ザンキゼロ

【ざんきぜろ】

ジャンル ノンストップ残機サバイバルRPG

対応機種 プレイステーション4
プレイステーション・ヴィータ
Windows(Steam)
メディア ブルーレイディスク
プレイステーション・ヴィータ専用カード
開発元 ランカース
発売元 スパイク・チュンソフト
発売日 2018年7月5日
【Windows(Steam)】2019年4月10日
定価 【PS4パッケージ/ダウンロード版共通】7,776円
【PSVパッケージ/ダウンロード版共通】7,344円
【PS4エクステンド-EDITION-*1】9,936円
【PSVエクステンド-EDITION-】9,504円
【Windows(Steam)】6290円(全て税8%込)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:D(17才以上対象)
判定 ゲームバランスが不安定
ポイント 『ダンガンロンパ』スタッフ制作のサバイバルRPG
『ロンパ』譲りの生々しいゲス要素満載
世界観はかなりホラー寄り
初見殺し要素が非常に多い
後半になればなるほどシステムの不便さが気になる
シガバネで難易度が変動していく作り


人類滅亡まで、残機8人



概要

スパイク・チュンソフトが制作した新規IPである3DダンジョンRPG。メインスタッフが『ダンガンロンパ』シリーズを手掛けた面々と同じであり、作風などに共通点が多い。


あらすじ

2018年8月、真白出版の編集者・日暮ハルトはある事情から人生に深い絶望を抱き、ビルの屋上から身を投げる。
次にハルトが目を覚ました時、そこは見慣れた街ではなく、同年代の7人の男女と1人の少女・比良坂サチカが集められた孤島だった。
先に目覚めていた他の面々に連れられ島の中心部にあるガレージに足を踏み入れたハルトは身体に「ペケ字キー」と呼ばれる機械が埋め込まれていることを疑問に思うものの、ガレージのテレビに突如映し出された『エクステンドTV』の説明により、人類がこの孤島・ガレキ島に居る8人以外死に絶えたこと、8人はガレキ島のガレージに設置された「エクステンドマシン」によってクローン再生された存在であること、人類復興のために「エクステンドマシン」のパーツを集めねばならないことを知らされる。
テレビ番組の企画ではないかという疑いを持ったまま、指示通り「エクステンドマシン」のパーツを取りに廃墟ビルへと向かう8人だが、そこでハルトは謎のクリーチャに襲われ死亡してしまう。
そして、死んだはずが幼児化した身体で目を覚ましたハルトは、他のメンバーが「エクステンドマシン」を使って自分を再生させたことを知らされ、世界の滅亡と自分たちがクローン人間であることを思い知らされるのだった。


キャラクター

+ 個性豊かなクローン人間たち
  • 日暮 ハルト
    • 真面目な「怠惰の編集者」。眼鏡。その真面目さのためツッコミ役に回ることが多いが、保守的ではなく知的好奇心は割と旺盛であり、真顔でとんでもない発言をかますことも。作中ではわかりづらいが、手先が器用な様子。
    • スキル構成はマルチタイプで、状態異常回復系以外は何でも中程度にこなす。 金庫開け と通常攻撃を得意とする。
  • 玖保田 ゼン
    • 端正な外見*2で容赦のない毒舌を放つ「憤怒の農家」。麦わら帽子。やや他人を拒絶気味で、攻撃的な姿勢も見せることも多い。名字で呼ばれるのを好まず、他の人も職業名などで呼ぶ。
    • アタッカーで、回復アイテムの回復量を最大まで引き出せるので戦闘では頼りになる。狩猟や採取も得意。
  • 瀬戸内 ミナモ
    • 正義感に溢れる「傲慢の警察官」。ホイッスル。法もへったくれもなくなった世界で、風紀委員みたいな立場を担当する。注意するときはホイッスルを吹きながら。
    • 所有アイテムを他人に使う場合に補助効果を発揮したり前線に自分より年下がいるとパラメータが挙がったり、と変則的なスキルを習得する。
  • 真白 ユマ
    • ぽっちゃり「暴食のお嬢様」。女版十神。感情の起伏が見えにくく冷淡さすら感じさせる口調で話すが、内面は感情豊かで真顔で冗談を飛ばしたり頓狂な発言をすることもある。食べることと現在の体型維持はもはや使命。
    • 最も攻撃力が低くバリエーションも乏しい刺突・投射しか適性がないため、戦闘ではやや微妙。ただし、ソイネボーナスは確率でドロップアイテムが増えるのでぜひ活用したい。
  • 三花締 リョウ
    • 明るい「嫉妬の芸術家」。頭部が手遅れバンダナ。いわゆるヘタレで怖気づくこともあるが、ムードメイカーで愛されキャラでもある。それはもう業が深いほどに。
    • 男性陣の中で、唯一斬撃に適性がない。クリオネの攻撃力を上げるという珍しいスキルを習得できるため、しいて言うなら特殊攻撃担当。
  • 芒野 リンコ
    • 温厚な「色欲の花屋」。優しく争いを好まないキャラなのにその肩書故にワックワクのドキドキせざるを得ない。
    • 女性陣の中で唯一斬撃を得意とし、ソイネボーナスによってチャージ速度を強化できるため、何気に結構な前線(後衛)担当。
      • 休憩中の回復量を増やすスキルも習得することができ、ダメージ次第では殴られながらも回復するという荒業も可能。
  • 一葉 マモル
    • マッスル「強欲の医者」。熱い胸板を持ちながら温厚な性格で、よく「愛だね」と口にする。その体格と落ち着いた態度は頼り甲斐があるが、ふざけるときは全力でふざける。
    • 攻撃と回復を得意とし、積載重量を上げるスキルも習得できたり、とマルチな活躍を見せる万能タイプ。おかげでポイントをどう使うか一番迷う。
  • 比良坂 サチカ
    • 右腕と左脚が義肢である「原罪の少女」。多くのスキルを高いレベルまで獲得できる天才であり、プレイヤーや状況によっておそらく役割がころころ変わる。
    • 彼女のみ、年代が青年期で固定されるため老化や寿命を気にすることなくオールマイティーな活躍が出来る。なお、老化が無いことや義肢であることにもストーリー上で重要な意味合いがある。
      • 代わりに、年齢が比較的幼いためか基礎パラメータが低め。

