モンスターハンター2

【もんすたーはんたーどす】

ジャンル ハンティングアクション
対応機種 プレイステーション2
発売・開発元 カプコン
発売日 2006年2月16日
定価 7,329円
判定 なし
ポイント 新要素盛りだくさん
それと引き換えに全体的のバランス悪化
従来の世界観破壊
見切り発車
モンスターハンターシリーズリンク


概要

カプコンの人気シリーズの一つ『モンスターハンター』の正式ナンバリングタイトル。「dos(ドス)」はスペイン語で「2」を意味するが、実質的には4作品目に当たる。
当時は現在ほどの人気は無かったものの、PSPでリリースされた『モンスターハンターポータブル』が売り上げを伸ばしていたこともあり、コアユーザーからは非常に期待されていたタイトルだった。


特徴

  • 新武器の追加
    • 太刀、狩猟笛、ガンランス、弓の四種が追加された。
+  新武器について詳細
+  既存武器の新要素
  • 防具強化とデザイン
    • 武器同様、防具も強化出来るようになった。防御力を高めたり、装飾品スロットを増やすことができる。
    • さらに一定レベルまで強化すると、より性能の高い上位防具へと派生させる事ができるようになった。
    • 前作では下位防具と上位防具のデザインが同じであったが、今作ではデザインが異なる。
    • Sシリーズ(原種系)とUシリーズ(亜種系)の防具に、性能面での方向性が与えられた。Sは防御力に、Uはスキルに優れるとされる。
  • 装飾品
    • 防具とは別にスキルポイントを備える「装飾品」が導入された。
    • 武器や防具には装飾品用のスロットが設定され、範囲内で自由に組み込むことができる。
  • モンスターの種族
    • 前作までは大型モンスター全体を指して「飛竜」と呼ばれていたが、それらが「飛竜種」「鳥竜種」「魚竜種」と細分化された。
      これらは従来は設定資料集でのみ用いられていた用語である。
    • 同じく設定上の用語であり、特殊なモンスターに限られていた「古龍種」が大幅にフィーチャーされ数を増やした(問題点は後述)。
    • 新たな種族として「牙獣種」「甲殻種」が追加された。
+  新規モンスター
  • モンスターのサイズのバリエーション
    • 前作では最大サイズのみ記録されていたが今作から最小サイズも記録されるようになった。
    • それに伴い普通より小柄なサイズのモンスターも出るようになり一定以下のサイズを倒したときにも金冠 *1 がつくようになった。
    • 最少金冠=スモールサイズ、最大銀冠=ビッグサイズ、最大金冠=キングサイズという呼び方もできた。
  • フィールドの一新
    • 旧作での最初のフィールドである「森丘」のみ続投。
  • 「季節」及び「昼夜の概念」の追加
    • これによってフィールドの採取アイテムや構造が変化する。
  • その他の新しいシステム
    • 3種調合の実装
    • 時間経過でアイテムの変化するマカ漬けのツボ。
    • 対戦要素の大闘技会。
    • 特殊な肉や、肉以外のアイテムを焼くよろず焼きセット。

問題点

新要素を詰め込み過ぎて調整まで手が回らなかったのか、全体的にバランスが悪い。一方で『MHG』における問題点はほとんど手付かずのまま残っている。そのため、先に発売され、あらゆる新システムが成功した『MHP』と比較する形でよく批判されている。

