ポップンミュージック うさぎと猫と少年の夢

【ぽっぷんみゅーじっく うさぎとねことしょうねんのゆめ】

ジャンル 音楽ゲーム
対応機種 アーケード
販売・開発元 コナミアミューズメント
稼動開始日 2016年12月14日
判定 なし
ポイント ディズニーチューンズ以来となるロングノーツ導入
ナビゲートキャラ「ナビくん」登場
使い回しが多いどころか書き下ろしすら無くなるキャラクター
イベント楽曲の迷走
ポップンミュージックシリーズ


概要

アーケード屈指の長寿音ゲー「ポップンミュージック」のシリーズ24作目。
今作のテーマは「スチームパンク」。キャッチコピーは「かわいくて最高に新しい音楽ゲーム登場!」。
公式略称は「うさ猫」。タイトルが長いため、公式告知などでも基本的に略称の方を多用している。

特徴

  • 新たなナビゲートキャラクター「ナビくん」が登場。声優は村瀬歩。
    • タイトル画面や宣伝ポスター、ポップ等にもデカデカと登場しておりシステムボイスをすべて担当、チュートリアルも担当するなどありとあらゆる場面で存在をプッシュされている。
    • 「ナビくんの育成」という要素も実装。遊んだ楽曲に応じて5つの要素が成長し、一定量成長させることで「熱血」「かわいい」「キラキラ」「クール」「闇」の性格に成長させることが可能。もちろん外見も成長させた性格に応じて変更される。
      • のちのアップデートにおいて「ジェントル」「ツンデレ」「ヤンデレ」「フェアリー」「ワイルド」とさらにコアな性格が用意された。さらに面倒な条件を満たすことで「最終究極超ナビ転生」という特別な性格に成長させることも可能に。
  • 「ロングポップ君」の実装
    • 名称通りボタンを押しっぱなしにする縦長のポップ君。ポップンシリーズにおけるロングノーツは外伝作『ミッキーチューンズ / ディズニーチューンズ』や『うたっち』に搭載されていたのみで、本家シリーズでは長らく採用されてこなかった。他の音ゲーでは既にお馴染みともいえる要素がようやく実装された。*1
    • 始点及び終点の二か所で判定が発生し、ノーツ数も2個分として計算されている。
    • 終点でタイミングよく離す必要はないのも特徴の一つ。また、途中で一旦離してしまっても即座に押し直せばセーフとなるなど、ボタンの大きさを考慮してか継続判定が甘めになっている。
    • 2個分の判定だが始点でタイミングをずらしたり途中で離した場合終点の判定が消失する。
      • ただし始点を見逃しBADにしてしまうと終点の分の見逃しBADも含めて二重にゲージが減少するという仕様になっている。
  • 「クリアランク」の実装
    • 20 fantasia』のロケテストで実装されていたものの没となったランクシステムが正式実装。プレーヤーのスコア力を明確化した。
    • ランクは純粋に獲得スコアで決定され、S(98000以上)、AAA(95000以上)、AA(90000以上)、A(82000以上)、B(72000以上)、C(62000以上)、D(50000以上)、E(50000未満)。ただしクリア失敗の場合は最高でもランクAにしかならない。
    • なお、前作までの記録はランク無し扱いとなり、今作からプレーした楽曲のみにランクが付く。
  • 新オプション「GUIDE SE」の実装
    • 本作ではボタンを押した時に、通常の演奏ボタン音とは別に、判定に応じて変化するタンバリン音が追加された。
    • 「COOL」判定で音色が派手になり、「GREAT」/「GOOD」の時は控えめな音が鳴る。「BAD」判定時やポップ君が無いところで押しても鳴らない。
    • この実装によりタイミングを取りやすくなり、Sunny Park以降で版権曲を中心に存在したいわゆる「キー音無し」楽曲で主に効果を発揮する。
    • ガイドSEが不要な場合は従来通り「OFF」に設定することもでき、この場合は過去作同様に演奏音のみ(キー音の無い曲では無音)となる。
      • ただし今作ではデフォルトがONのため、前作までと同様にプレーする場合はOFFに切り替えが必要。
  • 公募楽曲「BEMANI NEW FACEコンテスト」採用楽曲
    • 前作『éclale』の稼働中に行われた3機種合同公募企画「BEMANI NEW FACEコンテスト」のポップン部門「キャラクターからクリエイト!ポップンオリジナル楽曲コンテスト」の採用曲が順次収録された。
    • 本コンテストは指定キャラクターまたは自由選択のキャラクターに合わせた楽曲を制作するというもので、キャラクターそのもののイメージに合わせた楽曲が多めになっている。
  • 投票企画「お願い公募」後半楽曲の収録
    • 前作『éclale』では途中までで終わってしまった「お願い公募」の残りのお願いが順次収録され、今作で完結した。
  • うさ猫スコアチャレンジ
    • 稼働途中の2017/2/15より実装された週替わりの課題曲をプレーしてスコアを競うイベント。
      • 過去作におけるインターネットランキングやbeatmania IIDXシリーズのウィークリーランキングに相当する物。
    • イベントに参加しても限定デコパーツはもらえないものの、課題曲はスコアチャレンジ専用の背景を使用してプレーする事になる。
    • 本作稼働終了した現在でも記録を閲覧する事が可能。
  • 「ポップンクラス」の実装
    • 稼働途中の2017/9/28より実装されたポップンの腕前を数値化する機能。プレー開始時とプレー終了後に絵と数字で表示される。
      • 過去作のNET対戦における部屋分けや、GITADORAシリーズのスキルに相当するもの。
    • プレー終了後に、プレーした結果に応じて数値が上昇することがある。なお、一度上がった数値が下降することはない。
  • 「ランダムセレクト」復活
    • ランダムに楽曲が選ばれるカテゴリが『Sunny Park』以来の正式復活。なお、前々作『ラピストリア』では削除されていたが時間切れで擬似再現、前作『éclale』では完全に削除されていた。
    • 『Sunny Park』当時と同じレベル別(1刻み)・バージョン別・BEMANI・ALL MUSIC(全曲)に加え、TV・J-ポップ(版権曲)限定のランダムも新たに加わった。レベル別以外は譜面種類の指定も可能。
    • なお、実装されているのはNORMALモードのみで、BATTLEモードは非対応。おそらく過去作のBATTLEモードで1P・2Pを異なる譜面難易度にしていた場合限定で発生していたカーソルループバグの対策のため、カテゴリそのものを使用不能にしたものと思われる。
  • DAILY MISSION
    • 稼働途中の2017/9/28より実装された機能。日替わりで出題される3つのミッションを達成することにより、通貨であるゴルトを獲得する事が可能。
    • DAILY MISSIONで獲得したゴルトはモードセレクト画面から行けるショップ画面でキャラデコパーツと引き替える事が出来る。

