リトル・マーメイド
【りとるまーめいど】
ジャンル
|
アクションシューティングゲーム
|
|
対応機種
|
ファミリーコンピュータ
|
発売・開発元
|
カプコン
|
発売日
|
1991年7月19日
|
定価
|
5,800円(税別)
|
判定
|
なし
|
ディズニーシリーズ
|
概要
人魚姫を題材としたディズニーアニメ「リトル・マーメイド」のゲーム版。
カプコンらしくジャンルはアクションゲームとなっているが、同社のゲームとしては珍しく難易度は低めになっている。
ストーリー
魔法で人間の姿になっていたアリエルだが、魔法使いアースラが海の支配に乗り出したことを知り自分の魔法を解いて人魚に戻り、アースラの城に乗り込んでいった。
アースラを倒した後、父親トリトン王の魔法でアリエルは再び人間に戻してもらい、再びエリックの元に帰って行くのだった…。
システム
-
プレイヤーは人魚のアリエルを操ることになる。アリエルは水中では上下左右自在に移動。通常移動と高速移動ができる。高速と言っても多少速い程度だが。
-
陸上にも上がれるが、かなり不自由な移動。まさしく陸に打ち上げられた魚のように、左右に跳ねるだけ。
-
アリエルは泡を打つことができ、これを敵に当てると閉じ込めることができる。その泡を掴んで、投げることができる。これで敵を倒したり、隠しアイテムを出現させたりと用途は様々。
-
敵以外にも落ちている貝殻を投げられる。こちらは泡に閉じ込める必要は無い。
-
道中には宝箱が落ちている。これにパワーアップアイテムが入っている。これは貝殻や各種ギミックをぶつけて開ける。
-
ギミックは樽や岩など。樽は落とすと転がって行く。この落とし方が一工夫必要。
-
パワーアップは泡強化と射程強化。泡は3種類あり各3段階までパワーアップできる。射程も同じく各3段階までアップできる。
-
その他にも隠しボーナスアイテムがアチコチに隠されている。隠し場所に、泡に入った敵や貝殻を当てると現れる。
-
各ステージラストにはボスが出現。ボスは貝殻や泡につつまれた敵をぶつけることで、ダメージを与えることができる。
評価点
-
細やかな動きのアリエル。
-
わずかなドットで作られたアリエルだが、その挙動は生き生きとしたもの。
-
泳ぐ姿はもちろん、尻尾を打ち付けたり、陸を跳ねたりなど、その動きはまさしくディズニーアニメを彷彿とさせる。
-
もちろん敵も、動きは乏しいながらもやはりディズニー風。
-
泡で閉じ込めるという一風変わった攻撃。
-
直接倒すのではなく、泡に敵を閉じ込め、その泡を使いこなすという一風変わったゲーム性がおもしろい。
-
暴力的でない表現になっていることも原作の世界観を尊重している。
-
各種ギミックも悪くない。
-
種類は乏しいが、樽の転がし方や岩の落とし方など考えさせられるものがある。
問題点
-
一度ミスすると厳しい。
-
ミス後は、ステージ最初に戻されてしまう。各ステージはそれなりの長さなので少々やる気が削げる。
-
パワーアップは全てなくなり、アリエルは初期状態に戻されてしまう。
-
この初期状態。射程が短く、敵を泡に包むのに2発必要だったり、ギミックが動かせなかったりと、なかなか厳しい。先のステージではパワーアップもままならず、対象とした子供たちにとっては詰んだも同然の難易度の高さとなる。
-
もっとも、STG慣れしたプレイヤーにとっては多少難しい程度だが。
-
点数はアイテムのみで加算されるので、最高得点は決まっている。スコアアタックの面白さはない。
-
つまり敵を倒しても、点数は増えない。アイテム取得や障害突破以外では、敵を倒す必要がない。
総評
題材的に言って子供向け、特にあまりゲームに慣れ親しんでいるイメージの無い女の子向けとして制作されたのであろうか、難易度はかなり低い。
敵を無視して進むとボス以外と戦闘することは無く、10~20分程度でクリアできてしまう。
これなら、ほとんどゲームをやったことがない小さな子でも、クリアして楽しむことができるだろう。
余談
-
『リトルマーメイド』を題材にしたゲーム作品はジェネシス(海外版MD)で発売された物も存在する。
-
同作はマスターシステムとGGにも移植されているが、こちらも国内未発売なのが残念な所。
最終更新:2024年01月19日 17:00