ポケットモンスター ウルトラサン・ウルトラムーン

【ぽけっともんすたー うるとらさん・うるとらむーん】

ジャンル RPG

対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 ポケモン
開発元 任天堂
制作 ゲームフリーク
発売日 2017年11月17日
定価 4,980円
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 なし
ポイント 丸1年で2バージョンのマイナーチェンジ発売
本編シリーズ最高の難易度
良い点と難点の落差が大きい新要素
運ゲーのウルトラワープライド
改善点もあるが根本的な問題は山積みのまま
ポケットモンスターシリーズ


概要

ポケットモンスター サン・ムーン』(以下『SM』)から約1年という異例の早さで発売されたマイナーチェンジ版。
略称は『USUM』もしくは『USM』で、基本的なゲーム性は『SM』がベースとなっているため、先にそちらの記事を閲覧することを推奨。


特徴

追加要素

  • 新ポケモンの追加
    • ウルトラビースト(以下「UB」)が新たに4種増えた。『ウルトラサン』限定でズガドーン、『ウルトラムーン』限定でツンデツンデが登場。バージョン共通でベベノムとその進化形のアーゴヨンの2種が手に入る。
    • フォルムチェンジや幻のポケモンを除くとマイナーチェンジ版でポケモンが追加されるのは歴代初となる。
    • 本作限定の幻のポケモンとしてゼラオラが追加された。『SM』に送れないことを除けば、これまでの幻のポケモンと同じ仕様。
  • 新フォルムの追加
    • ルガルガンに新フォルムの「たそがれのすがた」が追加された。特性が「マイペース」の特別なイワンコを夕方にレベルアップさせると進化できる。
      • この特別なイワンコは期間限定配信ではあるものの、特性が遺伝するため量産可能となっている。レーティングバトルに参加させることも可能。
    • ネクロズマはソルガレオを取り込んだ「たそがれのたてがみ(日食ネクロズマ)」、ルナアーラを取り込んだ「あかつきのつばさ(月食ネクロズマ)」になれるようになった。
      • キュレム同様、専用の道具を使用していずれか1体を取り込むことでフォルムチェンジできる。
      • 日食ネクロズマまたは月食ネクロズマに道具「ウルトラネクロZ」を持たせると戦闘中に「ウルトラバースト」が可能になり、実行すると「ウルトラネクロズマ」にフォルムチェンジする。
    • 『SM』で映画の前売り券特典として配布されたサトシのピカチュウ*1に「キミにきめたキャップ」の姿が追加された。特定のQRコードを読み込むと受け取れる。
  • 専用Zワザの追加
    • ルガルガン・ジャラランガ・ミミッキュ・ソルガレオ・ルナアーラ・フォルムチェンジ後のネクロズマに専用のZワザが追加された。
  • ロトム図鑑の機能追加
    • ロトム図鑑と仲良くなることで、過去作のデルパワーやOパワーに相当する「ロトムパワー」を発動できる道具「ロトポン」を入手できる。
      • 多くは効果や持続時間が変更されているほか、本来一戦一回しか使えないZワザをもう一度使用することができる「Zロトムパワー」も追加された。なお、対人戦では発動不可であるため影響はない。
    • 図鑑に登録されていないポケモンと遭遇すると教えてきたり、時々役に立つアドバイスを言ってきたりする。
    • 体力が少ないポケモンがいると回復を勧めてきたり、レポートを勧めてくるなどトレーナーを気遣うことも。
  • ウルトラワープライド
    • ジャイロ操作(スライドパッド操作に切り替え可)で目的のホールを目指すミニゲーム。
    • 本作の目玉要素で、白のワープホールに進むと『SM』に登場したUBが、赤・青・黄・緑のワープホールに進むと過去作に登場した伝説のポケモンや色違いのポケモンに遭遇できる。
      • 伝説のポケモンは1匹しか捕まえられないが、UBは何度でも捕獲可能になっている。
    • 『ORAS』の「マボロシの場所」と同様に、あらかじめ手持ちに特定の伝説のポケモンを入れておかないと出現しない伝説ポケモンも存在する。
  • バトルエージェント
    • フェスサークルの新施設。レンタルポケモンでシングルバトルを勝ち抜く。3連勝する度に大量のフェスコインが貰える。
    • フェスサークルにいるNPCや他のプレイヤー(VIP)との協力要素がある。身内にやりこんだプレイヤーがいれば簡単にグレードを上げられる。
      • 他の対戦施設と違いVIPのポケモンはオフラインでも3日間は問題なく使える。
    + 詳細 対戦の手順
    1.ランダムで選ばれる3匹から1匹を選択。このポケモンが先発になる。
    2.フェスサークルのゲストまたはVIPのポケモンを2匹選ぶ。
    3.上記で選んだ3匹でシングルバトルを行う。3戦1セットで負けるか3連勝すると一区切り。
    • グレードについて
      • いわゆるランクのようなもので、勝ち抜くごとに上がっていく。上限は50。
      • 「対戦の手順1」で選ぶポケモンのレベルは「グレード+50」となる。自分のグレードが50なら選べるポケモンは全て100レベルになる。
    • VIPについて
      • フェスサークルにいるトレーナーをVIP登録することが可能。
      • VIP登録した相手のポケモンは「対戦の手順2」で使用することが出来る。
      • 通信で表示されるプレイヤーはグレード0がほとんどであるため、グレードの高い相手とフレンドコードを交換してVIP登録するのが一般的。
    • その他
      • ランダムで選ばれる3匹は日替わり。新施設「すりかえ屋」でフェスコインを払うことでも変更できる。
      • グレード10以上からは「ひでり」など天候が変わった状態でバトルが始まる。
        • グレード41以上からは『ORAS』から登場した特殊な天候「おおひでり」「おおあめ」「らんきりゅう」状態も追加される。
  • マンタインサーフ
    • 波に乗りながらアクションを決めていくポケモン版サーフィン。各島にあるビーチからプレイ可能。
    • 最大の特徴はBPを稼げること。ここで手に入るBPは「ビーチポイント(Beach Point)」の略と説明されるが、名称が異なるだけでBP(バトルポイント)と共有される。
  • エピソードRR
    • 『SM』のUB捕獲シナリオに代わって発生する殿堂入り後のイベント。『赤緑』のサカキを初めとする歴代の悪の組織のボスが集う「レインボーロケット団」に立ち向かう。
    • 各ボスは元の世界で野望を達成した(または達成直前の)設定となっており、使用する手持ちも原作のものの再現+伝説のポケモンを1体所持している。
    • ちなみにマツブサとアオギリの容姿については、リメイク版ではなくGBAの『ルビー・サファイア・エメラルド』準拠となっている。
  • アローラフォトクラブ
    • ハウオリシティとコニコシティに新設された写真館で、手持ちのポケモンと写真撮影を行うことができる。保存した写真はフェスサークルで公開することができる。SDカードにも画像ファイルとして保存できるので、保存したファイルを使用してSNSやブログなどへの投稿も可能。
  • ヌシール
    • ジガルデ・セルに代わる収集要素。町や建物内のあちこちに貼られている特別なシールで、一定数集めることでぬしポケモンを貰える。ジガルデ・セル同様全部で100枚存在する。
      • 貰えるぬしポケモンは『SM』でしか戦えないものも含めて全11種類。両バージョン共通のミミッキュを除き、手に入るポケモンはバージョンごとに異なる。
    • ぬしポケモンは見た目が大きく体重が重いこと以外は通常のポケモンと変わらず、オーラも発動しない。なお特性は固定となっている。
      • 体重が重いことは基本的にデメリット*2で、タマゴ技と両立できないという欠点も抱えているので、対人戦では趣味の域を出ない。
  • トレーナー
    • 一般トレーナーに「サーファー」が新登場。おそらくマンタインサーフの影響と考えられる。
    • 「カラテおう+ダンサー」など、ダブルバトル用の新しいトレーナーの組み合わせが追加されている。
  • 教え技
    • マイナーチェンジ恒例となった教え技は、ポニ島以外のビーチとバトルツリーでBPと引き換えに教えてもらえる。
    • 各ビーチでは殿堂入り前の時点でも利用でき、Zワザ化で強力な一撃になる「とっておき」など有用な技も多いので、シナリオ攻略中にマンタインサーフで少しでも稼いでおけば攻略を楽にできる。
    • 内容は『ORAS』をベースにいくつかの技が追加されている。
  • その他
    • 特定の場所で道ばたなどにいるポケモンと触れ合えるようになった。触れ合い続けると好感度が上がり、一定の範囲内でポケモンが主人公の後をついてくる。
    • いくつかの新マップが追加された。
      • たとえば4番道路にある「ピカチュウの谷」では大量のピカチュウと触れ合えるほか、専用のコスチュームなどが手に入る。ここでは野生のピカチュウの捕獲はできないが、特別なQRコードを読み込んだ後に訪れると上記の「キミにきめたキャップ」のピカチュウが貰える。
    • 新規コスチュームが追加。「ピカシャツ」「ジャラブレスト」などポケモンモチーフのものも存在。
    • 『SM』ではカフェでミックスオレなどを注文してもコーヒーカップを出されていたが、本作では飲み物に専用のグラフィックが用意された。
      • ただし変更されたのはグラフィックのみで、どのような形態で出されても主人公は飲み物を例外なく啜って飲む。また、マスターの台詞も変更されていないので、手作りのはずのミックスオレが缶入りで出されたりもする。手作りしたものをわざわざ缶に詰めているのだろうか…?
    • 「キテルグマショー」などのメインシナリオ以外のミニイベントが多数追加。
    • エピソードRRをクリアすることで、対戦時のボールの投げ方に「ニヒルなスタイル」が追加される。
    • フェスサークルで使える外見とBGMが一つずつ追加。