評価点

  • 新曲のEX譜面の無条件開放
    • 前作までは新曲のEX譜面について解禁が必要などの制約が掛けられていたが、今作ではシリーズで初めて稼働開始時点でデフォルト新曲全てのEX譜面が選択可能になった。
    • 隠し曲についても、楽曲解禁時点でEX譜面が選べるようになっている。
  • イベント楽曲の無条件解禁
    • 前作『éclale』では、前々作『ラピストリア』と前々々作『Sunny Park』の隠し曲が必要クレ数こそ少ないものの依然隠されたままだったが、今作稼働開始時点でようやく無条件解禁となった。
    • さらに、稼働後半の大型アップデートの際に前作『éclale』の楽曲も無条件解禁が行われた。
    • ただしSOUND VOLTEXシリーズとのコラボであるFLOOR INFECTION解禁曲は無条件解禁の対象外。これについては当時の他機種でも同様ではある。
  • 前作における未完イベントの救済
    • 前作『éclale』は公式の予定よりも短い期間で打ち切り終了を迎えてしまった関係で、ラスボスが登場しないどころかBEMANI NEW FACEやお願い公募といった様々なイベントもまた未完の正体で打ち切りとなってしまった。
    • 本作稼働の際に前作で配信されず終いだった公募楽曲やお願い内容を反映した楽曲の配信が一通り行われたことにより、イベントの行く末を見守っていたプレーヤー達を喜ばせた。
  • 「キャラから選ぶ」フォルダの追加
    • 今までありそうで無かった仕様。どのキャラがどんな曲を担当しているか非常に分かり易くキャラゲーとしても快適な仕様と言える。
      • 例えば楽曲「バイオミラクル」の担当キャラクターであるウパを選んで担当曲を選びたい場合、同キャラ時の2Pカラーはルパとなりウパの方ではなくルパの方に移動するのでそういう事を知らないと難儀する(特にミミニャミ担当曲でミミ・ニャミを選ぶと発生しやすい)。
  • 収録曲について
    • 今作では「お願い公募」からwacの星座シリーズ新曲「アルレシャ」、久々に登場となるアッシュ担当曲として明らかにパワーフォークシリーズを意識した「@you」、iconoclasmによる渋谷系楽曲「朝までワンモアラブリー(onemore 90's lovery)」、『REFLEC BEAT』シリーズのマスコット「パステルくん」を使えるようにというお願いにより実現した書き下ろし新曲「星屑ブレスレット」など、前作に引き続いてユーザーの様々なお願いが実現することになった。
    • 公募採用曲についても、今回はキャラクターをテーマにしていることもありキャライメージに合った楽曲が多くなっている。
    • 書き下ろし新曲では、今作で初登場となる新人女性ボーカリスト「MarL」による「哀彩」が登場し、彼女はその後も本機種を中心にBEMANIで活躍していくことになった。その他、万葉歌/防人恋歌の続編曲「防人想歌」、ナビくん自身が歌うキャラソン「メトロポリタン飛行」、約14年ぶりの復活となるユニットSchoolの新曲「ギンギンパーレー!!」、20 fantasia以来となる過去曲のREMIX群*2など、様々な楽曲が存在する。締めのラスボス曲には「辿る君を超えて」「o†o」の2曲が登場し、さらに過去に20のボーカリスト公募で採用された3人が歌うエンディングテーマ「No NAME Colors」で締めくくられた。
    • その他、他機種からの移植としてGFDM「Funky sonic World」やIIDX「moon_child」といったかつての名曲、jubeat「霖が哭く」やノスタルジア「羊皮紙の上の銀河」など新しめの楽曲、さらには稼働終了したBeatStreamや幻となったおといろはからの救済楽曲も登場した。
    • おなじみ「ひなビタ♪」からはトリオ楽曲やここなつ楽曲が収録された他、合同イベント「SWEET SMILE HEROES ビターでスイートな七人の勇者」から5機種合同の書き下ろし7曲が登場した。
    • 版権曲は、東方アレンジとしてSOUND VOLTEXやREFLEC BEATにも収録された「Help me, ERINNNNNN!! -VENUS mix-」、かつて行われた「BEMANI×東方Project」企画から「取り残された美術(Arranged:HiZuMi)」「ほおずき程度には赤い頭髪」等が収録、久々に収録となるボーカロイド楽曲には「六兆年と一夜物語」「マトリョシカ」「ドーナツホール」等の人気曲、アニメ曲も「ようこそジャパリパークへ(けものフレンズ)」「にめんせい☆ウラオモテライフ!(干物妹!うまるちゃん2期)」「君氏危うくも近うよれ(おそ松さん2期)」等が収録となった。

