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巨影都市

【きょえいとし】

ジャンル SFサバイバル・アクションアドベンチャー
対応機種 プレイステーション4
メディア BD-ROM1枚
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 グランゼーラ
発売日 2017年10月19日
定価 8,200円(税別)
レーティング CERO:C(15才以上対象)
廉価版 Welcome Price!!:2019年2月28日/3,800円
判定 クソゲー
ポイント 日本版『クローバーフィールド』
多くの巨大キャラクター・ロボット参加
クロスオーバー無し
アイレムゲー譲りのおバカ要素
巨影より厄介なやくざ達

概要

絶体絶命都市』シリーズを手掛けたアイレムの元スタッフが独立したグランゼーラとバンダイナムコの共同プロジェクトとして開発されたサバイバルアクション。グランゼーラオリジナルのコンシューマ作品としては処女作となる。
『絶体絶命都市』が地震や洪水など自然災害からのサバイバルを描いているのに対し、本作は「巨影」という未知の巨大生物や巨大兵器の襲撃からのサバイバルSFアドベンチャーとなっている。
要するに「巨大怪獣や巨大ヒーローが街中で派手に戦う中、名もなき一般人達はどうするか?」という特撮ドラマやアニメを見てれば一度は思うであろう疑問をゲーム化したものと言えよう。
これ自体は面白いシチュエーションではあるし、きちんとゲーム化出来れば名作になり得た……はずだったのだが

特撮ドラマ『ゴジラ』『ガメラ』『ウルトラマン』やアニメ『パトレイバー』『エヴァンゲリオン*1』のシリーズから巨影が出演している。
元々PSV版も予定されていたが、途中で中止が発表されPS4独占タイトルとなった。


ストーリー

主人公はとある女性との待ち合わせ場所に急いでいた。だが、突如として謎の巨人が街に出現。巨人は街を破壊し始め、人々はパニックになる。主人公は待ち合わせていた女性=香野ユキと合流。2人は巨大な影=「巨影」の脅威から逃れるべく、都市からの脱出を目指す

ーこれは、ヒーローの物語ではない あなたの物語だー


システム

  • プレイヤーはまず、主人公の性別と立場(会社員・学生*2・テンション高めの若者・主体性の無い若者)を選ぶ。立場によって初期の服装と髪型が変わる。
    • 男性主人公「三崎ケン」、女性主人公「松原ミハル」から選ぶ。名前は変更可能で、過去の『絶体絶命都市』と違って変更の有無に関わらず音声では名前を呼ばれない。
    • 性別によって入手できるアイテムや一部イベントは変化するが、ストーリーそのものは同じでステータス的な違いも無い。
    • 立場も初期の服装と髪型に影響するだけで、ストーリーそのものには基本的に関係ない。髪型も後でいくらでも変えられるが、服装に関しては初期衣装はその選んだ立場の物しか手に入らない。
    • また、本作のヒロインのユキもプレイヤーの選択で主人公との関係が変化する。友人・大切な人・恋人・よく知らない人の何れかを選択し、それに応じて初期の髪型や服装(カラーリング)が変わる。
  • 巨影からの逃走
    • 本作は「巨影」と呼ばれる巨大生物やロボットが暴れて、崩壊していく街からの脱出を目的とする。崩れる建物、巨影からの攻撃、巨影の戦いの余波を避けながら脱出する。
    • 『絶体絶命都市』のようなジャンプ、ぶら下がりなど『SASUKE』のようなアクションは無く、ダッシュと回避行動というリアルなアクションとなった。
  • HP
    • 主人公の体力を示す。ダメージを受けると減少し、ゼロになると死亡してゲームオーバーとなる。
    • 食料などの回復アイテムを使用するか、セーブポイントを調べると回復する。アイテムを多く入手できるのでゲームとしての難易度は低い。
      • 一方、『絶体絶命都市』同様、HPに関係無く即死する場面は多く、死にゲーの側面もある。HPがあまり重要ではないのも同じ。
  • ST
    • スタミナ。ダッシュ、緊急回避で減少し、時間と共に回復する。無くなると「EMPTY」と表示され、全回復するまでの間、ダッシュやローリングができなくなってしまう。緊急回避はSTが尽きていても可能。
  • 回避行動
    • 立ち止まった状態だと伏せ、走りながらだとローリングを行う。機会は少ないが、伏せて転倒を防ぐという『絶体絶命都市』同様のアクションも可能。伏せた状態から移動すると四つん這いで移動できる。また、主人公の身に危機が迫ると音と共に□のアイコンが表示される事があり、このタイミングで□ボタンを押すと緊急回避が可能。所謂QTE。
  • 衣装
    • 主人公の服装は随所で入手可能で、いつでも着替える事が出来る。
    • 本作では衣装に応じてHPとスタミナに補正が付くようになっている。但し、ダメージを受け続けると衣装がボロボロに破損してしまう。破損した衣装は買い取り業者から有料で修理してもらう事が可能。
    • ユキも条件を満たせば服装・髪型の変更が可能。
  • KYOEI NEWS
    • 配信型ネットニュース。各エピソードごとのリザルトを担当しており、作中でとった行動によって記事が増えたり変化したりする。
  • 巨影メダル
    • フィールドに散らばっているメダル。リザルト画面で各種衣装やアイテムと交換することができる。3種類あり、物に応じて手に入る枚数が異なる。一番多く手に入るメダルを取ると何故か拍手と歓声が巻き起こる
  • 億万長者イベント
    • 絶体絶命都市で御馴染みの宝石女・竹辺幸からもらえる巨大エメラルドから始まる、資産を激増させることができるイベント。
    • 通常のプレイであれば精々数万から数千円で事足りるが、このイベントを進めると宝石・アパートの権利書・ビルの所有権など、わらしべ長者の如く資産が爆増していく。
    • 巨影の襲撃による大災害の真っ最中だと言うのに、ただの若者が億万長者に成り上がって行く様はもう「シュール」などというレベルではない。

