本項目ではクロノ・トリガー』のPS/DS/Win(Steam)移植版の紹介をしています。
(参考記述として携帯アプリ・スマホ版についても一部記述)



クロノ・トリガー(PS版)

ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション
メディア CD-ROM 1枚
発売元 スクウェア
開発元 トーセ
発売日 1999年11月2日
定価 4,800円(税別)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:A(全年齢対象)*1
廉価版・配信 PS one Books:2002年1月17日/2,625円
アルティメットヒッツ:2006年7月20日/1,575円
ゲームアーカイブス:2011年9月28日/1,200円
判定 良作
劣化ゲー
ポイント 追加要素によりやり込み度が分かるように
ロード時間やクリアムービー仕様等の残念な点も
クロノシリーズ
クロノ・トリガー (PS/DS/Win) - ラジカル・ドリーマーズ - クロノ・クロス


伝説が、動き出す。



概要(PS)

  • 大ヒットしたスーパーファミコン用ソフト『クロノ・トリガー』のPS移植版。
    • クロノ・クロス』(以下、『クロス』)発売の2週間前に、その宣伝も兼ねて発売された。基本的にSFC版を忠実移植し、アニメムービーなどの追加要素を付けたものである。
  • テキストはSFC版ほぼそのままだが、SFCのボタン関連の台詞はPSに準拠したものに変更されている(例として「そこの緑のボタンじゃない!?」→「□ボタン」など)他、一部の表現が修正されている。
    • 例としてエンディングでクロノが「お前もいっぱいやりなよ」と酒を勧められる台詞が「早く大人になれよ」に書き換えられている等。ただし、原始でエイラと呑み対決するイベントについては(酒だと明言されていないためか)一切修正されていない。
    • SFC版のボタンを使用して語呂合わせにしているルッカの家のパスコード入力イベントについてはゲーム内ではフォローされていないものの、説明書に「コード入力イベントについて」という項目が設けられ、PS版のボタンとSFCのXYABLRとの文字対応表が記載されていた。
  • ゲーム内容そのものには変更はなく、追加アイテムや追加ダンジョンなども存在しない。

評価点(PS)

  • 鳥山キャラを再現した本格的なアニメーションによる新規ムービーが要所で流れる。制作は『ドラゴンボール』も手掛けた東映アニメーション。
    • オープニングにも新規アニメムービーが追加されている。
  • おまけモード(敵キャラや宝箱のデータ、サウンドテストなど)が追加された。マルチエンディングを見る毎に内容が埋まっていく。
    • グラフィックや音楽が高評価だったため、見返せるのは嬉しい要素である。
    • このおまけ要素を収集するためには、エンディングを見た後にセーブデータとは別に1ブロック分を消費するシステムデータを保存する必要がある。
    • 代わりに、何かのエンディングを見てシステムデータさえ作成しておけば、それだけで強くてニューゲームが可能になった。
  • セーブにメモリーカードを使用するため実質無制限にデータ保存が可能というメリットがある(1枚のメモリーカードに最大でセーブ14個分+システムデータ1ブロックまで保存可能)。

賛否両論点(PS)

  • PS用ソフトだがリメイク等ではなく、追加要素を除けば原作SFC版ほぼそのままのベタ移植。
    • SFCのドット絵そのままのため、当時としては高水準だったと言えど同時期のPSソフトと見比べると多少見劣りしてしまう。また、後述するように原作から一部劣化した点も見られる。
    • ただし原作の時点でゲームの完成度が高く、ゲーム内容そのものはSFC版をほぼ忠実に再現しているため、むしろ下手に弄られるよりは良いという声もある。
  • オープニングが新規アニメムービーとなった代わりに、SFC版当時のオープニングデモは未収録。
    • 追加されたOPアニメ自体は好評なのだが、SFC版のオープニングも評価は非常に高かったため、カットされたことを嘆いたファンも多い。
    • この影響で、移植版ではメインテーマの原曲はイベントやクロノ加入時に流れる前半部分のループバージョンしか使われておらず、後半を含めたフルバージョンは聴けなくなっている。
  • 追加されたエンディングムービーが2種類あり、ひとつはクロノとマールが結婚式を挙げるというハッピーエンドなのだが、もう片方は『クロス』への伏線となっている悲劇的なものであった(後者は「開発室」「ディノ・エイジ」等のバッドエンド系に属するマルチエンディングを見ると初めて流れるようになっている)。
  • SFC版にはラスボス撃破後に「白い光と共に、背景が瞬時に次々と切り替わっていく」という若干目に悪い演出が存在したが、PS版では発光のペースと背景の切り替わりが遅くなり、良く言えば目に優しい演出になった。
    • しかし、切り替わりがあまりにも遅く、下手をすれば「PS本体とディスクに激しく負担をかけている」「バグった」ようにも見えてしまうため、違う意味で体に悪い演出である。
    • この演出の際は背景が切り替わる度にディスク読み込みが差し込まれているため、ロードの遅さのおかげで偶発的に視覚効果も改善された形になった可能性が高い。

問題点(PS)

