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術伝流操体no.29 - (2010/07/31 (土) 14:43:24) の編集履歴(バックアップ)



術伝流操体・操体で一通り治療 (2)すごく動く人の例1

すごく動く人の例1

1.はじめに

 先回は、操体で一通り治療する手順を紹介しました。今回は、その例
の1回目で、よく動く人の例です。講座に初めて参加し、初めて操体を
受けた人の例です。

 そういう初めての人でも、気持ちよさを求めてどんどん動いていって
しまう人がいるのですが、この人もどんどん姿勢が変わっていきました。

2.はじめのラクな姿勢、横向きから

 まずラクな寝方で寝てくださいと伝えたら、いろいろ試した結果、横
向き寝になりました(写真1)。

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写真1

 これまで寝方別の操体で解説してきたように、横向き寝でよくある二
つのタイプ、つまり、「捻れ」タイプか「丸まり」タイプか確かめたと
ころ、丸まるほうが良いということでしたので、それをすこし強調する
皮膚操体をしました(写真2)。

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写真2

 イイ感じということだったので、しばらく続けていると、うつ伏せに
近い姿勢になりました(写真3)。

:DSCF0513写真3

3.うつ伏せから尻たたき

 そのうつ伏せの姿勢で特に目立つところがないか探したら、両腕を肩より上に上げ、左足が外を向いてしかも底屈ぎみでした(写真4)。
 操体では「足や下半身から先に」が原則なので、 その底屈を少し強調するような動きの操体(実際はすこし皮膚操体が混じっているのですが)をしてみたら(写真5)、イイ感じということでした。その操体を続けたら、左の膝が曲がって、定番でいう尻たたきのような姿勢になりました(写真6)。
写真4:DSCF0514
写真5:DSCF0515
写真6:DSCF0516

4.うつ伏せカエル足から仰向け膝立てへ

 そのまま、しばらく気持ちよさを味わってもらったら、やがて、足が伸びるように動いていきながら、膝がまわるようにして外に向いていき、定番のカエル足のような姿勢になっていきました(写真7)。
 カエル足姿勢をしばらく味わったあと、大きく姿勢が変える動きが出てきたので自由に動いてもらったら、くるっと体を回転させて、仰向け膝立ての姿勢になっていきました(写真8)。
写真7:DSCF0517
写真8:DSCF0518

5.仰向け膝立てから膝抱え込み

 仰向け膝立ての姿勢で休んでいる姿をよく見たら、左足にほうが深く曲がり、両手が肩より上に上がっていました。ここでも足から原則のとおりに、その左足の曲げを強調するつもりで、定番の膝抱え込み操体を試してみたら、イイ感じということで、しばらく膝抱え込み操体を味わってもらいました(写真9)。
 すこし経ってから足を伸ばそうとする動きを感じたので、膝抱え込み操体を終えて、ラクな姿勢を探してもらったら、腕を肩より高い位置にあげた状態で足を開いて伸ばした姿勢、つまり、仰向け大の字に近い格好で両手を上げた姿勢になりました(写真10)。
写真9:DSCF0520
写真10:DSCF0521

6.仰向けから大腿内側伸ばし

 仰向け大の字とくらべると、左足の大腿内側を伸ばしたがっている感じだったので、それを少し強調する皮膚操体をしました(写真11)。しかし、しばらく続けても、大きく姿勢を変える動きは出てきませんでした。
 いまから考えると、この操体は、しなくても良かったかもしれません。
写真11:DSCF0522

7.胸の皮膚操体

 そこで、また、姿勢をよく観察してみたら、手足4本の上腕、大腿が胴体のほぼ同じ方向を指していることに気がつきました。それで、そのあたりの皮膚を手のひらでズラしてみたら、イイ感じということだったので、しばらくズラし続けました(写真12)。そしたら、右足が曲がって右膝立ての格好になっていき、少しずつ、体が下半身から左に捻れていきました(写真13)。やがて、体がくるっと回転して(写真14)、結局うつ伏せで両腕が肩よりも上がった姿勢になりました(写真15)。
写真12:DSCF0523
写真13:DSCF0524
写真14:DSCF0525
写真15:DSCF0526

8.うつ伏せ尻たたき、カエル足、足伸ばし

 写真15の姿勢をよく観察したら、右足のほうが浮いている感じで、しかも、底屈ぎみだったので、それを強調するように右足を底屈しながら膝を曲げるように持ち上げていきました(写真16)。そしたら、イイ感じということで続けました。しばらくして足を伸ばそうとする動きが出てきて(写真17)、いったん足を開きながら伸ばしている姿勢になってから(写真18)、また、カエル足の格好になりました(写真19)。そして、しばらくカエル足の格好を味わったあと、写真を撮り忘れたのですが、両足を伸ばして、しかも左右差があまり目立たない姿勢になりました。
写真16:DSCF0527
写真17:DSCF0528
写真18:DSCF0529
写真19:DSCF0530

