ウルトラマン オールスタークロニクル
【うるとらまんおーるすたーくろにくる】
ジャンル
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ウルトラタクティカルバトル
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対応機種
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プレイステーション・ポータブル
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発売元
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バンダイナムコゲームス
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開発元
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メトロ
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発売日
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2013年3月7日
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定価
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6,280円(税込)
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レーティング
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CERO:A 全年齢対象
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判定
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クソゲー
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特徴
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初心者向けのシンプルなSRPG 微妙に低い自由度 「光線技も使えるウルトラファイト」みたいな内容
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ウルトラマンゲーム・リンク
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概要
昭和から平成まで多くのウルトラ戦士が集うクロスオーバー作品。
ウルトラキーを奪われ窮地に陥った光の国を救うため、ウルトラマンゼロを筆頭とした戦士たちがデスレム率いる怪獣軍団と戦うのが主なストーリー。
システムの特徴
ウルトラマンユニットを操作し怪獣ユニットと戦うごくオーソドックスなSLG。
ユニットはアタッカー・ノーマル・スピード・テクニックの4タイプあり、タイプによってステータスが異なる。
またウルトラマンユニットのみユウキ・トウシ・ニンタイのキズナタイプがありキズナ効果(後述)に関わる。
いわゆるストーリーモードの「クロニクルモード」30ステージと高難度ステージの「エクストラモード」30ステージ。
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カラータイマーシステム
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各ステージには制限時間があり、タイマーゲージが3を切るとカラータイマーが赤くなりゼロになると光が消え敗北となる。
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ただしタイマーが赤い状態では敵味方共にダメージが二倍になる。
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ウルティメイトエボリューションシステム
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各ステージのリザルトで得られるポイントで、ランクDからランクSまでのパワーアップが可能。
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キズナ効果
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各ウルトラ戦士の持つ「キズナ」のタイプ(ユウキ・トウシ・ニンタイ)によって、隣接する仲間のステータスがアップする。
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ウルトラスピリッツ
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ステージ内に置かれているいわゆるアイテム。タイマーゲージの回復などに使うほか、ステージ中で封印されていたウルトラ戦士を開放するにも使用する。
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また、獲得個数によってエクストラステージが開放される。
問題点
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とにかく手抜きが目立つ構成
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ステージ内でのウルトラ戦士は方向転換不可、つねに正面しか見てない。
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ウルトラスピリッツで解凍した戦士は、会話パートにほとんど参加しない。そして出撃人数が少ないうえ強制出撃も多いためせっかく解凍しても使う機会が少ない。
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平成組のフォームチェンジも中途半端。ティガやダイナは一応チェンジできるが、コスモスは映画『ウルトラマンサーガ』とは逆にルナモードが出ない上エクリプスモードで固定。
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ウルトラ戦士をSランクにするとスキルが追加されるが、何故か揃いも揃ってグリッター化(見た目は変わらずステータスだけアップ)。映画でもグリッター化していないゾフィーまでグリッター化する。そんなに外見を変えたくないのか。
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今一つ迫力に欠ける戦闘
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ウルトラ戦士が手前に攻撃する→画面切り替わって怪獣がダメージを受ける、という昔のスパロボのような画面構成なのでウルトラ戦士と怪獣が同じフレームに入ってくれない。
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光線技ならわかるのだが、打撃でもこうなので当たったのか当たってないのかさえ見た目ではわかりにくい。
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雑なシナリオ
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メインシナリオは映画の焼き直し。新鮮味はほぼない。これだけウルトラマンが参戦していながら会話パートは短いやりとりのためクロスオーバーの旨味もない。口調もおかしいところがある。
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「ウルトラの父が敵に囚われた」という導入で始まるが、ウルトラの父は名前以外一切登場しない。
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OPムービーもない。
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エクストラステージには原作再現を意識したステージもあるが会話デモや演出はなくマップ再現も中途半端。
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キャラゲーにもかかわらず自由にユニットを選べるステージが少ない。
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ユニット数に対して出撃枠が少なく、強制出撃ユニットが枠を圧迫している。
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エクストラモード専用ウルトラマンの存在
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ジャック・ネクサス・ティガ・アグルはエクストラモード限定。メインストーリーモードであるクロニクルモードでは一切登場しない。
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スペシャル評価システム
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ステージクリア時にはD~Sまでの評価がつく。敵撃破数や残り時間等で評価されるタクティクス評価と「他のキャラの上を通過する」「特定の歩数以上歩く」等の隠し条件に近いスペシャル評価がある。
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だがこのスペシャル評価の練り込み不足により、クリア条件を満たした直前にスペシャル条件を満たすための無意味な作業をする結果になってしまう。
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ただしコンプしても特にゲーム的な意味はないため無視しても構わない。
賛否両論点
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オリジナルBGM
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原作ファンならおそらくかなり気になる部分。それっぽい作りではあるが、原作の音楽は使われていない。
評価点
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シャイニングウルトラマンゼロの登場
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「最新キャラクターが最速登場」とアナウンスされた通り、当時最新だったこのシャイニングウルトラマンゼロがいち早く使える。
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技演出のほとんどがゼロと共用なのはご愛敬。
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目立ったシステム破綻はない
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良くも悪くもオーソドックスなSRPGという感じで、アナウンスされている新規要素も名前以外目新しいものでもなく、結果として作り自体はそこまで悪くはない。シナリオや基本設定においても原作への改悪は見受けられない。
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オールスターゲーなのに参戦キャラが半端だったりクロスオーバーに欠けているなど、アラは多いがプレイ不能になるようなものは無い。
総評
流用素材と手持ちのシステムで作り上げた低予算キャラゲー、という雰囲気の一本。
出光石油のゼアスはまだしもコンパチ時代常連だったグレートもいない、とウルトラマンオールスター作品としてはかなり寂しいしシステム的にも「破綻してない」というだけで高く評価する部分はない。
子供向けかマニア向けか、どちらかに振り切ってしまえばまだ良かったかもしれないが…。
最終更新:2019年08月07日 21:22