この項ではXbox360版『ドリームクラブ ZERO』、及びPSVita・PS3移植版について言及しています。


ドリームクラブ ZERO

【どりーむくらぶ ぜろ】

ジャンル 恋愛シミュレーション


対応機種 Xbox360
発売元 D3パブリッシャー
開発元 ドリームエックスクリエイト
(メイン開発)タムソフト
(音響・ボーカル曲)サウンドエイムス
発売日 2011年1月27日
定価 【360】7,140円(税込)
プレイ人数 1人
通信機能 Xbox LIVE対応(通信対戦、ダウンロードコンテンツ)
レーティング CERO:D(17歳以上対象)
コンテンツアイコン 恋愛、セクシャル、ギャンブル
廉価版・配信 プラチナコレクション:2012年3月8日/2,940円
判定 バカゲー
ポイント 前作の5ヶ月前を描いたパラレルワールド的続編
アイデアに溢れた追加システムと魅力的な新キャラ
長所を継承しつつ進行のしやすさも改善
ゲーム性上の欠点については相変わらずな部分も
ドリームクラブシリーズリンク

概要

「夜のお店」を舞台にする という特異な設定が注目を集めた、恋愛シミュレーション『ドリームクラブ』(以下、「前作」または「無印」)の続編。
「ZERO」というタイトル通り、ストーリーとしては 「前作の5ヶ月前」 が舞台となっている。
ゲームの進行形式は前作のものを受け継ぎつつ、各方面で発展を遂げたアッパーバージョンに近い。

ホストガール(攻略対象ヒロイン)は、前作の10人に新ヒロイン3人を加えた 総勢13人。
前作と同様、キャラクターデザインはイラストレーターの森沢晴行氏が担当している。


ストーリー

プレイヤーの分身である主人公(名前入力可能)はある日、 カメラを買ったばかりのところを 街で「ドリームクラブ」の受付嬢*1に呼び止められて、半ば強引にクラブの会員へと指名されてしまう。
そこは大人の社交場であり「ピュアな心の持ち主だけが週末の夜に入店できる」という、存在自体が都市伝説となっている不思議なクラブであった。

主人公は突然のことに戸惑いながらも、ドリームクラブに通い始め、そこで働く「ホストガール」と呼ばれる女の子達とお酒を楽しく飲み交わす。
いつしか彼女たちも、仕事を超えた親愛の情を主人公に寄せ始める。
しかし、会員権が続くのは1年間でしかない。その期間中、あなたは本懐を遂げられるだろうか…


ゲームの特徴

  • ゲームの基礎的な進行については前作と同様なので、そちらを参照。
    • 平日はバイトやギャンブルでお金を貯める。買い物や女の子とのデートに行くのもこの期間。
    • 休日はドリームクラブに行ってホストガールを指名し、会話する。スケジュールが合わなかったりお金がなければ休むことも可能。
  • 概要で述べた通り、本作では前作の「5ヶ月前」を舞台としている。
    • 前作(1月-12月)の5ヶ月前なので、本作は8月スタート、7月末までにエンディングに到達していないと会員期限切れでバッドエンドとなる。
    • 前作では 「モデル」 であったが本作では 「実家のお肉屋手伝い」 となっている魅杏のように、前作とは全く違う立場で出会うキャラクターも存在する。
    • それ以外の前作キャラも、ストーリーに関しては前作と全く異なるものが展開される。
    • 前作とはパラレルワールド扱いとなっており、 「前作の前日譚」ではない。 前作のストーリーと干渉するようなことはない。
      • ただ、パラレルワールド的に前作の展開と重なるようなストーリーはいくつか仕込まれている。
    • 亜麻音、雪など一部のヒロインは、ゲーム開始時点でまだドリームクラブに入店しておらず、そもそも未成年(19歳)。彼女達は、 ゲーム途中で成人した後に新人ホストガールとして加入する 形となり、それまでは指名できない。
      • 彼女達が働き始めたその週にドリームクラブに行って指名すると、まだ新人でお店に慣れていない(+成人したばかりの)、初々しい彼女達の姿が見られる。
      • 中でも、亜麻音の 初々しいを軽く通り越して完全にテンパってしまっている 姿は必見。
      • なお、各ヒロインがドリームクラブで働き始める以前でも、特定のタイミングで平日に買い物に出掛けると、「ドリームクラブの面接に行く途中」の彼女達と初対面するイベントが見られる。
      • 理保は開始時点で19歳、かつ誕生日が12月下旬なので、5ヶ月近くゲームに登場しない。そのため、進行もやや特殊になっている。
+ 新ホストガール3人の紹介
  • 新ホストガールは以下の3人。いずれも既存の10人に勝るとも劣らない個性を持つ。
  • 遙華(はるか)(CV:椎名へきる)
    • 世界有数の巨大財閥、「御門コンツェルン」の一人娘。設定で本名が苗字バレしてるって?父親に社会勉強を言い渡され、ドリームクラブに入店することになった。
    • まず遙華を指名して真っ先に目に入るのが、彼女の後方に控える 2人の男性SP(スミス&ウェッスン) の存在である。
      • ホストガールと1対1で話すはずの空間で大きくそそり立つ、長身にグラサンのSP2人は凄まじくシュールで、思わず笑ってしまうプレイヤーも多かった。
      • その後も、アフターだろうがデートだろうが何だろうが2人のSPは 必ず付いて来る。
      • 主人公がセクハラ発言など迂闊な発言をすると、 腕をポキポキ言わせてこちらをマークし始める。
    • メインヒロインである亜麻音も「箱入りのお嬢様」ではあるが、遙華は完全に規格外で、特にお金に関しては紙幣や貨幣の存在すら知らないほど。
      • 本人に自覚や悪気は基本的にないものの、他人の事情をまるで考えないような自分勝手な言動を取ることが多く、主人公は度々振り回される。
    • 普段はお嬢様口調で話すが、かなり酒癖が悪く、酔うとかなり馴れ馴れしく、愚痴っぽくなる。
  • ノノノ(CV:金元寿子)
    • 「未来から来たタイムエージェント」 を自称する女の子。
    • 別に本人の妄想ではなく本当にタイムエージェントなのだが、当然の如く誰にも信じて貰えていない。未来の世界では相当のエリートだとも言うものの、後述の通りとてもそうは見えない。
    • 天真爛漫で明るい性格だがアホの子であり、度々不幸に見舞われるが、持ち前のプラス思考で乗り切っている。
    • 遥か未来から来たため現代人とは常識感覚にだいぶ違いがあり、特に言葉関連では変な解釈を多々起こす。メールでは 「のしー」 と締める(「ノシ」を意味も分からず真似た模様)。
    • 特に貞操観念周りの認識が全く違うらしく、何故か主人公に適当な女の子との 「生殖行為」を度々勧めて来る。 当然主人公は戸惑うのだが……
    • ノノノの居た未来には「お酒が無い」とのことで、好物のお酒は「全て」であり、ただの水である「サービスドリンク」以外は何でも喜んでくれる。
  • あすか(CV:廣田詩夢)
    • 事故で左脚を痛めたため、休職中のビーチバレー選手。リハビリがてらにドリームクラブで働き始めた。でもダンスはちゃんと踊れる。
    • バレー選手らしくかなり長身で、日に焼けて褐色。胸も大きく、かなり肉感的。
    • スポーツ選手らしい快活さも持つが、恋愛にはウブで恥ずかしがり屋。意外と酒にも弱く、割とすぐ酔う。
    • バレー選手なので、アタックの威力は凄まじい。主人公のスケベトークに対して、あすかが「このセクハラ!」とアタックの動きを活かしたビンタをかます流れが定番。
  • 隠しホストガールの入れ替えが行われた。
    • 前作では「アイリ」「魔璃」の2人が隠しホストガール扱いで、条件を満たすかDLCで強制出現させないと登場しなかったが、本作ではアイリは最初から登場する通常ホストガール扱いになり、理保が入れ替わりで隠しホストガール扱いになった。魔璃は変わらず隠し扱いのまま。
    • 入れ替えの理由は明言されていないので不明。理保は前述の通り本作ではやや位置付けが特殊であるため、その関連によるものか*2

