ASSASSIN'S CREED REVELATIONS

【あさしん くりーど りべれーしょん】

ジャンル アクションアドベンチャー



対応機種 プレイステーション3
Xbox 360
Microsoft Windows
発売元 ユービーアイソフト
開発元 ユービーアイソフト モントリオール・スタジオ
発売日 2011年12月1日
定価 7,770円(税込)
廉価版 スペシャルエディション:2013年4月18日/3,990円
レーティング CERO:Z(18才以上のみ対象)
判定 良作
ポイント 舞台はコンスタンティノープルへ
エツィオの冒険最終章
交錯する2人のアサシンの物語
その一方でややマンネリも
ASSASSIN'S CREEDシリーズ


概要

ASSASSIN'S CREED II』『ASSASSIN'S CREED BROTHERHOOD』に続くエツィオサーガの最終章にあたる作品。
舞台はイタリアからオスマン帝国のコンスタンティノープルへ移る。
途中でシリーズ第1作の主人公だったアルタイルの物語も描かれ、エツィオの物語と交錯する。

タイトルの「REVELATIONS」とは、「隠された事実を明らかにする」といった意味があり、「啓示」という意味もある。
次回作は時代や主人公を一新し、ナンバリングも新たにした『ASSASSIN'S CREED III』となり、本作はいわばその橋渡し的な作品ともなっている。


ストーリー

前作『BH』での衝撃的なEDの直後、デズモンドはどこともつかない謎の空間で目を覚ました。そこにある男が現れ、ここは「アニムスの島」と呼ばれる空間であると語る。彼こそは、これまでデズモンドにメッセージを残していた、「被験体16号」ことクレイ・カズマレクその人だった。彼によれば、現在のデズモンドの精神は流入現象により崩壊寸前であり、助かるには記憶を最後まで読み解き「接点」を見つける必要があるという。デズモンドは再びエツィオの記憶を追体験することになる。

数々の激闘の後、イタリアのアサシン大導師となっていたエツィオ・アウディトーレ。彼は自身の最後の任務として、かつて父ジョヴァンニが存在を知り調べていた、マシャフ砦にあるという「書物庫」の探索へ向かっていた。そこには伝説のアサシン大導師・アルタイルが残したという究極の英知が収められているという。しかしやっと砦に着いた彼を待ち受けていたのはテンプル騎士団だった。騎士団もまた「書物庫」の存在を知り、英知を奪おうと企てていたのだ。何とか切り抜け書物庫に辿り着くも、そこには鍵がかかっており、鍵の一部は既に騎士団に渡っていた。エツィオは鍵を渡さぬため騎士団を追って、オスマン帝国のコンスタンティノープルへ向かう。

そこで現地のアサシンや出会った女性ソフィア、若き日のスレイマン1世と協力しながら、次期スルタンの後継争いにも巻き込まれつつ鍵の行方を探っていく。その中で「伝説のアサシン」アルタイルの記憶を追体験することになる。


特徴

  • 基本的には前作までのシステムを継承し、フル・シンクロに弟子システムやキルストリーク、物件の購入に銀行での引き出し、トンネルでの高速移動などは、ほぼそのまま引き継がれている。オンラインプレイも存在する。

