ドラゴンボール ファイターズ

【どらごんぼーる ふぁいたーず】

ジャンル ドラゴンボールファイティング



対応機種 プレイステーション4
Xbox One
Nintendo Switch
Windows 7/8/10(Microsoft Store/Steam)
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 アークシステムワークス
発売日 【PS4/One】2018年2月8日
【Switch】2018年9月27日
定価 【PS4/One】7,600円
【Switch】6,800円(各税別)
廉価版 【PS4/One】Deluxe Edition*1
 2019年1月31日/6,100円(税別)
プレイ人数 1~2人(ローカル)
1~6人(オンライン・Switch版ローカル)
備考 Steam版は日本未発売
判定 良作
ポイント 『DB』では珍しい本気の2D格闘ゲーム
アーク技術を活かした高い原作再現度
参戦キャラがバラエティ豊か
演出の弊害や相違点にファンから不満
度々現れるバランスブレイカー
ドラゴンボールシリーズ


概要

人気少年漫画『ドラゴンボール』を題材とした対戦格闘ゲーム。
本作は『GUILTY GEARシリーズ』を手掛けたアークシステムワークスが開発している。


システムなど

  • オンライン対戦をメインとした内容であり、ゲームスタート時にオンライン・オフラインロビーへと入室し、ゲームモードを選んでいく。
    • ゲームモードはストーリー、アーケード、対戦、他のプレイヤーの試合の観戦やリプレイ再生、オンラインマッチに練習など基本的要素を抑えている。
    • クエストをこなしたりストーリーを進める事でゼニーやZコインが貰える。これでショップでカプセルを購入してスタンプやロビー内での操作キャラなどを集められる。
  • 3Dキャラクターを軸移動無しの2Dフィールドで操作する2D対戦形式。ドラゴンボールのゲームとしては珍しく、舞空術など空中での移動はほとんどできず地上戦主体となる。*2
    • 3Dモデルは非常に滑らかかつ美麗に描画されており、TVアニメと遜色の無いクオリティを誇っている。
  • 本作は多くの格ゲーで採用されている1VS1形式ではなく、試合中に操作キャラの交代や控えキャラとの連携が可能な『MVCシリーズ』(特に2~3)と同系統の3on3形式の格ゲーとなっている。
    • なお、一部のキャラクターは必殺技で固有のストライカー(援護キャラ)を呼び出す。
  • ボタンは弱+中+強+特殊と控えのキャラ2名によるアシストを呼び出す6ボタン形式。
    • 控えのキャラクターは操作キャラと交代する「Zチェンジ」の他、一時的に呼び出し援護する「Zアシスト」と使い分けが出来る。また、控えキャラは徐々に体力ゲージの青い部分が回復する。
    • 「Zアシスト」はアップデートによりキャラごとに3種類の動きから選択できるようになった。
  • 相手に攻撃を当てたり、気合ためを行う事で「気力ゲージ」が増加。最大7本までストック可能。
    • 気力ゲージは強化必殺技*3の発動で消費する他、基本1本消費の「超必殺技」や基本3本消費の「メテオ超必殺技」など上位技も存在する。
      • 上記の交代手段の1つとして、攻撃中にアシストボタンを絡めた操作を行うことで控えキャラが超必殺技を繰り出しつつ登場、交代を行う「アルティメットZチェンジ」も存在する。超必殺技同様ゲージを技によって1本~3本以上消費するが、コンボダメージの底上げのみならず、Zチェンジより安全な交代手段にもなり得る。
  • 弱攻撃の連打で自動的に追い打ちをかけたり、中攻撃の連打で自動で必殺技を発動する「超コンボ」が用意されている。
    • 特定のボタンを順番に押す事で攻撃を繋げられる「Zコンボ」も存在する。
    • 他、低攻撃レベルの飛び道具を無効化しながら突撃する「超ダッシュ」やガード不能の連撃「ドラゴンラッシュ」を始め、気力ゲージ1本を消費して敵の背後に瞬間的に回り込む「バニッシュムーブ」や、立ちガード可能な攻撃をはじき返す「Zリフレクト」に加え、一試合に一度きりだが操作キャラクターがパワーアップする「Sparking!」など、コンボに繋げられるシステムが多彩。
      • 「Sparking!」は効果中体力ゲージの青い部分(通称「青体力」)が高速回復、攻撃を当てた際の気力ゲージ増加率アップなどの恩恵があり、控え人数が少ないほど効果時間が伸びるため起死回生の一手となる。また、(メテオ)超必殺技以外の攻撃をキャンセルして発動でき、発動時に無敵時間付きの攻撃判定があるため、前述の通りコンボにも使える。
    • 本作には一般的な格ゲーの「通常投げ」にあたる技がなく*4、ドラゴンラッシュが通常投げに相当する。
      • 他の格ゲーにおける「投げ抜け」も、本作ではお互い高速の攻防で競り合い仕切り直しという派手なものとなっている。
      • ドラゴンラッシュ中に相手の控えキャラクターを強制的に引っ張り出すことも可能。強制交代させられたキャラに青体力があった場合、青体力が消滅する効果付き。