  • ファイナルファンタジーコレクション』と同様のロード待ち時間や、音源変更が批判を受けている。
    • 特にメニュー開閉時のロードが顕著で、約3秒ほど掛かる。また、戦闘開始直前にも一瞬停止するためテンポが少し殺がれる。
    • BGMや効果音がSFC版と比べるとかなり変質しており、オリジナルの方に慣れていると違和感がある。
    • 一部の技を使うと処理落ちが発生する。また、特定の戦闘は常に処理落ち状態でスローモーションの様なバトルになってしまう。
  • アニメムービーの本編との齟齬
    • パーティーメンバーを入れ替え可能なイベントでは、イベントムービーが各1種類ずつしか用意されていないため必須メンバー以外は画面に一切映らないようになっている。そのため状況的にやや不自然に見える箇所も。
    • アニメムービーはイベントに割り込む形で挿入されるのだが、ムービー終了直後にSFC版での本来のイベントが流れるため、同じイベントを表現したものを二重に見る事になってしまう。
    • 他にもオリジナルとの演出面での食い違いがあったりと、違和感が生じてしまうこともある。
    • 魔岩窟や古代のシーンでのアニメイベントが該当。追加要素でのエンディングのルッカも行動自体かなり不自然。
  • 一度特定EDでバッドエンドムービーを見てしまうと、他のグッドエンドにて必ず続けてバッドエンドムービーが再生されるようになる仕様に批判が多い(この点は後述のDS版で改善された)。
    • このPS版では特定のマルチエンディングでは通常のエンディングムービーではなく、『クロス』に繋がる王国の崩壊や聖剣の消失といった非常にネガティブな要素を端的に示したムービーが流れるようになっているのだが、すでにこれら異なる2種のエンディングをそれぞれ見たことが記録されたシステムデータを持った状態でクリアすると、ハッピーエンド系のエンディングでは必ず両方のムービーが連続して流れる、つまり「クリア直後でみんなハッピー!」なムービーのあとに「数年後、色々崩壊」なムービーが流れるという、上げて落とすの見本ともいえる謎仕様となっている。
      一方で、元からバッドエンドムービーしか流れないエンディングでは、上記の状態でもバッドエンドムービーのみである。
      • そもそも、あれだけ苦労して、全ての時代の人々の力を合わせて、ようやくラヴォスを倒して未来を変えた、平和な世界が、わずか数年で全く別の要因で崩壊してしまうという終わり方は、非常に後味が悪い。
  • おまけモードのマップやモンスター等のデータにミスが多い。
    • また、一部のエンディングの記録タイミングにミスがあり、特定のタイミングでクリアすると実際に見たエンディングと記録されるエンディングが異なるものになってしまうというケースがある。
  • 追加されたPS版独自のスタッフロールがスキップできない上、非常に長い。
    • 一部EDの余韻が台無しな上に、周回プレイを前提とするこのゲームでは致命的にテンポが悪い。もちろん最後まで見ないとシステムデータの保存はできない。
    • 例えば、開発室EDでは、「かっとべ!」のSFC版4秒スタッフロールの後、悲劇的な崩壊ムービー挿入→長々としたPS版スタッフロール→これが終わってようやくシステムデータセーブ、のような流れになってしまう。演出が台無しである。
    • また、SFC版側のスタッフロールについても一部改変され、本作のほとんどのBGMを作曲した光田康典氏を始め一部のスタッフ名が削除されている。このことについて批判を受けることもあったが、光田氏については当時スクエニを退社しフリーになっており、本作の移植には携わらなかったためという事情もあるようだ。

総評(PS)

追加要素こそあるが、基本的なゲーム内容はほぼそのままである。
原作や他ハードの移植版と比べても一長一短のため、所持しているハードによっては購入候補になるだろう。

余談(PS)

  • CD-ROM内には何故かSFC版のROMカセットのデータ(Rom.bin)がルートディレクトリにそのまま収められている。
    • この事から「本作はSFC版をそのままエミュで動かしている」と勘違いされることもあったが、実際にはこのROMデータはPS版のプログラムには全く使用されておらず、何のために収録されているのかは不明。
    • ひょっとすると、まさにエミュレーションによる「オリジナル版そのままモード」が実装される予定でもあったのだろうか。
      PS版の独自要素がそこまで多くならなかったことや、ハードが違うことによるボタン名の矛盾の解消の問題などから、見送られたという可能性がある。
      もちろん、ただ単に製作中の参考用データとして置いておいたものの消し忘れ、という可能性も否定はできないのであるが。
  • 『クロス』に合わせて発売されたものの、両作のセーブデータ同士による連動要素などは一切ない(お互いに無関係な別のゲームのセーブデータとして見なされる)。
  • 『クロノ・クロス アルティマニア』に掲載された加藤正人氏のインタビューによると、本作のスタッフから特典としてサテラビューで配信された幻のサウンドノベル『ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-』を収録したいと打診されたが、昔の文章を読まれるのは恥ずかしいので断ったとのこと。
  • 後にゲームアーカイブスで配信されたが、価格は通常のアーカイブスソフトの2倍になっている。

クロノ・トリガー(DS版)

ジャンル RPG
対応機種 ニンテンドーDS
メディア 1Gbit DSカード
発売・開発元 スクウェア・エニックス
発売日 2008年11月20日
定価 4,800円(税5%込)
プレイ人数 1~2人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
廉価版 アルティメットヒッツ
2011年8月4日/2,940円
判定 良作
ポイント ベタ移植+αだが一部改善
新規追加イベントに残念な点あり


今、時空の扉が、開かれる



概要(DS)

