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術伝流操体no.42 - (2017/02/25 (土) 14:07:54) のソース

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術伝流操体 【3】操体で一通り治療 [4] 座位立位などでの操体 
(2) 座位で、動きの操体
&size(24){&color(green){座位で、動きの操体}}
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#contents
*(1)はじめに
 今回は、座位での動きの操体のうち、先回紹介したもの以外で、大き
めの動きのものを取り上げていきます。
 基本手順は、先回と同じです。
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(1)ラクな座位になってもらう
(2)キッカケをえらびイイ感じにする
(3)イイ感じを付け足し増やす
 ・とくに、体重移動を付け足す
(4)気持ちよさを味わう
(5)体重をもどしたくなったら終える
 ・そのあと、数呼吸は後味を味わう
ーーーーーーーーーーーーーーーーー

*(2)腕を組んでもらって
 ラクな座位の姿勢から、腕を組んでもらいます。腕組みは、左右ど
ちらを上にするとラクか決まっている場合が多いので、ラクなほうを
選んでもらいます。

 組んだ腕を畳と平行なくらいまであげ(写真1)、左右の肘を交互
に前に突き出してみて、イイ感じのほうを選んでもらいます。

&ref(DSCF1051.jpg)写真1

 そのキッカケの動きを首や胴に伝え、イイ感じが深くなる格好を探
してもらいます。そして、体重も移しやすいほうに移してもらいます。

 操者は、十分にイイ感じになれるように支えます(写真2)。

&ref(DSCF1052.jpg)写真2

 このときに受け手にふれているところの皮膚をズラしやすいほうに
すこしズラしてあげると、イイ感じが増えることが多いようです。

 体重をもどしたくなったり、イイ感じが消えたら、終ります。
 
 もちろん一人操体としてすることもできますが、操者が支えない分
だけ動きが小さくなる傾向にあります。つまり、あまり大きな動きや
体重移動はしにくいです。
 
 この、腕を組んで前に突き出す操体は、体の捻転調整にもなります。

*(3)組んだほうが動きがまとまりやすい
 一般的に、腕を組むと腕の動きは制限されますが、そのせいか、逆
に、胴体をどう動かすとイイ感じかは分かりやすくなるようです。動
きが胴体、とくに背骨に集約される感じで、まとまりやすくなります。

 言葉を変えて言えば、腕を組まないでただ前に出すほうが、腕の動
きはわかりやすいですが、胴体をどう動かすとイイ感じかはわかりに
くくなりやすいということです。動きが胴体の中心に集約されず、バ
ラケやすくなります。

*(4)合掌や手を組んだ姿勢から
 ラクな座位の姿勢で、手を合わせるか、手を組むか、イイ感じのほ
うを選んでもらいます(写真3,写真4)。

&ref(DSCF1053.jpg)写真3

&ref(DSCF1054.jpg)写真4

 その手を左右に捻転してもらい、イイ感じのほうをえらんでもらい
ます。えらんだキッカケの動きを首や胴につたえ、イイ感じの深くな
る姿勢を探してもらいます。体重も移しやすいほうに移してもらいま
す。操者は、十分にイイ感じになれるよう支えます(写真5)。

&ref(DSCF1055.jpg)写真5

 この場合も、ふれているところの皮膚をズラしやすいほうにほんの
少しズラすと、イイ感じが増えやすいようです。細かなコツですが。

  体重をもどしたくなったり、イイ感じが消えたら、終ります。

 この操体も、一人操体としてやってもなかなか気持ちいいです。私
は、パソコン仕事の途中などにしています。

*(5)受け手と操者の腕をからませて
 ラクな座位の姿勢から、操者は受け手の後ろにまわります。膝で、
受け手のお尻をはさむ(写真6)のと、胸骨と骨盤のあいだをはさむ
(写真7)のをためしてみて、イイ感じのほうを選んでもらいます。

&ref(DSCF1060.jpg)写真6

&ref(DSCF1061.jpg)写真7

 操者の腕と受け手の腕を、写真8のような感じでからませてます。

&ref(DSCF1063.jpg)写真8

 その腕をイイ感じに動かすことをキッカケにして、体まるごとイイ
感じが深くなる姿勢を探して、ゆっくり動いてもらい、体重も移しや
すいほうに移してもらいます(写真9)。

&ref(DSCF1062.jpg)写真9

 体重をもどしたくなったり、イイ感じが消えたら、終ります。

 この操体は、前の二つにくらべると、一人操体としては、バラケや
すく、イイ感じを深めていくことはしにくくなります。

*(6)頭を上に伸ばす
 ラクな座位の姿勢から頭を上に突き上げるように背骨を伸ばしてい
きます。操者は両手でその動きに抵抗をあたえます。

 ただし、よりふさわしい言い方をすると、抵抗するというよりも、
十分に頭を突き上げられるように支えを作ってあげる感じです。 受け
手がイイ感じのほうに頭を突き上げられるように支えるということで
す。(写真10)。

&ref(DSCF1069.jpg)写真10

 一般的には、すこし後ろよりに頭を突き上げる感じがイイ感じのこ
とが多いですし、利き手よりに突き上げる感じがイイ感じのことも多
くなります。

 手をおもいっきり広げることでイイ感じが増えるなら、それも付け
加え、イイ感じがへりはじめたときに、その手をフッと閉じてみるの
もいいですね。いわゆる瞬間脱力です。

 この操体も一人操体としては、イイ感じを深めるのが難しいですね。

*(7)足ぶらぶらで関節押し込み
 座位で足をキッカケにして操体をすることもできます。ただ、床や
畳の上では難しいですね。すこし高めのものに腰かけて、足がぶらぶ
らと宙に浮いた状態から、やってみます。

 その状態から踵(かかと)の骨を足首に押し込んでいくことをキッ
カケにします(写真11)。

&ref(DSCF1059.jpg)写真11

 親指側を押し込んだほうがいい場合と、小指側を押し込んだほうが
イイ場合があります。よりイイほうをより押しこむようにしてくださ
い。

 そして、その動きを、胴体や首や手、反対側の足に伝えてもらい、
イイ感じが深くなる格好を探してして、ゆっくり動いてもらいます。
体重もイイほうに移してもらいます。

 体重をもどしたくなったり、イイ感じが消えたりしたら、終ります。

 この操体は、足首が捻挫してたり、足首がゆるんでいたりするとき
に、とくに効果が出やすいです。

 この操体も、比較すると、一人ではやりにくいですね。

*(8)おわりに
 次回は、座位での皮膚の操体と、耳や髪の毛など細かい動きをきっ
かけにする操体を紹介します。


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