前作からの追加、変更点

  • 操作の変更
    • 武器が「メイン武器」と「サブ武器」に分けられ、□ボタンがメイン、△ボタンがサブに振り分けられている。それに伴いタカの眼はL3ボタンに移された(PS3の場合)。
      • 傾向としてメインは近接や直接ダメージを与えるもの、サブは遠距離や特殊効果のあるものとなっている*1
  • 新たな武器、フックブレード
    • これまでの「アサシンブレード」に相当するがフックが取り付けられており、それを使った様々なアクションが行える。
      • 飛びつき時のリーチを伸ばしたり、二段ジャンプが容易になったほか、コーナーヘルパー*2を使った大ジャンプができる。
      • 屋根に張られたロープ*3を使って高速で滑走することができ、そこからエアアサシンも行える。
      • ダッシュ時に前方の敵に乗り上げ、投げ飛ばす「フックアンドスロー」、そのまま駆け抜ける「フックアンドスルー」などもできる。
  • 進化したタカの眼
    • これまでの、敵味方や隠れ場所を瞬時に判別するといった能力に加え、敵の巡回経路なども見えるようになった。
    • いくつかの荷物や群衆の中から、目的の荷物や人物を探り当てる能力も付いた。
  • ボムクラフト
    • 特定の場所で爆弾の製造ができるようになった。
      • 爆弾は大別して、直接攻撃する「殺傷」、妨害する「支援*4」、誘き出す「陽動」の3種があり、それぞれ別のサブ武器として扱われる。
      • 爆弾の構造には、爆発の仕方に関わる「ケース」、効果範囲に関わる「火薬」、効果の違いを生み出す「特殊アイテム」の3つの要素があり、それらの組み合わせで様々な爆弾が作れる。
    • 各地に封印された井戸があり、その蓋を吹き飛ばして開放できる。街中にはオスマン帝国の兵士の他に、今は無きビザンツ帝国の名をかたる者たちもおり、両者は対立関係にあり爆弾を投げ込むと争いを誘発できる。
  • アサシンのアジト
    • 各地のテンプル騎士団のアジトに侵入し、隊長を倒し塔で狼煙を上げることで、アジトを奪い取りアサシンのアジトとして利用できる。
      • アジトには弟子の誰かを担当させることができ、レベルが上がると独自のミッションが発生したりする。
      • テンプル騎士団の注目度*5というものがあるのだが、これが最大になるとアジトが襲撃され、そこに駆けつけると「アジト防衛戦」が発生する。これは、向かってくる兵士を道の両側の建物の上に配置した味方で迎撃するという、リアルタイムストラテジーのようなシステムになっている。負ければ当然アジトを奪われてしまう。
      • アジトを担当するアサシンのレベルが一定以上になると、そのアジトは襲撃されなくなる。
  • 地中海防衛
    • 前作のコントラクトにあたる。弟子を地中海沿岸の11の都市に派遣し、テンプル騎士団と支配権を奪い合うというもの。
      • コントラクトはほぼ弟子を育てる為だけのコンテンツだったが、地中海防衛では支配権争奪戦の要素が加わるなど内容が強化された。
      • コントラクト同様、派遣された弟子は一時的に使用できなくなり、リアル時間経過で任務を完了し帰還する。
      • マルチプレイで条件を満たすと対象地域が1つ増えるが、現在では困難。
    • 最初は全ての都市がテンプル騎士団に占領されており、任務をこなすことで支配率を下げて街を奪還するのが目的。
    • 街を奪還しアサシン支配となると、今度は任務をこなすことで支配率を維持するのが目的となる。支配率は時間経過で低下する。
      • アサシン支配となった街からは一定時間ごとにお金と素材を獲得できる。復興任務をこなすことで報酬を増やすことが可能。
      • アサシン支配の街には弟子を最大4人まで滞在させることができ、1人は拠点管理者、他の3人にはその街の任務を任せることが出来る。
      • 街に弟子を滞在させると弟子スロットが空くので新たに弟子を勧誘する必要がある。
    • 最終的に12+44人で56人もの弟子を使役可能。
    • 一部の任務には僅かなテキストのみではあるがストーリーがあり、各国の現状を窺い知ることが出来る。
    • 爆弾の素材をショップで買えるようになる任務もある。
  • 追憶の旅
    • アニムスの島から本編以外に行ける独自のゲーム。本編とは異なる主観視点で、任意に様々なブロックを空間に配置し、それに乗って移動していくという、3Dアクションパズルとでもいったものとなっている。
      • 途中で様々な声が聞こえてくるが、これはデズモンドの1作目以前の物語を追体験するといったものになっており、作中では明かされなかった真実も明らかになったりする。
    • 同様のシステムのDLC「失われた記憶」も配信されている。こちらは被験体16号の記憶の追体験。

評価点

  • 順当な進化
    • システムは順当に進化したと言ってよく、より多彩な行動がとれるようになった。
      • 特にロープを滑走しながらのエアアサシンはかなりの爽快感がある。
  • 正に最強のアサシン
    • 本作のエツィオは50を超え、当時としては老人と言ってもいいが、衰えるどころか進化したタカの眼にフックブレードや爆弾も加わり、文字通り最強と言っていい強さになっている。
    • 年相応の渋さや貫禄もついているが、持ち前の茶目っ気も失われていない。吟遊詩人に変装して潜入する場面では、これまで散々邪魔された相手に自身が扮するというのも皮肉だが、エツィオ自身は結構ノリノリで歌や演奏を披露している。歌の内容もこれまでのエツィオの冒険を基にしており、前2作をプレイしているとより面白い。
  • ロケーション
    • 今作の舞台は、これまでのイタリアでなくオスマン帝国のコンスタンティノープルであり、異なる文化の雰囲気に溢れている。アヤソフィアなどの現存する壮麗な建造物が立ち並び、それらによじ登ったりして移動できる。
  • 2人のアサシンの物語
    • 1作目で数ヶ月程度の活躍しか描かれず*6、『II』の写本などで断片的に語られるのみだったアルタイルのその後が語られる。
      • これも大きく間のあいた断片的なものだが、アルタイルの波乱に満ちた人生を追体験できる*7
    • それらがエツィオの物語と交錯し、集約されるラストの展開は、シリーズを通してプレイしてきた者にとっては、何とも言えない感慨がある。