  • PS版の要素に加えて、更に追加シナリオ・アイテムがある。
  • DSのインターフェースに即した新たな画面配置が導入されたほか、イベントムービーをカットする事や、英語表示に切り替えることも可能。
    • なお、SFC版当時のオープニングデモはPS版同様に未収録で、オープニングアニメムービーのみとなっている。
  • ギャラリー(PS版のおまけモードに相当)の内容は、PS版に比べてかなり正確になった。
    • また、PS版ではマルチエンディングを見る度にまとめて一気に埋まっていったが、DS版では本編を遊んでいく段階で実際に入手したアイテムや出会った敵が埋まる形式に変更された。
    • このためリストを埋める楽しさも生まれたが、その反面、期間限定の敵などを取り逃してしまう場合もある。周回引継ぎされるため後で取る事は可能だが。
      • そもそも、敵としての魔王(北の岬)を倒すことと、魔王の初期装備を手に入れることは択一なので、どの道1周では埋められないため周回前提要素となっている。
  • ドット絵自体は13年前のSFC版からほぼ変更されておらず、リメイクというよりは「追加要素付き移植」である。
    • 一部、技の失敗アクションなどに、新たなモーションが追加されていたりはするが。
  • ロムメディアのためPS版とは違いロード待ち時間はほぼ無く、プレイのテンポはSFC版同様に良い。
    • 代わりに、セーブデータ保管数はSFC版同様の3個に戻っている。
  • SFC版のコンポーザーである光田氏が直々に、今回のDS版のためにBGMを最適化調整しており、音楽の再現に関してもPS版よりは向上している。このため、今作では光田氏の名前がスタッフロールに復活している。
    • やはり音源の違いがあるため完全再現とまではいかない上にDSのスピーカーの貧弱さはあるものの、後者に関してはヘッドホン等でプレイすることで改善される。
  • キャラの名前を変更するときのカーソル初期位置が、1文字目ではなくデフォルト名の後ろになった。
    • このため「魔王」を1文字変えて「ラ王」にするようなネタが不可能になった。代わりに「魔王」を残したまま後ろに文字を入れることが可能に。

追加要素(DS)

  • シナリオに関係しない番外モードとして「次元の闘技場」が新規追加。
    • モンスターを育成して戦わせるモードであり、通信対戦も可能。
    • 報酬としてここでしか入手できない追加アイテムもあるのだが、入手が難しいわりにほとんど役に立たない。まさにコレクターアイテム。
    • ここで使用されるBGMはSFC版未使用BGM『戦い2』である。
  • 新たなマルチイベントとして「竜の聖域」「次元のゆがみ」が追加。後者では裏ボスが登場し、新規のマルチエンディングが追加された。
    • ここでは未使用BGMである『歌う山』が使用されている。
    • しかし、裏ボス及びそれに関するシナリオは『クロノ・クロス』の影響が濃く、内容について賛否両論のようである。
+ 追加イベントについて(ネタバレ)
  • 「竜の聖域」は、他のマルチイベントと同様の扱いとして登場する新規マルチイベント。突如として原始と中世に現れた謎のゲートから、温和で友好的な恐竜人たちの集落に行き、彼らの悩みを解決していくシナリオ。
    • だが、本編の他のマルチイベントと比べると作りこみが浅く、同じ場所を何往復もする上に回避不能な敵も多く、面倒なおつかいイベントとして批判されている。
    • 新たなアイテムや装備品も多く登場するが、マルチイベントであることを考慮してかどれも中堅ほどの性能にとどまっている。
    • イベントの1つでは、「過去と現在における同一のもの2つを合成」という、ある意味禁じ手をやってしまっている。
      • 『クロス』プレイヤーにとっては涙の欠片の合成イベントを連想させる内容である。
    • 彼らの聖域へはゲートを通してたどり着くため、実際にどこにあるのか(または同じ次元に存在するのか)は不明。
      • 『クロス』プレイヤーにとっては、恐竜人が生き残りやがて未来都市ディノポリスを建設する平行世界を連想させる内容である。
  • 「次元のゆがみ」は、2周目以降から出現する大規模な番外イベント。突如として古代・現代・未来に現れた謎のゲートから、さまざまな時代の入り組んだ謎の「ゆがみ」へと向かうイベント。
    • 道中のマップは色々な時代のマップからランダム(ある程度の法則はある)になっており、入る度に構造が変わる。中にはゆがみオリジナルマップもあり、SFC版では未使用BGMだった『歌う山』が流れるマップも。
    • 終盤のマップは独自のもので、特に未来は2つのパーティで協力して進む場面も。
    • さらに、ここでしか手に入らない新規追加装備も多い。中にはゲームバランスを壊すほどの強力な性能を持つものもある。
    • 最後に出会う敵はクロノ・マール・ルッカの姿をした謎の影。対応する本人をパーティに入れないと戦う事が出来ず、倒すと融合してそれぞれの本人の能力が上がる(周回プレイをすれば蓄積可能)。影の正体が一体何だったのかは作中では明かされない。
      • 『クロス』プレイヤーにとっては、ラストバトル直前に現れる3人を連想させる内容。
  • 3つの次元のゆがみを全てクリアすると、時の最果てのバケツからどこか遠くの別の次元「時の闇」への道が開かれる。この「時の闇」は『クロス』への繋がりと補完を思わせる内容。なのだが……
    • 時の闇へ向かうと、「既にラヴォスを倒した後の、プレイヤー側とは別の世界の魔王」が登場(パーティーに魔王がいるかどうかや、その周回で仲間にしたかどうかは無関係)。彼を追って裏ボスに挑むことになる。
    • この裏ボスの姿は、『クロス』のラスボスの造形と非常によく似ている。
    • さらに、戦闘で裏ボスを倒してもその後のイベントで強制的に失敗扱いになり、プレイヤー側のキャラ達は早々と元の世界へ帰還させられる。その後は別の世界の魔王にスポットを当てたイベントが挟まれ、悲劇的な内容のエンディングムービーが流れて終了となる。
    • 『クロス』の設定の影響が非常に色濃くそれまでの『トリガー』の明るめな世界観からはかけ離れてしまっている事、実質的に何も解決しないバッドエンドであること、また『クロス』自体がファンから非常に賛否両論な作品となっていることや、別世界(=『クロス』の世界を示唆)の魔王の出現により「クロスでの出来事はトリガー本編の世界とは異なるパラレルワールド」と設定された事も関係して賛否をよんでいる。
    • 『クロス』まで含めて受け入れたプレイヤーの中でも賛否両論の評価がされており、業が深い問題とも言える。
    • 悲劇の原因となった人物の計略がこのルートでのみ明確に明かされるため、「このルートを辿り策略を知ったクロノ達ならば回避可能である」とも類推可能な話ではあるのだが、前述のように早々と強制送還されるためプレイヤー側の世界がどうなったのかは一切分からずじまいで不完全燃焼。
    • ただの南の町だったパレポリが『クロス』では軍事国家パレポリになっていることへの説明付けがなされた。
  • なお、PS版で不興を買った悲劇的な内容の追加エンディングムービーは、DS版ではこの追加シナリオでクリアした時のみ流れるように変更された。このため、他のルートでは悲劇は起こらず、このルートにおいてもパラレル世界でのみの出来事だとも解釈可能になっている。
    • さらに、設定でアニメムービーをOFFにしていた場合は流れない。この場合もギャラリーには追加される。

