NEMESIS II

【ねめしす つー】

ジャンル シューティング
対応機種 ゲームボーイ
発売・開発元 コナミ
発売日 1991年8月9日
定価 3,800円
プレイ人数 1人
判定 良作
ポイント ゲームボーイながらシリーズ屈指の演出
ハード性能差を物ともしない作り込みが光る
グラディウスシリーズ関連作品リンク


概要

  • グラディウスシリーズのゲームボーイ向け作品第2作。
    前作『ネメシス』は過去シリーズの名場面をモチーフにして作られていたが、本作は完全オリジナル作品となっている。
  • 『ネメシス』は『グラディウス』の海外向けタイトル。
    携帯機タイトルに海外向けタイトルを流用するという手法はタイトーの『サーガイア』でも行われた。

ゲームシステム

  • 他のグラディウスシリーズ同様の即死制横スクロールSTG。
  • 全5面だが1ステージが長めで、1周約20分程度のボリュームとなっている。
  • 装備セレクトが採用されているが、『グラディウスII』のようなタイプセレクト方式ではなく『グラディウスIII』のエディットのようにミサイル・ダブル・レーザーの各武装を任意に選択できる方式になっている。
+ 装備紹介
  • ミサイル 共通要素として2段階パワーアップが採用されている。
    • ノーマル:斜め下方向にミサイルを射出。2段階になると2連射になる。
    • 2WAY:上下前方にミサイルを射出。1段階目では下方向のみ、2段階目では上方にも発射される。
    • テイル:2WAYの後方版。
  • ダブル
    • ノーマル:正面と斜め上にショットを撃つ。他のダブルもそうだが連射が効かない。
    • ツインガン:前方に2連ショットを撃つ。
    • テイルガン:前と後ろにショットを撃つ。
  • レーザー
    • ノーマル:貫通力のあるレーザーを撃つ。弾速はまあまあ速いが連射は効かない。『パロディウスだ!』のような長レーザーは本作では実装されておらず、短め。
    • ツイン:短い2連レーザーを撃つ。貫通力もあり連射可能。
    • リップル:リング状のレーザーを発射。他作品と異なり徐々に広がらない。
  • なお、フォースフィールドは見た目は前方のみのシールドだが、実際は全方向を防御する。
  • コンフィグモードでは難易度、ボタン設定(連射ON・OFFあり)などを設定可能。サウンドテストも聴くことが出来る。
  • プラクティスモードでは1~4面を選択して任意にプレイできる。

評価点

  • ゲームボーイという性能に劣るハードにもかかわらず、極めて作り込まれた演出面。
    • ゲーム性重視の色合いが濃いグラディウスシリーズにおいて、本作は例外的にBGMやカットインなどを用いた演出を多彩に用いている。
    • 開幕からして友軍の大型戦艦が敵の巨大戦艦に襲撃され、遺跡内に逃げ込むという展開から始まる。
    • そして1面ボスを倒して遺跡を脱出したら…巨大戦艦が待ち構えており自機が鹵獲される。2面は装備が剥奪された状態から巨大戦艦の内部からの破壊を目指すステージとなる(カプセルは大量に配置されており容易に復活可能)。
    • 3面ボスは敵母星の大気圏に突入しながらの戦闘となる。ボス「クレーターコア」はビッグコアに火山を付けたような安直とも取れるデザインだが、その撃破演出はなんとボスが砂となって散っていくという衝撃的なもの。そして大気圏突入を経て、敵母星での戦いが始まるというものになる。
    • 要塞中枢のラスボスを倒すとボスが脱出し、1面のときとは逆にこちらが追撃しながらの戦闘という熱い展開が待ち受けている。
  • BGM数も非常に多く、1ステージ道中に複数曲が用いられることもザラ、ボスもすべて異なるBGMで戦うという気合いの入りっぷり。
    • 本作の楽曲数はなんと21曲。STGのBGMとしては多い部類である。
  • ドット絵の書き込みも非常に緻密であり、モノクロの限られた画面で世界観を表現している。
    1面後半の植物や2面の戦艦内部は必見。
  • 特筆すべき面が演出面にあるとは言ってもゲーム部分の完成度も非常に高く、携帯機でありながらしっかりグラディウスしている。
    • 前作に存在しなかった任意上下スクロールのステージも登場。また引力を用いる変わり種のボスも存在する。
    • 装備セレクトが実装されたためプレイスタイルにより使い分けができる…のだが、実際は後述の通り性能差が著しすぎるのが惜しまれるところ。

問題点

  • 装備の性能差が度を越して著しい。
    • ミサイルはテイル2WAYが非常に使いづらい。前方から現れる地上・天井の敵を処理出来ないため積極的に前方に出るプレイが必須。ノーマルも2連射とはいえ、2WAYの利便性に勝てる場面は乏しい。
    • ダブルはツインガンが完全にツインレーザーの下位互換装備。また2WAYミサイルを使用する場合はダブルも使い所が限られ、テイルガンのほうが出番が多い。
    • レーザーは貫通・連射・火力の全てを兼ね備えたツインレーザーの1強であり、ノーマルとリップルは息をしていない。
    以上から、快適にプレイするなら2WAYミサイル・テイルガン・ツインレーザーの1択。もちろん他の組み合わせでクリアできないというわけではないが、どれもこれも縛りプレイ同然の難易度になってしまう。
  • 調整不足に起因すると思われる難易度の低さ。
    • もちろん無策でクリアできるほど簡単というわけではないが、ボスに安全地帯が多かったりと流石に調整ミスを疑うほど簡単な場面がちらほら見受けられる。
    • 難易度HARDではNORMAL以下で当たり判定が存在しなかったオブジェクトに当たり判定が発生したりと難易度が大きく上昇する。NORMALで物足りないと感じたプレイヤーはHARDに挑戦することを想定したバランス調整となっていると思われる。

総評

  • ファミコンやMSXでハード性能を物ともしない作品を世に送り出してきたコナミのまさしく真骨頂と言える作品である。
    こだわった演出面と、ゲーム性の完成度の高さの両立という面ではグラディウスシリーズでも屈指のものであり、今なお隠れた名作として語り継がれるのも必然と言えよう。

余談

  • 海外版タイトルについて
    • 本作は欧州版ではサブタイトルの付きの『Nemesis II: The Return of the Hero』で、北米版では『Gradius: The Interstellar Assault』名義で発売されているが、北米での発売により本作は日本では『ネメシス』北米では『グラディウス』とタイトルと展開している国が逆転する現象が起こる事になった。
    • 海外版は基本的な仕様こそは国内版と同一だが、新たにスコア表示が追加されている。
  • 前作『ネメシス』と本作の間に『パロディウスだ!』が出ている。同作も屈指の良移植と名高い。
  • 後に『コナミGBコレクション Vol.3』にて『グラディウスII』と(ややこしいタイトルに)改題されて収録されている。
    • タイトルが違うだけで中身は『ネメシスII』のまま。もちろん『グラディウスII -GOFERの野望-』や『グラディウス2』とも別物である。
    • ちなみに、同作の欧州版は発売こそ2000年と遅いが、GBC対応ソフトでの発売でソフト仕様の関係かカラー化が施されている。