  • また、超コンボなど特定のコンボを最後まで決める事でドラゴンボールが1つずつ貯まっていき、七つ揃う事で神龍が呼び出され、体力の回復やダウンしたキャラの復活が出来る。
    • 基本的に超コンボの多様や、ゲージMAXが発動条件であることからゲージを余らせがちな初心者向けのシステムではありあまり多用はされないが、上級者によるこれを利用したコンボもある。
  • また2020年2月末のアップデートにて「限界突破超パワー」が追加。チームがラスト1人になると気力ゲージを1本獲得でき、さらに永続無条件で攻撃力がアップする。これによりラスト1人にされてからの逆転もやりやすくなった。
  • ステージは対戦中に最後の一人以外の相手を吹き飛ばして勝利したり、超必殺技を発動させる事でステージの移動や崩壊が起こり、別のステージへと変わる。
  • 特定のキャラクターやステージと組み合わせる事でバトル開始前や決着時に「ドラマチック演出」が発生する。
    • 決着時のドラマチック演出である「ドラマチックフィニッシュ」はさらに特定の攻撃で勝負を決める必要がある。
    • 内容は基本的に原作ストーリーの再現である。例えば、ステージをナメック星にして最初の操作キャラを孫悟空(超サイヤ人)、相手側がフリーザかつ両方にクリリンがいない事で、開幕の掛け合いが悟空の超サイヤ人覚醒の場面の再現となる。さらにナメック星が崩壊状態の時に悟空が勝つとフリーザへのトドメの場面となる。
      • なお、「ヤムチャvsナッパ」と「バーダックvsフリーザ」のみ原作のIF展開と言えるオリジナル演出が用意されている。バーダックの方は『エピソードオブバーダック』のセルフオマージュとなっており非常にカッコいいが、ヤムチャの方は「進退窮まったナッパが逆転の一手で寄越した栽培マンを、かめはめ波で押し返し逆にナッパを『ヤムチャしやがって…』状態にする」という、因縁の相手に大金星を上げる展開かつ爆笑ものの演出となっている。逆にヤムチャがナッパにやられると原作通り『ヤムチャしやがって…』されてしまうドラマチックフィニッシュが発生する。
    • さらにゴジータ(超サイヤ人4)とゴジータ(SSGSS)の間に完全オリジナルのドラマティックフィニッシュも存在し、誰もが夢見た最強戦士同士の対戦を見ることができる。
  • 使用できるキャラクターは総勢43体。TVシリーズの『Z』と『超』からの選出が中心となっている。
    • 製品版のみで使用可能なキャラ…孫悟空(超サイヤ人)・ベジータ(超サイヤ人)・孫悟飯(少年期)・ピッコロ・クリリン・天津飯・ヤムチャ・トランクス・孫悟飯(青年期)・ゴテンクス・フリーザ・セル・魔人ブウ(善)・人造人間16号・人造人間18号・ナッパ・ギニュー・魔人ブウ(純粋)・ビルス・ヒット・ゴクウブラック
    • 条件を満たすことで使用可能なキャラ…孫悟空(SSGSS)・ベジータ(SSGSS)・人造人間21号
    • DLCを購入することで使用可能なキャラ…単品での購入のほか、1年間で追加されるキャラクターや関連コンテンツをまとめて購入できるファイターズパス(いわゆるシーズンパス)も存在する。
      • ファイターズパス1(2018年配信)に含まれるキャラ…バーダック・ブロリー・ベジット(SSGSS)・ザマス(合体)・孫悟空・ベジータ*5・クウラ・人造人間17号
      • ファイターズパス2(2019年配信)に含まれるキャラ…ジレン・ビーデル・孫悟空(GT)・ジャネンバ・ゴジータ(SSGSS)・ブロリー(DBS)*6
      • ファイターズパス3(2020年配信)に含まれるキャラ…ケフラ*7・孫悟空(身勝手の極意)・亀仙人・スーパーベビー2・ゴジータ(超サイヤ人4)
      • 単体配信のみのキャラ*8…人造人間21号(白衣)
    • 人造人間21号は本作のオリジナルキャラクター。原作者である鳥山明氏がデザイン監修をしており、戦闘時には魔人ブウを女性化したような外見となる。
  • ストーリーモードは本作オリジナル。プレイヤーはZ戦士たちの身体に憑依(リンク)し、暴れまわるクローン戦士たちを相手に人造人間21号の野望を阻止するのが目的となる。
    • ちなみに時系列は『超』未来トランクス編の後となっており、宇宙サバイバル編には繋がらない展開となっている。
  • オンラインマッチは同じロビー内に居るプレイヤーと直接対戦する「武舞台マッチ」、世界中の相手と戦う「ワールドマッチ」、プレイヤー1人につき1キャラを動かし最大6人で対戦する「パーティマッチ」、最大8人までの部屋を作り対戦する「サークルマッチ」などが存在する。
    • コミュニケーションはZスタンプによる挨拶で主に行う。なお、スタンプの柄は原作の名場面から取られているものがほとんど。
  • Switch版では、対戦時に各キャラクターをそれぞれのプレイヤーが操作する最大6人の協力プレイが出来る他、必殺技・超必殺技をボタン一発で出せる機能が追加されている。

