THE IDOLM@STER LIVE FOR YOU!

【あいどるますたー らいぶふぉーゆー】

ジャンル ライブシミュレーション

対応機種 Xbox360
メディア DVD-ROM 1枚
発売・開発元 バンダイナムコゲームス
発売日 2008年2月28日
定価 【通常版】6,800円
【限定版】9,333円
プレイ人数 1人
セーブデータ セーブ用:4MB
推奨HDD空き容量:4.6G以上必須
通信機能 Xbox LIVE対応
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
コンテンツアイコン セクシャル
廉価版 プラチナコレクション:2009年3月12日/2,940円
同・ゲームオンデマンド:2009年8月11日/2,000マイクロソフトポイント
(2010年7月7日より1,760ポイントに改定)
ツインズ(本編とのセット):2009年3月12日/5,040円
判定 良作
ポイント 出演シーン特化
圧倒的なDLC物量
カラーバック背景でニコマス素材としても優秀
THE IDOLM@STERシリーズリンク

概要

Xbox 360版『THE IDOLM@STER』(以下「本編」と表記する)のファンディスクである、アイドルたちのライブ出演シーンに特化したソフト。
自由に撮影を行うもよし、音楽ゲームの要領で応援して盛り上げるもよし。
ファンの間では『L4U!』の愛称で呼ばれている。

基本

  • 本作のプレイヤーは本編のプロデューサーと同一人物ではなく、ファンの中から抜擢された「特別プロデューサー」であり、「765プロファン感謝祭」のライブを盛り上げることが役目となる。
    • プレイヤーができることは「出演アイドルの選定(1~3名)」「曲や衣装の選択」「パートエディットとカメラ距離の指定」「撮影もしくは応援」である。
      これらを適切に行ってスコアを増やし、ライブを成功に導くことがゲームの目的となる。
      (本編のようなプロデュース(キャラ育成)の要素はない)。
    • 撮影の場合は本編と同様。ただし、パートエディット時の設定とは別の距離から撮影することも可能。
    • 応援はABXYと左右(LB/RBでも可)を使用した音楽ゲームとなる。右から左に向かって流れてくるのは太鼓の達人と同様だが、他の画面構成は異なる。
      • 難易度は3段階で、HARD譜面の場合ボルテージが0%になると強制終了となる。
      • ボルテージが一定以上の状態で応援を終了すると、アーケード版から登場しているアイテム(衣装、アクセサリ)が使用可能なアイテムに追加されていく。
  • 本編同様、DLCで衣装やアクセサリが追加される。さらに本作では「楽曲の追加」という要素も盛り込まれた。
    • デフォルトで収録されている楽曲は、本編にデフォルト収録されている16曲と同じ。だが、それぞれ応援モードで一定以上のボルテージでクリアすることにより、「リミックスA」という別バージョンが開放される。
    • DLCで追加されるのは、まずは本編からの16曲の「リミックスB」。
      そして、CDシリーズが初出である楽曲が多数新登場した。
      「MASTER LIVE」シリーズから3曲(それぞれリミックス2種類)、「MASTER ARTIST*1」シリーズから11曲(「i」のみリミックス2種あり)と、「MASTER WORK 00*2」から「神さまのBirthday」、そして『SP』から「Colorful days」(リミックス2種あり)。
      • 予約特典として用意された「shiny smile」は第2弾での登場。第11弾配信開始時に一般配信も開始された。
    • 衣装についても、本編のDLCとして登場したものの色違いも一部存在するが、その他にもバラエティ豊かなアイテムがそろっている。
      • 最終回では『SP』のEXTEND衣装が2つ用意されたが、『SP』では別売だったアクセサリも含めた形となっている。*3