評価点(DS)

  • 全体的に快適に遊べる。
    • DSの2画面を生かしたインターフェースとなっている。
      • SFC版のインターフェースを再現した設定も用意されており、切り替えできるため過去作に慣れた人も安心。
    • セーブ/ロードが1秒程度のためPS版より気楽にセーブできる。SFC版よりはわずかに長いが気にならない。
  • 追加要素を強制されない。
    • アニメのオン/オフが切り替えられる。追加ダンジョンなどは任意で利用できる。など追加要素を強制しない仕様になっている。
    • そのため、SFC版とほぼ同じ方法での攻略も可能。
  • やり込み要素の増加
    • 後述する難点はあるものの、強力な武器やアイテムが手に入り、何よりクロノ達の掛け合いや冒険を見られることは大きな魅力である。
    • PS版から引き継がれた図鑑等も眺めて楽しい要素である。
  • 細かい変更点・改善点
    • 言語を英語に選択可能。最初のみ本体設定言語に依存するものの途中で切り替えもできる。
      • これを利用して英字の名前を付けることもできる。
    • 入れ替えコマンドと編成コマンドが統合され、編成ボタンが廃止された。
      • メニューでの入れ替えコマンドが編成に変更され、時の最果てにいる仲間も含めたメンバーチェンジになった。
      • これによりSFC版でのYボタンのメンバー呼び出し機能は廃止された。会話中での入れ替えに付随するバグも改善されている。
    • SFC版の没曲が追加ダンジョンや闘技場で採用されている。
    • PS版のオマケが更に充実したものとなった。

問題点(DS)

  • DS版の新規スタッフロールはイラストなどが表示されるのだが、PS版よりもさらに長くなっている。
    • PS版と同様にスキップ不能なため、やはり開発室EDなどが台無し。
  • 旧作に比べ、敵シンボルをかわすことが困難になっている(接触判定が厳しくなっている)。そのため、旧作を何周もプレイし、敵をかわすことに慣れていると苛立つことも多い。
  • セーブポイントに走り込みながらセーブを行うと、再開時に画面がズレて、場合によっては壁の中や画面外の暗闇などにめり込んで復帰不能になるバグが報告されている。
    • こうなった場合、強くてニューゲーム以外の復帰手段はない。セーブ時にきちんと立ち止まるようにすれば予防可能。
  • テキストが一部微妙に変更・書き換え(漢字→ひらがなやその逆、表現の変更など)されているが、一部で誤字脱字も発生している。
    • 例としてダルトンの「ちッ! シスターズを……!こうなりゃマスター・ゴーレムで……」という台詞の名前が抜けて「こうなりゃで……」になっている等。
  • セーブデータを消去する方法がない。
    • 一度作ったセーブデータは消すことができない。中古品などで入手した場合は必ず前のデータが残っている状態でプレイすることになる。気になるなら3つとも自分のデータで上書きするしかない。
    • メニュー画面に「強くてニューゲーム」の項目が出現すると絶対に消すことができない。
    • ネット上にはゲームデータを初期化するコマンドなるものが出回っているがこれはデマであり、本作にそのような機能は存在しない。
  • 追加ダンジョン、闘技場が微妙な出来。
    • 竜の聖域はおつかいイベントが多く作業になりがち、闘技場は育成がしにくくアイテム集めも運ゲーと、どちらもあまり良い出来ではない。ただしいずれも単なる寄り道要素であり、強制されるわけではないのが幸い。
    • 闘技場ではモンスターを育成できるのだが、修行一回につきプレイ時間10分経過が必要となっている。
      • この待ち時間のせいで育成のテンポが非常に悪くなってしまっており、非常に手間がかかる。
      • 更にこの闘技場限定アイテムの入手率も低く*2、図鑑完成のハードルが無駄に上がっている。
      • 育成したモンスターは強くてニューゲームに引き継げない。やり込み要素としては本作の仕様と致命的に噛み合っていない。
    • また、闘技場をプレーした後などで「戦闘中のアイテム欄のカーソルが勝手に一番下にぶっ飛んでしまい、一見アイテム欄が全て空になったように見えてしまう」という不具合が発生することがある。
      • 知らずにこのバグに遭遇するとまるでアイテムを全て失ったように見えて焦ってしまうだろうが、単純にカーソル位置が下部へ移動しただけなので、発生してしまっても落ち着いてカーソルを上に戻せばいい。
+ 追加最強装備について(ネタバレ隠し)

