牧場物語GB

【ぼくじょうものがたりじーびー】

ジャンル ほのぼの生活シミュレーション
対応機種 ゲームボーイ
メディア 2MbitROMカートリッジ
発売元 パック・イン・ソフト
開発元 トーセ
発売日 1997年12月19日
定価 3,980円(税別)
書換 ニンテンドウパワー
2000年8月1日/1,000円/F×4・B×1
判定 なし
ポイント SFC版のマイナーチェンジ
恋愛要素なし
その代わり新要素も多い
牧場物語シリーズリンク


概要

1996年にSFCでヒットした『牧場物語』をGBに移植した作品。
ゲームの目的は変わらず、荒れ果てた牧場を開墾し、発展させること。
登場人物もほぼSFCと同一。ただし主人公とは初対面となっているため、SFC版未プレイでも問題なく遊べる。
ROM容量はSFC版の4分の1になってしまい、モノクロ化の他にも削除または縮小された要素もある。


システムはほぼSFC版と変わっていないため、変更点を中心に述べる。

追加要素・評価点

  • プレイヤーの性別が男の子か女の子かで選択可能になった。
    • 今作の時点では性別毎のイベントは存在せず、単にプレイヤーの見た目が変化する程度であったのだが、性別を変える事によって恋愛要素の存在するSFC版とは異なる味わいの周回プレーを楽しむ事が出来る様になった。
  • ペットが犬か猫かを選べるようになった。
    • 犬は家畜を放牧しても野犬に襲われなくなり、猫は時々アイテムを拾ってくる。
  • 秋や冬でも畑仕事ができるようになった。
    • オフシーズンはひたすら寝るだけという退屈な生活をしなくてすむ。
  • 1年ごとに牧場評価がなされる。
    • 牧場評価が良いと、ご褒美がもらえて作業が楽になったり、新要素が増えたりする。
      • 新要素には釣りや鉱山採掘などがある。
    • 一定条件を満たすとエンディング。その後も継続プレイができ、永遠に遊べる。
  • 加工品の追加
    • ミルクを200本以上出荷するとバターメイカー・チーズメイカーが購入可能となる。ミルクを加工して出荷する事が可能に。性能・値段はどちらも変わらない。
  • 通信ケーブルに対応しており、家畜の交換が可能。
    • ニワトリを交換すると、低確率で金のニワトリになることがある。
    • 牛を交換すると、牛が一段階成長する。

賛否両論点

  • 恋愛要素が丸ごと削除。当然結婚や出産等のイベントもない。
    • ただし「友好度」は存在し、プレゼント等により上昇させられる。
    • 恋愛がないとつまらないという人もいるが、余計なことを気にせず農作業に打ちこめるという人もいる。
    • 代わりに、主人公の性別を選べるようになった。女主人公のグラフィックは新規に作られている。
  • ソフトに時計機能が搭載。これを利用して本体の電源を切っている間も作業を手伝ってくれるコロボックルが追加された。
    • ただし、頼り過ぎると牧場評価が下がり、エンディングが見られなくなるという罠がある。
  • 作物を収穫してその場から一切動かずに投げ捨て、再度Aボタンを押すと収穫済みの区画から再度収穫できるバグがある。
    • 馬を出荷箱にできるうまのカバンを購入すれば、馬を作物に隣接させてAボタンを連打するだけで1つの区画から同じ野菜を無限に出荷できてしまう。

問題点

  • セーブデータが1つしかない。
    • セーブデータが1つしかない関係で複数人でのプレイが出来ない。それに伴い、周回プレーの際にはいちいちセーブを消さなければならないので面倒。
    • 1日が終わると強制的にセーブされるため、やり直しがきかない。
  • 携帯機というハードの都合上仕方ない部分もあるが、やはりモノクロで画面が小さく、こまごました畑などは見づらい。
  • 登場人物が削減された。
    • ストーリー上の重要人物だった村長がいなくなり、別の人物に頼まれて牧場に来たことになっている。
    • 行商人がいなくなり、収穫物は定価でしか売れなくなった。珍しい物を買うイベントも削除。
    • 花嫁候補は出演しているが、役割が変わっていたり、何故か性格まで変わってしまったキャラもいる。
  • 家畜が12匹から4匹に縮小。
  • 秋と冬に買える作物の種が主人公の名前の1文字目で決定されてしまい、基本的には秋冬各2種のうちそれぞれ1種ずつしか購入できない。購入できない種を手に入れる手段は通信しかなく、倉庫の棚を全て埋めるのが難しくなる。
    • 名前の1文字目を記号にすれば両方購入できるが、その仕様は公式ガイドで明かされているのみでゲーム中では一切ヒントは無い。実質名前欄の4文字のうち1つをそれに使う事を強要されているようなものであり、プレイヤーにとってはデメリットしかない仕様となっている。

総評

さすがにSFC版と比べると劣化している部分が目につくのは否めないが、恋愛以外の主要な部分はほぼ再現されており、牧場生活の雰囲気は良く出ている。
SFC版が物足りなくてもう少し遊びたいという人や、恋愛にとらわれずに牧場生活を楽しみたいという人にはお勧めできる作品である。

その後の展開

  • 以降のシリーズ作品では「ペット選択」「女性主人公」「秋・冬でも畑仕事ができる」「釣りや鉱山採掘もできる」といった本作から導入された点が引き継がれており、実質本作がシリーズにおけるもう一つのデファクトスタンダードにも位置づけられている作品でもある。携帯機シリーズだけでなく、据え置きの「牧場物語2」や「牧場物語 ハーベストムーン」へと引き継がれた要素も多い。
    • シリーズ定番キャラとも言えるめがみさま・コロボックルが初登場したのも本作から。
  • 攻略本のインタビューでも結婚が無かった点に若干触れられており、(次回作があれば)「SFC版のように結婚できるようにもしたいですね。」と発言している。ただしGB2の時点では実現できなかった。
    • このインタビューでは「まずは図鑑とアルバムを付けたい」とも話しており、そちらは実現された。

余談

  • 本作はニンテンドウパワーのGBソフト書き換えにも対応していた。
    • ただし、ニンテンドウパワー版は時計機能が未搭載のため、コロボックルへの作業の手伝いが実質出来なくなっている点には注意してほしい。
    • しかし時計機能付きゲームの宿命か、ニンテンドウパワー版以外の中古カートリッジはもれなく電池切れのためそのままではセーブデータの保存が行えないという難点がある。
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最終更新:2022年11月27日 18:16