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ARMS

【あーむず】

ジャンル 格闘/スポーツ
対応機種 Nintendo Switch
発売・開発元 任天堂
発売日 2017年6月16日
定価 5,980円(税抜)
プレイ人数 1~4人
レーティング CERO:A(全年齢対象)
判定 スルメゲー
ポイント 任天堂内製としては珍しいガチゲー
単純な操作で直感的に楽しめる
魅力的なキャラデザが話題に


概要

Nintendo Switch プレゼンテーション2017で初公開され、同年6月に発売された完全新規のオリジナル作品。
ファミコンの『アーバンチャンピオン』『パンチアウト!!』『ジョイメカファイト』等以来久々の任天堂内製による、本格格闘アクションゲームとなっている。

本作に登場するファイターたちは(一部例外を除き)腕が伸びる特殊能力「ARMS能力」を備えており、劇中世界ではこの能力者同士での対戦が格闘スポーツとして人気を博している。
『ARMS』はそんなのびーる腕と体感操作を組み合わせたまったく新しい対戦格闘ゲームである。


特徴・ゲームシステム

いいね持ち

  • 本作は2つのJoy-Conにストラップを装着させ、縦に持った「いいね持ち」でプレイする。
    • 操作方法は簡単で、右手を突き出せばゲーム内のファイターも右手でパンチを繰り出し、同様に左手を突き出せばファイターも左手でパンチをする。
      • この時にコントローラーを傾けながら突き出すと、傾けた方向にカーブするパンチを繰り出すことが出来る。どの程度曲がるかは傾けた角度で調整可能。
    • 移動は2本のコントローラーを倒した方向に進む。Lボタンを押せばダッシュ、Rボタンでジャンプができる。
    • Joy-Conを八の字に構えることでガードが発動し、相手のパンチを防げる。格ゲーらしく投げも存在し、両方のJoy-Conを同時に前に出すと発動してガードを破って攻撃することが可能。
    • ラッシュケージが溜まった状態でZRorZLを押すと必殺技に当たるラッシュが発動し、Joy-Conを振りまくることで相手をボコボコにできる。
  • なお、いいね持ち以外にもプロコン・Joy-Conグリップ・携帯モード・Joy-Con横持ち(おすそ分けプレイ)と全ての操作方法に対応しており、その場合Aボタンが右パンチでBボタンが左パンチとなる。テーブルモードでのプレイも可。
    • 現在はいいね持ち・その他の操作方法どれでもキーコンフィグが可能。いいね持ちは加速度・ジャイロセンサーの感度の変更もできる。

アーム

  • ファイターたちが装備できるアームは現在42種存在し、この中からキャラクターごとに3つまでアームをセットしておくことが可能。
    • 対戦開始前にこの3つのアームから左右一つずつ好きなアームを装備し、試合に挑むこととなる。
      • アーム選択中は当然ながら相手には見えないようになっており、オフラインの2P対戦でもスティックを押し込みながら選択すると隠したまま選ぶことができる。
    • 各アームはそれぞれスピードや軌道、チャージした時の属性(後述)、ヒットした時のダメージが異なる。また全てのアームに軽・中・重の三段階の重さのいずれかが設定されており、アーム同士がぶつかった際に同じ重さであれば相殺され撃ち落とされるが、重いアームと軽いアームがぶつかった場合は軽いアームが弾き飛ばされる。
      • ラッシュ発動時はこの重さが一段階アップした状態となる。重量級アームもラッシュ専用時の特重級となり相手の重量級アームに相殺されなくなる。
    • 各ファイターは全員最初から3種類のアームを所持しており、ゲーム内マネーを消費してアームゲッター(後述)に挑むことで新たなアームを入手できる。
    • ファイターたちは「腕の太さ」というステータスが5段階で定められており、腕が太いほどアームも大きくなり攻撃を当てやすくなる。
    • アームには耐久値の概念が存在し、ガードし続けていたりアームを発射していない状態で敵のパンチがかすると減少し、一定以上のダメージを受けるとアームが一時的に使用不可能となる。
      • 具体的な数字は確認できないが、耐久値が一定値を下回ると黄色い「!」マークが表示され視覚的に分かるようになっている。相手のパンチを食らわなければ耐久値は徐々に回復する。

チャージ

  • ダッシュ・ジャンプボタンを押しっぱなしにするとその場でファイターが静止しチャージを開始する。
    • チャージ状態になると各アームごとに定められた属性が開放され、敵の命中時に追加効果が発生する。
    • 基本的にはチャージした時間が長いほどチャージ状態を維持したまま戦えるが、ファイターごとにチャージの最大維持時間は異なる。また、着地やガードの直後は短時間であるがチャージ状態となる。
    • 後述の通り多くのファイターはチャージに関する特殊能力を持っており、試合に勝つためにはこれをいかに生かすか、相手にチャージさせない・相手のチャージ攻撃を食わらないかが重要になる。

