Dead by Daylight

【でっど ばい でいらいと】

ジャンル 非対称型対戦サバイバルホラー



対応機種 Windows(Steam/Epic Games/Microsoft Store)
プレイステーション4
Xbox One
Nintendo Switch
Xbox Series X/S
プレイステーション5
発売元 パッケージ版: 3goo
ダウンロード版: Behaviour Interactive
開発元 Behaviour Interactive
発売日 【Win(Steam)】2016年6月14日
【Win(EGS)】2016年6月15日
【One】2017年6月20日
【PS4 ダウンロード版】2018年4月4日
【PS4 パッケージ版】2018年11月29日
【Switch】2019年9月26日
【Win(MS Store)】2019年10月31日
【XSX】2020年11月10日
【PS5 ダウンロード版】2020年11月12日
【PS5 パッケージ版】2021年7月8日
【Win パッケージ版】2022年3月24日
定価 【Win(Steam/EGS)】1,980円
【One/XSX/PS4 ダウンロード版】3,056円(税込)
【PS4 パッケージ版】5,600円(税別)
【Switch】4,600円(税込)
【Win(MS Store)】2,350円(税込)
【PS5 ダウンロード版】3,080円(税込)
【PS5/Win パッケージ版】3,850円(税込)
プレイ人数 1~5人
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 命をかけた鬼ごっこ
改善されない生存者側有利のバランス
ほとんどノーリスクの切断行為
多数の問題を抱えながらも人気は高い
数多くのホラー作品とコラボ
I think we did a pretty good job so far.



生き延びるのか?狩り尽くすのか?



現在6.1.0大型アップデートにより環境が大幅に変化しております。そのため、この記事が全て正しい訳ではありません


概要

生存者(サバイバー)4人と殺人鬼(キラー)1人のチームに分かれてプレイする、4vs1というチーム分けの「非対称型対戦」ゲーム。
エンティティと称される謎の存在に召喚された人々が、その謎の存在によって強いられる「命がけの鬼ごっこ」を繰り広げる。


