ファイアーエムブレム Echoes もうひとりの英雄王

【ふぁいあーえむぶれむ えこーず もうひとりのえいゆうおう】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 ニンテンドー3DS
発売元 任天堂
開発元 インテリジェントシステムズ
発売日 2017年4月20日
定価 4,980円(税別)
プレイ人数 1人
セーブデータ 3個
レーティング CERO:B(12歳以上対象)
判定 良作
ポイント 『外伝』を徹底的にリメイク
原作らしさを残しつつ、遊び易く調整された
キャラクターの設定改変は賛否両論
ユニット同士の格差は健在
ファイアーエムブレムシリーズ


概要

シミュレーションRPGの老舗である『ファイアーエムブレムシリーズ』の第15弾*1
完全新作ではなく、第二弾である『外伝』のリメイクである。

第一弾の『暗黒竜と光の剣』および第三弾の『紋章の謎』は人気が高く、DSでもリメイクされた為に2017年現在でも気軽に触れる事が出来ていた。
それに対し『外伝』は異端なシステムの数々もあって、シリーズの中でも影が薄い存在だった。
しかしながらワールドマップやダブル主人公に加え、無限に育成できる要素など、後のシリーズに残した影響も大きいため、リメイクが渇望されていた作品でもある。

本作は『外伝』の独自のシステムを踏襲しつつ現代風にリメイクしたものである。


システム

UIなどは『覚醒』を踏襲したものとなるが、基本となるルールは『外伝』のシステムを踏襲している。

オリジナルを踏襲した要素

  • 近年のリメイクに存在していた『3すくみ(剣>斧>槍>剣)』の要素は無し。斧は敵専用装備となっている。
  • 魔法も原作と同様にHPを消費して使用する形となっている。また地形効果を無視し、技による命中率の上昇補正がない。
  • 装備は「武器・アイテム関係なく一人一種類」のみ。また武器の使用回数も存在せず、弓は一部の長射程のものを除き接近していても攻撃可能。
    • アルム軍、セリカ軍間のアイテムの受け渡しは原作同様に旅の商人に依頼して渡す形となる。一度依頼した商人は復活しないのでよく考えて使う事*2
  • クラスチェンジは一定のレベルまで到達した後に、「ミラのしもべ」に祈りをささげる事で行える。
    • クラスチェンジ後の能力は原作と同様、クラスの基本値を下回っていれば補正される形となっている。なので極端に速さが低い村人キャラを傭兵にして底上げするなど、低レベルのクラスチェンジにも意味がある。
  • 攻速が1でも上回れば再攻撃 可能。そのため原作と同様に再攻撃が起こりやすい。
  • 理不尽な魔女ワープ、HPを強制的に1にするメデューサ、味方全体に大ダメージを与えてくるメガクェイクも健在。
    • とはいえ、魔女ワープは味方の一番端から現れて攻撃するというAIである為、原作ほどの理不尽感はなく、布陣次第で容易に対処可能となっている。UIの進化でイリュージョンが使いやすくなった*3ので囮を立てることも可能。
    • メガクェイクも発動直前のプレイヤーフェイズでエフェクトが発生するため、対策が取りやすくなっている。
  • 修正が予想されたバランスブレイカー要素「村人ループ*4」は仕様として残された。

