仁王

【におう】

ジャンル ダーク戦国アクションRPG
対応機種 プレイステーション4
発売元 コーエーテクモゲームス
開発元 コーエーテクモゲームス
(Team NINJA、シブサワ・コウ)
発売日 2017年2月9日
定価 7,800円
プレイ人数 1人(オンライン:1~2人)
レーティング CERO:D(17才以上対象)
判定 良作
仁王シリーズ
仁王 / 仁王2

仁王 Complete Edition

【におう こんぷりーとえでぃしょん】

対応機種 プレイステーション4
Windows(Steam)

発売日 PS4/Win 2017年11月7日
PS4・パッケージ版 2017年12月7日
定価 5,800円
判定 良作
備考 DLC3部+アップデート込みの廉価完全版

※共通部分は省略


概要

戦国時代末期をモチーフにした世界を舞台に、主人公ウィリアム*1がさまざまな人々と関わりあいながら、武士や妖怪たちとの死闘を繰り広げる、シブサワ・コウ監修のアクションRPG。
常に死と隣り合わせで戦う真剣勝負の緊張感と、それらに打ち勝った時の圧倒的な達成感がウリとなる『DARK SOULS』シリーズフォロワーであり、それらとの共通点、オマージュが多数存在する。
一方で、本作の最大の差別化点であるトレハン要素から『Diablo』シリーズの面影も垣間見れるだろう。
またシブサワ・コウがプロデュースを担当した『決戦』シリーズ同様に芸能人のモーフィングと声も採用されている。


特徴

全体の流れ

  • チュートリアルステージと最初のステージをクリアすると以降はステージ選択制で進行していく。
    • 全国地図から地方を選択し、そこからストーリーを進めるメインミッション、ストーリー進行に影響のないサブミッションを選択する。
      • いくつかのサブミッションでは後述の九十九をゲットできるクエストなども存在する。
    • メインミッションをクリアしていくと次の地方に進むことができる。もちろん、クリアした地方のミッションも再度選択可能である。
  • ステージ選択後はステージを攻略していく。
    • といっても複雑な条件等はなく、ショートカットを開通しつつ次の社やゴール地点を目指すことになる。
      • そして最後のゴール地点にいるボス、敵を倒すことでクリアとなり、ステージ選択画面に戻ることができる。
      • どうしても攻略が出来ない場合に利用するミッション離脱用のアイテムは、最初のステージをクリアすることで無制限アイテムとして使用できるようになる。

  • いわゆるセーブポイントかつ回復ポイント。ステージ内での拠点的役割を備えいくつかのオプションが存在する。
    • 使用すると雑魚が復活するのも他の死にゲー同様。ただし、常世から出現する敵と一部の敵、ボスは復活しない。
  • 能力開花
    • レベルアップ。アムリタを取得して様々な能力を伸ばせる。能力を伸ばすと体力・気力・装備重量制限などのステータス強化のほか、スキルポイントを獲得したり武器の攻撃性能を引き上げることができる。
    • 例えば「体」の項目を伸ばした場合、体力の上昇と共に、装備する「槍」の攻撃性能に補正がつき、「心」の場合は気力上昇とともに「刀」「弓」に攻撃性能の数値が伸びるなど、プレイヤーが装備する武器にはそれぞれ有効な能力値が設定されている。
    • レベルアップによって体力を伸ばせる本作では「体」を強化するだけでなくレベルに応じても体力が上がるので、気力の最大値を伸ばせる「心」や、後述の九十九の能力を発現するために必要な「霊」のステータスを伸ばすことが初心者向けといわれている。
  • 憑け替え:九十九を装備することが可能。2周目以降で2体目の九十九を装備することができるようになる(ただし特殊効果は弱体化する)。
  • 奉納:いらない装備品を奉納する(捨てる)。代わりにレベルアップに必要なアムリタやいくつかのアイテムが見返りで貰える。
  • 術仕度:ミッションに持ち込む術を選択する。選択した後ショートカットに装備しなければ使用できないので注意*2
  • まれびと招喚:オンライン上でミッションに同行してくれるプレイヤーを募集する。

木霊

  • ステージには木霊と呼ばれる生き物が隠れており、見つけて話しかけることで社に帰る。
    • 一定数回収することで、回復アイテムの仙薬の初期所持数が上昇する(最低3から最大8になる)。
    • また、社で木霊の加護を受けることができる。
      • 社にわずかな所持金を使用することで、仙薬、武器、防具の出現率、あるいはアムリタか所持金の量を5%から25%に上げることができる。
      • ただし、木霊の数は地方ごとに別々の扱いになっているため、地方ごとに集め直す必要がある。

屍狂い

  • ステージには血刀塚と呼ばれる、死体に赤い刀が刺さっているオブジェクトがある。これを○ボタン長押しで起動させることで、亡霊と化した屍狂いが登場し、襲ってくる。
    • オンラインプレイでは元々設定されているいくつかの屍狂いに加え、別のプレイヤーの死亡地点にも設置される。屍狂いの装備品も死んだ時点のもので再現されるため、倒せば別のプレイヤーの装備品を拝借できる可能性もある。
      • ステージの難所にはいくつもの血刀塚が立ち並び、ある意味壮観である。
    • 一部には地方ゆかりの武将や大名の家臣などなどが、プリセットの屍狂いとして存在する。