システム

  • プレイヤーは8人のクローン人間たちを操作して各ダンジョンへと潜りゲームを進めていく。敵を倒すなどゲームを進めていく度に「スコア」を獲得でき、このスコアを消費することで蘇生などを行うことが出来る。
    • キャラクターが1人でも生き残っていればゲームは問題なく続行できる。ただし、ダンジョンの最深部にいるボスへと続く「ザンキハッチ」を開くには8人全員が必ず生存している必要がある。
  • クローン人間たちは寿命がわずか2週間程度しかなく、日数が進むにつれて幼年期・青年期・壮年期・老年期へと老化していく
    • 各年代には特徴があり、幼年期の頃はステータスが低めでアイテムの装備と重量制限が激しいが一部の通路を通ることができ、青年期は全体的なステータスに優れ、壮年期は攻撃のチャージが速く、老年期は幼年期並にステータスが低くなるもチャージが極めて速い。
    • 各キャラクターのスキルもそれぞれの年代にのみ効果を発揮するものが用意されている。
  • 各キャラには体力ゲージの他、空腹ゲージ、ストレスゲージ、便意ゲージなどの4つのゲージがそれぞれ存在する。
    • 探索を続けていく度に腹が減り、ストレスと便意が溜まっていく。それぞれ特定のアイテムを使うことで回復と消化が可能。
      • 主に料理で腹を満たし、水やキャラごとの好物などでストレスを解消し、トイレを使うことで便意を解消できる。
    • 便意ゲージが満タンになると大の大人でも漏らしてしまう。女性でも容赦なく漏らすキャラの掛け合い目当てでわざと漏らさせた人は手を挙げよう
      • 漏らした場合、悪臭のステータス異常とストレスゲージが最大まで貯まるため、シガバネ取得目的でない場合は素直に解消させた方が良い。
      • なお、トイレ以外で便意を解消するためのアイテムは空のペットボトルそれで解消できるのは便意ではなく尿意では?
  • パーティーメンバーは探索に出る4人と後方で待機するサポートメンバー4人に分けられる。
    • 戦闘に出る4人は前衛・後衛が決められる他、敵やトラップなどの状態異常をもろに受ける。
    • サポートメンバーはゲージの変動がほとんど無い。また、戦闘ダメージやトラップ、重量制限の影響も受けない。
  • レベルアップで獲得できるスキルポイントを消費することで、スキルが獲得可能。
    • 特定の武器カテゴリに適性を得たり回復アイテムの効果を高めたり、といったことができる。
      • 各状態異常の回復は、まずこのスキルで適正を得ないと該当する状態異常の回復ができない。
    • キャラごとに得意とすることが異なっており、苦手なものはスキルの最大レベルが低くなっている。
    • 特定の世代に適性を得て、それぞれ違った効果を発揮するスキルもある。
    • 他にも、キャラ固有のスキルがあり、それぞれ全く違った効果を発揮する。
    • 最大レベルまで上げても全てのスキルを獲得するには到底ポイントが足りないため、取捨選択が必要。
    • 習得したスキルはエクステンド時にスキルポイントリセットを行うことで振り直すことができる。
      • ただし、エクステンドにかかるスコアが5倍になるため、序盤はおいそれと実行できないので注意。
  • 拠点となるベース
    • 中央部にはキャラの蘇生やミニゲームが出来る「エクステンドマシン」やアイテムを保管する「倉庫」、素材を組み合わせることで武器や料理などのアイテムを作れる「料理室」「工作室」、休息の出来る「寝室」、便意を解消する「トイレ」などが存在する。
    • 必要な素材アイテムとスキルを使うことで施設のレベルを上げていくことが可能。
  • ソイネマッチング
    • 寝室でのみ行うことが可能。1つの部屋に2人のキャラを入れて休むことで、スタミナを消費する代わりに互いの固有ボーナスを取得できる*3
    • 生涯で初めてのソイネマッチングを行った場合、以後その組み合わせでソイネマッチングをすることで「ロストオーバージーン」が発生し、さらなるボーナスを会得できる。
      • ここでいう「生涯」というのは"エクステンド後に死亡するまで”、という意味である。取り返しがつかないわけではないので、好きな組み合わせをしよう。
    • 同時にキャラクター同士の好感度も上がっていき、一定数になると「親密イベント」、最大まで上がった状態になると「添い寝イベント」が発生する。
      • ちなみにイベント内容は完全にエロゲーの事後そのものである。しかも性別関係なく全組み合わせで発生するうえ、ご丁寧に一枚絵は各キャラそれぞれの年代ごとに用意されており、青年期ですらギリギリな内容なのに他の年代(及びサチカ)だと別の意味で危険な内容と化すボスクリーチャの「モデル」たちも、彼らにだけは文句を言われたくはないだろう。
      • なお、キャラの好感度の上昇量は寝室のレベルを上げるにつれより上昇していく。
  • エクステンドマシン
    • 90年代のアーケードゲーム筐体を模したクローン生成装置であり、各キャラクターの復活やクリオネ(後述)の装着はここでのみ行うことが出来る。
      • 復活させる際に必要となるスコアは取得したシガバネの数が多いほど高くなるが、コストを節約してシガバネボーナスなしの状態で復活させることも出来る。
    • 難易度選択もここで行う。
      • 探索に集中したい時は低難易度で、シガバネを会得したり素材アイテムを集めたい時は高難易度でプレイするというテクニックも出来る。
      • なお、最高難易度でゲームをクリアするとエンディングに少し変化が起きる。
    • 時にはシガバネ取得のために、わざと死んで強くするという戦法も必要になってくる。
    • イベントの見返し機能である「アルバム」やミニゲーム「ステミスカイ」もここで行う。
      • アルバムでは任意に各キャラの世代を変更して鑑賞できる。状況的にあり得ない世代にすることも可能。
      • ステミスカイは横スクロールシューティングで、タイトルに「捨て身」が付く通りレーザーを撃つたびにライフゲージを消費したりと、非常に被弾率が高い。ボス撃破で残機が大幅に増えることやボムが死亡時の自動発動であることと相まって、状況によってはわざと死ぬことが高スコア獲得のためのテクニックとなっており、本編並みに命を軽く扱う仕様となっている。なお、高得点をとるとトロフィーが獲得可能。
  • シガバネ
    • キャラクターの様々な死因により耐性が付与されていくシステム。
    • 毒状態のまま死ねば毒状態になりにくくなり、特定の敵の攻撃で死ねばその敵からのダメージを軽減できたりする。
      • アイテムの積載重量が増加したり攻撃力や防御力が増加したりする場合もある。また、寿命も少し伸ばすことができる。
      • クローン人間は非常に弱いため、いろいろな死に方をして多くのシガバネを獲得し強くなっていくのが攻略のキモとなる。
  • クリオネ
    • ストーリー途中から使用可能となる特殊能力。〇ボタンを長押しすることで発動する。ただし、幼年期では使用不可能。
      • 攻撃型と補助型の二種類が存在し、各キャラに1つずつ装着できる。能力も範囲内の敵に攻撃やステータス異常やHPの回復などが存在する。ただし、付け替えにはスコアを消費する。
      • クリオネはボスなど特定の敵を倒した際にドロップし、エクステンドマシンで装着をすることで初めて使用可能となる。
    • キャラクターの寿命日のみ強力な自爆技「シルバースト」を発動させることが出来る。強力だが無制限に使えるわけではなく、使うたびに侵食度が増加していってしまう。
      • 侵食度は一部例外を除いて死ぬ以外に減らす方法はなく、最大まで高まった状態で使用すると死亡してしまう。
  • ダンジョンの構造
    • 本作におけるダンジョンは「廃墟」と呼称され、その名の通り人類滅亡によって廃墟と化した建造物である。基本的に、「ガレキ島に海を流されてきた廃墟が着岸する」という形で新しいエリアが解放され、各章ごとにメインとなる廃墟を探索する流れになる。
    • 廃墟内部には、ガレージと同じような『エクステンドTV』が映し出されるテレビの他に、スイッチや扉、罠などが存在する。
      • 本作が各章ごとに視点となる人物が変化していく構造となっており、「エクステンドTV」を通じて各自の過去が描かれていくこととなる。
      • スイッチには通常の押しボタン式と踏むことで装置が起動する踏みボタン式がある。
      • 扉は通常の開閉式やスイッチによる開閉式の他、ダンジョン内部の鍵で開閉するロック式や日にちごとに開く連動扉などがある。
    • 罠も落とし穴やダメージ床などがある他、スイッチにより作動する罠やつまずいてアイテムをばら撒いてしまう「つまずき石」などがある。
    • 一度クリアしたダンジョンに再度潜ると「廃墟イベント」を見ることが出来る。
      • 特定のマスに移動すると見られるイベントであり、専用のイベントスチルも用意されている。さらにこれを見た後で取得できるシガバネもある。ただし、キャラクターの生存状態や成長状態など条件が課せられているものも多い。
  • 戦闘
    • ダンジョン内を探索していると、敵と接触することがある。敵はほとんどこちらを認識すると見失うまで襲い掛かってくるため、応戦は必須。
    • 戦闘はリアルタイムで行われる。主に□ボタンで攻撃を行い、移動によって相手の攻撃を回避できる。
    • □ボタン長押しでチャージ攻撃ができる。
      • チャージ攻撃はカーソルを操作してどこに当てるかを選ぶ必要があるが、複数のキャラで同時に攻撃することも可能で強力。同時攻撃はメンバーの絆で威力が上がる。
      • 左スティックを動かしてマーカーを敵の部位に当てて攻撃することで、その部位にダメージを与えることもでき、一定以上ダメージを与えると破壊してその部位を使ったアクションを封じることができる。この部位破壊によってのみ得られるアイテムもある。
    • 敵の攻撃範囲・攻撃対象は様々で、どの方向から受けるかによってどの位置のキャラがダメージを受けるかが決まっている。

その他

  • リサーチ情報
    • 本編の小ネタで様々な情報が網羅してくれる。
  • 手記
    • 各施設に置いてある手記。女スパイ「オルガ」が研究所に忍び込み、クローン研究を破壊しようとする。ハニートラップの描写もあり、ティーン小説のような内容である。

