真・三國無双8

【しんさんごくむそう えいと】

ジャンル タクティカルアクション

対応機種 プレイステーション4
Windows(Steam)
Xbox One(海外のみ)
メディア BD-ROM 1枚
発売元 コーエーテクモゲームス
開発元 コーエーテクモゲームス(オメガフォース)
発売日 2018年2月8日
定価 通常版: 7,800円
TREASURE BOX: 14,800円
一騎当千BOX: 33,800円(各税別)
プレイ人数 1人
通信機能 Playstation Network対応 ※DLC配信
レーティング CERO:B(12才以上対象)
コンテンツアイコン 暴力、セクシャル
判定 シリーズファンから不評
ポイント シリーズ初のオープンワールドを採用
マンネリ化打破を目指すも悉く裏目に
山賊頭目をひたすら倒す「真・山賊無双」
Steam版は言語削除で「圧倒的に不評」
積極的なアップデートで改善傾向あり
無双シリーズ



新生、オープンワールド一騎当千。



概要

5年ぶりの『真・三國無双』シリーズのナンバリング第8作。
マンネリと揶揄され続けている本シリーズであるが、今回はマンネリ打破を掲げ様々な要素が一新されている。
代表格がキャッチコピーでもあるオープンワールドであり、その他ステートコンボシステムなどアクション面の要素一新も見て取れる。

イメージソングは日本を代表するロックバンド・B'zが担当している。


特徴

オープンワールド

  • 本作では中国大陸をオープンワールドで表現しており、その中で戦闘が行われるようになっている。
    • 旧作のように戦場となるマップが別個用意されているわけではない。
  • プレイヤーは基本的には自分の勢力、立ち位置に関係なく中国全土を自由に移動することが出来る。
  • フィールドには街や村など様々なスポットが存在する。
    • こういったスポットは一度訪れるとマップに記録され、以降はファストトラベル機能を使うことで一瞬で移動可能となる。
      • 訪れたスポット(マップ情報)についてはシステムデータとしてセーブされる。その為、別キャラクターでプレイする時にもマップを改めて埋めていく必要はないが、初回に訪れたキャラのみ少量の経験値がもらえる。
  • 街や村は戦場となる場合もあるが、戦場となっていない場合には買い物などをすることが可能。
  • 道標、見張り台が所々に設置されており、調べる(登る)ことで周囲のマップが埋まり、周囲のスポットが判明する。
  • 景勝地と呼ばれるスポットも存在する。ゲーム的には経験値がもらえるくらいしかメリットがないが、オープンワールドならではの景色を堪能できる。
  • フィールドの至る所にアイテムの作成に必要な素材が落ちており触れることで入手出来る。
    • 同じ素材がまとまって落ちている群生地と呼ばれる地点もあり、こちらも近くのものがマップに記録されていく。
    • 一度取った素材は当初は同一キャラのストーリー中は復活しない仕様であったが、現在は章が変わると復活するように変更されている。
    • インベントリ(あらゆるアイテムの所持状況)は全キャラで共有している。
  • 隠れ処と呼ばれるプレイヤーの拠点となる建物がいくつか存在する。こちらはお金を払って購入することになる。
    • キャラクター単位ではないので一度購入したらどのキャラクターであっても使える。ここで他のキャラクターに手紙を送ったり内装を変化させたりできる。
    • また隠れ処にもファストトラベル機能で瞬時に移動できる。
  • オープンワールドになったことにより戦闘の流れも変化しており、メインとなる戦闘をクリアすることでストーリーが進行する。
    • その他、サブミッションも存在し、クリアすることで展開が有利になったり別のミッションが発生したりする。
    • ミッションは目的地の近くに移動すると進行する。基本的にプレイヤーが近づかない限りミッションが進行することはなく、プレイヤーの素知らぬところでミッションが勝手に失敗(成功)することはない。
    • 移動の自由度は非常に高いが、ストーリーは一本道であり、サブミッションの進行具合、プレイヤーの行動などによってストーリーが分岐することはない。
      • したがって、旧作にあったIF展開の分岐はDLCによる別ルートとして用意されている。
  • 気力ゲージ
    • 武将と騎馬それぞれにスタミナが搭載されており、全力疾走、回避、軽功、三角跳びをすると減り、徐々に回復する。

ステートコンボシステム

本作ではアクション面が一新されている。新システムの他に変更点も紹介する。

アクションの概要

  • □ボタン:フロー攻撃
    早い話、過去作における通常攻撃である。本作では対象の敵の体勢(立ち、浮き、ダウン、気絶)に応じて別々のフロー攻撃が用意されている
    • 浮いている敵には(敵をさらに打ち上げ)自身も飛び上がり敵を追撃して叩き落とす、気絶している敵には広範囲を巻き込んだ攻撃を行う、ダウンした敵には鋭い追撃を叩き込むといったのを自動でやってくれる。
    • そして最大の特徴として、技発動時に敵との距離が離れていた場合は、素早いダッシュで敵との距離を詰めてから攻撃を発動することができる。これを上手く使えば連舞システムとは別のアプローチから、途切れることのない流れるような攻撃を繰り出すことが可能である。
      • 空中で発動すると地上に高速で降りてから発動するか、浮かしの場合は打ち上げを省略していきなり連撃を叩き込む。
    • キャラクターごとに、いずれかのフロー攻撃の〆に固有の攻撃が追加または置換されている。わかりづらいが、『6』『7』でのEX攻撃と同じ効果音が鳴る。
  • R1+□/R1+△/R1+×:トリガー攻撃
    敵の体勢を変えることができる技。『5』のように、チャージ攻撃に類する技をいきなり出せると考えるのが近いか。
    • R1ボタンを押しながら□で気絶、△で打ち上げ、×でダウン状態にさせる。複数ヒット技の場合、最後以外は敵の状態がコマンドの通りにならないこともある。
    • 各コマンドはボタンを長押しすることでチャージが可能。チャージ版は性能が強化され、敵がアーマー状態でも怯ませることが可能。
      • 空中でも発動させることが可能で、ほとんどは地面に高速移動してから発動する。ごく一部を除いてチャージは不可。
        一部のダウントリガーはモーションが変化し、過去作のジャンプチャージに近い感覚になる武器種もある。
    • こちらも固有モーションのトリガーをキャラごとに1つずつ持っており、対応する技が変化する。
    • トリガー攻撃で敵の状態を変えつつ、思い通りのフロー攻撃を出すことが本作のアクションの肝となる。
  • △ボタン:リアクト攻撃
    こちらも敵や自分の状態によって技が変化する。敵のガードを崩す、距離を詰める、気絶させる、叩き落とす、奇襲・カウンター・トドメに使うといった様々な動作をボタン1つで可能。
  • R1+○:特殊技
    キャラごとに強力な固有のトリガー攻撃を発動。感覚的には『無双OROCHI』シリーズのタイプアクションに近い。
    • 特徴として、技中は無敵状態であり、各キャラクター固有の属性が攻撃に設定されている。また、クールタイムがあり、使用後は一定時間経過しないと使用できない。
      • 何故か空中では発動できない。
      • 特殊技のクールタイムは敵を攻撃していると回復が早まっていく。特にカウンター・トドメといった一部のリアクト攻撃は回復効果が大きい。
  • ○:無双乱舞
    キャラごとに地上版と空中版の2つ用意されている。〆に属性が付与される。
    • 地上版は『7』の覚醒乱舞に類する仕様であり、ボタンを長押しすることでゲージが続く限り攻撃し、〆で必殺技を放って終了する。
      • アップデートにより敵武将も〆部分のみを使用するようになった。
    • 空中版は『7』と同じ形式で、単発技。ゲージ消費は一定量で固定。
  • 方向キー上:弓
    • PS2時代の無双から久々に復活した。今作では毒矢、火矢といった矢の種類が複数用意されており、適宜選択していく必要がある。過去作と違いデフォルトの矢は弾数無限。
    • 重要な点として、相手の頭部に当てると威力が上がるほか、敵がこちらを発見していない場合は、ほとんどの敵を一撃で撃破することができるほどに更に威力アップ。厄介な拠点兵長などモブ武将は戦闘前の奇襲・狙撃で戦闘を有利に進めることができる。
      • ちなみに、方向キーは押しっぱなしにしなくても矢はつがえたまま。
    • アップデートで弓自体に複数系統が用意され、矢の種類も追加された。
  • 武器チェンジ機能は廃止されたが、『6』以降と同じく武器自体は自由に装備できる。適性といった縛りもない。

キャラクター

  • 7 Empires』まで登場したキャラクターは、衣装を一新して全て続投。さらに新規参戦したキャラクター7名*1を加え、操作できるキャラクターは全90名となった。
    • 加えて、今作では『真・三國無双』シリーズでは初となる固有グラフィックを持った特殊NPC*2として「夏侯姫」「董白」「華雄」「袁術」の4名を採用。
    • 当初はプレイアブルではなかったが、2018年6月28日の追加DLCの追加シナリオパックにて、プレイアブル化されイベントやアクションも追加された。

評価点

アクション

  • やはりある程度慣れればという前提が必要だが、ステートコンボシステムは過去作以上の連続コンボが容易に可能となる。
  • 『5』にあった回避(空中で使うと軽功になる)が復活。装備問わず全キャラクターが使用可能になったため、攻撃を回避しやすくなった。
    • ただし、気力ゲージを消費するため無尽蔵に出せるわけではない。
  • 他シリーズでの仕様と同様に、無双乱舞カットインで時間経過が完全に停止するようになった。
  • ロックオンが追加され、狙った敵を攻撃しやすくなった。
  • 一部キャラクターにはPS2時代の過去作のモーションが盛り込まれているファンサービスがある。
  • 「次々繰り出される敵の攻撃を、立て続けにカウンターリアクト攻撃で潰す」「敵を打ち上げ、空中フロー攻撃でふっ飛ばしてからまた一気に近付いて追い打ちを加える」といったスタイリッシュな動きが簡単に出来るため、アクション自体の爽快感は高い。
  • 装飾品を揃えれば「壁キックと軽功で城壁を垂直に駆け上る」「通常の5倍速で弓を連射する」「10連続軽功により空中を数秒間飛行移動する」といったフリーダムなアクションも楽しめる。

