こだわりのお店 - かもめ第三小学校

こだわりのお店

客：ここが雑誌に載ってたこだわりのお店か。よし、一丁入るか。
店：いらっしゃいませ
客：喫煙一人
店：お客様、すみません。当店では入れ墨をされた方と入れ歯をされた方は入れない事になってまして
客：どっちでもねーよ。
店：あとすみませんお客様喫煙席は今
客：空いてないのか。
店：私が今使ってますので。
客：なんで？！意味分かんないよ。どこがこだわりのお店なんだよ。
店：いやビフォアーアフターで直して貰った折り紙つきの狭い住宅でして
客：そっちかよ。どこからか机とか物置とか出て来るのか。
店：ええボタンを押すと壁からジャガー横田が
客：鬼嫁かよ。何出張させてんだよ。まあいい。今日のオススメは。
店：肉に乳酸が回らないように眠らせたところで血を抜いた子豚のソテーと肝硬変になったヨレヨレの鴨のフォアグラです
客：食いたくなくなるよ。こだわりすぎだよ、説明いらねーし
店：あとから揚げ弁当
客：弁当かよ！シンプル過ぎだよ！…まあいいや、から揚げ弁当一つ
店：420円ですね。当店では出来立てをお届けするために今からご飯を炊きますので30分ぐらいお待ち下さい。
客：待て待て待て
店：あと鷄肉は本場イタリアから取り寄せたハーブ鷄を今から潰して作りますので
客：今からかい！
店：お金と時間は惜しみません
客：惜しむとこ間違ってるよ！
店：あとから揚げ弁当に付き物のレタスとレモンは
客：ふむふむ
店：本物とみまごうくらい精巧な模造品を使ってますので
客：なんでだよ。
店：いやこれの関係で。
客：なんでそこだけ金なのよ！
店：箱はちゃんとした使い捨ての発砲スチロールを使いますので
客：箱だけかい！
店：ホッともっとには負けません。
客：十分負けとるわ、いい加減にしろ。
店：いい加減にしろ
二人：有難うございました