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術伝流操体no.59 - (2017/02/25 (土) 14:54:46) のソース

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術伝流操体no.59
【5】応用篇 (12)応用講座の症例:坐骨神経痛
&size(24){&color(green){坐骨神経痛}}
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#contents
*1.はじめに
 応用編も基本的なことは書き終えました。そこで、これからは、
今まで術伝流応用講座で操体させてもらった例を紹介していこう
と思います。術伝流応用講座では、実際に症状のある人に来ても
らい、操体ライブをしています。

*2.坐骨神経痛の症例
 坐骨神経痛で、左足の特に裏側がシビレていて、右肩の動作制
限もあるという人。膝を曲げた状態が辛く、足を伸ばしていたい
ので、正座のような姿勢で座るのは無理で、運転中も左足を前に
投げ出しているとのこと。

 先ずは、患部の側を上にした横向き寝になってもらいました。
そこから、足指裏を痛くして逃げてもらい、足指裏が痛まない姿
勢になってもらいました(写真1)。

&ref(DSCF4404.jpg)写真1

 それから、上になっている肩が前が良いか後ろが良いか聞いた
ら、前の方が良いということで、その姿勢を強調しました(写真
2)。横向き丸まり型ですね。

&ref(DSCF4406.jpg)写真2

 写真だと何にもしてないように見えると思いますし、実際そば
で見ている人、特に、お子さんなどにそう言われることもありま
す。

 姿勢で治している、タワメの間の姿勢を保つことが改善と関係
しているという意識を持つようにしてください。腹の息が自然に
深くなるような姿勢を維持していると、だんだん良くなっていき
ます。

 数分続けたら、殿部が温かくなり、息が深くなるのが少し落ち
着いてきました。そこで、経絡的に関連する所に出ているツボに
指圧していきました(写真3,4)。片手は、坐骨神経痛のポイン
トの臀部中央で、皮膚操体を続けながら。

&ref(DSCF4407.jpg)写真3
&ref(DSCF4408.jpg)写真4

 末端に辿り着いたところで、指反らしと組み合わせました(写
真5,6)。この指反らしは、鍼での末端への引き鍼に相当します。
「患部に補」、「末端に瀉」の組み合わせです。

&ref(DSCF4409.jpg)写真5
&ref(DSCF4410.jpg)写真6

 しばらく続けたら、尻中央が脈を打つようになっていきました。
血行が良くなったということだと思います。

 指反らしの反応が少なくなったので、カエル足を強調するよう
にカカトを押してみました。目立つ所を強調してみて反応があれ
ば続け、反応がなくなったら次を試すという基本の応用です。

 姿勢を変えたがっているように感じたので、ゆっくり、うつ伏
せになってもらいました。足に左右差が残っていて(写真7)、
いかにも左足が悪いなという感じでした。

&ref(DSCF4412.jpg)写真7

 うつ伏せでは、先ず、膝倒しや尻叩きなどの左右差を調べてみ
ました(写真8)。

&ref(DSCF4413.jpg)写真8

 足首回しの左右差が大きかったので、それをキッカケにしてみ
ることにしました。腕をイイ感じの位置にしてもらったら、腹の
息が深くなっていきました(写真9)。

&ref(DSCF4418.jpg)写真9

 左脚裏に非常に虚した、穴が空いている感じのラインを見付け
たので、指圧していきました(写真10)。気持ち良いとのこと
でした。

&ref(DSCF4419.jpg)写真10

 すごく深く、指では奥まで届かないので、太めの鍉鍼や木の棒
を奥まで入れ、横に揺らしたりしましたが、痛くはないのことで
した(写真11)。3寸5分位の鍼で刺鍼したくなりました。

&ref(DSCF4424.jpg)写真11

 木の棒の角度をツボの一番奥の芯に当たるように調節し、それ
が上手くいくように、足甲を押して、膝の曲げ具合も調整しまし
た(写真12)。そしたら、腹に深く息が入るようになりました。

&ref(DSCF4428.jpg)写真12

 これを道具を使わないでするには、肘を当て、操者の体重をか
けていきます(写真13)。肘をしっかり曲げ肘頭の先端がツボ
の底に当たるように、肘を当てる角度を調整します。また、足の
曲げ具合や曲げる角度も調整します。

&ref(DSCF4430.jpg)写真13

 しばらく体重をかけていたら、尻がだんだん温かくなっていき
ました。それで、終わりにしたら、脚の左右差も少なくなってい
ました(写真14)。

&ref(DSCF4432.jpg)写真14

 ゆっくり起き上がってもらったら、正座で座れるようになって
いました(写真15)。

&ref(DSCF4433.jpg)写真15

 その場で足踏みしてもらい大丈夫なことを確認してから、歩い
てもらいました。左右差は、ほとんど無くなっていました。シビ
レも、ほとんど無くなったとのことでした。

 五十肩もあるということで、無理の無いように椅子に腰掛けて
もらい、脇の下前後の水掻きを調べたら、シコリがありました。

 先ずは前の水掻きのシコリから。シコリを摘んで肩の方に移動
し、手首の回転と体重移動を付け加え維持しました(写真16)。
体重を戻したくなったときに終わりました。弛んでいました。

&ref(DSCF4436.jpg)写真16

 次は後ろ側、こちらの方が酷い状態でした。やはり、手首反ら
し回転と体重移動を付け加えました(写真17)。しばらく維持し
ていたら、患部が温かくなってきました。終えて、調べたら、軽
く挙がるようになっていました。

&ref(DSCF4439.jpg)写真17

 もっと良くするために、逆モーションバック運動も伝え、覚え
てもらいました。右手が上がりにくい状態なので、右手を下げ、
左手を上げる動作が逆モーションになります(写真18)。

&ref(DSCF4441.jpg)写真18

*3.おわりに
 こんな感じで、いらした人の辛さに合うように、操体ライブを
しています。辛い症状のある人をご存知でしたら、紹介してくだ
さい。よろしくおねがいします。


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