オープンワールド

  • 密度はともかく、中国大陸を1枚のマップで表現した広大なフィールドと、各地に存在する中国の観光地等を探索、景観を楽しむならば非常に面白い。
    • 三國志』シリーズに登場する各都市がほぼそのままの位置関係で膨大なフィールドに配置されたと考えれば、同シリーズのファンには楽しめる。
    • 黄巾の乱など、広範囲に起きた戦いも反映されているため、一つのマップで戦っていた今までの作品とは違い中国全土で戦いが起きているのが表現されている。
    • 孫権などの呉の武将で虎狩をする、曹操の後ろにボディガードとして付いてくる典韋・許褚など、『三国志』が好きならばうれしいシチュエーションも楽しめる。
    • グラフィックも過去作以上に力を入れており、見栄えはよい。

ストーリー

  • 袁術が特殊NPCとして登場したことでその勢力に纏わる描写が増加し、曹操・劉備・孫策らが袁術討伐を行うといったシチュエーション*3や五方面侵攻など、過去作ではなかったストーリーが追加された。
  • 晋伝に取られがちだった曹操死後の魏だが、久しぶりに樊城以降の魏伝が描かれ、曹丕統治の時代までシナリオが増加。
  • また、『6』以降晋側の視点しか描かれなかった姜維主導の北伐を中心とした蜀後期のシナリオも初めて描かれた。
  • 『7 猛将伝』でクローズアップされた呂布勢力以外の他勢力の武将達には『4』以来久々となる本格的なストーリーが用意されている。

キャラクター描写

  • 過去作にあった連呼バグが抑えられ、過剰なキャラの演技や言動などが抑えられている。
    • 特に袁紹は過去作の噛ませネタキャラから一変、それらの面影はありながら思わずヨイショしたくなる格好良い言動や振る舞いが増えた。
    • 他にも、やはりネタキャラのような扱われ方だったところから全体的にシリアスなキャラクター路線へと変化した鍾会、どこか憎めなさを醸していた従来のキャラクターと比べ悪役としての重圧感を感じさせる描写の増した董卓など、全体的に常連キャラクターの描写がリアリティや重みを意識した作風へと移動しており、いわゆるコミカルな場面は従来の作品よりも抑えめ。

キャラクターデザイン

  • 近作ではキャラデザが西洋風、過剰な露出といった点から賛否が分かれていたが、本作ではPS2時代の初期作におけるイメージへの回帰が図られている。きちんと鎧を着たり、露出を減らすパターンが多く好評。
  • 一部キャラクターはPS2時代の衣装の特徴が再び帰ってきた。
    • 代表的なのは劉備。『5』以降、拠点兵長と揶揄されてきた劉備は『4』以来となる髭が復活*4。さらに、鎧も『4』以前がベースとなり君主としての風格が漂っている。
      • 他にも陸遜の帽子(公式では陸遜帽と言うらしい)、孫堅の兜(ただし過去作と違い髪は白髪)といったものもある。

BGM

  • 無双シリーズお約束の高品質なBGMは本作でも健在。
    • 特徴として、過去作のBGMの曲調やフレーズが使われているものがいくらかある。
    • 今作のBGMはMASA氏、小池雅人氏らシリーズを支えてきた古豪に加え、『英傑伝』から『真・三國無双』シリーズの作曲に合流した増岡郷太氏、新たに参加した赤羽大夢氏の2人がメイン作曲陣として参加。顔ぶれも新鮮なものになったといえる。

ムービー

  • 全武将に固有のエンディングムービーが用意されている。
  • 汎用ムービーの演出面も評価が高い。特に赤壁の黄蓋の名乗り口上は必聴。

フォトモード

  • アップデートで追加された要素。その名の通りゲーム中の1場面をシェア機能で撮影することができる。
    • 設定も細かく変更可能で、天候や時間、表情、フィルタといった様々な要素を取り揃えており、お気に入りの1枚を追求することができる。
    • これが中国大陸の様々な景観、及び多数のキャラクターを取りそろえる本作との相性が非常に良く、発売後の評価を持ち直した一因となった。

ハクスラ要素

  • 初期バージョンでは敵将を倒す意義が少なかったが、アップデートでモブを含む敵将*5が強力な宝玉*6を落とすようになり、戦闘の楽しみが増した。
    • これらの宝玉には4つのランダム効果が付与されるため、属性と効果を厳選していくとかなり長時間楽しめる。

アップデート

  • DLC以外でもバグ修正や機能追加といったアップデートが長期に渡って行われた。

DLCのシナリオ

  • 6月末に4人の特殊NPCがプレイアブルになるDLCが配信されたが、ここで追加されたシナリオは武将ごとに固有の場面が多く、内容的にも概ね好評を博している。
    • 勢力単位で共通の展開が非常に多い本編と異なり、しっかり個人別のストーリーが楽しめる。
  • DLCで追加された新規シナリオは、画面が一瞬固まるほど敵兵が多く出現する。
    • ただ、DLCキャラクターはそれほど対雑魚戦の性能が強くなく、爽快感より処理が面倒といった方に傾くのが残念。
  • 本編と同じ任務は残念ながら敵兵の調整はないが、固有新規台詞や任務を差し込むことで使いまわしを軽減しようとする意図はみられる。

その他

  • 難易度切り替えがいつでもできるようになった。
    • 無双シリーズにしては珍しく、難易度ごとに何のパラメータが異なるか公式サイトで記載されている。と言っても表記されたのは随分後の話だが。

賛否両論点

アクション関連

  • やはり慣れないと思い通りに動かし辛いこともあって賛否が分かれる。主な要因は2つ。
    • 敵の状態に依存するため、空振りでモーション確認や練習といったことが困難なのが1つ。
    • 過去作では、空中で攻撃した後はジャンプチャージで落下しつつ攻撃出来たが、本作ではそれに該当する技が無く、地上に着地してから地上攻撃を行う。そのため、攻撃のリズムが大きく異なるのが2つ。
      • 一応、一部のダウントリガーは落下技としてジャンプチャージに近い感覚で技を出せるが、共通して範囲が狭く、落下の隙をカバーする扱い方はできない。
  • 攻撃をジャンプ(軽功)でキャンセルできるが、当然ながら技ごとの終了時しかできない。ただ装飾品の風火輪を装備することでこの制限をほぼ解除可能であり、その際のコンボ、立ち回りが本作の魅力の1つとされている。
    • 要するに、進化したコンボを制限する(=装飾品を使わないとそれを味わえない)必要性については疑問を覚える。今の無双にコンボを求めるのも野暮かもしれないが、開発もこれまで以上のコンボを駆使することを推奨するアクションPVを流していたことは考慮すべきである。
    • また、特殊技や無双乱舞は風火綸適用外。乱舞はともかく特殊技の後隙フォローができないのは理解に苦しむ。
  • アクションの成長要素の撤廃
    • 本作では最初からすべてのアクションを使うことが可能。裏を返せば、レベルアップによってアクションは成長しない。
      • とはいえ、過去作におけるアクションの制限は、主力となるほど強いアクションが隠しだった場合のプレイを退屈・苦痛にするものだったので一概に問題とは言えないだろう。
  • オーパーツ、トンデモ武器の撤廃
    • エフェクトや衣装などからも意識されている通り、本作は晋勢力を中心としたトンデモ武器はほぼリストラされている。
      • アクションの退屈さを助長、コンパチの増加から批判する声も少なくない。
    • その一方で、あまりにも世界観にそぐわない武器として過去作から否定する声も一定数あり、開発内からも賛否が分かれていると思われるインタビューもあったことから、リストラ自体は一概に問題点とは言えない。コンパチの言い訳と半々といったところだろうか。

その他

  • 本作ではメインストーリーでもフルボイスではなくなり、一部テキストのみといったものが増えた。
    • 手抜きと見るか、台詞が渋滞せず進行が快適になるかで賛否が分かれる。とはいえ、BDディスクの容量が限界まで使われているという点は考慮する必要があるだろう。
      • 発売当初の惨状から、バグだと勘違いした人もいた模様。
  • BLADESTORM 百年戦争と同様、台詞のキャラが3Dモデルの顔で表示されるようになった。とはいえリップシンクはされていないので、口の動きと台詞は全くかみ合っていない。
  • アップデートで追加された「特別な強敵」
    • 火の玉を撃ち出したり地面を爆発させる「炎虎」、風のバリアを纏って体当たりしてくる「群狼」など、まるでマルチレイドやMHシリーズのようであり、本作の史実路線の世界観から浮いている*7
    • 普通の敵とは違う攻略法が必要になり、レアなアイテムも入手出来るため、本筋以外のコンテンツの一つとしての面白みは有る。

問題点

アクションの問題点

大量のコンパチ

  • キャラクターは増えたが、攻撃モーションは前作より相当減っている。
    • 本作の武器系統は51種類だが、アクションが共通で見た目が違う武器系統もあり、実質38系統(前前作『6』無印が近い数を持つ)。キャラが90人もいることを考慮するとダブりはかなり多い。
    • アクションを一新した以上ある程度は仕方がないだろうが、『5』と違い過去作のモーションもある程度流用しているので、全員個別の動きにしてほしかったと残念がる声は多い。
      • また、リアル路線に寄せたことで「ネタ武器」や「ファンタジー風のカッコイイ武器」「西洋風のリアル系統な武器」など、良くも悪くも無双らしいものまで多数削ぎ落としており、その点でも批判が多い。
    • 後述のDLCを除いた実装されている武器の中で、唯一他キャラとのモーション被りが無いのは方天戟を得意武器としている呂布のみである。
    • DLCにおいて3つ武器系統が登場した。しかし、『7』にあった武器を再構成しただけであり、決して安いDLCでもないことから批判が多い。
  • キャラクターに合わない得意武器
    武器種が減ったことで、過去作と違う武器を得意武器としているキャラクターが大勢いる。
    • 汎用モーションはとある1キャラの過去作のモーションをベースにしているため、コンパチで割り振られたキャラクターにそぐわない、あるいはコンパチと固有モーションであからさまに使い方が異なるといったものがある。
      • 例えば、郭嘉は今作ではトンデモ武器の代わりに棍が得意武器になっているが、過去作で体術メインの周瑜のモーションであるため、似合わないといった声が多い。
      • 加えて、空中無双乱舞に関しては属性を氷に変更させただけの『7』以前の周瑜の無双乱舞のモーションの使い回しである。
    • パンチや投げ技といった豪快な動作が特徴だった張飛の蛇矛は、スタイリッシュ感のある槍系統(趙雲がベース)の武器になっているせいでミスマッチとの声が多い。
      • さらに、固有トリガーである打ち上げトリガーもイメージに合ってないと散々。
    • 文鴦は大鍘刀が得意武器に設定されているが、趙雲の再来と呼ばれている武将なのだから過去作のように槍を持たせればよくないか、といった声がある。また、文鴦は長身なので武器が小さく見えてしまい、不釣り合いで合わないという意見も。
    • 大鍘刀は両手で振り回すパワー系の武器だが、孫策の固有モーションのように、片手で振り回すといった明らかに重量が変わってるような使い方には疑問を覚える。
    • 夏侯姫は盾牌剣を装備しているが、ガニ股の構えが似合っておらず、彼女の性格を考えても近接武器は非常にミスマッチである。娘と同じ武器(攻撃モーションは違う)を選定したことはまだ理解できるが、いざ使用してみると違和感が大きい。
      • そもそも彼女はストーリー中はサブキャラ枠(非戦闘員)であるため、普通にプレイしている範疇において問題はない。*8無理に武器を持たせる必要があったかは疑問に覚える。
      • ちなみに『7 Empires』(DLCシナリオ内包のエディットキャラ)では双扇だったが、こちらの方が似合っているとの声が多かった。しかし、そちらはそちらで二喬と被ってしまう…。キャラを持て余すぐらいなら無理に増やすなと。
      • 董白の鎖分銅も安易に祖父と同じ武器を持たせたとして批判されるが、女性に似合うかはともかく無双乱舞によって性格を表現する一助にはなっている。

