マリオ+ラビッツ キングダムバトル

【まりおぷらすらびっつ きんぐだむばとる】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 Nintendo Switch
発売元 UBIソフト
任天堂
開発元 UBIソフト
発売日 2018年1月18日
定価 5,980円(税別)
プレイ人数 1~2人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 良作
ポイント マリオとラビッツのコラボタイトル
初心者にも取っ付きやすい戦略SLG
マリオシリーズ関連作品リンク

概要

  • お馴染み任天堂のヒゲオヤジ・マリオと、UBIソフトのキモカワウサギ・ラビッツのコラボタイトル。
    • ラビッツは『ラビッツ・パーティー(原題:Rayman Raving Rabbids)』(2006年)というパーティーゲームで登場したキャラクター。最初はレイマンシリーズの脇役だったが、現在ではほぼ独立したキャラクターとしてUBIソフトのマスコット的存在になっている。
  • マリオ・レイマンともに原作はアクションゲームだが、本作のジャンルはターン制の戦略シミュレーションである。

システム

  • 基本システムはターン制・スクエアマス・クォータービューの戦略シミュレーション。
    • マス目状のマップを移動し、メインウエポンの銃やサブウエポンの様々な武器を使って敵を攻撃、全キャラが行動を終了すると敵フェイズに移行……というオーソドックスな流れで戦闘は進む。
    • 基本はメインウエポンの銃で攻撃することになるため、敵味方ともに攻撃の射程が長い。『戦場のヴァルキュリア』からアクション性を抜いたようなゲーム性となっている。
      • サブウエポンはキャラによって異なり、射程の長いバズーカ、射程は短いが攻撃力が高いハンマーなど様々な種類がある。
      • またサブウエポンにはクールダウンタイムが設定されており、一度使うと数ターン経過するまで再使用不可となる。
    • 武器によっては「スーパーエフェクト」という追加効果を確率で付与するものがある。
      • 後方に吹き飛ばす「バウンス」、1ターン移動できなくなる「ハニー」など。
    • 射撃攻撃の命中率は、普通の状態だと100%だが、体が半分隠れるブロックに隠れた敵を狙うと50%にまで落ち、体がすべて隠れるブロックだと0%(当たらない)となる。
      • よって、本作では「ブロックに身を隠しながら撃ちあう」という戦い方が基本となる。ただしブロックは攻撃によって破壊できるものもある。
    • 移動中に敵に触れると「スライディング」が発動しダメージを与えられるので、場合によっては接近戦を仕掛けるのも選択肢の一つ。
      • また移動中に味方に触れると「スーパージャンプ」が発動、遠くまでジャンプで飛んで行くこともできる。これを上手く使えば、1人では移動できない場所まで一気に進めたり、高台に飛び乗ったりと機動力が大きく上がる。
    • キャラクターは固有のアクティブスキルを持ち、スキルツリーで習得・強化できる。
      • 射程内の敵が動くと自動で攻撃するマリオの「ヒーローサイト」、周囲の味方を回復できるラビッツピーチの「ヒーリング」などいずれも効果は強力。
      • アクティブスキルにもサブウエポンと同じくクールダウンタイムがあり、連発はできない。
    • 自キャラが倒されると、そのマップでは以後行動不能になる。
    • 基本的にキャラに「経験値」「レベル」の概念はないが、敵を倒したりすると貰えるコインで強い武器を勝ったり、スキルを開放することで強化が可能。またストーリーを進めるとHPが自動で強化されていく。
  • 使用可能キャラは全部で8体(+2体)
    • マリオシリーズからはマリオ・ルイージ・ヨッシー・ピーチの4人、ラビッツシリーズからはそれぞれの衣装を模したラビッツの4人が使用可能。
    • 自軍キャラは3人(1人プレイ時)。ただしマリオだけは常に強制出撃となる。またラビッツ系キャラは1体以上出撃させなければならない。
    • メインウエポン、サブウエポンはすべてキャラごとに固有。
    • マリオファミリーはチームジャンプに特殊能力がありスキルにはヒーローサイトを持ち、ラビッツはスライディングに特殊能力がありシールド系のスキルを持つ。
    • 有料DLC「ドンキーコングアドベンチャー」では、ドンキーコング・ラビッツピーチ・ラビッツクランキーの固定メンバーとなる。
      • ドンキーコングはスライディング・チームジャンプができない代わりに敵や味方を掴んで投げるという独自の能力を持つ。また、ラビッツクランキーはラビッツだがスキルはマリオファミリー寄り。
  • ストーリーモード
    • メインモード。ラビッツたちの世界とマリオたちの世界が時空の裂け目によって交差するところから物語が始まる。
    • マリオ本編と同じく、「1-1」のようにワールドの中にいくつもステージがある構成。
    • 1ステージにはさらに複数の戦闘マップがあることもある。ステージをクリアするまでは基本的にHPが回復できないため、いかに体力を温存しながら先に進むかも重要。
    • 戦闘の合間は、フィールドを自由に探索しながら移動する。パズル的なギミックがある場所も多く、宝箱などの収集要素も豊富。
    • 戦闘は規定のターン内・及び負傷者なしでクリアすると高評価となり、リザルト時に入手できるコインなどが増える。
    • 一度クリアしたマップは「タイムセンタクキ(外観は洗濯機)」という施設から再プレイすることが可能。
    • またクリア済のワールドを再び訪れると「チャンレジモード」をプレイすることができる。本編とは異なりやや特殊なマップ構成が多く、武器や敵の特性を上手く利用しなければクリアできないパズル的な要素も強い。
    • 「ラビッツジム」では2プレイヤーによる協力プレイで遊べる。本編とは独立した専用のマップで、それぞれが2キャラずつを操作する。
  • VSモード
    • 2プレイヤーによる対戦モード。すべてのキャラ・スキルを自由に組み合わせて編成することができる。