評価点

  • 非常に原作再現度が高く美麗なグラフィック
    • GUILTY GEAR Xrd』シリーズで培われた、2.5Dのグラフィックの原作再現度は非常に高い。原作ファンをして「原作絵がそのまま動いている」と言わしめるレベル。各ステージ背景も『Xrd』等と同様の画風で表現されており、美麗さと高い原作再現度を兼ねている。
      • キャラクターグラフィックでは、同シリーズでも見られたキャラクターモデルへの光源照り返し演出や、攻撃を食らった際の汚れや防具のヒビといった描写を本作にも搭載。さすがにキャラの衣服が破れる、流血といったダメージ描写はないが、勝利デモや前述のドラマチックフィニッシュ時にもしっかり反映される。
      • ベジットの、絶妙に悟空・ベジータの顔つきが入り混じった表情の再現度もほぼ完璧。
      • ステージグラフィックでは、相手を地面に叩きつけたり空中からの飛び道具が地面に着弾する等で、地面がひび割れたり派手に抉れたりする演出も。こうなった場合、前述のステージ変化演出が起こらない限り常にそのままとなる。
    • 各キャラクターの必殺技の内容も原作の再現度が非常に高い。必殺技のみならず、通常技も原作、他のゲーム作品で使われたモーションになっているものが多く*9、ファンならば何度もニヤリとできるのは間違いない。
    • 超必殺技・メテオ超必殺技の派手な演出も見どころ。特にセルの『太陽系破壊かめはめ波』や少年悟飯の『親子かめはめ波・フルパワー』などの人気が高い。
      • メテオ超必殺技の中にはチームメンバーに誰がいるか、ヒットさせた相手が誰かで演出が変化する技もわずかだが存在する。通常は17号との協力技なのが、控えにクリリンがいるとクリリンとの協力技になる人造人間18号の「アクセルダンス」や、ゴクウブラックまたはザマス(合体)へ殺しきれる体力の際に決めると、普段はデコピンで吹っ飛ばすところを相手を跡形もなく消し去る演出となるビルスの「破壊神の裁き」に加え、控えに孫悟空(SS)がいると親子3人でかめはめ波を放つ*10青年悟飯の『兄弟かめはめ波』など。
    • 「超コンボで集まるドラゴンボールが原作で悟空たちが最初に入手した順番で集まる(④ > ② > ⑤ > ③ > ⑥ > ⑦ > ①)」「ゴジータ(超サイヤ人4)の正義のプラスエネルギーで入手できるドラゴンボールの順番はGtで邪悪龍を倒した順と同じ(② ⇒ ⑤ ⇒ ⑥ ⇒ ⑦ ⇒ ④ ⇒ ③ ⇒ ①)」など細かいところにも原作愛が溢れており開発の気合を感じることができる。
  • 初心者上級者問わず、『ドラゴンボール』らしさに溢れたスピーディかつ大迫力の戦闘を楽しむことが出来る
    • 対戦中のボイスも多彩で、特定のキャラ組み合わせでのみ喋るセリフも多数。一定以上のダメージを与える、特定の必殺技を出す、交代時、アシスト召喚時、などあらゆる状況に用意されており全てを聞くのは非常に困難なほど。さらにドラゴンボールでの願い事ではすべてのキャラに神龍召喚、各種願い事のセリフが用意されている。
    • 必殺技のコマンドがほとんど所謂波動拳コマンドと逆波動コマンドであるため発動しやすく、超コンボなどの存在も有り操作は非常に簡単であり格闘ゲームに不慣れな人でも楽しめる。
  • 遊びやすさと競技性の高さを両立した緻密なゲームシステム
    • 近年お馴染みになった連打による自動でコンボするシステムはさらに洗練され、適当にどのボタンを連打していてもある程度コンボとして形になるように調整されている。
      • 既存の格闘ゲームでは連打コンボに対応しているのは弱攻撃だけであり、連打コンボをダメージ源とするにはリーチの短い弱攻撃中心の立ち回りに偏らせざるを得ず、リーチの長い牽制技の餌食となってしまいがちだった。今作では中攻撃、強攻撃も連打コンボに対応しているため、それらの攻撃も組み込んだ幅広い立ち回りが可能となった。
      • 空中で連打コンボを行った場合は自動である程度の高度調整を行ってくれるため、コンボが途切れにくくなっている。上級者でもこれを利用してコンボの幅を広げることが可能。
    • 交代制格闘ゲームのテクニックでもあり問題ともなっていた「撃破後に交代キャラの交代演出の無防備な状態を狙う」行為が、本作は「撃破での交代時は双方のキャラを含めた交代演出で仕切り直し」となっており不可能になっている。
      • その際の演出も、交代側が高速で相手に向かって飛行→相手と腕をぶつけ合い双方のアップ→仕切り直し、という『ドラゴンボール』らしさに溢れるものとなっている。
    • アークシステムワークス製の他の格闘ゲームに比べると1キャラあたりの技は少なめだが、アシストとの連携による攻めやコンボといった技術面から、超ダッシュやバニッシュムーブなどの強力な共通システムを使った攻防、Sparkingの使い所などといったシステムによる奥深い駆け引きがコアなプレイヤーにも高い評価を得ており、発売年度のプロ格闘ゲームシーンでも注目タイトルとなっている。
    • CPUの強さもなかなか手応えがあり、アーケードモードでは後半になる程苦戦必至。
  • オンラインマッチの数や設定が細かい
    • 対戦相手が自分と同等かそれ以上の強さか、回線状況への制限、相手の試合完逐率などを決めての相手の検索が出来る。
    • ワールドマッチもランクを競う「ランクマッチ」やランクに絡まない「カジュアルマッチ」の二通りが選択可能。
    • サークルマッチは身内同士で遊ぶのに最適。