+  システム
+  武器
+  防具
+  マップ
+  モンスター
+  オンライン
+  その他

評価点

  • 各種条件の緩和
    • 『MHP』からの逆輸入で亜種モンスター専用のクエストが用意された。
    • 『MHG』で非常に面倒だったオフラインでのラオシャンロン出現条件が緩和された。
    • 据え置き機では定期配信イベント専用であったキリンがシングルモードでも出現するようになった。
    • 捕獲用アイテムをプレイヤーサイドで作れるようになり、自由に捕獲が行えるようになった。
      捕獲可能なモンスターが登場するクエストの多くが「狩猟クエスト」、つまり討伐でも捕獲でもクリア可能な形式となった。
      • シビレ罠の追加で、落とし穴とあわせて1人が2個(+調合分)の罠を持てるようになった。
        落とし穴にかからない角竜や甲殻種のように、シビレ罠のみで捕獲できるモンスターも存在する。
  • オフラインモードの拡張要素
    • 「小さな開拓村を大きくする」というテーマがあり、クエストのクリアや住人の頼みを聞き入れることによって村の施設が拡張し、店の売り物を充実させることが出来る。
    • しかし新たなクエストを出現させたり施設を拡張するためには、モンスター素材をはじめ色々なアイテムを要求されることになるため、新たな武器防具の作成が阻害されるなど煩わしい要素も持っている。また初期状態では回復アイテムなどの本当に最低限の物も店売りされていない。しかし、拡張が進めば前作同様に使える。
    • ただし、村人のお願いは上で述べた季節を無視したものも混じる。例えば雪山に入れない寒冷期に雪山の特産品を要求する等。
  • サブクエスト
    • 一部のクエストに設定されている。クエストのメインである大型モンスターの打倒を果たさずとも、特定のアイテムを取って来る、別の小型モンスターを規定数倒す、大型モンスターのある部位を破壊する、といった条件を満たせばサブターゲット達成となる。
    • サブターゲット達成によって報酬が追加され、さらにメインターゲットを達成しなくても帰還することができるようになる。
    • これに関連して、作業クエストとして評判が良くない「運搬クエスト」や「精算アイテムの採取クエスト」は、およそサブターゲットに回されている。
      また、特定の部位だけを破壊してボーナスを狙う「マラソンプレイ」がやりやすくなった。
    • 亜種と古龍クエストの殆どにはサブターゲットが存在しない。
      また上記した龍薬石のようによほど強運でないと達成できない理不尽なサブターゲットも存在する。
    • このシステムは『MHP』シリーズには導入されていないが、『MH3』で一時的に復活したのちに『MH4』で完全に復活し、以降メインシリーズにも定着している。
  • BGM
    • 上記のような問題点と成り得る物もあるが、評価の高い曲も多い。
      • 特にクシャルダオラ戦の「嵐に舞う黒い影」やオオナズチ戦の「深い森の幻影」、テオ・テスカトル/ナナ・テスカトリ戦の「炎国の王妃」、シェンガオレン戦の「大敵への挑戦」、ラージャン戦の「黄金の鬣」などが人気曲。
      • 砦でのシェンガオレン戦では、最終ステージでテーマ曲が流れるという、前作のラオシャンロン戦を彷彿させる演出がある。
      • 古龍種も専用戦闘BGMの評価は高い。
    • 細かいところだと、プーギーを撫でるときに専用のBGMが流れるようになった。
    • 今作もオーケストラ系の曲や民族音楽風の曲が多い。
  • 後のシリーズの基盤となる要素の確立
    • 冒頭で述べた新武器種や、既存武器の新要素、装飾品など、後のシリーズで定番となったシステムの多くが本作から登場している。

総評

  • 後継作品にも影響を及ぼす新要素を数多く取り入れ、シリーズの基礎を更に強く固めた作品である。
    しかしその殆どに、主としてバランス調整の観点からの問題が残されていた。
    元来、何かにつけてひと手間かかるスローライフ的要素を持つゲームだったが、本作はその面倒くささに一層拍車がかかってしまったと言える。
    また、後の作品に影響を与えたといっても、キャンプに戻らないとリタイア出来ないシステム、見返りの少ない連戦を強いる試験クエストなど、今作限りとなった新要素も多い。
    『2』の要素をそのまま引き継いで始まった『MHF』もよほど不評だったのか、アップデートのたびに『2』の不便な要素が削除あるいは形骸化されており、反面教師という意味では絶大な影響を与えている。

余談

  • モンスターハンターシリーズには作品ごとにアンソロジーコミックや小説が存在し、本作でも発売された。しかし、やはりというか登場人物が上記の問題点に苦しめられる(作者の経験?)姿を描いた作品が多い。
    • アンソロジーコミックでは、季節が変わってしまったせいでハチミツが採りたいのに採れないハンターを描いた宮須弥氏、主人公がハンターランク試験の面倒臭さの余り依頼人であるギルドの重役にビンタをかまして仲間から絶賛される様子を描いた菊野郎氏など。
    • 氷上慧一氏による小説版においては、クライマックスでクシャルダオラ対策の閃光玉を調合分までフルで持ち込んでも足りず、調合素材を現地採集までしている。