評価点

  • 『アイマス』のライブステージを自由に手軽に鑑賞できる
    • 本編は歯ごたえのある本格的育成シミュレーションゲームであり、アーケード版より難易度が抑えられているとはいえ、かなりの戦略性とテクニック、そして一周するだけでもそれなりのプレイ時間が必要とされた。
    • しかし本作では、そのような手間をかけることなくいつでも好きなアイドルたちのステージシーンを楽しめるのである。
      さらに、有料DLCではあるが新曲や新衣装も多数追加されており、いっそう多彩で楽しいステージを、心おきなく好きなだけ堪能できる。
  • 追加されたステージ
    • 本編で出演シーンとして登場するステージの他に、野外ステージが追加されている。
    • また、隠しコマンドでカラーバック背景を使用することも可能。これによる影響は後述する。
  • 意外と本格的な応援モードの譜面
    • アイドルのライブという状況から、掛け声となるEASY譜面ではいわゆるPPPHといったものも効果的に取り入れられている。
    • またABXYと左右の計6つなので、意外と表情豊かな応援となる。
  • アクシデントフリーの撮影
    • 本編ではランダムでメンバーが転ぶなどのアクシデントが発生することがあり、そのために特定の用途においては必要な素材となるシーンをアクシデントで上書きされるといった一種の物欲センサー案件があった。
      本作ではアクシデントが発生しなくなったことで確実に目的のシーンを得られるようになっている。
  • シンプルだが押さえるところは押さえた実績リスト
    • 本編では実績が10個しかなく、またその内容も特定の評価を100回取るなどといったものでありかなり時間を要するものが多く、またSランク達成*4やあるキャラの性格が変わる隠しイベントといった「普通に考えればありそうなもの」も存在していなかった。
      それに対し、本作では「各キャラを5回使う」「各曲を5回使う」「応援モードで一定以上のボルテージを達成する」というものがキャラや曲別に用意されているのがメインであり、残りも「全キャラ使う」「全曲使う」「応援モードでフルコンボ」「標準のアイテムを全部集める」で計48個ある(DLCでの追加はない)。
      • なお「全キャラ使う」については、キャラ選択時に特定の操作で切り替える亜美/真美と美希(髪型別)はそれぞれどちらか一方でよい。
    • 実績の内容もアイコンの色が同じものは条件が同じとなっている。このため、ゲーマープロフィール上の獲得済み実績リストを綺麗に並べるレベルのプレイングも確立されている。
  • 真美を真美として使える
    • アーケード版やXbox 360版では亜美と真美は「時折入れ替わっている双子」という設定であり、どちらの場合もシナリオ上は亜美として扱われていた。
      一方、本作ではメンバー編成時に特定の操作を行うことで亜美と真美を切り替えられるようになっている。上述したように、特定の実績においても亜美と真美は別にカウントされている。
    • 操作の関係上2人を同時にメンバーに入れることはできないため、「時折入れ替わっている双子」という今までの設定とも矛盾はしていない。
    • 余談だが、「MASTER LIVE 01」においても「謎のアイドル」として真美が単独で登場している。*5
  • 音無小鳥さんゲーム初出演
    • 765プロの事務員である音無小鳥の、ゲームにおける初出演作品が本作である。
    • 元々彼女は公式サイトのナビゲーター役であり、ユーザーサポートの手紙などにもイラストが描かれていたのだが、とても可愛いと一部で評判であった。
      そのような水面下のキャラ人気をすかさず拾い上げゲーム内に活かしていくフットワークの軽さは、大いに評価できる。
      今では765プロに欠かせない仲間として認識されていることからも、当時のスタッフは彗眼であったと言うべきだろう。

賛否両論点

  • 本編でDLCだったアイテムの提供手段
    • 本編でDLCだったアイテムは本作用DLCの付属品となっている。
      システム上本編のDLCを引き継げないためこのような形になっている。
      • ただ、引き継げたとすると本編未プレーの人でも本編のDLCを購入する必要が出ることを考えると、本作のDLCに付属する形のほうが結果的に出費も抑えられることになる。
      • 引き継げなかった理由は本作発売当時のXbox 360自体の仕様である可能性もある*6
    • また本編のアイテムが本作のどのアイテムに付属しているかはカタログには記載されておらず、Xbox 360側のストアにおける本作用アイテムの記述で確認する必要がある。
  • 主人公の設定について
    • 本編では、主人公であるプロデューサー(P)とアイドルは二人三脚でトップアイドルを目指し深い絆を育んだのだが、本作ではそもそも主人公が別人なので、そのような要素は反映されていない。
    • アイドルたちもあくまで「初めてあった知らない人」としてこちらに接してくる。
      ある程度の成功を収めており芸能人としての良識を身につけた状態なので、ことさら辛く当たるようなことはないのだが、むしろそのために他人行儀な印象を受けて物悲しい気分になってしまう。
    • しかし「一人のファンとしての視点で『アイマス』世界やアイドルたちを見ることができて新鮮だった」「アイドルたちにとってPが特別な存在であることを改めて知り、自分がPであることの優越感を得ることができた」といった肯定的意見もあった。

問題点

  • DLC物量(による多大な出費)
    • 本編をはるかに超える数のDLCが販売されており、当時の、いや後のものも含めた全Xbox 360ソフトの中でも圧倒的と言える数(と合計金額)となっている。
    • 配信開始当初の価格を合計した金額で総額10万円を超えるほど。全17回分の総額なのがまだ救いである。
    • ただ、あくまでゲーム展開に影響のないフレーバーDLCなので、好きな物だけ選んで買えばいいという形式ではあった。
    • この高額で大量のDLCという要素は、以後のシリーズにも引き継がれていくことになる。