賛否両論点

  • 「インチキ」の賛否
    • 発売からしばらくすると、上位プレイヤーの間で「インチキ」と呼ばれる*11テクニックが発見された。インチキは要約すると「本来連続ヒットしない超必殺技を、ZアシストやアルティメットZチェンジを利用して連続ヒットさせる」テクニックのことで、コンボの火力をさらに引き上げる*12ことができ、Sparkingを絡めると即死コンボが組めるキャラクターも多い。
    • このインチキの存在は賛否分かれており、上級者・やりこみ派からは「インチキを含めたコンボ構築が楽しい」という声がある一方で、一部からは「ゲームが世紀末化している*13」「インチキがやりやすいキャラを中心にチームメンバー選びが縛られる」という否定的意見もある。
    • 上位キャラの超必殺技は「全体動作が短くインチキがしやすい」 or 「拘束時間が長くインチキの繋ぎに適する」ことが多く、使用率を引き上げる原因になっている。特に純粋ブゥの超必殺技「人類絶滅光線」は「上空に向かって撃ったビームで相手を打ち上げさらに下るビームで追撃」という特性から非常に拘束時間が長くインチキに使いやすい。
    • インチキでゲーム全体の火力が上がった結果、上級者同士の戦いにおいては「早い段階でSparkingを発動し、インチキを絡めた大火力コンボで相手チームを確実に一人倒して人数の有利を取る」「中盤~終盤、相手にSparkingを吐かれる前にこちら側のSparking・インチキを絡めたコンボで殺し切る」という戦法が平然と行われるようになった。
    • しかしSparking・インチキによる即死コンボは強力ではあるが、安全な切り返し手段・攻撃面のパワーアップ・青体力の高速回復という凄まじい恩恵を序盤~中盤に手放してしまうことになる諸刃の剣でもある。また、Sparkingは前述の通り控え人数が少ないほど持続時間が伸びる*14逆転性をもたせたシステムであるため、「序盤でSparking・インチキコンボで相手を1人倒したが、後半~終盤に相手のラスト一人のSparkingで粘られた末に逆転負けした」という展開も本作では珍しいことではない。
    • これらを踏まえると、インチキは強力ではあるもののゲームバランスを破壊しているわけではなく、あくまで「駆け引きの選択肢」の範疇に収まっていると言える。
    • 現在はアップデートによってインチキを行う*15と保障ダメージにも補正が掛かりコンボダメージが減るように変更され、チーム編成でインチキを意識する必要はなくなった。
    • しかし、アップデート後もごく一部のキャラの超必殺技はダメージ補正の例外になっており*16、以前ほどの手軽さはないものの、それらを利用した疑似的なインチキ(通称「合法インチキ」)はテクニックとして残されている。
  • 対戦ゲームとしての"一試合の長さ"の賛否
    • 3対3というシステムの都合上元々試合は長くなる傾向があるが、さらに「控えキャラは青体力が回復する」「青体力の回復が速め」という仕様のため、試合が長引きやすい。
    • その回復の速さを踏まえた上で、ダメージを受けた側はいかにキャラを交代させ上手く回すか、与える側は必殺ゲージやコンボ判断、Sparkingを使って倒し切るかという戦略性があり、相手の青体力を消滅させるシステム(強制交代)などもあるため、ゲーム内容に幅を与えているとも、それを踏まえても速すぎるなどの賛否がある。
    • また、連続技システム等の功罪でもあるが、様々な浮かせ効果を用いて数十ヒットが基本となる連続技は全体的にコンボ時間が長く、またアシストによる攻め継続がしやすいのもあり上級者の対戦では攻める時間も同様に長く、他のアーク製作品やVSシリーズなどと同様に一方的に拘束されている時間が長めである。
      • 場合によっては(特に即死コンボなど)、数十秒拘束されることもあり、それが原因でストレスが溜まり、嫌気が刺して離れてしまった初心者も多くいたことだろう
      • コンボ補正もしっかりかかるのだが、アシストを絡めたコンボであれば拘束時間は数十秒にもわたり、1コンボで体力の5割ほど消し飛ぶ光景は、中~上級者同士の対戦であればほぼ日常茶飯事である。
      • 試合テンポやスピードは確保されていると言えるが、コンボとして流石に長すぎる、減りすぎだとの声も。
  • 豪華な演出の弊害
    • 原作を再現したド派手な演出は見所でもあるが、演出のため「画面が見づらい」「対戦のテンポが削がれる」という意見もある、
      • そのため、「見えない(分からん)殺し」のセットをかける機会も多発し、特に初心者プレーヤーからすれば、「何が起こって倒されたのか分からない」という場面もしばしば。もちろん、こうしたところでストレスが溜まってしまうプレイヤーも一定数存在する。
    • 特にこの意見が顕著なのがバーダックのメテオ超必殺技「リベンジャーアサルト」で、当てる機会が多い上当てた後は強力なセットプレイを仕掛けられるため多くのバーダック使いが積極的に決めにかかるがメテオ技の中でも比較的演出が長い上、「親の顔より見たメテオ」というスラングが生まれるレベルで使われるため「もう見飽きた」「一々テンポが悪くなる」という声も頻出している。
  • シーズン1の時点で、孫悟空(超サイヤ人)とベジータ(超サイヤ人)のコンパチがそれぞれ2パターン(SSGSS、通常)もある*17
    • 必殺技などは違うが、一部の通常攻撃は使い回し*18。特に通常形態はDLC追加キャラのため、劇場版キャラの参戦を期待していたプレイヤーは肩透かしを食らうことになった。
    • しかしキャラクター性能としての差別化はしっかりしており、演出面での使い回しもない。
      悟空の場合は「優秀な飛び道具『かめはめ波』による画面制圧力と、「超かめはめ波(空中で斜め下への発射)」⇒「瞬間移動かめはめ波」のコンボによる殺しきり能力が高い超サイヤ人」「"かめはめ波" を失ったが、投げ技による崩し能力と機動性に優れたSSGSS」「タメ動作が必要だがその分高性能な飛び道具 "元気玉"、チーム人数が少なくなるほど威力が上昇する特殊な超必殺技 "界王拳"、発生は非常に遅いが凄まじい保証ダメージを持つメテオ超必 "超元気玉" など個性的な技を揃える通常版」と、しっかり差別化されている。
      ベジータの場合は「通常技と超必殺技 "ビッグバンアタック" での〆コンボと "連続エネルギー弾" などの牽制、アシスト、コンボと多種多様の安定感と守りの堅さを誇る超サイヤ人」「守りは弱まったが気弾攻撃と "ギャリック砲" が対空への対応、固めや崩し能力が格段と上がったSSGSS」「"ビッグバンアタック" の削除とあらゆる攻撃がどれも癖はあるものの、スライドダウンからの追い打ちや特殊な投げ技からの "ギャリック砲" や "ギャラクシーブレイカー" を用いた攻撃的な性能を誇る通常版」とこちらもしっかり差別化されている。
  • ストーリーモードが単調
    • 合間のドラマパートこそ完成度は高いものの、モード内容そのものはひたすらクローンを倒すだけの内容であり、飽きが早い。異なるストーリーが3つ収録されているが、どのシナリオもやる事は同じ内容である。
    • しかしキャラクターの掛け合いが豊富で原作にあまり見かけなかった組み合わせは高評価。『無印』から『超』のアニメシリーズを見たことのある人にとってはファンサービスでもあり、ニヤリとする場面もある。各キャラとの信頼を築けるなどやり込み要素もあるだけに少々勿体ない。
  • DLC関連
    • 各主題歌や人気BGM「ソリッドステートスカウター」などは良いものの、「CHA-LA HEAD-CHA-LA」はTV版の影山ヒロノブ氏が歌ったものが無く映画『神と神』でカバーしたFLOW版のみ。また、『GT』からのキャラクターは出ていないにもかかわらず「DANDAN心魅かれてく」が採用されている*19、『改』『超』からのアニソン選出は無しなど、首を傾げる所が見受けられている。
      • なお『ドラゴンボールゼノバース2』にも同内容のDLCが配信されている。こちらには『GT』のキャラが複数いるため、「DANDAN心魅かれてく」の採用は問題になっていない。
      • 2018年10月から第2弾も配信。こちらでやっと『改』『超』の主題歌が収録された他、挿入歌と劇中BGMも多数収録されている。また、2019年5月9日に『GT』版悟空が登場したことで、アニソンとBGMの問題は改善されている。
    • 実況パートはアーク作品でお馴染みシステムボイスに近い。試合中の実況解説は天下一武道会の実況者、トランクスなどは好評だがフリーザなどの敵サイドが「野次、罵倒、自己満で気分が削がれるし邪魔」「好きなキャラでも流石に不快」と不満意見がある。そう言ってしまうとラウンドコール系のアーク格ゲーシリーズのシステムボイスも不要と言っているようなモノではあるが。
      • なお、ランダムだが各キャラクターの勝利時や必殺技発動した反応は種類が豊富。DLCで登場した一部キャラクターは対応していないがそれでも各解説キャラクター別々に用意している豪華仕様。勝利時に特定のドラマチックフィニッシュしか見られない実況と細かい*20。聞きたい場合は購入してみるのもアリ。

