累積:&counter()___ 昨日:&counter(yesterday) ___今日:&counter(today) ----- &sizex(4){&color(green){操体症例問答no.1 }}&sizex(6){&color(green){「左頚部痛」について}} ----- #contents *(1)はじめに ペンネーム「母さんの鍼」さんの操体症例1つめです。 *(2)「左頚部痛」について 操体・症例第一回 11月初旬 ・主訴は左頚部痛 ・60代の男性 **1.患者さんの症状 (1)元々、C6・C7間が狭く(レントゲンでご本人が確認済み)、 時々指先に違和感があったものの、狭いことによる痛みは、 得になっかった。 (2)伺った日の朝起きた時、左の頚部が痛く、右に回らない。 特に寝違えた訳ではないとのこと。 (3)奥様の話によると、2〜3日前から日中・夜寝るまで、ずっ と、固まって本を読んでいたり、細かい計算などをして、 動くことがなかったためではないか、とのこと。 **2.患者さんの身体の状態 (1)全体的に元気がなく、目に生気がなくかなり疲れている様子 だった。 (2)左頚部に痛みがあり(耳の裏にツボが出ている)、特に胸鎖 乳突筋の前縁に圧痛あり。 (3)左には回るが、痛みで右にはほとんど回らない。 **3.実際に行ったこと ・鍼がだめな方で、先方の都合で30〜40分で終わらせた。 (1)左手の一番痛い水かきを揉む。 (2)胸鎖乳突筋の前縁・後縁・筋腹などツボの出ている圧痛点 をピンポイントで、とらえながら、指反らしとセットで 沈の操体。 (3)左手の水かきを揉んで終了。 **4.施術後の変化 (1)施術前の痛みが取れ、右に首が回せるようになった。 (2)表情が明るくなり、顔に生気が戻り、元気になった。 **5.感想 (1)患者さんは「ツーンとした痛みが取れ、抵抗なく右に首が 回せるようになった」とのこと。スッキリした面持ちだっ たので、ホッとした。 (2)時間があまりなかったので、操体で痛みを取ることで、首の 可動域を広げることにした。 (3)沈の操体は、ピンポイントで取るので首を緩めるのに、適し ていると思う。 (4)座位で行ったため、指反らしすると腕が曲がってしまい、 ピンポイントで取ったツボに効かせにくいように思った。 (5)逆に座位は、真っ直ぐに腕を伸ばせる人ならば、前後・上下 自由に角度を調節出来、その方に合った角度で効かせられる のではないか、と思う。 (6)肩こりがある方なので、時間があればアプローチしたかった。 *(2)遊風のコメント >患者さんの症状 >(1)C6・C7間が狭く時々指先に違和感があったものの痛みは無し >(2)伺った日の朝起きた時、左の頚部が痛く、右に回らない。 > 特に寝違えた訳ではないとのこと。 >(3)奥様の話しによると、2〜3日前から日中・夜寝るまで、ずっ > と固まって本を読んでいたり、細かい計算などをして、動く > ことがなかったためではないか、とのこと。 この時期に、この症状は、首を冷やした可能性があります。 >実際に行ったこと >(1)左手の一番痛い水かきを揉む。 水かきというのは、指と指のあいだの水かきみたいな部分のこと ですね。 何番目と何番目の指のあいだでしたか? 薬指の小指よりか中指よりかの可能性が高いですが。 これをしながら、ゆっくりと、首を動かしやすいほうに動かして もらっても良かったかな。 運動鍼みたいというか、動きの操体とのミックスという感じ。 >(2)胸鎖乳突筋の前縁・後縁・筋腹などツボの出ている圧痛点 > をピンポイントで捕らえながら、指反らしとセットで > 沈の操体。 座位でしていたのなら、このときにどちらか体重をかけやすい ほうに、体重を移してもらっても良かったかな。 体重移動を付け加えておくと、その操体自体が早くおわることが おおいし、下半身の慢性的な歪みの改善にもつながります。 寝てしていたら、反対側の腕や足をイイ感じのするほうに曲げた り伸ばしたりしてもらっても良かったかな。 これも、その操体自体が早くおわることがおおいし、足を動かし てもらえれば、下半身の慢性的な歪みの改善にもつながります。 どちらも、めんどうくさがる人には無理ですが。 >(1)患者さんは「ツーンとした痛みが取れ、抵抗なく右に首が > 回せるようになった」。スッキリした面持ちだったので、 > ホッとした。 >(3)沈の操体は、ピンポイントで取るので首を緩めるのに、適 > していると思う。 指先でする皮膚の操体の、しかも、沈の方向というのを、操体を はじめて数ヶ月でマスターしているのは、すごいことです。 有名な達人の先生から数十回習っても、臨床の場で操体を知らな い人が相手では結果が出せない人がおおいのに。 指先で沈の操体は、頭首胴に出ているツボに効果的で、手足の指 そらしや、手足のツボへの指圧や提鍼による押圧、指先で平行に皮 膚をはる操体と組み合わせると、鍼灸とほぼ同じ効果が出るので、 重宝します。 >(4)座位で行ったため、指反らしすると腕が曲がってしまい、 > ピンポイントで取ったツボに効かせにくいように思った。 そういうときには、指をそらしているのとちがう指で、指の根本 の手の甲をささえると、そらしやすいと思います。 また、指裏関節横紋のはじ(節紋)を押したり、そこに提鍼を押 しつけたり、爪の根本の井穴を押したりしてもよいと思います。 >(5)逆に座位は、真っ直ぐに腕を伸ばせる人ならば、前後・上 > 下自由に角度を調節出来、その方に合った角度で効かせら > れるのではないか、と思う。 よく気が付きました。 上腕が首のポイントのほうをむいていると効果が出やすいです。 >(6)肩こりがある方なので時間があればアプローチしたかった。 まぁ、操体的にいえば、下半身が良くなれば、肩もすこしは良く なったかなという感じもします。 でも、たしかに、時間があれば、そのあたりの確認もふくめて、 できるとよかったですね。 この人の場合には、胸鎖乳突筋の延長の鎖骨の首側にも、圧痛の あるシコりがあったと思います。 急に寒くなって、首、とくに、鎖骨あたりを冷やしたときに、よ く見られる状態に似ているからです。 もし冷えでできたものなら、このあいだの鍼の講座で話した蒸し タオル温法で、鎖骨の首側をあたためると、なおることがおおいで す。 お灸がイヤだという人には、出張先でも、温灸や補のお灸(あた ためることに意味のある)の代わり使えるので、おぼえておくと便 利です。 ***蒸しタオル温法 ぬらしたタオルをレンジパックにいれ、口をあけたままレンジで チンしたあと、口をとじ、かわいたタオルでつつむ。 それをあたためたいところにおいて、あたためる。 30分から1時間ぐらいは、あたたかいです。 *(3)コメントへの返信 >>(1)左手の一番痛い水掻きを揉む >>(3)の左手の水掻きを揉んで終了。 >何番目と何番目のあいだでしたか? (1)は、4-5間で、(3)は、3-4間です。 *(4)遊風の再コメント どちらも納得、経絡相関通りかなという感じです。 *(5)おわりに コメントにも書きましたが、指先での沈の皮膚操体を、操体をはじ めて半年で使いこなしているのは、本当にすごいなと感心しました。 >>>つぎへ・・・[[操体症例問答no.2]] ---- >>>目次ヘ・・・・・・・・・[[症例問答]] >>>このページのトップヘ・・[[操体症例問答no.1]] >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----- 術伝HP内検索:上の@wikiメニューの「wiki内検索」 ----- ------ *お知らせとお願い **感想など 感想などありましたら、術伝事務局までメールをください。 よろしくおねがいします。 術伝事務局メルアド :jutsuden-jmkkあまググどこ (この行は無視してください。akwba、laemfro、thgosewibe) (「あま」を「@」に、)(以下無視kuaniu、nteyu、lPpkiumo) (「ググ」を「googlegroups」に、)(以下無視mesiun、kiuen) (「どこ」を「.com」に変えて送信してください。) (面倒をおかけし申し訳ありません。迷惑メール対策です) 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ---- >>>術伝HPトップへ ・・・・[[トップページ]] ----