DS版では各キャラクターに新たな装備が追加されたのだが、これによりカエルの不遇さがさらに際立ってしまっている。
以下、パラメータ面で「最強」に位置する部類の追加武具を列記する。

  • 最強武器(カエルとエイラは無し)
    • クロノ:夢幻(攻撃力240 CT率90%)
    • マール:ヴィーナス(攻撃力0 常に777ダメージ固定)
    • ルッカ:魔銃(攻撃力0 MP下1桁の数値が大きいほど大ダメージ)
    • ロボ:ゼロクライシス(攻撃力0 クリティカル時9999ダメージを与える)
    • 魔王:ナイトメア(攻撃力180 クリティカル時ダメージ4倍)
  • 最強防具
    • 男性専用:マスタークラウン(防御力40 攻撃力強化、全ST異常耐性)
    • 女性専用:天使のティアラ(防御力36 オートヘイスト、全ST異常耐性)
    • 男性専用:ロイヤルプレート(防御力88 体力+10、魔法防御+10)
    • 女性専用:プリンセスドレス(防御力90 オートプロテクト、オートバリア)
    • 魔王:闇の羽衣(防御力90 魔法防御+20、オートバリア)
    • ルッカ:エレメントガード(防御力92 属性ダメージ完全無効)
  • 最強アクセ(カエルとエイラのみ)
    • エイラ:ブレイブソウル(CT率アップ、反撃50%)
    • カエル:英雄バッジ(グランドリオンのCT率アップ、消費MP1/2)
  • 上記を見れば分かるのだが、エイラとカエルは原作より強い最強武器が無い。
    • エイラは拳がパワーアップしていく形式であり、カエルはシナリオ上の関係で新生グランドリオン(攻撃力200)よりも強い武器を出せないことによる影響。だが、エイラは追加アクセサリの「ブレイブソウル」がそれを補うほど超強力な性能になっている。
    • しかし、カエルは周回プレイ開始時にグランドリオンを強制没収されてしまうため、必然的に一人だけ武器が弱くなってしまう。その上、新たに追加された「英雄バッジ」の効果は言ってしまえば「勇者バッジ+シルバーピアス」のみであり、明らかに他のキャラの最強装備と比べると性能的に見劣りしてしまう。
    • 一応、竜の聖域イベントで持ち越し可能な中堅性能の新武器「ディノブレード」(攻撃力160 力+5)が新たに入手でき、原作で「ブレイブソード」(攻撃力135)が最強だった状況に比べると幾分かマシではあるのだが、やはり他のキャラと比べると一人だけ力不足は否めず、相対的に不遇さがアップしてしまっている。
  • 『クロノクロス』との繋がりを補完する追加イベントの一部が強引(パレポリなど)。

総評(DS)

追加要素は微妙だがインターフェースは快適。セーブの際のバグが報告されているが、それ以外に著しくプレイを阻害するような重大な欠陥はない。
携帯機なのでどこでも手軽に遊べるという大きな利点があるため、据え置き機でのオリジナル版プレイに拘らないのであればこちらを択ぶのもよいだろう。

余談(DS)