新要素(平日の行動選択)

  • 平日は前作と同じくアルバイトでお金を貯めることとなるが、バラエティー性は大きく改善が図られている。
    • 本作ではアルバイトのリストが表示され、「期間(1週間単位)」と「バイト代」の情報を元に好きなバイトを選ぶ形になった。アルバイトは季節によって、適宜入れ替わる。
    • アルバイト毎に「熟練度」が設定されており、そのアルバイトを実行する度に上がる。
      • 同じアルバイトを複数回こなして熟練度を上げ切ると、そのアルバイトを「極めた」扱いとなり、「力自慢」「芸達者」などの「資格」*3を獲得できる。資格を取得すると、「そのアルバイトでの以降のバイト代が上がる」「新しいアルバイトが出現する」といったメリットがある。
      • アルバイトを極めた場合のバイト料の上昇率は一定ではなく、「賃金の安いバイトだが、極めるとバイト料が大きく上昇して他のバイトを追い抜く」という例もしばしばある。
    • 当初のアルバイトは本屋やファーストフード、ガソリンスタンドの店員等といった「ありがちなバイト」だが、徐々にホテルマンや農家、探偵、果てには 映画評論家やレーシングドライバーにまでなれる。バイトで。
      • 全アルバイトを極める頃にはあらゆる仕事をこなす凄まじい万能超人になっており、 「お前何でフリーターやってんの?」 とツッコみたくなること必至。
    • ランダムで「トラブル」が発生し、バイト代はそのままでバイト期間が強制的に延ばされてしまうことがある。
      • 前作でも、明らかに怪しい仕事である「謎のお仕事」において存在した要素だが、本作は全てのアルバイトに対して存在する。
      • アルバイトの種類によってトラブル発生率の高低は決まっているので、できるだけリスクの大きいアルバイトは重要な場面で選ばないようにしたい。
    • アルバイトの進行度は周回を変えても引き継がれる。
  • 前作と同様、アルバイトの他に「ギャンブル」または「何もしない」ことを選んで過ごすことも可能。どちらも期間は1週間固定。
    • 本作では前述の通り、全てのアルバイトに「トラブル」による想定外の時間ロスの可能性があるが、上記2つのコマンドにはそれがない。イベントがあるなどでその週にどうしてもドリームクラブに行きたいならば、選ぶメリットが十分ある。
    • ただし、「ギャンブル」は所持金が減ってしまうリスクがあり、「何もしない」はランダム性のあるリスクはほぼないが、基本的にお金は一銭も稼げない*4
  • 本作でも「ドリームクラブから退店する」「デートをする」といったタイミングで、指名した女の子から主人公にメールが届く。
    • あくまで携帯のメールなので文章量自体は平均10行くらいと知れているが、短い文章内にキャラクター性がにじみ出ており意外に感情を揺さぶられる。
    • 前作より読み応えのあるものも多くなっており、 メールをSPに代筆させる遙華、 「現在」の常識を知らないためトンチンカンなメールを送るノノノなど、思わず笑ってしまうようなメールも届く。
    • クラブ退店時のメールに対して、選択肢の中から選んだ回答を返信することが可能。
      • 適切な回答を選べば、それに対して更にホストガールから返信のメールが来るほか、次回に指名した際に好感度が上がりやすくなる。
  • 平日コマンド時の背景となる主人公の部屋に、装飾要素が加わった。
    • 後述のドリガチャで手に入れた、各ホストガールの装飾用グッズを部屋に飾ることができる。
    • また、同様に各ホストガールのメール着信ボイスを手に入れることが可能。実際にゲーム中で設定できる。
    • まだ彼女でもない女の子のグッズを部屋に置いたり着メロにするという、 リアルで考えると凄まじく痛々しい行為 だが、これがドリームクラブに通えるピュアな紳士というものである。

新要素(デート)

