BeatStream アニムトライヴ

【びーとすとりーむ あにむとらいぶ】

ジャンル 音楽シミュレーション
対応機種 アーケード
発売元・開発元 コナミデジタルエンタテインメント
→コナミアミューズメント
稼動開始日 2015年12月21日
稼働終了日等 2017年3月1日より『ノスタルジア』へ筐体コンバート開始
2017年9月1日に稼働完全終了*1
2017年9月29日にe-AMUSEMENTサービス終了
判定 なし
ポイント バラエティ豊かになった収録曲
ゲーム性もより多彩に
反面前作に比べ中途半端になったコンセプト
視認性の悪さやゲーム性など根本的な問題点は最後まで未解決
問題点改善に努めてはいたがその甲斐虚しくサービス終了
企画面の見通し・詰めの甘さが最後まで足を引っ張る結果に
BEMANIシリーズリンク
BeatStreamシリーズ : BeatStream / アニムトライヴ


概要

BeatStream』のメジャーアップデートバージョン。
「アニムトライヴ」には「アニメとゲームの集合体(tribe)」という意味が込められている。英語で表記する場合は「Animtribe」となる。

新要素、変更点

  • 譜面レベル細分化
    • Lv9の中で9-と9+、Lv10の中で10-と10+が追加され、さらにその上にLv神が存在する15段階表記となった。それに伴い旧曲のレベル区分も変更されている。
      • ちなみに、後述の通り「Lv神」となったのは実質「CHERNOBOG」NIGHTMARE譜面のみであった。
  • ストリームノーツ、ロングノーツ仕様変更
    • 前作では画面の外側を曲線状になぞるタイプ、ジャッジリングを通る放射6方向×内外2方向の直線タイプしかなかったが、今作より画面随所にストリームノーツが出現するようになり、途中で方向転換するストリームノーツも新たに搭載された。
    • 操作性の面でも改善され、上記の曲線・直線タイプについては、前作ではノーツの始点から終点までなぞりきる必要があったのに対し、今作では始点からある程度勢いを付けてシュッと指をなぞるだけで終点までカーソルが滑って移動するようになり、大幅に操作性が易化してとっつきやすくなっている。これにより、前作での右利きプレーヤーが「画面下に出た左から右への曲線ストリームをうまくスライドできない」といった問題が解消された。
      • ただし方向転換するストリームノーツについては方向転換部分で毎回タッチ判定が行われているため、勢いを付けて滑らせるだけでは途中で引っかかって止まってしまうので、形作られたストリームノーツ通りになぞる必要がある(それでも前作より大幅に簡単ではあるが)。
    • 前作に比べロングノーツを押している際の判定が甘くなり『REFLEC BEAT』シリーズのように押しっぱなし中に指を入れ替えてもコンボ継続できるようになった。
    • 前作ではNIGHTMARE譜面限定だった中央リップルノーツも新曲では全譜面で出現するようになっている。
  • オンライン対戦の大幅な仕様変更
    • 前作では「プレー開始時に最大8人のマッチングを行い2チームに分かれ、それぞれ自由な選曲でそれぞれのスコアで競い合う」というやや特殊な形式であったが、本作では『SOUND VOLTEXシリーズ』に近い曲ごとのマッチングとなった。
  • BEAST HACKER条件緩和
    • 第4譜面であるNIGHTMARE譜面を解禁するシステムであるが、前作では「モード利用に条件達成が必要」「解禁条件挑戦と解禁した譜面のプレーは合わせて1プレーに1度まで」「条件達成できなければ永遠に解禁不可」と制限が多かったが、それぞれ「モード解放条件撤廃」「解禁条件への挑戦回数の制限撤廃」「解禁したNIGHTMARE譜面は通常選択可能」「条件達成できなくても条件との差分によりゲージが溜まり、最悪でも20回の挑戦で解禁可能」と大幅に緩和された。
  • 新要素「ハイテンションタイム」
    • おおよそ楽曲の盛り上がる部分に置かれているゾーン。発動中はノーツ処理時に楽曲ごとに異なる追加エフェクトが表示されるようになる。
  • ハイスピード設定周り
    • エントリー画面、ロード画面中以外ならいつでもハイスピード設定可能になった。また、プレー中に手が触れてしまって誤作動しないようにロック機能がついた。
      • 画面右下の鍵マークを長押しすることでロックのON、OFFが可能。
  • Volt、Magneが廃止され楽曲解禁方式が単純明快に
    • 1プレー毎に1曲必ず解禁できる単純でわかりやすいものになった。解禁画面では新たに配信された楽曲がまず表示されるが、画面端の矢印をタッチすることで過去配信の解禁曲ページへ遡ることができる。
  • ボス曲解禁システム『BEAST CRISIS』
    • 「ハードゲージ」と呼ばれる特殊なゲージでプレーを重ねることで楽曲や追加譜面を解禁するシステム
    • ボス曲やテーマ曲のNIGHTMARE譜面などの解禁の他、前作連動イベントの救済措置としてや、合同イベントの解禁手段としても用いられた。
  • 一部ノートのガイド追加
    • リップルノート、ストリームノートそれぞれに、出現する1テンポ前に予告が出るオプションが追加された。デフォルトはON。