オリジナルから緩和、変更された要素

  • 黒魔法は「防御側の魔法回避率を攻撃側の技と運で相殺する」という仕様になった。
    • これによりセリカ編の難易度が緩和された。
  • また、魔法自体の性能もほとんどが微修正されている。
    • 「リザイア」は命中率が50%から60%に上昇し、必殺が出るようになった。
    • オリジナルでは極めて扱いにくかった「アロー」は射程3に延長、支援や賢者のスキルによる命中補強も相まって大幅に使いやすくなっている。
  • 逆に弱体化された魔法もあるが、前述の通りに敵の回避率が影響しないので使い易さは向上している。
    • 具体的には「エンジェル」や「エクスカリバー」は攻撃力や命中率が少し減っており、「ライナロック」は攻撃力が低下してマイルド化されている。
  • 上記の通りに味方側が優位に立てるように魔法回避率の仕様が変わったためか、敵の魔法も「スライム」と「デス」が射程3に延長、高レベルの魔女が「サンダー」を持つ等一部強化されている。
  • 白魔法は『紋章の謎』以降と同様、使用時に経験値が入るようになった。
    • 上記のリザイア上方修正と合わせてシスターを育てやすくなっている。
  • 魔法の種類が複数追加されている(レスキュー、アゲインなど)。
  • また、ワープやリブローといった長射程の白魔法の範囲が魔力(力)に応じて変動するようになった。
    • 「ディル」は範囲が狭まったことに加え、命中率の低下、「上級魔物」の特性を持つ魔物には効かない等大幅に弱体化した。
  • 戦闘終了時にボーナス経験値が得られるのは原作と同じだが、活躍に応じた経験値が得られるようになり、獲得後の経験値量が一覧で表示される為、わかりやすくなった。
  • ステータス名の整理
    • 「こうげきりょく」「ちから」「まりょく」の3種類に分けて表示されていた攻撃力は「攻撃の強さ」に統一。原作の時点で表記がバラバラなだけで、元から一つのステータスである。
    • 運や魔防が久々に「運の良さ」「魔法防御」表記となる。一方ですばやさは「速さ」、しゅびりょくは「守備」と近年と同じ。
    • 見栄えの関係からステータス画面ではATK等の3文字の英字で表記される。
  • 成長率が見直され*5、極端に使い辛いキャラは減った。また、極めて低確率だが、キャラによっては成長によって魔防が上がる事もある。
    • とはいえ、近年の作品に比べると低めであり、原作の成長傾向を引き継いでいる事も多い*6。特にループ可能な村人や傭兵*7はレベルが上がっても1~2個しかパラメーターが伸びない事がよくある。
    • さらにはデフォルトで村人ループが出来るキャラは魔防の成長率が0で固定されているので、村人ループを行っても敵の魔法の脅威はそのままである*8
    • 原作と違い、クラス毎にも成長率の補正(クラス成長率)がかかるが、近年の作品のクラス成長率と比べるとプラス補正は一部を除いて基本5%と微調整なものに、DEFでは一部のクラスを除いて全体的にマイナス補正*9が掛かり成長率の補正がかなりマイルドにされている。
  • スキルの実装。とはいえ元々外伝のクラスに存在していた特殊能力*10を明示化したものがほとんど。
    • 一部バランス調整も行われているが、原作のイメージを大きく損なうものではない。
      • ファルコンナイトは原作の魔物特効が強すぎた為、魔物に対し力+10で攻撃する「退魔」の効果に丸められた。また、魔戦士の魔防の上昇値は「+15」から「+5」と減少した代わりに魔法のダメージを半減する「破邪」が追加されているので相変わらず魔法には強い。
      • 賢者に追加された「練磨」は魔法命中+10と地形補正を受けなくなった本作ではなかなか強力な効果で、剣を使える神官と差別化が図られている。また、聖女には前述した隣接ユニットの自動回復の他に、ダメージ地形を遮断する「浄化」も追加。地味ながら有用なこれらのスキルは全体的に好意的に受け止められている。
      • 独自だった弓の射程システムが変わり「基本装備の弓」が射程1~2(旧作は1~3、ボウナイトは1~5)、アイテムとしての弓は射程1~3(旧作は1~5)に減らされ、代わりに弓兵は「射程+1(アーチャー)」、「射程+2(スナイパー・ボウナイト)」のスキルを持つようにされた*11
  • 従来の「輸送隊」システムに相当する「道具袋」システムが追加され、戦闘中でも主人公と隣接すれば預けたアイテムの交換が可能になった。
    • 出撃していないユニットの装備アイテムも交換できる。
  • 戦闘中のアイテムの交換時に行動終了しなくなった。同一ターンで1つのアイテムを複数のユニットで使いまわす事も可能。
  • 天使の指輪*12、速さの指輪*13などのバランスブレイカーとなっていたアイテムは、いずれも効果が抑えられている。
  • 旧作では敵からのアイテムドロップ数に制限があったが撤廃された、また装備品の入手方法も多くなっている。
  • 女魔道士のクラスチェンジ条件がLV20からLV14以上へと緩和された。
  • 戦闘開始前にユニット出撃の選択が可能になった。
    • 旧作ではダンジョンを除いて全ユニットが強制出撃だった為、魔女対策に予め魔防が低いユニットを出さない、といった事も可能。
    • ただし遭遇戦で敵から攻め込まれた場合は強制出撃になる。
  • リメイクではお馴染みとなったHPが0になってもキャラクターが死亡しない「カジュアルモード」も搭載している。
    • 一方で『if』にあった「フェニックスモード」は存在しない。
  • アルム編で加入させなかった仲間をセリカ軍に加える事や、キャラを死亡させて生き返らせる事でもう一方の軍に移籍させるといったテクニックは使えなくなっている。
    • ただし、一部のキャラはセリカ軍に加える事が可能。また、仲間にならないが専用の会話イベントは存在するといった隠し要素がある。
  • 旧作ではランダムに出現していた「たいきゃく」コマンドは3ターン目から使用できる「撤退」となった。どんな絶望的な状況からも無傷で撤退できるという強力なコマンドなので、勝ち目のない戦いでも3ターンまで耐える事で活路が開けるようになった。