賛否両論点

  • 2年間に及んだ難易度インフレ
    • 2017年に稼働開始して以降、何と本作内で4つのLv50の譜面が追加された。それを除いてもLv50クラスの譜面が1つ追加された。
      • 特に一番インフレを起こしたのはナビフェスの最終ステージで解禁できる「o†o」。こちらは1947ノーツ+平均密度が約16Notes/secというトップクラスの物量を誇り、しかもラストの配置が12分同時押し+16分グリッサンドという前例を見ないラス殺しになっている。
  • 「ナビくんの育成」が強制イベント
    • 本作では前述したように、ゲームプレー終了後に選曲に応じてナビくんのパラメータが変動するのだが、これが毎回強制的に挟まれる。連打によるスキップもテンポが悪い。
    • ナビくんが進化したり親密度を上げた際の解禁要素は、一部のデコパーツとこのシーンでナビくんが喋るボイス種類の追加のみ。楽曲などゲーム本編に関わる解禁要素は一切存在しない。
    • このため、ナビくんに興味の無い人にとっては毎回いちいち無駄な時間を取られるだけの要素になってしまった。
  • 稼働初期の版権曲が全て男性ボーカルのみだった
    • 本作稼働開始時に収録された版権曲は、スマホアプリ『ときめきレストラン』からの新曲2曲*3、スマホアプリ『アイ★チュウ』からの移植曲「We are I★CHU!」、男性歌い手8人コラボ楽曲「Secret Answer」、筋肉少女帯によるアニメ『うしおととら』3期OP「週替わりの奇跡の神話」、そしてVENUSによる東方アレンジカバー「Help me, ERINNNNNN!! -VENUS mix-」と、バリエーションはあるものの6曲全てが尽く男性ボーカルと非常に偏っていた。
      • これについては、本作のコンセプトテーマは「女の子が遊びたくなるポップン」とされていたことも関係していると思われる。
    • なお、その後アップデートで追加された版権曲は女性ボーカルものも多くなっており、比率については最終的に均等化されている。
  • デコパーツの入手条件について。
    • 20 fantasiaのファンタジアパスポートから始まったpop'nにおけるカスタマイズ要素はゲーム内で様々な条件を満たす事によって様々な形の物が解禁されていくのだが、その条件探しが近年のpop'nにおける「やり込み要素」の一つとしてヘビープレーヤーから受け入れられていた。
    • しかし、今作のデコパーツ数は前作から急に減少。それに伴いパーツの獲得条件も基本的に「ナビ君を特定の形態に進化させる」「ナビ旅道中で宝箱から入手」「ショップ画面で月毎に入荷されたパーツを購入」の3種類前後しか無くなってしまった。
    • 当然ながら本作で導入された「うさ猫スコアチャレンジ」や恒例のKACエントリー特典でもパーツは入手出来ない。
    • デコパーツの入手条件が絞られた点については、ライトユーザーからは「むしろ簡単にパーツを集められる」と好評なのだが、従来のシリーズからのプレーヤーからは「似たようなパターンばかりで面白くない」と批判されてしまい賛否両論。
  • ナビ旅「音のかけら」にて解禁された「НУМЛ」(ヒム)について。
    • お願い公募「wacさんとPONさんのズッ友ソング」の実現により稼働1週間後から解禁可能な楽曲だったのだが、なんと稼働初期にもかかわらずEX譜面レベル50という高難易度曲となっていた。楽曲・譜面共にこれ自体は好評である。
    • だが、まだ稼働したばかりという不自然なタイミング、「音のかけら」という解禁ステージ名および雰囲気、担当キャラクターの名前が「エクラ」、何より前作『éclale』の書き下ろしラスボスが事実上不在だったということも相まって、前作から作品をまたいで現れた「遅れて来たラスボス」なのではないかという疑惑が尽きない楽曲となっている。
      • 前作のスターメイカーと違いナビ旅には会話デモが用意されていなかったため、エクラがどのような立ち位置だったのかは一切謎に包まれており、前作ラスボスが雑に出現したような形となってしまったことは批判を招いている。

