大幽霊屋敷 ~浜村淳の実話怪談~
【だいおばけやしき はまむらじゅんのじつわかいだん】
ジャンル
|
サウンドノベル
|
|
|
対応機種
|
プレイステーション
|
発売・開発元
|
ヴィジット
|
発売日
|
1998年7月2日
|
定価
|
4,800円
|
廉価版
|
1999年8月5日/1,980円
|
判定
|
なし
|
ポイント
|
魅惑ガールは魅惑がある
|
ヴィジットサウンドノベルシリーズ
|
「アルバイトの件ですか? ええ、募集しておりますが……大丈夫ですか?」
概要
大阪のメーカーであるヴィジットが世に出した8本のPS用ノベルゲームの第3弾で、タレント出演型怪談ゲームの第1弾でもある。
グラフィックは実写とCGからなる。主人公が様々な登場人物から怪談を聞かされたり読まされたりするという内容で、一度視聴した怪談は別モードで再生可能。
聞かされるタイプの怪談はフルボイスによるもので、タレントの浜村淳氏や、同社のソフト『最終電車』の原作者でもある大迫純一氏らが担当している。
特徴及び問題点
-
登場人物との会話中に出る選択肢(どれも2択のみ)によって、聞ける怪談が変化する。怪談の途中には(実話ものという事もあるが)、選択肢は存在しない。
-
怪談は全41話。最低2周する事で全て聞ける。
-
なお老婆の幽霊が登場する話が6話もある。演じている役者は2人だけなので、「またこのババアか」と思う事だろう。
-
怪談を聞き終わった後に感想を求められ、選択肢が2つ出現するのだが、これは話し手からの好感度を得るためのものであり、ハズレを一定以上選ぶと途中でゲームオーバーになってしまう。
-
選択肢のどちらが正解かは完全なノーヒントなので、カンで選ぶしかない…と言いたいところだが、実は全部上の選択肢の方が正解である。
-
セーブ自体は1話聞くごとに行えるのだが、好感度もセーブされる為、ゲームオーバーになると最悪その周の最初からプレイし直さなければならなくなるので厄介。また選択肢無しで強制的に聞かされる話も多い。
-
ボイスシナリオには一応スキップ機能があるのだが、背景が切り替わるまでを一節としてスキップするというもので、1話分全てを飛ばす機能は無い。
-
テキストシナリオはスキップ機能自体が無い。1画面分のテキストを一括表示するボタンはあるが、それを連打する必要がある。テキストの巻き戻しも不可能。
-
足音を聞きながらタイミング良くボタンを押すというミニゲームが存在する。シナリオをコンプする為にはこれを2回成功させる必要があるが、タイミングはシビアで、やり直しは必至であろう。
-
「足音が1番大きく聞こえるタイミングで押せ」と言われるが、なぜか正解のタイミングでは一瞬音が聞こえなくなる。バグか?
-
初期に聞かされる怪談は、ムービーが入ったり幽霊の声だけ別の声優が担当していたりと演出が凝っているのだが、後半の怪談になるほどそういった工夫はなくなっていく。
-
怪談が終わった後、特定の効果音(チャイム)が鳴るのだが、そのチャイムの直後に幽霊の顔のアップがドン! と表示される話が3本ある。
-
話は終わったと思って油断したプレイヤーを驚かせる演出というわけだが、「人を怖がらせる演出としては邪道だ」という意見もあるだろう。
-
その為か、同シリーズの後の2作品には、同様の演出は存在しない。
-
因みにこの3本、どれも前述の老婆の霊が出てくる話なのだが…。
-
寺の境内を舞台にした怪談があるのだが、グラフィックは何故か神社の境内。
-
別の話では寺の境内のグラフィックがきちんと登場しているのだが、なぜ?
-
「話を話し始めた」「彼は黙って言いました」など、重複表現や妙な表現が少なからず出てくる。
評価点
-
ヴィジットのタレント怪談ゲーム3部作の中で収録話数が最も多い。演出も一番凝っている。
総評
ゲーム性はほぼない…というより、無理して付け加えたようなもので、シナリオのコンプを目指す上では邪魔でしかないのが悲しい。
あとはボイスシナリオの語り口が性に合うかどうかであろう。
「くぅびぃなぁしぃじぃぞぉ~にくぅびぃがぁあるっ!!」
「わぁたぁしぃにぃもきぃかぁせぇてっ!!」
「ゆぅ~~れぃだぁ」
その後の展開
-
翌年、タレント怪談ゲー第2弾として『稲川淳二 恐怖の屋敷』が発売されたのだが、本作に存在したゲーム性は排除され、完全な一本道となっていた。同時に話数も半分以下に減ってしまったが…。
最終更新:2021年09月14日 00:00