オリジナルから追加された要素

  • アルム、セリカ軍にそれぞれ新規キャラが登場、いずれも既存の仲間と被らない兵種であり、戦略の幅を高めてくれる。
    • 女性の『村人』である「エフィ」は素の成長率は40%前後とバランス型でありどの兵種にクラスチェンジさせるかを選ぶ楽しさがある。
      • シスターにすれば「リブロ―」や「レスキュー」など序盤から遠距離回復・支援要員で活躍することができ、最終的にはエンジェルも覚えて攻撃役にもなれる。魔道士だと早くから「エンジェル」を覚える他、終盤は魔法と直接攻撃を両立させられる。ペガサスナイトは弓特効を受ける機会が減ったため単純に地形無視の展開力が強力。ソシアルナイトはPナイトより機動力は劣るが、他のクラスに比べCC回数が多いため育成後の能力値は圧倒的に有利。どのクラスにも選ぶ価値がある。
  • 支援効果の追加。支援会話は『新・暗黒竜』と同様に各キャラにつき1~2キャラと少な目だが、会話がないキャラ同士でも支援が発生している事があり、誰と支援が発生しているかは攻撃時に確認する事が可能。
  • 武器の錬成要素の追加。これに伴い錬成料金として「銀貨」と「金貨」が追加された。
    • 手持ちの武器を一定のお金と引き換えに性能を上昇させたり、別の武器へと進化させる事が可能に。進化させないと手に入らない武器も多数追加されている。
  • 疲労システムの追加。ダンジョン内で戦闘を続けていると「疲労」が溜まって、戦闘終了後に「疲労状態」になる事がある。
    • 同じような名前のシステムが『トラキア776』にも採用されていたが、あちらとは異なり、出撃は出来るが最大HPが半分程度(キャラによって比率は異なる)になるというもの。
      • フィールドのエンカウントならば問題はないが、ダンジョン内でエンカウントを続けていると疲労がたまってロストしやすくなる為、稼ぐには一定の工夫が必要となった。
    • 傷薬などの概念はなく、ダンジョンや町などに落ちている「食品」を使う事で疲労度が回復し、戦闘中であれば同時にHPも回復できる。食品を食べる以外には、ミラのしもべにアイテムを捧げるか、ワールドマップに戻る事でしか疲労を回復する手段はない。
      • また、キャラごとに好き嫌いが存在し、好きな食材であればグレードが低くとも疲労の回復値が大きいが、嫌いな食品の場合は逆となる。アイテムを使用した際のボイスで判別可能。
      • 嫌いな食べ物でもわずかに疲労が回復する為、無意味ではない。実際のステータス変動が起きるかどうかは疲労状態にあるか否かで判定される為、何か食べてギリギリ疲労ではない状態に持っていければ一戦闘だけならフルで戦う事が出来る。
  • ダンジョンは原作とは違い、3Dグラフィックで表現されていて自由に動き回れる。この際に攻撃を繰り出す事が可能で、ツボや箱を壊したり、敵シンボルに攻撃を当てると少しダメージを与えた状態で戦闘に入れる。逆に、敵に背後から接触されると敵フェイズから戦闘が開始する。
    • シンボルエンカウントとなったため、敵キャラの種類は概ね予想が可能。また、複数の敵シンボルが近くにいる状態で戦闘に入ると、戦闘開始時に増援として登場してくる。
    • ダンジョンではキャラ毎に撤退させる事が出来るようになった。ダンジョンを出るまでそのキャラを使用できなくなるが、足手まといのキャラや修行の際に不要になるキャラを撤退させる事など使い道は様々。また、アルム(セリカ)を撤退させると一気にダンジョンから脱出できるので道中がかなり楽になる。*14
  • 戦技の追加。武器、防具を一定回数使う事で練度が溜まると覚える事が出来、HPを消費する事で特殊な攻撃を行う事が出来る。
    • 使用できる戦技は現在装備している武器や防具で習得できるものだけだが、一部の武器は戦技が共通しており、対応する別武器に変えてもすぐ使用できる(覚えなおす必要は無い)。
  • シナリオの進行に応じて「ミラの歯車」というアイテムが手に入り、これを使うと戦闘中にターンを好きなだけ巻き戻してやり直すことができる。
    • タクティクスオウガ 運命の輪』の「C.H.A.R.I.O.T.」に近いアンドゥ機能だが、使用回数に制限がある。戦闘終了、またはダンジョンを出ると消費した回数は回復し、アイテム入手によって最大12回まで使用回数は増える。
      • この機能を使うことが、アチーブメント要素である勲章の取得条件の一つにもなっている。
    • これにより不慮の事故死や「魔女の突然ワープ+魔法ぶっぱなし」といった初見殺しで倒されてもやり直しやすくなった。ただしアルムorセリカがやられてしまった場合は、カジュアルモードであっても即ゲームオーバーとなるので、注意が必要。
    • また代わりに『覚醒』『if』のカジュアルモードにあったフリーセーブ(戦闘中セーブ)の機能は無くなっている。
    • やり直す事によってレベルアップ時の能力上昇値の吟味も可能で、「育ちが悪かったから巻き戻して高成長を引き当てるまで繰り返す」という用途にも使用できる。ただし上昇値の更新はマップやダンジョン突入時に行われるため、実際にやろうとすると(ダンジョンであれば)その都度入り直す必要があるので手間がかかる。
+ クリア後の要素につきネタバレ
  • クリア後には第6章としてアルム、セリカ軍が合流した状態でゲームが再開。『聖魔の光石』のようにエンドレスに戦うことが出来る。
    • 追加マップ・ダンジョンも存在。特定のキャラと縁のあるあの大陸に向かう事に…