システム

  • 生存者サイド
    • TPS視点。殺人鬼に捕まらないようにしながら4人で協力してフィールド上に点在する7台の発電機を修理する。5つ修理すると脱出用のゲートが開けられるようになり、開けたら脱出できるようになる。
    • 殺人鬼の攻撃で負傷及びダウンした他の生存者を治療したり、フックからの救出ができる。
    • 生存者は殺人鬼を倒すほどの攻撃手段を持たず、基本的に殺人鬼より移動速度が遅いため、殺人鬼に見つかった場合はマップに点在する板を相手に倒すことで怯ませたり、板や窓枠を乗り越えて殺人鬼との距離を離し、FPS視点である殺人鬼の特性を利用して撒く必要がある。
      • 板の枚数には限りがあるため、使うタイミングが重要となる。また、追跡中に同じ窓枠を3回連続で乗り越えると一時的にブロックされる。
    • 治療、発電機修理などのアクションはキー・ボタンを押し続ける*1ことで行い、画面下部に進捗ゲージが表示される。最大まで達するとアクションが完了する。
      • ゲージが溜まっている最中に、「スキルチェック」が発生することがある。スキルチェックは動く針をL1ボタンまたはSpaceキーで成功範囲で止めると成功となる。失敗すると大きな音を立ててしまい、殺人鬼に場所が通知されてしまう。
      • その他、一部の大きな音をたてるアクションも同様に殺人鬼に場所が通知される。
    • 殺人鬼が接近すると心音が聞こえるので、それを頼りに周りを見渡しやり過ごしたり離脱する目安に使える。
      • 殺人鬼との距離が近い程聞こえる心音が大きくなる。
      • ただし、脅威範囲は殺人鬼側のロードアウトによってまちまち。一切心音が発生しない、発生源が殺人鬼ではなくなるといった変わり種も。
    • あまり長い間屋外の同じ場所に隠れているとカラスが近くに止まってうるさく鳴くようになるため、嫌でもある程度は動いていかないと殺人鬼に発見されやすくなってしまう。
  • 殺人鬼サイド
    • FPS視点。生存者を攻撃する。1回攻撃すると生存者は負傷し、負傷状態の生存者に更に攻撃すると生存者をダウンさせることができる。
    • ダウンさせた生存者は基本的に仲間によってしか復活できず、ほとんどの行動ができない。殺人鬼はダウンした生存者を担いでフックに吊るすことができる。
      • 基本的に生存者に比べて足が速いが、窓枠を超える速度が生存者より遅く、倒れた板は破壊しないと通行できない。
    • 殺人鬼の特徴として、各殺人鬼に固有の能力がある。
      • 罠を置く、姿を消す、高速走行など様々な能力をもち、中には負傷していない生存者を即ダウンさせる能力もある。
    • 修理中の発電機を攻撃することで進捗を減退させられる。攻撃した発電機からは火花が飛ぶ。
      • 火花が出なくなった発電機は生存者が手を付けた(あるいは進捗がゼロになった)という証左になるため、索敵にも利用できる。
    • 大きな音を立てるアクションを行った生存者のいる位置には円形のマークが表示される。
      • また、生存者が走った跡を視認することができる。これを頼りに生存者の移動方向を読み取り、追跡できる。
      • 負傷した生存者は血痕を残しうめき声を出すためこれも追跡の手がかりとなる。
    • 生存者をフックに吊るすと体力ゲージが減少していき、体力ゲージが0になると死亡する。
      • 体力半分以上のときにフックから救出されると、次に吊るされた場合に体力ゲージの半分から減少が始まる。
        半分以下のときにフックから救出されると、次に吊るされた場合は即死する*2
      • 1回目の時点では自力での脱出を試みることも可能。ただし、アテになる確率ではないうえ失敗すれば体力が大きく減るので、生存者全体の寿命を縮める結果になることがほとんど。
      • 2段階目では定期的にスキルチェックが発生し失敗すると体力が追加で減る。また、2回連続で入力しないと即死となる。
  • アイテム
    • 生存者はフィールド上にあるチェストボックスを開いて、アイテムを入手できる。アイテムには殺人鬼の攻撃による負傷を自分自身で回復できる救急箱や、発電機の修理を早めたりフックを破壊できる工具箱、殺人鬼の視界をくらませたりスタンさせられるライトなどが手に入る。
      • 手に入れたアイテムは死亡せずに脱出することでインベントリに加わり、次以降のマッチで持ち込みも可能。
        当然ながら、使い切ったり死亡してしまうとロストとなる。
      • フィールドからの他、後述するブラッドウェブからでも入手できる。
      • 一部の殺人鬼相手では固有の対処用アイテムやチェストが出現する。こちらは持ち帰り不可。
  • アドオン