評価点

  • コインプレーでも選曲難易度制限なしでプレーできるように
    • 回転率やインカム面に影響していたと思われるが、プレーヤー側にとっては純粋に喜ばしい仕様変更である。
  • 前作に比べバラエティ豊かになった収録曲
    • 楽曲ラインナップに『グラディウス』等コナミレトロタイトルや萌え以外のアニメソング、当時ネタ方面で人気を博したSUPER STAR 満-mitsuru-「She is my wife」、硬派と萌えの両方の側面を持つ「黒猫ダンジョン」楽曲*2等のBEMANI移植曲等を収録。
    • 前作同様アニムトライヴオリジナル曲は全て専用ムービー付き。各アニメ作品OP、ED映像のようなフルアニメーションのムービーは皆無なものの、いずれもクオリティは決して低くない。
  • 譜面多様化によるゲーム性向上
    • 上記の仕様変更によりストリームノーツの操作が簡単になり、『jubeat』シリーズのように曲の歌詞に合わせた譜面や楽曲ジャケット等で見られるその曲を象徴するマークをストリームノーツで形作る譜面が登場するようになったことで、見た目、ゲーム性ともに多彩になった。
      • 楽曲の振付をストリームノーツで再現した「She is my wife」(BEAST)、「Help me, ERINNNNNN!!」(NIGHTMARE)、「Daisuke」(BEAST)等は話題となった。
      • また、「ハイテンションタイム」の追加もこれに彩りを添えている。
  • 下画面の選曲リスト上において出典アニメ名とそのOP曲、ED曲であるかが表示されるように
    • 「あのアニメのあの曲だ」と一目でわかりやすくなった。

賛否両論点

  • イメージカラー、デザイン変更により減ったキャッチーさ
    • 今作のデザインテーマは「工場」とのことでそれぞれのキャラクターも黒を基調としたコスチュームとなった作風変更であるが、ぱっと見のキャッチーさは明らかに減っており、BeatStream自体があまり良い印象を持たれていない中でのこの変更は決して追い風になるものではなかったと思われる。
      • 前作でも楽曲解禁画面等で見られたタカハシサンラボの内装がやや殺風景なビジュアルであったが、今作のエントリー画面等で表示される「パイプが張り巡らされた暗闇の中を進んでゆく」といった感じのBGAはさらに無機質感や退廃的雰囲気が増している。
  • やや狭苦しくなったプレー画面
    • 画面内の左右に曲の進行を表すゲージ*3とハイスピード設定メモリが内蔵された装飾が配置されたが、これにより下画面ではムービーの左右が必ず見切れるようになってしまい、人によっては狭苦しさを感じさせるデザインにもなってしまっている。
  • コナミレトロゲームアレンジ楽曲の実録ムービー
    • これらの楽曲の専用ムービーは、それぞれの原作ゲームのQrispy Joybox氏による実録プレー動画となっている。
    • 各動画は連作になっており*4、枠外からビーストキャラクター達による茶々が入るため実況プレイのような雰囲気が楽しめる一方で、実質的には該当ゲームのトライ&エラーなプレー動画を流しているだけなので賛否が分かれる所である。
    • 特に移植元の機種で専用ムービーのあった『GRADIUS 2012』『Vampire Killer』はムービーが丸ごと差し替えられてしまった形であり、これに対する否定意見もある。