評価点

  • 先が見たくなるほどに吸引力のある引き込まれるストーリー。
    • 世界が崩壊した理由、『エクステンドTV』を通じてクローン人間たちに「エクステンドマシン」のパーツ集めを命じている何者かの存在、『エクステンドTV』によって暴かれていくクローン人間たちの過去など物語には多くの謎が提示されており、話が進行するたびに新事実が明らかになったり、それまでの情報が二転三転したりと息もつかせぬ展開が多く、高い評価を受けている。
    • 本筋から離れるイベントも豊富。キャラ同士の交流や雑談などサバイバル生活を塩梅によい。特にお約束の水着イベント、温泉イベントが王道共言える展開である。また、本編から外れたちょっとした小ネタを網羅してくれる「リサーチ情報」や本編の裏で暗躍していたある女スパイの「手記」など謎を好奇心を沸かせてくれる。ゼンの自家菜園など特定のスポットでは8人全員の感想が聞けるという細かい要素もある。 イベントの見返し機能である「アルバム」やミニゲーム「ステミスカイ」なども充実している。上記の通りアルバムで任意に各キャラの世代を変更して鑑賞できるので、見返しにも便利。
    • 胸糞悪い展開も続くが、最終的には泣けて希望的な結末が用意されている。そしてタイトルの ザンキゼロ の本当の意味も分かるようになる。
  • お馴染みのパロディ・オマージュ
    • 『ダンガンロンパ』と同じように、マンガ・ゲーム・アニメのパロディがチラホラ。胸糞悪いシナリオの良い塩梅になる。
    • 特に「 それは違うよ! 」とどっかで聞いた台詞をフルボイスで発言するショウは笑える。
  • キャラがどんどん死んで強くなるゲーム性
    • キャラが年老いて、死んでまた子供に生まれ変わり、以前の経験を活かして強くなるという文字通りの死にゲーであるが、どんどん成長していくこともありそこまで苦ではない。
    • 最初は可愛らしい子供からイケメン、美女の青年時代、そうして貫禄が出てくる壮年、情けない老年など様々なに変化する。幼いキャラクターがあっという間に老人になってしまうことには抵抗感があるかもしれないが、慣れてしまえばどれも魅力的に映るようになり愛着が沸く。カッコイイ年の取り方をしているマモルやハゲ散らかしてるリョウなど初見は圧倒される。
    • イベントも幼少期の姿で小学校、温泉、病院で老年期、みんなで酒を飲む壮年期など、このゲームならではのゲームデザインである。
  • キャラクター
    • 『ダンガンロンパ』で築かれた、個性豊かなキャラクター作りは本作も健在。
    • 関西弁で色黒巨乳警官のミナモ、ポッチャリお嬢様マユなど個性的な女子キャラや毒舌農家ゼン、愛を語るマモルなど男女共に個性的。
      • そして欠損、ロリショタ、フケ専、LGBTなどあらゆるニッチな性癖に対応している。
    • 細かな音声演出と声優陣による熱演。
    • 本作はシステム上、メインキャストの ほぼ全員が幼少期とそれ以降の2パターンの音声を収録している (壮年期、老年期は青年期の音声のピッチ変更でそれらしく聞こえるようにしている)。
      • かけ声などの汎用音声はもちろんのこと、イベント時の台詞も一定の成長段階でしか発生しないものを除いてきっちり2パターン収録されており、幼少期とそれ以降をきっちり演じ分けている声優陣の熱演*4と併せ、抜かりを感じさせない出来となっている。
    • ショウとミライのコミカルな掛け合い『エクステンドTV』も楽しく、2人(1人と1匹)が人類再興を応援する*5キャラクターとして描かれていることもあり、クローン人間たちのトラウマを抉る内容とは裏腹に廃墟探索における癒しとなってくれる。
      • ちなみにショウの声は中尾隆聖、ミライの声は野沢雅子が担当。言うまでもなく『ドラゴンボール』の悟空とフリーザである*6。さらにショウには「初めてですよ…」とフリーザのモノマネをするセルフパロディがある。
      • なお、ショウの外観は一部でカルト的人気を誇る70年代アニメ『チャージマン研!』の主人公「泉研」のパロディである*7。さらに、野沢氏はよくチャー研と引き合いに紹介されるカルトアニメ『星の子ポロン』で主人公ポロンを演じていた。
  • ソイネイベント
    • 前述の通り、ソイネをすると最初は各キャラの交流と雑談のイベントが始まり、絆が深まる内に親しい態度へと変化していく。 添い寝イベントは男女8人×(幼少期、青年期、壮年期、老年期)×(男視点、女視点)という豊富なパターンであり、ギャルゲー、BLゲー、乙女ゲー、百合ゲーを網羅できるというとんでもないイベントである 。ここまでできるのは、このスタッフしか作れないだろう。
    • しかも親密・添い寝と2種類からそれぞれ各組み合わせ×3となるので、かなりの量である。
  • サバイバル要素
    • 食事、工作、調理、探索、排泄などのサバイバル要素は、古き良き無人島物語などのサバイバルシミュレーションを想出させてくれる。
    • ベース拡張もどんどんど豪華になっていく建物を見てみるのは爽快である。
    • アイテム作りもどんどんで出来ていくのは中々やり込み要素である。
    • 食事を行う為に探索をストップして狩りや釣りを行うなどリアルなサバイバルシミュレーションで行う必要があり、これだけも楽しめるほど
  • 探索・戦闘はロード時間が短いなど、テンポが良く快適に進められる。
  • 敗北がそのまま強化に直結するという、某継承法を連想させるシガバネシステム。
    • シガバネを得る前後では受けるダメージなどに明らかに差が出るため、強敵に全滅寸前に追いやられても、その分多くのシガバネを得るため損した気分になりにくい。死因及びシガバネの種類も非常に豊富。
    • ただし、シガバネは本作の賛否点及び問題点も含まれている(後述)。
  • 難しすぎず簡単過ぎない程度に程よい謎解きの難易度。
    • ただし、最高難易度『V』はレベルや装備が整っていても一撃死することが非常に多くなるなど、ゆっくり探索したい時には向かない。
      • 難易度を下げる分にはノーコストだが、上げる場合はその都度難易度に比例したスコアを消費する必要がある。