    • 生存者側は各アイテムに対応したアドオンを装備することでアイテムの性能を向上させることができる。
      • 速度効率の上昇・消耗の抑制といった効果が主だが、高レアリティのものは進捗を無視して即時回復する等、極めて強力。
      • 装備したアイテムをロストしない限り再利用が可能。効果が強力なものにはアイテムを即座にロストするという代償も一応ある。
    • 殺人鬼側は特殊能力を補強するものや部分的に変化させるものがある。
      • 高レアリティのものはやはり強力。
        爆発的な強化をもたらすのは当然、フックでの処刑を介さずにその場で殺害してしまうといったものまで。
      • ただし、こちらは原則として使い切りとなる。
  • ブラッドウェブ
    • 『FFXIII』のクリスタリウムに似たスキルツリー。試合で手に入るブラッドポイント(以下、BPと表記)という通貨でアイテム、パーク、アドオン、オファリングを獲得する。
    • 6.1.0アップデートにより変更が加えられた。最大レベルに達したキャラクターは100回までレベルをリセット(プレステージ)することができる。プレステージを1度行うと、そのキャラクターのすべてのパークのレベル1が全キャラクターで解放される。
    • 2度目、3度目は解放されたパークのレベルが上がってゆき、4度目~6度目はそのキャラクターの「血塗れ」スキンが手に入る。7~9度目は、そのキャラクターの固有パークの魔除け(アクセサリ)が解放されるようになった。10~100レべルまでは報酬は無いが、マッチ開始時/終了時に表示されるキャラクターのプレステージレベルのアイコンの装飾が変化していく。
  • パーク&オファリング
    • 生存者、殺人鬼共に4つまでのパーク(特殊能力)、1つのオファリングを設定できる。
      • パークは数秒間のダッシュが可能になる、発電機の進行度を後退させる、相手の位置を短時間だけ捉える等、ゲームプレイのアシストが主。
    • オファリングはそのマッチで手に入るBPの増加、マップの大まかな指定などが可能。
      • 殺人鬼のオファリング「メメント・モリ」を使用すると一定条件下で直接処刑が可能になる。殺人鬼毎に異なる演出は一見の価値あり。
  • ストア
    • BPとは別に、プレイを重ねることでイリデスントシャードというゲーム内通貨が得られ、これを消費することでキャラクターのスキンを解放できる。
    • 生存者ならば頭・上半身・下半身、殺人鬼ならば武器・頭・胴体の3部位をカスタマイズ可能。
      • 感性に合うかどうかはさておき、世界観を逸脱したビビッドなデザインも相当な数が用意されている。
    • また、イリデスントシャードはティーチャブルパーク*3やDLCキャラクターの解放にも使用できる。
    • ティーチャブルパークの解放を除き、リアルマネーでの解決も可能。
  • プレイランク
    • マッチ中の行動が逐一査定され、その結果でランクが上下する。原則としてマッチングはランクが近い者同士で行われる。
      • 生存者は概ね、積極的な行動ほど高く評価される。修理した時間、救助した回数、チェイスした時間など。
      • 殺人鬼の場合は、修理を長引かせる、フックに何度も吊るす、チェイスを手早く終わらせるといった具合。
        ただし、あまりに一方的な勝利は評価されにくい*4
      • 当然ながら、生存者と殺人鬼でランクは別に分けられる。
    • ランクは定期的に(月中旬に一度)リセットされる。
  • カスタムゲーム
    • 要するにプライベートマッチ。かつては「仲間と殺し合う」というなんとも物騒な名前だった。
    • 仲間内での真剣勝負はもちろんのこと、通常のプレイでは到底実現し得ない縛りプレイ等、楽しみ方は無限大。
    • DLCキャラクターの解禁状態は各々のアカウント依存だが、パークは未解放のものも含め全てが揃っている。
    • マッチ開始の条件が緩く、生存者1名と殺人鬼の計2名から始められる。
      • 新要素の使用感の確認やマップの偵察といった本来は気軽に行えないことも、同士を1人募れば実行に移せる。
      • 6.4.0アップデートで生存者BOTが設定可能になったため殺人鬼の練習が気軽に出来るようになった。
  • アーカイブ(学術書)
    • アップデートで追加されたBP稼ぎ手段となる目標達成型ミッション。目標をセットしてゲームをプレイし、達成できたらBPと「リフトの欠片」を得られる。レベルを完了すると魔除け(装飾アイテム)が貰える。
  • リフト
    • 他ゲームで言うシーズンパス要素。リフトの欠片を集めるとそこでしか手に入らないキャラクターの衣装を手に入れられる。期間が定められており、期間に応じて手に入れられる衣装は変わる。