トレハン要素

武器・防具

  • 敵からのランダムドロップや宝箱から得た装備品には、それぞれランダムでレアリティや特殊効果が設定されている。
    • 中身の装備品が固定されている宝箱もいくつかあるが、特殊効果はランダムで生成される。
  • レアリティはコモンから白<黄<青<紫<緑(ラスボス撃破以降ドロップ)<橙(DLC2導入かつ4周目以降でドロップ)となっている。他ゲーファン用にレアリティの色を変える機能も地味に搭載。
    • 特殊効果には「近接攻撃のダメージ上昇+○○%」などの基本的なものから「敵感知」などの比較的レアな能力も存在する。
  • そして大量に手に入った装備は「社で奉納しアムリタ・仙薬獲得を狙う」他、「鍛冶屋で売却し金策に利用する」「隠世の茶室で売却し武功を得る」など使い道は様々。
  • 防具と小物には重量が存在しており、重量に応じて動作の速度が変わる点は『DARK SOULS』と同様。

小物

  • 『DARK SOULS』でいう指輪に相当する。こちらも特殊効果が複数ついている。

馴染み

  • 各武器、防具には馴染み度が設定されており、武器や防具を使い続けることで攻撃力・防御力が上昇するようになる。
    • といってもある程度使っていけば自然と最大になるよう調整されているため、長々と使う必要はない。また愛用度を伸ばす砥石という比較的入手しやすいアイテムも存在する。
      • ちなみに、α体験版では逆に耐久値と呼ばれ一定数使用すると性能が落ちるという仕様だったが凄まじく不評だった。

アクション

武器

  • 近接武器は5種類(+DLC2種類)と素手、遠距離武器は3種類あり、同時にそれぞれ2種類装備し、適宜切り替えることが可能。

近接武器

    • 一般的な刀。リーチこそ短めだが使いやすい技が揃う上、使いこなせれば様々な状況にでも対応可能な汎用性を持つ
    • 得物が長いのでリーチ、範囲が広いのが利点だが、それが災いして狭い場所では頻繁に弾かれるのが欠点。
  • 二刀
    • 手数が多くどの構えであっても素早い攻撃が可能。状態異常蓄積に長け忍者スキルと両立するスキルも多く相性がいい。反面、一発一発の威力は低くリーチも刀より多少短くなる。
    • 一発の威力や相手の気力減少に長ける反面、機動性には劣る。剛のステータスを伸ばすと斧に補正がかかるため重装備との相性がいい。
  • 鎖鎌
    • 構えによって技性能が大きく変わるトリッキーさがウリの武器。使いこなせば遠近両方の場面で力を発揮する。
  • 大太刀
    • 身の丈ほどもある長身の太刀。リーチの長さと、他の構えの技を連続技に組み込める自由度がウリ。
  • 旋棍
    • いわゆるトンファー。手数の多さから属性ダメージと状態異常蓄積が得意。
    • 奥義を獲得すると残心が無敵時間を持った「鬼舞」になる。リーチが特に短いため常に接近する必要があるのが難点。

遠距離武器

    • 静音性に優れ、射出の動作も速い。反面、威力は低く兜に弾かれるという欠点を持つ。
  • 火縄銃
    • 弓より威力は高く、兜に弾かれてもダメージを与えられる。反面、音がうるさいので敵に気づかれやすい。もちろん雨でも使える。
  • 大筒
    • 高火力かつ範囲も広いが、構えている際はその場から動けない、速射性能が低いなどのデメリットも存在。

操作

  • 攻撃の基本は□の弱い攻撃と、△の強い攻撃に分かれる。
  • 武技
    • スキルを習得することで武器の固有アクションを習得可能で、武器性能を一変するほどの強力な技がそろう。いわゆるパリィも武技の中に含まれる。
      • これらをうまく使うことが重要だが、意識しなくても1周目クリアはどうにかなる。しかし、回避に残心性能がつく「流水」や各種武器の気力を減少させる武技は取得しておくと便利。
  • 構え
    • R1+△、□、×でそれぞれ上段、中断、下段の構えをとる。構えによってアクションの性能が大きく異なり、適宜切り替える必要がある。
      • 上段が上方向にリーチが長く攻撃力も高い反面隙が大きく気力消費も多い、下段は隙と気力消費が少ないがリーチが短く攻撃力も低い、中段はその中間といった傾向がある
      • また、回避も構えによって性能が異なる。上段がローリング、中断がステップ → ローリングの2段、下段が連続可能なステップ。
      • 武技も構えによって使用可能なものが異なる。
  • 回避、ダッシュ
    • ×ボタンを短く推すことで回避が可能で、敵の攻撃はこれでよける。
    • 長押しでダッシュ。ジャンプは無いため安心してダッシュから回避が可能だが、時にはこれらを両方駆使して敵の攻撃を避ける必要がある。
  • ガード
    • L1で全武器でガードが可能で、全方向対応。さらに、被弾モーションをガードで割り込むことが可能なため結構強力。
      • とはいえ気力を削られるので乱用はできず、ガード不可攻撃もかなり多い。回避と適宜使い分けていくのが重要。
  • 遠距離攻撃
    • L2を押しっぱなしにすることで遠距離武器を構え、R2で発射する。