問題点

  • キャラクター間の性能差
    • 以下に示すように抜きん出て非常に強力なキャラが毎年のように登場しており、それらが優先して選択されるためチームの画一化(≒マンネリ)を招いてしまう事例が多い。
+ 各シーズンなどで特に猛威を振るったキャラクター
  • 2018年(シーズン1)
    • 多くのプレイヤーから満場一致で高評価を受けていたのがセルバーダック魔人ブウ(純粋)。この3キャラは、本作をやりこんでいる日本のプロゲーマー3名(フェンリっち・どぐら・GO1)も8月時点での最上位キャラとしてインタビューで名前を上げており、世界的な格闘ゲーム大会『EVO』に参加した際のGO1・フェンリっち氏のチームも「セル・バーダック・ベジータ(超サイヤ人)」という構成であった。
    • 準強キャラとしてはゴテンクスベジータ(超サイヤ人)人造人間16号孫悟飯(青年期)あたりが挙げられることが多い。
      • なお、ゴテンクスは研究によりポテンシャルを引き出されて高評価になったキャラだが、ベジータ(超サイヤ人)・16号・悟飯(青年期)は発売直後は環境を支配する最強キャラとして君臨しており弱体化が施された経緯がある。
    • 上位陣は軒並みインチキとの相性が良かったのも高評価の理由。前述した純粋ブウの「人類絶滅光線」や、ヒット時の拘束時間が長いベジータ(超サイヤ人)のZアシストは、インチキのパーツとして大活躍した。
    • 使用率に関しては、2018年8月28日の生放送でゴクウブラックが1位だったことが発表されている。これについては当初は上位キャラとされていたことや、扱いやすくバランスの良い性能を持つことが理由であると考えられる。
  • 2019年(シーズン2)
    • 上記の強キャラは大小の下方修正を受け、特に16号はランクを大きく落とした。逆に前シーズンでも準強キャラに次いで高評価だった孫悟飯(少年期)が、合法インチキが使えることもあって評価を大きく上げ、強キャラグループに仲間入りした。
    • そんな中、従来のトップメタより一歩抜けた存在として認知されたのが、シーズン2で追加された孫悟空(GT)である。
      • 前シーズンで問題になり全体的に削除されているはずの「メテオ超必殺技締めからの起き攻め」や「インチキ」がGT悟空のみ可能になっており*21、開発の一貫性のない調整姿勢が問題視されている。
      • その強さから、前述の海外勢のトッププレイヤー・SonicFox氏をして「確かにGT悟空は強いし使っていて楽しいが、チーム選択を画一化してしまっている。禁止すべきでは?(要約)」と自身のTwitterで言わしめたほど。EVO2019の決勝戦も、GO1選手の「バーダック、孫悟空(GT)、孫悟空(超サイヤ人)」対SonicFox選手の「バーダック、魔人ブウ(純粋)、孫悟空(GT)」というGT悟空が主軸のチーム同士のマッチアップであった。
  • 2020年-2021年(シーズン3)
    • 性能面の調整、アシスト変更制や所謂F式の削除により、一方的に攻められ続けると言ったことも少なくなった。
    • しかし、シーズン3で追加された孫悟空(身勝手の極意)がまたしても一歩抜けて強いキャラと言われていた。2021年3月10日のアップデートでようやく弱体化されるという、あまりにも遅すぎる対応も問題視されている。
      • そのアップデート後も結局ゴテンクス一強という状態となり、本当に適切なバランス調整がなされているのか未だに疑問視する声が多い。
    • また、アシストにも大きな性能差があり、超ベビーBアシスト亀仙人Bアシストが二強とされていた。
      • 亀仙人Bアシストは「発生が(諸々の性能の割に)早い+無敵(アーマー)効果+拘束時間長い」と3拍子揃ったぶっ壊れ性能を誇っていた。出現してすぐにアーマーが付くので、殴っても中々引っ込んでくれず、多くのプレイヤーを苦しめた。
      • ベビーBアシストは、空中から斜め下に向かって突進を仕掛けてくるのだが、地上空中に関係なく敵の位置をサーチして、空中にいる敵を引き摺り下ろす機能を持っており、問題視*22するプレーヤーが多い。zリフレクトなど対処法がないわけではないが、やはりどうしても引っかかってしまうパターンも多い。
      • 何が問題かといえば、同種の「空中から斜め下に突進」というアシストは他に存在する(21号など)が、なぜかベビーにだけサーチ機能が備わっている点である。21号の同種アシストはある程度本体の位置に依存して出るため、なぜベビーにだけこのサーチ仕様が備わっているのか不明である。
      • バーダックのアシスト「タイラントランサー」でも同様に地上での位置サーチ仕様が実装され、猛威を奮っていた時期があり*23、結局バーダックの件から何も学んでいないのではないか、と手厳しい評価を下すプレイヤーもいる。
    • 2021年8月のアップデートでは、駆け引きや行動力を増やすために、全キャラクターに各性能、システム、必殺技の変更(強化)が施された。上記のベビーBアシスト、亀仙人Bアシストも一応の弱体化を受け、プレイヤー間のアシスト選択にバラエティが出るようになった。
  • 2022年
    • 2022年2月よりDLC配信された21号(白衣)が、これまで壊れていると評されてきたキャラクターを過去のものにする勢いでぶっ壊れた性能を誇っている。
      • 「下段や中段択が豊富なキャラクター」というのならまだ良かったが、1番問題視されているのは 4Fから無敵が発生する超必殺技のコマ投げ である。
      • このコマ投げは発生が21Fとかなり早く、かつ特別予兆となる演出も特にないため見切りづらい。おまけに無敵がつくため、暴れも潰されやすく、なんなら切り返しにも使える。そしてトドメと言わんばかりに、 相手の全攻撃力を21%「永続的に」ダウンさせたうえで、自分の必殺攻撃力を21%アップさせる 、という効果を持つ。1ゲージ消費するとはいえ、リスクとリターンが見合ってなさすぎる、との声も。