評価点

  • 唯一無二のスリルと愉悦
    • ホラー映画的な演出と音楽、グラフィックデザインは否応がなく緊張感を高める。
      • 視覚や音を頼りに殺人鬼に気付かれないように修理を行い、心音鳴り響くなか物陰を見つからないように祈りながら息を潜め、スキルチェックでは失敗しないように集中し、逃げるときは一瞬の判断が生死を分けるという体験はホラー映画の登場人物になった気分を味わえるだろう。
      • 殺人鬼は敵を撃破するというシンプルな楽しさの他、吊るした生存者を餌にほかの生存者をおびき寄せて一網打尽にしたり生存者が通りたがる場所に罠を置いて捕まえるといった多彩な策を駆使して楽しめる。さながら映画の悪役になった気分になれること請け合い。
    • 殺伐としたデザインでありながら、根底にあるのはあくまで「鬼ごっこ」である。
      • 血しぶきが舞い、悲鳴をBGMに繰り広げられる壮絶な追跡劇。これに眠っていた童心を刺激されるという何とも奇妙な体験は、他では得がたいものである。
  • 徹底した雰囲気作り
    • 殺人鬼が近づくと鳴る心音や、音を立ててしまうことの恐ろしさ、ゆっくりと進む発電機修理時のもどかしさと殺人鬼が来ないかどうかという不安と、その不安の上で失敗が大きな命取りになるスキルチェック…など、恐怖を高める雰囲気作りが綿密。
      • ほとんどの殺人鬼には専用のBGMが用意されており、チェイス中に鳴り続けることで臨場感・緊張感を高めるのに一役買っている。
      • アイテムや特殊能力の説明文にもフレーバーテキストが乗っており、雰囲気作りだけでなく世界観や人物のバックボーンを垣間見れる。
  • ガチ勢からエンジョイ勢まで楽しめるゲーム構造
    • FPS/TPSはプレイヤー各自の力量が重要であり、ヘタクソなプレイヤーは味方の足を引っ張って罵声を浴びせられる…ということになりがちだが、本作はそのような要素が薄い。
      • 本作にはボイスチャット機能が存在せず、テキストチャットもマッチ中は利用できないため、野良で罵られる機会は少ない。
    • マップやそこに置かれているアイテムにランダム性が高く、それを臨機応変に活用することが重要。そのため、特にサバイバー側は仲間同士で協力して生き残る楽しさを味わえる。 キラーに襲われる恐ろしさや、そんなキラーを出し抜いて逆襲する楽しさもある。救助や治療によってBP・評価点を稼げることもあり野良でも積極的に協力してくれるプレイヤーが多い。
    • キラー側は基本的に、戦闘能力ではサバイバーを上回っているため、サバイバーを脅かして暴れまわる快感を味わえる。恐怖体験を創り出すゲームマスター的な面白みもある。
    • 個性的な特殊能力が多くそれを活かしたパーク構成を考えるのも一興。また1人きりのためミスしてもチームメイトに迷惑をかけることがないので気楽である。
    • 両陣営、それぞれ傾向の違った楽しみを味わえるため、どっちか一方をもっぱら好んでプレイする人も少なくない*5
  • 生存者側の自由度の高さ
    • 生存者はそれぞれ初期装備のパークこそ違えど、重要なティーチャブルパークを解放した後は表面上どのキャラクターを使っても同じ性能となる。
      • つまり生存者側に限って言えばキャラクターごとの格差はほぼ無いと言える。
    • パークを揃えるという下準備こそ必要なものの、一通りパークを揃えることができれば、後は気に入ったキャラクターに好きなパークを付けて遊ぶことが可能。
      • パークの効果は種類が多く、組み合わせることで特定の役割に特化させるといった楽しみ方も可能。
  • 豪華なコラボレーション
    • 洋画ホラーを主軸に、そうそうたる顔ぶれを呼び込むことに成功している。
    • ホラー映画の金字塔『ハロウィン』を皮切りに、『悪魔のいけにえ』『エルム街の悪夢』『SAW』『リング』『ALIEN』などからキャラクターが参戦。
    • また、『LEFT 4 DEAD』とのコラボレーションで、老兵「ウィリアム・"ビル"・オーバーベック」が生存者として登場。
      • 獲物を見つめるゴーストフェイスを背後から追跡するタップ刑事、老人を執拗に付け狙うフレディ・クルーガー等、原作を知っているとある種コミカルな絵面が出来上がってしまうことも。
    • 初期の参戦であった『ハロウィン』勢は粗筋の紹介に留まっているものの、それ以外のキャラクターは霧の森に招かれるまでのバックストーリーも充実している。一部コラボではマップも追加されており、こちらも再現度が高い。
    • ゲーム作品からは『SILENT HILL』『バイオハザード』がコラボしている。
      • 特に『バイオハザード』は2回もコラボしており、多くのキャラクターが参戦している。
      • 一部キャラはスキン購入によって別キャラに変更できる。見た目だけでなく名前やボイスも変化する。
    • なお、彼らコラボキャラクターはイリデスントシャードでの解放には対応しておらず、追加課金が必須となるが定期的にセールが開催されている。

賛否両論点

  • 一部の生存者について
    • よく話題に上がるのが黒人女性のクローデット・モレルというキャラクター。
      黒人という点で視認性に若干のアドバンテージがある彼女だが、土色の衣服や真っ黒なTシャツのスキンもあり、これらを着用して草むらや壁などに同化するといった芸当が可能。なぜか通れない草むらがあったのでもしやと思い武器を振ったらクローデットの悲鳴が…なんてことも。
      • 殺人鬼側にとっては理不尽な要素の1つともいえるが、隠密ばかりしたところで容易に勝てるゲームバランスでもなく、かつ見栄えも良くない。
    • 生存者に性能差はないがボイスの声質によって多少見つかりやすさに差がある。
  • 生存者視点ではマッチ開始時あるいは遭遇するまで殺人鬼が分からない点はホラー要素を際立たせている一方で、後述する問題点にも繋がっている。

