サーヴィランス 監視者
【さーゔぃらんす かんししゃ】
ジャンル
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アドベンチャー
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対応機種
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プレイステーション2
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発売元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント
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開発元
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ソニー・コンピュータエンタテインメント Production I.G
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発売日
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2002年4月25日
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定価
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5,800円(税別)
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判定
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なし
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ポイント
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最大6つの映像をザッピングしながら解析して突入部隊を後方支援
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概要
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ジャンルはADVとなっているが、BADエンド以外のストーリー分岐はない。
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選択肢を選ぶ場面はなく、リアルタイムパートで攻略に必要な情報を淡々とスキャンするだけでストーリーが進んでいく、独自のシステムである。
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『やるドラシリーズ』とスタッフが共通であるため、「やるドラ番外」とも言われている。
世界観
2055年、宇宙航空局は地球と火星を結ぶ遊覧船の運行を開始し、その警備をI-CCOS(国際宇宙防衛軍)出向者のエリートで固めた半官半民の対テロ防衛部隊SHADOW SWORDに託した。
システム
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主人公は後方支援
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リアルタイムパートでは主人公は後方支援であり、画像解析システムサーヴィランスを用いてSHADOW SWORDの突入部隊のサポートを行う。
サーヴィランス システム
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複合医療メーカーナバログループが元々は手術の技術支援のために開発したシステムを軍事目的に改良したもの。
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火星の衛星フォボスのナバロの研究所にて開発された。
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メインモニター上に映されたものをキャプチャーして解析できる。
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メインモニター1つと、下部にサブモニター最大6個があり、サブモニターに映されているものから1つを選択してメインモニターに表示する。
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メインモニターに映っているもののみキャプチャー可能。キャプチャーしたいものが映っているサブモニターをL1,R1キーでメインモニターに映るように切り替える必要がある。
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メインモニター表示領域の右下にメインモニターに表示中の映像を撮っているカメラの設置位置がMap表示される。
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サブモニターの数はリアルタイムパート中に隊員がカメラを設置したり、施設のカメラをハッキングすると増える。敵に破壊されると減る。
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メインモニターに映されている映像のみに音声が付く。他のサブモニターの映像には音量がバー表示されるだけである。ただし、音量のバー表示もクリーチャーの発見などの大きなヒントとなる。
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スキャンに成功するとデータベースに情報が追記される。ただし、リアルタイムパートを抜けないとデータベースの内容は確認できない。
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データベースの内容は自動で追記されるのではなく主人公が書いているようで、「ティムは俺の部下なのに。」といった、主観まみれなものとなっている。
リアルタイムパート
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各章1つづつのリアルタイムパートがある。
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キーとなるスキャン対象があらかじめ決まっており、それをスキャンすることでBADエンドを回避できる。言い換えれば、キーとなるスキャン対象さえスキャンすれば、クリアとなる。
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リトライ時に途中から始めることが出来るが、その場合はその時間以降に出現するキーとなるスキャン対象だけスキャンすればクリアとなる。
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キーとなるスキャン対象以外のスキャン結果は、次回以降のリトライ時に保持される。つまり、同一セーブデータでは、キーではないスキャン対象は1度しかスキャンできないし、2度スキャンする必要もない。
一方、キーとなるスキャン対象は毎回スキャンする必要があり、スキャンし損なうとBADエンドとなる。そうでなければ、後からBADエンドを回収できない事態となっていただろう。なお、一度スキャンしたことのあるキーとなるスキャン対象は、次回プレイ以降は
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(赤色)表示となり、他と区別される。