『SM』からの変更点

  • 主人公の容姿が大幅に変化
    • 男女ともに『SM』主人公のデフォルト衣装は全てブティックで購入できるため、ヘアサロンも合わせれば『SM』主人公の容姿に変更することもできる。
  • シナリオ・イベント
    • 大まかなシナリオの流れはほとんど変わりない*3が、以下の追加・変更点がある。
      • 最初にもらえるポケモンを選ぶイベントが、開始して間もなく発生するようになった。
      • 一部の試練の内容やぬしポケモンが変更された。まるっきり内容が変わった試練もある。また『SM』には存在しなかったマツリカの試練にも挑戦できるようになった。
      • 新キャラクターの「ウルトラ調査隊」が時折シナリオに絡んでくる(バージョンによって絡んでくる人物が異なる)他、終盤の内容が大きく変化し、前述のフォルムチェンジしたネクロズマと戦う展開になった。
        ネクロズマは『BW2』のブラック/ホワイトキュレムと同様に新フォルム戦では捕獲できず、関連イベントが終了した後にとある場所で任意で捕獲できるようになる。
    • ボールの投げ方のスタイルを習得できるキャプテンとの戦闘イベントは全て殿堂入り後に発生するようになった。イベントの内容自体は所持ポケモンの強さや一部入手アイテム以外変更なし。
  • ポケモン
    • アローラ図鑑にポケモンが大量に追加され、400匹に増えた。
      • 『SM』時点のアローラ図鑑の範囲内だったポケモンにも、分布が変わっているものが存在する*4
    • 島スキャンで出現するポケモンが一部変更され、新たにカントー・ホウエン・シンオウ・カロス御三家などが入手できるようになった。反面、『SM』の島スキャンで出現したジョウト御三家やギアル系等は出現しなくなった。
    • ネクロズマは強制捕獲ではないがストーリーを反映してか、捕捉率が最大値(コイキングなどと同値)になっており、非常に捕まえやすくなっている。
    • 一方『SM』では必ず4匹捕まえる必要があったカミツルギ・フェローチェはウルトラスペースで自由に捕まえられるようになったため、他のいわゆる「準伝説」のポケモン同様に捕まえにくくなった。
    • 各種化石が「どきどきリゾート」で手に入るようになった。過去作と違い、バージョンに関係なく「ひみつのコハク」を除く全ての化石が入手可能。
      • 「ひみつのコハク」に関しても、『SM』同様復元後であるプテラをNPCから貰えるイベントがあるため、問題ない。
  • トレーナー
    • 四天王のメンバーの内、ハラがマーレインに変更された。本気のハラとは殿堂入り後に一度だけ戦うことができる。
    • メインシナリオにおけるラストバトルの相手が変更された。
    • エピソードRRクリア後、ポケモンリーグのチャンピオン防衛戦にグズマとルザミーネが挑戦者として出現するようになった(ルザミーネは毎月1日限定)。代わりにマーレインとザオボーは出て来なくなった。
      • グラジオはシナリオ展開の都合上、エピソードRRクリア後から30日経たないと防衛戦に出て来なくなった。
  • バトルツリー
    • ノーマルバトルはレベル・特別なポケモンの制限がなくなった
    • スーパーバトルは従来と同じルールで高難易度のまま。新規のトレーナーが追加され、一部のポケモンの技・持ち物が変更されている。
    • スーパーマルチはエピソードRRクリア後、パートナーにリーリエを選べるようになった。
    • 『SM』では一部がインターネット配信限定だったメガストーンが、ある一部を除いて全てBPとの交換で手に入るようになった。
  • 一部マップ構造の変更
    • テンカラットヒルでは序盤のケンタロスラッシュが行えるようになった時点でヒコウZを取りに行けるようになった。またヒコウZ入手時にカヒリからヒコウZのゼンリョクポーズを教えてもらうイベントが追加された。
    • 最終ダンジョンにしてはあまりにも簡素でトレーナーもいなかったラナキラマウンテンにマップが追加され、トレーナーも多数配置された。
  • UI
    • リザードンフライトやポケリゾートへの移動を行う際、2回目以降は一度リセットするまでエフェクトが短縮されるようになった。
    • メニューの項目一覧からレポートを書く(セーブする)ボタンが独立し、メニューを開いた後Yボタンを押すことでレポートを書ける。
      • 独立したのは、アローラフォトクラブで撮った写真が見れる「アルバム」がメニュー画面に入ったため。
    • ポケモンのステータス画面などデザインが一部変更されている。
    • ポケモン図鑑内の分布表示で、仲間呼び限定で出現するポケモンは出現場所のアイコンの上にビビリだまが表示され、分かりやすくなった。
  • その他
    • バトルロイヤルのノーマルランクの最大レベルが50から30に下がった。イベントで挑戦した直後からシナリオの手持ちで参加しやすくなっている。
    • 『SM』では場所ごとに決まっていた釣りのレアスポット(珍しいポケモンが釣れやすくなる、泡が吹いている釣りスポット)が、全ての場所でランダムで発生するようになった。また、レアスポットで珍しいアイテムが釣りあがるようにもなった。
    • 配信限定だったカビゴンZ・ミュウZ・サトピカZ・マーシャドーZは、それぞれ対応するポケモンを見せることで入手可能になった。
    • マーレインからハガネZを貰う際、マーレインがハガネZのゼンリョクポーズを披露するようになった。

評価点・改善点

本編

  • 出現ポケモン関連
    • 出現ポケモンが増加したことでウルトラボール・ガンテツボールに入れられるポケモンが増えた。オシャレボール愛好家にとっては嬉しい要素。
    • ウルトラワープライドで会える伝説のポケモンやUBは『ORAS』のマボロシの場所同様、色違いブロックルーチンが存在しないため、第六世代以降では一部インターネット配信を除き不可能だったファイヤー・サンダー・フリーザー・ミュウツー・ゼルネアス・イベルタル・グラードン・カイオーガ・レックウザの色違いも厳選できるようになった。
    • ウルトラワープライドにより、UBは本作初登場のものを除き何匹でも捕まえられるようになった。特に『SM』で供給が需要に追いついていなかったウツロイドやテッカグヤを無限に捕まえられるのは非常に大きい。
  • 野生ポケモンの仲間呼び(乱入バトル)の改善
    • 一度呼ばれたら、「ビビリだま」を使用しない限り何度も呼ばなくなった。
    • 使用すると戦闘から必ず逃げられる「ポケじゃらし」がショップで低価格で買えるようになり、容易に逃げられるようになった。
    • 仲間呼びのエフェクトも若干ながら短くなっている。ただし長いことに変わりはないのが難点。
  • シナリオ
    • 『SM』で好評だったカキの試練は一部の演出が変わっているが、相変わらずぶっ飛んだ内容で好評。
    • 『SM』に存在しなかったマツリカの試練は、強化されたキャプテンと再戦でき、キャプテンの新たな一面も垣間見れるためこちらも評価は高い。ただし戦えるキャプテンは何故かバージョンにより異なる。
    • ストーリー中のポケモンの強制捕獲がなくなった。厳選したいプレイヤーにとって非常にありがたい。
      • 新規UBのズガドーン・ツンデツンデは殿堂入りしてすぐに捕獲する流れになるが、倒したり逃げたりしてもシナリオは問題なく進行するうえ再戦が可能。
      • パッケージの伝説のポケモンであるネクロズマやソルガレオ・ルナアーラも、殿堂入りしていない段階から後で準備を整えて捕まえられる。もちろん捕まえなくてもよい。
    • ラストバトル終了後~エンディングの間にあった、セーブ不可の長いイベントがカットされた。スタッフロールの内容も変更され、過去作を髣髴とさせるものになっている。
      • ただし、変更によって描写がカットされたことによって発生した問題も…(後述)
  • サブイベントの大量追加
    • 頼まれたポケモンを見せたりアイテムを渡す簡単なものから、迷子のポケモン探し、学校の七不思議の解決、果てはアローラ中を巡るものまで多岐にわたる。
    • 亡くなったトレーナーのボックスに入れられたままのポケモンの引き取りのようなポケモンの世界の解像度が上がるものなど単なるお遣いにとどまらない。
    • 研究員や財団職員にポケモンを見せるものは報酬の金額がかなり良くストーリー中での金策になる。
  • 特定地域で進化するポケモンの救済
    • カプの村に来た時点で、ラナキラマウンテンのエレベーター手前まで入れるようになり、少し早くマケンカニを進化できるようになった。
    • レアコイル・ノズパス・デンヂムシは終盤に行けるポニの大峡谷だけでなく、中盤のホテリ山でも進化できるようになった。ホテリ山は発電所が近くにあるため、ポニの大峡谷ほど違和感も無い。
    • 進化先がアローラのすがたになるポケモン(ピカチュウ・タマタマ・カラカラ)は、ウルトラスペース内で進化させると通常の姿に進化するようになった。
      • これにより、アローラマーク付きの通常のライチュウ・ナッシー・ガラガラの入手と、『SM』で追加されたタマゴ技と両立可能になった。
  • ロトムパワー(ロトポン)
    • 過去のOパワーなどは発動するタイミングに制限があったが、本作では手に入れたロトポンを通常アイテムのように使用することが可能。「HPかいふくポン」などの戦闘中に使えるものは連続使用が可能になった。
    • またステータスごとに小分けされていた能力アップ系パワーは「おうえんポン」に纏められ、「命中・回避を除いた全ての能力が1段階アップする」という分かりやすいものになった。
      • ドーピング系のアイテムは使い勝手がいまいち分かりづらかったため、ライトユーザーには嬉しい変更といえる。
    • 「かくれポン」や「タマゴふかポン」など制限時間があるものは、下画面で制限時間が分かるようになった。複数持っていれば時間切れになった際、続けて使用するか訊かれるようになった。
      • 制限時間が付いているものは、一部を除き従来の物より持続時間が大幅に伸びており、使いやすさが増した。
    • ロトムパワーには後述するような問題点もあるが、シナリオ攻略を考えるうえでは使いやすさが格段に増したといえるだろう。
  • キャラクターの扱い
    • ハウに「相棒のポケモンとの間にバトルに関する認識のズレがあることを痛感し、相棒と本当の意味で心を通わせていく」という描写が追加され、内面の成長がよりわかりやすくなった。
    • 基本的に試練を一回案内してそれっきりだったキャプテン達の描写が増え、人物関係が掘り下げられた。
    • グズマはスカル団解散後の描写が増加し、ただの落ちこぼれという印象が薄れたほか、元メンバー達の面倒を見続けていることがより明確になった。
    • 『SM』ではあまり掘り下げられなかったモーンについては、新しく追加された会話イベントで多少のフォローがされた。
    • 他、マップ上で一言二言の会話が出来るのみとはいえ、スイレンのように「特定のイベント終了以降二度と会えなくなるキャラクター」が減った。