問題点

  • ムービー特化であるはずなのにやはりどこか至らない点
    • アニメ映画「クレヨンしんちゃん バカうまっ!B級グルメサバイバル!!」の主題歌やTVアニメ「進撃の巨人」の主題歌*5等よりメジャーな作品の楽曲が収録されたが、稼働初期に収録されたアニメソングのうちこれらを含む半数は汎用ムービーとなっていた。後者ならOPの「巨人の弱点である脊椎を急降下しながら切り裂く」シーンを意識した譜面となっているのにあんまりな仕様である。一方、これらは汎用ムービーであったが為にライセンスの問題をクリアしやすいというメリットがあったのか、稼働終了まで楽曲削除されることがなかった…というのは何とも皮肉なものである。
      • 推測の域は出ないが、これらの版権曲は大半がムービーの無いBEMANI別機種にて収録されている*6ことを考慮すべきかもしれない。
      • 稼働が進むにつれTVアニメ「おそ松さん」第2期主題歌やTVアニメ「うしおととら」の主題歌*7等、メジャー作品の楽曲にもちゃんとOP、ED映像を付けて複数収録していた。決して手を抜いていたわけではない事が窺える。
      • ただし、前作途中で削除され、今作でも1年で削除された版権曲が存在する。なお、その内「回レ!雪月花」はギタドラやDDRでは映像付きでその後も収録され続けている。
    • 今作移植曲の中にも搭載されているムービーが4:3画面サイズもしくは専用ムービーが存在しない楽曲が半数を占めており、相変わらず本機種が16:9画面のムービー特化な作風であることを考慮していない*8。賛否両論点にある「画面左右の装飾でムービーが見切れる」仕様は、これを誤魔化すためのものなのかと邪推したくもなる。
      • しかも、そこまでやっても筺体上部画面ではちゃんと全画面表示になっており、そもそも誤魔化せていない。
      • 2016年9月14日の「スズキサンプレゼント大作戦」による移植曲配信以降、他機種の人気曲をムービーがあるなしに関わらず手当たり次第移植しだした感があり『ミライダガッキ』稼働末期を彷彿させ先行きが不安視されていたが、その不安はのちに現実のものとなってしまう。
    • 新曲のVOCALOID版権曲3曲には汎用ムービーを使用*9、画面の明るさを100%にしても下画面での背景ムービー表示が薄暗いままといった前作の問題点もそのままである。
  • 各種要素の実装の遅さ
    • まず、稼働時点で前作にあった要素が数多く削られている。
      • 解禁システムの簡素化、「BEAST CHALLENGE」*10廃止、オンラインマッチング廃止、コースモード廃止、「BEAST HACKER」未開放…といった具合。
        音楽ゲームの肝となる「楽曲のプレー」以外の要素がほとんど削られてしまったといっても過言ではない。
    • 実害が出たのは「BEAST HACKER」が当初利用できなかったこと。前作で未解禁のNIGHTMARE譜面の無条件解禁などは行われなかったため、2カ月半もの間解禁手段がないという状態に。再開された際もモードそのものに大幅な緩和措置こそあったものの基本は変わっていなかったため、無駄に待たせる必要はあったのか?ということに。*11
    • オンラインマッチングについては、前作のシステムがかなり特殊でオフラインモードが実装されるやほとんど最大人数マッチングは発生しないような状況ではあったが、ローカルマッチングの実装までに4カ月、オンラインマッチングの実装はさらに2カ月を要することになった。SDVX同様SKIPが実装されたため結局あまりマッチングはしなかったが。
    • コースモードの実装までには半年弱の期間がかかった上に、前作にあったテーマ別コースが廃止され事実上の段位認定モードに。
      • プレーヤーのプレーヤー情報に「ランクネコ」というプレーヤーの腕前の指標となるものがあるが、前作でその基準となっていた「BEAST CHALLENGE」が廃止された関係で、今作ではこのコースモードが基準となることとなった。しかし、コースモード実装以前から「ランクネコ」そのものはプレーヤー情報にあったため、半年近くもの間すべてのプレーヤーが「NO RANK」扱いとなっていた。