評価点

  • 『絶体絶命都市』的なサバイバルアクションと特撮・アニメとの共演
    • 二次元の巨大な生物・ロボ達が街に降臨して人々が混乱する舞台設定は『絶体絶命都市』的な世界観によくマッチしている。
      • 過去の『絶体絶命都市』と違って多くのマップにモブNPCが多数登場する為、より現実感のある演出に仕上がっている。逃げ惑い、パニックに陥る人々はもちろん、絶望して全てを諦める人、巨影にスマホのカメラを向ける若者など、実際に居そうなタイプのNPCも登場する。
    • 登場する特撮・アニメキャラが正義であれ悪であれ、一般人(被災者)目線で見るとどちらも危険な存在に変わりないということがよくわかる。
    • 倒れた仲間に手を貸して共に戦うウルトラ兄弟、ビルを飛び超えて駆け付けるEVA弐号機など、原作の雰囲気も再現されている。
      • 『パトレイバー』からは通路に嵌って動けないパイロバスター、イングラムが格好良くビルに突入するもニュースにて市民から「危険だ」と苦情が出ていた事が明らかになる、と言った原作を彷彿させるコミカルな演出も。
      • ダダに倒された場合は主人公が人間標本にされる特殊なゲームオーバーになるという懲りよう。また、作中でダダが襲撃したのも原作と同じ宇宙線研究所である。
    • また下記の通り、全体的なグラフィックのレベルはPS4としては今一つだが、巨影達のグラフィックの再現度は高め。
      • 爆発や崩壊を掻い潜って進むアクションは迫力があり、この辺りは『絶体絶命都市』シリーズを手掛けてきた開発陣ならではである。
    • 破壊されて行く街の惨状、犠牲になる人々が克明に描写される一方、外で巨影が戦っているのに仕事を続ける社畜達や、平然と営業する店舗など、どこぞのゾンビごときでは眠らない歓楽街のような逞しいと言うかおバカな演出も多数。
    • 巨影でもそれらを迎え撃つ防衛部隊でもなく、そのすぐ傍で逃げ惑う人々にスポットを当てた点は『クローバーフィールド/HAKAISHA*3』を髣髴させる。
      • 因みに同映画の漫画版『クローバーフィールド/KISHIN』は日本の高校生を主役にした内容だが、映画と違って主人公の葛藤やアクションが主体の少年漫画寄りの内容だった。対して本作は映画に近いパニックものの様相であり、正に前述の通り「日本版『クローバーフィールド』」と言って良い内容となっている。
  • 相変わらずのバカゲー要素
    • アイレム時代からの伝統のアホ選択肢も健在。女性キャラへのセクハラ発言や、バイクを見て「俺(私)にバイクを渡すとはいい度胸してるぜ」とイキり発言をしたり、現代の日本でで逃げたり*4*5、巨影をバックに写真を撮る、など笑わせてくれる。
    • 特に、追っ手から逃げる際に動物、やかん、留守録などの声モノマネで切り抜ける展開はまさに声優の本気を見せてくれる。そして見事に騙される*6追っ手の様子もプレイヤーの腹筋を殺してくれる。
      • 留守電の真似をした場合は律儀に名前と要件を言うのも爆笑もの。しかも言い終わる前に「ピー」と返す主人公。
    • KYOEI NEWSの存在もあり、随所に散りばめられた小ネタの回収をしていると笑い所には事欠かない。 いったい誰が、どこで、どうやって写真と小ネタをこんなに早く入手したのか...。
  • 良質な主題歌
    • アイレム時代からお馴染みの飯田舞氏による主題歌、挿入歌はいずれも良曲。
    • 普段の飯田氏の曲というといずれも優しいメロディの穏やかな曲だが、OP曲「Shadow」は『チェインクロニクル』『Re:ゼロから始める異世界生活』などの曲を手掛けたHeart’s Cryとのコラボレーションによって、従来とは雰囲気の大きく異なるアップテンポ且つシリアスな曲調に仕上がっており、作品によく合っている。
  • 『絶体絶命都市』のファンサービス
    • 『1』の須藤や 『2』の篠原、お馴染みの宝石女など、シリーズキャラがカメオ出演している。
      • 「足が挟まって身動きが取れない高校教師」「兄殺しの容疑で追われる、手錠を付けた女」「女子トイレから出てくる変態教師」などいずれも元ネタを知っているとニヤリとさせてくれる登場の仕方である。篠原に至ってはバイトで怒られてしょんぼりする演出まで再現。
      • 『3』からはヒロインの咲のみが登場。他は印象が薄いからか。
    • 作中に「絶対安全都市*7」というゲームが登場するなど、シリーズファンを笑わせる演出も。
  • KYOEI NEWS
    • 章ごとのプレイヤーの行動がニュースとなり、第三者の目線で書かれる。本編には描かれない人物や設定など作りこまれている。
    • 真面目なニュースは勿論、全力でネタに走ったニュースも多数存在し、集める楽しみがある。ちょっとした行動でも思わぬニュースになる事が多いので、色々試してみたくもなる。
    • 記事も多く、内容も無駄に凝っている為、読んでいるだけでも楽しめる。このようにリザルト画面からなかなか進めないアクションゲームも珍しい。
  • コレクション要素
    • 衣装やアイテムなど多くの用意されている。おふざけ衣装やユキに水着姿で行動させることも可能。
    • 男女別の衣装は勿論の事、なんと今回は異性用の衣装を着る事もできる。女主人公で学ランを着たり、男主人公でセーラー服チャイナドレスを着たりなども当然のように可能である。そんな姿で臨むイベントシーンは最早笑うしか無い。
      • ステージ1からして、主人公が異性用の警官の制服を勝手に着込んで警官にツッコまれるサブイベントが存在する*8
      • ユキに着せられるのは女性用だけ*9なので、残念ながら男装はさせられない。
    • 衣装以外にも、帽子や手袋、眼鏡、付け髭などのアクセサリーも完備。
    • 同開発陣の『ポンコツ浪漫大活劇バンピートロット』や『パチプロ風雲録』と同様、主人公の髪型も変更できる。今回は床屋に行く必要はなく、鏡のある場所ならどこでも変更可能。
  • カメラは3種類から選択可能
    • 主人公の背後からの視点2種類の他、主観視点にもできるのでそれこそ『クローバーフィールド』のような感覚のプレイも可能。
    • ボタン1つで巨影を見上げる「巨影カメラ」に切り替える事もできる。そびえ立つウルトラマンや頭上を飛んでいくモスラなどを真下から見上げるのは圧巻である。
  • イベントムービーで台詞送りが可能
    • 再プレイ時などで早く進めたい時でもいちいちイベントを全部見る必要は無い。また、選択肢までスキップする事も出来る。
  • 最終章においてのサプライズ。
+ ネタバレ注意
  • 最終章に登場する巨影はウルトラセブンとパンドン。この二体が戦う。
    • 公式HPなどでの事前発表がなかったこの二体の登場は「うれしい不意打ち」であり、ファンを喜ばせた。