問題点

  • ストーリー要素の廃止
    • 前々作『ラピストリア』で好評だったストーリー要素は今作では採用されず、ナビくんの掘り下げに徹したことはストーリー要素を評価していたユーザーの多くから批判の声が上がった。
    • 一応、解禁イベント「ナビ旅」の最終ステージ、「ナビフェス」の最終ステージにはそれぞれ短いながらもナビくんを中心にキャラクターが会話するスキットが用意されており、特に最終段階のものは本作そのものを締めくくる綺麗に完結した内容となっていた。前作が尻切れトンボに終わってしまったこともあり、これについては評価されている。
    • ストーリー要素の廃止については「初期のポップンに原点回帰した」という意見もある。
  • 過剰なキャラクター使い回し
    • 2017年12月25日のアップデートで登場した「エステル」を最後に、新規アニメ描き下ろしのキャラクターは登場せず、次回作の稼働まで一人たりとも登場しなかった。
    • 挙句の果てには、ラスボス曲担当の「MZD」2種類すらどちらも過去のアニメの使い回しだったため、キャラクター目当てのファンを落胆させた。
    • 一応、アニメ使い回しキャラクターについても新曲の場合は基本的に立ち絵イラストのみうさ猫の新画風(いわゆるラピス絵)で描き起こされてはいるのだが。
    • もっとも、近年(Sunny Park以降)のポップンは公募や移植曲を中心に既存キャラクターの流用が目立っていたのだが、最低でもデフォルトオリジナル曲や個別解禁イベントの楽曲では新キャラや新アニメの書き下ろしが行われていた。
      • だが、今作後半でとうとう新キャラはおろか新規アニメの書き下ろしすらなくなってしまったため、これまでポップンをプレーしてきた多くのファンから非難の声が挙がるのは仕方が無い。
  • シリーズ史上2例目・3例目となる外部版権キャラクター削除
    • 2017年7月14日のアップデートにてラピストリアで登場した外部版権キャラ「ふなっしー」が削除。過去の「チェリリー&スージー」に次ぐ削除キャラとなった。
      • さらに同月26日には期間限定の特殊キャラクターであった「ディズニー ツムツム」も削除となった。
      • ただしこれらについては版権曲の削除と同様、外部との契約満了によるもののため仕方ない面もある。
  • コメントパーツ・吹き出しパーツの廃止、エフェクトパーツのリセット
    • 今作では、前作まで存在した2つの獲得コメントを組み合わせて作るコメントパーツが廃止されている。これに伴い、コメントを入れる吹き出しパーツも廃止。
      • これに関しては前作までにおいて編集で不快・卑猥なコメントを作り出すプレーヤーが存在したことが原因の一つと思われる。コメントパーツ自体は大抵キャラクターの台詞の一部だったのだが、2つ組み合わせることによって意図せずそのような不適切なコメントを作れるケースが存在してしまっていた。
    • コメントと吹き出しパーツの廃止によって集められるデコパーツに実質制限が出来てしまった点から、キャラクターの親密度(ハート)を貯めることによる特典が一切無くなってしまい、「ハートの溜めがいが無い」とヘビーユーザーから指摘される事もあった。
    • 残るエフェクトパーツについても前作までのものは完全撤廃され、今作で一から集め直しとなった。
    • ただ、これらは稼働直後の段階での出来事で、後期はデコパーツが増えた事もあってか集めがいも増している。
  • クリアメダルの形状変更による見づらさ
    • 本作ではスチームパンクという作風に合わせたのか、クリアメダルの形が歯車型に変更・統一された。
      • それぞれ、前作までの★型→歯が12本の歯車、◆型→歯が6本の歯車、●型→歯が3本の歯車、若葉→緑の丸(歯無し)の中に若葉マークに対応している。歯が多い歯車ほど良い結果になると考えてよい。
    • しかし歯車という関係上、総じて円形をモチーフにしているため似たような見た目となってしまっており、かえって分かりづらくなったという意見が多かった。
      • さらに今作ではクリアメダルの上にクリアランクの文字が重なって表示されることも見づらさに拍車を掛けている。
  • キャラクター選択時間の短さ
    • 過去作から継続の問題点であるが、本シリーズはキャラクターが非常に多いにもかかわらず、キャラ選択の制限時間が25秒しかない。
    • そのくせ、モード選択画面はデコパーツの購入があるためか90秒とかなり長めに取られている。このため、モード選択の余った時間をキャラ選択に分けてほしい、もしくは共有にしてほしいという声もある。
  • BATTLE HYPER譜面の大幅減少