      • この効果により、シーズン3より導入された「限界突破システム」がもはや機能しなくなっている事態を引き起こしており、開発側として一貫した姿勢が保たれていない、と批判するプレイヤーもいる。
      • また、超判定・気弾と空中攻撃無敵の突進技、牽制に使える気弾、超ダッシュを潰せるビーム技や、スライドダウンから拾い直しができる技の存在も相まって、コンボ火力と立ち回りも最強レベルになっており、一層暴走ぶりに拍車をかけている。
      • この手のキャラでは、「本体性能は優秀だが、アシストがいまいち」という事態がありがちだが、そんなこともなく、アシストもかなり優秀な部類と評価されている。
  • 提示されるクエストの問題
    • 「オプションを開く」「Zスタンプを編集する」「プラクティスの内容をクリアする」「サークルマッチで3回勝利」などといったものがあるが、何度も提示されるためゲームに慣れてくると鬱陶しく感じてくる。
  • コンボチュートリアルが不便
    • 本作はトレーニングモードが非常に充実しており、コンボチュートリアルも実装されている。おそらくプレイヤー間の情報格差を縮めようという試みであろう。
    • しかし、そのコンボチュートリアルなのだが、はっきり言ってあまり役に立つとは言い難いのが現状。
    • 前半はボタン連打など簡単なものが多いが、後半になるにつれ実戦ではおよそ活用できないようなコンボレシピが紹介される。
      • 結局有志によるWikiや動画を頼らざるを得ず、プレイヤー間、上級者と初心者間との情報格差が生まれてしまう可能性が未だに残されてしまっている。 
      • 一応現在はそれなりにコンボ動画や解説動画、Wikiが充実しているが、そこまで労力を割いてプレイを継続できる初心者がどれほどいるのかよく分かりづらいのも悩みのタネと言える。
  • ドラマチックスタート・ドラマチックフィニッシュに原作再現が不完全なものが多い
    • 前述のようにゲーム全体で原作再現度は高いのだが、これらに関しては例外も多い。原作の名シーンを無理なくゲーム上の演出として落とし込むもので、完全再現が目的ではないので仕方がない部分も多いのだが。
    • 「孫悟飯(少年期)vsセル」のドラマチックスタートは、原作で悟飯が超サイヤ人2に覚醒するきっかけとなった名シーンなのだが、セルが16号を破壊した際、嘲るように冷たく放った「余計なお世話だ、出来損ないめ」という台詞が、本作ではなぜか逆鱗に触れたかのような口調になっている。この改悪には(他の部分での原作再現度が高いだけに)納得がいかないファンも多い。
      • そもそも過剰に芝居がかった若本氏の演技に不満・違和感を抱くプレイヤーがいる。近年の氏の演技傾向がそうなっているとはいえ、「『Z』放送当時と同じ演技は無理にしても、そちらに寄せる努力はしてほしかった」という厳しい声も。氏の加齢の影響もあり一概には責められない面もあるのだが。
    • 「孫悟空(超サイヤ人)vsブロリー」のドラマチックフィニッシュでは悟空の「オラたちのパワーが勝った」という締めの台詞が「オラのパワーが勝った」と改変されている。
      • 原作では悟空にZ戦士たちのパワーを集める描写があり、それがカットされたために改変したともとれる。ただチーム戦である本作では「オラたち」のままでもよかったのでは?*24
    • 「危険なふたり!超戦士はねむれない」や「復活のフュージョン」の一場面を再現した「孫悟飯(青年期)vsブロリー」「ゴジータ(SSGSS)vsジャネンバ」のドラマチックフィニッシュは再現自体はほぼ完璧なものの、原作では死んでいるはずの悟空が生きており最後に拳を合わせあうという改変や、ソウルパニッシャーを撃つ直前にわざわざSSGSSを解除してから超サイヤ人に変身する演出は賛否両論。
    • 「ベジット(SSGSS)vsザマス(合体)」に至っては、ザマスが喋っている最中にベジットが殴り込んでファイナルかめはめ波で止めを刺すという、2つの場面を無理やり繋げたようなシチュエーションになっている。
    • 一部の敵キャラにドラマティックフィニッシュが無いことに関しても不満の声が上がっている。特にクウラに関しては映画を再現するのに適するステージが存在し、更に太陽の3Dモデルも存在するためドラマティックフィニッシュが無いのは不自然。
      • ジレンに関してもシチュエーション故か当時は存在しなかったが、配信から1年経って「孫悟空(超サイヤ人)vsジレン」にドラマチックフィニッシュが追加された。しかし、ステージが力の大会の武舞台ではなく最後は地球に突き落とす*25、17号が登場しない、セリフの流れが不自然*26、突撃する際に超サイヤ人の不安定演出が無いなど、強引に作り上げた感が否めないものになっている。
  • 常連キャラの不参戦
    • 特に2003年の『ドラゴンボールZ』以来の常連で『超究極武闘伝』でも使用できたラディッツが不参戦に終わった点は槍玉に挙げられやすい。
      • しかし現在では「アニメの立場位置で考えるとインパクトに欠ける」「派手な技が少ないから(アークの)格ゲーに不向き」など出られない理由がプレイヤー達から考察、指摘されている。
    • 他にも孫悟飯(未来)、ターレス、ボージャックなど人気キャラの多くが不在。善・純粋姿の魔人ブウがいるのに何故か悪姿だけハブられている。アップデート末期も21号(白衣)の参戦でシーズン3の匂わせで『Z』や『超』未登場キャラクターや映画『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』枠*27の要望はあったが結局これも無くなった。