九十九

  • ウィリアムは守護霊を1つ装備することが可能で、守護霊の種類に応じてステータスがアップする。
  • 敵を攻撃、倒すことで九十九にアムリタが蓄積され、最大の時に△+○で九十九武器が使用可能になる。
    • 効果時間中は体力ゲージが九十九ゲージに置き換わり、時間経過、被弾、攻撃を行うことで消費される。逆にアムリタを獲得することでゲージが回復する。
      • 効果中に△+○で守護霊を召喚して攻撃ができる。効果は守護霊によって異なるが、ゲージを大きく消費する。
    • デメリットも大きく、被弾によってゲージが0になると気力切れと同じく息切れを行う(組み討ち不可)、攻撃は中段固定である。
      • 上手く使えばピンチを打開するどころか圧倒的な殲滅力を手に入れられるものの、よく考えて使わないと逆に緊急回避どころかピンチを招き、そのまま落命することになる。
  • なお、落命すると所持しているアムリタを守るために落命した場所で守護霊が離れてしまい、九十九が使用不可能になってしまう。
    • 再び回収すことでアムリタを取り戻せる。ただし、もう一度落命するor社から呼び戻すとアムリタを喪失し守護霊が戻される。

ニンジャスキル

  • 手裏剣や苦無といった飛び道具、能力アップや異常状態回復といった丸薬などが使用できる。
  • 社に戻ると所持数が全回復するため、積極的に使用していくべし。

陰陽術

  • 武器に属性を纏わせる、といったニンジャスキルとは別の所持アイテムを使用できる。

評価点

アクション

  • 軽快な動作が可能
    • 武器の種類や防具の重量に依存するが、攻撃の動作は素早く、そして回避のキャンセルも速いのでスピード感ある戦闘を楽しめる。レスポンス、操作性もよい。
  • 多彩なアクション
    • 武器は5種類+DLC2種類+(素手)と決して多くはない。しかし、構えや武技を習得すれば多彩なアクションを楽しむことが可能。
      • 敵や地形の相性によるが、どの武器にもそれぞれ強みがあり、きちんと使っていくことが可能。
    • 後述の通り他ゲーからの流用は数多くあるものの、『仁王』の中ではモーション流用はほぼ無い。
  • ヘッドショットが強い
    • 相手の弱点に撃てればほぼ確実にダウンをとれる。敵の数が多い地点では遠くから戦力を削ぐための心強い味方となる。
      • ちなみに、ボスに対してもヘッドショットを戦略に組み込むことは現実的に可能。
  • 落下攻撃
    • わずかでも段差があればすぐに落下攻撃が出せる。もちろん落下攻撃に相応しく攻撃力、気力削りともに強力だが、逆に無敵はない。
  • 以上のようにプレイヤー側で選択できる行動が多彩であるという点は、アクションゲームにとっては非常に評価されるべき点であろう。

  • 個性豊かな妖怪、人物が多数用意されている。
    • 例外もあるが弱点はきちんと用意されており、一見理不尽に見える敵も対処法をマスターすればホイホイ捌けるようにできている。
      • 例えば序盤から高火力を誇る「妖鬼」は、見た目で分かるように光っている角が弱点であり、正面から破壊することができれば追い討ちからのラッシュで一気に殲滅することが可能。
      • 移動に攻撃判定のある「輪入道」はいやらしい敵だが、背面に弱点が存在し、隙をついて裏に回りこみ攻撃すればダウンをとれる。
  • 敵にも気力が存在し、可視化されている。
    • 気力が尽きた敵は、妖怪の場合一定時間アーマーがなくなってラッシュをかけられるようになる。
    • 人型の場合は組み討ち(致命の一撃)か、1発攻撃を当てるとダウンするのでそこから追い討ちに派生できる。
      • これにより、ただ隙を見て攻撃を繰り返すだけでなく、積極的に気力を削ってラッシュを仕掛ける選択肢も生まれた。
  • 属性ダメージが物理ダメージと個別に表示され、さらに属性ダメージごとに色分けされる。ダメージ計算や効果のほどを確認するのに便利。
  • 妖怪がガード不能攻撃である投げを行う際は必ず専用のエフェクトが出るため、分かりやすい。

グラフィック

  • 元からグラフィックに定評のあるTeam NINJAだけあってグラフィック、モデリングは高評価。

BGM

  • 曲数こそ少ないが、本作における死闘や緊張感、達成感を刺激する良BGMは多い。
  • 武具やアムリタが出現するといった場面での小気味よい効果音もトレハンゲーにありがちなトレハン中毒を加速させる。

ストーリー・世界観

  • 歴史シミュレーションゲームの大家シブサワコウ監修ということもあってか、戦国時代の史実・伝記を織り交ぜたストーリーは意外に完成度が高い。
    • 外国人ウィリアムの視点から関ヶ原~大坂の陣までを描くという珍しい設定でありながらも、1個の歴史物語として大きな矛盾もなく完成している。
    • 実際、今作における関ヶ原動乱の黒幕とされる人物は、一説として時々名前の挙がる人物であり、それを追う主人公ウィリアムの辿った道筋や、発生した出来事も歴史的事実にそったものがいくつかある。
    • 日本人にとってはマニアックな主人公であるが、一方で大河で扱われた九州の黒田家から始まり、中国の毛利家、そして徳川家へと渡り歩くシナリオのため、知名度の高い武将と絡むことも多く、にわかお断りというストーリーでもない。
  • ウィリアムは守護霊を通じて出会った人物の想い(DLC2の政宗談)、記憶を覗くことが可能であり、それらが吐露する心情、動向といったものを見れる。
    • 例えば、死体のアムリタを回収することでその死体の死の寸前の台詞や、そこから攻略のヒント、世界観やストーリーの補完といったものが流れる。
    • そして、武将と戦って勝利し、心を通じさせることで武将の独白が流れ、守護霊を分けてもらうことができる。この一連のストーリーやキャラクター描写は評価が高い。
  • 戦国無双のようないわゆるネタに走ったようなキャラクターは皆無。全員鎧兜を纏ったガチガチの武将ばかり。
    • 台詞こそ少ないが声優陣の演技も上質であり、より物語を面白くしている。