評価点

  • 演出面、ストーリー面での大幅な強化。
    • 原作のストーリーを踏襲しているが、テキストや設定は大幅に変更、ないし肉付けされており大幅にボリュームが増した。
    • アルムとセリカの幼年期の描写が序章として追加された。このため、原作ではやや唐突だった展開も自然と受け入れられる形になった。
    • また、ところどころに落ちている「記憶の欠片」というアイテムを集める事で道中は語られないストーリーを見る事が出来る。
  • キャラクターの大幅な肉付けが行われ、原作とはほぼ完全に別物と言えるほどの刷新がされつつも多くが違和感なく作られている。
    • 原作では仲間になる時にしか台詞がないキャラクターが大半だったが、本作ではアルム編のクレーベやセリカ編のセーバーなど、物語の牽引役として出番が大いに増加したキャラクターもおり、仲間になった後もイベントに絡むなどで大きな存在感がある。
      • この変更により、一部のキャラはクラシックモードでもHP0時は死亡ではなく負傷撤退するという形になった。*15
    • 序盤のアルム編のグレイ・ロビン・クリフからしてほぼ別人と言える変更だが、原作経験者の多くがすんなり受け入れられるほど雰囲気に合った造詣。セリカ編の初期メンバーも同様で、原作では頼りないボーイ・しっかり者の印象のジェニーが逆の性格付けに変更されながらも好意的に評価されている。
      • 原作とあまり違いがないのは前述した牽引役のセーバーとクレーベの他はメイやリュート、年配のキャラクターぐらい。また、違いがないとは言っても大幅な肉付けはされており、全てのキャラクターが村の中や支援会話などで語られる背景や内面描写で個性が大きく増している。
  • キャラには声優による声が追加。今までのシリーズでは「ムービーだけフルボイスで普段の台詞は一言だけうなづく」といったパートボイスである事が多かったが、本作ではすべての台詞にボイスがあてられている。
    • 担当声優はアルム役の花江夏樹氏やセリカ役の東山奈央氏といった若手から、FEではすっかりお馴染みとなったセーバー役の子安武人氏*16、クレーベ役の神谷浩史氏、ルドルフ役の菅生隆之氏といったベテランまで幅広く、熱演でストーリーを盛り上げてくれる。
    • シナリオ上の会話から、支援会話、散り際の台詞も当然フルボイスであり、行動に応じて近くのキャラが合の手を入れてくれる(回復した方がいい、よくやった!等)、レベルアップ時に上昇したパラメータに応じたコメントを喋る(1つしか上がらないと…)等々、本作のキャラは非常によく喋る。
    • これに関連した余談だが、2014年にデビューした脇役で有名な男性声優の佐々木拓真氏が名前付きのキャラクターを演じるのはこのゲームが初となる。
      • ダッハ、マーラ、へステなどの敵将や、村で会話できるモブキャラの台詞もボイスがついているが、クエストを依頼をしてくるキャラなど一部声がない人物もいる為、完全フルボイスではない。しかしボイスとしては十分な量であるといえる。ただし、スタッフロールには公開されていない。おそらくこれらは開発スタッフがそのキャラクターの声を当てた模様。
    • アカネイアのキャラは『幻影異聞録♯FE』や『ファイアーエムブレム ヒーローズ』を踏襲している*17。また、カミジークもヒーローズないし、過去にドラマCDで出演していた井上和彦氏*18であるといった納得のチョイス。
    • 先に紹介された面々のほか、敵の新キャラであるベルクトは、鈴木達央氏の熱演により多大な人気を誇っている。
    • 原作に存在したナレーションも、外伝のCMでナレーションを務めた銀河万丈氏によるボイスで表現されており、初めて入るダンジョンではアルムないしセリカによる独白(これも原作に存在したナレーションに近いセリフ)で雰囲気を盛り上げてくれる。
  • アニメーションの追加
    • シナリオの要所ではアニメーションが入るがクオリティは高い。原作を知っていても予想のつかない場面が多いので、旧作プレイヤーでもワクワクしながら見る事が出来る。
  • 戦闘画面とUI
    • UIは覚醒以降のものである為、「ワンボタンで全敵の行動&攻撃範囲を表示」「敵ターンを完全にスキップ」など、便利になった機能は一通り揃っており、非常に快適。
    • 演出も「オン」「オフ」「自ターン」といった形で細かく設定できる他、演出オフの状態でも交戦直前に特定ボタンを押していると一時的に通常通りの演出に戻す事もできる。スキップも途中から可能であり、押すタイミングによってその戦闘だけスキップ、演出だけスキップといった風に使い分ける事ができ、配慮が行き届いている。
    • 交戦する場所によって戦闘の3D背景も細かく変わり、段差や地形などの描写など随所にこだわった作り込みが見られる。
  • オリジナルを尊重した部分の多さ
    • 『新・暗黒竜』ではオリジナルのデータを流用しつつも無理に3すくみなどの要素を入れた為に歪なバランスとなってしまい不評だった*19
      新・紋章の謎』はその追加実装された要素に合わせ、全体的にバランスを大幅改修したのに対し、 本作はあえてオリジナルに近いシステムを使い、適度なバランス調整と過剰にならない程度の追加要素を加えることで、原作プレイヤーの不興を買う事を抑えつつ、『覚醒』以降の快適なUIでプレイする事が出来るようになっている。
    • マイユニットやキャラの結婚といった要素も検討されたようだが、最終的にボツとなっている。原作や本作のデザインを見る限り、どちらも雰囲気を崩しかねないので、見送って正解だったと思われる。
    • オリジナルで印象的だった演出も継承しており、ラスボスの倒し方およびとどめを刺す際の演出や、とあるボスキャラがアルムに攻撃を仕掛けてこないといった点もしっかり再現している。
      • ジュダの倒し方のみ、変更が加えられているが、これは倒し方を知っている旧作プレイヤーに対するひっかけ、ないし歯ごたえを加える為のものとも考えられる。
  • 村人のクラスチェンジの改善