    • 前作の時点で一部の楽曲に用意されなくなっていたが、今作ではさらに大幅減少し、版権曲と『ときめきアイドル』からの移植曲に限定されており、他の大半の曲のBATTLE譜面はNORMALのみとなっている。
  • 「お願い公募」の最終配信曲について
    • 前作から引き続き「お願い公募」の残りの楽曲が本作で順次配信されたのだが、最後のお願い採用のみ約5ヶ月もの期間を空けて大幅に遅れて配信されることになった。
    • さらに、採用されたお願いは「U1 overgroundのバキバキのREMIXが聞きたい」であったのだが、実際に収録されたのは「REMIXの予定がなんとご厚意で新曲となって登場!」(原文ママ)とのことで、完全新曲「未完成ノ蒸氣驅動乙女」であった。
      • 新曲自体の評判は悪くないものの、せっかくのお願い採用を捻じ曲げられて採用されたことに変わりなく、果たしてこれが「ご厚意で」と言えるのかは疑問である。
      • 元々この企画は複数のお願い候補からユーザー投票で選ぶというもので、他に不採用となったお願い候補も多数存在していたため、本件については「U1氏の新曲を入れたいのならわざわざお願いの解釈を変更してまでこの枠にねじ込まなくても良かったのでは」「REMIXが実現できなかったのなら他の不採用となったお願いを実現することはできなかったのか」など、批判されることが多い。
  • 終了済みイベントの解禁手段が存在しない
    • 本作は評価点の項にあるとおり、過去のバージョンにおけるイベント楽曲が無条件解禁された事が喜ばれたが、その反面として現在終了しているイベントの楽曲を自力で解禁する手段が一切無くなってしまった。
    • 本作稼働時点ではéclale曲を自力で解禁出来ず、大型アップデートでの無条件解禁まで約半年も待たなければならなかった。
    • また、前半イベント「ナビ旅」の解禁曲もイベントが終了した後はしばらく解禁する手段が無くなってしまい、イベントの終了から約半年以上経過した後に行われた無条件解禁まで未解禁者のプレー手段が途絶えてしまった。
      • 「ナビ旅」隠し曲の中には公募採用曲やお願い公募曲も一部含まれていたため、せっかくのユーザー公募であるにもかかわらずイベント期間で解禁できていなかった人はしばらくプレー不可能という状況にもなっていた。
    • 「過去のイベント曲が半年以上解禁不可能状態になる」という点は近年のBEMANIシリーズでよく問題視される事である。しかしポップンの場合は前2作で過去バージョンのイベント曲は稼働初期から解禁とプレーが可能になっていた状態から本作で現在の仕様に変更された事がプレーヤーの反感を買ってしまった。
  • 前半の解禁イベント「ナビ旅」の楽曲について
    • 前半の解禁イベント「ナビ旅」では開始からしばらくの間はこれまでのシリーズ作と同様に非公募のオリジナル曲や移植を中心に解禁する内容。公募採用曲やひなビタ♪曲は基本的にデフォルトでプレー可能という事もあってかプレーヤーにも触れやすく、比較的棲み分けがなされていた。
    • しかし、2017年4月末に配信された「飛空艇グレン号」を皮切りに一転し、これまでのシリーズで主な解禁曲と扱われていたオリジナル・移植曲の総数が7曲と急に減少。その一方で残りの解禁曲はこれまでデフォルトで登場していた公募採用曲やひなビタ♪曲が隠し曲に充てられるという、従来のシリーズ作から見て異様な状況になってしまう。その結果、デフォルトでプレー可能な新曲の減少や上述した「終了済みイベント」の問題に繋がる事になってしまった。
      • ポップンにおけるひなビタ♪関連曲がイベント隠し扱いになるのは、前作で行われた「日向美ちくわ姫選手権」の5曲やラピストリアの「日向美ビタースイーツ♪ & ここなつフェスティバル!」の2曲といった前例も存在するので一概に問題視される点ではない。だが、これまでの隠し扱いだったひなビタ♪曲は合同・連動イベントといった「特別な機会」に解禁出来た楽曲であったことに対して、今回の件で通常のひなビタ♪曲までイベント隠しにされてしまったのは異常である。一体どうしてこうなった?
        また、これまでのひなビタ♪曲はデフォルトでプレー出来たことから多くのプレーヤーにも触れやすい楽曲の立ち位置が人気の秘訣だったのだが、「ナビ旅」後半以降に登場したひなビタ♪関連曲の多くがイベント隠しにされたことによってプレーまでに楽曲解禁が必要に。これによって、楽曲初めてプレーする際のハードルが上昇し触れにくくなってしまった。
    • ちなみに、後述の「ナビフェス」で解禁出来る楽曲「The last of world music」の担当キャラクターのエステルは容姿やアニメの内容がどうしてもナビ旅を思い出させる内容になっていることから、「本来は「ナビ旅」で登場する予定だったオリジナル楽曲のいくつかが「ナビフェス」の方に回されたのでは?」とプレーヤーから噂されているとか。