問題点

  • 全体のゲームバランス
    • パークによって増強した能力と操作のテクニカル性の少なさから、熟練の生存者が極端にチェイスを長引かせることが容易く、殺人鬼側は生存者が失敗しない限りフックに吊るすことは困難となる。
    • 捕らえられない相手に対し損切りの判断を下せるようになることが初心者脱却の第一歩と言える。
      • パッド操作ではどうしても命中率に難が出る。生存者には小手先の回避方法もあるので尚更。
      • マウス操作で解消できるSteam版はともかく、CS版ではこれが顕著。
    • 発電機1台につき90秒という修理時間も、熟練の生存者を仕留めるまでの時間と比較するとお世辞にも長いとは言えず、ちょっとでも息が合えばゲート開放可能状態になるまであっという間。
      • 殺人鬼側で初動がもたついてしまった場合、最初の生存者をフックに吊るすまでに1~2台の修理が完了してしまうなんてことも。
      • アイテム「工具箱」を持ち込んで利用したり、仲間と協力して修理すればさらに短縮できる。
      • かつては殺人鬼側はマッチ開始時点から確実に修理を遅延させるパーク「呪術:破滅」で多少は抵抗できていたが、現在ではそれも大きく弱体化されてしまい、殺人鬼側はさらなる苦境に立たされている。
      • フェイスキャンプ対策や発電機3台固め戦法対策など生存者寄りの調整が多く殺人鬼側の負担が増している。
  • 殺人鬼のバランス
    • 生存者は上述の通り基本的に初期パーク以外のスペックに差がないが、殺人鬼には特殊能力や基本スペックの違いがあり、そのバランスも悪い。
    • ことさらに強いと言われていたのが「ナース」で、移動速度は全キラー最低で、生存者の走りより遅い。しかし、特殊能力により直線上への全オブジェクトを無視したテレポート「ブリンク」が可能。
      • このテレポートは2回連続で繰り出せ、そのまま攻撃に繋げられる。その後数秒スタンするが、その後はすぐにテレポートが可能となる。操作は非常に難しいが、常に高速でマップを移動できて上手く行けばかなり早く生存者をしとめられるため、上級者が使えば手に負えない。
      • ただし、その強さは生存者の動きを巧みに読み勝つ習熟と、マウス操作による正確なエイムあってのもの。特にCS版で熟達するのは至難の業。
    • 他にも、「ブライト」「スピリット(山岡凜)」が強キラーとされており、ナースを筆頭に3強とされている(通称:ナスブラ凜)。
      • ただし、どれも能力のクセが強いため熟練が必要。
    • チェーンソーを振りかざした猛ダッシュで長距離を走り抜け、命中すれば一撃でダウンを取れる「ヒルビリー」がそれに次いだ。
      • こちらは操作への慣れが容易く、かつ明快に強力。素のスペックも高いためパーク構成にも余裕があり、上級者は拡張性の高い戦い方を楽しめた。
      • 残念ながら、こちらもアップデートで大きく弱体化されてしまった。
    • 反対に最弱と語られやすいのは特殊能力の効果が強くない割に使用後の後隙が大きい「リージョン」や、本来なら2回殴ればいいものを特殊能力の効果の関係上3回殴らなければいけない「ネメシス」など。
  • 生存者側の有利を助長する「ボイスチャットパーティ」
    • 対戦ゲームによくある、フレンドを招待して一緒にマッチに参加する生存者限定の機能(VCPT)だが、もともとシステム上での生存者同士の情報共有機能が少なく(シンボルチャットの類は一切ない)、あくまで個人は個人というスタンスのゲームデザインである本作に対して当システムの食い合わせがものすごく悪い。
      • 例えば、マップ上に特定条件下で出現する「呪いのトーテム」の破壊は情報共有なしではなかなか大変だが、VCPTがボイスチャットで捜索範囲を手分けしてすぐに発見することができたり、殺人鬼の位置を教えあって安全な場所の発電機を迅速に修理といった芸当ができてしまうが、ゲームバランス的にそのことは考慮されてるとは言えず、殺人鬼が極めて不利となる。
      • 他にも、ライトスタンや肉壁、フック破壊等で連携を取られると生存者をフックに吊るすのが困難となる場合もある。
    • しかしながら、マッチング画面上では相手がパーティかどうかが一切わからない。
      • 一応、PTのプレイヤーは同時にマッチ画面に出現するため、疑わしい場合は殺人鬼側がマッチ画面から退出することを推奨されている。
      • マッチング方式変更で全プレイヤーがマッチング画面に同時に出現するようになるよう変更されてしまった。またVCPT利用プレイヤーの可視化も予定されていない。