育成・対戦環境

  • BPを稼ぎやすくなった
    • バトルツリーのノーマルバトルの難易度が大幅に下がり、バトル用に厳選・育成をしていなくてもBPを簡単に稼げるようになった。
      • 『SM』で難易度が高く、厳選・育成の準備に手間取るプレイヤーが多かった反省と思われる。
    • マンタインサーフについては後述。
  • 育成準備が簡単になった
    • コニコシティ付近で発生する、お尋ね者のメタモンを捜索する「メタモン5イベント」で厳選に便利なメタモンが5匹手に入る。
      • 厳選が難しい個体値0(攻撃と素早さ)と30(HP以外)を網羅しているため、バトルに適したポケモンを育成しやすくなった。
      • 特に「すばやさ個体値が最低の0」の個体は遅い方が有利な戦術を取る上で有用であり、かつ通常の手段では狙って入手するのが困難なため、既に個体値の高いメタモンを所持していたプレイヤーにも喜ばれた。
    • BPを消費しなくても、個体値遺伝に便利な各種パワー系の道具と「あかいいと」が入手できるようになった。
    • 経験値を獲得・努力値を振る事ができる「わいわいリゾート」でボックスに戻さなくても連続で指定できるようになった。
    • ロトムパワーの「タマゴふかポン」の持続時間が従来の同効果のものより大幅に増加。何度も使う手間が省けた。
    • 預かり屋でタマゴが見つかったときのセリフが微妙に短縮されており、少ないメッセージ送りでタマゴを受け取れるようになった。
    • ポニ島のレアスポットで「きんのおうかん」が稀に釣れるようになった。
  • フェスコイン稼ぎおよびフェスサークルのランク上げが楽になった
    • ミラクル交換やGTS、通信対戦で貰えるフェスコインが『SM』の3倍に。ランク30程度ならライトユーザーでも比較的簡単に上げられるようになった。
    • またバトルエージェントでは更に大量のフェスコインを入手できるため、慣れれば最高のグレード50に達するまでもなく十分なフェスランクとフェスコインを確保できる。
  • レベリングの改善
    • 1匹倒すだけで大量の経験値を貰えるラッキーが、殿堂入り後に通常の野生ポケモンとして出現するようになった。仲間呼びを繰り返させることで効率よく経験値を稼げる。
      • ラッキーは稀に進化後のハピナスを呼ぶこともあり、5%でしあわせタマゴ(持たせると取得経験値2倍)を持っているため、ゲーム内で複数個入手できるようになった。
    • またゲームフリークでのダブルバトルでは特定の手順を踏むことで、ラッキーを狩る以上の効率で経験値を稼げる。50レベル程度までならすぐに育てられる。
    • すごいとっくんを行うためにレベル100まで育てる場合も、フェスコインが大量入手できるようになったことでふしぎキッチンでのレベル上げも容易に。フェスコインと施設の準備さえできていればあっという間にレベルを上げることができ、バグ等に頼らないプレイでは過去シリーズ中最速でレベル100に到達できる。
    • 努力値振りで好評の「わいわいリゾート」では、ドリンクで獲得できる経験値が大幅に増加。レベル上げでも実用的になった。面倒なら最低限の操作のみして放置していれば育成が完了する。
    • 本作での環境は『ORAS』での「ひみつきち」を利用した「ハピナス道場」に劣る一面こそあるが、それと比較しても改善されたわいわいリゾート・ふしぎキッチンなどの恩恵は大きい。総合すると非常に快適であり、育成をするうえで困ることは少ないだろう。
  • バトルエージェント
    • 負けてもフェスコインが貰える。相手の構成が変わったり、グレードが下がることがないので、ローリスクで安定してフェスコインを稼げる。
    • ご褒美要素が多く、モチベーションを保ちやすい。
      • 勝ち進んでいくと膨大な量のフェスコインが貰える。『SM』のようにちまちまと会話やアトラクションで稼ぐ必要がない。
      • 「ふしぎなアメ」「きんのおうかん」といったやりこみに役立つ道具も嬉しい。
    • ただし上記の記述は、協力してくれるプレイヤーがほぼ毎日プレイしていることが前提となる。
  • マンタインサーフ
    • ポケモンを育てていなくてもBPを集められる。
    • 最終的に1回辺り最大50BPを一度に稼げる。バトルツリーよりはるかに効率が良く、BP景品や教え技が多い本作では非常に助かる。アクションゲームがよほど苦手でなければこちらを選んだ方が良い。
    • ミニゲーム自体も、スライドパッドのみのシンプル操作ながら、細かいテクニックが多くやり応えがある。このため50BPのノルマで満足せず、ハイスコアの更新を目指すプレイヤーもいる。
    • 全てのビーチでデフォルトのランキング1位の記録を更新すると「きんのおうかん」を持ち「なみのり」を覚えたピカチュウが貰えると言ったご褒美要素もやりこみ甲斐に貢献している。
  • 新規取得技により、主にダブルバトルにおける戦略の幅が増加
    • 既存のポケモンもタマゴ技・教え技・専用Zワザが多数追加。以下はその一例であり、強化されたポケモンは数多い。
      • トゲデマルは有用な技が多数追加され、ダブルバトルでは対策していない相手を壊滅させる実力を持つまでに成長した。
      • ジグザグマは対人戦で有用な「しんそく」がタマゴ技となり、厳選が格段に楽になった。(これまでは厳選不可のものか、期間限定配信のものしか入手手段がなく実用性が低かった)
      • ジャラランガは強力な技「インファイト」や各種教え技に加え、「全能力1段階上昇」という破格の付加効果を持った専用Zワザの追加により使い勝手が大幅に上昇。特にダブルバトルでの影響が大きく、このポケモンをめぐる新たな対戦環境が誕生している。
      • 味方との位置を切り替えるダブルバトル専用のわざ「サイドチェンジ」が教え技に追加された。しんかのきせき持ちラッキーやクレセリアなど高耐久のポケモンが使用することで、味方への集中攻撃によるリスクを大幅に下げることができる。
    • なお、こうした強化はダブルバトル向けのものが中心であり、ダブルバトル勢からは「戦術の幅が広がった」とする評価が多い。
      • 一方で、個の力が重視されるシングルバトルにおいては、いくら中堅のポケモンが強化されたところで使用率上位にいるポケモンの地位を揺るがすには至らず、影響は微々たるものとなっている。

その他

  • アローラフォトクラブ
    • ポケモンを可愛がる様子・戦闘シーンの再現・ネタ写真など工夫次第で様々な写真を撮影できる。主人公やポケモンの位置・ポーズの変更、デコによる飾り付け等の要素が多い。
      • デコは「モンスターボール」「ハート」といった定番だけでなく、「きんのたま」「やまおとこ」などの色物も用意されている。一部のデコや背景は隠し要素だが、一通りクリアするだけでほとんどの要素は解禁される。一番難しいものでも撮影50回であり、すぐに揃えられる。
      • 細かい要素を省いた「お手軽」モードもあり、初めての撮影や気楽な撮影に重宝する。
      • 過去作(アローラ以外の他の地方)から連れてきたポケモンは、出身地にちなんだ特別な背景を使える。
  • その他
    • サブイベントのあるマップやコスチュームの追加。
    • 金策の効率が良くなった。
      • 具体的には、30分間トレーナー戦の賞金が3倍になる「おこづかいポン」を活用した四天王周回や、マンタインサーフで貯めたBPと交換したドーピングアイテム(1個2BP=5,000円)をショップで売却等。
      • ただし、過去作に比べて特段効率が良いというわけではない。詳しくは後述。
    • ジガルデ・セルは殿堂入り後のイベントでまとめて入手できるようになった。その影響でソフト単体ではシナリオ攻略でジガルデを連れて行けなくなったが、ジガルデ自体もある場所で出現する。
    • エーテルパラダイスでウルトラボールを1個1,000円で買えるようになり、入手が楽になった。