対戦ルール・モード

  • 基本的にはお互いのファイターがしばき合い、体力がなくなった方が負けというシンプルなルールとなっている。
    • 後述のグランプリやランクマッチでは3本勝負で先に二回勝った方が勝ちとなるが、パーティマッチでは一本勝負となる。
    • 通常の対戦のほかにバスケット・マトあて・バレーボールの3種の競技が存在する。これらの競技ではお互いの体力が無制限になる。
      • バスケットは相手を投げてゴールに叩きこんで10点先取したら勝ち。投げ以外にもラッシュを最後まで当てればゴールまで吹き飛ばすことが可能。
      • マトあてはその名の通りステージに出てくるマトをより多く破壊した方が勝ち。相手に攻撃して妨害することもできる。
      • バレーボールは爆弾入りのボールを打ち合い、地面に叩きつけられるか一定時間が経過するとボールが爆発し失点となる。先に5点取った方が勝ち。
  • グランプリ
    • いわゆるアーケードモードで、CPUと10連戦を行う。
    • 難易度は7段階に分かれており、レベル4以上はボスキャラや乱入者が追加される。
    • かつてはグランプリレベル4以上クリアしなければ後述のランクマッチに挑戦できなかったが、現在はレベル3以下でもラスボス戦までクリアすればランクマッチに挑戦できるように緩和されている。
  • バーサス
    • オフラインの対戦モード。最大4人までで様々なルールで対戦可能。
    • また、一人用モードの次々とランダムで選ばれたアームを用いて戦い抜く「ウデ試し」と雑魚敵と戦い続ける「百人組手」もこのモードの中に位置する。
  • パーティマッチ
    • オンラインモード。ルーム内の他のプレイヤーの中からランダムで選ばれた相手と対戦するモード。
      • 対戦形式は1対1の他に、1対1対1や2対2のような複数人戦や、バスケット・マトあて・バレーボール等の競技からランダムで選ばれる。
  • パーティジャック
    • 更新データVer.4.0以降不定期で開催されているオンラインイベント。開催日は一週間程度前に公式サイトおよびゲーム内にて告知され、開催中はパーティマッチがこちらのモードに変化する。
      • パーティジャック中は普段のパーティマッチでは遊べない様々な特殊ルールでバトルすることになる。
    • 開催期間中に条件を満たすと「ラボレベル」が上昇し、最終的に上がったラボレベルに応じて報酬が貰える。
      • 開催中はラボの研究対象となるファイターが二名選ばれ、応援したファイターに応じた限定バッジが貰える。
      • 過去のパーティジャックで配布された限定バッジはラボレベルが15以上になった場合ランダムで貰える。
  • ランクマッチ
    • オンラインモード。他の対戦ゲームのレート制にあたるモード。
      • ルールは1対1バトル・2本先取制に固定でアイテムが登場しない。
    • ランク1からスタートし最大ランクは20となる。(Ver2以前は最大15)
  • トレーニング
    • 基本動作の確認や特定の行動を繰り返すCPUと一本勝負できるモード。
    • 格ゲーによくある「HP無限で動かない敵を一方的に殴れるモード」ではない。それ自体はバーサスモードで設定すれば可能。
  • アームゲッター
    • ファイトマネーを消費することで挑戦できる新たなアームを入手できるモード。
      • ショート・ミドル・ロングの3コースがあり、それぞれ値段と時間が異なる。
    • 一言で言うと敵キャラのいないマトあてで、プレイしているキャラのアームが登場しやすくなる。
    • 既に所持しているアームがダブった場合、そのアームが微量ながら強化される。この手の収集要素としては珍しく強化段階はオンラインモードでも反映される。
  • バッジ
    • Ver.3.2より追加された実績兼収集・金稼ぎ要素。
    • 特定の条件を満たすたびにバッジが貰える。バッジは絵柄が固定のメモリアルバッチとランダムで絵柄が決められるものの2種類がある。
      • 入手したバッジは1つだけ選んでオンライン対戦時に表示させることができる。
    • 新たなバッジを入手するたびにファイトマネーが貰える。貰える額はバッジによって異なる。
    • 収集数に起因する解禁要素があるわけではないので気軽に集めるのが吉。
  • ギャラリー
    • Ver.5.1より追加されたモードで、ファイトマネーを支払うことで公式Twitterで公開されていた絵や設定資料等が観覧できる。
  • ダッシュボード
    • Ver.5.3より追加されたオンラインモード。以前より公式サイトで後悔されていた世界中のトッププレイヤーのランキングが観覧できる「ARMS DASHBOARD」をゲーム内でも見られるようにしたものだが、公式サイトのものよりも細かいデータが確認可能。
    • また、各ファイターの基本戦術や過去の公式大会の動画も閲覧できる。