  • 本作ではデート時に他のホストガールが現れ、会話になることがある。
    • 前作ではあまり触れられなかった、ホストガール同士の関係を垣間見られる。
    • 基本的に初回の普通デートでのみ起こり、仲が深まってからのデートや大事なデートを他のホストガールに邪魔されたりは概ねしない*5ので安心。
  • デートの際に着てくれるホストガールの私服は前作から各1着ずつ増えており、「春夏」と「秋冬」で違う服を着て来る。
    • まだ本作の時点では完全な季節感は表現できていないが、前作のように「いっつも同じ服……」と感じることは減った。
    • DLCが必要だが、私服をドリームクラブ店内で着てもらうこともできる。他のホストガールの私服を着せることも可能。
    • Vita版ではさらに1パターン、PS3版ではその上さらに1パターン追加され、最終的には春夏秋冬でそれぞれ1つの私服を着るようになっている。
  • デートの終わり際にはホストガールを写真撮影できる。
    • 前作ではイベントが終わるとホストガールからメール添付で送られてくる形であったが、今作では自分で写真を撮れる。
      • 撮った写真はアルバム保存して、ゲーム起動時のメニュー画面から眺めることも可能。
      • ちなみに、さりげなくオープニングで「カメラを買った」と伏線が張ってあったりする。
    • 撮影では、プレイヤーが 自分でズームとフォーカスを調整して シャッターを押す。
      • ホストガールはリアルタイムでポーズを取るので、良いタイミングを狙って映す。3回まで違うポーズを取ってくれるので、ポーズが気に入らなかったり失敗しそうならスルーが可能だが、そこまでに撮れないと時間切れ。撮った後の撮り直しも不可。
      • ポーズ以外にも、「ピンボケさせない」「瞬きで目をつむっているところを撮らない」など気を付ける点は多い。撮り終わるとホストガールから出来に応じて一言言って貰える。
      • ゲーム的な都合ではあるが、(カメラは買ったばかりのはずなのに) 今時オートフォーカスも付いていないカメラを持ち歩いている 主人公はプレイヤーどころか公式のスクリーンショットでまでツッコまれる始末。よっぽどのカメラマニアなのだろうか。
    • エンディングではそれまでに撮った写真も表示される。出来の悪い写真ばっかり撮っていると公開処刑みたいになる。
  • デートの場所の一つとして追加されたもののひとつ「家電量販店」にミニゲームがある。
    • その名も「ロデオマシーン」。 ホストガールを揺らしてそれを眺めるだけのゲーム である。
    • 揺らし方(胸じゃなくてマシンの)にバンプとツイストの2種類があったり、揺らしの強弱も適宜変更できたりと 無駄にリアリティがある。
    • ロデオマシン中にも写真撮影ができる。写真を1枚撮るか、ロデオマシーンの電源を切ると終了。
    • この「スタッフは病気」な発想は、本シリーズの公式ラジオで、るい役の声優である原田ひとみ氏が 「家電量販店で店員をしていた時にお客にロデオマシンに乗らされたことがある」 といううらやまけしからんエピソードを話したことがきっかけで生まれたものらしい。
  • ホストガールの攻略が進むと、どのホストガールのストーリーでも「温泉に行こう!」という流れになり、「温泉デート」が発生する。
    • 遠方の温泉*6であるため、当然1泊お泊り。 「知らずに2人で混浴に入って鉢合わせ」「布団が1つしか敷かれておらず、同じ布団で寝ることに」 といったベッタベタなラブコメ漫画のようなイベントが立て続けに発生し、1泊2日間ホストガールとイチャつくことになる。この時点でもう完全に恋人じゃね?とは良く言われる。
      • 温泉に入っている間は、ドリームクラブでホストガールを指名した時と同じように会話を行うことが可能。お酒も(なぜか)置いてあるので、通常通りヒロインを酔わせられる。
      • 温泉ではもちろん双方裸の付き合い。会話中に条件を満たすと、暑がったホストガールがバスタオル1枚で岩場に上がってくれる。
      • ただし、条件を満たせていないと混浴は起きず、代わりに他のホストガールが乱入するイベントになる。
    • その他にも、ストーリーに関連したデートは前作と変わらず発生する。
  • 前作での「季節デート」にあたる存在として、各ホストガールと「クリスマスデート」「初詣デート」ができる。
    • 前作では「1月スタート→12月末期限」であったためそもそもクリスマスや初詣など機会がなかったが、本作で期間が変わったことで実現できるようになった。
    • それぞれ、対象のホストガールと仲の良い&ストーリーの進んだ状態で、クリスマスと元日の直前の週に指名すると会話中にデートの約束ができる。
    • 初詣では、各ホストガールはここでしか見られない振袖姿で登場し、一度イベントを見れば以後ドリームクラブでの指名時にも着て貰える。
    • クリスマスはホストガールのコスチュームはいつものデート衣装だが、後述のクリスマスENDに移行の可能性がある。
  • 新しく「週末デート」が登場した。
    • ドリームクラブ店内でデートの約束をするのではなく、平日コマンド中にメールでデートの誘いが来て、承諾するとそのままデートに突入するという新しい形になる。
    • デートを終えると、ホストガールにとっては「出勤」、主人公にとっては客として、そのまま2人でドリームクラブに直行する……つまりは 「同伴」をする 展開になる。
    • 同伴の際はホストガールが厚意で指名料を払ってくれるため、店内では時間代とドリンク代だけで過ごすことが可能。
      • なお、この際に 別のホストガールを指名することも可能。しかもそれで「浮気者」の実績が解除される。
      • ホストガールが「指名料サービスだよ」と言って店内に消えていった後、受付が「 で、 どのホストガールをご指名されますか?」と流れを断ち切るようにわざわざ聞いて来る意地の悪さはプレイヤー達からよくネタにされる。

新要素(ドリームクラブ店内)