賛否両論点

  • 更なる難易度の上昇
    • 本作の難易度は相手のステータスがオーラで上昇したり努力値を全振りしていたことで難しめとされていた『SM』から更に上昇しており、本編シリーズとしては間違いなく歴代で最高の難易度となっている。
    • 特に本作で最難関とされるウルトラネクロズマ戦は、レベルこそ60ではあるが戦闘開始時にこうげき・ぼうぎょ・とくこう・とくぼう・すばやさが1段階(1.5倍)上昇するため、異常なまでの強さになる。救済措置に頼らない場合は搦め手以外での攻略が難しくなっている。
      • あくまで概算ではあるが、全能力1段階上昇したウルトラネクロズマをレベル換算すると、「レベル75時の火力指数(レベルによるダメージ補正含む)」「レベル74時の耐久指数」「レベル91時の素早さ実数値」となる。
    • またトレーナーズスクールは、最初にもらったポケモンに有利なポケモンを繰り出してくるようになった。このため最初のポケモン一匹を集中的に育成していると難しく、序盤のイベントということもあって話題に上がりやすい。
    • とはいえこれらは試行錯誤や新たなポケモンの育成で十分攻略できる範囲に収まっており、新規プレイヤーや初心者には『SM』以上にとっつきにくくなっている一方で、歯ごたえの増した難易度を歓迎する向きもある。
      • また本作ではシナリオ攻略においてロトムパワーが救済措置として機能しており、特に「おうえんポン」は一度の使用でウルトラネクロズマのオーラに相当する強化を受けられるうえに重ねがけも可能。
        ロトポンは入手性に難があるとはいえ、よほど運が悪くなければシナリオ攻略に必要な数くらいは集められるので、これに頼ることで難易度は大幅に下がる。
  • 新規BGM
    • 新規イベントや各ウルトラスペース専用のBGMなど様々なBGMが追加されたが、それらに対する評価は賛否両論。
      • アレンジされ緊迫感の薄れた通常トレーナー戦のBGM*5、全体的にダウナー気味なウルトラスペースのBGMなどで好みが分かれている。ルザミーネ(2戦目)などシナリオの都合でカットされたBGMも*6
      • 一方で高評価のBGMもあり、特にウルトラネクロズマ戦はイントロが神々しく人気が高い。
      • 悪の組織のアレンジBGMについては後述。
  • リーリエのトレーナー化
    • メインシナリオの展開が変更された結果、エンディング後にリーリエがいなくならず、ポケモントレーナーとなる描写が追加された。前述の通りバトルツリーの相棒にもできるため、所謂「リーリエロス」に悩まされたプレイヤーからは好評。
    • 一方でトレーナーになってからエピソードRRまでの描写はほぼなく、主人公と組んだマルチバトルで1体だけとはいえいきなりポケモンを使ってくるので、もったいぶった割にあっさりしすぎている。
  • エピソードRR
    • キャラの設定と言動
      • ボス達は「パラレルワールドから来た」という設定で厳密には原作とは別人なのだが、それ故かキャラクター性が異なる部分がある。『赤緑』のサカキは主人公に敗北して取り乱す一方でロケット団を解散する潔い一面もあったキャラだが、本作では終始冷静に悪事を企んでいるなど。
      • また強引な手段以外で伝説のポケモンを従えることが困難なはずのボスが、マスターボールを使用したとはいえ問題なく扱えていることなどに対して設定の齟齬が指摘されることもある。
        特に『RS』におけるアオギリ・マツブサは「強大すぎる力を持つ伝説のポケモンが暴走して世界を滅ぼす様子を目の当たりにし、改心する」という流れがあったのに対し、こちらでは「制御下に置いた伝説のポケモンの強大すぎる力を使って『USUM』世界にも危害を加えようとする」といった真逆の人物になっている。
      • ただし、伝説のポケモンを従えるボスを歓迎するなど肯定的な意見も多い。
    • アレンジBGM
      • ボス戦ではその全てでアレンジBGMが用意されている気合いの入りようなのだが、こちらも賛否両論。サカキ戦やゲーチス戦などが好評な一方で、アカギ戦については盛り上がる部分が丸々カットされてループしてしまうなどの点で批判がある。
  • ミラクル交換で交換が終わると、再度交換するか聞かれるようになった。
    • 続けて交換を行いたいときは便利である。しかし交換したプレイヤーに話しかけてフェスコインを貰う際は、いちいちBボタンやタッチでフィールド画面に戻る手間が増え面倒になった。