賛否両論点

  • これまでもあったもの
    • 前作と変わらず、弟子は便利だが強すぎる感もある。
      • ただ実質いつでもどこでも弟子を呼び放題だった前作と異なり、弟子を使用できないミッションや、カッパドキア編などはシークエンス丸々弟子を使えない等ある程度の制限も加えられている。
    • フル・シンクロもやり込み要素とはいえ、自由度を自ら奪っているように感じられる。
  • 操作変更に関して
    • 今作の大きな変化として、武器のメインとサブの振り分けがある。
      • これ自体は悪いわけではなく、むしろ即座に武器を使い分けられるなど便利であり、タカの眼のボタン変更もさほど不便ではない。
      • 問題になるのは前作までを続けてプレイしている場合で、タカの眼を使おうとしてうっかりサブ武器を使ってしまい、見つかるなど失敗する要因になる。有名シリーズだけに1作目から全部プレイしようとする人もいるはずで、その場合混乱は避けられない。
  • 爆弾の使い勝手
    • 爆弾は様々なものが作れ、戦闘やミッションに活かすことができる。だが、あくまで「上手く使いこなせれば」である。
      • フル・シンクロなどを無視すれば無理に使う必要は無く、使用を強制しないのは良心的とも言える。使用時には反射も含めた軌道や効果範囲が表示され、各爆弾の制作前にはチュートリアル的なミッションがあるなど、かなり親切ではある。
      • 様々な効果はあれど、結局のところ殺傷は攻撃、支援は足止め、陽動は誘き寄せに集約され、個々の爆弾に具体的にどういう違いがあり、どう使い分ければいいのかは、実際に使って確かめてみるしかない。だが、「どうせだから」と使ってみても慣れないために上手く活用できず、かえって隙をさらしたりしてしまいやすい。
      • 爆弾は3種それぞれ4つまで持ち歩けるが、システム上全て同じケースに火薬、アイテムを組み合わせたものになり、ミッション中に使い分けるといった事はできない。中にはかなり用途が限られる組み合わせもあるが、ミッション用に作ったまま忘れ、いざ使おうとすると使いたい爆弾が無い、といった事も起こしかねない。
      • 逆に完璧に使いこなせるようになると、それはそれで便利すぎるようになる。
  • ストーリー面
    • エツィオは『II』では家族を奪った陰謀の黒幕を追い、アサシンとしての成長が描かれた。『BH』では、やはり仲間を奪った者達への復讐と、彼らに対抗するための組織を作り上げるリーダーとしての姿が描かれた。一方の本作では、エツィオはあくまで自身の目的のために行動し、前2作に登場した者もいない*8。目的地にテンプル騎士団もいたため戦いになったというもので、スルタンの後継争いもその過程で巻き込まれたようなものである。アルタイルの物語もあくまで断片的なもので、無理があるとか不自然とも言えないが、とってつけた感も否めない。
    • ストーリーの内容や、「接点」を見つけるといった話もやや分かりにくい部分がある。
  • 現代編の存在
    • 本作ではストーリー上、現代編と言えるものが無い。強いて言えばアニムスの島がそれだが、16号や追憶の旅に行ける場所以外にこれと言ったものも無く、ショーンやレベッカの声が聞こえてくるだけである。
      • もっとも、これまでも記憶編がメインで、現代編は申し訳程度しかなかったので特に問題でもないが。
  • DLC「失われた記憶」の難易度
    • 難易度が非常に高く、特に終盤の「三途の川」は極悪。トロフィーを狙う場合、完全ノーミスで通過しなければならない。
      • その名の通り川をイメージしたと思われる、眼下が奈落もしくは接触即死ブロックが敷き詰められた巨大な「河」を渡り対岸を目指す地帯。初期配置の足場が僅かしかないうえ、足場ブロックを流す風が吹き荒れる。更には足場ブロックを消去する壁と触れると即死のレーザーの網がうごめき、複合的な先読みと機敏な動作、空中での足場作成といったテクニックが要求される。
    • テレビ画面との相性によっては最終ステージの最終フロアへの道が光にかき消され映らない。テレビによっては明るさをどう設定しても視認できない。
    • 普通に最終ステージをクリアしても1ステージ目にループするだけで、クリア条件がほぼノーヒント。しかも最低でも1ループしなければならない。