    • 旧作ではクラスチェンジ候補がランダムで、目当てのクラスの選択が出るまで何度もキャンセルする必要があったが、本作では任意のクラスを選べるようになった。また、その際に底上げされるパラメータも同時に表示されるようになったため、より選択しやすくなっている。
    • 同じく旧作では一切ノーヒントなため初心者が不向きな職業につけてしまう可能性が大いにあったが、今作ではラムの村で「グレイが剣」、「クリフが魔法」、「ロビンが弓」の練習を各自していたというような推奨兵種のヒントがある*20
  • 左氏によるキャラクターデザイン
    • アトリエシリーズ』で知られる左氏がキャラクターデザインを担当しているが、キャラの特徴がよく表現されており好評。
    • オリジナルを踏襲しつつ現代風にうまくリファインされたキャラもいれば、まったくオリジナルと違う外見になったものもいる*21
    • バルボのような渋いキャラからデューテのようにかわいらしい子供までレンジが広く、基本的にどのキャラクターも好評である。アカネイアのペガサス三姉妹やカ…ジークといったファンの多いキャラクターもイメージを崩さず、非常に丁寧に描かれている。
    • 敵将のグラフィックに関しても、ギースやブライ等、オリジナルを忠実にリファインしたものも見られるほか、使いまわし顔ばかりだった敵ボスも一部を除いて固有のグラフィックになった。
      また、そもそも顔が存在しなかったサイゾー等の敵ボスもイメージに沿うグラフィックが用意された。
    • ラスボスも原作では「緑色のどろどろした赤い一つ目の何か」としか言いようのない謎の形状であったが、今作では何なのか理解できる形状になったほか、原作のパッケージに描かれていた「アルムたちを見下ろす謎の鎧武者」の正体が彼の仮の姿だった(本編中に像が登場)ことが判明する。
  • ストーリー面の大幅な強化
    • ミラとドーマの存在、なぜファルシオンがバレンシアにもあったのかなど、オリジナルで曖昧になっていたり、謎になっていた部分が丁寧に補完されている。
    • 実質的な最終章では展開に大胆なアレンジが施されており、これについては無論否定的な意見*22はあるものの、ただ倒すだけの対象でしかなかった*23ラスボスに敬意や救済をきちんと練り込む等概ね評価が高い。
    • 同時に『暗黒竜』『紋章の謎』で語られた伏線が生かされていたり、遠い未来であり、モチーフとした舞台が登場する『覚醒』に繋がる伏線もはられている。もちろん知らなくとも問題はないが、シリーズファンであるならばニヤリとできる場面もある。
  • 終章でセーブ可能
    • 終章におけるドーマ神殿以降でもデータのセーブが可能になったため、原作よりも遊びやすくなった。
  • BGM
    • 基本的に原作のアレンジ曲+新規要素に関する追加BGMといった構成だが、原作のメロディをきちんと踏襲した上で本作の世界観を崩す事のない絶妙な塩梅のアレンジであり、全体的に良好な評価が多い。
      原曲からして印象的なイントロをさらに勇猛かつ重厚にした味方フェイズ戦闘曲「恐れを知らぬ白刃の」、離れ離れになった仲間との再会や最終決戦前、仲間たちの決意と共に奏でられる「出逢い」など。
    • 章ごとに全体マップ・戦闘マップ・交戦時のBGMが変化するが、特に4章以降のアレンジ曲と追加新規曲が人気高い。全体マップの「在りし日の唄」、元々は敵が残り1ユニットの時に流れていたBGMをそれぞれ戦闘マップBGMに大胆にアレンジした「往く地の果てには」「贄と聖女」、新規追加された敵軍のテーマ「高慢と驕りと」「亡国の王者」など。
    • クライマックスのマップでは物語の改変もあって専用の「戦備 邂逅」からの「神よ、その黄昏よ」に続く一連の演出も秀逸。
  • 育成面
    • 無料で配信されるコンテンツで得られる「村人のフォーク」が好評。
      • 「アルム」と「セリカ」以外のキャラを、「村人」にクラスチェンジできるという効果。男キャラならば誰でも村人ループが可能となり、最上級職から加わるキャラでも1から育てる事が出来る為、非常に使い出のあるアイテムである。
      • ただし、一つのデータにつき得られる数は3個だけなので誰に使うか大いに頭を悩ませてくれる。
      • レベルアップ回数が少ない魔道士、シスター、ペガサス系のキャラでもレベルアップ回数を補える為、パラメータの補強が可能。また、シスターを村人にすれば剣で戦うし、騎馬系を魔道士にすれば魔法を放つ。バルボがどりゃあ!と叫びながら魔法を放つ事も、魔戦士としてハッスルするノーマを作ることも可。これらの戦闘モーションを見る事を目的にするのも楽しい。
      • 『暗黒竜と光の剣』経験者ならカミュジークを村人に貶めてしまう楽しさは口にするまでもない。こういったネタ的な遊び方にも使えるのも本作ならではである。
  • 細かい要素やバグのような「抜け道」はほとんどが「仕様」として再現。
    • 前述の魔戦士の村人ループはもちろんの事、『外伝』をやり込んでいないと通じないような細かい要素もばっちり再現されている。
  • 知る人ぞ知る隠し要素例
    • 例えば1章の撤退ボス。「竜の盾」を持つ難敵であり、原作で無理矢理倒すと衝撃の事実が判明するのだが、今作でも撃破可能であり、なんと撃破イベントのためだけに フルボイス で専用会話が用意されている。
  • 不具合?は仕様へ昇華
    • 原作では2章でラムの村方面へ行くと、アルム軍へ加入するはずのキャラをセリカ軍へ迎え入れられる不具合らしきものが存在する。今作では全てのキャラが専用の台詞をフルボイスで話すようになり、更にその内二人だけだがセリカ軍へ加入してくれる。
    • ラスボスは何故か「リザイア」でもトドメを刺せる。原作のリザイアは必殺が出ない事や唯一のHP吸収魔法で特殊な扱いだったためと予想され、倒すとEDがバグってしまうのだが、今作ではトドメが刺せる「仕様」へ昇華された。
      • バグEDは無いので安心して欲しい。しかし今作では「暁」のアイクのようにアルムがとどめを刺す前提で戦闘前会話が入るためその会話のあと全く別のキャラがリザイアで倒すというシュールな状態になってしまう。