      • また、コース内容そのものもRANK10*12ボスに「恋する☆宇宙戦争っ!!」BEAST譜面*13はあまりに強すぎるとの声が多い。
    • 解禁システムがシンプルで非常に軽くなったことはそれ自体は評価すべきポイントなのだが、ほかの要素も削られていたため、結果的に本作の薄味さを強めてしまった面もある。ちゃんとした解禁システムを作れなかったわけではない…はず。
  • あまりゲーム性に貢献しないBEAST CRISIS
    • 「ハードゲージ」という専用ゲージを使用して解禁を進めるモードだが…
      • 「ハードゲージという名称」「100%からスタート」という点でIIDX等のHARDゲージのようなものを想像するかもしれないが、全くの別物。
        「ミス時の減少量は通常ゲージと同等」「回復量が大幅減」「『(通常ゲージと同じ)70%以上で演奏終了』がクリア条件」「オプションに追加されるわけではなく、解禁終了したら使用不可。専用のクリアマークもなし」といったものであり、IIDXのもののような「ラス殺しへの対抗策」等といった利用方法は不可能。このゲージでプレーすることそのものにはメリットはなく、「解禁を進めるには通常ゲージでギリギリクリアな譜面の選択を控える」という事実上の縛りが加わるだけである。
      • 「BEAST CRISIS」進行中は自動的にこのハードゲージが適用されるため、途中で通常ゲージでプレーしたくなった場合は「BEAST CRISIS」の選択画面に入り、進行を止める操作をしなければならない。通常、ゲージの選択はオプション画面で行うため直感的でなくわかりづらい。
  • 最後まで改善し切れなかった視覚性とゲーム性
    • プレー中の画面構成については基本的に変化なし。下側3方向の矢印表示に加えジャッジリング(判定ライン)のノーツが来る方向がノーツ接近時に光るようになったが、ノーツが増えてくるとガイド表示としては大してあてにならない。
      最も役に立つのは低難易度での真上からのノーツ*14の予告だろうか。
    • 今作稼働時に追加されたオプションでリップルノートやストリームノートの予告が表示されるものがあるのだが、これが既存プレーヤーには地雷。
      • リップルノートは結局リズム通りにタッチするため、人もよるがあまり問題はない。
      • 問題はストリームノートの予告で、元から取るタイミングに若干の自由がきき、表示から操作可能までが非常に短いこともあり、「出現→即操作」というのが身についているプレーヤーが多く、予告につられて操作しに行ってしまい、本来その間に取るノートとストリームノート両方を落とすという事態になってしまう。
      • あくまでオプションなので切ってしまえばいいのだが、これらがデフォルトで「ON」なのも問題。公式が「慣れてるならオフがいいかも」と発言しており、把握していたのであればデータ引継ぎか新規かでデフォルト値を変えるようなことしてくれてもよかったのではないだろうか。
    • 主に高難易度譜面で起こりやすい「譜面ごとに特定のハイスピード値でノーマルノーツとリップルノーツが重なりタッチしても両方Miss判定になってしまう」問題*15が前作からそのまま継続している。
    • 「根本に問題があればいくらテコ入れしようと無意味」という失敗例を身をもって証明してしまったと言えるだろう。
  • 稼働終了告知後もコナミオリジナル曲の無条件解禁はなし
    • 下記にある通り2017年9月1日に稼働終了となるのだが、過去にアップデート終了が告知された『ミライダガッキ』、『DanceEvolution ARCADE』のように全コナミオリジナル曲が無条件解禁がされることはなかった。前作に比べ楽曲解禁は重くはないものの、残念な結末となった。ただし、前述の2機種はオフライン稼働に備えて*16の措置という側面もあるため一概に比較はできない。