賛否両論点

  • ユキ
    • 今回のヒロインであるが、エンディングで判明する事実に賛否(否寄り)の声がある。
+ ネタバレ注意
  • ユキの正体は宇宙から飛来した「思念体」で、実は「巨影」を呼び寄せた元凶である。思念体は宇宙を彷徨う中で、ある星系に立ち寄った際に「影」と呼ばれる存在に襲われ、やがて地球へと逃げてきた。その後は「影」に追われて傷付いたことで能力が低下してしまった為、回復するまでの仮初の姿として、事故で死亡した「山村ユキ」という女性の残留思念を元にして彼女の生前の姿を借りた「香野ユキ」という架空の人間に変化。更に偶然通りかかった主人公の記憶を改竄して、自分を香野ユキと親しい者と認識させ、ボディーガード役に仕立てたのだった。
    • 主人公に驚異的な回避力などの特殊能力が備わったのも、思念体から力を与えられた為である。さらに、後の緊急回避イベントでは、主人公の手のひらが紫色に光っているものもある(これは、思念体の力が働いていることを示している、最終章でのスローモーションの回避イベントも数に入る)。
  • エンディングは、思念体が自分の正体を明かした後、主人公を巻き込んだ上にユキの眠りを妨げてしまったことを謝罪し、同時に感謝の言葉を告げて再び宇宙へ旅立って行く、というものである。巨影もその後を追って全て地球上から姿を消す。
  • これにより、「行く先々で危険に遭遇するも、最後は必ず生還する」「一般人とは思えないスタントアクションを披露する」というこの手の作品の主人公のお約束に理由付けが出来ている。
  • だが、地球に避難した結果、何百人も死んだ上に、主人公を危険な目に合わせて、街が崩壊し数十兆もの被害総額を出したにもかかわらず、思念体が行ったことはただ謝罪するのみという対応はどうなんだという意見が多い。
    • その謝罪も上述した通り「山村ユキの眠りを妨げた事に対して」がメインで、甚大な被害を招いた事については一言も触れない。「興味深い体験だった」などと口調もどことなく上から目線なのも不満を助長する。
    • また、死者すら再現できる能力があるのだから、被害を修繕ぐらいできるのでは?という声も多い。これは、物語が始まる前に死んでしまったオリジナルのユキも含めて、(恋愛)関係の構築が失望に終わり、むしろ無意味であるという意見もある。
  • 主人公も「大切な人」の為に奮闘したにもかかわらず、その大切な人など最初からいなかったという不憫なオチ。一応、思念体とは別にオリジナルのユキ自身の意識も未だ存在し、主人公と本当に絆を深めていた事も語られるのだが、そうであってもそのユキは最終的に主人公の前から消えてしまう。散々死ぬ思いをしたのに全く報われない。その後に関しても最後に「○○(主人公の名前)のその後の足取りは誰にも分からない」などと書かれている。
    • 著書がベストセラーに輝いたり、悪事が暴かれて逮捕される他のキャラと違って、スクープとは無縁の平穏な生活に戻ったという事なのだろうが、もう少し良い書き方は無かったのだろうか。
  • シナリオも一本道で、途中で見捨てるルートや選択肢があるものの、最終的にはユキを見捨てる選択は取れない事も不満の理由の1つと思われる。地球から去った後で巨影に捕まってしまえ、と思う人も居るかもしれない。
    • 選択肢次第でユキを罵ったり邪険に扱ったりも可能だが、例の如くその場限りのリアクションで終わりそれでストーリーが分岐したりはしないので、本筋の方はどう足掻いても「ユキを護るべく死力を尽くす」という体で進むしかない。ただ、これには上述したように理由付け(記憶の改竄)が存在するのが何とも言い難い話である。
  • エンディングでは思念体による種明かしが入るが、ミスなのかわざとなのか生前の山村ユキもごちゃ混ぜにして「香野ユキ」と呼ぶ為、どちらを指しているのか分かり辛い。
  • W&Pコンサルティングの二人組
    • 作中に登場する会社「W&Pコンサルティング」は表向きは真っ当な会社を装っているが、その実態は兵器の流通、賄賂の仲介や邪魔者の排除・暗殺も行う反社会勢力である。主人公は序盤に偶然にもW&Pと癒着のある防衛関係の官僚との取引現場を目撃してしまい、W&Pに所属する武藤、柴田の2人組に命を狙われてしまう。そのため、各章に跨り何度も逃走劇を交わすこととなる。
    • 街がどんなに崩壊しようが、自分達の身に危険が迫ろうが、主人公がどこに居ようがお構いなしに追ってくる*10。特に直接主人公に攻撃してくる武藤(通称・モヒカン)は自身がギャオスに連れ去られようが平然と復活して追跡を続ける。その生命力と粘着ぶりは『絶体絶命都市2』の秋元刑事にも劣らない。
      • 追跡中には上記のモノマネの他に選択次第では、逃げ果せた主人公が二人に「いえーい!かかって来いよ!」と挑発する、「あ!宇宙人だ!」と言って気を逸らした隙に逃げるなど笑える場面も多々ある。
    • 問題はその頻度が高過ぎる事である。『絶体絶命都市』シリーズでも敵対者に襲われる展開はあったもののクライマックスや特定のシナリオのみなどの一部に留められていたが、本作では全編に渡って彼らに狙われる。
      • 全17ステージ中、彼らが登場するのは8ステージ。そのほぼ全てに逃走イベントがあるため、ストーリーの半分近くは人間に追われる。ストーリーのクライマックスも、彼らに攫われたユキを救出に行く展開である。
      • プロデューサーの塚中健介氏によると、こういった要素が無いと「ただ巨影から離れて近付かなければ済む話」になってしまうから、との事。意図は分かるがそもそもシナリオ自体が長くないのにこの展開がかなりを占めるので、結果として「怪獣やロボットから逃げるゲームと思ったら反社から逃げるゲームだった!」などと不満の声が集中してしまった。
      • そもそも本作のストーリーを見回すと、主人公は他者の頼みやトラブルで避難から遠ざかる展開が大半で、巨影とも行く先々で嫌でも遭遇するしその設定上の理由も存在するので、別に彼らがいなくても問題なくストーリーは展開出来ている。余計な配慮だったと言えてしまうだろう。

