INSIDE

【いんさいど】

ジャンル アクションアドベンチャー
対応機種 Xbox One
Windows 7/8/10(Microsoft Store/Steam/Epic Games Store)
プレイステーション4
Nintendo Switch
Mac(Steam/Epic Games Store)
メディア ダウンロード
発売・開発元 Playdead
配信開始日 【One/Win(MS Store)】2016年6月29日
【Win(Steam)】2016年7月8日
【PS4】2016年11月24日
【Switch】2018年6月28日
【Win(EGS)】2019年8月30日
【Mac】2020年6月23日
プレイ人数 1人
定価 【MS Store/Steam/EGS/Switch】2,300円
【PS4】2,310円
レーティング CERO:D(17歳以上対象)
判定 良作
ポイント 退廃的な世界観
シンプルな操作
決して明るいとは言えない結末


概要

LIMBO』を手掛けたPlaydeadが送るインディーズゲーム。
プレイヤーキャラクターの少年を操作して追手やトラップを回避しつつ、不気味で謎に満ちた光景を進んでいく。

陰鬱な雰囲気とシンプルな操作、死んで覚えることが前提の難易度は引き継がれた一方で、ビジュアル面の強化がなされ、非常に高い評価を得た。

海外ゲームでは通常回避される表現である「子供の死亡シーン」が生々しく描写されていることも特徴。


ゲームシステム

  • シンプルな基本操作
    • やれることは多くないが、「移動」「ジャンプ」「掴む」という単純な操作性でとっつきやすい。
  • こまめなオートセーブ
    • 基本的には謎を解くたびにセーブが入るため、ゲーム自体の難易度は高いもののトライ&エラーを繰り返しやすい親切な仕様となっている。
  • 途中で乗れるようになる潜水艇
    • ボタンを押し続けると力をチャージし、障害物に衝突して破壊したり、水の上にジャンプすることができる。ただし、出した後はコクピットが赤く光り、しばらくの間はチャージが不可能になるため連発はできない。

評価点

  • 独特かつ高品質なグラフィック。
    • グラフィックは非常に抽象化されており人物の顔すら省略されているが、光、空、水中などの描写は非常にリアルであり、独特のメリハリの効いた演出が行われている。
    • 全体的に彩度が低めの画面だが、プレイヤーキャラクターや進行に関連する仕掛けなどは赤系の色で表されており、直感的に判断しやすくなっている。
      • 色が付いたことで社会の営みを感じさせるようになったが、それが却って主人公の生きる世界の非現実感を浮かび上がらせている。
    • キャラクターは一見3Dのように見えるが、実は1万コマを超える2D。3Dモデルと差が無いように工夫されている。
      • キャラクターのリアクションは豊富で見ていて飽きない。
  • 『LIMBO』と同様、ストーリーは明確な説明は無くプレイヤーの想像に任せた作り。
    • キャラクターボイスやナレーションも無いが、雰囲気や背景からどういった世界観かは分かりやすい。
    • 退廃的な工場や研究所、社会、精神を失った人間の居るディストピア的*1な世界観は好評を博した。
  • パズル要素はノーヒントで初見殺しも多いが、決して理不尽ではなく知恵を絞れば誰でも解けるような絶妙な作り。

賛否両論点

  • 終盤の展開
    + ネタバレ注意
    • 詳説は避けるが、主人公は巨大な肉塊に取り込まれて死亡してしまう。
    • 謎を解くことで解除できる隠しエンディングの内容も、ある意味では本編のストーリーを根底から否定するようなもの。
    • とはいえ様々な謎が提示されており、一概に鬱展開という言葉で片づけることはできない。

問題点

  • 初見殺しの多さ
    • 先述の通り、初見殺しは非常に多い。
  • 漠然とした世界観
    • 主人公やモブの言動、背景に映るオブジェクトなどとにかくゲーム内で描写される全てのものを意識しないとストーリーが全く理解できない可能性もある。
    • また、終盤に登場するキャラクターは非常にグロテスクで生理的な嫌悪感を抱かせやすい。
  • プレイ時間の短さ
    • アクションパズルという性質上、プレイヤーによって異なるが慣れていれば2時間程度で終わってしまう。どちらかと言えばストーリーの考察が主であるため、一通り謎を解いてしまえばリプレイ性もさほど高くはない。

総評

Playdead特有の謎解きとホラー要素、デザイン性を発展し、新たな支持を獲得した傑作。
ストーリーは不明瞭でもプレイヤーの脳内で考えながら謎を解いていき真相に辿り着くという、いわゆる雰囲気ゲーとしては非常に高い完成度を誇る。

『LIMBO』とは方向性の違う進化を果たしているため、同作をクリアしたプレイヤーでも新鮮な気持ちで楽しめるだろう。


余談

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最終更新:2021年10月28日 12:00

*1 昨今取り上げられやすい管理社会としてのディストピアというよりは閉鎖的なコロニーといった趣での描写となっている。