      もっとも、ポップンでは過去にSunnyPark収録の「ナイトメアメタル/背徳の邪悪のエピタフ」「ロマスゥィング/Tears In The Light」の2曲でも本曲の様に「本来は別のイベントのために用意された楽曲なのでは?」と噂されていたことから、本曲だけの問題では無いのだが。
  • 後半の解禁イベント「ナビフェス」について
    • 前半の「ナビ旅」がナビくんの日記等の要素を用意していたのに対し、後半の「ナビフェス」は演出等が寂しく盛り上がりに欠けるイベントでお世辞にも評判は良くなかった。
    • 曲数の少なさや使い回しばかりのキャラ、やけに重い解禁、スチームパンクというテーマとは無関係のイベントであることも悪評の原因となってしまった。
      • 今作のラスボスやED曲といった最終解禁要素が登場する「RAINBOW STAGE」の出現条件は「全てのステージをクリアする事」。
        とどのつまり、従来では無条件で解禁されていた筈のひなビタ♪曲や今作で開催された合同イベントであるBEMANI SUMMER GREETINGSの楽曲、BeatStreamやときめきアイドルからの移植曲といった、イベント本編の楽曲と共に長期に渡って追加された所謂「寄り道」の要素が強い楽曲も全て解禁しなければラスボス曲を拝める事すら出来ないという事になる。これに加えて、1ステージ辺りで解禁に必要なクレジット数も10以上と重め、かつRAINBOW STAGEの配信から殆ど間を置かずに次回作が稼働してしまった事から、今作の稼働当時にエンディングまで辿り着けたプレーヤーの数も従来作と比べて少ないと思われる。
      • 近年のBEMANIで開催されている合同イベントの楽曲は今作のナビフェスのように通常の解禁要素に組み込まれている物も見受けられているものの、その殆どはラスボスまでの道中から外されている事によって、相対的に「寄り道」の旨も強くなっていた。しかし、それらに該当する楽曲群がラスボスまでの道中に組み込まれた事で、結果的に「何でもかんでも楽曲を解禁しなければならない」という状況に陥りがちになってしまい、結局のところ「やらされている」感が否めなくなったのは致しがたない。
      • 前述通りエンディングだけは綺麗に締めくくっているのだが、設定上フェスでなければならなかった必然性などは薄く、唐突なイベントであったのは否めない。
    • なお、楽曲を解禁可能なステージのうち3月末に配信された「GOLD STAGE」までは書き下ろしのオリジナル曲が大半を占めていたり、それまでのステージ名に何かしらの「色」が冠されていたことから、「本来はGOLD STAGEの後にRAINBOW STAGE(ラスボス・ED曲)が来る形だったのでは?」と言われている。それまでの間に何かしらの方針の転換があったと思われるのだが、いずれにせよ憶測の域を出ない。
    • また、ラスボス及びエンディングが配信されてからわずか1ヶ月で予告なく次回作稼働となったため、事前告知無しに突然ナビフェスが終了してしまった件については批判されてしまった。
  • ナビくんの育成
    • 選曲した曲に応じて5つの属性が変動、それを満たせば色々な姿に進化出来るというものであるが、増加だけなら何も問題はないのだが減少するという点が非常にクセモノ。普通に選曲していると一部の属性だけに偏る事が多いので非常に難儀。なお腕前は一切問われない。
    • 公式サイトには進化オススメ曲が紹介されているので、それだけを選曲していけば最終形態にもなれる。しかし、プレーヤーの時間も予算も限られた中でこういう事で選曲を制限されるのは不評とされた。
    • なお、苦労して最終進化させても解禁要素はボイス程度しかないため、ゲーム本編に影響する要素ではなかったのが幸いではある。
  • ゴルトについて
    • 今作の後半ではゲーム内通貨のゴルトが登場し、消費してデコパーツを購入出来るようになったのだが、毎日条件が変更されるDAILY MISSIONをクリアする事でしか獲得する事が出来ない。
    • しかも、1日で獲得出来るゴルトの最大値も40に固定されているのに対して、ショップに入荷されるデコパーツの種類は非常に多いという事から、デコパーツ集めを目当てにプレーする場合は、ほぼ毎日のプレーを強制させられているのも同然。当然、自宅とゲームセンターが遠い関係上月1-2回のペースで通っているプレーヤーに対してはかなり酷な条件と言わざるを得ない。
      • 前期のナビ旅から今作を始めていた場合は、ショップ内のデコパーツからナビ旅で獲得した物が購入済みになるという救済措置があるが、ショップ内のアイテムの種類は非常に多いので結局は焼け石に水。