問題点

システム・ゲーム

  • ボリューム問題
    • 初見で一周10時間程度なのは『絶体絶命都市』シリーズと同様で、それ自体は問題ではない。
    • ステージ数は17と極端に少ない訳ではなく、個々のステージもそれなりだが、その長さにばらつきがある。長いステージはそれなりに長い一方、短いステージはかなりあっという間に終わる。特に後半になるにつれて短いステージが増えてくる為、尻すぼみな印象もある。
    • ステージ10は二つのルートが用意されているが、一方はアクションステージとしても結構なボリュームがあるのに対し、もう一方は主人公の自問自答のみという、エヴァも真っ青な内容となっている。選択肢や長々とユキのキスするシーンなど演出は笑えるが、アクション要素は全く無い。内容自体も初見では理解が追い付かない*11
    • 選択肢の多さの割にはストーリーはステージ10以外は一本道で、エンディングも一種類しか無い。最後のある人物の生死は選択肢で分岐するが、エンディングの内容自体に大きな違いは無い。
    • 選択肢で遊んだり、NEWSの記事を集めたりと2周目以降も遊べる要素はあるが、後述するようにクリア後の引き継ぎ要素・クリア特典が殆ど無い為、一周が短いゲームならではの周回プレイの楽しみは多いとは言えない。
    • 総合的には値段を考えるとやや少ないボリュームである。特に本作は版権の影響か通常の商品より高めというのもある。
  • 周回要素がほぼ皆無
    • 今作は装備、アイテム、所持金、Mission&Episodeは全てリセットされ、引き継がれるものはCollection(KYOEI NEWS)の取得状況のみという寂しい物。ゲームプレイ面では実質、何も引き継げないに等しい。
    • せっかく豊富なネタ衣装が用意されているのに、それを2周目以降のゲーム開始時から着て遊ぶ事が出来ない。『絶体絶命都市』では衣装が引き継がれたのだが…。
      • また、主人公の初期装備は途中で入手は出来ないので、その周で選んだ立場の服装以外は手に入らない。道中で手に入る衣装は大半がフォーマル系やコスプレ系で、カジュアル系の衣装は初期装備以外では殆ど無く、そう言った服装でプレイしたい場合は辛い所である。KYOEI NEWSでは毎回ファッション誌がこれ見よがしに紹介され、初期装備限定のカジュアル衣装がPRされたりする*12ので、欲しい人は尚更歯がゆい事に。
      • 後の『絶体絶命都市4Plus』でもこの仕様が引き継がれてしまった。
      • アップデート(ver.1.02)によって、巨影メダルは引き継がれるようになり、メダルと交換できる装備品に限り間接的に引き継げるようになった。交換所では多くの装備が手に入るので、周回時のカスタマイズに関しては大幅に改善された。交換の為にはステージ1をまずクリアする必要があるが。
    • クリア特典も乏しい。アップデート(ver.1.03)で新しい立場が選べるようになったりネタ装備が追加されたが、その位である。
    • チャプターセレクトもない。プレイヤーが自分の好きな原作の巨影が登場する章を何度も遊ぶというプレイを想定しておらず、キャラゲーとして非常に残念な事になっている。
  • グラフィック
    • 裸になった時にあばら骨が浮いて少々不自然。手も骨がかなりくっきり見える。
    • その他の人物や背景のモデリングは悪いという訳ではないが、PS4のゲームとしては今ひとつ。元々PSVとのマルチプラットフォームを予定していた影響もあるのだろう。
    • モブキャラクターは多いが服装のバリエーションは少ない。ビジネススーツ姿のキャラはともかく、私服のキャラは似たり寄ったりの恰好になっていることが多い。
      • モブばかりではなく、カットシーンに登場するイベントキャラすらもモブの服装を使い回している事が多々。名有りのキャラが複数人同じ服装などというケースもある。もうちょっと種類を増やして欲しかった所である。
      • ラジオ局のイベントでは、そこで再会するコンビニ店員の私服とラジオで歌うアーティストの服装がそっくりというシュールさ。せめて直前のキャラとは変えるべきではなかろうか。