ステートコンボ関連の問題点

  • 過去作より技の殲滅力が劣る
    • 本作のシステムは流れるようなコンボ、フローのダッシュ追撃のために、意図的に技の攻撃範囲がやや抑えられている。
      • そういう意味では、一騎当千をウリにするゲームにおいては失敗と言わざるを得ない。
  • 技性能がまともに調整されていない。
    • 1つの技なのにまともに繋がらない、硬直が長過ぎるといった、連携を駆使しようとすると嫌でも目に付くものがある。
      • 過去作でも度々あったが、本作では「必ずダッシュして密着するので、初段を空振りするといったことが不可能」「下記の通り武将の数が多くて意識する機会が多い」「過去作以上にコンボができるシステム」「フローとトリガーが密接に繋がっており使用回数が必然的に多くなる」といった点から特に問題視されやすい。
    • アップデートにて問題となる技の一部に調整が入ったが、後に追加された最高難易度の「無双」では敵の硬直時間が短縮されるという仕様変更から問題となるアクションも多く挙がる。
  • トリガー攻撃関連
    • トリガー攻撃は、打ち上げ、気絶、転倒という3種類の効果が有るのだが、この効果を使い分ける必要性が薄いので、「より範囲が広く発生が早いトリガー攻撃」とそこからのフロー攻撃を繰り返すだけになりがちである。
      • 打ち上げと転倒からのフロー攻撃はその場での連続攻撃、気絶からのフロー攻撃は前進しながらの攻撃という傾向はあるが…
    • トリガー攻撃をトリガー攻撃でキャンセルできない。地味なようで『5』に慣れていると気になる点。
  • 必ずしもプレイヤーの思い通りにならないフロー攻撃
    • ステートを変化させられないアーマーつき敵との戦いは、攻め手を縛られるも同然なので戦い辛い。
    • 状況に応じてゲーム側が自動的に判断して攻撃モーションを変えるため、狙ったものと違うフロー攻撃が出てしまうこともしばしば有る。
  • 相手のガードを崩すのが面倒
    • 本作で敵のガードを崩す手段は、リアクト攻撃で崩すか、溜めトリガー攻撃の2種類と分かりやすく用意はされている。
      • しかし、リアクト攻撃のガード崩しは出が遅いため*9、敵武将は回避でよけてしまうし、後隙も大きいため反撃を食らいやすい。
      • 溜めトリガーにしても溜めている最中に回避か反撃されることがある。向き直ったりゴリ押しで当てられることもないわけではないが…。
  • 地形との相性が悪すぎる
    • 本作のアクションは広大で平坦な地形であれば高い力を発揮するといわれている。しかし主戦場の殆どは狭い地形、傾斜がある、障害物が多いといった、力を発揮するための地形とは真逆の性質を持つため、攻撃が地形によって途切れさせられることが少なくない。
    • また、壁際や角で攻撃を放つと高確率で軸ズレを起こし、コンボが途切れやすい。過去作のように角で攻撃していると、有利どころか逆に不利になる。

その他のアクションの問題点

  • 無双乱舞
    • 地上版は、連携と〆が合わず〆が当たり辛いという、過去作で度々起こった問題点が復活するキャラクターがいくらかいる。
    • 過去作より乱舞の入力を受け付けるタイミングが狭いのか、気絶中などゲージが最大でも発動しない場面が増えた。
  • 使いづらい特殊技
    • 空中で発動できない。また、クールタイムが最長30秒も有る上にR1ボタンを押さないと確認できないため、コンボに混ぜにくい。
    • しかも硬直をキャンセルする手段に乏しい。風火輪は非対応どころか、無双乱舞でもキャンセル不可能。そのため、迂闊に使うと敵の反撃が確定してしまう。
  • その他細かい点
    • ガード移行が遅すぎて、咄嗟にガードできない場面が多い。特に移動体勢からのガードへの移行が遅い。
    • ロックオンを受け付けてくれる距離が短く、頻繁に切れる。
      • また、ロックオンしても敵を追尾せずあらぬ方向にダッシュすることも少なくない。
    • 鉤縄が暴発しやすい。R1長押しだが、壁際でトリガー攻撃を発動しようとすると鉤縄が優先的に出てしまう。
    • 『6』『7』に存在した特殊攻撃による武器チェンジの廃止。問題点と言えるかは微妙だが、本作でこそ輝く可能性があったシステムだけに未実装は惜しい。
    • 空中で壁に密接してジャンプすると、壁を蹴って反対に飛ぶ三角跳びが行えるのだが、使い所に乏しい。暴発するよりはマシかもしれないが。
      • 一応、装備品で軽功回数と気力を増やして連打すれば城壁を登れるようになるなど実用性が生まれる。

属性

  • 地味な割に武器に纏わりつくようなエフェクトを発するため、意外と視認性が悪くなる。
  • 属性効果が分かり辛い
    • 属性本来の効果はプレイヤーにかかるバフ、敵に効果を発揮するデバフの2種類があるが、ゲーム中で効果が説明されず、電子説明書を見るしかない。しかも発売当初は効果の誤表記もあり混乱を招いた。
    • 現在においても「コンボ中に属性を付けた技を当てる度に効果が上昇する」「プレイヤーの攻撃が途切れた時点で属性効果の累積がリセットされる」点の説明が全く存在しない。具体的に体感できるのが雷属性の速度上昇や火・斬属性のダメージアップしかない点も混乱を助長している。
  • 属性間バランスが悪い
    • 炎属性が「攻撃力を上げる」という、火力上昇に直結する効果を持っているため初期は炎1強と言われていた。
      • 現在では他属性も見直されてきたが、その中でも氷は不遇。効果は防御力上昇で、高難易度だと生存性に意外と差が出来るものの、属性を発揮するタイミングがプレイヤーが攻めている間なので、それが途切れる被弾中は十分に効果を発揮できない。やられる前にやれが基本の無双シリーズでは使い所に乏しすぎる。

アイテム関連

  • 武器
    • 中級モデルは全キャラクターのデザインに合ったものが存在するが、上級モデルが1種類しかない。
    • 本作の武器は攻撃力と防御力も上昇するが、一部武器種は防御力だけ極端に上がり攻撃力がまともに上がらない。
      • 本作は炎属性も斬属性も毒属性も基本的な追加ダメージは素の威力に比例する仕様があるため、攻撃力が伸びないというのはそれだけで根本的な足枷になる。
  • 宝玉
    • 各属性によって追加される効果が固定の物とランダムの物が混在するのだが、購入時や開発時にその性能が無作為に決まるので、リセマラによる厳選を強いられる。
    • 敵武将から宝玉を獲得した際に、宝玉の効果を表示するために操作不能になる演出が入るが鬱陶しい。
      • しかも、アップデートにより宝玉の出現頻度が増えたため、余計に問題視されることに。
      • このとき攻撃ボタンを連打していると読み飛ばしてしまうため、入手した宝玉の効果をチェックしたいなら手を止めなければならず、本当に邪魔になる。
    • 初期Verでは6個の装備枠を同じ属性の宝玉で固めないと効果が不効率*10でカスタマイズの幅が狭かったが、アップデートで各属性それぞれに対応し、すべての効果が付与属性を縛らずランダムに抽選される「王珠」が追加されたことによって改善された。
      • しかしこの王珠が高性能かつ頻繁に手に入るため、下位の宝玉をいちいち購入・開発する意義は殆ど無くなってしまった。
    • 前作までのように、既存の宝玉に手を加える機能は一切存在しない。
  • 武将を強化するための装飾品の枠が、ゲームプレイの利便性向上用品だけで埋まってしまう。
    • ドロップアイテムを収集する金冠、ジャンプキャンセルの制限を緩め飛躍的にアクションの幅を広げる風火輪は常時装備しておきたい、というよりはデフォルトで機能を入れてほしいほどの性能を誇り、選択肢の幅を狭めてしまっている。
    • 強力だからこそ装飾品の枠を埋める価値があるともいえるが、それに縛られて自由度が低下するのは本末転倒だろう。枠が増えるだけでも大分改善しそうだが…。

武将自体の成長要素の乏しさ

  • 本作のレベルアップで成長する要素は能力値上昇、成長ポイント獲得、敵のレベル差によるアーマーを緩和する、レベル50でギャラリーの要素が解禁される、以上。
    • レベルを一定数まで上げないと満足いくアクションができないという問題点を解消しているのも事実だが、それを考慮してもレベルアップによる成長要素が希薄過ぎる。
      • その一方で、アクション強化のほぼ全てを前述の装飾品に依存している。これらを少しでもレベルアップによる強化に回してくれれば…。