賛否両論点

  • ストーリー全体に悪趣味さと生々しい要素、胸糞展開、下ネタが非常に多い。
    • 本作の全体的な雰囲気は『ダンガンロンパ』譲りであり、交流場面などは比較的明るいシーンが多いのだが、メンバーが全員25歳以上と成年である事もあってかあまりにも直球すぎる表現や描写が多い。要は平常運転のチームダンガンロンパ
    • キャラクターの過去描写もストーリーに必然性があるとはいえ救いが無いものがほとんど。
    • クリーチャの造形などグロテスクな要素も多く、『ダンガンロンパ』ほどポップさやギャグに走った描写も少ないために、余計にゲスさとホラー描写が強調されており、人によっては拒否反応が強く感じられてしまう。
+ ややネタバレ
  • 初期の敵こそ鹿やイノシシなど狩りを連想させる動物の類が多いが、中盤以降は人間の形状をしたクリーチャーが出現し彼らを大量に殺さなくてはならないため、非常に抵抗感が強くなる。
    • パッケージや説明書ではあくまでサバイバル要素だけに触れていてホラーやグロテスクな要素には一切言及していないため意図的に隠しているものと思われるが、知らずに遊んだプレイヤーからすれば清々しいイラストやキャラに騙されてグロいホラーゲームを掴まされた感が強い。ダンガンロンパシリーズのスタッフにより作られているという予備知識を考慮すれば幾分かマシだが
  • 微妙にあっていない七つの大罪
    • 主人公達の過去話は七つの大罪になぞらえて振り返るが、 その罪と主人公達の葛藤に合っていないことが多い 。というかほとんど被害者側である。ただし、黒幕から「 無理やり合わせた 」という話もされている。
+ ネタバレ注意
  • ハルトは「怠惰」の罪は、自らが取材した記事の掲載をチェックすることを怠け、編集長による記事の無断修正で取材対象を事件に巻き込んだことである。しかし、仕事が多忙であったハルトが巻き込まれたこの事件を「怠惰」と言うのは違和感を覚える。
  • ミナモの「傲慢」の罪は、万引きを強要され困っていた弟に不良仲間を売らせ、結果として報復を招いたことである。しかし、これは 警官としても姉としても当然の行為であり、どこが「傲慢」かよく分からない という声も多い。弟が不良仲間と彼らなりに良好な関係を結んでおり、にもかかわらず正義感から強引に仲間を売らせた、という経緯ならまだ「傲慢」として理解はできるのだが。
  • リョウは母親の交際相手が自分に好意を持たれ、母親に「嫉妬」される。これでは嫉妬の罪はリョウではなく、 リョウの母親の方である
  • マユの「大食」は父親から亡き母親の代わりのように扱われ、ぽっちゃり体型だった母に近付くため食事量を増やした結果として現在のような食に執着する性格となった、という設定であるが、これといって大食が罪に繋がったとは言い難い。
  • 一方でゼンの「憤怒」、リンコの「色欲」、マモルの「強欲」は過去とよくマッチされていると評価されている。

問題点

ゲーム面

全体的にゲームバランス面はかなり尖っている。 良くも悪くもシガバネありきな部分が多く、ゲームが進めば進むほどにダンジョン探索が面倒になっていくシステムとなっている。