評価点

  • シンプルで取っ付きやすいシステム
    • 出撃可能なキャラは基本的に1マップ3人とかなり少なく、1戦闘も一般的な戦略シミュレーションと比べるとかなり短いため、気楽にテンポ良くプレイできる。
      • 他にも命中率システムが簡潔だったりと全体的にシンプルな作りなので、戦略シミュレーション・SRPGに慣れていない初心者でも取っ付きやすい。
    • 射撃戦がベースのため、マップの構成や高低差が重要になるシステムも、シンプルながらオリジナリティがあり完成度が高い。
    • 本作の基本システムは海外製の有名な戦略SLG『X-COM』シリーズと非常に似通っている。
      • しかしながらそこにスライディングやチームジャンプ、土管移動といったマリオ+ラビッツらしい独自要素が加わることによりいかに効率良くダメージを重ねていくかという楽しさが生み出されており、単なるコピーではない面白さを生み出している。
  • バランスの良い難易度
    • 序盤こそ簡単だが、中盤からは難易度が高くなっていき、戦略SLGとしての歯ごたえも十分ある。
      • どうしても難しい場合は、「イージーモード(自キャラの最大HP1.5倍&HP全回復)」をいつでも選ぶことができるため、これを使えばある程度のゴリ押しは可能になる。
  • コミカルなラビッツたちの描写
    • 高精細なグラフィックで描かれるラビッツたちのドタバタっぷりや百面相が全編通して楽しめる。
    • 特に、ピーチ姫のドレスを身に着け、やたらとスマホで自撮りするピーチラビッツは独特の存在感を放っている。

問題点

  • ラビッツ達の個性的過ぎるキャラクターデザイン
    • 恐らく、本作の購入を敬遠した人達が挙げるであろう最たる要因
    • 日本産マスコットに慣れた日本人の多くからすれば、ラビッツのデザインはまず生理的に受け付け辛いと思われる。
  • 探索パートが多い
    • 前述の通りマップ間にフィールドを移動する探索要素があるが、この部分のボリュームがそこそこあり、(それほど複雑ではないが)パズル的なギミックを解かなければ進めない場面も多いため、戦闘をテンポよくプレイしたいプレイヤーには煩わしい。
    • また他探索パートではマリオではなくビーポという円盤状のロボットを操作するため、向いている方向が分かりにくい。
  • 再プレイ時のゲームバランス
    • チャンレジモードや「タイムセンタクキ」による再プレイでは、敵の強さは変わらないため、こちらが強くなってから挑戦すると敵が弱すぎてゲームバランスが崩れやすい。
  • UI面
    • 一度移動してしまうとキャンセルできない。
      • 特に移動時にマス目がマップ上に表示されないのも相まって、目的のマスを間違えて移動してしまう…というミスが起こりやすい。
    • 敵の移動距離と攻撃射程を別々にしか確認できないため、「どこまで逃げれば攻撃されないか」を図るには別途計算する必要がある。
    • カメラのズームアウトができないので、マップの全景を確認しづらい。

総評

光線銃を持ったマリオと謎の兎ラビッツによる戦略シミュレーション……というと一見異色のコラボ。
しかしゲームの内容は、シンプルなシステムで初心者にも取っ付きやすく、一方で適度な歯ごたえのある戦略性も併せ持った、万人向けの安定した出来になっている。


余談

  • 本作のテレビCMは独特のリズムにのせた「マリオなの~に マリオじゃな~い」という印象的なフレーズの曲で話題となった。