問題点

本作で新たに発生した問題点

  • ウルトラワープライドの問題点(シナリオ)
    • 操作性が非常に悪い。
      • 初期設定ではジャイロ操作となっており、3DSを動かして操作をする必要がある。この状態では主人公があまり動かず、理不尽に障害物にぶつかることが多々ある。
      • 一度体験した後にカンタイシティのゲームフリークでスライドパッドでの操作に変更できる。しかしこの設定変更に関するヒント等はゲーム中には無い。変更しても操作性は劣悪で根本的な解決にはならないが、マシにはなる。
      • しかし、変更を希望する場合でも一度目は必ずジャイロ操作となるため非常に不便。
    • にもかかわらず、シナリオ進行上これを必ず利用してウルトラメガロポリスに行く必要がある。
      • 目的は「白いワープホール」だと調査隊に伝えられるが、薄めに着色されるため(特に色弱には)色の区別がしづらい。
      • 関係ないウルトラホールに入った場合は「ネクロズマがいる世界ではなかった」というメッセージは出るがフォローになっていない。
      • 一度行けば、「ウルトラメガロポリスへ」の選択肢が追加されて気軽に行けるようになる。
    • とはいえ、一度でも白いワープホールに入ることができればシナリオを進めるフラグが立つため、何度も何度も挑戦するといずれは達成できるだろう。
      • 実際、「ここが詰みポイントだった」という話は全く聞かない。というのも、回数に応じて白いウルトラホールの出現率が徐々に上がる仕様になっており、5回目の挑戦では白いワープホールしか出現しなくなる。
  • ウルトラワープライドの問題点(厳選)
    • ただシナリオをクリアするだけなら「出来の悪いミニゲーム」で済んだウルトラワープライドだが、メガロタワー攻略後の厳選目的となると非常に大きな批判点に変貌する。
      • ウルトラワープライドの問題点を簡単に説明すると、「特定のポケモンを入手したいだけなのに『操作性の悪い運ゲー』に付き合わされる」という物。
    • 前提として、このウルトラワープライドを利用することで、「特定の伝説のポケモンを捕まえることができる」「伝説のポケモン以外なら高確率で野生の色違いポケモンが手に入る」「個体値が3V保障である」というユーザーにとって大きなメリットがある。
      • ただ、前述の通りこのミニゲームは操作性が悪い。加えて、ランダムに出現する「5色のうちのいずれか」のホールに「入るたびにランダムで」出現ポケモンが決定される。
      • よって、互換切りや色違いなどを考慮しない限り、基本的に伝説のポケモンは『XY』『ORAS』で厳選したほうが遥かに楽である
        一応、一部の伝説のポケモン*7はこちらのほうが効率が良い場合もある。
    • 批判点を列挙すると以下のとおりになる。
      • 色が5色もあるため、間違った色*8に入るとそれまでの苦労が水の泡になる。
        また、操作性の悪さのせいで、正しい色のホールに入ろうとしたのに入れないことがある。
        さらに、正しい色に入れたとしても伝説のポケモンの出現率は全体的にそこまで高くないため何度も何度もやり直しが強いられる。
      • ミニゲーム中に登場する障害物も、操作性の悪さに加え接触判定のわかりづらさもあるせいでプレイするたびストレスが溜まり続ける。
      • 仕様により長距離まで進むことで確率が上がるのに、操作性の悪さ・視認性の悪さで長距離まで進むのが難しい。
        そもそも、「長距離まで進むことで確率が上がる」という情報は1回しか表示されない*9
      • 「ウルトラスペースでは捕獲要員の入れ替えができない*10」せいで、目的ではないポケモンではないが出現率は低いポケモンに不意に出会ってしまったら、泣く泣く見過ごすしかない*11
  • ウルトラワープライドの問題点(その他)
    • 過去作ではバージョン共通で出現していたライコウ(US限定)とエンテイ(UM限定)、ヒードラン(US限定)とレジギガス(UM限定)まで分けられたことを疑問視する声も多い。
    • 『US』のみで出現するホウオウは「もえつきる」という通常では覚えられない特別な技を覚えているが、対になっており『UM』で出現するルギアに至っては教え技でも覚えられる「スキルスワップ」を覚えており、あまり特別感がない*12
    • 純粋にミニゲームのスコアを目的に楽しむプレイヤーもいるが、自分のデータだけでは「今回のミニゲームプレイのスコア」しか確認できず、「自分自身のハイスコア」は見ることができないというのも不親切である。
      • 自分以外のハイスコアはフェスサークルによって確認できるため内部的にはしっかりと記録されている事が分かるが、なぜ自分自身で確認できない仕様にしたのか謎である。
  • ウルトラワープライドで行けるマップの手抜き構造
    • 本作の新規追加マップの一つであるウルトラメガロポリスは、大都会の雰囲気を出しておきながら道路が封鎖されているため実際は完全な一本道であり、ウルトラネクロズマと戦う+ベベノムを貰う+ウルトラワープライド時に騎乗する伝説のポケモンを変更するためだけに存在するステージとなっている。色々な場所に行けると思っていたプレイヤーは肩透かしを食らった。
      • 建物に住民がいる描写はあるものの中には入れず、話せる住人もウルトラ調査隊2名のみ。住民は「ネクロズマが暴れる危険性があるために避難している」との事だが、ウルトラネクロズマ撃破後も建物に籠ったままであり、道路の封鎖も解除されない。
      • DPt』の「まんげつじま」「しんげつじま」も一本道ではあるが、あくまでサブイベントでありメインシナリオに関わらない伝説のポケモンのためのマップといった形でありそれほど批判は無かった。
        しかし、ウルトラネクロズマの場合はメインシナリオで大きく扱われている以上、こうした扱いになるのは違和感がある。
      • これについては、『Pt』の「やぶれたせかい」同様に発売前に大々的に公開されたことと、その実態との落差もあるだろう。
    • ウルトラメガロポリスに限らず、ウルトラホールの先にあるマップはほとんどがが一本道である。UBの生息地の専用BGMや雰囲気はよく作りこまれているのだけに惜しい。野生のポケモンや伝説のポケモンの生息地に至っては全てJ型の道のコピペという有様。上述のワープライドの仕様上、凝った作りにする訳にもいかなかったのだろうが……。
      • 迷路のような瓦礫の山の中を進むマップや、(バージョンの片方だけに一つずつであるが)ライドポケモンで謎解きができるマップ、異世界のトレーナーと戦えるマップがあり一本道が多い単調さは多少緩和されている。
      • しかし、この謎解きのため異世界なのにライドポケモンを呼び出せてしまう。基本的に別世界という事で他のマップではライドポケモンを呼び出せないのだが一貫性がない。
  • シナリオの追加部分について
    • ウルトラ調査隊は時々バトルを仕掛けてくるが、初戦ではトリミアン1体、二回目以降はレベルが低いベベノム1体しか繰り出さない。バトルに不慣れだという設定とはいえ、さすがに張り合いが無さすぎる。
    • エピソードRR開始時に、ロケット団にフェスサークルが乗っ取られたという理由でフェスサークルのテーマが強制変更される。解放後もそのままになるため、フェスランク50以上(=フェスサークルの模様替えが可能)にならないと元に戻すことができない。
    • 追加されたサブイベントも全体的に薄味で、水増し感が否めない。
    • 『SM』では殿堂入り後に任意のタイミングで入手できたタイプ:ヌルだが、本作では殿堂入り直後のUB捕獲依頼を受ける際に強制的に受け取らなければならなくなった。直後のシナリオ進行にタイプ:ヌルが関わるわけでもなく、ここで受け取る必要がある理由が不明瞭。
      • 一応手持ちとボックス32個を全てポケモンやタマゴで埋めておけば受け取りを後回しにできるため、シナリオを進めつつヌルの厳選を行うことも可能だが、当然準備に手間がかかる。
  • エピソードRRのシナリオについて
    • 歴代のボスが「一堂に会した」というより「偶然集まった」だけで、ボス同士の会話もマツブサ・アオギリ以外ほぼないというものであり、非常に浅い作りになっている。
    • ロケット団が主軸であるとはいえ、各組織の幹部及びロケット団以外のしたっぱが一切出ないというのも手抜きである。
    • バトルツリーのゲストを始め過去作品にも登場したトレーナーは『BW2』のアクロマを除き一切シナリオに関わらない。レッドやシロナと言った過去作品のストーリーでボスと対立した人物もノータッチ。テレビの臨時ニュースで流れているため、「RR団襲撃を知らなかった」と解釈するにも無理がある。
  • ロトム図鑑関連
    • 『SM』で指摘されていた行先の指示などの点は未改善なだけでなく、追加要素でテンポの悪さに拍車をかけるようになってしまった。当然それらの機能を任意でOFFにできない点もそのまま。
    • 野生のポケモンが初見だった度に、ロトム図鑑が「見たことないポケモンロト!」と言うようになった。プレイヤーからすれば言わなくても分かることなので、無駄に煩わしくなっただけになっている。
      • 「戦闘中に出会ったかどうか」で判定されており、直前のイベントで関わったポケモンであろうが、それまで戦闘で出会わなかったら「見たことない」と言われてしまう*13
      • ちなみにトレーナー戦で初見のポケモンに対しては出ないが、今度はその後野生戦で初遭遇しても言わなくなる。
      • どうせなら『ORAS』のポケモンサーチのように、能力値の高い個体や隠れ特性を持ったポケモンを知らせてくれる機能も追加してくれれば…と惜しむ声も聞かれる。
    • ロトポンを入手するにはロトム図鑑と仲良くなる必要がある。ロトム図鑑というキャラクターが嫌いなプレイヤーにとっては、攻略・育成の効率化との二者択一になる。
    • 主人公がウルトラワープライドやバトルツリーに挑戦したり、アローラフォトクラブで撮影している様子を見たいと要求してくることもある。該当施設を利用するとすぐにロトポンのスロットが行えるが面倒な上に、そのためだけにその行動をとりたくなるほどロトポンの発生頻度が低いわけでもない。むしろ後述の通りこの会話そのものがロトポン入手の邪魔になる。
    • 戦闘後やメニューを閉じた後など画面が切り替わる度にロトム図鑑がアドバイスを言ってくるのだが、喋っている間はマップを表示させることができず、そのアドバイスもプレイヤーのプレイ時間や進行状況を問わず初歩的なものが多い。
      • また、ロトポンが欲しい場合も会話が終わるまで待たないといけない。一応下画面をタッチし続けると発言を早送りできるが、そもそもスキップできる設定が欲しかったところ。
    • ロトポンのスロットそのものもテンポがあまりよくない。スロットの回転開始、最速で止められるようになるまでがそれぞれワンテンポかかるうえ、すでに大量に持っているロトポンだろうと入手後に解説が入る。この間、ロトム図鑑以外は操作不能である。スロット回転中はともかく、ほかの場面は通常の会話同様に移動の裏で勝手にしゃべっているようにできなかったのだろうか。
    • ロトポンは全11種あるが、どれを貰えるかはランダム。そのため「タマゴふかポン」のように必要数が多いものを貯めるには非常に時間がかかる。ストックさえ貯めれば時間を気にせず使えるメリットはあるものの、やはりシナリオ攻略以外の面では第六世代にあったOパワーより遥かに使い勝手が劣るものとなっている。
      • 現在はサービスが終了したが、過去にはセブン-イレブンのセブンスポット、実店舗のポケモンセンターでランダムで一日一つ入手することができた。が、これもあまり効率的ではない。
  • バトルエージェント
    • 特性がランダムなので、技や道具と特性が噛み合っていないポケモンも選ばれてしまう。旧来の類似施設「バトルファクトリー」から改善されていない。
      • 例えばカラマネロは能力変化を逆にする特性「あまのじゃく」で「ばかぢから」のデメリットをメリットに変えられる。
        ところが、ほぼ使い道のない他の特性「きゅうばん」の個体も存在し、この個体だと「ばかぢから」のデメリットをそのまま受けてしまう。
      • ただしこの条件は相手側も同じであり、CPUは人間ほどは臨機応変にポケモンを使いこなせないので、これが攻略の救済措置になっている面もある。また本当にどうしようもないポケモンしかいなかったら「すりかえ屋」で再抽選すればよい。
    • グレードの高いフレンドかゲストがいないと攻略が厳しい。
      • たとえば自分のグレードが20の場合、相手が70レベルのポケモンを3体使うのに、こちらはレベル70のポケモン1体・レベル50のポケモン2体しか使えないという状況になるため、立ち回りでどうにかするにも限度がある。
      • 高グレードのプレイヤーをVIPにすれば安泰かと言えばそうではなく、相手が3日間インターネットに繋がないとその相手のポケモンは使用できなくなる。
        そのため、こまめにインターネットに接続してくれるプレイヤーを探す必要がある。
      • 高グレード側からすれば低グレードとフレンドになるメリットがほぼ皆無なので、遅れて購入したプレイヤーなどはフレンドを探すのが大変。
      • フレンドにならずともGTSやランダムマッチなどで高グレードのプレイヤーを見つけることができれば、VIPにすることでそのプレイヤーのポケモンを使用できる。3日間だけではあるが…。
    • ポケモンの確保に手間がかかる点で、下準備が一切いらない「ファクトリー」が引き合いに出されやすい。運への依存が大きく上級者でも勝利が安定しない「ファクトリー」と、他者の協力を得ないと大いに苦戦する「エージェント」のどちらが良いかは意見の分かれるところである。
    • バトルツリーとは異なりバトル中のBGMは変更できず、基本的に本作のトレーナー戦のものしか流せない。
  • ルガルガン(たそがれのすがた)へ進化できる時間帯
    • 本作では夕方と判定される時間帯が1時間しかなく(『US』では17:00-17:59、『UM』では5:00-5:59)、進化できる時間が非常に限られている。
      • 特に『UM』は殿堂入り後に行ける昼夜反転の世界に行くか3DS本体の時刻設定をずらさない限り、早朝でないと進化できないという厳しい状況になってしまっている。
      • 反転世界に行ってもすぐには進化できない。かといって本体時刻を変更してしまうと本作や他のソフトの時間イベントに影響を与えてしまう欠点がある。
    • この時間設定自体は『SM』と同じではあるが、夕方が条件となっている以上はせめて過去作同様2~3時間に拡大すべきではないだろうか
  • マンタインサーフ
    • 夜の時間帯にプレイすると、海に潜っているポケモンが暗くなった海と同化してしまい非常に見づらくなってしまう。
    • 一度プレイを開始すると、途中でやり直したり諦めることができず、最後までプレイするしかない。
  • ヌシール
    • 『SM』の「ジガルデ・セル」と似たような要素であり、問題点もほぼそのまま引き継いでいる。
    • ただし「ジガルデ・セル」とは異なり、時間帯によって入手ができないものがなくなったため、集めやすくはなっている。
      • 分かりにくい場所に貼られてあるシールもあるため、攻略情報なしでは厳しい。
      • どのシールを回収していないか判別できないため、数枚足りない場合は一からしらみつぶしすることになる。
      • 触れ合うことができる、とあるポケモンの足元にヌシールがある。そのポケモンを誘導させれば取れるが、足元に完全に隠れているの非常に分かりにくい。せめて位置のヒントがほしかったところ。
    • 街中の建物などに貼り付けられているため、景観を損ねてしまっている。とはいえあまりに違和感がないと存在に気づくことができないので、仕方ない点ではある。
    • これで入手できるぬしポケモンのうち、『SM』では存在しなかったぬしポケモン*14は『ポケモンバンク』や『SM』に送れない。
  • これらのことをまとめると、全体的に2バージョンに分けてまで出すには追加要素が薄すぎる
    • サブイベント、ミニゲームばかり追加されてメインシナリオのボリュームがあまり変わっていない、そもそも既存の要素の問題点は多少は修正されたとはいえ肝心な所が据え置き……と、マイナーチェンジというよりは有料DLCのものに近い。
    • 上記にも拘わらず新作として発売したことで、少ない追加要素のためにプレイした内容が白紙に戻るという徒労感をプレイヤーに与えてしまった。集めたポケモンはポケモンバンクで一気に送れるとしても、フェスサークルに各種アイテムや資金稼ぎ等の作業プレイをもう一度繰り返す羽目になる。これはバトルツリー50連勝や図鑑完成といったやりこみ要素にも同じ事が言える。

