WILD GUNS

【わいるど がんず】

ジャンル ガンシューティング・アクション
対応機種 スーパーファミコン
発売・開発元 ナツメ
発売日 1994年8月12日
プレイ人数 1~2人
定価 9,200円(税別)
判定 良作

概要

ゲーム開発の下請けとしてそこそこ名を知られたナツメが自社発売したシューティングゲーム。
NAM-1975』のようにキャラクターと照準を操作しながらステージをクリアしていくSF西部劇アクション。


特徴

  • 操作は以下の通り。
    • Yボタン押し続けで射撃、連打して離すと投げ縄で敵の動きを一時的に遅く出来る。
      • 敵を倒した時に出現するアイテムで武器を切り替える事が可能。弾数制限があり、使い切ると初期装備に戻る。
      • 射撃や投げ縄で敵の弾を破壊する事も可能。敵の弾を破壊していくとゲージが溜まり、最大になると無敵のガトリングモードになる。ガトリングモードはゲージがなくなると終了する。
    • 至近距離の敵の近くにいくとキャラクターの体が光り、この状態でYボタンを押すと自動的に近接攻撃の「殴り」が発動する。
    • Xボタンで無敵+画面全体攻撃のボンバー。回数制限があり、アイテムを取得する事で増やせる。
    • Bボタンでジャンプ(2段まで)。射撃中は左右へのローリングとなり、一瞬だけ無敵になれるがローリング直後は隙だらけ。
    • なお、上記のボタン設定はオプションから変更可能。
  • プレイヤーは男性のクリント、女性のアニーから選んでプレイ出来る。
    • キャラクター間の差は殆どなく、アニーの方が防御力が高いと言われている*1*2
    • キャラクター選択時、ABXYの各ボタンで色を変更可能。
    • 2人同時プレイも可能。
  • ステージは3つのエリアで構成されている。
    • 1、2エリアはタイマーが0になるまで粘る事で中ボスが登場して倒すと次に進める。タイマーは敵を倒す事で早く減る。3エリアでは巨大ボスとの戦闘が待っている。
      • ただし、一部ステージはこの構成が通用しない場合もある。
    • ステージ2以降はステージ選択制になり、好きな順番で攻略が可能。オプションから難易度も変更出来る。
    • 2ステージクリアするごとにスコアを稼げるボーナスゲームで遊べる。
    • また、本編以外にボーナスゲームで争うVSモードが用意されている。CPU対戦と2P対戦の両方が楽しめる。
  • 一撃死+残機制。コンティニュー制限はないが、コンティニュー時はステージの最初からとなる。
    • 残機は10万点ごとにエクステンドする。敵を連続して倒していくとコンボとなり、スコア倍率にボーナスがかかる。

評価点

  • SFでありながら西部劇風の世界観。
    • 最初のステージ「CARSON CITY」などはまさしく西部劇の街。ここにロボットが出てきたり、ボスとして巨大ロボットや火炎砲を搭載した戦車が登場するというトンデモっぷりが独特の持ち味となっている。
    • ドット絵も非常に美麗で、細部まで描きこまれており、キャラクターのモーションも秀逸。
      • 背景もしっかりしており、一見西部劇風ながらさりげなくメカが配置されている序盤、巨大要塞が登場する終盤まで異なる要素を上手くミックスしている。また、後述するオブジェクト破壊も非常に細かく描かれており、様々な場所が反応する。作りこみが素晴らしい。
    • BGMは作曲者いわくかなり苦心した出来で、今聴くと厳しいとの事だが、印象に残る楽曲やジングルもあり、雰囲気を盛り上げるのに一役買っている。
  • 難しくも爽快さを兼ね備えたゲームバランス
    • ゲーム面はナツメらしく、ややアーケード寄りの難易度で難しめだが、決して理不尽ではなく丁寧に調整された良バランスになっている。
      特に敵の弾を破壊できる要素のお陰で、大量の敵が出てきた時に照準を自キャラ近くに移動させれば割とどうにかなり、適当に2段ジャンプしているだけでも回避可能。危ないと思えば即ボンバーと回避手段が多く用意されており、そうこうしている内にガトリングモードが発動して一転攻勢できるカタルシスは爽快感抜群。
    • 他にも敵の投げてきたダイナマイトを拾って投げ返す事で広範囲を攻撃できたりと攻略に役立つ要素も多く、敵の出現パターンやアイテムを出す敵の配置も決まっているので、覚える事が重要。
    • 敵側に対してかなり有利に見えるが、弾が出ないマシンガン系攻撃やこちらの動きを止めるマヒ弾を撃ってくる厄介な敵も存在する。こういった敵への対処法を見つける事も攻略の上で重要になってくる。
    • また、画面内の様々なオブジェクトを破壊可能で、ちょっとした物でも反応してくれるため小気味良いギミックとなっている。一部オブジェクトは破壊すると敵の出現を抑えられたり、破壊するとアイテムが出現する。残機を増やすのにも役立つので積極的に破壊したい。何よりも画面中のあらゆるものをガチャーンガチャーンと破壊していく快感を楽しめる。
      • コンティニューは無制限なので、頑張れば最後まで遊べるあたりは良心的。協力プレイなら単純に火力が上がるので難易度も下がる。
    • コンボや敵を倒した時に出現する宝石を獲得するとクリア時にボーナスが加算されたり、クリアボーナスは後回しにしたステージほど高くなるなどスコア稼ぎ用の要素も用意されているので、残機も増やしやすく、スコア争いも熱い。