充実の周回要素

  • 1周クリアすることで上位難易度が解放され、より性能の高い武具をドロップする、守護霊を2匹まで装備できるようになるといった恩恵にあずかれるようになる。
  • また、周回しても下位難易度はいつでも挑戦できるのである程度安心できる。

快適なプレイ環境

  • 通常のPS4でも高フレームレートを維持し、PS4Proだと完全にフルHD/60fps対応。スピード感ある戦いを楽しめる。
    • 通常版では解像度重視のシネマティックモード、フレームレート重視のアクションモードを設定できる。
    • それでいて処理落ちやコマ落ちもまずない。
  • ロードが速い。ミッション開始時はそれなりにかかるものの、落命してからのリトライはかなり速く快適。
    • Steam版ではマップやスペック次第だがほぼ無いといっていいほどの速さを誇る。
    • 死んで覚える、何度もプレイするゲームとしては大きく評価できる点であり、プレイのモチベーションを維持するその恩恵は計り知れない。
  • 1度見たムービーを自動でスキップする機能も搭載。いちいちムービーを飛ばす作業を行わなくて済む。
  • アイテムショートカットは4枠×2個用意されており、かなり快適。
  • 回復アイテムは最低3つは保証されるため、回復アイテムが尽きて詰むということはない。もっとも3つでは少なすぎると言わざるを得まいが…
  • 背面から組み討ちする際はロックオンカーソルが赤くなるため分かりやすい。
  • アップデートでステ振りをやり直すアイテムが出現した。手軽にとは言えないが所持数も無限に手に入るため敷居は低い。

アップデート

  • 有料DLCがメインとはいえ、無料アップデートでも機能追加やミッション追加といった積極的なアップデートが多数行われていた。

賛否両論点

ゲームバランス

残心・構え

  • このゲームで最も重要な要素は気力管理である。気力消費を見越して手数を減らす以外に、本作では残心と呼ばれる技があり、それを使用すると気力管理が大きく楽になる。
    • 気力を消費すると消費したうちの一定量が赤ゲージとなり、攻撃後特定のタイミングでR1を押すことで赤ゲージ分の気力が即座に回復する。
      • 使いこなせればかなり強引な攻めをしてもスタミナに猶予ができ、また技によっては硬直をキャンセル可能、スキルで特殊効果が発動可能といった、ゲームスピードを速める快適な要素であり、これを高く評価する意見は多い。
    • しかし、ただでさえ難しいこのゲームでこれを煩雑として否定するものも少なくない。また、気力管理を抜きにしても妖怪の常世祓いには残心で赤ゲージを最大まで回復させる必要があり、必ず習得する必要がある。
      • 回避行動で残心ができるスキルも存在するが習得できるのは少し進めてからになる。
  • 構え
    • 一見残心と関係ないように見えるが、構えの変更のコマンドがR1+○×△□なうえ、残心後に構えを変更することで恩恵が出るスキルもある。
    • 要するに残心と構えの変更をマスターして初めてスタートラインに立てる。これがこのゲームを楽しめるかどうかの鬼門となる。