登場キャラクター

+ 詳細

以下の10人が発売時から存在したファイターである。
本作が新規タイトルということもあって(機動力が最低クラスのマミーや特殊操作のDNAマンもいるが)概ね初心者でも扱いやすいような初期アーム・特性を持っているため、ゲームを始めたばかりの人が持ちキャラに悩んだらこれらの中から選ぶのを推奨する。

  • スプリングマン
    • スプリングジム所属のポヨ~ンと弾むリーゼントがトレードマークのイカした青年。
    • 格闘ゲームでよくある、バランスのとれた性能を持つ主人公的なポジションのファイター。
    • 体力の4分の1を切ると不屈の闘志が発動し常時チャージ状態となる。また、チャージ解除時にショックウェーブが発動し、相手のパンチを迎撃できる。このためスタンダードな初心者向けファイターでもあるが、上級者が使えばより真価を引き出すことができる。
  • リボンガール
    • 歌って戦う人気アイドルの軽量級ファイター。
    • 空中ジャンプを3回使うことが可能で、ジャンプボタンを長押しすることで急降下することもできる。3次元の闘いに長けたファイター。
    • 反面縦軸の攻撃を行うアームが弱点となるため、対策必須。
  • ニンジャラ
    • 卒業試験としてアームズ大会に出場したニンジャカレッジの学生。
    • スピードタイプのファイターで機動力に長ける。ガード直後・空中ダッシュ時に姿を消してワープすることが可能。
    • 機動力の高さと弱点らしい弱点に欠けるので初心者でも扱いやすいファイター。
  • ミェンミェン
    • 人気料理店の看板娘。お店の宣伝のためにグランプリに出場する。
    • 普段は腕の太さが全キャラ中最低だが、投げを決めるか最大までチャージし続けていると左腕が「龍の腕」へと変化し、常時チャージ状態かつ腕の太さが最大の状態を維持できる。
    • 操作にクセが無く、チャージ状態の強さやチャージ・回避のタイミングと言った本作のセオリーが自然と理解できるため初心者にもおススメのファイター。
  • マスターマミー
    • 見た目通りのパワー系ミイラ。機動力が低い分ジャンプ・ダッシュ・攻撃中はスーパーアーマーとなる。
    • 機動力が低い分ガードしているとどんどん体力が回復していくという特徴も持っており、これを生かした待ちとスーパーアーマーを用いた強引な起き攻めの2つの戦法がとれる。
    • サイズが全ファイター中最大で相手の攻撃をかわしにくいため、いかに攻めを継続できるかが重要になる。セオリーを理解した中級者以上向けのファイター。
  • ツインテーラ
    • 史上初めて髪にARMS能力が発現したセレブ女優。
    • 空中でもチャージが可能で、チャージ中に発動するオーラで自身に飛んできた相手のパンチを遅くすることができる。
    • 反面スタイルの良さが災いして当たり判定が若干大きい。相手の行動を読みつつ戦う必要があるカウンタータイプのファイター。
  • キッドコブラ
    • 動画投稿者のファイター。自身の投稿動画の再生数アップを狙いグランプリに出場する。
    • 普段のダッシュの性能は低いが、チャージした状態でダッシュをすると高速で移動することができる。
    • 最大の特徴は当たり判定が小さいのに腕の太さが最大かつ、投げダメージも高いという基礎ステータス面の優秀さ。やや独特ではあるが初心者でも動かしやすいファイターの一人。
  • メカニッカ
    • ARMS能力を持たない代わりに自作のパワードスーツを操縦して戦う少女。
    • マミー同様攻撃・ダッシュ時のスーパーアーマーを持つ重量級で、ダッシュボタンを押しっぱなしにするとスーパーアーマー状態のまま横方向にホバー移動しながらチャージすることができる。
    • また、ジャンプボタンを長押しすることで滞空し続けることも可能。
  • バイト&バーク
    • 警備ロボのバイトと忠犬バークのマシーンコンビ。プレーヤーはバイトを操作し、バークは自動で動いて時々攻撃してくれる。
    • バークを踏みつけることで大ジャンプが可能。ラッシュ発動時は二人が合体し大幅に機動性能が上昇する。
    • ただし、バイト側にはこれと言った特殊能力がないのでバークが倒されると復帰するまで自身の腕のみで戦わなければならない。立ち回りが重要なファイター。
  • DNAマン
    • ARMSラボが生み出した狂気の実験生物……という怪しげな出自に反したひょうきんな見た目と性格のファイター。
    • 他のファイターのような通常のジャンプできない代わりに身体を伸縮して敵の攻撃をかわすことができる。伸びている間は体を傾けることで緊急回避もできるが操作難度は高い。
    • 使いこなすにはかなりの熟練が必要なユニークファイター。その分他のファイターへのセオリーが通じにくいので、一方的なハメ殺しが出来る可能性を秘めたファイターでもある。