    • こういった問題がありながら、VCPTはランクの査定には一切影響しない。最低限のプレイスキルがあれば、積極的な連携でランクがガンガン上がっていくのである。
      • その一方でキラーは上述の不利な要素を背負いつつ、独力でランクを上げていく必要があるため、より不公平感が強く出てしまっている。
    • 野良PTとVCPTの差を埋めるための取り組みとして6.5.0アップデートで生存者のアクション表示が実装された*6が、オフにすることはできずチェイス中の生存者や発電機修理の進行度が分かってしまうため緊張感を欠くという批判意見もある。
  • 生存者の壊れパークの存在
    • 決死の一撃」はフックから救出されてから60秒以内に再び殺人鬼に捕まった際に、逆襲して殺人鬼を5秒スタンさせた上に負傷状態に回復するという効果だった。
    • 殺人鬼の戦略としては早く生存者の頭数を減らすことが勝利への定石であるが、その定石を阻害する。これを4人全員が装備していた場合、殺人鬼にとってはかなり苦しい展開になるだろう。
    • 英雄の奮起*7」の強力さは、コラボキャラクターのティーチャブルパークである(=金銭が関わる)ことも重なり物議を醸した。
    • 安心感」は吊られている生存者の耐久ゲージを30秒間停止させる。重ねがけ可能なため(VC)PTで特に強力なキャンプ対策パークとなっている。
    • 状況適応能力」は負傷状態の間常に走る速度が微増するため徒歩キラーは追いつくのが困難だった。
    • ベルトを締めろ!」「人々のために」を組み合わせるとダウン直後の生存者を即座に治療することができ、さらにお互いに10秒間の我慢状態が付与される。
    • 上述したボイスチャット連携も、「様々なパークの効果を兼ね備えた不可視の5枠目のパーク」と言い換えることができるだろう。
  • あまり機能していないランク制度
    • 前述したVCPTの影響により、生存者ランクはその価値が疑われて久しい。一方で高ランクの殺人鬼は絶対数が少なく、4対1という理想の人口比率の実現はどのランク帯でも難しい。
      • このため、いたずらに待ち時間が延び、いざマッチングしても相手のランクがかけ離れていた…という事態も多い。
    • 現在はランクではなくスキルレーティングを参照したマッチングに変更されている。
      • ただし、隠しステータスのため確認できず、公平にマッチングしているか微妙なところである。
    • ランクのリセットは単純にリセットされるのみで、ランクに応じた特典などは一切なし。そのため高ランクを目指すことへの直接的なメリットは薄く、苦労に見合わないものとなっている。
      • アップデートによりランクリセット時に到達したランクに応じてBPを獲得できるようになった。
  • マナーが悪いプレイヤーの存在
    • 対戦相手を嫌な気持ちにさせようとする、いわゆる「煽り」行為をするプレイヤーが多い。
      • 生存者が殺人鬼に対して行うものとしては、屈伸を繰り返す、ライトを高速で点滅させる、乗り越え等を繰り返し殺人鬼に騒音通知を送り続けるなどが挙げられる。殺人鬼が生存者に対して行うものとしては、「ケバブ*8」が代表的である。
      • 試合終了後のチャットでも、不快にさせるような言動をするプレイヤーが少なくない。
    • 1対4のゲームデザインになっていることから、生存者全員で殺人鬼のプレイヤーに対し嫌がらせ行為やチャットをするケースもあり、いじめのような様相を呈していることも。
      • 前述のように、高ランクの殺人鬼が少ない影響で初心者の殺人鬼が高ランクの生存者の相手をすることも多い。
      • その際、試合内容でも完敗させられ、その上煽り行為までされるという結果となり、キラーをする意欲を失ってしまったというプレイヤーも存在する。
    • ゲーム側に、これらの行為への対策となるような機能はほとんどない。
      • 一応、ブロック機能なるものは存在するが、煽り行為をするプレイヤーをブロックしたところでそのプレイヤーからのフレンド招待が来なくなるという影響しかなく、以後マッチしなくなる等の効果はない。通報機能もあるが機能しているのか分かりにくい。
  • プレイヤーによる切断行為について
    • ゲーム中で切断が行われると、ペナルティとして切断を行ったプレイヤーのランクポイントが没収されるが、その後のマッチングに関するペナルティは一切課せられない。マッチング不可ペナルティはあるがほんの数分である。