『SM』から未改善・悪化した点

  • シナリオ
    • メインシナリオはネクロズマを無理やり絡ませた感が強い。
      • シナリオ後半まで『SM』とほとんど変わらない展開が続く。後述するように黒幕の行動原理や状況が大きく変わっており、シナリオの核と呼べるものも丸っきり変わっているのにもかかわらずである。
      • 肝心の、本作のパッケージを飾るネクロズマの新形態は一回倒した後に撤退して出番終了。扱いはその後に戦う最終形態の前座に過ぎない。
      • 『ORAS』では復活したグラードン・カイオーガによってルネシティ周辺の天候が変わる等、危機的状況が演出されていたが、ネクロズマはすぐにワープホールに撤退してしまうので、周囲の状況は全く変わらず緊張感も何もない。
    • そもそも本作は黒幕と呼べる人間がおらず、天災のようなポケモンと状況を引っ掻き回す人間がいただけ。常に「ポケモンを悪用する黒幕と、それに立ち向かう主人公」という形式であったポケモン本編シリーズのメインシナリオがこのような構図となるのは初めて。『SM』のクリア後シナリオが構図としては近い。
    • シナリオでは強制イベントが大量に追加され、テンポはさらに悪化した。
      • 相変わらずスキップ機能はなし。フェードが少し短くなった程度である。
    • エンディング後のスタッフロールが変更された(『金銀』のセルフオマージュになっている)が、そのために序盤で行われる写真撮影の伏線がフォローされていない状態となってしまった。ポケファインダーのチュートリアルを兼ねたイベントであっため残されたと思われるが、調整不足を感じさせる。
      • 一応、撮られた写真はリーリエの部屋に飾られるのだが、プレイヤーがその写真を見ることはできない。
      • 加えて、シルヴァディに甘噛みされるグラジオ、クールなグソクムシャとグズマといった印象的なイラストが観られないなど、不評な部分が多く、人物の補完となったこのイラスト群が削除されたことを残念がる意見もある。
    • 下記のキャラクターの扱いや終盤のシナリオの変更点から「リーリエをヒロインとして見た場合『SM』の方がシナリオとして筋が通っている」という意見もあり、賛否両論気味だった『SM』のシナリオを肯定していたプレイヤーからの評価も芳しくない。かといって『SM』のメインシナリオに関する批判点が大きく改善されたというわけでもない。
  • キャラクターの扱い
    • 上述のようにハウ、グズマといったキャラクターは見せ場が増えたものの、『SM』から描写が減ったり、扱いがさほど改善されていないキャラがいる。
    • ごく一部のイベントを除き常ににこやかな無表情を浮かべていた主人公の能面振りが一切改善されていない。
    • リーリエは『SM』と比べると出番が抑え目にはなっているが、殿堂入りまでは基本的に主人公任せというスタンスは変わらない。
      進化したほしぐもちゃん(ソルガレオorルナアーラ)がネクロズマに取り込まれた際も、ほしぐもちゃんではなくネクロズマの方を心配するなど違和感を覚える場面も。
      • 「リーリエが主人公と雨宿りしつつ昔のルザミーネの優しさが見えるエピソードについて語る」という、好評かつルザミーネのフォローになっていたイベントが削除された点は批判が大きい。該当のイベントで雨宿りに使われていた空洞は新規のイベントで使用されるが、内容自体は悪くないものの該当イベントの削除を補えているとは言い難い。
      • ルザミーネの設定とシナリオ展開の変更から、「母親の過保護から脱却し、成長を経て改めて母親と向き合う」といった『SM』のシナリオでの見どころも消滅。
    • グラジオは『SM』でも「UBとの対決のために作られたタイプ:ヌルの設定を生かし切れていない」という指摘があったが、本作は更にグラジオやヌルの出番が削られており、存在意義が危ぶまれている。
    • ルザミーネの目的・行動・設定は新シナリオに合わせて変えられているのだが、良くも悪くも分かり易かった『SM』と比べ分かりにくくなっている。
      • 言動も、純粋な悪役だった『SM』時点とは違い、比較的善人・味方よりの部分も見せている。
      • 途中までは悪役としてふるまうのだが、その目的は大衆のためではある。敵なのか味方なのかはっきりしないまま、その行動が結局はトラブルの原因になるなど、あまりいいとこがない。
+ ルザミーネの行動に関するネタバレ
  • 『SM』ではルザミーネの狂気の言動はウツロイドが原因であり、それを踏まえれば全体的には辻褄のあった行動を取っていた。しかし、本作ではウツロイドによる影響なしにネクロズマ討伐に狂気的かつ独りよがりな行動を見せ結果として事態を悪化させる役回りとなっている。
    • 前作でポケモンを氷漬けにして保存していたのはウツロイドの洗脳によるものと解釈できたのだが、本作ではUBと接点がないままポケモンを氷漬けにしているので歪んだ人間性が元からのものであるかのようになってしまっている。
    • ネクロズマをわざわざウルトラスペースまで迎え撃ちに行く理由がなく、ウルトラ調査隊を含む周りからも止められている。案の定返り討ちに遭い、作品世界にネクロズマを呼び寄せて危機を招く結果となった。
      • ウルトラスペースにいかないのであれば中盤までのコスモッグを狙う理由がなくなる、狂気に陥っていなければ部屋に氷漬けのポケモンがいる辻褄が合わなくなる…など、『SM』の展開を使いまわすための設定ではないか?と思われる部分がある。実際ルザミーネの目的が大きく変わっているにもかかわらず、彼女がウルトラスペースに消えるまでの展開は『SM』から不自然なほど代わり映えしない。
      • スタッフインタビューでは「ルザミーネがウツロイドに洗脳されなかったif世界」というような説明がなされていた。しかし、ウツロイドによる洗脳はリーリエの初期ファッションを始めとした多くの設定に影響を与えている非常に重要な設定であったため、変更するのであれば慎重かつ大幅なシナリオや設定の修正が必要であったはずである。本作ではそのような点が見られず、全体的にちぐはぐなシナリオとなってしまっている。
    • 『SM』では狂気の原因はウツロイドとされていたので事件解決後の改心に説得力があった。本作ではその設定がなくなったため、突然改心したように見え不自然さが否めない。
  • 殿堂入り後のチャンピオン防衛戦で現れた時は改心した様子を見せているが、勝利後のグラフィックが敵対していたときのものをそのまま使い回しているため、台詞と表情が合っていない。
  • 四天王のカヒリについては、前述のテンカラットヒルでの追加イベントは唐突感が大きく、それ以外の追加イベントは一切無く四天王として現れるので、ぽっと出の印象はぬぐえない。ヒコウZ入手自体寄り道になるので、四天王戦までに出会わない可能性すらある。
    • 『SM』では行けなかったハノハノリゾートのゴルフ場には行けないまま。一応殿堂入り後にリゾート内で一度だけ会話イベントがあるもののこれは『SM』と同じであり、カヒリ関係のイベントが追加されるものと考えていたプレイヤーをガッカリさせた。
  • 『SM』ではチャンピオン防衛戦にしか現れなかったリュウキも、マリエシティのジムオブカントーでの戦闘が追加されただけ。ポニ島のドラゴンの試練やドラゴンZのポーズ伝授にも一切関わらないという肩透かしっぷり。
  • 先述の通り、グズマとルザミーネとは殿堂入り後のチャンピオン防衛戦で何度でも再戦できるようになっている。一方でハラとザオボーは再戦機会が一度のみになってしまっている。他のキャプテン・島キングも、殿堂入り後はバトルツリーを除けば1度しか再戦できない(イリマ・スイレン・マオ・カキ)か、再戦の機会自体無い(マツリカ・クチナシ)。
    • 強化後四天王やチャンピオン防衛戦で登場するキャラクターのうち、ハウ、ククイ博士、グラジオ以外は相変わらず手持ちを6体フルにそろえていない。『BW2』や『ORAS』はおろか、『BW』ですら強化後は手持ちを6体フルに揃えていたため、出し惜しみをしていると言わざるを得ない。
  • リラとハンサムは『SM』クリア後のUB捕獲シナリオが丸々カットされた影響でほとんど出番が無い。「国際警察に所属するハンサムの上司」という設定だけが残り、アローラに来た理由も変更された。『SM』未プレイだとリラが国際警察になった経緯すらも解らず仕舞いであり、存在意義が分からなくなっている。
    • 一応ハンサムはシナリオ中に登場し、ポケモンマフィア(=ロケット団)の暗躍について話すが、肝心のエピソードRRには一切絡まない。
  • 総じて、シナリオの方向性を中途半端に変えたことと、それに伴うマップやイベントの変化などがあまり無く、新たな問題点が浮き彫りになった印象が強い。
    • 本作同様、2バージョンで発売されたマイナーチェンジ版*15である『BW2』は、『BW』時点で描写不足だった部分の補完や、「続編」という形で1からシナリオが書き下ろされたこと、それに伴うキャラクターやマップの追加・新調など、新鮮さを感じられる要素が多かった。
      一方、本作は「続編」という形でないということもあり、新鮮味を感じるような部分が薄い。「『SM』とそれほど差が感じられない」という評価も出ているが、かといって「変わらぬ安心感」があるわけでもない。
    • 過去の1バージョンで発売されたマイナーチェンジ版は基となる2本のシナリオを統合・補完しパッケージポケモンに繋げるところも見どころであったが、当然本作にはそのような点もなし。
    • 本作からの新規プレイヤーにとっては不自然あるいは説明不足な一方、『SM』のファンからは違和感を覚えるような描写やキャラクターの改悪もあり、万人に対して微妙なシナリオになってしまった感が否めない。
  • ポケモン図鑑
    • 図鑑説明文は全て一新されたが、内容はさらに悪化。
      • ただの悪口・日本語がおかしい・メガシンカで苦しんでいる設定が強調される・一部UBの説明文が全く同じ内容など散々なものが増えた。
      • 例えば『US』の通常ライチュウやミロカロスは進化前と比較してこき下ろす内容になっている。
        批判の多かったメガシンカの説明文も未改善である。
      • ただし『SM』の時に批判を受けていた暴力的な表現に関しては、若干マイルドな表現に変更された。
      • 一方、『US』のヤトウモリの図鑑説明文はメスしか進化できないヒントとなる説明文となっており、メスが出にくい上にメスしか進化できないヤトウモリを進化させるためのヒントとなっているとしてユーザーからある程度評価されている。
    • 全国図鑑も相変わらず未実装。本作で実装されることに期待したファンを落胆させたことは言うまでもない。
      • そのため島スキャン限定で出現するポケモンの図鑑説明は、本作にも用意されていない。
      • またウルトラワープライド限定のポケモンや伝説ポケモン達の図鑑説明も当然の如く用意されていない。
      • 次作以降でも全国図鑑は実装されなかった。こちらは3DSからSwitchへのデータの移植が間に合わなかったのが理由だと思われるが、ポケモンの数が膨大になったこれからのポケモンでは全国図鑑はあって当然の物ではなくなっていくのかもしれない。
  • 出現ポケモンについて
    • 本作の各ウルトラスペースや島スキャンでも入手不可のポケモンが136匹と、通常の姿のポケモンが15匹おり、第七世代のソフトだけで第六世代までのポケモンを全て入手することは不可能となっている。
      • 過去世代では必ず「その世代で発売された複数のソフトを揃えればその世代までに登場した(配信限定を除く)ポケモンを全て入手できる」という仕様になっていたため、チェック不足が疑われる。
      • アンノーンはタマゴを作れないため、一部の幻のポケモンを除いて唯一アローラマークが付けられないポケモンとなっている。元々対戦向きのポケモンでないとは言え、折角遺跡があるのだから何らかの形で出す事はできたはずである。
  • フェスサークル
    • 『SM』では大量の問題点を抱えており改善が特に期待されていた部分なのだが、フェスコインの入手およびランク上げが改善された以外は問題がほとんど放置されている
      • フレンドとの通信やゲームシンクは、店ごとの格差、テンポの悪すぎる会話など、不便な部分もそのまま。
        ポケモン交換などでフェスコインを貰おうとすると会話する必要がある仕様も据え置きで、ミラクル交換の仕様変更も相まって面倒になってしまっている。
      • 一応フェスコインに不自由しなくなったことで、店に関する問題はフェスコインを使った誘致でゴリ押せる、アトラクションで地道に稼ぐ必要性が消滅するなど間接的に解決した問題点はある。
  • バトルロイヤル
    • ノーマルランクのレベルが50から30に変更されたが、敵の場違いな強さはそのまま。むしろ「レベル30ならもう少し冒険を進めれば挑戦出来るかも」と思ったプレイヤーが罠に嵌る結果に。
    • 変更点は以上
      非効率的ながらクリア前の段階でBPを稼げるという数少ない意義もマンタインサーフの追加により消滅したため、プレイヤーから黙殺されていた『SM』に増して存在意義が危ぶまれる状態である。
      • 『SM』と同様、マスターランク優勝で「アイドルスタイル」が使えるようになるので、これを解禁したら二度と行かないプレイヤーが大多数と思われる。
  • 伝説のポケモンのBGM
    • 歴代の伝説のポケモンのBGMは『ORAS』同様原作のBGMを使用しているが、選定基準があやふや。
      • 金銀クリスタル』の三犬(ライコウ・エンテイ・スイクン)は『ORAS』で批判されたにもかかわらず『HGSS』のGBプレイヤー版のBGMを再度流用している(ルギア・ホウオウは『ORAS』と同じく『HGSS』のBGMの流用)。
        更に初代三鳥(ファイヤー・サンダー・フリーザー)も『FRLG』や『XY』版ではなくGB版のBGMとなっており、違和感が大きい(ミュウツーは『XY』のBGMの流用)。
      • 『RSE』の伝説のポケモンは何故か『ORAS』版ではなくGBA版のBGMを使用している。本作に登場するマツブサ・アオギリがGBA版準拠の設定だったからだろうか?
        ラティアス・ラティオスは元々専用のBGMが無かったためか、GBA版の一般野生ポケモンのBGMが使われている。
      • 相変わらずルギア(UM限定)・ホウオウ(US限定)のBGMは出現するバージョンでしか聞けず、出現しない方はバトルツリーや通信対戦で選ぶことができない。
  • その他
    • 上記のドラゴンZ以外にも、エスパーZ・ムシZ・ドクZ・コオリZのポーズ伝授イベントは本作にも存在しない。
    • ダブルバトル・マルチバトルでの処理落ちも改善されていない。
    • 相変わらずガンテツボールの入手は有限。
      • 『SM』と同様の入手法に加え、VC版『金銀クリスタル』で捕まえたポケモンをゲームフリークで見せることでガンテツボールを1セット入手できるが、焼け石に水。
    • 技思い出しが利用できるようになる時期も最終盤のままとなっており、特定の技を覚えて進化するポケモンへのフォローがされていない。
    • 金策の効率が良くなったとはいえ、あくまで『SM』時点よりは良くなったという程度ではあり、効率自体は過去作には及ばない。
      • 具体的には、『BW』のライモンドーム、『XY』のバトルシャトーのように手軽に金稼ぎができる施設が本作にも存在しない。
    • この他、意味のない選択肢、カメラワークの悪さ、ケンタロスライドの加速にBボタンを押す手間、ライドスーツの強制着用、施設に入る際のAボタンを押す手間、戦闘UIから「一つ前に使った道具」の削除や右寄りの「たたかう」コマンド、「L=A」設定時にRが無効化される不具合、ポニーテールや服の種類の少なさなどは未改善のまま。
    • 今作ではハウの御三家ポケモンは、終始ハウに連れ歩かれている設定となっており、ハウとのバトル開始時ではボールから出すエフェクトが発生しない。この演出自体は良いものだが、設定上ボールから出している状態でバトルが発生する他のトレーナー*16では発生しないため、演出作りの粗が露出する結果となってしまった。