賛否両論点

  • キャラクター関連
    • こうしたゲームには付き物のバランスではあるが、本作では特にクレーベが槍玉に挙げられる。原作に比べて出番が増加し、描写が増えた分魅力や存在感も大きいキャラクターなのだが、ソフィア最強の騎士、猛将クレーベ等と称えられたり、DLCの前日譚シナリオで主人公をつとめるといった破格の扱いを受けている一方で、加入時の能力値は原作から据え置き、成長率も原作よりも底上げされているとは言え体力と力以外軒並み低めな為、使い辛さも据え置き。さらに魔防1はレオと並んでワースト2タイ(最下位は魔防0のバルボ)。ソフィア最強と謳われている割にソフィア騎士のスレイダーより弱く、作中の扱いと使いにくさのギャップに苦しむ事になる。
      • DLCで入手できる「星の宝珠」があればCC回数の多さも相まって強力に育つが、吟味を行う時点で他のキャラにもできる事である。
      • もっとも、こうした「シナリオの描写とユニットの性能が噛み合っていない」と言う点は今に始まった話ではなく、FEシリーズ恒例ではある。例えば同時代に別の大陸にいた「大陸一の弓使い」など。
    • もともと不平等であった「ディーン」と「ソニア」の二者択一も健在であるが、ソニアは「成長率が高い*24、専用イベント・覚える魔法が増加、ジェニーの唯一の支援会話相手」と強化されたのに対し、ディーンは「ループ後の賢者で覚える魔法が一つ増えた・同職のジェシーと支援会話が追加された*25*26」のみ。公式サイトのキャラ紹介に紹介されていないという不遇な扱い。
      • もっとも風貌は大幅にリメイクされ、オリジナルのモーションとボイスがついた事でカッコよさが増し、その報われなさから逆に愛される事も増えてはいる。性能もプレイヤーが村人枠をどう見るか次第であり、一概にどちらが強いとは言えない。この辺りも原作と同様である。
      • しかし、リメイクだからこそ両方仲間にできる方法があってほしかったという声も多い。
    • 新規追加されたキャラクターの「エフィ」は、本作には女版弓兵クラスが無い*27事や、シスターの習得魔法が優秀な事、支援でなぜか回避が下がる事、あまりにキャラクターが濃すぎる事*28などが重なり様々な点で話題になった。折角の新キャラなのだから色々な意味でもう少しマイルドに…と引き気味な感想も多い*29
      • 本作発売前にファイアーエムブレムヒーローズに先行で登場しており、味方として使えるのはそちらが先になっている。そちらでは弓キャラである為、本作ではどうやっても弓が使えない事に違和感を感じる事がある。
      • 本作で特定のクラスのイメージを持たせないようにヒーローズではあえて選択できないクラスが選ばれているとのこと*30
      • 一応アルムとの支援Aでは告白をし振られるもののアルムの気持ちがエフィではなくセリカに向いてる事*31を自覚し身を引くことを決意をしているのだが後日談では完全に吹っ切れたようにみえてアルムの事を忘れずに引き摺っている状態に*32。アルムとの支援Aでの身の引きの描写は良いのに何故こんな引き摺り的な後日談にしたのか、と疑問の声も多い。
      • そもそも本作は原作の時点でアルムとセリカの二人が結ばれる未来が確定しているというストーリーであり、結ばれたら原作を大きく否定することになってしまう。そんな状況のこの作品で 結ばれないことが確定している 彼女*33を出すこと自体がスタッフの悪趣味さを感じるという批判も少なくない。
  • 一部設定の改変
    • 前述の通りオリジナルでわずかな台詞しかなかった様々なキャラクターに大幅な肉付けがなされたが、一部には否定的意見もある。ただし元々原作ではごくわずかな台詞とファミコンらしい風貌しかなく、以下に記した例でも否定が多数を占めるという訳ではない事に注意。いずれも好みの問題である。
      • デューテは一人称「わたし」で兄を「兄さん」と呼んでおり、さほど幼く見えないキャラだったが、本作ではボクっ娘+あどけない少女に。
      • ティータは第4章中盤に関わるキャラクターで、原作では落ち着いた大人の女性を思わせる台詞と風貌を持っていたが、本作では間延びしたような喋り方と精神的に幼い性格付けになっている。
      • レオは元々一言の台詞しかないキャラクターだが、本作ではオカマ口調になってバルボに恋する乙女(♂)に。決して魅力のないキャラクターになっている訳ではないが、クセは強い。
    • ストーリーの脚色に伴い、進行上必然とはいえセリカのキャラクターに対しては批判もある(肉付けや個性に粗があるという意味ではない)。
      • 一言で言えば独断の自己犠牲が過ぎる。他者の救済のために自身を顧みない行動が序盤からしばしば見受けられる他、その際は相談するといった行動を取らず、付き従ってきた身近な仲間の覚悟を軽視しているケースが目立つ。
      • 代表的な例では(悲劇を幻視したとはいえ)アルムには戦いの回避を迫りながら自身は躊躇なく戦い危険に飛び込む、わざわざ罠に飛び込んで行くような行動など。終盤は敵側の言っている事にも確かに一理あり、ドーマの塔へ赴く理由などを掘り下げたとも言えるが、やはり仲間を蔑ろにしている印象は強い*34。原作に比べてアルムとセリカについての運命を強調し過ぎている感もある。
      • もっとも、出自故に狙われ続け、それ故に周囲の人々が殺され、多くの人が自分を巡る争いに巻き込まれる形となってしまったセリカからすればこのように他者を救う為に自己犠牲に走ってしまうことは無理も無い話である。終盤の行動についても大陸全土を左右する選択である為、簡単に相談できる話では無かったことも考慮する必要がある。 仲間へ秘密を隠してしまう所こそあるが、支援会話では仲間の悩みを聞いたり、捕えられた仲間の親族を救った時には喜びを見せたりと仲間を大切に思っていることは随所で描かれている。
    • ゲームクリア後のおまけ要素ではあるが、新しく『覚醒』に出てくるとある存在が本作にも隠しボスとして追加されたのだが、それにまつわる設定が過去作が舞台にされる割にあまり過去作の要素と関係性がなく、未解決でもあるため消化不良感が残るものとなっている。『覚醒』の物語を考慮すると結果的に後味も悪い。
      • ただしこれについては誤解が多く*35、解禁される称号を鑑みれば危機の回避に寄与したとも言えるし、ここでアルムらが行った事によって後年の悲劇もあの規模で済んだ、と擁護する事はできる。