問題点

  • これまでもあったもの
    • 戦闘面
      • 相変わらずカウンターが強く、キルストリークでさらに一方的に敵を倒せてしまう。薬を使ってのゴリ押しも可能で戦闘に緊張感が少ない。
      • 一方で新登場の敵「イェニチェリ」は、カウンターキルやキルストリークといった攻撃手段を軽減・はじくなどかなりの強敵。
      • それ自体は良いが、後半はそんな強敵がワラワラ襲いかかるシーンもあり、爆弾や弟子呼びをフル活用して計画的に動かないと窮地を脱せない場面もある。
    • トンネルでの移動も、やはり入口同士なので不便な点もあり、地名と場所を頭に入れておかないと使いこなせない。
    • 30分を越える長大なスタッフロールを飛ばせない。幸い最後まで観てもゲーム画面に戻されるだけで何も無い。
  • ごまかし切れないマンネリ感
    • 順当に進化させ、新要素も加わっているとは言えあくまで『II』の発展系であり、どこか見飽きたような部分も多い。
      • 金で雇う者たちの「娼婦」が本作では「ロマ*9」に替わっているが、雇った際の効果自体は娼婦と特に変わらない。
    • 大きく変えたら変えたで問題視されるであろうから難しいところだが、前作までやったプレイヤーには「またこれか」という点も少なくはない。
  • 面倒になった点
    • 全体的に敵からの警戒度の上昇スピードが早くなっている。前作までの感覚だとすぐに発見状態となるため、不用意な行動に注意。
    • 左上の「悪評ゲージ」の最大ペナルティが、敵からの常に警戒状態に加えて、更に悪評がのぼるとアサシンの拠点がテンプル騎士団に発覚して襲撃を受けるというものがある。襲撃状態になると「拠点防衛戦」が発生する他、防衛戦に負けたりそのまま放置したりすると拠点を騎士団に奪われ、また拠点奪還の必要が出てくる。
    • 本作の復興要素は、何故か店を再建させる度に悪評ゲージが上昇する。しかも1軒につき20%という高上昇。街中で犯罪行為を見られるより上昇率が高いのはいかがなものか…。
    • 上記の要素で悪評ゲージの上昇を抑えたいところだが、本作のゲージを下げる方法に前作までの「手配書を破る」方法が削除されてしまった。役人の出現率も減ってしまった為、実質的には先触れへの賄賂くらいしか実用的ではない。
  • 防衛戦関連
    • 本作の新要素の一つと言えるが、正直あまり評判が良くない。
      • 本編とかなり内容が違うため戸惑いやすい、発生原因や終了時に注目度が0になるなどから、何度もプレイして練習することもできず、わざと起こすのも結構面倒臭い。
      • 基本的には道路をバリケードで塞ぎ、そこを屋根の上の弓や銃で攻撃、集団を狙って大砲を撃つといったもので、基本ほぼ同じである。タワーディフェンスのように地形や敵の種類で複雑に戦術が変化するといった事も無い。まあ、ありすぎても文句が出たであろうが。
      • 難易度もいやに高い。序盤で強制的にプレイするが、そこはチュートリアル的なもので適当にやってもまあクリアでき、その後いざ本番となって全然勝てず、愕然とした人も多いのではないだろうか。
      • 途中までは結構楽なのだが、問題は最後に登場する攻城兵器である。それまで余裕を持って防いでいても、攻城兵器が登場したら一気にバリケードを破られて攻め込まれ、必死に抵抗するも結局負けるという展開になりやすく、理不尽な感が否めない。
      • では負けたから問題があるかというとそうでもない。奪われたアジトの近くでリスタートするため、その足でアジトに侵入して隊長を倒し、速攻で奪い返すという冗談のような事が普通にできる。
  • 地中海防衛について
    • 支配率の低下速度がやや早く、堅実に維持するには15~30分おきに鳩小屋にアクセスし、絶え間なく弟子に任務を与え続ける必要がある。忙しすぎて本編に専念できない。
      • のんびり観光したり、ミッションのリトライを繰り返したり、鳩小屋にアクセスできないDNAシークエンス7(7章)で時間をかけすぎると、物凄い勢いで支配率が下がってしまう。
    • 常駐させた弟子も自動的に何かをしてくれるわけではないので、結局手動で小まめに全支配地をチェックし任務を与える必要がある。当然、支配地や弟子が増えていくと作業量も増える。
    • 手元の弟子を支配地に常駐させるたびに欠員を補充しなければならないので、勧誘と育成に手間がかかる。
    • 支配地が増えるにつれフリーズやエラーが頻発するようになる。
      • 原因は任務の進行度管理がメモリーを圧迫すること。任務は時間経過で進行するため、一度に多くの任務を発行するとそれだけメモリーを圧迫することになる。全拠点で弟子の一人も休ませないように任務を発行すると、街を歩いてるだけでフリーズするようになる。弟子が帰還しても鳩小屋にアクセスするまで任務終了にならないのでメモリーを圧迫し続ける。
      • 一度起こるとメモリーに余裕が出来るまで繰り返し起こるため、ゲームを再起動したら再度落ちる前に急いで店を調べるなどの行動でオートセーブさせ少しでも時間を経過させたり、鳩小屋にアクセスして報告ログを消化するなどの作業が必要。
      • PS4「エツィオコレクション」版でもこの問題は改善されていない。
    • 幸い、やり込まなくても金銭面と素材調達がやや厳しいもののクリアは可能であり、お金をある程度稼いでトロフィーを取ってしまえば無理して維持する必要もなくなる。