    • キャラのモーションはアイレム時代から格段に進化しているのに、あるステージでは何人ものモブが寸分のズレも無い一糸乱れぬ動きを見せるシーンがある。『パチプロ風雲録5』などあまりリアルではなかった頃から見られる演出だが、フォトリアルなグラフィックでやられるとギャグにしか見えない。
  • PS4のゲームでありながら処理落ちが多い。特にソルジャーレギオンが多数登場する場面は動きが遅くなる。流石に『絶体絶命都市2』のようにプレイに支障をきたす程ではないが、そんな所までシリーズの特徴を受け継いでどうするのか。
    • PS4 Proならスムーズにプレイできるが、処理落ち改善の為だけにわざわざPS4 Proを用意するのも…。
    • PSV版が開発中止になったのは、PS4でさえここまで処理落ちする内容をPSV用に最適化する事が難しかった為と推測されている。
  • 各ステージ開始時のロードが長く、結構待つ事になる。その分、ステージ中は目立ったロードも無くプレイできる。
    • 問題は死亡時のコンティニューのロードも同じくらい長い事である。死に覚えゲーの側面もある本作でこのロード時間は致命的である。可能であればSSDを用意したい。
  • ユキの着せ替えの場所が限られている。
    • 巨影も追跡者の気配も無い落ち着ける状況のみ、という事だが、その場所がゲーム全体を通して3箇所程度しかない。しかも予めある場所で選択肢を選んでいないとそれも不可能。
    • 『絶体絶命都市2』以来となる同行者の着せ替えだが、それを行える状況が限られている。衣装の数がかなり多いため勿体無い…*13
  • 衣装が脆い。
    • 少し攻撃を受けるとすぐに破損してしまう上、回収業者も特定の場所にしか現れない為、無事な衣装で進めるのは難しい。
      • 敵の攻撃を一発喰らうのはおろか、転倒するだけでも破れる。どんな脆い素材なのか…。破れない攻撃と言えば人間のパンチ、キック程度。
      • 歩いているNPCの前に立ち続けるとそのまま転倒させられてしまうので、巨影のいない平和な場面で一般人に押し倒されて服を失うというシュールな光景もあり得る。
    • 大災害の極限の状況で服がボロボロになっていく演出はリアルではあり、緊迫感が出ているが、お気に入りの衣装を綺麗なまま着続けたい人には困った問題である。もう少し耐久性があれば良かったのだが。
    • また、ほとんどの衣装は一段階破損するだけで上着部分が丸々無くなってシャツだけになってしまう。せっかく好きな衣装を着てもちょっとしたダメージで台無しになるのは勿体ない。
      • 破れるまでは行かないとしても、一部攻撃を受けたりローリングをするだけでビショビショに濡れてしまう。しかもこれは任意では乾かせず、わざと破損させて修理に出すしか無い。
      • 発表当初公開されていたイメージイラストではボロボロなスーツ姿の主人公二人が描かれていたが、本編ではこのような状態になれない。
    • 尚、今回はヒロインも攻撃を受けるが、不死身なので死ぬ事は無い。残念ながら服も破れない。
  • 乗り物関連
    • 作中にはいくつもの乗り物を操作するシーンがあるが、質・量ともにあまり良くはない。
    • オートバイは複数回乗るが、スピードが出ず爽快感が無い。そのくせ操作性も悪く、ちょっと障害物に掠っただけで方向が大きく変わってしまう。
      • 特に終盤、馬かオートバイかを選択する際にオートバイを選ぶとエンジンがイカれているのかと言うぐらいスピードが出ず、追ってくるソルジャーレギオンに袋叩きにされてしまう。馬の方が断然速い。
    • 自動車とレイバー(エイブラハム)はちょっと進んだだけで操作パートが終わってしまう。それも、どちらもオートバイと違って一回乗るだけで終了である。前者は他車や攻撃を避ける、後者はパンチでコンテナを破壊するというゲーム的要素があるのに勿体無い。
      • レイバー搭乗時には殴ると爆発してダメージを受けるコンテナもあるが、1つだけだしダメージもそこまで大きくないので事前にHPが少なくなっていなければ脅威にもならない。

