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術伝流操体no.29 - (2016/09/15 (木) 10:25:22) の編集履歴(バックアップ)


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術伝流操体・操体で一通り治療 (2)すごく動く人の例1

すごく動く人の例1

1.はじめに

 先回は、操体で一通り治療する手順を紹介しました。今回は、
その例の1回目で、よく動く人の例です。講座に初めて参加し、
初めて操体を受けた人の例です。

 そういう初めての人でも、気持ち良さを求めてどんどん動い
ていってしまう人がいるのですが、この人もどんどん姿勢が変
わっていきました。

2.初めのラクな姿勢、横向きから

 先ずラクな寝方で寝てくださいと伝えたら、いろいろ試した
結果、横向き寝になりました(写真1)。

写真1

 これまで寝方別の操体で解説してきたように、横向き寝で見
られることの多い2つのタイプ、つまり、「捻れ」タイプか、
「丸まり」タイプか確かめたら、丸まる方が良いということで
した。それで、それを少し強調する皮膚操体をしました(写真
2)。

写真2

 イイ感じということだったので、しばらく続けていると、う
つ伏せに近い姿勢になりました(写真3)。

写真3

3.うつ伏せから尻叩き

 そのうつ伏せの姿勢で特に目立つ所が無いか探したら、両腕
を肩より上に上げ、左足が外を向いてしかも底屈ぎみでした
(写真4)。

写真4

 操体では「足や下半身から先に」が原則なので、その底屈を
少し強調するような動きの操体(実際は少し皮膚操体が混じっ
ているのですが)をしてみたら(写真5)、イイ感じというこ
とでした。

写真5

 その操体を続けたら、左の膝が曲がって、定番で言う尻叩き
のような姿勢になりました(写真6)。

写真6

4.うつ伏せカエル足から仰向け膝立てへ

 そのまま、しばらく気持ちよさを味わってもらったら、やが
て、足が伸びるように動いて行きながら、膝が回るようにして
外に向いていき、定番のカエル足のような姿勢になっていきま
した(写真7)。

写真7

 カエル足姿勢をしばらく味わったあと、大きく姿勢を変える
動きが出てきたので自由に動いてもらったら、くるっと体を回
転させて、仰向け膝立ての姿勢になっていきました(写真8)。

写真8

5.仰向け膝立てから膝抱え込み

 仰向け膝立ての姿勢で休んでいる姿をよく見たら、左足に方
が深く曲がり、両手が肩より上に上がっていました。

 ここでも「足から先に」原則の通りに、その左足の曲げを強
調するつもりで、定番の膝抱え込み操体を試してみたら、イイ
感じということで、しばらく膝抱え込み操体を味わってもらい
ました(写真9)。

写真9

 少し経ってから足を伸ばそうとする動きを感じたので、膝抱
え込み操体を終えて、ラクな姿勢を探してもらいました。そし
たら、腕を肩より高い位置に挙げた状態で足を開いて伸ばした
姿勢、つまり、仰向け大の字に近い格好で両手を上げた姿勢に
なりました(写真10)。

写真10

6.仰向けから大腿内側伸ばし

 仰向け大の字と比べると、左足の大腿内側を伸ばしたがって
いる感じだったので、それを少し強調する皮膚操体をしました
(写真11)。

写真11

 しかし、しばらく続けても、大きく姿勢を変える動きは出て
きませんでした。今から考えると、この操体は、しなくても良
かったかもしれません。

7.胸の皮膚操体

 そこで、また、姿勢を良く観察してみたら、手足4本の上腕、
大腿が胴体のほぼ同じ方向を指していることに気が付きました。

 それで、その辺りの皮膚を手平でズラしてみたら、イイ感じ
と言うことだったので、しばらくズラし続けました(写真12)。

写真12

 そしたら、右足が曲がって右膝立ての格好になっていき、少
しずつ、体が下半身から左に捻れていきました(写真13)。

写真13

やがて、体がくるっと回転して(写真14)、結局、うつ伏せで
両腕が肩よりも上がった姿勢になりました(写真15)。

写真14

写真15

8.うつ伏せ尻たたき、カエル足、足伸ばし

 写真15の姿勢を丁寧に観察したら、右足の方が浮いている感
じで、しかも、底屈気味だったので、それを強調するように右
足を底屈しながら膝を曲げるように持ち上げていきました(写
真16)。

写真16

 そしたら、イイ感じということで続けました。しばらくして
足を伸ばそうとする動きが出てきて(写真17)、いったん足を
開きながら伸ばしている姿勢になってから(写真18)、また、
カエル足の格好になりました(写真19)。

写真17

写真18

写真19

 そして、しばらくカエル足の格好を味わった後に、写真を撮
り忘れたのですが、両足を伸ばして、しかも左右差が余り目立
たない姿勢になりました。

9.うつ伏せ肘持ち上げ

 そこで、下半身はだいたい整った感じになったかなと思った
ので、次は、上半身に注目しました。

 そしたら、これも写真を撮り忘れたのですが、まだ、両腕が
肩より上に上がっていました。こういうのは、肩や首の後ろ、
特に利き手側が凝っているときに見られることが多い姿勢なの
で、腕を動かす操体をしてみることにしました。