対戦・育成環境

  • 対戦環境について
    • 前作からの変更点は「新ポケモンが数種類追加された」「ポケモンごとに新規習得する技・使用できる専用Zワザが増えた」程度。相変わらず前作で猛威を奮ったポケモンの下方修正はなし。
      • いくら下位のポケモンが強化されたところで上位のポケモンが据え置きであるため、流動性はかなり低く、元からスペックの高いアーゴヨンが強豪入りしただけ。特にシングルではパーティ被りが深刻なほど多く、自由度は低くなっている。第6世代の時点で指摘されていた「強すぎるポケモンや特性を世代交代まで弱体化しない」故に正常とは言い難い対戦環境を長期間維持するという問題点を繰り返している。
    • ドラゴンタイプに関しては、前作『SM』ではボーマンダは前世代に引き続き最メジャー格、ガブリアスは採用率No.1から陥落も上位はキープと健闘したものの、これらを除くとほとんどのドラゴンタイプが姿を消す事態となっていたのだが、今作でのジャラランガZ追加やアーゴヨン登場により少しだけドラゴンタイプが増えた(ジャラランガはドラゴンタイプ同様に採用率を落としたかくとうタイプの、アーゴヨンは全体的に高速アタッカーの少ないどくタイプの救済にもなっている)。
      • とはいえ、このあおりを受けてガブリアスは更に採用率を落としており、結局タイプバランスの面では大きく変わっていない。
  • 育成環境について
    • 前述した「ラッキー道場」は要する時間や仲間呼び利用ゆえの難、キッチンの利用やふしぎなアメの交換はFCやBPの資金が必要と、快適に進められるものとは言い難い。
    • 四天王周回は前作からの「がんじょう」持ちに加え、本作で「いたずらごころ」持ちが追加され更に面倒になっている。効率を高めるためには専用構築したポケモンを別途用意する必要がある。

バグ・不具合

  • 本作で捕まえたネクロズマは新技「フォトンゲイザー」が技思い出しの枠に登録されているが、このネクロズマを新技のデータがない『SM』に転送すると代わりに謎の技を思い出せてしまう。
    • 技名なし・ノーマルタイプ・PP0という技になる。この技を覚えさせてもフリーズ等の大きな不具合は起こらないのが幸い。
  • こうげきとすばやさが下がるレジギガスの特性「スロースタート」で、Zワザを使用した場合に限り特攻も下がってしまう『SM』の不具合が修正されていない。
    • ただしこのバグに関しては、発見されたのが本作発売直前であり、修正はされていないであろうとの予測が立てられていた。
  • 「きみにきめたキャップ」ピカチュウのブロックルーチンの設定にミス*17があり、色違いにあたる個体が出現してしまう可能性がある。
    • 色違いの入手は想定していなかったらしく、色違い特有のマークとエフェクトは確認できるものの、肝心の配色が通常のピカチュウと全く同じ。
+ Ver.1.2までに修正済みのバグ
  • 「プラズマシャワー」が必ず失敗する。
  • 「ワイドガード」が単体攻撃のZワザに対して効果がある。
  • 技を1~3個覚えた状態で、教え技を覚えさせると一番上の技が消えてしまう。
  • 最初にもらえるポケモンを選ぶ際、ニャビーを選ぶと稀にフリーズする。
  • 特性「マルチタイプ」でタイプを変更したアルセウスが、不正ポケモンとして扱われる。

更新データを適用すると、Ver.1.0のバトルビデオが閲覧できなくなるので注意(Ver.1.1のものはVer.1.2でも閲覧できる)。


総評

『SM』から1年という短いスパンで発売され、2バージョンでの発売に見合った新要素の追加や『SM』の問題点の改善が期待されていた本作。
しかしサブイベントが大量に追加されるなど追加要素そのものは決して少なくないものの、肝心の本筋やシステムへのテコ入れが不十分であった。
また新要素は全体的に練り込み不足で、『SM』の問題点の多くもほぼ未改善または悪化してしまったことから、前作既プレイ層からの評価を大きく落としてしまった。