      • 上述した通り、ランクを上げても特典が貰えることはないため、ランクポイントの没収は実のところ大した痛手にはならない。つまり、現状の仕様では切断によるリスクやデメリットが無いも同然ということである。
      • この影響により、現在に至るまで「不利になった瞬間に切断する」「嫌いな殺人鬼が来たら切断する」というプレイヤーが生存者側・殺人鬼側問わずに多発している。
      • 殺人鬼側が切断した場合は、残された生存者が強制的に全員脱出となるのでまだ被害は少ないものの、生存者側が切断した場合は一人減った状態でゲームが続行されるため、残された生存者への負担が凄まじく大きくなってしまう。
      • また、殺人鬼側からは勝ちやすくなる一方で退出者ボーナスは入るものの微々たるものであり、評価に大きく響いてしまう。
      • 高ランクの殺人鬼ほどそれが痛手となり、切断を利用して殺人鬼側の評価を下げにくる悪質な生存者が生まれる原因ともなっている。
    • ゲームバランスと並んでユーザーから強く指摘されやすい問題であり、厳格なペナルティの実装を求む声も多い。
    • 7.1.0アップデートにて切断した生存者は自動でBOTに切り替わるようになった。しかし、切断ペナルティを避けるためにわざともがきに失敗して自滅するプレイヤーが一定数おり、この場合BOTに切り替わらないため問題となっている。
  • 評価の偏り
    • トンネルやキャンプといった行為をされた生存者や、他生存者が行った行為によって自身のゲーム後の評価が悪くなる可能性がある。
    • 例えば、無理救助*9をされた際、助けた生存者側がカバーすることなくトンネルされたとする。この場合、助けた生存者の評価査定にはあまりデメリットがなく、トンネルされた側のデメリットの方が大きい。
    • 現在の赤ランク帯と呼称されるランク1~4までの生存者の技術の良し悪しが不安定なのもこの問題に大きく関わるとされている。
    • 開発チームも認識しているようだが、未だに改善されていない。
  • 深刻なバグの多さ
    • UIが突然完全に消失する、マッチング時に問題が発生し永遠にローディングし続ける、自動生成の木や岩に埋まって一切移動できない、脱出ゲートをくぐってもゲームが終了せず外の謎空間に出てしまうなど。
    • 翻訳ミスによりパークやアドオンの効果がテキストと異なる事例が多く発生している。パークの効果が正常に発動しないこともしばしば。
      • 有名なのが「とどめの一撃」で、突進攻撃の距離が80メートル(正しくは80%)増加するというありえない表記にもかかわらず長らく放置されている。
    • アップデートの度に新たなバグが生まれることも日常茶飯事であり、本当にテストプレイしてるかを疑う。
      • パークや殺人鬼の能力で不具合が起こり、修正まで使用不可になってしまう事例も多い。
+ 改善された問題点
  • 不便な点が目立つブラッドウェブ
    • ティーチャブルパークを取得すれば他のキャラクターでも同じパークを使えるようになり、構築の幅が広がる。
      • が、キャラクターごとにブラッドウェブは独立しており、レベルアップに必要なBP量はどんどん増加していく。
        パークは全て3段階のレベルが用意されており、重複して取得することで性能が強化される。
        そして、どのパークが出現するかは(多少の傾向は確認できるものの)ランダム。
      • つまり、後に育てるキャラクターほど必要なパークを揃えるのが難しくなり、消費BPも肥大化していくのである。
      • 性能が画一的であるためお気に入りを見つければよい生存者はともかく、各人で必要なパークが全く異なる殺人鬼では大問題である。
    • アップデート6.1.0でティーチャブルパークの仕様が変更され、BP獲得量増加に加えキャラクターのプレステージに応じて固有パークが全キャラクターで解放されるようになった。
  • 放置キラーの存在
    • 殺人鬼プレイヤーの中にはマクロを組んで放置することで自動BP稼ぎを行うプレイヤーがいる。
    • そのようなプレイヤーとマッチングした場合、生存者は評価点を稼ぎにくくなり脱出したにもかかわらずグレードが下がる場合がある。
    • また、殺人鬼「ドクター」「セノバイト」の特殊能力やパーク「堕落の介入」「怒涛の嵐」「デッドロック」で修理の妨害をしてくる場合もあり非常に悪質である。
    • 運営側も通報を受け対象プレイヤーのアカウントを停止する措置を取っているようだが、それでも深夜の時間帯はマッチングすることが多い。
    • 7.1.0アップデート後、完全放置キラーは報酬を得られなくなるよう変更された為遭遇率は減っている。