  • 本作では騎馬攻撃も一新されているが、使いづらい。
    • フロー攻撃はなぜか5段攻撃に弱体化された。また、モーション自体もPS2時代の左右交互攻撃になって定点攻撃がしづらいという悪い意味での回帰になってしまった。
      • 一応、3段目まで定点攻撃、全部定点攻撃が可能な武器種もある。
    • また、フロー騎馬攻撃は浮いている敵がいると、その敵を追撃するようなモーションに変化する。しかし、攻撃が変化する基準が不明慮で、敵がきちんと浮いていても変化しないときもあれば、そんなに浮いていないのに変化するといった調整がガバガバな面が目立つ。
  • 馬屋でしか馬の装備ができない。
    • そのため、ストーリー開始時に一旦自国が占拠している大都市にファストトラベルしないと満足に移動ができず、ぶつ切り感がある。
  • 本作のレア馬は赤兎馬、絶影、的蘆の3つ。問題は、本作の馬には特殊能力が無いため、能力値の劣る的蘆と絶影は赤兎馬の下位互換となっており、使い所が無い点である*11
    • また、難しいが本作の馬は厳選すれば能力値を赤兎馬と同等にすることが可能であり、この点でも劣る。無理やり使う理由を探すとすれば絶影や的盧の毛色や馬具の見た目くらいであろうか。
  • 呂布はストーリー中に赤兎馬を手に入れるものの、その赤兎馬が成長不能の駄馬と同等のものであり、それに固定されてしまう。なお、呂布のストーリーをクリアするまでこの固定は続く。
    • 赤兎馬をアンロックするために本来の持ち主とも言える呂布で駄馬に乗って戦地を駆け抜け、縁もゆかりもない他の武将で赤兎馬を育てるというとても素敵なことになっている。
    • 一応、他キャラの駄馬よりはマシなものの、呂布のストーリーをプレイする頃にはある程度成長した馬が居るはずなので、これでストーリーをクリアするのはかなりストレスが溜まる。
    • ストーリーの展開で董卓についても同じく駄馬と同等の赤兎馬に固定される時期がある。もっとも、こちらはすぐに手放すことになるのでだいぶマシ。
  • 馬呼びのルーチンがお粗末で、なかなかやってこない場合が多い。
    • 馬の速度が上がれば上がるほど頻繁に症状が起きるようになる。今作の馬は過去作と比べてかなりの速度を出せるようになっているが、どうも馬呼びの機能での制御がうまく追いついていない模様。
  • 馬をオートランで自動的に走らせることができる機能があるが、拠点の柵に引っかかることが多い。
    • よほどの事がなければつっかえてしまい進まない、といったことにはならないがテンポは害する。
    • 逆に馬が進まないように調整した上でオートランを使い、馬のレベルを自動で上げるテクニックがある。

オープンワールド化による問題

スカスカのフィールド

  • 本作のオープンワールドは、中国全土を舞台とする、と公式が公言していることもあってか、かなり広大となっている。ただ、フィールドは広大であるが、その内容は薄いものとなっている。
    • フィールドには様々なスポットが存在するが、それ以外の場所は変わり映えのない殺風景が続くことになる。
  • 戦闘も、戦場となっている地点以外ではほとんど発生しない(そもそも、敵味方が誰もいない)。ファストトラベル機能を使わない場合、プレイ時間の大半が移動となることも。
    • ミッションによっては特定の地点まで移動するものもあり、ファストトラベル機能を使わない場合は数分~十分程度を馬で走り続けるだけの虚無ゲーと化す。
    • さらにその移動も気力ケージのスタミナ制であるため広大な中国大陸を無限に移動できるとは言い難い。
    • 戦闘においても馬で移動→拠点で戦闘→馬で移動、という流れを繰り返すことになりがち。馬に乗っていればどんな敵でも逃げ切れるのでどこにでも制限なくいけてしまう。
  • 素材の群生地の出現地点は固定、野生動物、強敵の出現地点もほぼ固定であるため、フィールドを探索する楽しみも薄い。
  • レア素材そのものはあるが、群生地の場所さえ判明すれば労することなく入手出来る。また、素材の多くは村でも店売りされている。
    • 釣りによるレア素材の入手は可能だが、どれも街の近くの水場などで入手出来てしまう。
      • 釣り場によっては、連打によって大量に換金アイテムが手に入ってしまう為、バランスブレイカーにもなっている。
  • 本作の最強武器は強敵を撃破したり釣りで入手できたりする古銭を使って竹簡(製作図)を入手し、レア素材を使って作成することになる。そのため、旧作と異なり高難易度で条件を満たしてクリアするといった必要もなく楽に手に入る。
    • 強敵の撃破というと難しそうに見えるが、実際には簡単に倒せる方法がある。詳しくは後述「真・山賊無双」にて。
  • フィールド全体はスカスカであるが、主要な街(許昌、成都など)は複雑であり、施設の利用やサブミッションの依頼者の探索に苦労することになる。
    • 特に成都は他の主要な街と比べても更に大きい。おそらく、ストーリーの最終局面である蜀と晋の最終戦の舞台だからと思われるが。
    • あくまでも中国が舞台であるため『三国志』を知っている人にとっては都市がどこにあるのかが大体見当がつき、さらにストーリーで無関係な所にいっても特殊な人物やイベントは発生しないため手探りの冒険感がない。
      • 例えば時代的に諸葛亮が三顧の礼を受けてない時代に諸葛亮が生活していた地にいっても晴耕雨読している諸葛亮はいない。
  • 交趾や建業の南あたりはストーリーではほとんど使われない。探索する余地を残しているともいえるが、探索する意義自体が薄い。
    • こういった自由度はオリジナル武将でこそ生きる要素のはずだが今作ではオリジナル武将は登場しないことも残念な部分である。エディット武将などを持つ派生作品も、よほど立場が特殊な本作では登場する見込みも薄い。

任務単位の進行による緊張感の無さ

  • 本作はステージ制の代わりに「主要任務と関連するサブ任務」という単位で進行するようになった*12のだが、これが問題だらけ。
    • オープンワールドを探索する時間の猶予を持たせるためか、各任務はプレイヤーが近づかない限り開始されない。そのため、旧作のように刻一刻と移りゆく戦況に対応していく場面は皆無。
    • ストーリーの流れとしては急を要する内容であってもこういった仕様であるので緊張感に欠ける*13
  • 味方を進軍させるには任務を成功させないといけない。つまり、放っておくといつまでも進軍してくれないということである。
    • 多方面から進軍させる場合は、それぞれの方面の任務を成功させないといけない。つまり、北は西涼から南は南蛮まで駆けまわることになり、作業感が強い。
  • 各任務の戦闘エリアは野戦なら「数十メートルの正方形範囲」で、大規模な戦争でも「城塞内と周辺数十メートル範囲」で区切られてしまっており、それぞれプレイヤーが自分で攻略する必要が有る。
    • 「とある任務のエリアでしばらく戦って、士気が有利になったら後は味方に任せて他の任務攻略に向かう」なんてことは不可能である。本作では味方は何もしてくれない。
    • 任務地と任務地の間は大抵数百メートル、場合によっては数キロ離れているため、無駄に移動時間が嵩み、BGMもいちいち平和なフィールド曲に戻ってしまうのでテンションが下がる。
      • しかも、任務へのファストトラベルを使っても何故か実際の任務地から数百メートル離れた地点までしか移動してくれないことが多い。
    • この結果、実質的にはオープンワールドどころか「コンパクトなステージ制」と化しており、PSP版のエリア制戦闘を何度も繰り返すだけのような味気ないものになってしまった。
  • 無双シリーズの批判点として味方の救援ばかりしなければならないというのがあったが、今作は逆にすぐに助ければいけないというものはほとんどない。
    • というか味方は空気そのものであり、劣勢だろうが優勢だろうがプレイにほとんど影響がない。右上によく敗走や味方の敵武将撃破ログがでてくるが無視しても構わない*14
    • これにより共闘感が減ってしまい、ただクリア目標の難易度を下げるための戦いとなってしまう。
  • サブの任務に失敗すると主要任務の難易度が上がるわけでもなく即ゲームオーバーになってしまう。
    • 後述するようにストーリーが一本道であるためだと思われる。
    • このため、過去シリーズで体験出来たような「途中劣勢になったが粘ってステージクリア出来たときの達成感」なども味わえない。
  • 任務名でネタバレされてからその任務地に移動して事務的に解決するという進行なので、過去作で敵本陣目がけて進軍している途中で偶然的にイベントに遭遇した場合のようなワクワク感も無い。
    • 一応任務地に近付くまで「???」という名前になってることも有るが、発生地点は最初からネタバレしている。

退屈な戦場

  • 大量に出現するモブ隊長の煩雑さ
    • 本作では武将の周りに○○隊長という名前の上級兵*15が多数登場するが、それらは武将とほぼ同等の能力を持つため非常に鬱陶しい。拠点兵長も能力値こそ劣るものの概ね似た扱い。
    • 特に初期Verでは倒す意義も薄くて邪魔なだけの存在だったが、アップデートにより低確率で宝玉を落とすようになったので多少マシになった。
  • 拠点の攻略が爽快感とはまるで無縁の面倒くささ
    • 拠点には弓兵長がおり、その射撃は非常に積極的かつ正確。まず弓兵長が見えるギリギリまで近づいて弓でチマチマ倒すという作業を強いられる。
    • その作業を行ってからでなければまともに拠点へ斬り込めない仕様となっている。弓による奇襲が選択肢の一つなのではなく、強制される。
    • しかも弓兵長は高い位置に陣取っているため弓以外の武器では攻撃が届かないといういやらしさ。そんなのが毎回6人も7人も配置されている。
  • NPCの挙動
    • 処理落ちを避けるためか、移動中の味方の軍勢が眼の前で突然非表示になったり、少し離れた位置で移動中の軍勢を画面外に出してからまた画面内に入れるとモーションが待機状態に戻ったりするので、非常に不自然で臨場感が無い。
    • 敵兵士の出現数は多いが、部隊ごとに特定地点で待機することが多いため、爽快感を得たいならプレイヤーの方から斬りに行く必要が有る。
      • この仕様のため、広大な敵首都での決戦時より、狭い範囲に複数の敵無双武将が混ざっている野戦などの方が難易度が高くなっている。
    • 初期Verでは「城門が開いても突入しない」など更に色々問題が有ったが、一応徐々に改善はされている。
  • まるで存在感が無い友軍
    • 本作ではNPC間の攻撃力は極めて低く設定されており、一見大乱戦になっていても、敵も味方も一向に敗走者が出ない。「無双武将が数人がかりで10分戦ってもモブ隊長1人を倒せない」なんてこともザラ。
    • 過去作の一部のように味方大将が高速で敗走してゲームオーバーになるよりはマシだが、本作の味方は無双武将であってもちょっとした囮くらいにしかならず、共闘感に乏しい。
      • また、アップデートにより、最前線でも味方のモブ隊長がどこからともなく湧き出してくることが増えたので、囮はそれで足りるということもまま有る。
    • 一見すると過去作と同じような赤と青の士気ゲージが有るが、別にゲージが真っ赤でも味方武将は敗走しないし、青ゲージが優勢になっても味方が敵武将を倒してくれたりはしない*16
  • 城攻め
    • 鉤縄や井闌を使って場内へ進入すると素早く攻略できるが、敵の群れへ突っ込むためリスクが高い。対して衝車を護衛して門をこじ開ける方法は時間がかかるが安全に攻略できるというリスクリターンを提示していたが…。
    • 初期は鉤縄を妨害され辛く、城門は内側からこじ開けられるので、実際は鉤縄で城内に突っ込んだ方が手早い。対して衝車は時間がかかるというデメリットばかり強調されることになり、城攻めがより単調になるという問題点が浮き彫りになり、前述の単調化に拍車がかかることになった。
      • 現在では門の耐久値が約1/4になったことで相対的に衝車が強化され、敵の攻撃頻度が強化されたことによってそれなりにリスクリターンが機能するようになった。
    • ちなみに試遊段階では戦闘状態では鉤縄は使えないという仕様だったが、製品版では制限が無くなっている。これ自体は地形詰まりによる詰み対策等を兼ねているため一概に問題点とは言えないが…。
  • 水上戦
    • 船の上で戦う水上、船上戦では、舞台となる船が非常に狭いためステートコンボシステムとの相性が最悪。
      • その上、船から落ちれば鉤縄で戻らなければならないが、妨害されて戻れない場合もある。
      • 水上、船上戦は最初は岸から船で移動することが出来るが、もし、ファストトラベルを使って離れると泳いで現地まで戻る必要がありかなり面倒なことになる。船から落下するタイミングと次のミッションの開始が重なると、例え曹操や孫権であってもほったらかしで船は次の作戦地点に移動を開始してしまったりするので総大将が数百メートル泳いで船を追いかけるというユニークな状態も起こりうる。
    • 過去作も同様だが、船に乗らない限り水上では攻撃が出来ない。水上に落ちた敵武将を撃破する場合には、騎馬攻撃を使うか、弓矢でちまちま削る必要があり時間が掛かる。
      • しかも、水中にいる敵は浮かない為、騎馬状態の打ち上げフローに派生することができない。
    • 水上、船上戦の敵武将、敵兵は水に落とすと、瞬間移動して船上に戻ってくる。于吉やマルチレイドも真っ青。
      • 水上、船上戦の敵武将のルーチンが怪しいことから、まともに動かないことを避けるための措置だと思われるが、開き直りすぎである。
      • 実際、ワープが不可能な赤壁の陣地で敵武将を水に落とすとまともに動かないどころか棒立ちになってしまうことがある。
      • 旧作では、水に落ちた武将はしっかりと陸地に戻るように移動していたのだが本作ではそういった所作は行わないようである。

