この項ではXbox360版『ドリームクラブ ZERO』、及びPSVita・PS3移植版について言及しています。
【どりーむくらぶ ぜろ】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | |
対応機種 | Xbox360 | |
発売元 | D3パブリッシャー | |
開発元 |
ドリームエックスクリエイト (メイン開発)タムソフト (音響・ボーカル曲)サウンドエイムス |
|
発売日 | 2011年1月27日 | |
定価 | 【360】7,140円(税込) | |
プレイ人数 | 1人 | |
通信機能 | Xbox LIVE対応(通信対戦、ダウンロードコンテンツ) | |
レーティング | CERO:D(17歳以上対象) | |
コンテンツアイコン | 恋愛、セクシャル、ギャンブル | |
廉価版・配信 | プラチナコレクション:2012年3月8日/2,940円 | |
判定 | バカゲー | |
ポイント |
前作の5ヶ月前を描いたパラレルワールド的続編 アイデアに溢れた追加システムと魅力的な新キャラ 長所を継承しつつ進行のしやすさも改善 ゲーム性上の欠点については相変わらずな部分も |
|
ドリームクラブシリーズリンク |
「夜のお店」を舞台にする
という特異な設定が注目を集めた、恋愛シミュレーション『ドリームクラブ』(以下、「前作」または「無印」)の続編。
「ZERO」というタイトル通り、ストーリーとしては
「前作の5ヶ月前」
が舞台となっている。
ゲームの進行形式は前作のものを受け継ぎつつ、各方面で発展を遂げたアッパーバージョンに近い。
ホストガール(攻略対象ヒロイン)は、前作の10人に新ヒロイン3人を加えた
総勢13人。
前作と同様、キャラクターデザインはイラストレーターの森沢晴行氏が担当している。
プレイヤーの分身である主人公(名前入力可能)はある日、
カメラを買ったばかりのところを
街で「ドリームクラブ」の受付嬢(*1)に呼び止められて、半ば強引にクラブの会員へと指名されてしまう。
そこは大人の社交場であり「ピュアな心の持ち主だけが週末の夜に入店できる」という、存在自体が都市伝説となっている不思議なクラブであった。
主人公は突然のことに戸惑いながらも、ドリームクラブに通い始め、そこで働く「ホストガール」と呼ばれる女の子達とお酒を楽しく飲み交わす。
いつしか彼女たちも、仕事を超えた親愛の情を主人公に寄せ始める。
しかし、会員権が続くのは1年間でしかない。その期間中、あなたは本懐を遂げられるだろうか…
+ | 新ホストガール3人の紹介 |
前作から多方面で新要素を追加しつつ、システム的な難点について改善が図られている。
豊富なテキスト量や声優の熱演、美麗な音楽・ダンスといった前作の長所を継承しつつ、新要素はどれもアイデア性に富んでおり、裏目に作用したものは殆どない。
突飛な世界観や「ヒロインが成人で、酔わせることができる」という本シリーズ随一の特長が活かせており、新キャラも違和感なく溶け込み受け入れられている。
一方、前作で問題点となった部分について、全く改善がなされていない部分もいくつか見られる。
システム的な作業性の強さ、戦略性の弱さについては最早ゲームの構造上どうしようもない感も否めないが、とは言え欠点としてはまず指摘されてしまう部分である。
没入感を持たせようと様々なチャレンジを行っているにもかかわらず、肝心なところで演出が弱いことが多い点も目につく。
前作同様に尖った特異なゲームであることは間違い無く、長所も短所も目立つタイプの作品である。
世界観含め、相変わらずやや人を選ぶ部分はあるが、興味を持ったなら遊んでみて欲しいと言える魅力は多数備えている。
【どりーむくらぶ ぜろ ぽーたぶる】
『ZERO』のPSVitaへの移植版。Vitaのローンチソフトとして発売された。
無印が『ポータブル』としてPSP版移植された際はゲーム内容自体にはほぼ変更が無く、基本的にはただの移植であったが、本作はVita用の追加要素も複数実装されている。
携帯機移植としてプレイ感を損なうような劣化は無く、追加要素も備えている。
加えてVitaの機能を良く活かしており、「Vitaではこんなことができるんだ」というローンチソフトとしての「ハード紹介」の役割も大いに果たせていると言える。
画面や操作構造の異なる携帯機で、どうすれば携帯機特有のリアルさが感じられるだろうという試行錯誤の跡が窺い知れるのも好印象である。
とは言え、実際のところ追加要素自体がゲームとしてより面白くなる、キャラクターの魅力を引き出す方向に動いたかというと大して……という感は否めないところ。
悪く言えばXbox360版やPS3版とさしたる違いはなく、良く言えば移植元と同様の魅力に溢れていると言ったところだろう。
ただ、パンツァーには本作を強く勧める。
【どりーむくらぶ ぜろ すぺしゃるえでぃぴょん】
ジャンル | 恋愛シミュレーション | |
対応機種 | プレイステーション3 | |
発売元 | D3パブリッシャー | |
開発元 |
ドリームエックスクリエイト (メイン開発)タムソフト (音響・ボーカル曲)サウンドエイムス |
|
発売日 | 2013年1月17日 | |
定価 |
通常版:7,140円(税込) ダウンロード版:6,090円(税込) |
|
判定 | バカゲー | |
ポイント |
ドリクラの聖域「受付」がカラオケのみ解禁 それ以外は大きな差異なし |
PS3への移植版。
おおむね360版からの単純移植だが、地味に人気は高いもののホストガールでないため非攻略キャラクターであることから、ドリームクラブの「聖域」とも表現される「受付」をフィーチャーしたことが注目要素となっている。
Vita版『ZERO ポータブル』の追加要素は引き継いでいない。
無印と異なり、Xbox360版の時点でシステム改善が行われているためハード間の差異は少ない。
とは言え、特にハードを選ばないのであれば据え置きかつ追加要素のあるこのPS3版が推奨されることも多い。
*1 シリーズほぼ全作に登場している謎のキャラ。単なる一従業員と思いきや、続編以降では運営役員クラスの権限をもっていると思しき描写も…
*2 後に演じる後藤邑子氏の持病が明らかになった際にはその関連も疑われたが、今のところ明言はされていない。
*3 現実の公的資格とは異なる。あくまで能力のバロメーター的な扱い。
*4 稀にお金が増減するランダムイベントは起きる。
*5 後半のイベントでは温泉デートにて混浴できる内部条件を満たせなかった場合のみ、他のホストガールと温泉地で鉢合わせしてしまうイベントになる。
*6 モデルは山形の銀山温泉。『おしん』『千と千尋』『ラブひな』など数々の創作の舞台としても有名。
*7 ☆対象の会話1回で☆1個ではなく、基本的に1度に複数個獲得するため、☆対象の会話が100個ある訳ではない。
*8 そもそも☆はドリームクラブ退店時に獲得するものなので、クラブ外のイベントであるドリー虫は☆獲得イベントになりようがない。