シナリオ

  • なぜか『ガメラ』シリーズの影が非常に薄い。
    • ガメラのステージは4つ用意されているが、何れも人間サイズのギャオスやソルジャーレギオンから逃げるのがメインであり、巨大ギャオスやマザーレギオンなど『ガメラ』シリーズの敵巨大怪獣は登場すらしていない
    • OPムービーではガメラがレギオン草体に攻撃するシーンがあるが、本編には無く、レギオン草体の爆発を止められずに終わる。
    • 『パトレイバー』のイングラムも似たような扱いではあるが、主人公達を火災現場から救うという見せ場が用意されている。ガメラにはそれすらないのである。
    • 一応、あるステージの最後では主人公を追っているギャオスをプラズマ火球で攻撃するシーンがあるが、これは主人公を助けようとしている訳ではないので、ちゃんと避けないと主人公がガメラに殺される
      • もっとも、本作で扱われている平成シリーズのガメラは昭和シリーズのような人類の味方ではなく「地球とその生態系の守護者」として描かれており、怪獣排除のために周囲に被害が出る描写も少なくない。そう考えれば原作を踏襲しているとは言えるが、見せ場の少なさと相まってファンには不満が残る扱いでもある。
  • 巨影と関わらないシナリオ。
    • 巨影はあくまで背景程度の物であり、その足元を踏み潰されないように駆け抜けるシーンなどはあるが主人公のシナリオに直接関係することは少ない。言ってしまえばカメオ出演である。例外を挙げるなら主人公を直接狙うソルジャーレギオン、ダダ、ギャオスぐらいであろうか。
      • 本作は巨影が暴れる街でのドラマを描く物語である為、巨影は「舞台装置のようなもの」として使用されている。インタビューでも「原作のダイジェスト集にするつもりはなかった」と語られている事から、主人公達に関わらせないのは意図的であった模様。
      • 発売前から明言されていた通り、ヒーローの正体やロボットのパイロット、その関連人物と言った原作の登場人物も一切登場しない。
    • また、巨影同士のやりとりも分からないまま終わる。これも「あくまで逃げる事が主題のゲームであり、一般市民に過ぎない主人公が戦いの行方など知る由も無いから」という理由によるもの。戦いの結果が知りたければ原作を手に取って欲しいとの事である。
    • しかし著名な作品から数々の人気キャラが出演している以上、もう少しシナリオに関わって欲しいという声も大きい。上記のシナリオ不足も原因の一つと言える。
    • 人間側のシナリオはまとまっているし、意外性もあるのだが、アイレム時代のゲームと雰囲気が似通っており、悪く言えばディレクターの九条一馬氏とシナリオライターの高は車氏のいつものシナリオである。本作を「怪獣やロボットの災害による絶体絶命都市」として見れば間違いではないのだろうが、『巨影都市』としての独自性は薄い。
    • 事前に公言されていた通り、巨影の戦いは原作が同じもの同士でしか起こらず、ゴジラVSガメラ、ウルトラマンとエヴァンゲリオンの共闘など夢のクロスオーバーは一切ない。インタビューでは明確な理由は語られず、シナリオ上でも特に説明はない。
      • もしこの一点でも実現出来れば、ゲームの出来は別としても歴史的価値があったのだが…。やはり版権的に厳しかったのだろうか?
      • 因みに、「コンパチヒーローシリーズ」の一部の作品でゴジラVSウルトラマン、ドリームキャストのビジュアルメモリ専用ゲーム『モスラ ドリームバトル』と『ガメラ ドリームバトル』の対戦モードでモスラ対ガメラは実現しており、前例がない訳ではない。
      • 「そもそもクロスオーバーしないのならわざわざこれだけの版権の許可を得る意味は無い」という手厳しい意見もある。
  • 巨影の正体
    • 作中に登場する巨大生物・ロボット・宇宙人は一括して巨影(影)として扱われ、どれが本当の意味の巨影(ある存在を捕まえる為に宇宙から追ってきた存在「影」)でどれがそうじゃないのか分かりづらい。
    • レイバーはこの世界に元々あった事が作中の台詞から判るが、EVAや3式機龍(メカゴジラ)はニュースの記事などから地球上で建造された兵器であると辛うじて推察できる程度。ウルトラマンティガなどは人間を助けたり、人々のいる線路を壊さないように飛び越えたりと、原作通り正義のヒーローをやっている。