序盤

  • このゲームは戦国死にゲーと言われる通りかなりの難易度を誇るが、その中でも序盤が特に容赦ない。『NINJA GAIDEN』譲りのTeam NINJA伝統とか言わない。
  • 特に最初のステージがエグい。
    • のっけから現れる雑魚敵からして攻撃力、耐久力が高く、ごり押しをすればまず確実に死亡する。
    • 道のりも長い。ショートカット、あるいは2つ目の社までたどり着くには何度も死ぬ。
    • 回復アイテムである仙薬の最低値が少ない。社で拝めば最低3つは保証されるものの、はっきり言って少ない。最大8個まで保有できるが、いったん尽きると補充が難しい。
    • 本来はステージ中にいる木霊を見つけることで最低値が増えていくのだが、最初のステージであるため木霊を見つけても最低値が増えるところまでいかない。
    • 社で拝むことで最低数は補充されるものの、社で拝むと一部の強敵を除き雑魚敵は復活してしまうため、被弾し、仙薬が尽き、社に戻るを繰り返すといつまでたっても先に進めない。
  • ボスの「怨霊鬼」
    • まず、社からボスのいる場所までがやや遠い。しかも道すがら雑魚敵がおり、その中に弓兵まで交じっており避けるのが難しい。とはいえ門がないので開門の硬直でやられることはない。
    • ボス自体も即死があり得るほどの攻撃力かつ広範囲持ちで、鉄球の攻撃判定の持続時間が長く非常に厄介。隙はあるがプレイヤーがどこに陣取りしようと全てに対応できるため、臨機応変な立ち回りが求められる。あまつさえガードなんざほぼ機能しない。
    • それなのにステージが狭く、微妙に障害物があるので追い詰められて落命するといった事故も多い。また、下手に重装備にすると攻撃を避けられないことも。
    • 体力を7割未満にすると、鉄球が壊れパターンが大きく変化する。このパターン変化に戸惑うこと請け合い。
    • 一番厄介な鉄球投げも解禁される。壊れた鉄球に怨霊鬼が歩いていき、投げるというシンプルな攻撃だが追尾性能が非常に高く事故死しやすい。
    • 厄介なことに鉄球が至近距離にあるとほぼノーモーションに近い状態で使用するため、慣れても事故死する。
    • 耐久力もかなり高い。ゴリ押しは効かないどころか斬っても斬っても死なずにうんざりするほど。
  • そして、この最初のステージがエグい一番の原因はチュートリアル的なステージのクリア後にそのまま放り込まれ、このステージをクリアしないとアイテムの準備や立ち回りの練習ができる拠点を利用できないということである。
    • これによりアイテムはステージ中でのドロップに頼ることになるため、ボス戦で仙薬や矢弾を使った挙句死んでやり直しとなるとジリ貧に陥る。人によってはこの時点で心が折れる羽目になる。
    • 言い方を変えれば、いきなり放り込むことでスパルタで「ごり押しで攻撃しても相打ちどころか一方的に死ぬ」「複数の敵に囲まれると死ぬ」「残心で気力を維持しないと死ぬ」「ボスの行動パターンを学習して隙を狙って攻撃しないと死ぬ」という基本的な事を教え込まれている、と取ることもできる。戦国死にゲーを最初からいやでも叩き込まれる。
    • 事実、ボスの怨霊鬼は、中盤以降になると普通に多数のミッションで出てくるが、その頃には普通に捌ける*3ようになっている。 このような成長を味わえるのがこの手のゲームの魅力ではあるが、いかんせんそこまでの道のりが厳しすぎるのも事実である。ここをクリアするかでこのゲームの評価と適性が分かれる。
  • 以後、2番目のステージのボスはいきなり動きを封じる麻痺をバンバンも使ってくるなど更に難易度は跳ね上がっていく。
  • 基本的に2~3発食らうと簡単に死ねるほど敵の攻撃が痛すぎ、攻撃を食らいながら殴れるようなゲームではないため、体力が大きく上がる「体」を上げる意味が薄い。
    • まったく意味が無いかと言えば、1撃で死ぬところが2撃になるといった程度でも生死が分かれることもあるし、「体」のステータスで攻撃力も一緒に上がる槍などは火力と生存性の両立を図れるので、あくまでプレイスタイル次第だろう。
  • 回避の距離が長めで、軽快な動作が災いしてか、落下死も少なくない
    • 攻撃中にスティックを倒さずにしておけば落下しないという配慮こそあるものの、本作では細い道で、端が崖という場面が割と多い。
    • また、中段の構えでは回避を行う場合ステップ → ローリングとなっている。大半のアクションゲームの回避はローリングだけのものが多く、この仕様に慣れるまで時間がかかる場合もある。

終盤

  • 逆に序盤と比べて終盤は楽であると感じるプレイヤーは多く、それがマンネリ感を引き起こしているという意見もある。
    • ボスの行動がとりわけ序盤のボスと比べて弱いわけではなく*4、原因はプレイヤー側が強くなっていることにある。
    • ステ振りという面においては、序盤はまんべんなく伸ばす必要が多少あるものの、終盤では使用する武器に特化したステ振りが実現可能になり火力が著しく増加する。
    • また、一部の武技や忍者スキル・陰陽スキルが超強力であり使いこなせばあっという間にボスを倒すことも可能。
      + (攻略の大きなネタバレになる可能性があるため注意)
    • 遅鈍符:陰陽スキルの1つ、効果は相手の行動速度を一定時間鈍らせるというものだが、これが本当にスロー再生というレベルで遅くなる。しかもボスにも例外なく効いてしまう。
    • 藪切:鎖鎌の武技。ボタン連打でスタミナの続く限り斬り続ける技だが、中段にセットすることで本領を発揮する。理由は九十九武器中にこの武技が使えるということ。相手のダウンにあわせれば絶大な火力を発揮する。
    • 目潰しの術:ニンジャスキルの1つ。序盤から使用可能なお手軽スキルだが効果は絶大。遅鈍符などと組み合わせれば背中を露にするボスにノーリスクで攻撃可能。
    • 符術・護霊招来符:陰陽スキルの1つ。装備している九十九を呼び出し攻撃させる、というものだが、九十九によっては相手を強制ダウンさせることが可能な九十九もいる。それ以外でも属性効果を期待する場合でも使える。
      • ただし、守護霊がいないと使えないため、死んだ場合は回収するまで神経を使うか、あるいは呼び戻しでアムリタを犠牲にする必要がある。
  • これらは初心者救済スキルの1つであり、なくてもクリアは不可能とかいうものではないため、嫌なら使わなければいいだけの話ではある。
  • しかし、あまりの強力さにほぼ全てのボスにおいて最適解になってしまうのも事実である。
    • 結局弱体化されたり、高難易度ではそもそもまともに効かなくなるといった下方修正を多数行われたスキルも存在し、良くも悪くもプレイヤーを振り回した。
  • ただし、終盤のプレイヤー側の強化は「ボスに対抗する手段の豊富さ」という点で評価される点でもあり賛否は分かれる。
    • 評価点にある通り、ストーリーも盛り上がる場面であるため人によっては気にならない部分でもあるだろう。

  • 全体的に敵の攻撃力が高く、また体力も多い。仙薬をドロップする敵が多いため回復手段がすぐなくなる、という状態には陥りにくいものの、やはり即死に至る可能性はざらにある。