  • 成長率の変化
    • キャラクターの成長が抜本的に変更され、決まった成長パターンしかなかった事態は解決している。しかし、成長パラメータ数が概ね1~3個に収まっていた原作に比べ、本作は1つしか上がらない事もあれば5つも6つも上がる事があるなどランダム幅が異様に広がってしまった。
    • パラメーターの成長率は40%前後に集中しており、エムブレマーであればこれがうまく化ける事もあればヘタレる事も多い、魔の数値である事がおわかりいただけるだろう。
    • 運が良ければ成長率の悪いキャラクターでも伸び代があると言えるが、逆に本来優秀なはずのキャラクターが異様に育ちの悪い結果になる事も少なくない。「誰でも強くなれる」「プレイごとに異なる成長を楽しめる」と取れば長所、「成長率がブレて難易度が一定しない」「好きなキャラがヘタレると使えない」と取れば短所になり得る。
  • バランス調整関連
    • 前述した「天使の指輪」「速さの指輪」以外にも、回復系魔法の回復量の低減*36などの細かい点や、ファルコンナイトの仕様変更など、バランス調整上仕方ないとはいえ弱体化された要素に関しては残念に思う声もある。
      • 原作ではファルコンナイトは魔物特効が強力で、天使の指輪でパラメーターも補完できていたが、いずれもマイルドに調整された上、最上級職が無い事も響いて物理職としてはイマイチな能力になってしまった。
      • 特にペガサス三姉妹はTアタックの弱体化、成長率の仕様*37のあおりを受けて原作に比べてかなり弱くなっている。
      • 「聖なる弓」は深い場所の祭壇に安置されているにもかかわらず威力・命中率が弱体化しており、錬成による強化の旨みも少ない事も手伝って原作の神秘性が失われてしまった。
  • 自動戦闘
    • 原作に存在した一斉自動行動は「号令」としてまとめられ、全力・遊撃・後退・集合の4つのパターンから選択する形式になった。
    • だが、いずれも戦場を俯瞰する合理的な判断はもちろん、短期的・長期的に見ても行動が常に偏っているために使える場面が極めて限られる。
      • 反撃を受けないような間接攻撃や地形効果を優先する程度の判断はするが、その交戦の反撃でやられないならば無理矢理にでも攻撃を仕掛けたりする(そして敵のターンでそのまま撃破される)。打たれ弱いユニットをなんの躊躇もなく敵の射程圏内まで移動させてしまう事もしばしば。
      • 魔法に関しては特に固定化した思考が目立っており、聖女系はどんな状況であろうと命中率の低い「リザイア」に固執して「エンジェル」を頑なに使わないし、同様に魔道士系も例えば「エクスカリバー」が必中かつ1発で倒せる状況であっても「ファイアー」の2回攻撃を優先する(そしてしばしば片方を外して反撃されたり倒し損ねたりする)。
      • 機動力のあるユニットが先に近くの敵を狙ったために取りこぼす…といったような戦略的な判断までは技術的に厳しいとしても、上記のような短期的な場面すらまともに動かず、敵中に無策で突っ込んだり囲まれたりする様はさすがに擁護できるものではない。
    • ただ、原作から改善していないだけで悪化したわけではない。また、育成を尽くして自軍が圧倒的に強い場合に限れば、疑似的な全戦闘スキップとして使う事はできる点は同じ。もちろんその場合は「全力」「遊撃」に違いがなくなるという問題が発生してしまうが。
  • アイテム関連
    • 新たに追加された食料アイテムは練り込み不足が見られる。
      • キャラクターには食べ物に効果が変動する「好み」がある。それ自体は個性的なシステムではあるのだが、嫌い・普通・好物・大好物のように1キャラで4段階も分かれているため、全員の好みを把握するには食べ物を無駄に浪費しなければならない。カテゴリには「薬草のシロップ」のように単体かつ貴重品しか存在しない事があり、しかもそれのみ大好物というキャラまでいる。
      • 変動するのも主に疲労回復量で、にもかかわらず乳製品カテゴリでは基本的に『小』しか回復しない*38
      • 何よりクリア後のダンジョン以外では基本的にミラ神像が存在し、そこでは食べ物を一品捧げるだけで全員の疲労が回復するため個人で使う意味も薄い。あえて活用しようと思わない限り重要なシステムではないと言えるが、かといって使わなければアイテム欄を圧迫するというかなり微妙な立ち位置になっている。
      • ボーイに「飲み水」、ロビンに「小麦粉」を与えると、「これ 食って いいのか!?」と大喜びしてしまい凄まじい違和感を生む。特に小麦粉はエフィやシルク、アトラスなども好物になってしまっており、ファンの間でもしばしばネタにされる。
    • 「エール」(酒)は飲むコマンドが用意されているにもかかわらず飲む事が出来ない(常にグレーアウトされている)。
      • 特にセーバーやカムイといった明らかに成人して酒が好きそうなキャラ*39でも飲めないので不自然に感じられる。
      • 「パン*40」のような消耗型と思しき「飲みかけのエール」が存在する事や、「葡萄酒」といったバリエーションが豊富である事から、当初は酒類を飲める設定があったと推測できる。後に、『ニンドリ』でスタッフが語ったことによると「本来一部のキャラ専用の回復アイテムだったが飲酒描写規制でやめにした」とのこと。
    • 武器の一つ、「デビルアクス」は性能と数値がしっかり表示されているのに誰も装備できない
  • 所持金関連
    • 本作では原作と違い所持金のパラメータあり、3章以降の町村に存在する「鍛冶屋」で装備の強化などに使用できる。
      • だが、銀貨と金貨(覇者の金貨)の変換レートが目減りを通り越してとんでもなく暴利。金貨を得る時は「銀貨500:金貨1」だが、金貨を両替する時は「金貨1:銀貨100」。いくらなんでもぼったくり過ぎである。
      • このためいくら錬成で銀貨が必要になっても金貨から銀貨に変えるのは無駄が大きい。貴重な金貨を別の用途に使うべきでないという事なのかもしれないが、DLCがなくても増援やダンジョンである程度銀貨を稼ぐ事が可能なので、結局は1:1の両替レートで問題になる事はない。
      • 所持金の使い道が武器の錬成しかなく、特に食料系アイテムが買えないのも疑問(売る事はいくらでもできる)。前述した食べ物の好みを鑑みても、手に入りやすいものや低性能のものなら買えて良かったのではないだろうか。