    • ターゲットを前にしても巨影によっては助けたりスルーしたりと行動が支離滅裂で、結局どれがエンディングで語られる「影」なのかが判然としない。
    • また、上記の通り巨影はあくまで舞台装置として用いられている関係上、本作の設定では多くが前述の「影」という事になっているのだが、原作ファンからしてみれば原作無視と受け取られる事もある。
      • クロスオーバー作品では世界観の辻褄を合わせる為に独自設定を付加する事は珍しくないが、本作の参戦作品はいずれも歴史が長く熱心なファンも非常に多い作品である上、クロスオーバー自体も無く、なまじ本作中でも原作再現シーンがある分、余計にそう思えてしまうだろう。
  • 相変わらず狙い過ぎの選択肢
    • この制作陣の作品では最早いつもの事だが、主人公の性別に関わらずパートナーは女性の「ヒロイン」なので、今回も女性主人公の場合は「百合」を思わせる選択肢が満載。女性主人公でもヒロインとの関係性で「恋人」が選べる時点で察せられるだろう。
      • ヒロインと絡む場面では毎度のように存在する為、女性主人公でのプレイは人を選ぶ事に。好きな人は良いが、耐性の無い人でもそんな選択肢にひたすら付き合う事になる。
    • それでも「嫌なら選ばなければ良い」で済んだ『絶体絶命都市3』に対し、今回はほぼそれ系しかない選択肢や、後述の通り女性主人公でもヒロインと「カップル」呼ばわりされるシーンすらもあり、最早そうプレイする事を強制されているとすら思える場面もちらほらと。ニュースでも時折カップルと書かれる。
  • そもそも全体的に男性主人公前提で作られている節があり、性別による展開の変化が無いので女性主人公だと違和感のある展開が散見される。
    • これも同制作陣の作品でよくある通りストーリー上のヒロインが既に存在するので、主人公は性別を問わず「ヒロインを守るヒーロー」にしかなるしかない。「ヒーローの物語ではない あなたの物語」だが
      • 昨今のエンターテイメント作品では「ヒロイン」とは本来の意味の「女性の主人公」よりも「主人公の伴侶」のイメージが強く、この製作陣の作品も常にそのスタンスで来ている。
      • それをまだ良いとしても基本が男性目線なのは変わらず、『パチプロ風雲録』で充実していた「女性主人公ならではの要素」もほとんど無いので、不遇さが否めなくなっている。
    • ニュースの文章は基本的に男女兼用なので、女性2人なのに「若者と女性」などという書かれ方をされることすらある。男女別の記事もあるが数は少ない。
    • 登場人物の態度もほぼ兼用。特にメインキャラの大塚は「彼女とデートか?」「お前たちカップルは」という台詞が主人公の性別で変わったりしないので、主人公を意味もなく女扱いしないキャラになっている。
      • 一応、あるシーンの選択肢次第では「ここはお嬢さんがたの為に俺が偵察に行くとしよう」と語るので、男扱いしている訳でもないようだが…。単に百合趣味なのかもしれない。
      • もう一人のメインキャラの柏木は終盤のイベントで主人公の性別に関わらず「あなたを見てるとを思い出す」などと言う。ただ、こちらは直後に「女の子なのに」とフォローは入れてくれる。
    • 登場人物の中で明確に女性として見てくれるのは、序盤の警察官*14と中盤に登場するカレー屋の店主ぐらいである。それも選択肢一つ分程度だが。
    • 人を背負って火災現場や巨影の戦いの真っ只中を突っ切るという、男性でさえきつい事を平気でやらされる。
      • うち一人は小さな子供なのでまだ分かるが、もう一人は成人女性である。他にやれる人がいないからとは言え、やはり男性主人公前提で話を作っている事が窺える。
    • そもそも選択肢自体、大半が一人称や語尾や一部言い回しを変えただけの男女共通である。上述の百合選択肢も男性用に作られた選択肢をそのまま女性側に持ってきている面が大きい。
      • 結果、ヒロイン以外の女性キャラに靡く選択肢も多く、女性主人公でもそのような振る舞いを取れてしまう。逆に男性キャラに靡く選択肢は皆無も同然で、この点でも男性視点で作っている事が分かる。
      • 男性ではユキに膝枕をしてもらえ、女性ではユキと服の交換が出来るイベントがあるが、性別で大きく変わる選択肢はその程度である。