総評

『アイドルマスター』の大きな魅力である「3D美少女CGによるライブシーン」に特化した作品。
本編のような育成対戦要素や深みのあるシナリオはなく、あくまで「ファンディスク」の域を出ないゲーム内容ではある。
しかし、自由で手軽なライブ鑑賞や、楽曲・衣装の追加など、本編プレイ者の求めていたことを多く実現していた。
DLCに関連した盛り上がりや「ニコマス」への影響力(後述)などの点では、本編以上だったといっても過言ではない。
ゲームだけにとどまらない多方面への『アイマス』人気拡大に貢献した重要作である。


余談

  • 限定版は長さ17分ほどのオリジナルアニメ作品『THE IDOLM@STER Live For You!』を収録したDVDとの2枚組。
    • アニメは春香・千早・美希の3名をメインに、ファン感謝祭直前に起こった騒動を描いた内容。ゲーム版『アイマス』の内容がちゃんと反映されている初のアニメ作品であり、当時はそれなりの好評と盛り上がりで迎えられた。
      • 後に放送されたテレビアニメ版、「アニマス」とはスタッフもキャラデザも全く違う。勿論巨大ロボはでない。
      • 因みにこのアニメ、何と千早の乳首が映っていたりする
      • 只、公式は巨大ロボ諸共失敗とみなしたのか『アニマス』のPVでは主人公に「三度目の正直!」と言わせている。
    • また、同ディスクには『ビューティフル塊魂』で登場した『団結』を使用したコラボPVも収録されている。
  • 本作パッケージで使われている衣装は「インフレイションプラン」。ビジュアル系である「Cosmic & Funny」に属する。
    • 本作ではデフォルトで使用可能だが、後に『SP』では有料DLCとなっている。これは360版本編から存在している*7「キングオブパール360」「ナイトアンドデイAMCG」も同様。
  • DLCに関するトピック
    • 発売日には本作のDLC第1弾の他に『エースコンバット6 解放への戦火』のDLC第5弾および『トリガーハート エグゼリカ』の配信が重なり、これらを購入しようとした日本人ユーザーによりXbox Liveの課金系統が制圧されるという事態に発展した。
    • 予約特典だった「shiny smile」には当初頭アクセサリ「アイマスインカム」が付属するとされていたが、実際に付属していたのはCool & Sexy系衣装「レオパルドゴールド」であり、また特典コードが1つしかなく「アイマスインカム」が正常に付属しない問題が発生した。
      • 新曲にCool & Sexy系衣装が付属すること自体は以後も踏襲された*8が、「アイマスインカム」を含む3点セットとなっておらず「アイマスインカム」のみ別エントリになっていた。
      • 「アイマスインカム」はほどなくして一般配信となり、後のアップデートで「shiny smile」を使用すると新たな頭アクセサリ「リーガルヘアバンド」が追加されるようになった。
      • ちなみに配信開始当初「これらのアイテムが普通にコンテンツ一覧に含まれており、予約特典のコードがなくてもダウンロードできる」「予約特典のコードが使用可能になっていない」という問題もあった。
    • DLC第12弾配信の少し前に第14弾が誤配信される事件があり、第13弾配信後のスタッフコラムでも「次回の配信内容を知っている人は多いでしょう」という旨の発言があった。
  • ニコマスへの影響について
    • 本作は「ニコマス」(ニコニコ動画で発表される『アイマス』を素材とした自主制作動画作品)の発展に大いに寄与した作品である。(ゲームとしての面白さとは多少ずれる話題なので、評価点ではなくここで触れる)
    • 本編である『アイドルマスター』ではライブシーンの鑑賞はゲームの目的を果たした際のご褒美という形である(自由にライブを鑑賞できるモードも当時は搭載されていなかった)。
      そのため、特定のアイドル・楽曲・衣装の組み合わせのライブシーンを録画して素材として利用するためには、実際にその組み合わせでゲームを行いオーディションに勝利する必要があった。しかも育成が不十分だとアクシデントが発生するため(前述)、アクシデントなしのライブシーンを録画するためには結構なプレイ時間を要求された。
    • しかし本作があれば、どのような組み合わせのライブシーンも即座に鑑賞・録画できるのである。もちろん一般ファンにとっても嬉しいことだが、とりわけ動画製作者たちにとって、これは大きな福音であった。
    • さらに、ライブシーンの背景を単色ベタ塗りにすることができる隠しコマンドが発覚した。これによりアイドルたちのライブシーンを別の背景に合成することが可能になり、ニコマス動画の表現力は新次元へと突入した(コマンドが広く公表されたのが7月7日近辺だったため「七夕革命」と呼ばれる)。
    • わざわざ隠しコマンドを仕込んでいたことなどを考えると、本作の製作者たちが「ニコマス」を意識していた可能性も否定できない。
      ともあれこれによってニコマスは一層の隆盛を極め、それは『アイマス』自体の盛り上がりや人気へと繋がっていったのである。
      • なお『アイマスSP』では「事務所モード」、『アイマス2』以降の作品では「STAGE FOR YOU!」(S4U!)という名で、ライブ鑑賞モードが標準搭載されている。