9.うつ伏せ肘持ち上げ

 そこで、下半身はだいたい整った感じになったかなと思ったので、つぎは、上半身に注目しました。そしたら、これも写真を撮り忘れたのですが、まだ、両腕が肩より上に上がっていました。こういうのは、肩や首の後ろ、とくに利き手側がこっているときによく見られる姿勢なので、腕を動かす操体をしてみることにしました。
 顔の向いている側の肘の持ち上げ操体を試してみたら、イイ感じということだったので、しばらく続けながら、上腕の力が伝わる方向の延長の右華佗経にツボが出ていたので、そこを指圧しながら、関連する右手小指の指揉みなどをしました(写真20)。
 すると、しばらくして、腕を伸ばす動きが出てきたので、十分に腕を伸ばせるように支えながら、華佗経のツボを押し続けました(写真21)。やがて、伸ばしていた腕を下ろす動きが出てきたので、下ろしたら、腕が肩より低い位置、つまり、胴体の横に伸ばし、しかも指先が肩よりの下の胸側にある姿勢になりました(写真22)。
写真20:DSCF0531
写真21:DSCF0532
写真22:DSCF0533

10.うつ伏せから肩井の指圧で仰向けへ

 写真22の姿勢をながめていたら、右肩が頭のほうへ上がっている感じがしたので、右首の付け根から肩井付近を探したら、シコリが見つかりました。それで、そこのシコリに指圧をしてみたら、しばらくしてから、また、体が回転するように動いていき(写真23)、仰向けになっていきました(写真24)。
 そのまま指圧を続けていたら、しばらくして、大きく手を動かし、両手を斜め横に広げた仰向けの姿勢になりました(写真25)。
 この場合、指圧でなくて、頭のほうへ上がっている腕をより上げることで、肩井付近のシコリをより縮める動きの操体をしてもよかったと思うし、指圧と動きの操体を組み合わせてもよかったかなとも思いますが、その時は思い浮かびませんでした。
写真23:DSCF0534
写真24:DSCF0535
写真25:DSCF0536

11.仰向けから足の調整

 写真25の姿勢をよく見たら、左足がほうが曲がりがきつかったので、それをすこし強調するように動かしてみたら(写真26)、イイ感じということでしたが、しばらくして、逆に、左足を伸ばす動きが出てきて(写真27)、仰向け大の字に近い姿勢になりました(写真28、29)。
 まだ若干左右差がありましたが、受け手の体から緊張した部分がなくなり、体全体から力が抜けたように感じられたので、しばらくそのままの姿勢で休んでもらいました。
写真26:DSCF0538
写真27:DSCF0539
写真28:DSCF0540
写真29:DSCF0541

12.座位で、重さの操体、手の指揉み

 しばらくして、ゆっくりと声をかけながら、起き上がってもらいました。そして、仕上げとして、重さの操体(写真30)をしたあと、手の指揉み(写真31、32)をしました。
写真30:DSCF0565
写真31:DSCF0570
写真32:DSCF0571

13.この人の特徴

 はじめて操体を受けるにしては、体の要求を感じて、どんどん姿勢を変えていける人でした。施術者としては、それを追いかけていくだけでよいので、ラクな反面、変化が早いので、その都度イイ感じが消えてしまわないように追いかけていくのに気を使う必要がありました。
 一度仰向けになったのに、また、うつ伏せになりましたが、これは、背中などのシコリが充分にほぐれないうちに仰向けになったときには、よく見られる変化です。
そして、うつ伏せから尻たたきとカエル足を2回することになりましたが、これもよく動いていってしまう人に時々見られる現象で、たぶん原因となるシコリが緩まないうちに姿勢を変えたくなってしまったからではないかと考えています。
 こういう変化も実際に写真の記録に残せてよかったなと思い、モデルの人に感謝しています。

14.次回のこと

 次回は、もう一人よく動いていく例をあげたあと、次々回には、あまり動かない人の例をあげていきたいと思います。

15.加茂淳先生の本の紹介

 ところで、橋本敬三先生は、「気持ちの悪いことをして、体が歪むのが病気の出発点。体が歪むというのは、運動系軟部組織(横紋筋系運動器官)の不調和で、東洋物療の目標は、その軟部組織の不調和を矯正し整復して、調和のある状態に持っていくこと。」というようなことを書き残してられます。私は、それをすこし分かりやすくするため、筋肉が過緊張過弛緩して必要に応じて自在に伸び縮みできなくなったことが原因なので、それを自在に緊張弛緩するもとの状態にもどすことが治療の目標だと書いてきました。それとほぼ同じ内容をよりくわしく書いた本『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』が今年出版されました。著者の加茂先生のHP(http://www.tvk.ne.jp/~junkamo/)には、以前から注目していましたが、HPよりも分かりやすい内容になっています。操体など、橋本先生が東洋的物療とよんだことで治療をしていく上で、その基本的な体の自然則を理解するために、必読と言っても良い本だと思います。また、本の中では、操体法も紹介されています。一読をおすすめします。なお、blogでも紹介しました>>>http://d.hatena.ne.jp/kuhuusa-raiden/20090528


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