総評

「『絶体絶命都市』と特撮・アニメのコラボ」と期待されたが、ボリュームは少ない上にそれを補う周回要素も薄い。
さらに、処理落ちや長いロードとPSV版を中止してPS4独占タイトルにした割にはスペック相応に仕上がっているとは言い難い。
メインシナリオも期待された巨影や災害のシナリオよりも組織の二人組からの逃走劇が目立ち評判は悪い。
題材自体は魅力的で、この開発陣の作品らしくネタとして楽しめる要素は多いのだが、イマイチ期待度を超えてこない。特にクロスオーバーや巨影が関わるシナリオを期待した原作ファンには「巨影の無駄遣い」とまで言われる様になってしまった。
このような問題点が際立った所為で全体的にAmazonやゲームサイトでも低めの評価を下されてしまっているのが実情である。
上記の問題点を許容できる人なら演出やネタの為にプレイしてみても悪くはないだろう。


余談

  • 過去の『絶体絶命都市』シリーズでは説明書の巻末に、その作品のメインの災害に対する災害マニュアルが掲載されていた。
    • それを引き継いでか、本作のWeb説明書には巨影の襲撃に際してのマニュアルが掲載されている。自然災害よりも圧倒的に遭遇する確率は低いだろうが、その時が来たら役に立つのではないだろうか。
    • また、公式サイトでは『空想科学読本』シリーズの柳田理科雄博士が本作に登場するギャオス・イングラム・モスラ、そして崩落する建物からの避難方法を検証している(アーカイブ)。
  • 早期予約特典として、「絶体絶命都市を生き延びた伝説の人物の衣装」として『絶体絶命都市』『絶体絶命都市2』の主人公とヒロインの衣装*15をダウンロードできるプロダクトコードが付属していた。また、登場作品の原作の衣装(科学特捜隊やNERVの制服など)もダウンロード可能だった。
    • また、購入店舗毎のオリジナル特典(作中のコスチュームの別カラー版)、ダウンロード版早期特典のトロ&クロが登場するサブイベントなど、早期購入特典が異様なほどに充実していた。
    • 原作衣装はそのステージに登場する巨影に対応したものに自動で変わるため、任意の衣装に着替えることはできない。この仕様のため、初回プレイ時に着ているとそのステージにどの作品の巨影が登場するのかが巨影登場前から分かってしまう。
    • 無論、今となってはいずれも入手不可だが。
  • 1年後にグランゼーラから絶体絶命都市シリーズ最新作『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』が発売された。鏡での髪型変更、衣装のデザイン、モブNPCが多数登場、金銭と買い物の概念、総資産など本作から受け継がれた要素・仕様が多い。
    • しかし本作から問題点がロード時間を除いて改善されていないばかりか寧ろ悪化しており、評価点すらも悉くスポイルされた劣化版のような作品になってしまっている。更にシステム、シナリオ共に出来が悪く、本作の方がよほど良作に思える程であった。詳細は当該記事にて。
  • 同社の漫画製作ソフト『マンガ・カ・ケール』では登場人物に着せられる服が何種類も用意されているのだが、私服枠の多くは本作に登場したデザインの流用である。
    • 主人公が装備できる服だけではなく、モブキャラ達が着ていた服も収録されている。両方をプレイすると「あ!あの服だ!」とすぐに気付くだろう。
    • 本作冒頭で「二葉ほのか」というアイドルのブロマイドが買えるイベントがあるが、これは『マンガ・カ・ケール』の「第1話ジェネレーター」で作成される漫画の登場人物が元ネタである*16
      • 「第1話ジェネレーター」とはその名の通り、いつものノリ全開の選択肢を選んでいく事で漫画の第1話を生成する機能の事。この機能で生成される漫画のヒロインが「二葉ほのか」である。但し、こちらのデザインは本作(及び、Unityのアセット)とは大分違う。
    • 余談の余談だが、この「第1話ジェネレーター」は主人公が男子生徒で固定という点もあってか、上記の通り何かと百合方面に傾きがちな同開発陣の作品の中では珍しくBLネタの方が仕込まれている。寧ろ普通の恋愛の要素は(恋愛漫画は選べるのに)ほとんど無い。
      • また、公式サイトで紹介されていた例では百合ネタ(破局もの)の方があった。もしかしてノンケは嫌いなのか?
  • 実在するカレーチェーン店“ゴーゴーカレー”が作中に登場する。
    • グランゼーラは設立当初は石川県金沢市(アイレムのご近所)に本社を置いており(現在は野々市市に移転)、プロサッカークラブのツエーゲン金沢を応援・協賛したり金沢の名所を公式サイトで紹介したりと地元金沢市に密着した活動を行ってきた。その縁もあってか「金沢カレーの火付け役」こと『ゴーゴーカレー』の店舗が登場している。店員の制服も入手可能。
    • 同店で有名な“メジャーカレー ワールドチャンピオンクラスを主人公1人で2人前食わされるお笑いイベントが用意されているが、単なるネタとしてのタイアップだけではなくストーリーに関わる人物に縁ある店となっている。
  • この制作陣の作品では植物由来の地名や人名が多かったが、本作ではその傾向が強まっている。
    • 舞台となる宮都市の地域名は「さくら」「あざみ」「すずらん」などどれも花から取られており、しかも平仮名表記で統一されている徹底ぶり。
    • 地名のみならず、「イベリスタワービル」「紅花記念病院」「ヒヤシンスソフト」「クンシラン建設」「エビネ出版」「調査船しばざくら」と、施設名や社名、船名など、これでもかと花の名前が用いられている。
    • この傾向は実質的な次回作『絶体絶命都市4』でより顕著になり、完全に地名が花で統一される事になる。よほど花が好きなのだろうか。それとも大抵は崩壊させるから嫌いなのだろうか。
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  • グランゼーラ
  • 判定不一致

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最終更新:2024年03月02日 20:44

*1 テレビアニメ版の『新世紀エヴァンゲリオン』ではなく『ヱヴァンゲリヲン新劇場版』から。登場する使徒も新劇場版準拠。

*2 講義帰りなので大学生。また、主人公が成人である事は作中の描写で分かる。

*3 謎の巨大怪獣が市街地で暴れ回る様子を、避難中の一般人がハンディカメラで撮影した映像…という形で描いたパニック映画。

*4 逃走用の乗り物を機動隊員から渡されるのだが、それが"オートバイか馬から選べ"という爆笑ものの超展開。機動隊員も平然と馬を提示し、主人公がそれを選んでも誰も突っ込まない光景は完全にギャグである。しかもオートバイより馬の方が遥かに速い。

*5 一応、馬の存在に理由付けはされているがそれもどこかおかしい。

*6 奇しくも、その追っ手のCVの奈良徹氏が過去に『パチプロ風雲録5』で演じたキャラも、同作の主人公のモノマネにあっさり騙されていた。

*7 導入部は『絶体絶命都市』そのままだが、地震は起きず主人公が新しい職場で暖かく迎えられ、これから住む街を満喫するだけという完全にネタに走った内容。そんな有様なので作中でも散々な評価をされている。

*8 着替えのチュートリアルも兼ねているが、それが「混乱に乗じて交番の扉をぶち破って勝手に制服を持ち出す」という発生条件なのもツッコミ所。

*9 女主人公の初期衣装か、主人公が所持している服の女性版を着せる形になる。例えば男性警官の服しか持っていなくても女性警官の服を着せられる。

*10 主人公の居場所が常に把握されている事については理由がある。

*11 エンディングを迎えて真相を知っていれば納得はできるが、それでもご都合主義は否めない。

*12 何故かそのPR記事や雑誌の表紙には主人公がまるでモデルのように描かれている。手抜きなのかツッコミ所としてわざとやったのかは謎。

*13 しかも衣装毎に初めて着せた時にコメントしてくれる。やっぱり勿体無い…。

*14 異性用制服を持ち出して勝手に着るイベントにて。

*15 『1』からは須藤と相沢の服。『2』からは篠原と藤宮の初期装備。

*16 使用されているモデル自体はグランゼーラがUnity Asset Storeで販売しているもの。