  • ドリームクラブへの入店前に、「ドリガチャ」と呼ばれるガチャガチャを任意で好きなだけ引くことができる。高級クラブでガチャガチャって…
    • 引くと、前述の通り、主人公の部屋の装飾用として使われる各ホストガールのグッズが入手できる。
    • お値段は1回1万円。 初見では目を疑うこと間違いなしである。「壱万円」と書かれたコインを投入する光景は中々シュール。
      • ゲームが進むと、 1回5万円のガチャ、1回10万円のガチャも登場する。
    • たまにハズレとして 「ドリームクラブポケットティッシュ」が貰える。 10万円使ってコレを引いた日には……
  • 前作同様に各ホストガールは持ち歌(1曲+追加DLC1曲)を持っており、「カラオケ」として自身の歌+他のホストガール全員の歌を歌い踊ってくれる。
    • 本作の新ホストガール3人も持ち歌をそれぞれ2曲持ち、当然前作からのホストガール10人にも歌わせられる。逆も然り。
    • 前作からのホストガール10人の持ち歌は、当初曲名に「0(ゼロ)」の付いた前作の曲のアレンジバージョンになっている。
      • 作中では(本作は前作の5ヶ月前なので)「まだ未完成」という扱いであり、ホストガールの攻略が進むと「完成した」と言われ、晴れて前作のバージョン(原曲)でも歌ってくれるようになる。
      • 声優のカラオケボイス自体は同じだが、都合この10曲は2バージョンに増えたことになる。
    • 歌やダンス中の演出も強化されている。
      • スモークが飛んだり、羽が舞ったりといった、ホストガールのダンス自体とは異なる部分での演出も起こるようになった。
      • カメラの視点変更が強化され、フリーカメラを選択した際に歌い踊っているホストガールの裏にも回り込めるようになった。
  • DLC限定だが、カラオケに「デュエット」「バックダンサー」要素が登場。
    • どちらも、ゲーム起動時のメニューから行けるカラオケモードでのみ使用できる。
    • 「デュエット」は文字通り、任意のホストガール2人セットで歌い踊って貰えるというもの。
      • ただし、曲によっては一部のホストガールが楽曲のキーを下げて歌っているため、キーの同じホストガール同士でないとデュエットはさせられない。
    • 「バックダンサー」は、ホストガールの後ろで2人のバックダンサーが踊ってくれるというもの。
      • モブホストガールの「ユウ&エル」のバックダンサーと、 遙華のSPである「スミス&ウェッスン」 の2パターンがある。またお前らか。
      • SP2人のキレッキレのダンスは思わず笑いが零れること必至。気が散ってしまう人は素直にユウ&エルを。
      • ちなみにバグなのか仕様なのかは不明だが、バックダンサーHGを配置すると ホストガールの胸の揺れが激しくなる という謎の挙動変更があり、プレイヤーを困惑させながら喜ばせた。
  • ホストガールのコスプレ衣装もいくつか追加されている。
    • また、全ホストガールに新規で「髪型変更」が用意され、特定の週でツインテール、ポニーテールで接客して貰うことができる。一度見た後は以降の指名時にも選択可能。
    • DLC限定の髪型変更も実装。こちらでは「ウィッグ」という体裁でロングヘアのホストガールを短髪にさせるなども可能。
  • ミニゲーム「お口あ~ん」が追加された。
    • 特定のフード(食べ物)を注文すると、ホストガールに食べさせるミニゲームが始まる。
    • 食べさせるフードの種類は バナナ、フランクフルト、ソフトクリーム。 ……うん、そういうことです。皆まで言うな。
      • ソフトクリームを食べさせ、「誤って」口に付けると、 白いドロドロとした液体が口の周りにこびり付く 演出も完備。
    • ひとしきり楽しんだ後、冷静になったタイミングで 「あれ?頼んだの自分なのにホストガールに食べさせるの変じゃね?」 ということに気付くプレイヤーは多い。(設定上は二人分なのでお互いに食べている)
  • ストーリーに関わる会話や、コスプレ時などの特定の条件でしか見られない会話をすると、好感度表示部分に星(☆)のマークが出る。
    • 退店時にその来店で獲得した☆が表示され、そのキャラクターに対して加算される。☆の総計はゲーム起動時のキャラクタープロフィールで見ることが可能。
    • ☆は各キャラ全100個*7。特に全て集めても何もないが、キャラクターの攻略進行度を表すバロメーターとしては分かり易い。
  • ゲーム開始時にドリームクラブの会員カードが貰え、好きなタイミングで見ることができる。
    • 会員カードには上記の☆獲得状況や、今まで見たエンディングの達成状況が記録されるため、こちらで進行を確認することが可能。
    • ドリームクラブに何回も通うと消費額に応じてポイントが貯まり、会員カードが「シルバー」「ゴールド」「プラチナ」…と昇格する。
      • 会員カードが昇格すると、コスプレデーやガチャガチャ等が次第に解禁されていく。
  • 退店時にしばしばホストガールから誘われるアフターの際に、「ドリー虫」と呼ばれるイベントが追加。
    • ホストガールの 胸のところに 「ドリー虫」と呼ばれる虫が付くのでスティック操作で主人公の手を動かして取ってあげるという、ただそれだけのイベント。
    • 要するに「お兄さんがお胸の虫を取ってあげようグヘヘヘヘ」というイベントである。おまわりさんこいつです
    • 素直に取ってあげればお礼を言われるし、セクハラに走れば胸は揉めるが当然怒られる。
      • とは言え、意外と難易度が高く、 「ちゃんと取ってあげるつもりだったのに失敗して怒られる」 ということもまま起きたりする。

新要素(その他)

  • 新しい形のエンディングとして、「クリスマスEND」が追加された。
    • 本作で追加されたクリスマスデートの際に、特定条件を満たしていると移行する。
    • このエンディングでは、スタッフロールに合わせて 他のホストガール12人全員から祝福のビデオレターが届く という形式になっており、それぞれメッセージが貰える。
      • 単に「良かったね!おめでとう」という当たり障りないメッセージだけでなく、何らかのエピソードを語ってくれることも多い。魔璃やノノノ等のメッセージはなかなか笑える。
    • ただし、当然その時点でゲームのその周は終了し、ハッピーENDは翌周持ち越しとなるのだが……(後述)
    • クリスマスENDのムービーは、一度見たホストガールのものはゲーム起動時メニューのプロフィール一覧から見返すことが可能。
  • カラオケモードで、応援(音ゲー)の通信対戦ができるようになった。
    • 多くの通信対戦対応のゲームと同様、ホストが立てたテーブル(部屋)にゲストが入る形で2~4人で対戦できる。
      • 部屋を立てる段階ではプレイの方針のみを設定し、ゲストが入って来た後に曲を決めて対戦を行う。
      • 歌ってもらうホストガールは各プレイヤーがあらかじめそれぞれ選んでおく。つまり、曲(音ゲーのノード)は全プレイヤーで共通だが、歌ってもらうホストガールは全プレイヤーでバラバラとなる。
      • 歌と歌の間の待ち時間では、ホストガールが自由に喋ってくれる。
    • 対戦ごとに、少額ではあるが順位に応じてゲーム本編での所持金が加算される。
    • サーバー全体で全プレイヤーの各ホストガールを指名した総数を記録しており、ランキングとして見ることができる。
    • 実際時間で誕生日となっているホストガールを選ぶと特別なコメントが聞けるほか、前述のランキングポイントも特別加算される。
  • DLCの衣装については、本作新規のもののほか、 前作『ドリームクラブ』のものをそのまま引き継いで使うことが可能。
    • 本作からの追加DLC衣装も多数用意されている。