  • 非常に多い初見殺し
    • シガバネへの調整のためか、敵の攻撃力が非常に高く設定されており難易度3程でも一、二撃で死んでしまうことが多い。
    • 食料の中には毒を持つものがあるだけでなく、各キャラクターごとに食べると即死するアレルギー食材が指定されているため、スタミナを回復させるため調理したアイテムを食べさせたらアレルギーや毒で一撃死してしまったという展開もある。
      • エクステンドすればシガバネが付き問題は無くなるのだが、ボス戦など重要な箇所でやってしまうとかなり厄介。このゲームはリアルリアリティの関係なのか、調理しても一切毒性が消えないため、調理して大丈夫だと思って食べてしまう、というケースは誰もが通る道。
      • 一応、あからさまに毒々しい色のキノコなど危険そうな食材は一見して分かるものが多いため、そのまま食べることは少ないが、アレルギー食材については「調理をした際、出来上がった料理に調理したキャラクターのアレルギー食材が含まれていると特殊なコメントをする」というくらいしかヒントしかない。
    • 一部の敵は、ノックバック効果を持っており、これを食らうと難易度比例のダメージを受ける。
      • 最高難易度となると、この手のダメージは最大値の8,9割持っていかれる上にシガバネで軽減できないため、油断するとシガバネがあってもあっさり死ぬ。しかも前述のイノシシ系の敵の突進攻撃がノックバック効果を持っているため、更に凶悪さが増している。
    • 難易度選択は出来るので、戦闘面は楽になるのが救い。
      • なお、最高難易度にすると注意書きにあるとおり本当に地獄を見る。ただしシガバネを早く覚えさせたい時には重宝する。
  • 戦闘が単調。
    • 敵の攻撃モーション中に他のマスへ移動して回避するなど、ヒットアンドアウェイ戦法を繰り返していけば強敵相手かつシガバネ無しでも楽に勝てることがある。後半はスコアが余りまくるので、あまりシガバネなしで戦う意味もないが。
      • これを見越したのか、後半になればなるほどダンジョンの通路が横移動の出来ない一本道である事が多くなっていき、回避にも一苦労するようになる。
    • 特に「プレイヤーが真正面に立った場合は回避されるか障害物にぶつかるまで一直線に突進する」という特徴を持ったイノシシ系の敵が一本道に出現する場所がいくつかあり、完全な初見殺しとなっている。
      • 曲がり角などを利用して轢き殺されないようにしつつ、退避しやすい広い場所まで上手く相手を誘き出さなければいけないため、慣れないうちは手こずりやすく多くのプレイヤーがイノシシに轢き殺され悲鳴を上げることとなった*8
    • また、探索面ではキャラの個性は強いものの、戦闘面では誰がやっても同じ攻撃手段しかないなど没個性気味。
      • キャラごとに武器への適性やソイネ効果が異なるため、どういうフォーメーションが戦いやすいかなどはある程度決まっている。
      • ある程度自由が利くため、好きにメンバー構成を決めることができるともとれる。
  • 敵に囲まれる事が多い。
    • 雑魚でも強化された武器を使おうとしても、一ターンで倒せずその間に囲まれることがしばしば。特に狭い通路の多いマップではそうなりがち。
      • 中には次の階に進んだ直後に敵が居て身動きが取れなくなることも。
  • 強化に必要なアイテムがなかなか手に入らない。
    • クリオネや上位素材は難易度3以上でなければドロップせず、難易度4以上でなければドロップしないものも多い 。おすすめ難易度がⅢとなっているのにもかかわらず、難易度Ⅲ以下だと、ほとんどの強い装備は作れないし、ベースを最大まで拡張することはできない。レアドロップの中にはベース拡張にも使う物も多く、 難しくて難易度を下げたら装備等が作れず、ゲームがクリアできないという悪循環に陥ることもある。
    • 公式コンプリートガイドではドロップ確率がパーセントで記載されているのだが、難易度4か5でしかドロップしないものは0%以下のマイナス表記となっている。また、敵のステータス・ドロップ素材のパターンがいくつかあり、しかも出現場所で固定というものでもないため、レア素材の実際のドロップ確率は更に下がる。
  • 装備品や食料はダンジョンでの入手と工作室・調理室による作成頼みなのだが、施設を拡張しないと作ることが出来るアイテムが少ないまま。
    • なのに施設を拡張したいけど素材アイテムがなかなか出てこず、もどかしい思いをすることが多い。
    • また、一部の素材アイテムも調理・工作先が少なく無駄に持て余してしまうこともある。
  • シガバネボーナスのコンプリートが難しい。
    • かなりの数がありコンプリートが結構大変。しかもそれが全体ではなく、キャラごとである。ちなみに、各キャラコンプリートでそれぞれトロフィーが獲得できる。
      • 厄介なのは、攻撃モーションが同じなのに別の攻撃扱いの技を持つ敵が何体かいること。とりあえず、セーブしておいて駄目だったらロードするしかない。
      • また、状態異常も、例えば同じ毒でも神経毒・出血毒・細菌毒と複数あり、食らった直後ではどういう種類なのか分からない。死んでシガバネを獲得してようやく判明するのである。
  • アイテム管理、再装備が面倒。