総評

固定ファンが多かったのか稼働開始した次期バージョンの本作。たしかに収録曲とゲーム性は多彩になり問題点の改善もあったものの、前作に比べビジュアル特化という当初のコンセプトはどこかあやふやになった感があり、また前述の改善を以てしても前作での悪評を覆すには至らなかった。

稼働後半年ほどは比較的積極的なアップデートが行われたが、その後も本作は急速に縮小されていった。
極めつけに6th KAC(2016年公表)では現稼働にもかかわらず、選考機種から省かれてしまったのを皮切りにプレーヤー間に広まった懸念は後に現実のものとなり、2017年9月1日の稼働終了、同年9月29日のe-AMUSEMENTサービス終了をもって本機種は終焉を迎えた。


その後の展開

  • JAEPO 2017にて新機種『ノスタルジア』の着荷予定が2017年3月1日と発表されたのだが、『「ノスタルジア」はBSの筐体をコンバート改造して稼働する』『コンバートしない場合でも最長稼働は2017年8月31日まで、以後起動不能になる』とアナウンスされており、本作は更新打ち切りどころか完全消滅が確定した*17
    更に本作には、既に更新終了した『ミライダガッキ』や『DanceEvolution ARCADE』のようなオフライン稼働対応キットすら用意されていない。
    • これらについては、ムービーなどのライセンス問題がネックになったのではないかと推測されている。シリーズを通して改善されることのなかったプレー画面の視覚性と共に企画面での詰めの甘さ故に、手痛いツケを払わされる格好となったと酷評せざるを得ない。
    • 実際、実質的な更新終了日の2017年2月24日以降も「ミカグラ学園組曲」、「オーバーロード」、「NEW GAME!」といった各TVアニメの楽曲群が立て続けに削除された。
    • また、下記の「BeatStreamのあの曲達がjubeatでも遊べちゃう!」にて「メイビー初恋!? ビスケット☆大作戦」と「夏色DIARY BisCoの思い出(>▽<)」それぞれのみjubeatへ移植されていない。
      • 前者はBisCoが歌っているという設定=声優の洲崎綾を起用している関係*18、後者は「BEMANI SUMMER DIARY 2015のED曲である「夏色DIARY」はそれぞれの機種を代表するアーティストがアレンジしたものをそれぞれの機種に限定収録」という方針に起因している。
      • 「メイビー初恋!? ビスケット☆大作戦」については、本作稼働終了から約半年後の2018年1月18日に行われた『SOUND VOLTEX』のBS曲救済イベントにてついに他機種へ移植される事になった。またYouTubeやニコニコ動画では本楽曲が専用ムービーなども含め公式アップロードされており、今後も削除されることはないと予想されている*19
      • 「夏色DIARY BisCoの思い出(>▽<)」に関しては歌ものではないコナミオリジナル曲なので版権料等のしがらみがないものの、前述の理由から本機種音源そのままの移植の可能性は低いだろう*20。また此方は「メイビー~」と異なりCD音源化もなされている*21
  • 「怪盗BisCoの予告状!!」での悪評が影響したのか、アニムトライヴ稼働時の書き下ろし楽曲や移植曲の新規ムービーの大半は長らく他機種に移植されない状況が続いていた。しかし、『beatmania IIDX 24 SINOBUZ』に「朧」と「打打打打打打打打打打」のムービーが移植された事を皮切りに様々な機種へアニムトライヴ産ムービーや楽曲が移植され始めた。
    • 特に『jubeat Qubell』稼働終盤に開催されたイベント「BeatStreamのあの曲達がjubeatでも遊べちゃう!」では、BeatStreamオリジナル曲ほぼ全てがjubeatへ移植されることとなった。jubeatと本機種は操作性、ゲーム性的に似た部分があるためと思われる。
    • ただしjubeatにはムービーが搭載されていないため、当然ながら本機種の様々なオリジナルムービーの大半は移植されず仕舞いである。
      • もっとも、BS以外にムービーを搭載したBEMANIシリーズは、ロックアレンジ縛りのGITADORA、楽曲の自由度は高いがキー音必須かつ不人気曲はオリジナル曲でも容赦なく頻繁に削除を行うIIDX、同じく自由度は高くキー音も不要なものの更新停滞気味のDDR、といったいずれも移植にはあまり向いていない機種なのがネックである。
  • BeatStream自体のサントラも初代を含めて未だに発売されてない。CD音源化された楽曲も連動イベントなどを通じて他機種に移植された物ばかりである。
    • なお、BeatStreamオリジナル曲のほとんどは、前述した「メイビー初恋!? ビスケット☆大作戦」と同様にYouTube、ニコニコ動画それぞれにムービーを含めて公式アップロードされており、いずれもゲームサイズ音源をフル試聴できるようになってはいる。
      • また、モバイル版IIDX『beatmania IIDX ULTIMATE MOBILE』(2019年12月サービス開始)*22でも、BeatStreamオリジナル曲の一部が視聴可能となっている(月定額サービス加入時限定)。
  • 本機種を対象としたFLOOR INFECTION/POLICY BREAKについては、稼働終了まで一度も復活開催が行われなかった
    • FLOOR INFECTION解禁曲については、一応BEASTHACKERで未解禁時でもプレーが可能だったが、モードの関係でBEAST譜面でしか挑戦できず、解禁曲のうち「Dynasty」についてはプレーはおろか実機でムービーを見る手段すらも無い状態で稼働終了を迎える事になってしまった。
      • ただし、FLOOR INFECTION楽曲のムービーは3曲とも公式でアップロードされているため、現在でも閲覧することは可能になっている。
    • 一方、POLICY BREAKの方はBeatStream稼働終了後から約半年後の2018年1月18日より通常のブロック消費で解禁できる措置が取られる事になった*23