総評

本作のシステム面では元々完成されていた内容にロングノーツやポップンクラスといった更なるシステム改善・追加が行われたこともあり、音ゲーとして遊ぶ分には従来通り安定した内容を保っている。

一方で、過去曲解禁の廃止やキャラクターの会話などのストーリー面、極端に減少した新キャラクター、カスタマイズ要素の減少にポップンミュージックカードの廃止等、過去作で好評だった要素の数々がオミットや簡略化、内容の迷走が目立つゲーム内イベントなどの看過できない点もまた多い。

結論としては、本作はAC版ポップンシリーズの中では打ち切りで終わった前作『éclale』より1ランク下の評価と言わざるを得ず、本作の不評が20周年を目前に控えたポップンシリーズにおける懸念材料と捉えられてしまったのは否めないだろう。


その後

  • 2018年10月17日にてシリーズ25作目かつ20周年記念作品にあたる次回作『ポップンミュージック peace』が稼働開始した。
    • しかしこのpeaceは何と稼働開始日の前日に最新作を発表するというSOUND VOLTEX IV HEAVENLY HAVENより更に極端なケースが起きてしまった。
    • 本作の解禁を途中まで進行していた人にとっては、予告無くイベントを終了されたのと同義であり一部では話題になった。(次回作で順次解禁は行われているため大きな問題にはなっていない。)
    • たとえ解禁が終わっていたとしても、本作のやり収めプレーやお別れプレーと言ったファン恒例の行事は一切出来ず、本作の雰囲気が好みだった人にとっては非常に疑問点の残る幕切れとなったのは事実だろう。
  • peaceでは再び画風が一新され、ポッパーには超賛否両論だったラピス絵に幕を閉じる事になった。また、本作の解禁楽曲は後に全て通常解禁された。