    • 仲間が死ぬとそこら辺にアイテムがばらまかれる。装備も全て地面に落ちるため、一からセットしなくてはならない。特に多くの仲間が死亡するとどの装備をつけていたが忘れてしまいがち。
    • 重量制限が地味に厄介。重いレアのアイテムを取ると諦めなくてはならないこともある。加えて個数も一人8個と少ない。特に幼年期や老年期は制限が厳しくアイテムを少し持っただけで制限オーバーしてしまうこともしばしば。重量・持ち物制限なども相まって、死ねば死ぬ=キャラがいなくなるほどに回収が面倒になっていく。
      • 一応、装備アイテムやシガバネで制限を緩和させることは出来る。
    • ボス戦で死んでしまった場合はリカバリーが特に困難。再び向かう前にまず代わりの装備品を用意しなければならないし、荷物を回収するのにも近くにボスがいるため二次被害が及ぶ危険がつきまとう。
    • 狩猟・釣り・採取はアイテムを所持してスキルを上げないと採取できない。また、麻痺や毒などの状態異常も治すのにアイテムとスキルが必要。
    • 難易度が低い場合は問題ないが、難易度が高いと食事、ストレス、排泄といったパラメータも気にしないといけず、それらを抑えるアイテムを持っていく必要がある。
      • 死亡して他の仲間のアイテムも回収しなくてはいけないのに貴重な枠を裂くことが難しい。
  • パーティ管理が面倒。
    • ジャンルに「ノンストップサバイバル」とあるようにパーティごとのアイテムの装備や回復、荷物の整理などの要素も全てアクティブで行わなくてはならない。この間に死角から敵に襲われる危険もあり、常に心の休まる暇がない。
      • 部屋の中に逃げ込めば比較的安全だが、隠れたクリーチャやドアを開けて侵入してくるクリーチャもいる。
    • 拠点にはさすがに敵が現れない、と思わせて稀にケイトラセオイという種類の敵が出現する場合がある。ちなみに、雑魚としては最強の部類。「正面」からではおよそ苦戦は必至である。加えて、ガレキ島にしか出ない種類もいる。
  • ゲージ管理が面倒。
    • 難易度が低い時にはそれほど上昇しないとはいえ、ストレスや便意に気を遣いながら進めていくため必然的にアイテムを多く持ち込むこととなる。
      • ただし、難易度が高くても管理が困難なほど早く悪化するわけでもなく、サポートメンバーはゲージが変動しないため、慣れでどうにかなるし、各キャラの役割はある程度替えが利く。
    • ダンジョン内部にも所々にトイレ・料理場はあるのでそこである程度代えは効くのが救い。だが序盤はまだしも、終盤のステージは少ない。
  • 日数の管理が面倒。
    • 老年期のキャラは寿命を迎えると老衰で死んでしまうため気軽に廃墟に連れていくことができない。とくに終盤の廃墟は攻略に日数がかかることが多く、途中で死んでしまう可能性がある老人はどうしても足手まといになってしまう。
    • このためスムーズな攻略には、老年期になったらわざと死んで幼年期にエクステンドしてから攻略する、というテクニックが有効になる。その方法はというと、就寝で日数を経過させるという安らかな死もあれば、クリオネを暴走させる、シガバネ獲得のために敵に殺させる、毒を飲んで自殺するなど、お年寄りにはやさしくないものも。このあたりは意図的な残機調整が必要な昔のゲームと変わらない
  • 1つだけ、入手がある意味困難な素材が存在している。
    • 簡潔に言うと、攻略サイトやブログなどでは「こいつを倒せば入手できる」と書いてあるはずなのに、いくら倒してもドロップしないのである。
      • ドロップ率が低すぎるという人が多くいる一方、むしろ余っているという人がいるなど、よく分からない状態となっていた。
      • 後に、公式コンプリートガイドの発売などによってどうしてそのような意見の相違が発生するか判明した*9。が、その情報が広まっているかは不明。
      • 幸い、この素材は最強装備には必要がなく、装備のコンプリートに必要な数も少なく、そもそもコンプリートしても特に意味はないため、実害は少ない。
  • 武器カテゴリごとにパワーバランスが悪い。
    • 本作では斬撃・打撃・刺突・投射、の4つのカテゴリがあるが、最終的な攻撃力トップ3がすべて斬撃。
      • 一方、刺突は最強でも斬撃最強の半分程度。サマルトリア王子(FC)。
      • 斬撃は使いづらいのか・最弱である刺突は小回りが利くのかと言えばそうでもない。その為、ボス戦ではどうしても斬撃に偏りがち。
    • 投射は遠距離攻撃ができるのだが、チャージ攻撃ができないため部位破壊などができず威力も低め。
      • 遠距離攻撃をするにはその都度弾を消費しなければならないが、大量に持ち込むと重量やスペースが馬鹿にならないし、そもそも弾薬を作るための素材が貴重品だったりするため工作しにくい
      • 弾がなくても近接攻撃は可能で、全敵の射程を凌駕する位置から攻撃できるのでこれはこれでバランスをとった結果なのかもしれない。
  • ver1.04のアップデートとして、難易度1がストーリーに集中できるように調整され、敵がほぼ出現せず戦闘時でもダメージゼロ、ゲージ消費もゼロ、仕掛けを解くために必要なアイテムも目前に設置と至れり尽くせりの公式チート状態な難易度となった。確かにストーリーや探索には集中できるがゲーム性は破綻するといってもいいため、ゲームを楽しむつもりでいるなら、この難易度は植物や魚など素材取りや廃墟イベントを見るためなどに使うくらいがいいだろう。