余談

  • 上記の『ノスタルジア』稼働直後に、ネット上で本機種プレーヤーがノスタルジアならびに同機種プレーヤーを誹謗中傷する行為がわずかに見られた。
    • 「本機種と同じ筺体を使用している=ノスタルジアが稼働開始するせいでBeatStreamが終わるはめに」という短絡的かつ的外れな発想によるものと思われ*24、奇しくも「怪盗BisCoの予告状!!」開催中にBeatStreamプレーヤーが他機種プレーヤーから白い目で見られていたのとは真逆の構図になっていたと言える。
      • もちろん、これはBeatStream自体ではなく一部プレーヤー達のモラルの問題だが。
    • ちなみに『ノスタルジア』側にも「PLEASURE STREAM*25」という、あからさまにBeatStreamを意識した様な楽曲*26が存在しているのだが、本曲の配信時期がノスタルジア自体の稼働開始直後=BeatStreamシリーズの実質的な更新終了日であった事からBS側のプレーヤーから「実質的なBeatStreamのED曲」、「BeatStreamの亡霊」と認識されているらしい。
  • お蔵入りとなったもう一つのLv神譜面。
    • 前述の通り譜面レベルが15段階表記となったアニムトライヴであるが、最高難易度「Lv神」に位置するものがボス曲「CHERNOBOG」NIGHTMARE譜面の他に当初もう一つ存在した。それは『beatmania IIDX 19 Lincle』からの移植曲「恋する☆宇宙戦争っ!!」のNIGHTMARE譜面である。
    • サウンドディレクターのQrispy Joybox曰く「この譜面を作った理由は社員だけではわからないBeatStreamの限界を見てみたかったから」、「この曲が選ばれたのは過去の最難関の一角であったから」とのことで、ロケテストにて一人でも同譜面のクリア者が出れば本稼働時にオリジナル曲「蟲の住む処」が無条件解禁になるという制作チームからのBeatStream上級者達への挑戦状と言える位置付けであった。最終的なクリアレートは21%。
    • その後アニムトライヴ稼働を迎え上記の通り「蟲の住む処」が全プレーヤーへ無条件解放されたが「恋する☆宇宙戦争っ!!」NIGHTMARE譜面については一向に解禁、プレー可能となる機会が訪れず、ついにはそのままBeatStream稼働終了を迎えてしまい幻の譜面と化した。
      • ロケテストは大方の例にもれず撮影禁止であったため今となってはどのような譜面であったかを知るすべはないが、前述の「CHERNOBOG」NIGHTMARE譜面よりも難しいという声が一部で挙がっているあたりにその恐ろしさの一端を窺い知れる。
  • A応P(アニメ“勝手に”応援プロジェクト)
    • 本機種を語るにはこのユニットの存在が欠かせない。同ユニットは2012年の結成当初は非常にマイナーなアイドルユニットであったが、彼女らの冠番組「A応Pのあにむす!」が本機種とのコラボレーションを行った事による縁からBEMANI側に着目され、その後は大日本鉄倶楽部(あさき&96)が手掛けたTVアニメ「おそ松さん」OPテーマ「はなまるひっぴはよいこだけ」を歌唱した事から大ブレイクを果たす事になった。
      • 知る人ぞ知る存在から有名人に仕立て上げた事から、ビーストは彼女らの「育ての親」として語られている事もあるのだが、件の「おそ松さん」の第2期の放送開始年月が2017年10月とBeatStreamシリーズ自体のオンラインサービス終了後という事になっているのは皮肉としか言いようが無い…
      • 余談だが、このA応Pも2021年3月31日を以ての活動終了が発表されている。