総評

進化したシステムに、エツィオとアルタイルという二大アサシンの競演、そして次回作にして、現代編でも一応の完結を迎える『III』へ繋げる流れなど、シリーズファンにはうれしい内容に溢れた作品。

一方マンネリ感も否めず、新要素もいまいちな点もある。そのためか『III』ではシステムの大幅な変化があり、本作の要素で引き継がれたのは武器のメインとサブの振り分けぐらいとなった*10。そういう意味でも本作は一つの転換点であったと言える。


余談

  • これまではタイトル画面で放置すると、本編とは違うが作品の雰囲気を伝える独自のムービーが流れていた。しかし本作ではそれがなくなり、ムービーはあるがそれは本編の冒頭に流れるものと同じものとなっている。
  • ゲームとしてのエツィオの物語は本作までだが、本当の最終章としてCGアニメの『アサシン クリード エンバース』がある。この中では、アサシンを引退したエツィオの家族との穏やかな日々が描かれるが、明から訪れたアサシン「シャオ・ユン」との出会いから新たな事件が起こる。この作品の後のシャオ・ユンの物語は、『ASSASSIN'S CREED CHRONICLES: CHINA』において語られる。
  • 『III』と同時発売された携帯機用の『ASSASSIN'S CREED III LADY LIBERTY』は、原題が『Assassin's Creed III: Liberation』という。日本語では「L」と「R」の区別をしないため、原題のままでは本作と区別できなくなってしまうための変更ではないかと思われる。
  • 『ASSASSIN'S CREED EZIO COLLECTION』では本編とともに『エンバース』も収録されている。

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最終更新:2022年06月13日 19:08

*1 クロスボウは遠距離だがメインになっており、同じ毒を使うものでもブレードとダートでメインとサブに分かれている。

*2 屋根の隅にぶら下がっている物体。これまではフリーラン時に90度向きを変えるのみに使われた。

*3 上を歩けるものとは別に、高い位置に斜めに張られたもの。

*4 前作まであった「煙幕」は、今作では支援爆弾の一種となっている。

*5 前作までの「悪い噂」に似ているが、乱暴な振る舞いや犯罪行為以外に物件の購入でも大きく上昇する。

*6 携帯機の『ASSASSIN'S CREED BLOODLINES』もあるが、これはパラレルとも言えるものである。

*7 ここでの操作は本作に準じたものになっており、1作目ではできなかった行動もできる。また、展開や年代で身体能力や使える武器なども変化する。

*8 手紙を書く中で妹のクラウディアの名が出るくらい。もっとも、舞台が大きく違うため仕方ない面もあるが。

*9 ヨーロッパで定住せず移動生活を行う者たちの呼称。かつてはエジプトから来たという誤解から生まれた「ジプシー」という呼び方でよく知られ、作中でも触れられている。

*10 次回作からはサブ武器は「道具」といった扱いになるが。