以下の5人がアップデートでの追加ファイター。ゲームに慣れた人を想定した特殊な仕様・初期アームを持つキャラとなっている*1

  • マックスブラス
    • 生涯現役を掲げるARMS協会現会長。重量級のパワーキャラ。
    • スプリングマン同様チャージ解除時のショックウェーブを持ち、フルチャージ状態になるとスーパーアーマーを維持できる。
    • 追加ファイターの中ではスプリングトロン共々クセが少なめ。ただし初期アームは一切誘導しない物なので、プレーヤー自身がうまく当てる必要がある。
  • ローラ・ポップ
    • グランプリの賞金を元にサーカスの旗揚げを目指す大道芸人。ピエロ風のコスチュームを纏った女性。
    • ガード状態になると体が膨らみ、空中ガードとガード状態のままの移動が可能で、ガードが動きの起点になるという一風変わった特徴を持つ。
    • 地上でのガードからハイジャンプすることもできる。総じてトリッキーなファイター。
  • ミサンゴ
    • 精霊と共に戦うファイター。
    • チャージし続けるとミサンゴの周りにいる精霊が仮面のように装着され、精霊の色ごとに能力を強化(赤は攻撃、青はスピード、黄はラッシュ)して戦う事ができる。
    • また、ガードを長押しすることで精霊が前に柱を作ってくる。この柱に触れた場合でも精霊との合体が可能。
    • ただ、無強化では他のファイターに見劣りする程度の能力しかない。強化及び使い分けが重要なファイター。
  • スプリングトロン
    • ARMSラボが作り出したスプリングマンを基に製作されたアンドロイド。性能的にはスプリングマンの機動力が下がり不屈の闘志が無くなった代わりに、チャージで発動するビッグバンを用いて敵のアームの破壊と自身の強化できる。
    • 逆に言うとビッグバンを用いた駆け引きや能力強化ができない場合、ただの劣化スプリングマンになるのため上手く立ちまわる必要がある。
    • とは言え特殊移動は無く、(無チャージの遅さに目をつぶれば)中量級とほぼ同様の感覚で動かせるので追加キャラの中ではマックスブラス同様動かしやすい方ではある。
      • ちなみに唯一専用の初期アームが存在せず、入手アームの状況はスプリングマンと同期する。つまりスプリングマンのアームを集めていると1キャラ分得をすることになる。
  • ドクターコイル
    • ARMS研究所所長を務める女性。自身の発明品の力で常時浮遊しており、地形効果を受けにくい。
    • チャージをしているとエクストラアームが起動し、一度のパンチで二発連続で攻撃できるが、どちら側の腕が増えるかはランダムになっている。
    • また、ダウン・ガード直後は半透明になって見えにくくなるという特性も持つが、チャージ持続時間が全ファイターで最低なため、テクニカルなプレイングが求められるファイター。

その他

  • ヘッドロック
    • グランプリレベル4以上でラスボスとして登場する。頭に腕が4本生えた見た目をしている。
    • ファイターの頭に装着し、ファイターの腕と頭の腕の計6本で攻めるので、真正面から倒すのは困難。
    • グランプリ以外では、パーティマッチに乱入したり、ヘッドロック争奪戦のアイテムとして登場する。
  • コブッシー
    • 非ファイターのARMS協会公式マスコット。グランプリの解説を担当するほか、公式Twitterでの宣伝も彼が行っている(という設定)。
    • 黄色いゆるキャラ染みた外観なのだが、Twitter上の発言曰く一応人間らしい。
      • 他方でギャラリーモードで見れる資料では大昔から活動していたようでもあり、設定資料では人間以外の種族の存在も示唆されているため、謎多き人物(?)でもある。