数の暴力

  • 『DARK SOULS』シリーズと同じく、複数戦で猪武者のごとく突撃すれば待っているのは落命のみ。なので敵を釣ったりして1vs1の状況をなるべく作るのがセオリーである。
    • しかし、それを許さずガチンコで複数戦をこなす必要がある場面も多い。特に中盤以降のサブミッションで顕著で、逃げ場のないエリアで遠距離の敵を含む複数の敵と渡り合う場面も多い。
    • 上述の強力なスキルを使えば打開が容易になる可能性もある。しかし、それらを縛る場合はただただヒットアンドアウェイを繰り返す状況に陥りがち。

死にゲーを履き違えた調整

  • 本作では全体的に敵の攻撃力が高いこともあって重装備で肉を切らせて(略)戦法はほぼできないといっていい。必然的に避ける動作を要求されることが多くなり、それが無理な序盤の重装備は不利。
    • さらに難易度が上がると遠距離からの攻撃を含めた即死もザラにあり、重装備でガチガチに固めても1発瀕死になることも多い。
    • その一方で、こちらも武器強化してバフを重ねれば凄まじい火力を手に入れることが可能。
      • その結果、装備を突き詰められる2周目以降は立ち回りで勝機を狙うというよりやられる前にやれという世紀末的なゲームバランスになってしまっている。
      • 確かにこれも死にゲーとはいえるが、『DARK SOULS』など他の死にゲーで支持されたゲームバランスとはかけはなれたものになっている。

トレハン要素とスキル間のバランス

  • 『仁王』において、プレイヤーが選択する要素にトレハンによる装備の厳選とスキルの選択がある。
    • 評価点にも書いた通り、スキルは難局を突破する大きな味方となり、プレイヤーそれぞれの打開方法があるという点では賛成意見が多い。
    • 加えてトレハンを繰り返し厳選した装備を用いれば、プレイ感を大きく変える圧倒的な火力を手にすることが可能。
    • これらを組み合わせて行う攻略には中毒性を感じるプレイヤーも多く、トレハンゲーとしての魅力は十二分に備わっていると言える。
  • しかし、この2点についてはバランスの悪い面もいくつか存在する。
  • トレハン要素については、トレハンゲーの例に漏れず微妙な特殊効果を持つものがやはり存在する。
    • とくにアップデートで追加された○○(妖怪)に対するダメージアップの特殊効果は使い道に困る。
    • 打ち直しという機能で特殊効果を変えることも可能ではあるが、やたら種類が多く存在するため、また別の妖怪に対するダメージアップを引く可能性も高い。
  • また、1周目をクリアしなければ神器と呼ばれるレアリティの装備をゲット出来ない点も惜しい点の1つである。
    • 他のトレハンゲーでは1周目以降が本番とされるゲームも多数存在するものの、『仁王』は1周のプレイ時間が非常にかかるためトレハンの醍醐味に触れる機会を失うプレイヤーも多い。
    • もちろん、1周目でも紫レアリティをトレハンしガッチガチの装備を整えることはできるが、神器と比べて特殊効果の欄が1つ(場合によっては2つ)少なくなるため強化の度合いは大きく変わる。
  • 特殊効果のバリエーションという点でも乏しいという意見がある。その実、特殊効果は火力を上げるものが大半であり、実用性についてもそれを選択するのが合理的。
    • ただし、他のゲームにあるような行動を大きく変えるようなスキルが存在した場合*5、このゲームの性質を考えてバランスを大きく壊す可能性もあるため、仕方ないといえば仕方ない。
  • スキルについては、こちらもアクションゲーの例に漏れず使い道の少ない武技やスキルがいくつか存在する。
    • とくに序盤はスキルポイントが逼迫する場面も多いため、その中で微妙なスキルを引くとダメージがデカい。スキルポイントを振りなおすアイテムも存在するが登場は少し後になる。
    • 装備の特殊効果などによって救済される武技もあるが、よほど徹底しなければ他の武技を使った方がマシという状況になるため大きな愛情が必要。

その他

キャラクター

  • 主人公はウィリアムだが、どちらかというと色んな武将たちがメインなので、主人公が空気気味。
    • しかし決める部分はきちんと決める、ナイスガイな一面もときおり見せる。

周回要素

  • 2周目以降は死体からアムリタを取得しても台詞が出ない。鬱陶しいと感じるか物足りないと感じるかは人次第か。
    • ただし、猫又は普通に喋るのでイマイチ統一性がない。

問題点

アクション

  • 組み討ちや回避で残心が成立するスキルがあるが、正直なところデフォルトで所持してもいいような技をわざわざスキルで習得しないと使用できない。
  • 『仁王』に限った話ではないが、坂道で攻撃が外れるといった現象は少なくない。特に組み討ちを外して隙を晒すと悲惨。

マップ

  • 例外もあるが、怨霊鬼や鬼女といった広範囲攻撃を得意とするボス戦で、マップが全体的に狭い。
  • 基本的にボス戦から社は近く配置されているが、敵の妨害をよけるのが難しいステージもいくつかあり、リプレイの妨げになっている。
    • そして上記2つはよりによって最初のステージが該当している。
  • 門を開ける、ボス戦前に無敵時間がない。また、リトライ時はボス戦突入後にしばらくの猶予がない。
    • 特にボス戦前はスーパーアーマーがかかるが無敵はないので、硬直中にダメージを受ける → そのままボス戦といった理不尽なことが起きる。
    • かわってリトライした場合のボス戦突入後は、いきなり間を詰めてくるボスも存在する。こちらはマップが狭いことに起因している。
  • 基本的に戦国の世でどのステージも屍とあやかしが跋扈する暗いステージが多く、遠景を見渡すポイントが少ないためか、ステージを攻略する面白さという点を評価するプレイヤーは非常に少ない。
  • 屍狂い
    • 屍狂いを強制的に起動させる琵琶法師という敵がいるが、初期から設置されているものだけでなくオンラインプレイヤーの物も対象になる。
      • そのため、血刀塚が複数存在し、琵琶法師がいる場所はオンラインだと難易度が跳ね上がってしまう(例えば覇王と官兵衛)。