ストーリーの問題点

本作のストーリーの問題点は「オープンワールドを全く生かせていない」「『6』や『7』をベースとしながら描写が甘い」「(舞台が舞台とはいえ)全くマンネリ打破できていない」の3つ。

  • 折角のオープンワールドであるが、ストーリーは一本道となっており、プレイヤーの行動による分岐は一切ない。
    • 呉の武将が魏や蜀に寝返るといった史実を無視したプレイができないのはともかく、序盤に死亡してしまう孫堅を助けて呉の君主を続けさせる、といった旧作では出来たifプレイもできない。
    • 完全に一本道となってしまっているため、例えば魏の赤壁の戦いでは、敵である周瑜の策を阻止するために様々なミッションを行うことで、その策の要である黄蓋を止めることさえ出来る。にもかかわらずメインミッションを達成すると普通に火計が発生する、といった理不尽な展開が発生する。お前らどうやって火をつけた。というか何のために策を阻止するために東奔西走したのか*17
    • 折角、大量のサブミッションが用意されており、オープンワールドとして自由な行動を取ることが出来るはずなのにこの一本道仕様は非常に勿体ない。
    • また、天候や時間がランダムで変化するのだが、ストーリーでは全く考慮されていない。例えば、火計を行う場面で雨が降っていることも。
      • イベント中は天候や時間を固定する、といったことも出来るはずである。
    • 旧作では史実シナリオの他に一定条件を満たすとifシナリオが展開されるものも多かったことを考えるとオープンワールドになったが故の劣化、というべきか。
    • せっかく特殊NPCとなった華雄も『7 猛将伝』のようにif展開で生き延びる展開が無い為に登場した章で史実通りに退場してしまうために影が薄くもったいない事になっている。
    • 戦闘に勝ってもシナリオでは敗北したことになるいわゆる負けイベントも多い。
      • 例えば今作ではこれまでの無双シリーズでは描かれなかった「孔明の死後」の蜀で戦える姜維の北伐シナリオ「乱世の終焉」があるが、姜維率いる蜀の武将は史実ではいない女性武将や後方にいる筈の劉禅すら参加しているにもかかわらず、戦闘ではいくら勝ってもシナリオでは史実通りに負けて撤退することになっている。
  • イベントシーンは最低限の身振り手振りは行うものの、大抵棒立ち。『戦国無双4』などで酷評されたはずだが、さらにひどい事になっている。
  • 本作は久々にストーリーが「勢力単位」ではなく「キャラクター単位」になっているのだが、キャラクター毎に固有の内容が展開されるわけではなく*18実質は三国時代(黄巾の乱~中国統一まで)を13個の章に分けた「勢力単位」である。
    • 勢力としては魏、呉、蜀、晋、黄巾、董卓、呂布、袁紹、左慈、南蛮の10個となる。
      なお、黄巾、董卓、袁紹、左慈のストーリーは該当が1キャラしかない。
    • 折角、黄巾党の武将である周倉が実装されたのに、黄巾時代のストーリーが存在しない。というより、周倉に限らず、途中で所属する勢力が変わるキャラクター*19はいずれも変更後、変更前のいずれかの勢力分のストーリーしか存在しない。これではキャラクター単位のストーリーとする意味はなかったのではないか。
    • にもかかわらず、ストーリーの進行度はキャラクター毎に記録される。その為、同じ勢力であったとしても章ごとにキャラクターを切り替えて遊ぶ、といったことは出来ず二度手間となっている。 この点はアップデートにより改善され、同じ勢力内の武将であればいつでも操作切り替えできるようになった。ただし、レベリングが統一されないため終盤に加入する武将もレベル1で加入してしまう。そのため実戦で使うようにするためには低難易度でレベリングを強いられるという別の問題が発生してしまった。
      • 例えば劉備で蜀の1章をクリアし、関羽で蜀の2章を遊ぶ、といったことは出来ない。もし、関羽で遊ぶなら関羽のストーリーの1番目である蜀の1章からプレイし直す必要がある。上述の通り、これもアップデートにより改善。ただしそのキャラクターのエンディングを迎えてしまうと再度別のキャラクターで最終セーブからやり直す必要がある。
    • また、ストーリーはキャラクターによってその長短がはっきりと分かれており、極端なまでに差がある。
      • 初期から選べる3人である曹操、孫堅、劉備で比較すると、曹操は1章から8章まで、劉備は1章から10章までとかなり長いのに対し、孫堅は1章から2章までと短い。
      • 徐庶のように章どころか1つの戦闘でストーリーが終了してしまうキャラクターもいる。
  • キャラクターが90も居る上、1つの章が結構長めであるため、ボリュームがあるといえば聞こえは良いが、キャラクター毎にプレイするのはもはや苦痛という意見も聞かれるほど。
    • サブミッションを無視すればだいぶ短くなるが、サブミッションを無視すると敵のレベルが高すぎて、最低難易度でも苦しい戦いになることも。
      • 本作では敵の方がレベルが10以上高いと攻撃を当てても仰け反らせることが出来なくなる。そのため、10レベル差があると戦闘はかなり厳しい。
  • 晋のストーリーの序盤と魏のストーリーの終盤はほぼ同じ内容となっている。
    • また、晋のストーリーの終盤は少し駆け足気味
  • ストーリーの描写が不十分な箇所が多い。
    • 武将の加入、離脱(死亡等)のイベント描写が少なく、いつの間にか知らない武将がいる、それまで登場していた武将がいつのまにかいなくなっている、といった場面が多い。
      • 隠れ家から知己の武将に手紙を送って招くことが出来るのだが、死んでいる武将には送ることが出来ない。三国志に詳しくなければ、なぜ、手紙を送る事が出来ないのかがわからず、煩わしく感じられる。
      • 例えば、途中で劉備に嫁ぎ、所属が蜀に変わる孫尚香は劉備の死亡イベントで登場するが、劉備に嫁ぐ、というイベント描写がないので、シリーズを知らない人には「誰?」と思われてしまう可能性さえある。
      • 付け加えると、上記イベントで蜀に変わる孫尚香は蜀に変わった後はこのイベントでしか登場しない(その前後に戦場で出会うことがない)。せめて登場していれば誰だかわからないということも起きないだろう。
    • キャラクターごとのストーリーは基本的に「死亡する1つ前の戦い」か「死亡する直前の章」で終わってしまうため、エンディングは俺たちの戦いはこれからだといういわゆる打ち切りエンドのパターンが多い。
      • 例えば、関羽のストーリーは樊城の戦いが終わると終了であるが、(プレイヤーとしては)優勢になっている中で唐突に不吉なエンディングになってしまうので、どうしてこうなったのか、というのが分かりにくい。
    • 総じて、旧作をプレイしているか、三国志を理解しているプレイヤーであればいいが、そうでないプレイヤーにとっては描写不足によりストーリーの理解を妨げる結果となってしまっている。
    • 史実では呉が滅んで三国時代は終わりを迎えるわけだが、本作の最後は晋と蜀の戦いで幕を閉じる。というより、最終的に呉は放置されて終わってしまう*20
  • 本作では『6』や『7』のストーリー描写をベースにしているが、OW化によって一部無理があるシナリオ展開がある。
+ 一例、軽くネタバレあり
  • 赤壁の戦い(呉&蜀)
    • 火計の準備を済ませた呉蜀は、何故か曹操を誘き寄せるという展開に持ち込む。そしてその方法が雑兵1人の悪口である。
      • 知将のはずの曹操はこれに引っかかって単船で(任務次第では夏候惇も来る)呉軍の陣地に突撃してしまう*21。そしてそれを撃破すると追撃戦に移行するが、あまりにも間抜けすぎる。
      • 大船団を描写できなかったゆえの苦肉の策と言われているが、それならいっそムービーで済ませたほうが良かったのではとの声が多い。
  • 劉備逃亡戦(呉)
    • 劉備と孫尚香が呉から脱出するという展開は過去作にもあったが…。
    • 周瑜は劉備を暗殺しようとするが、それを孫呉の将兵全てが止めに入ってしまう。もはや内乱である。
      もちろん劉備追討側に回っていた周泰や徐盛まで止める側。何のための新キャラなのか。
    • メタ的に見れば周瑜側と劉備側に分ける余裕がなかったと見るべきだろうか?
  • 成都制圧・魏王遠征(蜀軍荊州組)
    • 荊州を守備している関羽・関平・周倉の3人は、荊州をほったらかして成都・漢中に援軍に向かってしまう。
      • ゲーム的にはレベリングの問題もあるだろうがいいのかそれで…。
  • 樊城の戦い(魏&蜀)
    • 蜀側は上手く樊城を占領した後、援軍によってあべこべに水計を受けてしまう。『7』もだがわざとやってんのか。
    • 魏側は樊城がすでに占領されている状態から始まってしまう。いいのか曹仁よ。ちなみにこの後水計を受けてしまう。
    • 相変わらず樊城魏軍では夏候惇が出しゃばって締めを飾る。
      魏軍代表としてラストを飾る『6』、複数武将から選択する『7』と違い、曹仁や徐晃の出番を奪ってまで夏候惇で締める理由が本作には無く、さらに本作の魏伝は樊城で終わらないため、マンネリ打破できていない。
  • 夷陵の戦い(蜀)
    • 劉備が敗走する際、何故か呉軍がすでに石兵八陣を占領してしまっている。
      • 一応、諸葛亮先生()は劉備を抜け道に案内したりと偉そうに指示を出したりしているが、抜け道の先は陸遜と朱然が待ち構えている。
        しかしそれに対しては特に対処もしない。何のための軍師、何のための石兵八陣なのか。
  • 五方面侵攻(魏)
    • 任務をクリアすると曹丕と劉禅が邂逅するイベントが挟まれるが、敵大将を目前にしながら曹丕は何もせず帰還してしまう。
      一応「呉に後方を突かれる危険が有るので直ちに退却しなければならなくなった」という名目なのだが、既に魏の大軍が蜀の首都まで攻め込み、蜀の君主である劉禅をプレイヤーが撃破した後でこの展開となるため、全く意味不明である。
  • 第一次北伐(魏)
    • 姜維が寝返る理由が不明。
      本作の姜維は、司馬一族に目を掛けられる*22ほど認知されており、同じ魏武将と仲違いするような描写もない。そのため、わざわざ蜀軍に寝返る必要が無いのである。
      • なお蜀軍側だと姜維を追い詰めて降伏させる描写が追加され、寝返る理由は納得できるようになっている。