 顔の向いている側の肘の持ち上げ操体を試してみたら、イイ
感じということだったので、しばらく続けました。

 そして、そうしながら、上腕の力が伝わる方向の延長の背骨
の直ぐ右側(華佗経)を調べたら、ツボが出ていました。それ
で、そこを指圧しながら、関連する右手小指の指揉みなどをし
ました(写真20)。

写真20

 すると、しばらくして、腕を伸ばす動きが出てきたので、十
分に腕を伸ばせるように支えながら、華佗経のツボを押し続け
ました(写真21)。

写真21

 やがて、伸ばしていた腕を下ろす動きが出てきたので、下ろ
しました。そしたら、腕が肩より低い位置、つまり、胴体の横
に伸ばし、しかも指先が肩よりの下の胸側にある姿勢になりま
した(写真22)。

写真22

10.うつ伏せから肩井の指圧で仰向けへ

 写真22の姿勢を眺めていたら、右肩が頭の方へ上がっている
感じがしました。それで、右首の付け根から肩井付近を探した
ら、痼りが見付かりました。

 それで、そこの痼りを指圧してみました。しばらくしてから、
また、体が回転するように動いていき(写真23)、仰向けになっ
ていきました(写真24)。

写真23

写真24

 そのまま指圧を続けていたら、しばらくして、大きく手を動
かし、両手を斜め横に広げた仰向けの姿勢になりました(写真
25)。

写真25

 この場合、指圧で無くて、頭の方へ上がっている腕をより上
げることで、肩井付近の痼りをより縮める動きの操体をしても
良かったと思うし、指圧と動きの操体を組み合わせても良かっ
たかなとも思います。が、その時は思い浮かびませんでした。

11.仰向けから足の調整

 写真25の姿勢を観察したら、左足が方が曲がりがきつかった
ので、それを少し強調するように動かしてみたら(写真26)、
イイ感じと言うことでした。が、しばらくして、逆に、左足を
伸ばす動きが出てきて(写真27)、仰向け大の字に近い姿勢に
なりました(写真28、29)。

写真26

写真27

写真28

写真29

 まだ若干左右差が有りましたが、受け手の体から緊張した部
分が無くなり、体全体から力が抜けたように感じられたので、
しばらくそのままの姿勢で休んでもらいました。

12.座位で、重さの操体、手の指揉み

 しばらくして、「ゆっくり」と声を掛けながら、起き上がっ
てもらいました。そして、仕上げとして、座位での重さの操体
(写真30)をした後に、手の指揉み(写真31、32)をしまし
た。

写真30

写真31

写真32

13.この人の特徴

 初めて操体を受けるにしては、体の要求を感じて、どんどん
姿勢を変えて行ける人でした。

 施術者としては、それを追い掛けていくだけで良いので、ラ
クな反面、変化が早いので、その都度イイ感じが消えてしまわ
ないようにするのに気を使う必要がありました。

 一度仰向けになったのに、また、うつ伏せになりましたが、
これは、背中などの痼りが充分に解れないうちに仰向けになっ
たときには、よく見られる変化です。

 そして、うつ伏せから尻叩きとカエル足を2回することにな
りました。これもよく動いていってしまう人に時々見られる現
象で、おそらく原因となる痼りが弛まないうちに姿勢を変えた
くなってしまったからではないかと考えています。

 こういう変化も実際に写真の記録に残せて良かったなと思い、
モデルの人に感謝しています。

14.次回のこと

 次回は、もう一人よく動いていく例を挙げます。その後に、
次々回には、余り動かない人の例を出していきたいと思います。

15.加茂淳先生の本の紹介

 ところで、橋本敬三先生は、

「気持ちの悪いことをして、体が歪むのが病気の出発点。体が
歪むと言うのは、運動系軟部組織(横紋筋系運動器官)の不調
和で、東洋物療の目標は、その軟部組織の不調和を矯正し整復
して、調和のある状態に持っていくこと。」

というようなことを書き残してられます。

 私は、それを少し分かりやすくするため、「筋肉が過緊張・
過弛緩してしまい、必要に応じて自在に伸び縮みできなくなっ
たことが原因。なので、それを自在に緊張・弛緩する元の状態
に戻すことが治療の目標」だと書いてきました。

 それとほぼ同じ内容をより詳しく書いた本『トリガーポイン
トブロックで腰痛は治る!』が今年出版されました。著者の加
茂先生のHPには、以前から注目していましたが、HPよりも分
かりやすい内容になっています。


 操体など、橋本先生が東洋的物療と呼んだ方法で治療をして
いく上で、その基本的な体の自然則を理解するために、必読と
言っても良い本だと思います。また、本の中では、操体法も紹
介されています。一読をお勧めします。

 なお、blogでも紹介しました
 >>>遊風の養生日記090528
    遊風の養生日記090529


   つぎへ>>>術伝流操体no.30



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