問題点

  • 慣れるまで忙しい操作性
    • よく言われるのが使用するボタン数の割にアクションが多いため非常に忙しい操作を強いられるという点。
    • また、ボタン数が少ないだけに操作が分かりづらい部分もある。SFC専用ソフトでありながら全てのボタンを使い切れていない。もっとも、使用するボタン数が増えれば、操作がさらに忙しくなってしまうかもしれないが。
      • 実際、ゲームセンターCXで本作に挑戦した際、有野課長も近接攻撃のやり方が分からず混乱していた。説明書を見ればいいだけではあるが直感的ではないと言える。
  • 難易度の高さ
    • 前述通り救済措置や攻略のためのテクニックも豊富に用意されているのだが、素の難易度の高さからライトゲーマーには敷居が高いと言える。どちらかと言えばアーケードゲーマー向け。

総評

難易度高めながら丁寧に調整された絶妙なゲームバランスで何度もプレイする内に上達が感じられ、SF+西部劇の独特の世界観も独特でグラフィックやBGMに至るまで全体的な完成度の高い作品。
発売当時は出荷数の少なさなどからマイナーであったが、現在では隠れた名作として評価されている良作である。
生産数が少なかった事もあって現在はプレミアが付いている。今からプレイするなら後述のリメイク版が色々良くなっているのでオススメ。


余談

  • 前述の通り、ゲームセンターCX第21シーズンの最後を飾るソフトとして挑戦が行われた。
  • 翌年に発売された『ザ・グレイトバトルV』はキャラクターと照準を動かすシューティングパートや西部劇風のSFなど本作を模倣したような要素が多い。
    • 一応、敵弾破壊やボンバーなどが存在しないといった違いがある。

WILD GUNS Reloaded

【わいるど がんず りろーでっど】

対応機種 プレイステーション4
Nintendo Switch
Windows 7~10(Steam)

発売・開発元 ナツメアタリ
発売日 【PS4】2016年12月13日
【Win】2017年7月12日
【Switch】2018年4月19日
プレイ人数 1~4人
定価 1,800円(税8%込)
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 良作

概要(リローデッド)

『WILD GUNS』のリメイク作。開発は当時の開発メンバーが行っており、質の高い移植を実現した。
16:9解像度への対応、それに伴うバランスの調整、演出の改良や追加ステージ、追加キャラクターなど、ただの移植にとどまらない内容になっている。


特徴(リローデッド)

  • 「ドリス」と「バレット」の2人のキャラクターが追加された。
    • ドリスは巨漢の女性で、銃の代わりにグレネードで戦うパワーファイター。
      • グレネードはチャージする事で最大7発を同時に投げて攻撃力を上げる事が可能だが、代わりにオート連射はない。
      • また、ジャンプ中に攻撃すると周囲に電撃を放つサンダーボルトが発動する。
      • ローリングがローラーダッシュになり、隙が少ないが無敵時間も短いなど非常に癖が強く、上級者向け。
    • バレットはドローンを連れた犬で、射撃中に本体である犬を動かす事が可能*3
      • ドローンが攻撃されても一時的に攻撃が途切れるだけで、本体である犬がダメージを受けない限り残機を失わない。
      • 代わりに攻撃中に照準を動かせないが、一定範囲をオートロックオンしてくれる性能を持つ。
      • 2段ジャンプするとドローンに乗って空中移動するなど回避に長けたキャラクターで、初心者向けとされている。
    • この追加に伴い、4人同時プレイに対応。協力プレイ時には残機が共有化され、チームライフ制となる。スコアはチームスコアと個別スコアに分かれている。
  • オンラインランキングに対応した。
    • ただし、コンティニューするとランキング登録されない。
  • Switch版ではビギナーモードとボスラッシュモードが追加された。
    • ビギナーモードは残機無制限となる初心者向けモード。ゲームオーバーが廃されているため、誰でも最後まで遊べるようになっている。