評価点

  • 前作同様フルボイスで、かつイベントパターンも大幅に増えている。
    • 単純にキャラが3人増えたというだけではなく、お泊りイベントを中心とした各種デートパターン、エンディングパターンの追加と、ボリュームは十分以上。
      • 前作と大枠のシステムは変わらない続編であるにもかかわらず、上記の追加・変更要素の厚さを見ればそのパワーアップっぷりは感じて貰えるだろう。
    • 非常にアイデア性が高く、ユニークでドリクラらしいバカみたいな(褒め言葉)追加イベントの数々は発売前から多くのプレイヤーをワクワクさせた。
    • ホストガール同士が絡むイベントが大幅に増え、前作であまり見られなかった相互関係の描写が濃くなったことでキャラクターに深みが増した。
    • 前作では平日と休日の役割が固定され過ぎていて、平日はデート以外では殆どヒロインに会えないという悪い意味での「ゲーム的な進行」も見て取れた。本作は休日に来たメールへ返信したり、突発的にメールが来てデートになったりといったシステムで展開の柔軟性を上げている。
  • 新ヒロイン3人も既存メンバーに対して浮いておらず、かつ新しい魅力のあるキャラクターばかり。
    • SPを連れた遙華、逆セクハラじみた猥談を無自覚に話すノノノは、その非常識な性格、展開が本作のややギャグめいた世界観とよく合致しており、何をやらかすか分からない楽しさがある。
    • あすかはこの3人の中では一見最も常識的なキャラクターだが、決して地味キャラに追い遣られておらず、後半のストーリー、容姿と設定のギャップなど見どころも多い。
    • 体型や制服のデザインも、他のキャラクターと被らないようにうまく設定されている。
      • 遙華はカチューシャをしているのだが、毎回異なるデザインのカチューシャを付けて来る。これはデザインの森沢氏が迷って多数のパターンを作った結果、結局日替わりで全部入れましょうと決まったものだという。
      • お尻の際どいノノノ、肩から腕にかけてのカバーがなく、唯一腕が全部出ているあすかもデザインの差別化がなされている。あすかに関しては、制服のある部分がストーリーの伏線にもなっている。
  • 新曲も前作にはなかった曲調のものが多い。もちろんキャラに合っており、ダンスや歌のクオリティも引き続いて高い。
    • ミュージシャンの森岡賢氏がゲストとして編曲を行った遙華の持ち歌2曲は、プライドの高い遙華の性格が良く表れた凛とした雰囲気の曲になっており、特に人気が高い。
    • 歌手活動の長い椎名へきる氏や、歌唱力の高い廣田詩夢氏の熱唱も見どころ。
  • ある程度の配慮はあったものの全体に進行が分かりづらかった前作に対し、ゲーム側からの進め方の提示も見直された。
    • ☆によるコンプリート率の表示によって、前作よりも現状どこまで攻略が進んでいるか分かり易くなった。
    • 攻略はキャラを問わず素直になり、前作のナオルートのように少ないヒントで特殊な攻略を求められることは無くなった。
  • 前作からのDLCの引継ぎ。
    • 前述の通り、本作はキャラモデルやシステム自体は概ね前作を継承しているので、DLC引継ぎ自体は自然な流れであり、物凄く英断という訳でもない。
    • とは言え、当時は『アイドルマスター』シリーズ等の影響からDLC方面への風当たりが厳しくなってきていた時期でもある。そういった流れの中、前作プレイヤーが追加出費なしですんなり移行でき、新規プレイヤーにも勧めやすくする姿勢を見せたことは歓迎された。

賛否両論点

  • 良くも悪くも、ビジュアル的な面についてはそれほど前作と変わり映えしない。
    • 前作のDLCを引き継げるという点からも分かる通り、シナリオ自体は完全新作だが基本的な作りは前作のアッパーバージョンであり、悪く言えば使い回しである。
    • もっとも、前作のキャラクターのデザインを特に変える必要は全く無いし、本来なら一から作り直すべきであるものを使い回しているというような「手抜き臭さ」はあまり無い。ボリューム自体も前作から十分増えているので、さほど批判はない。
    • とは言え、前作から引き続いてプレイすると「一見そんなに変わってない」感を覚えてしまうのも確かだろう。
  • 「嫉妬イベント」の存在について。
    • 各ヒロインにはそれぞれ「嫉妬対象となるキャラクター」が設定されている。
      • そのヒロインの攻略を進めている途中で、嫉妬対象となるキャラクターを何回か指名してETS(酔い)状態にすると、元々指名していたヒロインから急に「嫉妬メール」が届くことがある。
      • そこまで強烈な演出がある訳ではないが、女の子と話している途中に他のヒロインから怒りのメールが来るというシチュエーションはやはりちょっと怖い。
      • メールにはヒロインの写真が添付されており、コレクション対象になる。
    • あえて「悪い関係性」も描くことで、生々し過ぎない程度のリアルさを出しつつキャラクター性に深みが出ている面は確かにある。
    • また、このイベントはそれ以上発展せず、ヤンデレ化などのギスギスした展開とはならない。文面としてもただの「嫉妬」止まりで、そのヒロインを見損なってしまうような性格の悪い描写にしない配慮も読み取れはする。
    • そもそも、基本的には目的のヒロインに集中していればクリアできる本作において、この条件が自然に満たされてしまう可能性はあまり高くない。
    • ……とは言え、やはり後味の悪いイベントには違いなく、ヒロインの写真が貰えるとは言え喜ぶプレイヤーはさほど多くなかった。
      • 何より、このイベントは各ヒロインの☆イベントに設定されているため、コンプリートには必須となる。
        このような後味の悪いイベントを半強制のものとして入れることについては、プレイヤー内でも意見が分かれた。
    • 「浮気イベント」にも同様の問題がある。☆イベントではないが、実績コンプに関わって来るため問題はほとんど同じ。
  • 主人公は前作同様、選択肢次第の勝手な言動を取る。
    • ただ、前作でしばしばあった「主人公がプレイヤーの全く意図しない行動を取って好感度が下がる」というケースはさほど無くなっている。あくまでホストガール側の好みで正解が決まることが多い。
    • 「主人公が余計なスケベ発言をして女の子に呆れられる」という展開は相変わらず高頻度であるので、その辺りの好みはやはり分かれるが。
      • とは言え、本作のような作品では会話に「面白さ」がコンスタントに必要なのも事実であり、かと言ってボケ役には回りにくいホストガールも何人かいる。ある程度こういった要素が必要なことも否定はし難いだろう。
      • 遙華やノノノのような突飛な性格のヒロインも増えており、特に彼女達には主人公はスケベ発言をあまりせずツッコミに回ることも多い。
  • 前作ソングの「ZEROアレンジ」はあまり評価されているものが無く、殆どの曲は「原曲のほうがいい」という評価である。
    • それだけ原曲の完成度が高く評価されているということであり、別にアレンジが手抜きだという訳でもないのだが、実際のところアレンジによって魅力が増した曲が少ない。
    • 結局、各ホストガールの攻略が進んで原曲が解放されると、そっちばっかり楽しんでいるというプレイヤーも多かった。
    • 選択肢が増えたことは増えており、原曲に飽きた際に聴く程度には使えるので、「要らなかった」とまで言われることはそこまで多くないのだが。