      • 『超』のキャラを含めたうえで個性を重視して選出したと考えれば仕方がない面もあるがそれでも人選に不満は多い。
  • 『ドラゴンボール』のゲームではお決まりとも言えるが、『GT』の扱いが悪い
    • 超17号やラスボスの一星龍が参戦しておらず、ドラマチックフィニッシュも『GT』の再現は一切用意されていない。一応ゲームオリジナルのもの(ゴジータ(SSGSS)VSゴジータ(超サイヤ人4))はあるが、原作を知る者にとって残念なポイント。
    • 彼らを差し置いて参戦したスーパーベビー2についても、自分側からの専用セリフはそれなりに用意されているが、何故か相手側からの掛け合いが全く存在しない。ほとんどのDLCキャラに対して専用セリフがあるゴクウブラックや、『Z』や『超』の悟空はおろか、『GT』の悟空からの対応すらなく、ファンからは寂しいと不満が出ている。
      • 『GT』と『Z』『超』の時間軸が違うことや、当時の自粛ムードの影響で専用セリフを考える時間が無かったと捉える者もいるが、その割に2か月後に配信されたゴジータ(超サイヤ人4)は相手側からの新規掛け合いがそれなりに用意されているため、非常に不可解。
      • なお、シーズン1の最後に追加されたクウラと17号も当初は相手側からの掛け合いが無く、シーズン2の最初のキャラであるジレンやビーデルに関してもかなり少なかったが、この4体に関してはアップデートで追加された。ただし彼らの関連キャラである18号やヒットなどは声が追加収録されておらず、未対応のままとなっている。
      • 掛け合いの少なさで言えばジャネンバにも言える事なのだが、そもそも悟空やベジータ以外の他キャラクターとの接点がなく、ジャネンバ自身も言葉を喋れないので、この件はあまり言われていない。
    • あえて子供姿の悟空をプレイアブルにしたことを評価する声もあるが、超サイヤ人4で戦わせてほしかったという声も多い。その点はゴジータ(超サイヤ人4)がある程度引き受けているためか。
  • 不適当なマッチングシステム
    • 本作では「相手の実力」「試合完遂率」「電波状況」に応じてマッチング条件を変更できるが、そのシステムが十分に機能しているのか疑問が残る場面が存在する。
    • 現在はアプデによりある程度改善はされている。
      • しかし、ある階級からは「同じ実力」と設定したにもかかわらず、BPが3倍以上、場合によっては10倍もかけ離れた相手とマッチングしてしまうケースが頻発する。「同じ実力」という条件としては不適当であろう。
      • いわゆる「無差別マッチング帯」に突入するため、ある程度は仕方ないのだが、なんの説明もなしに遥か上の実力者と対戦させられるため、困惑するケースがある。
      • もちろん、そこまでポイントに開きがあると、ほぼ一方的な試合が展開されるため、負けた方も勝った方もあまり参考にならない試合が繰り広げられてしまう。そうした点はストレスを募らせる原因となり得る。
  • 一部プレーヤーの問題行動及び対策の甘さ
    • オンライン格ゲーの例に漏れず、本作においても一部のプレーヤーによる問題行動、マナー違反が目立つが、対策の甘さが指摘されている。
    • 切断厨*28も当然存在するのだが、ペナルティが「一定時間の接続禁止」など、かなり甘い*29。また、勝敗でとどめを刺した時点ではBPが手に入らないため、結局勝った側としては損しかないのが現状。
      • 他ゲームでは、「接続の永久停止」「BP、ランクの全没収」「試合完遂率の低いもの同士でマッチングさせる」といった厳重なペナルティが課されることもあるが、本作ではそうしたことは基本的にあまりないと考えて良い。
      • 一応、切断厨に関しては「試合完遂率マーカー」が点灯するため、切断厨かどうかを判断した上でマッチングを拒否することが可能なのだが。
      • が、切断厨が普通にオンラインロビーにいることもしばしばあり、何度もマッチング検索でヒットしてしまう。いちいちマッチングを断るにしても手間がかかる。
      • 「急用などや回線トラブルにより致し方ない切断も考えられるため、勝者側に無条件でBPが加算されるようにすれば良いのではないか」といった提案がプレイヤー側からも為されているが、実現には至っていないのが現状。
    • 初心者狩り対策としては、同等の実力とマッチングできるようにランクやネットワークカラーの範囲を選択できるシステムが導入されているが、サブ垢を作って初心者狩りを行う不届き者もいる。
    • 煽り厨も存在し、「負ける→過度に煽られる」といった連携で心を折られ、離れてしまった初心者プレーヤーも多いことであろう。
      • 結局そうした煽り厨は切断厨であることも多いのだが、先述のペナルティの甘さもあってかなかなか撲滅できないのが現状。
    • 良くも悪くもプレーヤーの良心に任されている部分が多いとも取れるのだが…。
  • 販売プラットフォームによる格差について
    • 本作はバンナムがパブリッシャーを務める他のキャラゲーと同じく、Steam版はおま国仕様となっており、日本からの購入が出来ない。
    • それだけならいつも通りだったのだが、本作はeスポーツタイトルの一つとして世界各地で大会やワールドツアーが開催されるため、いわゆる「ガチ」のやり込みを行うなら環境を整える必要も出てくる。
      しかし、本作で最も良い環境の一翼を担うSteam版が日本からは購入できないため、長らく日本のプレイヤーは主にPS4版での練習を余儀なくされていた。
      目まぐるしい展開が繰り広げられるゲームなだけに、コンシューマ版とPC版の環境差は決して小さくない。
      • アップデート最終盤になって、ようやく日本でもMicrosoft Storeで配信されたため一応の解消とはなったが、旬を逃してしまっているのは否めないだろう。