評価点

  • キャラクターデザイン・世界観
    • なんといっても特筆すべきは個性溢れるファイターたち。アメコミヒーローに日本の漫画を掛け合わせたような独創的かつキャッチーなキャラデザインは発売前から大きな話題となった。
      • ゾンビなようでいい人なマスターマミー、世相を反映したようなバックストーリーを持つキッドコブラ、非能力者ながら参戦したメカニッカなど各ファイターの設定もまた面白い。故に後述のような要望も少なくないのだが…。
    • ゲームを彩るメインテーマ「ARMSグランプリ公式ソング」はスポーティーでエネルギッシュな一曲に仕上がっており、作品にベストマッチしていることからプレイヤーからの評価は非常に高い。
      • 本作のほとんどの楽曲はこのテーマソングのアレンジとなっている。統一感を持たせつつも各ステージやモードに合わせた大胆なアレンジがなされており、こちらも好評。
  • いいね持ちにこだわらなかったこと
    • Wii・DS初期のゲームでは体感・タッチ操作に重点を置きすぎて遊びにくく、結果評価を落としてしまう…というソフトが多かったが、本作は思い切って体感操作のみならず他の操作方法の選択肢も用意しているのは評価できるポイントだろう。
    • ただしダッシュボード上位のプレーヤーにもいいね持ちプレイヤーは存在し、公式大会でもいいね持ちで優勝したプレーヤーがいるので、プロコン必須かつ圧倒的有利と言うわけではない。
      • 一部のテクニックはいいね持ちの方が出しやすく、何より他のゲームには無い操作感で遊べるというのが本作の最大の個性なのでぜひ最初はいいね持ちでプレイしてみて欲しいところ。
  • 間口の広いゲームシステム
    • 近年の格闘ゲームは難しいコンボやゲージの管理を求められるハードルが高いタイトルも存在するが、本作はそれらが存在しないシンプルなシステムにまとまっており、それでいてアーム選択による戦術の幅と独自色もしっかりと確立している。
    • 攻撃判定や隙も視覚的に非常に分かりやすく、いいね持ちならばより直感的に動くことができる。
  • 現状の対戦バランスは(後述の通り幾度かの調整を経た上であるが)非常によくまとまっており、極端な産廃キャラや壊れキャラは存在しない。
    • アームも人気の集まっているアーム自体はあるが、全く見ないアームはそうはなく各々のプレーヤーの好みや得意に合わせてうまくばらけている。人気の高いアーム自体も事前に3つしか持ち込めない以上メタゲームの要素を生むことに成功している。
    • 40種近いアームから3つまでしか選択できないのだが、死にアームがほぼいないのはアーム間のバランス調整はなかなかうまくいっていると言っていいだろう。
    • 公式によるとアームの使用率と勝利率に相関関係はないとのことであり、Ver.3.2~Ver.4時の集計によると全体勝率がほぼ最下位のプレッシャーがトッププレーヤー間での勝率に限れば1位だったとのことで、まさにプレーヤーそれぞれにマッチしたアームがあると言える。
  • ロード・マッチングの待ち時間の少なさ
    • 対戦格闘ゲームというと何度も遊ぶ都合上ロードやマッチング時間が長いとつい気になってしまうが、本作は初起動時のロードを除けばゲーム中のロード時間はごくわずかであり毎試合スムーズに楽しむことができる。
    • これを実現するためか、ステージの観衆は丹寧に作り込まれたファイターと比べてポリゴンもあっさり目でfpsも低めなのだが、試合中は背景を眺めている余裕は全くないのでグラフィックにこだわって爽快感を捨てるよりは適切な判断だったと言える。
      • また、観衆全員が同じ姿をしているのも「ファイターを応援するため皆同じマスクとグッズを着けて応援している」というなかなか秀逸な理由付けが行われており、極力違和感を生じさせないようにしている。
    • また、マッチング待ち時間中もほとんどのモードがプレイ可能となっており、待ってる間も暇せずに一人用モードの攻略・次の試合への調整等が行える。
  • Splatoon』でも好評だったことを受けてか発売後も頻繁な無料アップデートや継続的なサポートがなされており、調整面では賛否の別れる部分があるものの姿勢自体は評価する声も多い。
    • アップデートでどのアームとファイターがアッパー・ダウナー調整されたかは公式サイトで全て開示されており、いわゆるサイレント修正が行われないためユーザーフレンドリーな仕様となっている。
    • 余談だがアップデートの変更内容文もアッパー調整を「鍛えて腕が太くなった」誤字修正を「言い間違えていた」などと遊び心を感じる文章が混じる場合があり、雰囲気作りの一環として好評。