評価点(リローデッド)

  • 気合の入ったリメイク
    • 解像度の変更などがありつつも、ゲームバランスに影響が出ないよう敵配置などを丁寧に調整されている。
      • 画面が広くなったものの、敵の出現タイミングを微妙にずらす事でオリジナルと比べても殆ど違和感のない仕上がりで、オリジナル版プレイヤーからの評判も上々。
    • 一見するとオリジナルと同じに見えるが、ドット絵も打ち直されており、なおかつ当時の環境を意識した打ち方をするという拘りようで、雰囲気を損なっていない。電撃オンラインでのインタビューによれば、ほぼ作り直しとの事で非常に気合が入っている。
      • わざわざ打ち直した理由は、アニーの新カラーに対応するためとの事。カラーはオリジナル版の倍の8色用意されており、同色同キャラでのプレイも可能になった。
      • 特にボスキャラ勢は画面サイズに合わせてより巨大になっており、迫力が大きく増した。攻撃パターンも強化されており、例えば最初のボス「キングボット」はデザインが一部変更され、車を投げつけてくる攻撃が追加されている。
    • また、難易度選択がオプションからゲーム開始時に変更されているなど、現代向けに変更された部分もあり快適になっている。
  • 追加されたキャラクター、ステージはいずれも個性的
    • ドリスとバレットはクリント、アニーとは大きく異なる操作性となっているため、プレイ感覚自体が大きく変化する。それだけに慣れが必要だが、プレイの幅を広げるのに役立っている。
    • 「UNDERGROUND」はステージ名通り、地下を舞台にしたステージ。
      • プレイヤーの周囲と銃撃、ライトなどの光る部分以外は完全に闇に閉ざされ、地下採掘場のエレベーターを下っていく。
    • 「FLYING SHIP」は空飛ぶ戦艦の上を舞台にした空中ステージ。
      • 縦横無尽に飛び回る敵を次々撃ち落としていくステージで、空中戦艦など既存ステージに比べてSF風味の強いステージとなっている。
  • 演出面の強化
    • ステージ開始時の演出やステージセレクト画面は全面的に変更され、よりSFチックになった。
    • 特にボスの撃破演出は大幅に変更されており、非常にド派手になっている。
    • エフェクトも作り直されており、渓谷ステージのボス「グランドドラゴン」の火炎放射などは雰囲気が非常に良くなった。
  • アレンジされたBGM
    • アレンジではあるものの、オリジナル版を高音質化する方向での編曲がメインのため原曲と比べても遜色なく、違和感はない。
    • また、条件を満たすとオリジナル版のBGMで遊べるようになる。
    • 追加ステージ用に新曲も作られたが、当時の環境を元に作曲されているため違和感なく溶け込んでいる。

問題点(リローデッド)

  • 16:9対応への弊害
    • 調整が施されているものの、視野が広がっているためオリジナル版に比べて把握しなければならない範囲が広がっている。このため、人によってはやや苦手意識が出るかもしれない。
  • 一部ステージが難易度限定
    • ステージ数がオリジナルと同じ6ステージで固定されているため、追加ステージのために難易度ごとにステージを入れ替える措置が取られている。
    • 具体的には「DESOLATION CANYON(EASYのみ)」「AMMUNITION DEPOT(NORMALまで)」「UNDERGROUND(NORMAL以上)」「FLYING SHIP(HARDのみ)」の4ステージ。
      • このため、オリジナル版と同じステージ構成はEASYでしか遊べず、追加ステージはEASYでは遊べないというもどかしい事になってしまった。
  • VSモードやボーナスゲームは削除されてしまった。
    • VSモードは照準操作の練習にもなっていたので、やや残念。
  • 残念ながら協力プレイはオフラインのみ。

総評(リローデッド)

オリジナルを尊重しつつ、現代の環境に合わせて丁寧に調整された良リメイク。
オリジナル版プレイヤーからの評価も高く、新規プレイヤーからも好評を得ており単体のゲームとしても非常に良い出来と言える。
『WILD GUNS』の魅力を十分味わえるだろう。

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