本項では『モモコ120%』と、アレンジ移植版の『うる星やつら ラムのウエディングベル』について記述する。判定は前者が「なし」後者は「良作」「シリーズファンから不評」。
【ももこ ひゃくにじっぱーせんと】
ジャンル | アクション | |
対応機種 | アーケード | |
発売・開発元 | ジャレコ | |
稼動開始日 | 1986年4月 | |
プレイ人数 | 1~2人(交互) | |
判定 | なし | |
ポイント |
モモコの受難人生を体験する(?)ゲーム メインBGM「ラムのラブソング」 早すぎた萌えとカオスな世界観 |
1986年にジャレコからアーケードにてリリースされた横アクションゲーム。
80年代半ばのACゲームでありながら、今でいうところの「萌え」を意識したかのような異色のゲームデザインが特徴的。
一人~二人交互プレイ可能、全6ステージ構成、周回ループ制。
+ | ギミック一覧 |
各ステージにおけるモモコの成長記録は以下の通り。
ステージ | 成長 | 舞台 |
1 | 4歳(幼稚園児) | さくら幼稚園 |
2 | 6歳(小学生) | さくら小学校 |
3 | 12歳(中学生) | さくら中学校 |
4 | 15歳(高校生) | さくら高校 |
5 | 18歳(アイドル) | テレビ局 |
6 | 20歳(花嫁姿で結婚) | 結婚式会場 |
+ | ... |
はっきりいってゲーム単体としての評判は良作とは程遠い。
「このゲームから萌えを取っ払ったら、凡要素しか残らない」とまで言い切る意見まで存在している。
一方でそのコミカルな絵面とそれに似合わぬシュールな設定・世界観は、正統なバカゲーとしてみれば味わいのある一品と評価できる…かもしれない。
【うるせいやつら らむのうえでぃんぐべる】
ジャンル | アクション | |
対応機種 | ファミリーコンピュータ | |
発売元 | ジャレコ | |
開発元 | トーセ | |
発売日 | 1986年10月23日 | |
定価 | 4,900円 | |
プレイ人数 | 1人 | |
判定 | 良作 | |
シリーズファンから不評 | ||
ポイント |
飛べないラムちゃん ナゾに幼児化するラムちゃん 『うる星やつら』では唯一のアクションゲーム 原作抜きにゲーム単体で見ると出来は良い方 |
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少年サンデーシリーズリンク |
上記『モモコ120%』をベースに登場キャラクターを『うる星やつら』のキャラクターに変えたアレンジ移植(俗に言う「ガワ替え」)。
1986年10月にファミリーコンピュータ用ソフトとして発売された。
屋上を目指して上がって脱出というゲームの大筋は上記作品から受け継がれている。
「ガワ替え」ではあるが、単にキャラクターだけでなく一部システムに絡む部分でもアレンジが施されている。
1つのアクションゲームとしてはしっかり成り立っている上に操作性も良く、当時らしく基本の難易度が高めではあっても救済要素があり、それにも様々な個性があるなどゲーム自身の出来そのものは非常に良い部類に入る。
キャラゲーとしては原作の脇役キャラクターはちゃんとゲームとしてそれぞれのゲームに溶け込んだ形で落とし込めているが、やはり肝心の主役であるラムがこれほどまでに違和感を感じる内容では期待した原作ファンにとっては受け入れがたい。
そこは残念ながらガワ替えによる無理が如実に出たと言わざるを得ない。原作自身のネームバリューが高いだけに、そういった部分の不満点ばかりがゲームそのものの出来より目立ってしまった感が強い。
そう考えると『モモコ120%』のまま、上記のような付加要素を加えてファミコン化すれば純粋にゲームの出来そのものに着眼してくれただろうと考えると『うる星やつら』とのタイアップは蛇足なものだったかもしれない。