問題点

  • 長所をそのまま継承しつつ新要素を入れた一方で、進行面における前作の難点も多くをそのまま受け継いでしまっている。
    • 誰狙い、どのエンディング狙いの進行でも大して進行も攻略方法も変わらないため、複数周回プレイでの億劫さは拭えない。
      • 程度の差はあれ、「複数のキャラクターの攻略を繰り返す」という性質上から多くの恋愛シミュレーションゲームに見られる問題ではあるのだが、ボリュームの増して来た本作では余計に圧し掛かって来る。
      • 本作で追加されたクリスマスENDも含めると、バッドを除く全ENDのコンプリートには3種類×13人で 都合39周も必要 である。
    • 相変わらずホストガール+受付以外のキャラクターはSPの2人ぐらいしか出て来ず、シナリオ的に制約になっている。
      • 特に、本作ではストーリーの関係で会話の多くが妹の話題になる玲香や、父親の話題になるみおについては、本人が散々話題にしているにもかかわらず画面上は一切出て来ないという違和感の強い展開となる。
      • 新キャラの遙華の後ろにいる2人のSPネタは遙華シナリオを通して(主に笑い方面で)非常に有効に機能しているだけに、その片鱗だけでも上記のシナリオに活かしてほしかったものである。
    • オートセーブ形式は継続されている。長さはさほどでもなくなったが、やはり毎週セーブは入る。
    • ADV的なインターフェース周りは相変わらず古く、バックログも無い。
    • イマイチ呆気なく、達成感に乏しいエンディングも相変わらず。
  • 細かなバグが多い。
    • 誤字も結構ある。中には「遙華」→「遥香」という名前間違いや「ドリ☆ペリ」が「ドンペリ」と表記されるという商品名をもじり忘れている大きなミスも存在する。
    • アップデートで修正された他、PS3版とVita版ではほとんどが修正されている。
  • 本シリーズの会話の楽しみの一つであるホストガールのプロフィール埋めは項目が前作と全く変わり映えせず、前作プレイヤーは既に知っていることをまた聞くことになる。
    • もちろんプロフィールを聞くための会話は前作と全然別だが、ここは少しは追加なり変更なりしてほしかったところ。
  • クリスマスENDが暴発しがち。
    • 本作から発生するようになった「クリスマスEND」なのだが、意図しないタイミングでこのルートに入ってしまうことが多い。
    • 発生条件が割と緩めで、このゲームの常套攻略である「そのホストガールをひたすら指名」をやっていると入ってしまいがちになる。
    • 知っていて入るならいいが、ハッピーENDを狙っている最中に知らずに、または誤って入るとそれまでのプレイ(5/12ヶ月分)は当然全部飛んでしまう。
      • クリスマスデートからクリスマスENDに移行しないパターンもあるのだが、条件が自明ではなく、気付いたとしても攻略本・攻略サイトでも見ないと確信は持ちにくい。
      • 結果、リスク回避のために「クリスマスデート自体を避けて見ない」プレイになってしまうプレイヤーも多い。
    • 一応、このエンディングもヒロインと付き合うエンディングではある。だが、やはりハッピーENDがこのゲームの正統エンディングという構成になっている以上、最初はそこを目指すプレイヤーがほぼ全数であり、意図しないタイミングで叩き込まれると色々な意味で計画が狂ってしまう。
  • 逆に「ドリー虫」は発生条件が満たしづらいせいで空気。
    • 発生条件は「プレイヤーが酔っていない状態でアフターに誘われ、更に特定の選択肢を選ぶ」というもの。
    • アフター自体はホストガールを指名し続けていれば必ず誘われるものだが、基本的にETS(酔い)で攻略を進めることになる本作で、「酔っていない状態でアフターに誘われる」という機会はかなり少ない。
    • ☆イベントには指定されていないので*8コンプリートや実績のために狙って見なければならないということがないのは幸いだが、逆に言えば特に見る必要もないのでだいぶ空気。
    • 何周もプレイしたのに 「こんなイベントがあること自体知らなかった」 というプレイヤーが少なからず居るであろうレベルである。
    • 上記のクリスマスイベントの問題点も合わせ、どうもイベントの開始条件が練られていない。
    • このイベントは本作のイベントの中でも「露骨」なものの一つなので、あえて普通プレイで満たしにくい条件にして隠したという見方も出来なくはないのだが……ロデオマシンがそんなことを気にせず強制イベントとして出て来ることを考えると、やはり恐らく条件設定の不備だろう。

総評

前作から多方面で新要素を追加しつつ、システム的な難点について改善が図られている。
豊富なテキスト量や声優の熱演、美麗な音楽・ダンスといった前作の長所を継承しつつ、新要素はどれもアイデア性に富んでおり、裏目に作用したものは殆どない。
突飛な世界観や「ヒロインが成人で、酔わせることができる」という本シリーズ随一の特長が活かせており、新キャラも違和感なく溶け込み受け入れられている。

一方、前作で問題点となった部分について、全く改善がなされていない部分もいくつか見られる。
システム的な作業性の強さ、戦略性の弱さについては最早ゲームの構造上どうしようもない感も否めないが、とは言え欠点としてはまず指摘されてしまう部分である。
没入感を持たせようと様々なチャレンジを行っているにもかかわらず、肝心なところで演出が弱いことが多い点も目につく。

前作同様に尖った特異なゲームであることは間違い無く、長所も短所も目立つタイプの作品である。
世界観含め、相変わらずやや人を選ぶ部分はあるが、興味を持ったなら遊んでみて欲しいと言える魅力は多数備えている。