シナリオ・キャラクター面

  • ダンジョン内部でイベントが発生するマスに移動すると周りが敵に囲まれている状況などにもかかわらずイベントが強制的に発生してしまう。
    • イベントを見終えた際に状況を忘れてしまい、あっさりと全滅してしまうなんて事故もしばしば。
    • 大きなイベントはマーカーが表示されているが、ない場合もあるため警戒を怠ることはできない。常に緊張感を持ってのプレイが推奨される。
  • ダンジョン内での会話デモではキャラクターの生存状態が考慮されておらず、死亡状態でもキャラクターが会話に入ってくるため違和感が激しい。
    • キャラごとに状況パターンを作ると膨大になってしまうため、こうしてしまったのもわからないでもないが…。
      • 設定的にフォローが入るのかと思いきや、一切ない。
  • 3Dモデルは幼年期はともかく、壮年期以降は頭部を除いて青年期との変化が乏しいため、一見すると使い回しの部分が多く見えてしまう。
    • 一応、水着姿を見ると(特に女性はバストトップの位置が下がったりなど)体型などもそれなりに変化していることがよく分かるのだが、服との調整が上手く行っていないのか、着衣状態ではあまり体型面での違いが分からなくなってしまっている。

システム面

  • バックログが無い。
    • ADVでは必須とも言えるバッグログがなく。見逃すと困る。今回まだアルバムで再開できるからまだ良いが
+ 現在、以下の問題点はアップデートにより軒並み改善済み。
  • アイテム持ち込みがかなり不便。
    • 武器防具クリオネは一つまでの所持。これらはまだしも、それ以外のアイテムのスタック数も厳しく、大量に持ち運ぶことがしづらかった。
      • 水や干し肉など一部アイテムは99個までまとめられるが、基本的に食料や回復アイテムは5~10個、素材は20個がひとまとめとなる。そのため倉庫もすぐに一杯になってしまいがち。
      • アップデートにより、装備アイテム以外はすべて水と同じく99個までまとめられるようになった。
    • マップ上における1マスに置くことのできるアイテムの数は5つであり、袋小路など狭い場所でキャラが死亡した際には周囲にばら撒かれた所持アイテムの置き場所が足りず、一部が消失してしまうという事態が発生する。
      • 更に重要アイテムが優先して残されるということもないため、入手機会の限られるアイテムをそのままロストしてしまうことも多い。
      • 特に問題なのがベース拡張に必要な「パーテーション」と「鉄柵」であり、この2つは各廃墟で決まった数しか手に入らないため、ロストしてしまうとセーブデータの状況によっては最初からやり直すか有料DLCで補わないとベース拡張が最後までできなくなってしまう。
      • アップデート後はアイテムロストが起こった場合はロストしたアイテムがガレキ島の砂浜へ流れ着くようになった。
  • 幼年期に装備できないアイテムが多いのに、その表記が一切無されていない。
    • このため、青年期以降に死んでエクステンドした後に装備できなく不便な思いをすることも多く、わざわざ別の装備を用意する必要もある。
      • 「〇〇の理解」などスキルを覚えさせることで制限はある程度解除される。
    • アップデート後に大幅な調整が入り、全年齢で装備できるようになった。
      • それでも本来の条件を満たしていない時に限り、攻撃力や守備力が4分の1程度になるなど制限はかかる。説明欄に幼年期に不適合かどうかが表示されるようになり、分かりやすくはなっている。
      • とはいえ、幼年期でも変わらずに装備可能で強力なものもあるため、前線要員にはそういったものをつけておくなどして対応は可能。

