のだめカンタービレ 楽しい音楽の時間デス
【のだめかんたーびれ たのしいおんがくのじかんです】
ジャンル
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クラシックリズムアクション
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対応機種
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ニンテンドーDS
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メディア
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DSカード
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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ディンプス
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発売日
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2010年2月18日
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定価
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5,229円(税込)
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プレイ人数
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1人
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レーティング
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CERO:A(全年齢対象)
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セーブデータ
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2個
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判定
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なし
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ポイント
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楽しむには原作の知識必須
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のだめカンタービレ PS2 / DS / DS(楽しい音楽) / Wii
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概要
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二ノ宮和子による青春と音楽の漫画作品「のだめカンタービレ」のゲーム化作品。DS版のゲーム化作品としては2作目にあたる。
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キャストはアニメ版準拠。ゲーム中にシナリオ等はなく、内容は音ゲー・クイズ・音楽ホールに限定される。
ゲームモード
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本作は「コンサートホール」「クイズカフェ」「ミュージックサロン」「マイルーム」「のだ女神の泉」による5つのコーナーから構成される。
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コンサートホール
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のだめ本編に登場したクラシック曲やのだめ達が作曲したオリジナル楽曲をベースに音ゲーができるモード。
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色々なマークが右から左に流れてくる。マークの種類は主に3種。
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♪マークが特定の位置に重なったときに、下画面の任意の場所をタッチ。矢印マークが流れてきたときはその矢印が示す軌跡と同じようにタッチペンをスライド。
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ジグザグの直線が来ている間は下画面を上下に引っかくように操作する。
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いくらミスしても曲は中断されないが、ミスをすると左上の「不機嫌ゲージ」が蓄積する。「不機嫌ゲージ」が満タンになっている間は得られる点数が低くなる。「不機嫌ゲージ」は続けて譜面を正しくさばいていることで低下させられる。
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クイズカフェ
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「のだめカンタービレ」にまつわる4択のトリビアクイズが出題されるコーナー。
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ルールは「チャレンジ」「タイムアタック」の2つ。前者は3問間違う前に10問正解すればクリア。タイムアタックは30秒以内に20問正解すればクリア。
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チャレンジで出される問題は固定。タイムアタックでは出題内容がランダムになる。
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チャレンジでは回答の成否にかかわらず次の問題に進むが、タイムアタックでは同じ問題に対して3回まで不正解できる。ただし不正解になるたび制限時間5秒マイナスのペナルティがつく。
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ミュージックサロン
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のだめ本編に登場した音楽を検索して視聴できるコーナー。
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検索機能があり、「ふつうに検索」からは、登場人物、原作でのシチュエーション、作曲者、ジャンル、作曲年代を入力し、それと関連のある音楽を引くことが出来る。「マニアック検索」からでは名言や名場面を選択し、それに関連する音楽を引くことが出来る。
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曲の概要が述べられているページでさらに「くわしく」の項目を選択すると、その曲が使われていたシーン(原作巻つき)の解説や、作曲者の概要を見ることが出来る。
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気に入った曲だけをあつめて自分だけのCDトラックを作成できる。
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のだ女神の泉
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のだめコインを投げ入れることで、プレゼントと交換したり、フォーチュンクッキーを手に入れ占い(?)のようなこともできる。
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プレゼントの内容は、「コンサートホールの曲目・衣装・背景の追加。「マイルームのCDのジャケット追加」
評価点
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ミュージックサロンの機能
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漫画の一節一節を見返す機能があるだけでなく、その一節に関連が深いクラシック曲がBGMとして流される。漫画を見ながらクラシックの名曲を聴けるというのは、ゲームソフトならではの利点といえるだろう。
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DSの前作で収録されているクラシック曲は90秒程度のダイジェスト版だったが、本作ではフルバージョンとは行かずとも、キリのいいところまではきちんと収録されている。
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自分の好きな曲だけを集めてサウンドトラックも作れるし、DSを閉じても再生する機能もある。
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音ゲーとしては無難なつくり
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複数パターンのタッチペン操作を用いて譜面をさばく必要があるため、最低限の手ごたえはある。
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前作は適当にタッチペンを連打していれば簡単に高得点を出せてしまううえに、得点を記録するシステムも無かった。
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楽曲には変拍子があったり、rit. accel.が反映されて一時的にテンポが速くなったり遅くなったりするような工夫がある。
賛否両論点
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のだめ・千秋の3Dモデルについて
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音ゲーパートでは、2人の3Dモデルが登場し曲にあわせて動く(のだめであればピアノを弾き、千秋であれば指揮をする)。
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ただしこのモデルやモーションの完成度が高いとは言いがたい。全体的に質感が粗く、千秋は変に頭が小さく8頭身ぐらいになっている時もある。
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モーションについては、演奏する曲に動きを合わせているケースとそうでないケースの両方ある。
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千秋のモーションの場合、3拍子の「ボレロ」であればきちんと3拍子で指揮を振り、また変拍子の曲にも対応することはあるが、そもそも曲のテンポと指揮のテンポが合致していないケースもある。
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ファンアイテムとしての性質が強すぎる
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クイズカフェで出されるクイズの9割超は、のだめカンタービレの登場人物と劇中の出来事をひととおり知っている前提で出される。ひどくマニアックな出題でこそないのは救いだが。
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クイズ自体はノーリスクで挑戦できる。チャレンジモードであれば出題文が固定されているので、試行錯誤で覚えていけばいつかは解ける。
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ミュージックサロンの文章を読んで覚えていけば解ける問題はおのずと増えていくが、原作を知らない人がここから学ぶのは骨が折れるだろう。
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のだ女神の泉で貰えるフォーチュンクッキーのメッセージは、唐突に原作にあった名シーンや一説を再生するもの。そのシーンを知らないとポカンとする可能性大。
問題点
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UIが若干不親切
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ミュージックサロンでは音楽視聴、情報検索、自分だけのCD作成の3つの機能がある。しかし、どの部分をタッチすればどんなことが出来るか、が直感的にわかりにくい。
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原作漫画の名シーンから音楽を引くようなプレイングに対応していない。あくまで先に音楽を検索してから、それにまつわるシーンやトリビアを閲覧する順序なので、原作の勉強はしにくい。
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いずれの条件で検索するにしても、曲を仲介しなくてはならないので、クイズで分からなかった問題に関する情報を、ミュージックサロンで探すことは不可能ではないにしろ困難。
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漫画の画面が表示されている最中に、下画面には「×」と円を描く矢印のボタンが表示される。前者はテロップ等を非常時にして漫画だけを下画面に映す機能であり、後者は漫画の画面から戻る機能。
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直感的には×ボタンにさわることで、元の画面に戻れるようなイメージになりやすい。
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のだ女神の泉の特典がショボい
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コンサートで遊べる曲が追加されるのはうれしい特典かもしれないが、それ以外の特典がたいしたことが無い。
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コンサート中ののだめや千秋の衣装チェンジはまだわかるが、コンサート中の背景が宇宙になるなど、脈絡の無いものもちらほら。
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もっとも、遊んでさえいれば自然とのだめコインは蓄積していくので、割に合っているのかもしれないが。
総評
のだめカンタービレに登場した有名曲やオリジナル楽曲を素材に、なかなか本格的に音ゲー・クイズゲーとなった作品。
ネタ拾いはしっかりしておりファンアイテムとしての価値こそあるものの、原作を知らない層・詳しくない層への配慮は弱い。
音ゲーの部分はともかく、クイズに関しては「原作を知っている前提」であり、楽しむにはプレイヤーの準備は必要。
最終更新:2024年03月21日 20:52