ドリームクラブ ZERO ポータブル

【どりーむくらぶ ぜろ ぽーたぶる】

ジャンル 恋愛シミュレーション
対応機種 プレイステーション・ヴィータ
発売元 D3パブリッシャー
開発元 ドリームエックスクリエイト
(メイン開発)タムソフト
(音響・ボーカル曲)サウンドエイムス
発売日 通常版:2011年12月17日
Best版:2013年10月10日
定価 Vitaカード版:6,090円(税込)
ダウンロード版:5,040円(税込)
Best版:2,940円(税込)
判定 バカゲー
ポイント 劣化は少なく携帯機版としては充分通用する
Vitaのハード機能を組み込んだ新要素
ハード間で突出した魅力を確立する程までは行かずか

概要(ZEROポータブル)

『ZERO』のPSVitaへの移植版。Vitaのローンチソフトとして発売された。
無印が『ポータブル』としてPSP版移植された際はゲーム内容自体にはほぼ変更が無く、基本的にはただの移植であったが、本作はVita用の追加要素も複数実装されている。


変更点(ZEROポータブル)

  • 無印のポータブル版同様、ETS中の360版で「○」「△」「×」になっていた3択は顔文字で表示されるよう変更されている。
  • 入店時に、ガチャガチャの他に「ブロマイド」を引けるようになった。4枚1セットで購入できる(お値段はゲーム内価格で 5,000円~50,000円 )。
    • 手に入れたブロマイドには各ホストガールが映っており、主人公の自室で鑑賞できる。Vitaの画面全体に拡大して見ることも可能。
    • ブロマイドはパックに入っており、カードゲーム等のパックを開ける時のように、切り口のところから指を滑らせることで開ける。
    • 全100種で、B~SSSまでのランク(レア度)が存在する。
      • レア度の高いブロマイドにはVitaの傾き検知機能を利用した加工演出があり、見る角度やVitaの傾きによって見え方が変わるようになっている。
    • Vitaの「near」機能を活かした、ブロマイドの交換機能が付いている。
      • 半径50km以内のプレイヤーと交換が可能。専用画面でホストガールと会話しながら渡すブロマイドを選んで通信する。
  • 「ドリー犬」というイベントが追加。ホストガールとの同伴イベントの際にプレイすることになる。
    • 犬に意識を移し、ホストガールのあちこちを舐め回せるというもの。なにそのオカルト展開
    • 犬のイラストはゲーム中には登場せず公式サイト等で見られるが、 見た瞬間ぶん殴りたくなるような、全然可愛くないスケベ顔 をしている。
  • VIPルーム到達以降のミニゲームとして、「チークタイム」が追加。ドリームクラブ内で自由に行うことができる。
    • Vitaをホストガールの両腕に見立て、左右に揺らす(傾ける)ことでチークダンスを踊る。適切に踊れているとムードが高まっていき、最後はボタンを押すとターンを行ってフィニッシュとなる。
    • 特定のタイミングで息を吹きかけるとホストガールが恥ずかしがる。
  • 既存のミニゲームにも手が入れられている。
    • カラオケでの音ゲーでは、マーカーの流れて来る方向が360版と異なっている。オプションで「クラシックタイプ」を選べば、360版と同じものに戻すことも可能。
    • 「オムライスラブ」「チョコレートラブ」等では、アナログパッドではなくVitaの背面パッドで操作するよう変更されている。
  • カラオケの視点変更に「カメラ小僧」が追加されている。
    • これを指定してVIPルームに到達すると、カラオケ中にホストガールを 下から覗けるようになる。 用途はお察しください。
    • 現在のところ、シリーズ中でもこの「下からの覗き込み」ができるのは本作(ZEROポータブル)のみ。
  • ホストガールがデート等で着て来る私服が、全ホストガールに追加。
    • 計3着となり、4ヶ月ごとに入れ替わる。
  • ゲーム本編での写真撮影の如く、ホストガールと リアル写真を撮れる 機能「ドリームスナップ」が追加された。
    • Vitaで写真を撮りつつその光景にホストガールを合成し、プレイヤーとのツーショット写真を撮れる。撮った写真はメモリーカードに保存可能。
    • ホストガールは拡大・縮小や回転が可能で、ポーズも15種から選ぶことが可能。ポーズは本編ストーリーの進行に伴って徐々に追加される。
    • 撮った写真はフレームのデコレーションができる。デコレーションパーツは入店時のガチャガチャから入手可。

評価点(ZEROポータブル)

  • 「背面タッチ」「傾き検知」「near」といった、PSVitaというハードの独自機能がふんだんに楽しめる。
    • 特にブロマイドのレアに見られる加工描写は、ゲーム画面ではなくカードダスやカードゲーム等で見られる本物のプリズム加工と見紛うほどリアル。
    • デート後に行われる写真撮影は、携帯機になったことと操作が変わったことを合わせてよりリアルな操作感覚になった。
    • その他のミニゲーム群と合わせて、Vita独自の操作感は一通り楽しむことができる。
  • フルボイスであることはしっかり継承しており、新イベントは当たり前として、ブロマイドの交換時にホストガールと対面した際のボイスも収録されている。
  • 据え置き機と携帯機の視点や画面サイズの違いを考慮した、携帯機ならではの演出が意識されている。
    • 携帯機であるため「まるでホストガールと一緒に飲んでいるような感覚」は薄れているが、代わりに新しいミニゲームではホストガールがアップになることで携帯機特有の「ホストガールに接近している感覚」を演出している。
      • 前作や移植元でホストガールにこれだけ顔を近づける機会はエンディングのキスシーンぐらいしかなかったため、本作の特有の魅力と言えなくはないだろう。
    • また、繰り返しになるが、現状カラオケ中のホストガールを 「下から視点」で眺められるのは本作だけ である。

問題点(ZEROポータブル)

  • 「ドリー犬」や「チークダンス」について前述のような意図は確かに伝わるものの、結局のところ面白いかと言うと何とも言えない。
    • 一発ネタ要素として見てもせいぜい「ドリー犬」の顔ぐらいで、かと言ってホストガールの反応をそこまで楽しめる要素という訳でもない。
  • ブロマイドのイラストはホストガール達の3Dグラフィックと既存絵のみで、ブロマイド用に新しく描き起こされたものはない。

総評(ZEROポータブル)

携帯機移植としてプレイ感を損なうような劣化は無く、追加要素も備えている。
加えてVitaの機能を良く活かしており、「Vitaではこんなことができるんだ」というローンチソフトとしての「ハード紹介」の役割も大いに果たせていると言える。
画面や操作構造の異なる携帯機で、どうすれば携帯機特有のリアルさが感じられるだろうという試行錯誤の跡が窺い知れるのも好印象である。

とは言え、実際のところ追加要素自体がゲームとしてより面白くなる、キャラクターの魅力を引き出す方向に動いたかというと大して……という感は否めないところ。
悪く言えばXbox360版やPS3版とさしたる違いはなく、良く言えば移植元と同様の魅力に溢れていると言ったところだろう。
ただ、パンツァーには本作を強く勧める。


ドリームクラブ ZERO スペシャルエディぴょん!

