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養生の指導も楽しく、少しづつ - (2016/11/22 (火) 06:48:34) のソース

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体は自然、臨床は対話 【2】臨床は対話 
(5) 養生の指導も楽しく、少しづつ
#contents
*1.はじめに
 慢性症状で、治療しても、なかなか、効果が目に見えてこな
い人もいます。

 「長患いは癖の病(ながわずらい は くせ の やまい)」と
も言えるので、養生法を指導する必要も出るてきます。

 ただ、気を付けたいのは、気持ちの悪いことを無理して習慣
にすると体の歪みは増えるようで、挙げ句の果てに体を壊して
しまうこともあるようです。

*2.養生の自然則を伝える
 良い習慣が身に付けられれば、たまに治療を受けたりするよ
りも効果があります。

 ですから、養生法を身に付けられるように指導していくのは、
治療する以上に大切なことだと思います。

 食や息などの自然則を伝えるのも大切です。

 「食」のことなど、材料の入手から料理の方法、季節ごとの
料理など、話が尽きないぐらい沢山の内容があります。

 野菜用の前歯が8本、肉用の犬歯が4本、穀物用の奥歯が16
本ですので、その本数に合わせて、穀物:野菜:肉魚を4:2:
1の割合で食べるのが基本のようです。

 また、日本人には和食が合っているようで、カタカナの食材
や料理を減らしていく必要もあるようです。

 「息」も詳しく伝えようとすると、長い時間が掛かります。

 ツボを取って、自分で円皮鍼を貼ったり、灸をしたりする方
法を伝えることから始めて、体の動かし方の自然則を操体など
しながら伝えていく過程で、機会を見て伝えていくとよいと思
います。

 特に、心の問題である「想」については、受け手が悩んでい
て、心の中を思いが堂々巡りしている最中に「想」の自然則を
伝えても、堂々巡りのネタを増やすだけの結果にしかならない
ことも多いです。

 体が弛んで、受け手の口から「なんか、どうでもよくなっちゃっ
た」とかの言葉が出た後に、機会を見て「愉快なことに心を向
けた方が良いみたいですよ。頑張らないで気持ち良く、愉しく
とも言います。」というようなことから入っていく方が伝わり
やすいです。

 そういう点も含めて、養生の指導と体や心を弛めることが矛
盾しないよう注意が必要です。

 伝え方によっては、受け手が心と体を硬くしてしまう場合も
あります。

 特に、今まで、「ガンバらなくっちゃ」という思い方、行動
の仕方を取ってた人が相手の場合には、ゆっくり、じっくり伝
えていきましょう。

 私達の目的は、受け手に養生を身に付けてもらうことで、そ
う思ってもいないのに「頑張ら無い方が良い」と話してもらう
ことではないと思いますので。

*3.簡単にできることから
 受け手が日常的に自分でしていたことを、その人のその時の
体の歪みなどに合わせて、少し体の自然則に合ったようにアレ
ンジすることから始めると上手くいくことが多いです。

 例えば、膝が痛くて外出できなかったお婆さんには、風呂で
膝の皿を撫でているということだったので、脹脛の痼りを押し
た痛みから逃げる操体を伝えました。

 膝裏から脹脛に出ている痼りを見付け、そこを指圧しながら、
首を捻ったり曲げたりして、痼りが痛くなくなる格好を探し、
首を戻したくなるまで、その姿勢を保つという方法(圧痛操体)
です。

 灸や円皮鍼に興味を持ってもらえたら、一番簡単なのは、そ
の人の症状に効果的なツボを伝えて、そこに温灸したり、円皮
鍼を貼ってもらうことだと思います。

 足の下腿のスネの骨の上のツボ(蠡溝)に円皮鍼を貼ること
で生理痛をコントロールしている人もいます。

 それから、一般的な色々な症状に対応できるように、爪の上
や手足の甲に貼り付けタイプの温灸をすることや、手足の甲に
円皮鍼を貼ることが次に簡単かなと思います。

 指や手足の甲を調べてツボを探す方法を伝え、そこに温灸し
たり、円皮鍼を貼ったりしてもらいます。円皮鍼は、鍼の長さ
が0.3mm以下の短い物がよいと思います。

 粒鍼もよいですが、円皮鍼よりも剥がれやすいですね。

 受け手に聞かれたら、経絡は前・横・後ろなので…と言う
「体は自然」で説明したことや「鍼の自然則」を伝えても良い
と思います。が、余り一度に伝えて覚えられない状態だと習慣
にしてもらえません。

*4.難しい病気は、じっくりと
 体が変化するのが難しい病気もあります。遺伝性の疾患や中
枢神経性のもの、末期のガンなどです。

 鍼灸や操体などの良い所は、そういう人でも、辛さを減らし
たり、日常生活をしていく上で不便なことを改善したりとかが
可能なことです。

 ただ、時間は長く掛かります。

 私は、そういうときには、次男のことを話します。前に何度
も書いていますが、次男は脳性麻痺なので、鍼灸などをしてい
ても、1ヶ月単位では効果が見えませんでした。

 でも、1年単位で見ると変化していき、少しずつですが、で
きなかったことができるようになっていきました。

 中学1年生も終わる頃になって、やっと5mmのシャーペン
が使えるようになりました。それまでは、9mmのシャーペン
でした。

 手先が不自由でしたので、小学校に入ってからも1学期の間
は、字が書けませんでした。

 1年生の夏休みに2cm四方の枠内になんとか仮名が書ける
ようになりました。

 6年生の卒業文集では5mm四方の原稿用紙に細いフェルト
ペンで字が書けないので、9mmのシャーペンで1cm四方の
原稿用紙に書いたものを縮小コピーしました。

 中学を卒業するころには5mmのシャーペンで画数の多い
漢字以外は6mm四方の原稿用紙に書けるようになりました。
早くは書けませんが。

 水泳担当のPTさんから「内反尖足なので一生絶対に平泳ぎ
は、できるようになりません」と言われてました。確かに、小
3から小4頃に毎週プールに通っても、1年以上足が開きませ
んでした。

 が、やがて、足を開いて泳げるようになりました。そして、
中学1年の夏の臨海学校で、平泳ぎで、海での遠泳を完泳する
までになりました。

 小児鍼や灸、操体などをして、後は、練習が楽しくなるよう
な工夫をしただけです。

*5.おわりに
 養生は、ゆっくり、じっくり、頑張らないけど、あきらめな
いで、のんびり楽しみながら続けていくと、少しづつ成果は出
てくるみたいです。


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