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最終更新:2024年04月06日 16:02

*1 公式HPの告知では8月31日23時59分までとなっているが、店舗向け告知には一応9月1日4時59分までの稼働と記載されている。ただし後者ではサブタイトルが「アニムトライブ」、稼働終了時刻も8月31日28時59分と妙な記載であるため誤植の可能性あり

*2 楽曲自体は硬派なプログレ・テクノ等だが、バックストーリー・ムービーは美少女キャラが主役になっているためどちらとも取ることができる。

*3 選曲画面ではヘッドホン音量の調節メモリとなる

*4 特に『GRADIUS 2012』は「コナミコマンドを使って手段を選ばず強引にクリア」という形だったため、『GRADIUS II ~ビーストメドレー~』は「本気を出してリベンジ」という体になっている。

*5 それぞれ「RPG / SEKAI NO OWARI」、「紅蓮の弓矢 / Linked Horizon」

*6 カバー音源収録のものは音源も流用である

*7 それぞれ「全力バタンキュー / A応P」、「混ぜるな危険 / 筋肉少女帯」

*8 そもそも本機種以外のBEMANI機種で16:9ムービーを搭載している機種は少ない。IIDXは現在でも4:3ムービーであるし、GITADORA、DDRについても16:9対応した時期は(収録曲総数に対して)最近である

*9 それぞれ初音ミク、鏡音リン、巡音ルカを使用した楽曲

*10 前作のやりこみ要素の一つ。お題をクリアしてコインプレー時の選曲制限や解禁用ポイントの保存可能量を増やす機能

*11 余談だが、DDRでも2014の「EXTRA ATACK」→Aの「EXTRA SAVIOR」で似たような状況にあった

*12 本作のレベル10最下位~下位程度で構成されるコース

*13 前作中期頃まで最強を誇っていた譜面。今作のレベル10でも上位レベル

*14 ノーツの配置は円形であるが、画面は長方形の為、真上と真下が画面端からの距離が短い

*15 判定ラインではなくノーマルノーツそのものにタッチ判定があるため起こる現象であると言われている

*16 サーバに解禁状況を保存できなくなる

*17 ただし、終了日までにKONAMIとe-AMUSEMENT契約を(Beat Streamだけでなくすべてのサービスにおいて)打ち切った店舗の筐体だけは打ち切った時点までの曲を所持した状態でプレー可能となっている。

*18 本楽曲をBEMANI機種どれかに収録し続ける場合同氏ならびに所属事務所へ報酬を支払う必要がある。同じく歌唱ボーカリストへ報酬を支払い続ける関係でのコナミオリジナル曲削除はこれまでも多々あったものと思われる

*19 今のところ削除された楽曲のコナミ公式紹介動画等が一緒に削除された事例はない。動画サイトについては、個人であろうと企業であろうとあくまで「そのサイトを使わせてもらっている」立場である点も関係しているか

*20 BEサマの開催から3年が経過したのちに「夏色DIARY」がノスタルジアに収録された際にはノスタルジアオリジナルアレンジの「夕凪ノスタルジア」として収録されている

*21 その代わり公式による動画サイトへの楽曲アップロードが行われておらず、無料でフル試聴することは不可能となっている

*22 本Wikiでは執筆不可であるため詳細な記述は控える。

*23 これは、開催期間が大幅に間を空けてしまったGITADORAからの移植曲「8 -eight-」と同様の措置でもある。

*24 中にはBeatStreamに大して思い入れが無い、BeatStream自体をプレーしたことすらないという便乗犯、愉快犯もいたと思われる

*25 作曲者はシリーズを通してサウンドディレクターを勤めたQrispy Joybox。アニムトライヴではシステムBGMおよびそれをプレイアブル楽曲化した「トキメキストリーム」を手掛けている

*26 楽曲ジャケットや楽曲解禁時のムービーにシルエット表示のBeatStreamキャラクター達が登場、選曲画面の収録曲紹介文が「迷い込んだ秘密基地で出会ったのは……??」となっている等