  • RPGの遊び方の一つに低レベル縛りがあるが本作は低レベル縛りがやりやすい。
    • 本作はレベルや能力値よりもむしろ属性耐性・弱点を考えることが大いに重要になっており、装備品や修得技次第で攻略難易度が大きく変わる。
      • 逆にレベルが高くても装備が貧弱だと攻略は難しい。1周目の時点で特殊エンディングを見るのが難しいのはこのためである。
    • また、DS版では低レベルプレイにうってつけの「越後屋の財布」という獲得するはずの経験値がすべてお金に変換される(=獲得経験値が0になる)装備アイテムが序盤から入手できる。
      • このアイテムはSFC版の頃からも存在したが当時は中盤からしか手に入らなかった。しかし、DS版では追加された「次元の闘技場」で入手可能になっているため、最序盤からこのアイテムを手に入れることが可能になった。
      • 上記により低レベルの理論値が下がり、DS版では経験値を一切入れないプレイ(全員初期レベル)でエンディングを見ることも可能になっている。
      • 後述の携帯・スマホ版では「次元の闘技場」が削除されているため、DS版限定の要素である。
  • DS版の追加武器「ゼロクライシス」(クリティカル時9999ダメージを与える)でほぼ確実にクリティカルを発動する方法がある。
    • 味方が反撃でクリティカルを出した後「ロケットパンチ」「マシンガンパンチ」を選べば良い。
    • クロノにカウンターさせればかなり実用性があるが、「ゼロクライシス」の入手タイミングが遅いため、あくまで終盤でしか役に立たない。
    • 乱数の偏りなのか、バグなのかは不明。ほぼと表記したように、必ずクリティカルが出るわけではない。
  • これまで『クロノ・トリガー』の公式攻略本は基本的に集英社のVジャンプブックスから発行されており、SFC版では『ザ・パーフェクト』、PS版では『ザ・コンプリート』、そしてDS版では『パーフェクト・バイブル』と毎回定番のように刷新されていた。
    しかし、このDS版に限っては2009年1月に発売元のスクウェア・エニックス自身からも『クロノ・トリガー アルティマニア』が発売された。
    • こちらはスクエニお馴染みのスタジオベントスタッフ監修による攻略本『アルティマニア』の名を冠するだけあり、集英社の歴代攻略本よりもさらに詳細で濃い内容の分厚い書籍となっている。
      実はPS版の頃に『クロノ・クロス アルティマニア』を刊行した際に本書の構想もあったのだが当時は実現が難しく、今回のDS版で改めてそれが叶ったとのこと。
    • 加藤正人氏と光田康典氏のインタビューも掲載されており、特に加藤氏は前述の『ラジカル』について、いずれまた何かしら別のカタチでオマケとして収録できればと話し合っているが、個人的にそのまま出すのは躊躇はあるものの今更あれにどう手を入れるんだという事でどうなるのかは分からない旨を語っていた。
      • 後に2022年の『クロノ・クロス』のリマスター版にて、ようやく『ラジカル・ドリーマーズ』収録が実現した。

クロノ・トリガー(携帯アプリ版・スマホ版)(参考記述)

  • 2011年より携帯電話アプリとスマートフォン(iOS/Android)でも配信されている。
    • いずれも前述のDS版をベースとした移植で、おまけモードと「次元の闘技場」が省かれている以外はほとんど同じ内容である。追加要素の「竜の聖域」と「次元のゆがみ」もしっかり収録されている。
    • しかしそれぞれ下記のような問題点があるため、追加要素目当ての場合もほぼ内容が同じDS版を推奨。
  • 携帯電話アプリ版は価格は前編・後編各600ポイント(税込630円×2=1,260円相当)。
    • ジェットバイクなど回転拡大縮小を駆使したシーンでの処理落ちが激しく、その影響でメインエンディングが悲惨なことになっている。
    • 携帯版は言うまでもないことだが、DSのタッチパネルに対応していた追加インターフェースは消滅。
    • SDカード未対応。そのためマップ移動などで通信が頻繁に発生するため、オリジナルよりテンポが落ちている。
    • 当初はボタン操作がたまに2度押しになるという不具合があったが、後に修正された。
    • プレイするためには、アプリ自体の購入以外にスクエニモバイルの継続会員である必要がある(最低月100円)。
      • 処理落ちなども相まって、携帯版本スレでは「これを買うぐらいならVC版かDS版を買った方がマシ」と言われることもしばしば。
    • 2018年4月1日をもってスクエニモバイルのサービスが終了したため現在はプレイ不可能。
  • スマホ(iOS/Android)版の価格は各1,200円。
    • スマホ向けなのでスペックは向上しているが、当初は以下の通り致命的な問題点・不具合があったことで、クソゲーレベルの出来栄えとなっていた。
+ スマホ初期版の問題点・不具合
  • タッチスクリーンによる移動となっているため、ゲーム後半のある場面の進行*3が非常に面倒なことになっている(走らずに歩かなければならない場面で歩きづらい)として、操作性での不評がある。
    • このタイプの移動自体は他メーカーでも行われているのだが、その中でも操作性はよくないほうである。上に行こうとして斜めに進んだり、フィールドで1マス分進もうとして2マス以上進んでしまうなどが多発する。スライド量で歩きと走りを区別するくせに走りと認識するスライド量自体が短いためである。その他にも戦闘時の敵対象選択など慣れるまでは人為的誤操作が多発しやすかったりする。
  • 1周目でシルバードが飛行可能になって以降、マールのアレイズ、ルッカのフレアなど上位魔法の一部が習得不可になったり、習得済みの技が初期化されるなどの深刻なバグが内在している。
    • 具体的には「それまでに一定以上の技を覚えていなかったキャラは、それ以降、技ポイントを得ても技を覚えることが出来なくなる」「魔法をスペッキオから覚えさせてもらえるキャラ(クロノ、マール、ルッカ、カエル)はスペッキオに話しかけると技が魔法習得以前の状態まで強制的にリセットされてしまう(つまり2周目では回避不能で必ず忘れてしまう)」というもの。
    • 分かりやすく言うと「1周目はシルバード飛行までに頑張れば回避可能。2周目は問答無用で全ての魔法覚え直し(&さらに複合バグで打ち止めもあり)」である。
  • メニューから一部のキャラの3人技を閲覧しようとすると強制的にアプリが落ちるというバグも報告されている。
  • 一定時間放置してスリープモードに入ったり、着信などでゲームが中断された場合、リセットされてタイトル画面に戻されてしまう。自動セーブなども無いため、うっかりセリフをじっくり読んでいたりするとセーブポイントからやり直しとなる事態に。
  • パッケージソフトとは違いバージョンアップで修正対応出来るはずなのだが、バグが発覚しているにもかかわらずずっと放置されており、後述のアップグレード版が出るまで長らく改善されていなかった。
  • iPhoneディスプレイの対応をうたっているが、画面は基本的に引き伸ばしのため、ボケているようにも見える。一方で文字だけはくっきり綺麗なため違和感が生じてしまう。
  • クラウドセーブが搭載されていなかったため、機種変更でセーブデータの移行などができなかった。
  • 2018年2月28日より、後述のWindows(Steam)版配信に合わせて各スマートフォン版もグレードアップ版が配信された。
    • グラフィックの向上や、旧版でできなかったオートセーブ・クラウドセーブが搭載され、内容が改善されている。
    • ただし、クオリティアップを謳っているにもかかわらず、配信当初は致命的なバグは旧版そのままでこちらも非難されていた。
      • その後、アップグレード版にて上記のバグを修正したことが正式告知されたが、既に消えてしまった場合の補完は無しという片手落ちなものになっていた。