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スキャンを開始するとスキャンに数秒掛かる。なお、スキャンはキャンセルできない。
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同時にスキャン可能なモノが表示されることや、あるいは同時ではなく多少ズレていてもスキャンに時間がかかるため、1度のプレイで両方スキャンするのは不可能な場面が頻繁にある。
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コンプリート
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章内のすべてのスキャン可能なオブジェクトを解析すると、章のコンプリートとなる。
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コンプリート化すると「movie library」にてその章の全モニターのムービーが閲覧可能となる。
Try it a second time
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いわゆる2周目。すべての章をコンプリートすると解放される。
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展開は全く同じだが、味方に関する情報もスキャン可能となる。これらも、1度スキャンしたものは2度スキャンできないし、する必要もない。また、同時に出現するスキャン対象があるため1度のプレイではすべてを収集できなかったり、本編よりタイミングがシビアなものが多くなっている。
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もちろん、キーとなるスキャン対象をキャプチャしないとBADエンドとなる。キーとなるスキャン対象は1周目と同じである。
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2周目でスキャンにより得られた情報はデータベースの「2nd」の項目にて開示される。
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エピソード
各キャラのエピソードが追加される。まれにCGが1枚付く。ニックの兄弟の写真は前フリがあっても笑ってしまう。
榊(主人公)あるいは途中退場したキャラのエピソードは、2周目の進行具合に応じて段階的に開示される。
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スペシャルエピソード
2つだけ存在する。
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1つはクイズとなっており、正解すると客室乗務員らのセクシーショット×3枚が手に入る。
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もう1つは、ある章であるキャラが何かを気にしている素振りがあったのだが、その理由が明らかになる。
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落し物
メモである。1つ前の落し物を取得していないと次の落し物は出現しない。
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章の最後の落とし物に音声データが付く。音声データ内では、メモなのに会話している。
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2周目も全章コンプリートするとデータベースに「アフターエピソード」が追加される。
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隊員と関係者らのその後が記されたファイル計10個。いずれもCG1枚付き。
評価点
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ムービーの質は申し分ない
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ゲーム開始直後は登場人物が多く、各隊員の個性を掴むのが難しそうに感じるが、かなり気を使って細やかに演出されており、初期に死んでしまう隊員を含めて個性的に描かれている。
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2周目で明らかになる、あるキャラが月面研究所にて何かを気にしているというネタは、よく仕込んだなと感心させられる。
問題点
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ストーリーがいまひとつである
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BADエンド以外のストーリー分岐がなく、一本道である。
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すべてをムービーでやろうとした心意気は分からなくもないが、予算の壁にぶち当たり、結果、駆け足な展開となってしまっている。
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仲間が死んでいるのに、あっさり「(8ヶ月後)」になる展開に拍子抜けする。
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「すべてをムービーでやろう」という美学と心中してしまった作品とも言える。
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ただし、ムービーによる細部の表現は十分であり、そこに問題はない。
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章をコンプリートすると「movie library」にて全モニターのムービーが閲覧可能となる。これに関して、開放が遅すぎるという意見が大半であり、クリア時点で開放されるほうが良かったのではないかと思われる。
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クリア後のコンプリート化は非常に作業感があり、クリア時に各モニターの映像が見れるようになっていたならば、見逃した箇所のチェックに利用できるため、コンプリート化にかかる労力が軽減できたであろう。
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コンプリートした頃にはさすがに各映像を見飽きるほど観ており、今更見返す場面がない場合が多い。
総評
ありそうでなかった、ムービーのみの完全ザッピングのゲーム。
ゲーム全体のボリュームが少ないため展開は駆け足であっさり気味になるが、何度も見返すハメになるムービー内での、各登場人物らの描写の細かさに次第に気づくこととなるだろう。いや、そんな余裕はないかも…。
隊員らの会話に気を取られていると大事な情報を見落とすことになり、しかし、隊員らの会話を聞いていないと隊員らの陽動作戦に自分も引っかかるハメになる。
プレーヤーによって各章ごとにコンプリートを目指すタイプと、さっさと先にすすめるタイプに分かれるだろうが、先にすすめるタイプの人は一応のクリア後にコンプリートを行うため作業感を覚えることになりがちで、中には2周目に気づかずに「説明不足」と言っている人もいる。
どちらにしても、コンプリートは作業感が強いのは否めない。
どれだけやりこむかで評価は割れるかもしれないが、シナリオもオリジナリティに欠けるため、絶賛する人は少ない。
最終更新:2018年12月12日 20:36