余談

  • サウンドディレクションに関して
    • 本作ではAC6以降、ディレクション職を長らく務めてきたwacがノスタルジアのディレクション業務に異動したため、本作はPON単独のディレクションとなった。
  • アップデート頻度の減少
    • 前作までは基本的に約1ヶ月毎にアップデートが行われていたが、今作から約2ヶ月おきに変更された。
    • ゲームバージョンの更新頻度が変更された理由として考えられるのは、これまでのアプデではアプデ=新曲追加を予想するプレーヤーが多くなったことと考えられている。
    • ちなみに2019年7月の版権曲削除不発発生時には(本来朝に設定されていたはずの)フラグを修正して対処したため、前作での対処内容(翌日からのイベント用のデータの実装+削除が不発した曲のデータを削除という形のアップデート)から筐体上では2か月の間データは残存していたのではないかとみられている。
  • 公式サイトについて
    • 本作の公式サイトは稼働当初はこれまでと同様に書き下ろし楽曲の紹介ページが掲載され、作曲時の裏話や担当キャラクターの解説を閲覧する事が出来ていた。
    • しかし、稼働後半のナビフェス曲出現の頃より更新が止まってしまい、楽曲紹介ページが公式サイトに一切掲載されなくなってしまった
      なお、楽曲紹介ページの未掲載については次回作『peace』でも継続中。公式Twitterが関係者のコメントを積極的にRTするなどの措置を行っているため、どうやら楽曲紹介は廃止にする方向のようである。
    • ちなみに、公式サイトのメニューには「楽曲キャラリスト」という項目が存在したのだが、長らく「もう少し待っててね!」と表示され内容が存在しないまま、同項目の詳細が明らかにならないうちに次回作に移行、さらに2019年7月10日をもって本作のe-amusementデータ閲覧サービス終了と共に同項目の閲覧も終了になる。一体何のための項目だったのか……。
  • ポップンミュージックカードについて
    • 本作でも過去のシリーズ同様にキャラクターの公式イラストが描かれたポップンミュージックカードが存在するのだが、今作の登場分は第1弾のみ。以降のカード機能は後に稼働した「カードコネクト」(後述)に受け継がれる事になった。しかし、今作後半の段階では新弾リリースの音沙汰が途絶えてしまい「カードは廃止されたのも同然」と考えるプレーヤーを多発させてしまった。
      • 現在のポップン筐体ではカードを取り扱っている関係で専用の取り出し口が設けられているのだが、新弾の登場が無くなった後はほぼ意味が無く、力を入れていた頃の名残の様な状態になっている。
        また、カード新弾のリリースが無くなったことにより、1ステージだけプレーする機能は未だカード在庫を持つ希少な筐体のみとなり、実質的に廃止も同然となった。
      • カード新弾のリリースが無くなった事の影響で、第1弾以降の新キャラのプロフィールの閲覧が不可能になったのだが、20周年を記念して制作されたサントラに付属しているキャラクターDVD(後述)でこれまでのシリーズに登場したキャラクターと共にプロフィールが掲載された。
      • 今作の段階では今後のポプカ展開は不明だったが、次回作のpeace稼働中に「カードコネクト」という周辺機器が稼働。同機器はBEMANI機種のカード排出機能を一つにまとめた物になっていて、結果的にポップン筐体分は本作の第1弾が事実上の最終弾として扱われる事になった。
    • 本作のレアカードにもラッキーコードが存在しているが、レアカード全てにコードが付属するようになった代わりに、コード特典が公式サイトで行われた懸賞の抽選券に変更されてしまったのも批判が挙げられていた。
  • サントラについて
    • 本作のサントラは稼働末期に発売された1種類のみでの発売になった。
    • 1種類のみでの発売故に稼働前後期の楽曲と後期éclaleが収録されている大ボリューム。また、同作のサントラ内にはBeatStreamシリーズやNEW Generation 夏の流星フェスタ2016といった初CD音源化楽曲も多く収録されている事も多くのBEMANIプレーヤーの注目を集める事になった。
    • コナミスタイル限定版ではうさ猫サントラに加えてポップン稼働20周年を記念したサントラとキャラクターDVDのセットで発売。
      • 20周年記念サントラは17 THE MOVIEからéclale vol.1までのサントラのlong ver.を収録している*4。これに加えてDisc 8にはボーナストラックとして書き下ろし及びリミックスによる新規4曲が収録されており、後にpeaceへゲーム収録された。
      • キャラクターDVDは過去に発売していたキャラクターBookシリーズとほぼ同じ内容のキャラクター紹介をメインとしているが、これまで書籍化されていなかった分も含め、初代からうさ猫までの全てのシリーズ作のキャラクターをほぼ網羅している*5。加えてディスク媒体故に紹介作品毎にその作品を代表する楽曲がBGMとしても使用されている豪華版である。
        しかし、キャラクターBook時代の誤植が一部修正されていない上に新たな誤植も発生しており、キャラクターが多いこともあってかデータミスやバージョン違いイラストの収録漏れがあるなども見られる他、DVD媒体であるにも拘らずムービーキャラ以外は基本的に書籍版同様の静止画のみであり、さらに収録画質も良いとは言えない点などが惜しまれている。
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  • ポップンミュージック

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最終更新:2024年04月16日 17:46

*1 この実装により、現行BEMANIでロングノーツが存在しないのはDrumManiaのみとなった。

*2 一応、前作で「恋愛観測 -VENUS Mix-」といったカバー等は存在した。

*3 ラピストリアではオリジナル曲扱いだったが、その後コーエーテクモに運営が移行したことで今作では版権扱いとなっている。

*4 16 PARTY♪までの楽曲はこれ以前に出たpop'n music SUPER BEST BOXに収録されたため、それの続きという扱いと思われる。

*5 ただし外部版権キャラクターや、アニメロ・ディズニー・ぱずるだま等の一部の派生作品はフォローされていない。