        ※以前のバージョンで発生していた、覚えた「わざ」が消えてしまう不具合はアップグレード版で修正されております。

        ただし、消えた状態でセーブをしてしまった場合はバージョンアップを行っても元には戻りませんので、消える前のセーブデータから再開していただく必要があります。大変申し訳ございません。


クロノ・トリガー(Steam版)

ジャンル RPG
対応機種 Windows 7/8/8.1/10
メディア Steam ダウンロード
発売・開発元 スクウェア・エニックス
発売日 2018年2月28日
定価 1,944円(税8%込)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 アプデ前 劣化ゲー
アプデ後 改善
ポイント 当初スマホ版同様のUIで不興を買う
アップデート後に多くの要素が改善
原作を知っている程不満が募る要素

概要(Steam)

2018年2月28日に「グラフィックはより美しくリニューアル、高解像度にも対応」と謳ったWin(Steam)版が配信開始。
しかし、配信当初はUIが画面上にタップ用のボタンがそのまま表記されるなど上記のスマホ版(同時配信のアップグレード版準拠)に馬鹿正直レベルでのベタ移植であった。
そのため、発売直後から世界各国のユーザーから「真面目に移植しろ」「名作を侮辱するな」と非難の声も上がっていた。当時のユーザーレビューも「ほぼ不評」で占められていた程。

後に多数の苦情や意見を貰ったことを受け、複数回のアップデートで徐々に改善を行っていくことが告知され、発売半年後の2018年8月をもって全てのアップデートを完了。
そのため、現行バージョンにおいてグラフィック・UIはほぼ全てPC向けに最適化されている。ただしそれ以降も不具合の微修正などのアップデートは行われている。

評価点及びアップデート後の改善点

  • UIが設定でアップデート前のタッチパネル仕様とゲームパッドでの操作に適した仕様のどちらかに選択可能となった。
    • ゲーム中でも気軽に変更可能。
    • パッド仕様のUIはバトル画面はSFC版のものに近いがメニューやショップなどは従来から大きく異なるなど、オリジナルUIとなっている。
      • なお、タッチ仕様もマウス操作に新たに対応された事で、マウス操作がしやすいように改良されている。
    • キーコンフィグ機能が搭載。
    • これら操作設定は全てのセーブデータで共通して保存されるようになっている。
  • グラフィックもオリジナルのドット絵と高解像度の選択が可能になった。
    • 事実上のHDリマスター版であり、名作をPCの大画面にて高画質で楽しめるようになった。
    • アップデートにより原作版のドット表現により近づけた「オリジナルグラフィック」を選択できる機能も実装され、当時の雰囲気でも遊べるようになっている。
  • キーボード入力によりキャラクターの名前に漢字を多く入れられるようになった。
  • 自動セーブ機能により、ゲームが落ちたりボスとの戦いで全滅した後も手前のセーブポイントまで戻らず、そのまま再開できるようになった。
  • バトル画面でのアイテム選択でページ送りが可能になった。
  • モバイル版では削られていたコレクションモードの「おまけ」が実装された。
    • ただしDS版のように逐一埋めるのではなく、各エンディングを見る事で項目がまとめて解放されていくPS版に近い仕様。
      • また、アップデート前に見たエンディングの分は反映されず、アップデート後に再び条件対象のエンディングを見る必要がある。
    • イラスト原画は高画質で収録されている一方、アイテム図鑑やモンスター図鑑は未収録となっている。このためDS版ともPS版とも内容の内訳が異なる。
    • エンディング図鑑は実際に内容を再生できるようになった。また、「時の向こう」と「再会」については魔王とシルバードが存在しているかについての差異も収録されている。
      • わざわざ差分の内容まで見なくても、該当EDを一回だけ見れば全ての差分が解放される。
  • PS版準拠のOPアニメムービーだけでなく、削られていたSFC版準拠のオープニングデモも復活収録されている。
  • エンディング後のリメイク版スタッフロールはスキップ可能。これにより、開発室EDの「かっとべ!」の余韻も台無しにされる事はほぼ無くなった。
  • 処理落ちやバグを修正。
  • 全体マップ画面は高解像で表示される。
  • ロード時間が非常に短く瞬時で終わる。
  • PS/DS版に収録されていたアニメムービーが高画質となっている。
    • ただし、何故か一部のみ未収録(後述)。

賛否両論点(Steam)