賛否両論点

  • ガチな対戦格闘ゲームであること。
    • 任天堂内製ということもあって「気軽に楽しめるパーティゲーム」と思い購入したユーザーが少なからず存在したのだが、実のところ本作は昔の2D対戦格闘ゲームに近いかなりストイックなゲームになっている。
    • とりわけ前ハードの新規IPである『Splatoon』が、「ある程度下手な人でもあちこち塗っていれば勝利に貢献できる・チームバトルなので実力不足を仲間が補ってくれる」という点が評価されていただけに、タイマンのしばき合いがメインでプレーヤー間の実力差がはっきりと出る逆転要素の薄いゲーム性に戸惑いの声も見受けられた。
      • しかし、そのポップな見た目に反した硬派なゲームシステムに魅入られたユーザーいるのも事実ではある。実際頻繁なアップデートに対して大きくゲーム性が変貌してしまう追加要素はなく、こうした単純そうで奥深いゲーム性はコア層を中心に一定の支持を集めている。
  • 慣れるまでパンチが当てにくい。
    • このゲームではパンチを当てるためにはプレーヤー自身がうまく軸合わせ・重いアームでの迎撃・カーブ・着地狩り・起き攻め・ガートからのカウンターを駆使して自分で当てる必要がある。
    • こう書くと対戦ゲームなので当然では? と思うかもしれないが、いわゆる銃口補正が存在しないので実際プレイしてみるとただ歩いているような相手にすら余裕で避けられたり、適当にカーブを使うとあらぬ方向に腕が飛んで行くことがままある。
    • 慣れるまで当てにくい原因の一つが本作のエイムが独特な仕様になっていることが挙げられる。通常の3Dアクションゲーは常時敵キャラを真正面に捉えるタイトルが多いが、本作は通常時は若干遅れて補足し、ダッシュやジャンプを行うと相手の現在地点にエイムし直すが、立ち止まったままパンチを打つと打った時点で相手がいた地点からエイムが動かないという仕様になっている。
      • このため、初心者はよく焦って立ち止まったまま両手でパンチを出しやすいのだが、これは仕様上もっとも当たりにくく隙だらけの最悪手と言っていい。
      • 反面ダウン時はかなりエイムの地点がズレるので一方的な起き攻めが成立しにくくなっているという利点もあり、この仕様を理解したプレイヤー同士のファイトは小刻みなダッシュが繰り返され、かなりスピーディーなゲームになる。最初は戸惑うかもしれないが、しばらくプレイし続ければちゃんと感覚を掴める程度の仕様である。
    • また、当てやすいアーム自体は用意されているので、初期アームにこだわらず色々アームを試してみるのも本作を楽しむ上でのポイントと言える。
    • とはいえやはりライト・キッズ層からすると攻撃を当てることすら難しいというのは人を選ぶ要素になっている。プロデューサーの同じ『マリオカート8 デラックス』のように一部のテクニックが使えなくなる代償に命中率が上がったり、ランクマッチでは使えないような初心者へのアシスト機能があるとよかったかもしれない。
  • ラッシュ
    • 格闘ゲームの必殺技というと各キャラごとに大きく性能・演出が異なるのが常だが、本作はどのキャラも一律してラッシュなので個性が薄い。
      • ただ副次的に他の格ゲーでよくある必殺技の性能差故に使いにくいキャラがいるということはないが。
    • ラッシュは決めればもちろん大ダメージだが、ある程度ゲームに慣れていればガードで耐えるor回避してのカウンターが可能で、発動すればほぼ勝ち確定ということはない。これをラッシュを含めた読み合いの深さがあると考えるか爽快感に欠けると考えるかはプレーヤー次第。
  • 対戦バランス調整について
    • マックスブラス・ドクターコイルが他のファイターと比べて頭一つ抜けて強いとする意見がやや多いものの、「ダッシュボード上位勢がほぼ全員どちらか」というほど極端な二強ということにはなっていない。
