モンセラートの朱い本
編纂/14世紀・スペイン
言語/カタルーニャ語・ラテン語
概要
モンセラートの朱い本(Llibre Vermell de Montserrat)とは、14世紀に編纂された中世ヨーロッパの歌曲集です。スペイン・バルセロナ近郊のモンセラート山にあるモンセラート修道院に写本が伝わっていて、赤いビロードの表装が施されていることからこの名があります。
モンセラート修道院は19世紀にナポレオンによって破壊されたために、所蔵していた古書の多くを逸失してしまいましたが、この本は偶然フランスの貴族に貸し出されていたため、戦火を逃れて後世に残りました。しかし見開きで全173ページあったとされるこの写本は、そのうち32ページが失われています。
この本に収められた曲は、モンセラート修道院にある黒い聖母像に思いを寄せて作られており、聖地巡礼に来た人々が歌ったり踊ったりできるように、という意図で本にまとめられました。歌曲は10曲が現存し、歌詞はカタルーニャ語かラテン語で書かれています。
この本を出典とする楽曲
参考ページ
最終更新:2010年10月07日 03:32