  • オートバトルが新たに搭載されたと言う点だけは好評でそれなりに便利との声もあるが、どの攻撃を使用するといった指定は出来ずただ「たたかう」を繰り返すだけ*4
    • そもそも原作の段階でXボタンだけで「たたかう」を選択できる仕様があり、これ押しっぱなしでも今作のオートバトルに近いことは出来たため大して進化はしていない。
    • なぜか全敵撃破後に経験値等のメッセージを表示する場面ではオートモードが一旦切れてしまうため、メッセージを送るには通常通り決定ボタンで飛ばすか再度オートモードを入れなおす必要がある。さらにそこで再度オートモードを入れておいたとしても戦闘終了時には結局また切れてしまうため、戦闘開始毎にいちいちオートモードを入れなおす必要がある。以上のことからテンポはあまり良いとは言えず上記の原作のXボタンの機能と大して変わらない。
    • コンフィグをカーソル記憶にしていてもオートモードにすると後のマニュアル操作時にカーソル位置が「たたかう」になってしまうため、カーソルを記憶したままに出来た原作のXボタンの仕様より使いづらくなっている部分すら見られる。
  • アップデートで追加されたSFC版OP自体は喜ばれたものの、仕様に一部難がある。
    • 仕様上、OP再生の時点では高解像度を選べないため、強制的にドット絵のものになる。
    • 画面が切り替わる度に一部効果音が途切れてしまう点や、最後の最後で曲が再生し終わらずぶつ切りで終わってしまう等の中途半端な箇所もある。

問題点(Steam)

  • 効果音が間違えて当てられている箇所が非常に多く、原作をプレイしていた場合は特に違和感を覚えるものになっている。
    • ボス消滅時の効果音、連携「高速回転」のSEなどここに書き出し切れないレベルで存在する。
  • バトルスピードが調整不足。バトルスピードを最速にすると異常なまでの速度になりまともにプレイできない。
    • 反撃態勢を取るボスやカウントダウンを持つボスと戦うとその異常さが解りやすい。
    • こっちが一度攻撃する間に2~3回攻撃されるというような報告もある。
  • グラフィックの高解像度版はオリジナルとは当然解像度が違うため、マップタイルの継ぎ目がくっきり見えてしまっている(特にフィールドマップで顕著)ため、気になる人は気になる。
    • 一部魔法発動時や特定イベント時には一時的に高解像度からオリジナルに戻ったりする場面も見られる。
    • オリジナルにしていてもフォントは高解像度一択なのでやや浮いて見える*5。また、シルバードなど一部グラフィックは高解像度のまま。
  • 場所移動での画面切り替え時に頻繁に途中でゲームが落ちてしまう。
    • 自動セーブのおかげでやり直しにならないだけマシだが、頻度が多く非常に煩わしい。
  • DS版にあったアニメムービーOFF機能が無い。アップデート後も実装されていない。
    • また、ロボ初登場時のムービーは何故か未収録となっている。
    • 『クロノ・クロス』へと繋がる内容のムービーは世間の評価と『クロス』未プレイのユーザーへの配慮のためか、これも未収録。
  • 実績機能に対応したが、各エンディングを見る事での解放のみで味気ない。
  • セーブデータはSFC・DS版同様の3個のみ。折角のPCなのだからPS版並に数が欲しかったところ。
  • DS版の追加要素のうち「次元の闘技場」はモバイル版と同じく未収録で、アップデートでも実装されていない。それに伴い闘技場限定の追加アイテムも未収録。
    • しかし上記のようにDS版の時点で存在自体が本作の仕様と噛み合わない微妙な出来、かつ限定アイテムも実用性が皆無で、さらに本作にはアイテム図鑑も存在しないため、収録されていないことに対しての問題視はあまりされていない。
    • DS版との比較で影響が出る点として、低レベルクリアの際に「越後屋の財布」の早期入手機会が得られない点はあるが、通常プレイでは特に問題ない。
+ アップデート前の問題点
  • 上述の通り、UIがスマホ版そのままでありタッチパネル搭載PCならともかく非搭載のPCに対して最適化されておらず、タップボタンが表示されていたりと見辛かった。
  • グラフィックも高解像度に対応したグラフィックのみ。
  • 戦闘中にポーズが出来ない。
  • おまけは未実装。
  • 処理落ちやバグが多い。

総評(Steam)

初期のバージョンはスマホ版そのままのUIと最適化が全くされていない状態であり、ユーザーレビューも「ほぼ不評」で埋められるなど惨憺たる有様であった。
のちに数度のバージョンアップが重ねられていき、現在は初期バージョンとは全く別のUIとなり、評価も徐々に持ち直している。
とはいえDS版準拠の移植でありながら、半端に各機種の短所が合わさっているほかSEやバトル調整の適当さなど完全とは言い難い部分も多く見受けられるため
「PCでプレイ出来る」「快適性はまずまず」と言う点以外にWin版特有の評価点はほぼ無いと言っていい。
そこにこだわりがない場合は他機種版を購入してプレイしたほうが良いだろう。

日本語テキストの他に英語、フランス語、イタリア語、ドイツ語に対応している。
言語学習のお供にいかがだろうか。

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最終更新:2024年04月09日 14:24

*1 廉価版で付与されたレーティングを記載。

*2 コロシアムバトルで数回に一回だけでてくるボス格を倒した時の超低確率入手

*3 具体的には「死の山」で風を避けながら移動しなければならない場面。

*4 『FF』シリーズのいくつかの移植作ではオートバトル時に使用できるアビリティ等を指定できる。

*5 この点は本作に限った話でもないが。