使いまわし

  • 敵の種類が少ない
    • DLCでいくらか増えたがそれでも少なさを軽減するまでには至らなかった。
  • メインミッションに使いまわしはほぼ無いが、サブミッションは同じようなマップを延々と戦うため、食傷気味になる。
  • BGMこそ良質なものがそろうが、これも数が少ない。特にサブミッションでは〆に毎回同じBGMが流れるため猶更そう感じやすい。

ボス戦のロード

  • ボス戦開始時に著しくフレームレートが落ちるステージがある。
    • 視認性、操作性に大きく影響を及ぼすレベルであり、1つのミスで落命することも少なくないこのゲームではかなり致命的。

仕合

  • オンライン対戦がアップデートで実装されたが、あまり評判は良くなかった。
    • トレハンや極端なステ振りによって異常な火力を容易に実現出来るゲームのため、地道な駆け引きがほぼ生まれない。
    • 特に手裏剣・クナイビルドは強力。徹底すればクナイ一発が上段の強攻撃なみの威力を発揮し、加えて予備動作も少ない*6
    • マッチングにも難がありレベルが50程度違う相手であっても普通にマッチングする。

アップデート

  • やたらと下方修正が多く、その点で不満が多かった。
    • 下方修正は上述の「仕合」でのバランス調整を想定したものとみられるものが多く、オフライン攻略が内容の多数を占めるこのゲームにおいて必要なものなのか?と疑問をもつプレイヤーも多い。

まれびとによる荒らし

  • オンライン対戦への不満やPS+のフリープレイに選ばれた影響もあるのか、荒らしを行うプレイヤーも。
    • 攻略サイトの姿映しの説明で特定キャラに「このキャラを使って荒らしをする人が特に多い」と書かれる程度には多い模様。
    • アイテムで他プレイヤーにダメージを与えることができることと、荒らす側にはプレイ時間以外ノーリスクというのが原因であろう。

その他

  • 文字が小さい。
  • アイテムを拾う、門を開けるのに若干のラグがある。
    • ラグの経過は画面に表示されるため意図的な誤爆防止のためだろうが、テンポが悪い。
  • アイテム回収が面倒、いちいちボタンを押さないと回収してくれない。
    • また、所持金が回収し辛い。

DLC

本編のその後のストーリーを描く。全部で3つ。
本編を1度クリアしないとミッションは選択できない(新武器は使用可能)。

評価点(3つ共通)

  • 新武器、新守護霊、新敵、新ミッション、新難易度が多数追加されたことでボリュームが大きく増加。
  • 歴史ファンを唸らせる展開、小ネタも本編に劣らず多数実装されている。
  • DLCで追加された新規キャラクターは魅力がある。

賛否両論・問題点(3つ共通)

  • 難易度がかなり高い。
    • DLCである以上高い難易度を望むのは当然であろうが、それでも難易度的には本編で言うと1個上の難易度の中盤ぐらいに跳ね上がった難易度のため、本編の続きを見たいという軽い気持ちで挑むと、文字通り死ぬほど痛い目を見ることになる。
  • DLCを導入すると本編の敵も一部配置が変化する。
    • これも敵が少ないという声に応えた結果だろうが、厄介な鎖鎌妖鬼や妖狐といった敵が1周目から変化するので余計に難易度が跳ね上がっていく。

キャラクター

  • ウィリアムが空気
    • 本編でもそういう傾向ではあったが、DLCではさらに加速して殆ど喋らない。
  • お勝、徳川家康が全く出てこないため、不自然さがある。
    • 一応、家康は台詞はないが僅かながら出演がある。

東北の龍

本編から数年後。東北の独眼竜、伊達政宗に謀反の兆しありとの知らせを受けた服部半蔵は、奥州に向かった後消息不明になってしまう。
ウィリアムはこれを救うべく再び鬼を斬るサムライとなる。

問題点

  • マップ
    • 確率は低いが、社で拝んでいる最中に攻撃されてしまうステージがある。

義の後継者

前編で消えたマリアが大戦を求めて次に向かった先は大阪であった。
豊臣家存亡をかけた戦、「大阪・冬の陣」。大阪城に築かれた出丸「真田丸」にて、マリアは名将・真田幸村に交渉を持ちかける。