キャラクター

  • 辛憲英
    • 晋所属だが、ストーリー的にはほぼ魏軍と変わらないため晋所属にする意義が薄い。その上、辛憲英のストーリーには武将との絡みや、台詞といったものが殆どないため、殆どフリーモードをやってる感覚になる。
      • 詳しい内容は伏せるが大雑把に言ってしまえば「辛毗伝」である。
    • キャラ付けもダジャレを言うという過去作のダジャレ兵が受けてそのまま持ってきたような言動。
      • さらに、何故かストーリーの終了時期が早いため史実や演義での進言は殆どない、というかメインの後期魏の内乱に対する部分は全カットに等しいため、もはやオリキャラに近い。
    • 要するにキャラを持て余しているのである。いくらキャラを増やしてもこれでは意味がない。
  • 徐盛
    • 連呼バグが抑えられた本作で、「筋を通す」という意味の筋を連呼するキャラ付けになっている。他キャラで抑えたからこそともいえるが少々くどい。
    • また、石亭の戦いで曹休をハメた後に「堂々と戦え」という、お前何言ってるんだというようなセリフまである。
    • 黄蓋や程普といった歴戦の武将から目上称賛を受けるといった、目上目下関係に整合性が取れてない*23

真・山賊無双

  • 本作では金策や古銭集め、レベル上げをこなそうとした場合、高難度でレベルの高い山賊頭目をひたすら倒すというのが非常に有効である。
    • 山賊頭目は強敵であり真っ向勝負すると低難度でも苦戦する程であるが、発見されていない状態で弓で射ると一撃で倒せるという仕様がある。これは難易度究極で相手のレベルがいくつであっても同様。
  • この方法を取るだけでレベル上げも出来る上、最強武器の竹簡入手に必要な古銭、換金アイテムの書物も全て入手出来る。
    結果として山賊頭目を見つけて密かに弓で射るという単純作業になってしまいがち。発売当時はやり込み要素の薄さから山賊無双と揶揄されていた。
    • ややコツは必要だが、矢を射てすぐ乗馬すれば、馬のレベル上げにも使える。
    • 古銭集めや換金アイテムの入手は、釣りの方が効率よく行えるが、経験値、古銭集め、換金アイテムの3つを全て同時に収集出来るのがこの方法の最大の強みである。
      • しかも初期Verではこの方法以外にロクに経験値を稼ぐ手段が無いという有様だった。なお、現在ではレベルは上がり易くなり、相対的に少し改善された。

その他

高額化

  • 長期開発型のDLC主軸商法に散見される事だが、DLC全種を網羅した「完全版」を想定すると過去の無双シリーズに比べ非常に高騰した価格設定であるのは事実。 本体+シーズンパス1~3の購入額は過去作の『with 猛将伝』の3倍以上。
    • 現在では50%OFFを謳ったオールシーズンパスセットがDL専売されている。とはいえ、それでも2倍水準の価格設定であり、『三國志14withPK』と同値の高額。
  • キャラクタ単位での分散販売など販売形態での挑戦も見られるが、アップデートの進んだ時期に膨大すぎるDLC数とこの価格設定が(その時点での低評価が印象付けられてしまう)新規プレイヤー層の増加を阻み、低評価の払拭を滞らせたであろう事も想像に難くない。
    • あくまでシリーズディーププレイヤー向きの高額商品であるのに、当初の出来栄えがディープ層に受け入れ難い未完成度というアンビヴァレンツも商品上の問題点だったと言える。

セーブデータ関連

  • 本作はオートセーブに対応しているが、何故かストーリークリア時は手動セーブを要求される。
  • ストーリーデータは読み込む際に「セーブデータが見つかりません」とテロップが流れ、データをうまく読み込めないエラーが発生することがある。アップデートが進んでいる現在でも完全解消には至っていない。
    • このエラーのケースでは、ほとんどの場合実際のデータは健在であり、リトライしてロードし直すことで解決出来る。だが、同時に「セーブデータの進捗復旧」を進言されるため、問題が認知されるまでは進言のままにデータ復旧を選択するプレイヤーが続出、理不尽にエラーに巻き込まれるケースが起きた。
  • 本作では強制オートセーブ機能が搭載されているが、ゲームオーバーになるタイミングとオートセーブが重なると最後、ゲームオーバー直前からリスタートされ最悪詰んでしまうことがある。
    • にもかかわらず、1キャラごとに作れるセーブデータは1つしかないため、章の最初からやり直しになってしまうことも。
    • ストーリーデータは1キャラごとに作成されるが結構容量がある。容量自体は仕方がないが、これをゲーム中に削除する手段がストーリークリアか、フリーモードの章クリアしかなく、任意で消せない。

声優の演技

  • 過去作から演技が苦しい、無理があるといったキャラクターは多かったが、本作ではさらに増えてしまった。
    • 例えば、貂蝉は元々声優の声が高いにも拘わらず、さらに高めの声であるので気になるという意見も。
    • 董卓、呂蒙役の堀氏*24、趙雲役の小野坂氏もかなり苦しい演技となっており、長く続くシリーズであるがゆえに声優の高齢化が気になってしまう。
    • 『7 Empires』より引き続き置鮎氏が担当している司馬懿も、相変わらず賛否が分かれている。
      • ただし司馬懿に関しては、演技そのものよりも「性格も口調も似ている司馬師との兼任」という配役のまずさが批判の対象にされている。
      • また、兼任の煽りを受けてもともと置鮎氏が演じていた司馬師の声が少し高くなっており、こちらについても賛否両論。
    • 後のDLCでは董卓は往年に寄った演技になっていたが、司馬懿は何故かやたらドスの効いた演技に変わってしまっており、どうも改善点がずれている。

その他システム関連などの細かい問題点

  • 経験値稼ぎ
    • 90人以上のキャラクターがいるにもかかわらず、1人ずつプレイしないとレベルが上がらないという旧態依然な仕様。
      • 『戦国無双4』に実装されているキャラチェンジ機能、『7』での学問所、『無双OROCHI』の経験値ストックといった配慮が本作には一切ない。
      • レベル1の状態からストーリーモードを選択した武将に関しては、開始する章に応じて適正レベルまで自動的に引き上げられるシステムが組まれており、登場時期の遅い「晋」の武将などはこのシステムだけでレベル50近くまで引き上げてスタートすることができ、育成に必要となる経験値をそれなりに削ることができる。
    • 初期Verでは更にレベル補正による入手経験値低下が大きな問題になっていたが、現在はその点は改善されている。
  • 大小問わずバグが非常に多い。
    • ユーザーにデバッグさせるのはいつものことだが、本作では特に発売当初ではあまりにもバグや最適化不足が深刻で、冗談抜きで有料デバッガーをやらされていたも同然で転じて「フルプライスアーリーアクセス」とも揶揄されていた。
    • 現在では深刻なものはあらかた修正、改善されているものの、依然として進行不能を含めたバグや設定ミスなどが存在する。
  • 不自由なフリーモード
    • 本作では章を選択するという仕様で、1章のボリュームが多いながら主要任務ごとに選べない。また、分岐があるシナリオはランダムで選ばれてしまう。
  • 字幕が小さく、またフォントの縁取りが弱いため見辛い。特に、諸葛亮が喋ると衣装の白さで妨害されまともに見えない。
  • ギャラリーにモーション鑑賞機能が存在しない。
  • タイトル画面の手抜き感。
    • シリーズ伝統のモード選択画面が通常フォントでリール演出も無しと、非常に味気ないものになっている。
    • 味気ないだけならまだしも、モード名の文字が微妙に小さいため見辛い。
  • 分かりにくいアップデート
    • コーエーテクモのゲームに共通し本作に限った話ではないが、「その他、いくつかの不具合の修正」で修正点を詳細に公開しない。
    • 特に本作では細かく修正した点が多数にわたって、かつ重要なものも存在しながら、その確認をユーザーに丸投げさせるのは不親切といえる。

バージョンアップによる改善点(過去Verでの問題点)