総評

強く引き込まれるストーリーに濃いキャラクターたちの軽快な会話とサバイバルシミュレーションを融合した作品。『ダンガンロンパ』の良点を受け継いでおり、『ロンパ』の作風が好きな人は確実にハマるだろう。

一方で、シガバネシステムの癖の強さ、全体的なシステムの不便さ、尖ったゲームバランス、『ロンパ』以上の作風のゲスさもあり、常人にはオススメできるとは言い難いゲームになってしまっている。

少なくともシステム面はアップデートもあって創意工夫で対処が可能となっている。漫然とプレイするか考えてプレイするかで印象はある程度変化すると思われる。


余談

  • 公式サイトでも『ダンガンロンパ』シリーズのスタッフによる制作であることを謳い文句とするなど、良くも悪くも『ダンガンロンパ』シリーズの影響が大きい場面が見受けられている。
    • 本作のスタッフが『ダンガンロンパ』制作スタッフと同じという情報が開示されるや否や「ダンガンロンパと繋がりがあるんじゃないのか?」「黒幕は今回も超高校級の絶望だろ」とダンガンロンパとの繋がりを疑う意見が散見されていた。
      • ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期』終盤の衝撃的な展開や、作風の共通性などが相まってこのような憶測が立てられてしまったものと思われる。
        + 結果を言うと(軽いネタバレ) 本作には 『ダンガンロンパ』との繋がりは一切無く、本作単体でストーリーは完結している。 『ダンガンロンパ』シリーズを知らなければわからないネタも皆無であり、本当に小ネタ程度で済まされている。
      • ただ、同シリーズの中核を担っていた小高和剛(シナリオ)と小松崎類(キャラクターデザイン)は本作には関わっておらず*10、「小高氏と小松崎氏が関わってないなら購入を見送る」と宣言するシリーズファンも見られている。
  • 『ダンガンロンパ』シリーズのセーブデータがあると、ゲストとして時折モノクマが出現する。
    ストーリーには一切関わらず、かなりの強さを誇るが、倒すと色々貴重品をドロップするなど、一種のレアモンスター的な扱いとなっている。
    • ダンジョン内にある『ダンガンロンパ』シリーズのポスターを調べることでも出現確率が上がる。
  • ミニゲーム「ステミスカイ」は、実は元々は設定上のもので、企画したスパイク・チュンソフトとしてはミニゲームとして実装する予定はなかった。
    • しかし、ランカース側から「できました」と報告が来たので、実装したとのこと。つまり、結構凝っているあれは半ば趣味で作られたもの

移植

  • 2019年4月10日にWin版がSteamにて配信開始された。Steamでは海外版タイトルである『Zanki Zero: Last Beginning』として配信されているが、UI/音声/字幕は日本語対応*11
    • 規制は海外版と同様に子供時代の添い寝イベントの全削除、パンツが見えていたシーンの差替えがされている。
+ タグ編集
  • タグ:
  • PS4
  • スパイク・チュンソフト
  • DRPG
  • 2018年
  • ランカース
  • PSVita

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最終更新:2023年09月24日 01:52

*1 PS Store専売のデジタル限定版。デジタルサウンドトラックの他、単品で別売りもされている水着コスDLCとアバターセットを収録。

*2 声も女性の雑賀みつきが担当しており中性的な雰囲気を醸し出している。

*3 1人で休むこともできるが、相手側のボーナスを得ることができない。

*4 マモルのみ声優が二人担当しており、幼年期を松風雅也、青年期以降を平田広明が担当している。

*5 デスゲームの司会者のような狂言回しではなく、心から復興を応援している。

*6 野沢氏の演技は少年悟飯か悟天の方に近いが。

*7 設定資料集において「言うまでもなく某70年代アニメがモチーフ」「殺人レコードのせいだろうか」とコメントされている。

*8 設定資料集においても、デザイナーが「プレイヤーのトラウマになるようにデザインしたのだが、『(おどろおどろしい見た目の敵より)イノシシがトラウマ』という声が多く若干ショックだった」という旨のコメントを残している。

*9 該当する敵のステータス及びドロップ素材のパターンの内、その素材がドロップする可能性のあるパターンが1つ(とあるダンジョン限定、なおかつ2パターンあるうちの片方を引いた場合)しかないため。該当する敵が出現するダンジョンをまんべんなく回るのではなく、当たりパターンを引けるダンジョンをピンポイントで狙わなければならない。

*10 両名は2018年にスパイク・チュンソフトを退社、同年9月にトゥーキョーゲームスという別会社を立ち上げた事を発表している。

*11 一方、海外PS4版もWin版配信と同時に発売されている。