問題点

  • 一部のステージ、ボスが理不尽
    • メインミッションである『義を継ぐ者』は、真田丸内部に潜入しボスのいる場所まで向かうというミッションだが、途中、猿飛佐助を除く真田十勇士の面々と戦闘になるイベントが存在する。
      • この真田十勇士として登場する面々が無駄に硬く、倒すのに途方も無い時間がかかる。気力を削ったりしなければ常にガード状態のためこちらからは攻撃を当てづらく、一部は遅鈍符やマキビシ爆弾など強力な陰陽術や忍術などを使用してくるため非常に厄介。
      • しかも先述のように猿飛佐助を除いた9人が同じミッション内に出現するため、倒すたびに社に戻ってアイテムの回復などを行わない限り、アイテムなどが枯渇しがちになる。
      • 必ずしも倒すのは強制では無いため、無視しようと思えばスルーすることも可能。
      • 本ステージのボスキャラクターである真田幸村だが、常に守護霊をエンチャントしている状態かつ、攻撃から攻撃までに移るスピードが異常に早い。
      • どの武将も守護霊エンチャント時にはスーパーアーマー状態のため、「攻撃の合間の隙を縫って1~2発入れる」と言った戦術を取らざるを得ないのだが、こいつはほぼ全ての攻撃後の隙がほぼ皆無なので、こちらから攻撃する隙があまりにも生まれにくく、長期戦になりがちである。
      • 全く隙がないわけではなく、他の武将と同様に気力を削りきれば攻撃で怯むようになるため、手段がないわけではない。

元和偃武

大坂冬の陣から半年、淀君は霊石の力を利用し再び戦を仕掛けようとしていた。
霊石を用いた外法の戦い、そしてウィリアムの戦いに終止符を打つ。

評価点

  • 同行NPCミッションが多い
    • 今までともに出会ってきた敵や仲間と共に戦えるミッションが多数用意されている。メインミッションでもあり、最終DLCに相応しい展開が待っている。
  • そしてあの隼流の超忍とも戦うことが可能。
    • BGMは『NINJA GAIDEN 2』のものが、勝利時の効果音も専用のものが使われていたりとかなりのファンサービス。

問題点

  • ストーリー
    + ネタバレ注意

    マリア

    • 一応わずかに出演するが、大阪城が崩壊したのを見てどこかに逃亡してしまう。
      • マリアが生存していながら、戦乱が終わっためでたしめでたしは消化不良感がある。
    • 終盤にウィリアムやマリアと接点があるものの、そこでマリアは、有り体に言えば暗躍しようとしたが失敗してウィリアムにあっさり捕まってしまう。
    • その後のこともさらっと語られるだけとなっており、どうも最初からマリアは裏で糸を引く黒幕、というよりは黒幕に力を貸して余計な事をしてしまう奴という扱いにしたいのかもしれない。

総評

史実と怪奇が融合する幽玄のダークファンタジーの名に違わず、史実を基にしたオリジナルストーリーや魑魅魍魎が蔓延る世界観は高評価を得た。
ゲーム面でもアクションも軽快、かつロード時間をはじめとしたUI等の快適さから、できるだけ気持ちよく死んでもらおうという意図は感じられる。

ただし、その難易度の高さから元々人を大きく選ぶゲームであることに加え、序盤・終盤での難易度の違いなどゲームバランスに調整不足な面も存在する。
そのため、クリアしたプレイヤーが得た達成感には個人差があり、その点では賛否が分かれる。
しかし、アクション要素とシステムの絡みは絶妙で完成度は高く、良作相当の魅力は間違いなくある。
納得いくかどうかは別としても死闘にチャレンジして、そして仁王と呼ばれた男の戦いを追ってほしい。


余談

  • 本作は元々2004年に『鬼(仮称)』として制作発表が行われ、2005年にコーエーのPS3参入ソフト第1弾として現在のタイトルで正式発表されて以来、10年以上音沙汰が無かったという経緯がある。
    • 一応、2010年4月のコーエーとテクモの経営統合直後の東京ゲームショウ2010で、旧テクモのTeam NINJA開発で仕切り直すことが発表されたが、その後は再び情報が途絶えていた。
    • その後、東京ゲームショウ2015でPS4へのプラットフォームの変更が発表され、2度の体験版配信を経て1年後の2016年9月についに発売日が発表、無事2017年2月9日に発売された。
      • なお、発表されるたびにゲーム内容の説明に多少の変化はあったものの、「白人の侍が主人公」という設定だけは一切変わっていない。
  • 本作で徳川家康のCVとモデリングを担当した市村正親氏は後に『家康、江戸を建てる』においても家康を演じている。
  • 本作で本多忠勝を演じた玄田哲章氏は『鬼武者3』でも忠勝を演じていた。

その後の展開

  • 前述したように2020年3月12日に続編である『仁王2』が発売された。新たに主人公のキャラクタークリエイトが可能となっている。
  • 2021年2月4日に『仁王 Complete Edition』と『仁王2』のPS5版が発売された。2作がセットになった『仁王 Collection』も同時発売。
    • 一方で、現在『仁王』シリーズに新作の計画が無いらしく、続編は当分先になるものと思われる。
    • また『三國志』が舞台の『仁王』の流れを汲む高難度アクションRPG『Wo Long: Fallen Dynasty』が、2023年3月3日にPS5/XSX/PS4/One/Winで発売されている。
      • さらに、同じくTeam NINJAが開発した幕末が舞台のオープンワールドアクションRPG『Rise of the Ronin』も、PS5完全独占タイトルとして2024年3月22日に発売された。

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最終更新:2024年03月22日 16:00

*1 モデルは江戸時代初期に徳川家康に外交顧問として仕えたイングランド人航海士、ウィリアム・アダムス。日本では「三浦按針」の名で知られている人物。

*2 一応、アイテム欄から使用することもできるが。

*3 むしろ動きが大味な分他の敵より戦いやすい。

*4 一部行動も最弱といわれているボスはいるが。

*5 攻撃速度上昇やスキルの動きが変化するなど。

*6 あるいは投擲動作を早めることも装備によって可能。