LITTLE NIGHTMARES-リトルナイトメア-

【りとるないとめあ】

ジャンル サスペンスアドベンチャー
対応機種 プレイステーション4
Windows(Steam、64bitのみ)
メディア ダウンロード専売ソフト
発売元 バンダイナムコエンターテインメント
開発元 Tarsier Studio
発売日 2017年4月28日
定価 2,200円(税別)
プレイ人数 1人
レーティング CERO:C(15才以上対象)
判定 良作
怪作
ポイント 非力な子供時代に抱いた悪夢
好奇心の湧くステージ構成
試行錯誤が効く、程よい難易度
解釈が分かれる世界観と衝撃の結末


概要

スウェーデンで制作され、バンダイナムコによりパブリッシングされたホラーアクションゲーム。
巨大な船舶「モウ」を舞台に、そこに囚われる黄色のレインコートを着た女の子「シックス」を操り3Dの世界を散策するアドベンチャーゲームである。明確なストーリーはなく、幼少期に思い描いた暗くて不気味な世界を堪能できるようになっている。


特徴

  • 謎解きと脱出
    • ゲームはシックスが船から脱出するところから始まる。仕掛けを解いたり、アイテムを入手することで次のステージに進める。
      • アクションとしては、よじのぼる、ジャンプ、しゃがむ、走りながらスライディング、物をつかむ、投げる等。
      • 暗い場所はライターで明りを灯して探索することになる。またランタンに点火するとそこがリスタートポイントになる。
    • シックスは基本的に一人で無力なので、基本的に敵からは逃げるしかない。
      • 敵は人型ではあるもののシックスよりも数段大きく、シックスを見つけると殺すために執念深く追ってくる。
      • ステージも彼らのサイズに合わせて、家具といった基本的な設置物からして主人公よりも大きいことが殆ど。
    • 道中に分岐はないがマップはかなり入り組んでおり、一本道の窮屈さを感じることは基本的にない。
  • 謎の多い世界観
    • 最序盤に登場する首つり死体、シックスそっくりな肖像画、ゲストが着ていたと思しき大量の靴など、本作の舞台「モウ」の設定についていろいろと想起させるようなものが登場する。
    • しかし、明確な答えは提示されておらず、主人公のいる世界や人物の相関についてファンからは様々な考察がされている。
  • シックスの身に起きる異変
    • プレイヤーは主人公の「シックス」をモウの外に出してあげようと意気込むはずだが、次第に彼女の身に衝撃的な異変が現れるようになり、最後には…。
  • クリア後の収集要素
    • 1周目をクリアするとチャプターから好きな面をプレイできるようになる。
    • ステージの各所に隠されているすべての和製人形を破壊したり、ノームをすべてハグすることで、隠しコスチュームが解放される。
  • DLC
    • シックスと同様モウに囚われた少年ランナウェイ・キッドの脱出を描く。本編で明かされなかった謎やモウに囚われた子供のその後がわかるとのこと。
    • 全3弾で、第1弾 「The Depths-深淵-」が2017年7月7日より配信中、第2弾「The Hideaway」 が同年11月、第3弾(サブタイトル不明)が2018年1月に配信予定とのこと。
    • 値段は各400円(税別)、まとめて買うと1000円(税別)とお手頃になっている。

評価点

  • 世界観と演出
    • 生々しく妙にリアルな描写もある中、冒険する舞台の大半が絵本に出てくるような不思議な世界になっている。グラフィックもきれい。
    • ステージは何もかもが大きめに作られているため、先に進むうえでの壁として立ちはだかったり、逆に安全地帯として機能したりするので、独自のスリルを味わえる。また子供目線に立ち返ってかつて見た悪夢を堪能できるかもしれない。
      • 小人になった感覚で現実にありそうな部屋を攻略するのは純粋に楽しい。
    • 台詞が一切ない(悲鳴や歓声といった声はある)ものの、登場人物がどういうことを考えているのかがジェスチャーやモーションによりわかりやすく表現されている。
    • また、ステージの背景や設置物からも、主人公たちが置かれている世界観に関して想像を掻き立てられるようになっている。
      • このため、世界観を考察するために何度も周回プレイする人も多い。
    • BGMの主張を控えめにして、雰囲気やシナリオ展開を演出するように作られているのも好評。
    • 敵キャラはいずれも人間をモチーフにしているデザインだが、皮膚がたるみきった外見や粗暴な動向から、不気味な存在としてホラー演出の強化になっている。
  • 程よい試行錯誤感
    • ステージを先に進むための仕掛けを解除する、敵の目をかいくぐるにはある程度頭を使う必要がある。かといって理不尽な謎解きや精密な操作を要求することも少ない。
      • 暗い所を照らしてわかることや、高い天井を見上げることでわかる謎もある。
    • 敵のAIもなかなか周到に作られており、機械的でワンパターンな動きは少ない。寸手で捕まえられそうだったが見失った等の場合だとすぐには諦めずその場を探し続ける。
    • 目が見えない敵が時折大きな音に対して耳をふさぐ等、敵キャラの機微動向にも先に進むためのヒントが隠されている場合も。

賛否両論点

  • ゲストについて
    • ゲストはモウでもてなされにやってくる人間のような生物。主人公はかなりのごちそうらしく見つけると一目散に這ってきて食べようとする(さすがに流血するグロ描写にはならないが)。
    • 食べ物も汚く食い散らかす。何よりもその不気味な外見と生態が、世界観を作り上げるのに一役買っているのだが、人によっては受け入れられないかもしれない。
  • 和風なステージ
    • 前半から中盤は洋風であるが終盤、唐突に和風のステージが出てくる。世界観の不統一や和風と洋風の混同が好きでないプレイヤーはやや萎えるかもしれない。公式サイトの画像やPVからは想像しにくいのも難点。
    • もっとも、意外性があって面白いという意見もある。また、日本企業のバンナムが関わっていることもあってか、洋ゲーにありがちなエセ和風ではなくちゃんとした和風であることは評価できる。

問題点

  • ロードが若干長め
    • 頻繁に死ぬゲームデザインの割にリロードが8秒程度と若干長い。
  • ゲストの外見のバリエーションに乏しい
    • 作中では少なくとも数十人とたくさんのゲストが登場するが、バリエーションは、ハゲの目が細い男性、ハゲの鷲鼻の男性、婦人、髪の毛のある男性、仮面をつけた男性だけと少ない。
    • いずれも逐一グラフィックの用意は大変だったのだろうが、さっき出会ったゲストと同じタイプのゲストに別の場所で再会なんてケースも多いので、もう少し種類があってもよかったような気もする。
  • ボリュームの薄さ
    • チャプターは5つで敵の種類も少ないので一周にかかる時間は3~5時間程度。慣れれば1時間程度でクリアできてしまう。
    • もっとも値段相応とも言える。また、手軽に周回できることから早解きもそこそこ流行った。

総評

無力な子供と異形の敵キャラクターを始め、無音と不安になるBGMで緩急つけられたサウンド面や現実にあるもので構成されたステージなど絶妙に組み合わさっており、不気味な雰囲気を存分に楽しめる作りとなっている。
難易度も何度かリトライすれば誰でもクリアできるレベルであり、試行錯誤する楽しみがある。
ボリュームこそ少ないものの周回プレイが気軽にできることや値段が2000円ちょっととかなりお手頃であることからそこまで気にはならないだろう。 また、世界観やキャラクターたちに謎が多く、想像力を掻き立てられることから、考察好きの人にもおすすめできる。


余談

  • 漫画版
    • シックスがモウに来るまでの経緯や他の生存者とその過去が明らかになる。ただし、日本語版は存在しない。