総評

唯一無二のわかりやすいゲーム性ととっつきやすい操作で人気を博しており、映画とのコラボレーションも精力的に行われており雰囲気作りは一級品と言える。
また常に様々な展開が待ち受けることで飽きが来にくく、ハマるプレイヤーも極めて多いのも頷けるだろう。
しかしながら上達すればするほどゲームバランスの欠陥が目についてしまうなんとも惜しいゲームである。

特に殺人鬼は苦行ともいえる状況であり、殺人鬼プレイヤーの減少が顕著。結果としてマッチメイキングがかなり遅くなってしまっている。対策は急務であると言えよう。

このまま下火になって消えていくのか、それとも発売当初のような好評と盛り上がりを取り戻せるのか。すべては今後の運営手腕にかかっている。


余談

  • 本作の開発スタッフはあまり真摯にゲーム内の問題に向き合ってるとはとても言えない。
    • 深刻なバグが発生している中、放送でプロデューサーが「I think we did a pretty good job so far.(いい仕事ができたと思います)」と発言して大顰蹙を買ったり、殺人鬼不利であることを訴える意見を茶化すなど、問題発言が多い。
    • その割に、開発者が殺人鬼サイドをプレイした際に生存者にアイテム「ライト」を使った執拗な妨害、煽りを受けたときはその翌日にライト関連アイテムの弱体化が発表されるなどといったこともあった。
    • 殺人鬼への調整は基本的に不評が多い。特に「リージョン」の調整は強みを大きく失わされてしまい大不評であった。
  • 映画『ハロウィン』の公開記念イベントで当ゲームの実況イベントが行われた。
  • PTを含めた生存者のマッチングについて、公式発表の統計では「生存者は二人組が最も多い」とのことである。
  • Win版は発売当初『The Chronicles of Riddick』『The Darkness』『Syndicate(2012)*10』などを手掛けたスウェーデンのStarBreeze Studiosがパブリッシャーとして販売していたが、同社の経営悪化*11に伴い、2018年3月にデベロッパーであるBehaviour Interactiveに販売権を売却。現在はBehaviour Interactive自身がパブリッシャーとして配信している。
  • 2019年9月18日にNetflixのドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』とのコラボチャプターが実装され、殺人鬼「デモゴルゴン」と、生存者「スティーブ・ハリントン」「ナンシー・ウィーラー」が販売された。その後権利上の関係からか2021年11月18日に販売終了となったが2023年11月7日の7.3.3アップデートにてキャラ・マップ共に復活を果たした。
  • 2022年3月9日のチャプター23において、日本のホラー映画『リング』とのコラボ「貞子ライジング」が配信された。
    • このコラボでは貞子がキラー「The Onryo (怨霊)」として実装され、映画では子供だった浅川陽一が大人になった姿でサバイバーとして登場する。
  • X(旧Twitter)投稿における本作の正しいハッシュタグは「#DeadbyDaylight」なのだが、何故か誤字である「#DeadbyDaylgiht」が度々トレンド入りしている。パっと見だと気づきにくいので注意。
  • 2023年5月18日にハリウッド俳優のニコラス・ケイジ氏が本作に参戦することが発表された。実在する俳優とのコラボレーションは初となる。
    • その後、同年6月9日のSummer Game Festにおいて7月25日にサバイバーとして氏が実装されることが発表。同イベントではステージに本人が登場していた。
    • ステージ内で家族に本作の大ファンがいることや、映画「貞子」が大好きであることがコラボの決め手となったなど様々な裏話を語っている。
  • 2023年12月8日に開催された「The Game Awards 2023」において、本作と同じ世界を舞台にしたスピンオフ『The Casting of Frank Stone』が発表された。
    • 同作はシングルプレイのホラーアドベンチャーであり、開発は『Until Dawn -惨劇の山荘-』などを手掛けたSupermassive Gamesが担当する。
      • 対応機種はPS5/XSX/Winで、2024年の発売が予定されている。
  • 7.5.0アップデートで『ALAN WAKE』の主人公「アラン・ウェイク」が新生存者として参戦した。
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  • FPS
  • TPS
  • サバイバル
  • ホラー
  • 非対称
  • 2016年
  • Windows

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最終更新:2023年12月10日 00:23

*1 オプションでトグル式に変更可能。

*2 つまり、最大でも3回目には必ず死亡する。

*3 各キャラクター固有のパークを共有化する特殊パーク。

*4 あまり起こることではないが、殺人鬼側が圧倒的に強いとランクのために手加減したプレイをしないといけないという弊害も起こっている。また、混沌を楽しむエンティティの好みにはそぐわない、とも言われている。

*5 ただし、後述の理由によりキラー希望者は減少しているのが実情。

*6 情報が共有されるのは生存者内のみ。

*7 以前は殺人鬼の3回目の攻撃を無効にするという効果。殺人鬼が生存者に攻撃することの難しさを考えると、どれだけ強力であったかは想像に難くない。

*8 フックに吊られている生存者を攻撃すること。攻撃する様子がトルコの肉料理であるケバブの調理に似ていることから、こう呼ばれるようになった。

*9 殺人鬼の近くで無茶な救助をされること。対策をしておかないと救助されても撒きにくく、またダウンさせられてまた吊られるといった結果に終わりやすい。

*10 EAから2012年に発売されたFPS。元はピーター・モリニュー率いるBullfrogが手掛けた1993年発売の同名RTS作品のリブート作。

*11 その後2018年12月に経営破綻し、再建中。