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鍼灸を独習no.5 - (2016/10/26 (水) 12:33:53) のソース

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*1.はじめに
 今回は、片手刺しの練習です。

 これができると、自分で手のツボに刺せます。

 初めは、ティッシュや新聞紙、それから自分の足三里、
手甲、手陽経を刺します。

 左手でもできるように練習すれば、右手のツボにも自分
で刺せるので、肘膝から先のツボを使う鍼治療は、自分で
可能とになり、自分で養生しながら鍼の腕を上げていくこ
とができます。

*2.紙に刺す練習
 垂直に垂らした紙に、片手で鍼を撚鍼していく練習です。

 この方法は、操体の橋本敬三先生が『生体の歪みを正す』
(創元社)の中で、細くて曲がりやすく刺しにくい銀の毛
鍼の練習方法として、紹介されています。

「毛鍼の鍼先から1cm位の鍼体を摘み、左手で立てた新
 聞紙(適当な大きさに切ったもの)に撚鍼していく。
 うまく通り抜けるようになったら、自分の足でやって
 みる。それから、押し手を使う撚鍼に進めば良い。」

 練習した結果、以下のことに気が付きました。

(1) 初めは、ティッシュの方がやりやすい。
  ティッシュでできたら、新聞紙へ。

(2) 鍼柄の重い鍼、長い鍼ではやりにくい。
  初めは、寸3で鍼柄がプラのものが刺しやすい。

 というわけで、初めは、ティッシュを垂らし、それに捻
じりながら突き刺す練習をします。

 それが可能になったら、新聞紙を垂らし、それにクルク
ル撚鍼しながら突き刺す練習をします。

 利き手で可能になったら、反対側の手でも練習します。

*3.自分の足三里に片手で刺す練習
 同じように、鍼先から1cm位の鍼体を摘み、自分の足
三里に片手で刺します。

**足三里のツボの探す
(1) 脛骨と腓骨の間の筋肉の溝を、膝皿の下側から足首の
  方に指を滑らせて、一番凹んだ所を見付けます。
  (膝皿外側のラインで、膝皿から指4本分位足首寄り)

(2) 楊枝の頭などで、その辺りで、一番凹んだ所を見付け、
  少し強めに押して、跡が残るようにします。

 膝を60度位に曲げて立てて座ると、ツボが見付けやすい
し、鍼も刺しやすいです。

**鍼を立てるか、片手弾入する
 片手弾入ができる人は、それをします。

 片手弾入ができない人は、鍼を、痛くないように、そっ
と、ツボに立てます。

***片手弾入の仕方
(1) 鍼管に入れた鍼を拇指と中指で挟んで持ち、残した痕
  の上に立てて、示指で弾入します。

  押し手が無いので、有るときよりも弾入は少し強めに
  します。が、余り強くすると痛いので、加減してます。

  丁寧にするなら、先ず、鍼管の上の方を鍼と一緒に持
  って立て、それから拇指と中指を鍼管の皮膚の近くに
  移動させて、押手を作り、それから示指で弾入します。

(2) 鍼管を取り除きます。

  このときに鍼が抜けてしまわないように注意します。

***鍼の立て方
 鍼先から1cm位の鍼体を摘み、残した痕の上に痛くない
ように、そっと、鍼を立てます。

**撚鍼していく
 鍼先から1cm位の鍼体を摘んだまま静かに撚鍼していき
ます。

 刺そうと焦(あせ)らずに、深さを変えずに皮膚の上を
接触鍼をしている感じで、コチョコチョ撚鍼している方が
刺さりやすいです。

**何か変化を感じたら、その深さで横揺らしなどをする
 瞬きが始まったり、息が深くなったり、ピリピリビリビ
リ来るような感じがしたり、硬い物に当たったり、急に痛
たくなったりしたら、深さを変えないで、鍼を横に振った
り、左右に捻ったりします。

 鍼を鍼管で叩いたり、細かく突(つつ)いたりもします。

 何をするかは、何をするとイイ感じがするかで、判断す
るとよいです。

**変化が落ち着いたら、静かに抜く
 変化が落ち着いたら、静かに抜いていきます。

 抜いてくる途中で変化を感じたり、抜きにくくなったり
したら、その深さで、また、しばらく横揺らしや弾鍼など
をしていると、抜けてきます。

 利き手で可能になったら、反対側の手でも片手刺しでき
るように練習します。

*4.手甲や前腕の手陽経に片手刺し
 手甲にマグレインを貼ったときと同じようにツボを探し
てから、上に書いた足三里のときと同じように刺鍼する練
習をします。

 先ずは、利き手で、反対側の手甲や前腕の手陽経に、刺
す練習をします。

 それから、反対側の手で、利き手の手甲や前腕の手陽経
に、刺す練習をします。

 ツボは指を滑らして凹んだ所を取ります。

 押すと圧痛があることが多いです。

 前腕の手陽経のツボの詳しい取り方は、
「[[術伝流一本鍼no.2]]」を見てください。

*5.症状の変化を、よく観察する
 手甲など手陽経のツボは、肩胛骨・鎖骨から上の症状に
効果的です。

 ここで説明したように刺鍼すると、そういう部分の症状
が軽くなると思います。

 症状の変化を観察するのも鍼灸の独習には役立つので、
しっかり観察してください。

*6.症状に合わせたツボ探しも可能
 また、肩胛骨鎖骨から上の症状に合わせたツボ探しも可
能です。

 手甲など手陽経のツボと、肩胛骨鎖骨から上の症状の関
係は、拇指側が体の前側、小指側が体の後ろ側に関係して
いて、耳の辺りだと薬指と関係が深いです。

 くわしくは、「[[体は自然、臨床は対話]]」の
「[[縦切りの原則:十四経]]」を読んでみてください。

*7.手陽経のツボに刺しながら運動鍼
 手陽経のツボに刺しながら運動鍼もできます。

 くわしくは、「[[術伝流一本鍼no.3]]」を見てください。


*8.おわりに
 次回は、足甲に灸点紙で灸です。

 灸点紙と最上級点灸用艾を用意してください。


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*お知らせとお願い
**術伝流鍼灸操体講座で患者さん役を募集
 術伝流鍼灸操体講座は、実践面を重視しています。実際に症状が出て
いる方の治療を見たほうが勉強になります。そこで、講座で患者さん役
をしてくださる方を募集しています。

 くわしくは、[[術伝流のモデル]]をみてください。

 よろしくお願いします。



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