アクション関連

  • 汎用モーションにもあったが、特に固有モーションはバグが多い。
    • 宝玉と発動するトリガーの属性が一致しない、装飾品の風火綸が適用されない、固有トリガーがチャージできない、エフェクトがあるのに攻撃判定が無いといったアクションを阻害するバグが結構あった。
  • オフに出来ない自動納刀
    • 武器を仕舞ったり構えたりする動作を自動でやってくれるが、この自動機能をオフに出来なかった。しかも仕舞う動作の判定はかなりガバガバで、敵がいるにもかかわらず勝手に仕舞い、戦闘が不利になることもあった。
    • 現在ではオフにできるようになった。
  • 敵武将の挙動
    • Ver1.03までは敵武将が受身を取った後、連続で回避して逃げまくる現象がプレイヤーにストレスを溜めていた。
      • それもプレイヤーが攻撃の手を緩めるまで永遠に行うため、フローのダッシュで延々と追いかけっこになったり、壁や角に追い詰めてもまだやり続ける有様で非常に滑稽だった。
      • とはいえ発動条件は分かりやすく設定されており、それさえ理解すれば回避を発生させずコンボや立ち回りを行うことは十分に可能であった。
      • それでも、ライトユーザーには発動条件を意識することが無いため理不尽に感じやすい、乱戦でそれを行うのは簡単ではない、発動条件が分かっても流石にやり過ぎ、といった点から実際にVer1.04で削除された。
    • 同じく、初期Verで見られた敵武将がやたら受け身をする挙動も修正されており、難易度究極でも普通にコンボを入れることが出来る。
  • 初期Verではサブ任務をこなしても味方がマトモに進軍・戦闘してくれないことが多かったが、現在はかなり改善されている。

武将邂逅・兵器設置の演出

  • 無双武将、あるいは総大将に接近すると敵武将の正面にカメラが近づく演出が入るが、これが非常に邪魔だった。
    • カメラが近づいた後に旧作のように名乗りが入るのならばまだ見栄えもいいのだが、無言でポージングしている姿を見せられるだけなので演出としても微妙。
    • 演出中は敵味方問わず一瞬行動を停止されてテンポが悪い。だけならまだしも、プレイヤーが不利になる仕様が盛り込まれているという点が問題視されていた。
      • まず、演出中はプレイヤーの動きを止められてしまい、演出終了後のプレイヤーと敵が動けるタイミングが同じ。
        その上、演出中は攻撃判定が消失する。例えば、敵に奇襲で急接近しても邂逅演出で止められ、武将と密着した状態から反撃を受けるという理不尽な展開が多発する。
      • また、演出前に乱舞や特殊技を使うとゲージだけ吐き出して不利になってしまう。
    • 武将へ接近した時に邂逅演出が行われず時間差で発生することもある上、相手から接近されても発生するためこちらの攻撃を強制的に割り込まれるなど、対策がかなり難しい。
    • 現在ではオプションから演出を消すことが可能になった。
  • 上の武将邂逅演出と同じ問題点だが、兵器の場合はその問題点に加え演出をオフに出来ないのと、設置演出後の暗転中に敵が行動が可能になるため、視認できないうちに反撃を受けるの2つ。
    • 武将邂逅と違って発動タイミングの予測が難しく、非常に理不尽な割り込み、被弾を強要される。
      • こちらも修正まで非常に長い時間がかかったが、アップデートによりオフにできるようになった。

キャラクター育成環境の改善

  • キャラクターの成長初期化が不可能
    • 特にポイントの振り直しが出来ないのは致命的だった。現在ではポイントのみ、あるいはレベルの初期化が可能になった。
  • レベル上げは上記の通り山賊無双を覆すまでには至らないが、現在では獲得経験値が大きく増える難易度究極の実装によって少しは楽になった。
    • もっとも、難易度究極で山賊無双をすればいい、という話になってしまうが。
  • 攻撃力、防御力が簡単にカンストしてしまう。そのため、これらにポイントを振り分けるのは無駄だったのだが、初期は振り直しが出来なかったため泣き寝入りする人も多かった。
    • 現在では初期化に加え、上限が引き上げられたため、ポイントを振っても有効に機能するようになった。
  • 振り分けられるポイントが少ない。これもアップデートである程度ポイント獲得量が増やせるようになった。

キャラクター使用可能条件

  • 初期Verではキャラクターの解放が非常に大変だった。
    • キャラクターはそのキャラクターが使用開始となる章をいずれかのキャラクターでクリアすると勢力なく解放される(1キャラクターのみ例外がある)。
      • 同一勢力のキャラクターに限ってはシナリオの進行で上記よりやや早く解放されるが、それでも劇的に早く解放されることはない。
      • この仕様から解放されたキャラを使う場合は「同じ章をやり直す必要がある」点に注意を要する。
    • このため、晋のキャラクターを中心とした三国時代の末期のキャラクターは使用開始になるのが遅く、そういったキャラクターが好きなプレイヤーにとってはそこに辿り着くまでが大変。
      • 特に元々の生年が遅い文鴦が使用可能になるのは何と最終章中盤。しかも、鄧艾か鍾会でクリアする必要がある。
    • 現在はキャラクターは曹操、孫堅、劉備のストーリーの最初にあるチュートリアル戦闘を終わらせることで同じ勢力のキャラが全解放、3つのチュートリアルをクリアするだけで晋勢力のキャラが全解放されるようになった。

その他バグなどの細かい改善点

  • 曹操のストーリーがクリアできないバグがあった。
  • エンディングで画面効果(例えば白黒演出とか)が発生するのを見た後、新しくストーリーを始めると効果が引き継がれてしまい、画面がおかしくなるバグが存在した。
  • 初期Verではロードの度にいちいち時代背景の概況が流れて鬱陶しい仕様だった。
  • フレームレートが著しく低かった。
    • Pro使用で、アクションモードでも30fpsが出ればいい方。大規模な城攻めになると20fps切るのもザラ。非常に限定的だが比喩抜きで紙芝居状態になることあった。
    • ただ、喋っているだけのイベントシーンなのに処理落ちが発生するなど、旧作では考えられなかったことも発生していた。
    • その後のアップデートで20fpsを切るということはまずなくなったが、それでもSteamにおいては動作の重さの割に画質が良くないと苦言を呈すレビューもある。
      • 発売から半年を経過したアップデートで、アクションモードで負荷が軽い場所なら60fpsに近いフレームレートが出るようになった。
  • 画面のテクスチャが乱れ、まともにプレイできないバグがあった。
    • オープンワールドの弊害か武将のテクスチャのクオリティが7以前より下がっており、無双乱舞でアップになった際に違和感を感じる事もちらほら
  • 本作では大きくシステムが変更されたことにより、2人プレイは廃止されていたが、アップデートで、まさかのオフラインとオンライン両方の2人プレイに対応した。
  • 台詞関連
    • 台詞が途切れ途切れになる。台詞表示時の顔グラフィックが表示されるまでが遅く、酷い場合は表示される前に台詞が終わってしまう。
    • また、無双モードでは目上、目下の区別が消失しているセリフが多く、『2』のように曹操や劉備が目下の武将からタメ口で依頼を受けたり親しいはずの武将から他人行儀に接されたりするため、違和感を感じるようになった。
  • 煩雑なセーブ
    • 本作ではセーブをシステムデータとストーリーデータがあり、2回行う。しかし、2回確定で行うにもかかわらず1回ごとにボタン入力を要求される。
    • PS4ロンチ作品でも2回セーブする際に自動でボタン入力する機能は存在しており、ここに目を向けていないのは開発側の怠慢と言える。
    • アップデートで1回に短縮され、セーブ自体も大きく時間短縮された。
  • 過去作であった、BGMを自由に流せる機能は隠れ家にしかない。また、過去作BGMも当初は配信していなかった。
    • アップデートで、フィールドや戦闘中でも自由にBGMを流せる機能が追加された。過去作のBGMもアップデートとともに無料配信され、現在では過去作の人気どころのBGMはほぼ網羅されている。

平服

  • 本作では全キャラにいわゆる私服に相当する衣装が用意された。しかし、これも練りこみ不足。
    • 平服に着替えられるのは隠れ処のみで、一切外に出ることができない。
      • 戦闘用の衣装ではないので平服での戦闘ができないことは仕方がないかもしれないが、納刀状態だけでも外で使用したかったとの声は多い。
      • インタビューで、外に出られないのは激しいアクションを行うとポリゴンが干渉しやすいためとのこと。要は外での使用を考慮していない設計のため。
    • イベントシーンでの武将の病床などのシーンでは絶好の使用場所でありながら通常衣装のまま。
    • このため、実装したこと自体についてはともかく、使用機会が少なく肝心なところで使用してないので必要だったのか疑問視されることも。
    • アップデートにより、現在では平服をフィールドでも着用できるようになった。
      • 「戦場で着用できる平服」という別衣装としての形での実装となり、街中や隠れ処などで声を掛けた武将からの依頼を受け、それを達成することで相手の武将の平服をフィールドでも使用することができるようになる*25
      • 勘違いされがちだが入手できるのは相手側の平服のため、操作しているプレイヤー武将自身の平服を得るためには、一旦別の武将を操作し、目的の武将の依頼を達成しておく必要がある。

総評

マンネリ化打破を目指して発売された本作であるが、そのことごとくが裏目に出てしまう結果となった。
まず、オープンワールドで中国全土を表現するという試みは確かに斬新である。
しかし、広いマップに反して、戦場は限定的でミッションのための移動時間で中弛みが発生しやすくなってしまっている。
そもそも「三国志のストーリーに沿って特定時期に特定地域で発生する戦争に参加するゲーム」である『真・三國無双』シリーズの根本に対して、
「広大な中国全土を自由に移動出来る」という新要素が全く噛み合っていないのである。
その上、プレイヤーの選択に拘わらずシナリオは一本道で、プレイヤーの行動によって展開が変わるということもなくなっている。

次にアクションであるが、ステートコンボシステムは慣れれば面白いアクションシステムであるが、旧作と比べて扱いが難しく評価が分かれてしまっている。
コンボが暴発することがあったり、地形によって攻撃が外れやすかったりと調整不足も目立っており、これらはオープンワールドになったが故の問題点と組み合わさってしまっている。

確かに無双シリーズもナンバリングタイトルで第8作となり、マンネリ化しているのは事実である。
しかし、無双ユーザーが本シリーズに求めることは、「簡単な操作で、大量の敵を次々となぎ倒す爽快感」または「好きなキャラクターを操作したい、もしくはそのキャラクターと戦いたい」であり、中国全土を歩き回りたいというものではないはずである。
オープンワールドにした結果として無双シリーズとしての魅力を失ってしまったのは本末転倒としかいいようがない。
オープンワールドのゲームとしてみても、景勝地といった探索の楽しみはなくはないが、全体的に殺風景な光景が続き、レアアイテムや生物を探すといった楽しみはほとんど用意されていない。
経験値稼ぎ、最強武器の入手、金策…あらゆるものが一部の地域に頻繁に出現する山賊頭目を倒すことで完結してしまっているのもオープンワールドを活かせていない証左といえる。