【どりーむくらぶ ぜろ すぺしゃるえでぃぴょん】

ジャンル 恋愛シミュレーション
対応機種 プレイステーション3
発売元 D3パブリッシャー
開発元 ドリームエックスクリエイト
(メイン開発)タムソフト
(音響・ボーカル曲)サウンドエイムス
発売日 2013年1月17日
定価 通常版:7,140円(税込)
ダウンロード版:6,090円(税込)
判定 バカゲー
ポイント ドリクラの聖域「受付」がカラオケのみ解禁
それ以外は大きな差異なし

概要(スペシャル)

PS3への移植版。
おおむね360版からの単純移植だが、地味に人気は高いもののホストガールでないため非攻略キャラクターであることから、ドリームクラブの「聖域」とも表現される「受付」をフィーチャーしたことが注目要素となっている。
Vita版『ZERO ポータブル』の追加要素は引き継いでいない。


変更点(スペシャル)

  • 受付のカラオケ
    • 起動時メニューのカラオケモードから、受付にカラオケを歌って貰うことができるようになった。
    • 曲はDLC含めた全22曲全てに対応。もちろん酔い状態(カワオケ)バージョンも存在する。
  • 衣装の追加
    • デートイベントに着て来る衣装が追加され、各ホストガールの春・夏・秋・冬それぞれで全て別々の衣装を着てくれるようになった。
  • DLC引継ぎ
    • 完全な引継ぎではないが、Vita版『ZERO ポータブル』のDLCを購入していると、本作のDLCが割引される。
    • また、360版と同様、無印とはDLCコスチュームの購入内容を共有している。

総評(スペシャル)

無印と異なり、Xbox360版の時点でシステム改善が行われているためハード間の差異は少ない。
とは言え、特にハードを選ばないのであれば据え置きかつ追加要素のあるこのPS3版が推奨されることも多い。


余談

  • 本作の主人公は公式のスクリーンショットに倣って「(ドリーム)レイタロウ」と呼ばれることが多い。
  • パッケージイラストの前列で 何故かヤンキー座りをしている 雪(セッちゃん)はよくネタにされる。
    • しかも、何故か一人だけちょっと顔が怒っている(ピースサインはしてるが)。背が低いので、集合絵だと大抵前にいるのが嫌なのだろうか?
    • 一言言っておくと、彼女は毒舌家なところは確かにあるが、ヤンキーではない。誤解無きように。
  • 前作と違い攻略は比較的平易であるため、前作の亜麻音ルート、通称 「最高のお友達END」 のようなプレイヤーのトラウマになるような展開は無くなった。
    • だが、もちろん油断して攻略を誤るとバッドエンドには突入する。
      • 特にあすかのバッドENDは凄まじく、詳細は敢えて省くが 驚愕の展開 (別に悪い意味ではなく)。多くのプレイヤーからネタにされている。
  • シリーズのキャラは他のD3パブリッシャー作品で度々ゲスト出演・コラボが行われているが、本作のホストガールのうち、ノノノは特に他作品コラボに恵まれている。
    • 『お姉チャンバラZ~カグラ~』のPS3移植版『お姉チャンバラZ~カグラ~ With NoNoNo!』ではタイトルにも使われている通り、 ノノノがプレイアブルキャラクターとして出演する ことが一つの目玉として宣伝された。パッケージでもアップで映っている。
    • バレットガールズ2』ではDLC衣装としてノノノの服が登場。同じ声優のジェリーに着せると専用台詞を言うネタもある。
    • ノノノ以外のホストガールも地球防衛軍シリーズのDLC武器ピュアデコイ・ランチャーのネタとして、度々登場している(ノノノ・遙華・あすかは『地球防衛軍5』のDLCに採用)。
  • 上記のコラボ優遇の原因かは定かではないが、おそらく本作発売前後で最も注目を浴びた声優はノノノ役の金元寿子氏だろう。
    • 発表当時、前年にデビューしたばかりの新人であまり知名度が高いとは言えずさして注目を浴びていなかったのだが、発売直前に放映されたアニメ『侵略!イカ娘』の主演で一気に知名度が向上しており、合わせて本作出演も注目されることに。 そしてこれまで演じてきた役柄のピュア(本来の意味で)っぷりと本作のノノノとのギャップに、大きな衝撃を受けるファンを大量に生み出すのであった
      • この影響か、ニコニコ動画のD3P公式チャンネルのノノノカラオケPVが異様に再生数を伸ばしており、『ZERO』関連動画の再生数では1位、チャンネル全体でも3位(2019年5月現在)という盛況ぶりとなった。
      • webラジオへのゲスト出演時や上記『お姉チャンバラ』のPVでも「イカ」はちょこちょこネタにされている。
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最終更新:2020年06月19日 01:34

*1 シリーズほぼ全作に登場している謎のキャラ。単なる一従業員と思いきや、続編以降では運営役員クラスの権限をもっていると思しき描写も…

*2 後に演じる後藤邑子氏の持病が明らかになった際にはその関連も疑われたが、今のところ明言はされていない。

*3 現実の公的資格とは異なる。あくまで能力のバロメーター的な扱い。

*4 稀にお金が増減するランダムイベントは起きる。

*5 後半のイベントでは温泉デートにて混浴できる内部条件を満たせなかった場合のみ、他のホストガールと温泉地で鉢合わせしてしまうイベントになる。

*6 モデルは山形の銀山温泉。『おしん』『千と千尋』『ラブひな』など数々の創作の舞台としても有名。

*7 ☆対象の会話1回で☆1個ではなく、基本的に1度に複数個獲得するため、☆対象の会話が100個ある訳ではない。

*8 そもそも☆はドリームクラブ退店時に獲得するものなので、クラブ外のイベントであるドリー虫は☆獲得イベントになりようがない。