総評

一格闘ゲームとしても初心者向け要素も豊富で上級者も駆け引きの深さから満足できる出来である。
『ドラゴンボール』のキャラクターゲームとしてもキャラクターのモデリング、各種演出、ストーリーのドラマパートが非常に高いクオリティを誇る。

そして格闘ゲーム、『ドラゴンボール』双方の要素があるゲームとしては、原作にもある「オーラを纏っての突撃」が気軽に使える差し込み技であったり、「格闘ゲーム」としては基本だが『ドラゴンボール』としては標準搭載が不自然な「投げ」モーションを、いわゆる「ラッシュ技」の演出かつ、投げ抜け成功時には「ラッシュの打ち合い」という自然な形で抑えたり、原作でも良く見られた「一瞬で相手の目前から消え、背後から強襲する」動き(バニッシュムーブ)がコンボ中継や攻め継続、緊急回避等様々にも使え、ゲームに無理なく落とし込まれているなど、双方の要素を非常にうまくまとめている。

一方でゲームバランスは初期から中期に比べたら度重なるアップデートで大分改善されてはいるがそれでもあまり良いとは言い切れず、初期やDLCのキャラクターのバランス強弱が激しい。
演出のドラマチックスタート、フィニッシュも原作と少しかけ離れている部分も見受けられる。再現度は高いが演出の弊害や不自然な繋がり方はファンにとっては残念がる人もいるだろう。
ストーリーもパート内容は違うがやることは全部同じなので作業ゲー感や飽きも出てくる。

それでも全体的に見れば完成度は高く、ファンアイテムのみならず対戦格闘ツールとしても万人にオススメできる作品に仕上がっている。『ドラゴンボール』格ゲーの1つの到達点と言っても過言では無い。


余談

  • 本作発売から2か月前にブルマ役の声優である鶴ひろみ氏が急性大動脈解離により死去。本作が鶴氏の遺作となった。
    • 以降の作品では久川綾氏が引き継いでいる。
  • 2022年8月に開発側からDLCの追加はない告知を発表してもなお、不定期にアップデートでバランス調整は行われている。
    • 2024年2月29日からPS5/XSX版がロールバックネット通信方式で配信決定。
  • 人造人間21号はその後『ゼノバース2』など他のゲーム作品にも登場している。ただし『ドラゴンボールZ KAKAROT』では役割の違いと時系列が本作前の話からか「女研究員」名義になっている。
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最終更新:2024年03月26日 12:02

*1 DLCファイターズパス同梱セット。

*2 過去の作品では『ドラゴンボールZ HYPER DIMENSION』も空中移動が不可能だった。

*3 通常の必殺技のなかで強ボタンで発動するもの。発動が速かったり威力が上がったりと、通常の必殺技よりも性能が強化されている。当初は超必殺技と同じ1本消費だったが、アップデートで0.5本消費となった。

*4 一部のキャラクターのZコンボや、16号・ブロリーの各種コマンド投げなど、「投げ技」自体は存在する。

*5 サイヤ人編~フリーザ編を再現した通常状態の悟空とベジータ。

*6 映画『ドラゴンボール超 ブロリー』に登場するブロリー。

*7 超サイヤ人か超サイヤ人2のどちらかだが、明記されていない。ドラマチックフィニッシュや技で見ると超サイヤ人2と思われる。

*8 2022年8月に、開発側が「現時点ではこれ以上のキャラクターの追加はない」と発言している。

*9 『超武闘伝』の再現になっているトランクスのしゃがみMや、ブロリーの下段攻撃にピッコロに対して放った蹴りがあるなど。

*10 逆にゴテンクスが控えにいる場合、悟天が現れず悟飯が単独でかめはめ波を撃つ。

*11 「インチキ」と呼ばれてはいるが、決してゲームのバグを使った不正なテクニックではない。

*12 超必殺技には「どれだけコンボ補正が蓄積してても一定量のダメージは当てれば必ず与えることができる(保証ダメージ)」という仕様があり、同じ3ゲージでもメテオ超必殺技を1発当てるよりも超必殺技を3発当てたほうが保証ダメージは大きくなる。

*13 一方で過去にアークシステムワークスが手掛けたAC版『北斗の拳』やAC版『戦国BASARA X』を知っている人から見れば「開発がASWだから予想はしてた」、「また世紀末か」と半ば達観的な意見もある。

*14 2人(初期状態)で7カウント、1人で14カウント、0人(操作キャラのみ)で21カウントとなる。

*15 同じキャラが超必殺技ヒット後にもう一回超必殺技を当てる。

*16 ヤムチャの「繰気弾」、合体ザマスの「裁きの刃」など。

*17 似たような見た目の「ゴクウブラック」や「孫悟空(身勝手の極意)」に関してはほぼ別物。また、悟空は原作初期の要素をミックスした『GT』版も存在する。

*18 通常形態はDLC追加キャラのためか通常攻撃にもオリジナル技が多め。

*19 EDはタイアップ色が強いためか、いずれも採用されていない。

*20 例えば実況でセルに設定した時は孫悟飯(少年期)とセルのドラマチックフィニッシュに特殊セリフが用意してある。

*21 メテオ超必殺技「超ウルトラ元気玉」を当てた後の硬直が短く、そこからの起き攻めやドラゴンラッシュからの超必殺技 ⇒ アルティメットZチェンジが可能になっている。

*22 本作では空中にいるというのが非常に強い行動であるのだが、ベビーのbアシストはその行動をピンポイントで咎めることのできるアシストとなっており、地上に降りて仕舞えばそこから強力な固めを行える。

*23 現在はアプデによりサーチ機能は削除。

*24 組み合わせによるが悪役の力を借りるのも不自然であり、原作設定に反するのではと考えた節も見られる。

*25 ステージの問題に関しては「孫悟空(SSGSS)vsケフラ」も同様。

*26 原作では悟空の復活をジレンが喜んでいたのに対し、本作では悟空に「消えろ!」と言う。最後に悟空との再戦を誓うのはそのままのためかなりチグハグな流れに。

*27 当時、まだ映画は未上映だったので仕方ない。

*28 オンライン戦にて負けた、もしくは負けると思った瞬間に腹いせとして通信を切断する常習犯のこと。格ゲーのみならず、他のオンライン対人戦ゲームにおいてもタブーとされている行為で、余程の事情や理由がない限りは顰蹙を買う行為である。

*29 一応何度も同様の切断が確認される場合は永久的な接続制限がかけられるように変更されてはいるが、なかなか減らず、いたちごっこのようになっている。