結果として、『無双』シリーズとして見れば、武器種の削減や面白武器の減少、旧作で評価されていた部分の変化・劣化が見て取れ、多数相手から少数相手のアクションゲームにしたことで無双らしさを損なうなど、戦闘の爽快感の物足りなさが目立った。
アクション(オープンワールド)ゲームとして見れば、折角のオープンワールド要素を活かせておらず、キャラ数は多いがやれることが薄いというどっち付かずの作品となってしまっている。


余談

  • 近年発売日の延期が珍しくなかった無双シリーズとしては久々に本来の予定通りに発売されたナンバリングタイトルである。しかし、オメガフォース20周年のライブの関係もあって延期が出来なかったという事情もある。
    • もっとも、その結果発売直後から次々と浮上し現在に至るまで解消されていない不備・問題点の多さは見過ごせない点でもある。延期を繰り返してなお多数の問題を抱えていた『7 Empires』に比べればまだマシと呼べるのかもしれないが…。
  • シリーズで初の勝利BGMが存在しない作品である。
    • BGM自体は存在しているが、キャラクター開放時に流れるため、全員解禁したらもうギャラリーでしか聞けなくなる。
  • 本作で登場した武将のうち、満寵・夏侯姫・董白の3人に関してはスマートフォン向けに展開されていたゲーム『真・三國無双ブラスト』でのキャラクターデザインがベースとなっており、担当声優についても同作のものに準拠している。
    • 3人とも『ブラスト』内で登場した当初はコモン武将だったが、後に無双武将と同格の扱いまで昇格した経緯を持ち、それを経て本作へと合流した形となった。
  • PS4版発売の数日後である2018年2月13日にSteamにおいて本作のWin版が発売された*26
    • 当初のSteam版は日本語と中国語が無いいわゆるおま語仕様であったが、レジストリの値を書き換えるという想定外の操作を行うことで、データとしては含まれていた日本語と中国語を選択できた*27
    • ところが発売から2日後、特に予告されることなく「上記の方法による日本語と中国語が選択可能なのは不具合である」として急遽アップデートが実施され、日本語と中国語の言語データが削除されてしまった。
    • 当然というべきかSteamのレビューやフォーラムではこの対応への批判が殺到する結果となり大炎上した。元々、日本語と中国語が選択できないというのが仕様ではあるが、言語データが存在したものをわざわざ削除したことに批判が集中したのである。
      • 大人の事情だと思われるが「日本製」の「中国を舞台とした」ゲームで日本語と中国語が不具合として削除されるというのは、もはや不条理ギャグの領域である。なお、こんな有様だが本作は中国でのプロモーションに結構力を入れていた。
    • Steamでは購入後14日以内かつプレイ時間2時間未満であれば返金できる仕様があるが、対応が発売後2日経過してからだったため、日本語と中国語が使えると知って購入し、既に2時間以上プレイして返金できないプレイヤーが続出したものと見られる*28
    • その後、2018年4月12日のアップデートで日本語と中国語に正式対応し、この問題は一応の幕引きを見た。だが、それまでに大量の不評レビューが投稿された結果、本作のSteamにおける評価は、発売後半年以上も「圧倒的に不評」というSteamにおける最低評価になっていた*29
    • 2018年9月現在、度重なるアップデートにて少しずつではあるものの改善に向かっているのが功を奏してか、Steamにおける評価が「ほぼ不評」に改善された。それでもまだまだ厳しいのは変わりないのだが…。
  • 本作が発売してから間も無く、Twitterの公式アカウントで「シナリオライター募集中」を告知しており、本作の不出来なストーリーの舞台裏を垣間見る事が出来る。
    • また、後出作品である『戦国無双5』でもストーリー面は褒められたものでは無いと言う問題点が発生している為、シナリオライター不足という問題は未だに解決していない事が窺える。

その後の展開

  • 2021年12月23日にシリーズ最新作『真・三國無双8 Empires』がPS5/XSX/PS4/One/Switch/Winで発売された。
    • 同作は『真・三國無双』20周年記念作品であり、オープンワールドを主には採用しておらず、城と周辺一帯のエリアを戦場として城を奪い合う「攻城戦」が戦闘のメインになる*30
    • また、武将たちとの交流による影響度が高められた「政略」や、鎧と平服と言った複雑な組み合わせを実装した「エディット機能」等の『Empires』シリーズおなじみの要素も搭載される他、戦闘システムにも気力の廃止・属性の効果変更などといった調整が入っている。
    • しかし、いざ発売されてみると「重ね着」システムの不文律、エディットパーツ激減などが原因によるエディットシステムの著しい劣化、本作のアップデート前の高難易度と同等以上の敵武将の理不尽な受け身、トリガー・フロー攻撃の連結関係を崩壊させる属性システムの著しい改悪など、明確な欠点が浮き彫りになっておりユーザーから指摘や改善を求める声が多数挙がっていたにもかかわらず修正・改善のアップデートが来ず放置されるという、近年の作品としてはもちろんのこと、20周年記念をお題目として発売されたシリーズ最新作としては前代未聞の対応となり、ファンを大きく失望させた。
      • 「20周年記念作品を謳って発表された作品が周年中に発売されない」「開発の遅れを理由に長期間ゲーム情報がほとんど開示されない」「近年コラボ無双作品ばかり重視され、『戦国』と『三國』の対応がおざなりである」など、公式側の杜撰な対応もファンのヘイトが高まる要因となっている。

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最終更新:2024年02月06日 00:54

*1 当初はオープンワールド化という挑戦のリソースが大きいため「新規キャラはあまり増えない」とアナウンスされたが、蓋を開けてみれば結構な人数となっていた。

*2 戦国シリーズでは初代から特殊NPCが存在する。

*3 過去作にも袁術討伐はあったが、3人の英傑が揃いぶみするのは事実上本作が初である。

*4 髭無しの姿も用意されており、ストーリーの進行によって年齢に合わせる形で有無が変わるようになった。

*5 大量に出現する攻撃隊長などを含む。

*6 武器に装着するアタッチメントで、6個まで装備出来る。

*7 IF展開やトンデモ武器を廃止しておきながらファンタジーな怪物を登場させるというのは片手落ちであろう、ということである。

*8 アップデートで追加された闘技場において、初めて闘員に参加する。DLCで使用可能になる。

*9 敵も同じ技を使うため、あまり速くできないという事情はある。

*10 通常の宝玉による主な効果は、対応した属性を付与中でなければ効果が発揮されない。

*11 過去作では絶影騎乗時は攻撃を受けていても馬から落馬しない、的盧騎乗時なら水上を渡る速度が速いなど馬毎に固有の長所があった。

*12 ザックリ言えば「主要任務」は過去作のステージの勝利条件に相当し、関連任務はステージ途中の敵武将との任意の戦闘や実機イベントに当たる。

*13 例えば「曹操を助けるため全身に矢を浴びながら一人で敵軍を食い止めている典韋を急いで助けに行かなければならない」という流れなのに、一晩明けても典韋は敵城門前で元気に仁王立ちを続けているといった具合。そして勿論その後イベントで死亡するのである。

*14 このログと一緒に表示されるミニマップの光点を見るとそもそも現在の主要任務と全然無関係な場所での戦闘だったりする。

*15 過去作の旅団長、副将のポジション。

*16 本作の士気ゲージは単に「プレイヤーが敵を倒すほど青ゲージが増え、青ゲージが増えるほどプレイヤーの防御力が上がる」といった機能になっている。

*17 一応、「正史」での赤壁の戦いにおける魏の敗北原因は疫病の蔓延による士気低下とされており、加えて火計についても呉の策略ではなく魏軍が戦線離脱する際に追撃する呉軍の目をくらます為に自ら船団に火をかけたという説も存在する為、前述の説による解釈で脳内補完するユーザーもいる。

*18 ちょっとしたストーリーの違いはあるが最終的な展開は一緒となっている。

*19 孫尚香(呉→蜀)、張遼(呂布→魏)、夏候覇(晋→蜀)等。

*20 もっとも、呉の滅亡まで描かれないのは三國統一を成し遂げる司馬炎はとある事情によりPC化が難しい上、時期的に賈充や文鴦等の一部を除いて無名の武将しか人手がいなくなる等大人の事情が絡んでいる為、ある意味仕方ないともいえる。一応『6』では史実シナリオにおいて呉の滅亡まで描かれているものの、エンディングムービーのみでの描写に留まり合戦シナリオやステージは用意されていない。

*21 悪口に対しては「見え透いた挑発よな」とあしらっているが、それを「もはや企みを用いねば勝てぬと踏んだか」と捉え「弱腰になった敵を押し潰し勝負を決する!」と突撃してしまう。

*22 頼りにしているなど、主力武将として扱われている。

*23 生没年不詳ながら、程普は孫堅配下における最年長であり黄蓋はそれに次ぐ古参である。一方、徐盛は孫権の代になって見出された武将であり、官職として見た場合も徐盛はこの2人の在命中はこの2人よりも低い位に位置付けられている。

*24 董卓の演技が弱々しくなっており、ほとんど呂蒙と区別がつかない。

*25 依頼の内容は趙雲や呂布のような猛将なら相手の武将との戦闘に勝つ、諸葛亮は逸話になぞらえて諸葛菜を一定数渡す、など武将毎に様々で、それぞれの武将の個性付けにも一役買っている。

*26 英語のタイトルは『DYNASTY WARRIORS 9』となっている。

*27 「それなら最初からSteam版のデータに日本語と中国語を入れなければいいのでは?」と思うかも知れないが、そうするとPS4版とSteam版で2つのバージョンが併存することになり管理が煩雑となる。そのため、データ自体は全て入っているがプレイ出来ない、という制限を加えることはこの手のゲームでは多々あった。

*28 もっとも、公式は当初から正式に日本語と中国語には未対応と発表していた為、何らかの修正がされるのは自明だったのだが。

*29 「圧倒的に不評」評価は一定以上の評価が投稿された(≒一定数のプレイヤーがいる)うちかなりの割合がマイナス評価であるのが条件のため、マイナータイトルではそもそも見られない評価である。

*30 ただし、一部のシーンではオープンワールドとなったエリアを探索可能とのこと。