    • これは本作のアップデートでのバランス調整が「上位3%のユーザーの対戦結果を基にし、各ファイターの勝率50±5%まではあくまで相性の問題として許容する」という方針になっていること起因する。
      • つまり初・中級者間で強キャラ扱いされていてもトッププレイヤー間で結果を出していないならばダウナー調整が入りにくく、その逆もしかりという形になっている。
        とはいえダッシュボードで全く見ないほど弱いということが無い限り、ポテンシャル自体はあることは確かなのでその状況でアッパー調整した場合勝率50±5%を越える組み合わせができてしまうのは想像に難しくないであろう。
    • これに合わせ、どれだけ強くても基本的に極端なダウナー調整は行わず段階的に弱体化するという方針も取っており、プレーヤーからは賛否が別れていた。
      • とはいえVer.ごとに極端な性能の変化が生じてプレーヤーが振り回されるということは無いので、一概に問題点とは言いにくいだろう。
      • 現在はファイターとアームが出そろって極端に強かったキャラに関しては調整済みなので、(追加ファイターが出ない限りは)このようなダウナー調整ないしそれに関する議論はそもそも行わなくなると思われる。
    • 一方全体的にプレイヤースキルが重視されるゲーム性に対しバイト&バークはひたすら本体であるバイトよりもバーク側を強化することから、個性付けの一環として許容する層とバイト側のアッパー調整を望む層の二つに割れている。
    • また、ファイター間のバランス自体は他の格闘ゲームに比べればいい方なのだが、アーム同士の相性ははっきりと有利不利関係が存在する。
      • 特定のファイターが特定のアームを装備した状況(スーパーアーマーを持たないキャラに対するトリプルボムを装備したメェンメェン等)に対策できるアームを持っていない場合はプレーヤー間の実力に差が無い限りは勝つのは厳しいと言っていい。
      • ただしこれはアームを3つ装備できるのと合わせてメタゲームの範疇とも言える。相手の行動を阻止しやすい汎用性の高いアームを選ぶか、特定の戦法の対策を捨てて当てた時のリターンが大きいアームを選ぶかはプレーヤー次第である。
  • キャラゲー要素の少なさ
    • 批判というよりはそれぞれのキャラが立っているが故の要望に近いが、発売前からキャラクター人気に火がついていたのでキャラゲー的な部分を期待して買った人が少なくない。
    • コブッシーの声
      • コブッシーはPVだとちゃんと声優が演じており言葉を話していたのだが、ゲームでは『どうぶつの森』のような合成音声でバネバネしゃべるだけになっている。ゲーム性と直接関係ない部分ではあるが、かなりのハマり役かつ賑やかし要員として出演すると思っていた人が多かっただけに残念がる声も。
    • これらは本作含む任天堂のゲームの多くが「先にゲームとして実現したい遊びを先に置いて、デザインと世界観はそれに後付けする形でブラッシュアップしていく。ストーリーや設定に縛られると遊びの幅が狭まるので最低限の物にしておく」という形で作っているためでもある。
      • 実は本作も「ARMS能力の歴史とそれを制御するため開発されたマスク」「現在のスプリングマンは3代目」「ツインテーラはARMS能力者でない疑惑がある」等話を膨らませられそうな設定は多数あるのだが、このほとんどは公式Twitterで明かされたものでゲーム中で確認することはできない。
        現在はTwitterで公開された資料についてはギャラリーモードで閲覧可能になっているが、やはり裏設定止まりというとこで『Splatoon』のヒーローモードのようなモードが欲しかった、もっとキャラクターと世界観について知りたいという要望は多い。
    • 一般的な格闘ゲームでは設定やバックストーリーがゲーム中で大きく踏み込まれないことが普通ではあるが、個性の強さが際立っているだけに惜しむ声はやはり多い。
      • また、他の格闘ゲームのようなキャラクターごとの特殊イントロや掛け合いはドクターコイル以外存在しない*2

