試してみてくだ
さい。

**3. 手首・足首以外だと
 末端の動きとしては、手首・足首以外だと、首の動きもきっかけになりま
す。

 首の場合には、まずは左右捻転、次は反らすかうつむくかで、左右側屈は
少ないです。それぞれ胴体の左右捻転、前屈後屈、左右側屈の動きにつなが
ります。

 声をかけて、首の動きを指示するときには、顔をどちらに向けるかや、目
でどっちをみるかということで指示することも可能です。そのほうが伝わり
やすいことも多いです。

 右を見るようにすれば首を右に捻転したのと同じ姿勢になるし、上を見れ
ば首は反るし、床を見れば首は前に曲がるし、斜め上を見ると首は捻転しな
がら反ることになります。

**4. いろいろな操体に応用 
 前回と今回の末端の動きをいろいろな操体をするときに思い出して使って
みるようにしてください。次回からは体重移動と体全体の動きとの関係をみ
ていきます。

 末端の動きと体重移動を組み合わせると、操体のタワメの間が決まりやす
くなります。寝方別の操体などの解説では、そのたびに、手足末端の動きと
体重移動を付け加えていくので、よく理解して使いこなせるようになってく
ださい。


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