育成・対戦関連では育成環境こそ大幅に改善されたが対戦環境は新要素のほとんどがダブルバトル向けのものとなっている。
そのため、人口の最も多いシングルバトル向けの調整がほぼなく『SM』時代からの強すぎるポケモンや特性がそのまま末期まで環境に居座ったことに難色を示す意見も多い。
対戦環境のマンネリ化やウルトラワープライドでのキツすぎる厳選なども重なり、レーティングバトルの人口は過疎化が進んでいった。

総じて本作は、『SM』の特徴を引き継ぐ完全版としては疑問符が残る完成度であり、ポケットモンスターの一作品として見ると期待はずれに終わってしまった面が否めない。
とはいえ第7世代を今からプレイするなら前作よりボリュームのあるこちらが勧められるので、アローラ地方の独特な雰囲気を冒険してみたいなら遊んで見る価値はあるだろう。


余談

  • 続編に見せかけた宣伝について
    • 本作は2バージョン同時発売や、伝説のポケモンの合体など『BW2』との共通点があり、PVにおける主人公の名前の違い*18に加え、「もはや君の知っているアローラではない」という謳い文句もあり、一見すると「続編」に見えるが、実際はただのマイナーチェンジ版であった*19
      • そのため、ネットで逐一情報を追っていたものを除き、続編と勘違いして買ってしまったユーザーも多く、レビューサイトでは大顰蹙を買った。
      • 公式ガイドブックには「「これはすごいね」「まるで新作のようだ」というポジティブな情報が拡散されるようにして欲しい」という記述があったが、残念ながらスタッフの狙い通りとはいかなかった。
    • 前回のマイナーチェンジである『プラチナ』と本作までは10年近く経っていることや、『BW2』が続編だったこと、『XY』にマイナーチェンジが発売されていないこと、それにより『ORAS』が事実上『XY』の拡張ソフト的な側面を担う格好となっていたこともあり、マイナーチェンジ版を知らないものも少なからずいたという指摘もある。
    • 余談の余談となるが、PVで相棒と一緒に歩いているハウや、イワンコと追いかけっこをしている主人公(実際は上記の触れ合い)が公開されていたことから、「『HGSS』以来の手持ちポケモンの連れ歩きができるのではないか」と予想するプレイヤーもいたが、残念ながら実装されていない。
  • 新技の中では特に実用性の低い「とぎすます」*20が何故か教え技のラインナップに含まれている。しかも必要なBPは12と2番目に高い部類(「だいちのちから」や「はたきおとす」等と同値)であり、明らかに釣り合っていない。スタッフ的には強力な技のつもりなのだろうか…
  • エピソードRRの舞台となる「ロケット団の城」について
    • 過去作のアイテム偽装トラップの再現としてマルマインが出現し、捕獲することができる。
      • 非常にすばやさが高く、使用後瀕死になる「だいばくはつ」を覚えているので捕獲に苦労するが、第八世代まででウルトラボールにマルマインを入れられるのはこのタイミングしかなかったため*21、オシャレボール愛好家の間では密かなレアポケモンとして扱われていた*22
        現在は『ポケットモンスター スカーレット・バイオレット』でもウルトラボールでビリリダマ・マルマインを捕獲できるようになったが、ウルトラボールを確実に入手できるのが図鑑完成時の1つのみで、複数入手するのが困難であるため、本作で入手した方が比較的楽である。
    • ロケット団の城はエピソードRRクリア後に二度と行けなくなるが、過去の同様のマップと異なり、取りこぼしたアイテムはクリア後に代表邸の前にいる清掃員に話しかけることで入手可能(流石にマルマインは貰えないが)。
  • 3DS末期に発売された本作だが、近年のポケモン本編にしてはロングセラーとなり、3DSの存在感が薄れた2019年半ばまでジワ売れしつづけた。
    • 2018年5月時点では失速していたが同年夏に突然盛り返し*23、秋以降は徐々に落ちつつもしばらく粘りつづけるという珍しい売上推移を辿った。
  • 本作における不評点の最たる要因と言えるウルトラワープライドだが、後年になると以下の点から再評価する動きが見られるようになった。
    • 後続作品での過去作伝説ポケモンが捕獲出来るコンテンツは1匹捕まえるのに15分程度かかるが、ウルトラワープライドは慣れれば4~5分程進行出来ればレアではないホールでもそれなりの確率で伝説や色違いに遭遇出来る。
    • 後の作品でも準伝説扱いされるUBが、本作にて追加された種族*24以外は捕獲数に上限がないため、運こそからむものの理論上は捕まえ放題。
    • 色違いポケモンの出現率がシリーズでも特に高い。
  • 2018年1月から5月の間、本作を取り扱ったeスポーツ番組「P-Sports~目指せ、ポケモンバトルマスター!~」がAbemaTVで放送されていた。
    • インターネットテレビ局での配信ということもあってか、公式大会上位入賞者をレギュラーにするなどポケモンバトル番組としては過去に例がないほど実戦的な内容になっている。また人口の多さの割に公式の場ではあまり日の目を見ることがなかったシングルバトルが採用されていることもあり注目を集めた。
    • いわゆる「ガチ対戦」に限りなく寄っているのだが出演者の使用ポケモンはそれほど固定されておらず、コオリZフェローチェやマッギョといった予想外のポケモンが大活躍するなど、今作の対戦ゲームとしての魅力を十分に伝える内容になっている。普段あまり対戦をやらないユーザーも興味があるなら見てみると良いだろう。
  • 日本ゲーム大賞2018「年間作品部門」受賞した際、ゲームフリークの大森滋氏と岩尾和昌氏は「3DSの末期に相応しくするためにスペックの限界に挑戦した」と述べている。
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最終更新:2024年04月13日 01:05

*1 アニメ版主人公サトシの歴代の帽子をかぶった特別なピカチュウ。ライチュウに進化できない他、通常のピカチュウ専用Zワザの代わりに専用Zワザ「1000まんボルト」が使える。

*2 「くさむすび」「けたぐり」の被ダメージが増える。ただし200kg以上だとフリーフォールを無効にできるメリットもある。

*3 発売前のスタッフインタビューでは「ミニイベントを含めるとシナリオ量は『SM』の約2倍」と発言しているが、メインシナリオ自体のボリュームはあまり増えていない。

*4 一例としてピィ・エレキッド・リオルからの仲間呼び限定で出現したラッキーが殿堂入り後のポニの広野で通常の野生ポケモンとして出現したり、クワガノンやエンニュートなどが進化前の仲間呼びで出現するようになった。

*5 マイナーチェンジでアレンジされたのは初。アレンジ前の通常トレーナー戦BGMは本作では対キャプテン専用になっている。

*6 データ上には存在しており、『SM』との通信対戦で指定することが可能。今作では聞けない『SM』の野生ポケモン戦も同様。

*7 『XY』では一周一匹しか手に入らない上に戦闘までの条件が面倒なファイヤー・サンダー・フリーザー、『ORAS』では一回につき数十分かかるレックウザ、遭遇に「別の伝説のポケモンを3種捕獲する」条件が撤廃されたディアルガ・パルキア・レジギガスなど

*8 色により出現するポケモンが設定されているため、目的のポケモンを捕まえる点では5色中4色はハズレとなる

*9 「ワープホールには派手さが4段階ある」「遠くのホールなら珍しいポケモンに出会えるかも?」といった申し訳程度の説明が初回プレイ時と伝説のポケモンを切り替えた後のワープライド時に表示されるのみ。

*10 3DSとソフトが2つずつある場合は通信交換で、もしくは3DS1台とソフト2つでソフトを入れ替えながらGTSを利用すれば手持ちを入れ替えることが可能。しかし前者は普通のユーザーなら3DSを2台も持っていないだろう。後者は他のプレイヤーと先に交換が成立する恐れがある。友人と協力するにしても、お互いの都合により遭遇から捕獲作業までスムーズに移行できるとは言い難い。

*11 一度出現ポケモンが決定されたら、ソフトリセットでは出現ポケモンは変わらず、一度ミニゲームをやり直さないと変わらない。なお伝説のポケモンの色違いの判定は通常通り戦闘時に決まる。

*12 2018年夏公開のポケモン映画の前売券限定で、通常は覚えられない「ぼうふう」を覚えるルギアを貰えたので、その兼ね合いかも知れない。

*13 顕著な例ではナッシーアイランドのイベントでロトム自らナッシーの名前を口にするが、その直後の野生戦で初遭遇すると「見たことない」と言われる。

*14 オニシズクモ・アローラガラガラ・トゲデマル・アブリボンの4匹。

*15 厳密には続編なのでマイナーチェンジではないが

*16 例えばオハナ牧場のポケモンブリーダーのケンタロス、ハノハノリゾートのダンサーのマケンカニ等

*17 すべての個体で作動するはずが、ごく一部の限られた状況でしか機能していない。

*18 『SM』では「サン」「ムーン」、『USUM』では「コウタ」「コウミ」、公式グッズなどでは「ヨウ」「ミヅキ」と一定していない。ちなみに「ヨウ」「ミヅキ」は「バトルロイヤル」の紹介で使われていた名前が正式に採用されたもので、後に他の固有名が無かった主人公やライバルの通称(「リーフ」や「シルバー」など)も公式化されている。

*19 厳密に言うとストーリーは『エメラルド』や『プラチナ』と同じくパラレルワールドである。

*20 使用した次のターンの攻撃が必ず急所に当たる(ダメージ1.5倍)ようになる。それ以降のターンの攻撃には影響しない。確定急所にはメリットがあるものの、1ターンしか効果が無いのでは実用に耐えない。

*21 『ピカブイ』『BDSP』ではビリリダマ系はいるがウルトラボールが手に入らず、『剣盾』はウルトラボールはあるがビリリダマ系が登場しない…といった具合である

*22 エピソードRRで取り逃してもタマゴ孵化でボール遺伝するため、GTSなどでも入手可能。ただし『SM』の余談にある通り、現在はGTSが実質的に機能していない。

*23 劇場版の公開によって売上が伸びた可能性あり

*24 ベベノム、アーゴヨン、ズガドーン、ツンデツンデの4体