問題点

  • 新規作品かつSwitch発売初期に間に合わせたためか発売直後~Ver.3ぐらいまでは調整不足と言える部分が少なくなく、アップデートで随時手を加えられていった。
    + 過去の問題点
  • 初期のキッドコブラ・実装直後のマックスブラスなどがとにかく強かったファイターとして挙げられやすい。ダッシュボード上位勢の多くがこれらのキャラで占められており、ゲーム初心者は対策が難しかったため、結果相性のいいアームともども幾度かダウナー調整された。
    • ただし、重量級の評価が最悪だった最初期にマスターマミーでダッシュボード入りするプレイヤーや、メカニッカで公式大会で優勝したプレイヤーも存在はした。
    • また、キッドコブラのホームステージ・スネークパークは移動方法が他のステージと大きく異なり、ゲーム性が大きく変化することからパーティマッチはともかくも実力重視のランクマッチでは不評で、Ver.2からはランクマッチ戦で選ばれないようになった。
  • トレーニングモードがバーサスモードの中にあったために、位置に気づかず困惑するユーザーが多かった。
    • 後にメニュー画面から直接トレーニングモードにアクセスできるように変更され、その際にいくつか新たなトレーニング内容も追加されている。
  • 初期はキーコンフィグといいね持ちの際のセンサー感度調整が無く、暴発や使いにくさを感じて結局プロコンに流れてしまうプレーヤーが見受けられた。
    • Ver.3にてこれらは追加されている。とはいえ公式でいいね持ちを押したいのであればもう少し前から搭載すべきだったとの意見も見られる。
    • CPUが超反応だった。これもVer.3~4間にて大きく下方修正されている。
  • 旧verでがCPU戦に勝つだけでは雀の涙程度しかファイトマネーが貰えなかったため、アームゲッターで新たなアームを入手するのにはかなりの時間がかかっていた。
    • アップデートで導入されたバッジとパーティジャックにより飛躍的に稼ぎの効率が上がり、気軽に挑戦できるようになった。
    • また、アームを全て集めきってしまうと今度はお金の使い道がないという状況にあったが、こちらもギャラリーモードが追加されてお金の使い道ができた。
  • 本作の発売直後に『Splatoon2』や3DSのタイトルがあったこともあり、少し触ったがこれらの問題点が気になって辞めてしまったという人も少なくなかった。
    ただ、現在は多くの問題点が改善されているため、しばらくプレイしていない人はぜひもう一度アップデートした上で挑戦してみて欲しいところ。
  • パーティマッチの3人戦
    • 挟まれた一人がリンチにされる。もしくは一人がガン逃げに徹している間に残った二人が勝手に戦い、残りライフが減った側をほぼ無傷の逃げていた一人があっさり狩っておしまいということになりやすく、はっきり言って面白みに欠ける展開になりやすい。
    • ユーザー3人がうまくターゲットを切り替えつつ削りあう展開になれば読み合いになるので面白いのだが、そうならない展開の方が多数である。
  • バスケット
    • 相手プレイヤーをリングに入れる際、確率でリングに弾かれて得点にならない事がある。一種のハプニング要素だが、弾かれるのを防ぐ方法は無く連続で弾かれる事もあり、運要素が強すぎる。

総評

最新ハードの任天堂内製新規IPという点から話題になった一作。
キャラクターデザイン・システム双方のアイデアには光るものがあり、初期にあった気になるところも現在では改善され白熱したファイトが繰り広げられている。

ただ、発売前からキャラクターデザイン等が大きな話題になっていただけに、『スマブラ』や『Splatoon』のように「初心者と上級者が同じ土俵に上がり、パーティーゲーム感覚で対戦できるゲーム」を想像したら事前に抱いていたイメージと異なったとの困惑の声も挙がった。
開発陣としてはコア層やe-Sportsのような競技用に照準を合わせて設計したのだろうが、その部分を十分に宣伝しきれなかったことや初期のコンテンツ不足が発売直後の評価に大きく影響することになった。

とはいえ本作独自の魅力点とストイックさや読み合いの深さが気に入ったユーザーからはしっかりと人気も獲得しており、大型アップデートは終了とアナウンスされた後も便利な新機能を追加するなど未だに精力的なサポートは続いている。
普段格闘ゲームはやらないが世界観が気に入った、という人は慣れるまでは苦労するかもしれないが、普通の格闘ゲームとはまた違った味自体はあり、プレーヤー自身のスキルアップを自覚できるゲームが好きならば挑戦してみて欲しい。
複雑なコマンド入力や長大なコンボを覚える必要もないため、「Switchでしか味わえない新た対戦ゲームを体験してみたい」というのであればぜひ本作を勧めたい。


余談

  • プロデューサーの矢吹氏はインタビューにて、「続編の構想はまだないが本作を10年は続くタイトルにしたい」と抱負を述べている。
    • 売り上げの方もSwitch本体の勢いに後押しされたのと、上述の通り新規IPとしての需要があるのか、任天堂の決算資料によると国内で約50万本、世界累計は210万本以上とセールスは好調で今後に期待が持てる数字となっている。
    • 現在もジワ売れしており幾度かダウンロード版の割引販売も行っているので「興味はあるがオンラインは強い人しか残っていないのでは?」と不安な方がいるかもしれないがあまり気負いせずともいいだろう。
  • メディア展開として任天堂の関連書籍を北米で出版しているDark Horse Comics社により2018年秋からアメコミシリーズ化される予定だった。
    • 諸事情で延期となり、19年中に刊行予定とのことである。日本語版については今のところ未定。
  • 皆川亮二氏作の同名の漫画とは無関係である。
  • 大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL』にアシストフィギュアとして本作より「スプリングマン」が登場し、Miiファイターの衣装として「スプリングマン」及び「リボンガール」の衣装が存在する。その他の本作のファイターたちもスピリットとして登場する。
    • ちなみに、雑誌「ニンテンドードリーム」での同作発売前の参戦希望ファイターアンケートでは「スプリングマン」が3位だった。
    • 一方矢吹プロデューサーはインタビューにてスマブラ参戦について「発売してまだ期間が経っておらず、時期尚早」「IPを育ててからでも遅くない」ともコメントしている。