問題点

  • 外伝から改善されていないがための不満点もしばしば見られる。
    • 「平坦または真ん中に橋がかかっただけの流用マップ」や「敵のHPが減ると脇目も振らずに回復床へ直行する」など当時の内容に近いまま最適化して『外伝』が持つ悪い点が調整されていない部分もしばしば見られ、原作をやり込んだユーザーであっても難色を示す声も多い。きちんと調整されている部分との落差が目立つ結果になっている。
    • 特定の魔物が落とすドロップの確率も「あまりに出ない」と言われていた異常な低さのまま。
      • レベル育成以外にハックアンドスラッシュの恩恵がほとんどないシステムにもかかわらず、一部は数千匹狩ろうが一万匹狩ろうが手に入らない事が普通に有り得る*41。さすがに時代遅れと言わざるを得ない。「流星」「太陽」「月光」に関しては集める事で称号と名声が追加されており、むしろ外伝より悪化している。
      • クリア後のダンジョンでもごく低確率で拾える可能性があるのだが、ご丁寧に錬成するまで分からない「錆びた」状態にされ、しかも同じ名前で一般武器や「毒の剣」といったハズレ枠まで仕込むという徹底ぶり*42。さすがに嫌がらせと断じられるのも已む無しだろう。
    • 原作でも問題になっていたクラスの格差も健在。今作でもバランス調整は行われているものの払しょくするに至っていない。
      • 最終的に高機動力+高射程の「ボウナイト」か、高機動力+魔法に強い「魔戦士」が最強のツートップとなるのも変わらない。原作で不遇だったバロンも弓のダメージを半減するといったスキルは得たが、高い機動力に加え魔法を半減できる魔戦士ほど有用性は見出しにくい。*43
      • 入手経験値量の補正も原作を踏襲しており、クラスごとの育成速度の差が是正されていない。特に神官(セリカ除く)やFナイトは突出して入手経験値量が少なく、後述のDLCを利用してもなお育成に手間がかかる*44という不利を背負っている。
    • 原作と同じく、育成がプレイヤーの裁量なため難易度の上下が激しい。育成を行わずに漫然と進行させると理不尽な場面も増える。
      • 魔女のワープも弱体化されたとはいえ弱キャラへ襲撃されれば死ぬ可能性は大いにある。対策はHPの育成か、さもなくば出撃拒否しかない。
      • ステージ終了後に仲間になる中立ユニットを死なせずに進むのにも運が絡む。自軍をきちんと育成しておかないと助けようにも助けられず、あっさり死んでしまう。確実に仲間にしたければ途中撤退(敵ユニットの削減)を余儀なくされる。
      • デューテに関しては「デューテが魔法を使えないHPまで減らす(回復しなければ4回オーラを撃って終了)」以外に有効な手立てが少なく、運ゲー要素が強い*45。新要素としてアルムがこの少し前に入手した王家の剣で「手加減(相手のHPを1残す)」というまさにこれのためのような戦技を覚えるし、拘束系魔法やワープでタタラ即殺等やり方は色々あるが、大抵はそこまで強くしてしまうと他のマップがヌルゲー化してしまう。
      • 多くの敵ユニットが一斉突撃するAIなため戦略性も低め。接敵後は単純な物量のぶつけ合いに終始するマップが多く、育成が足りないと援軍出現でも途中撤退を迫られる。
  • 戦技のバランスが今ひとつ
    • 戦技はHPを消耗するわりに、基本的に再攻撃できなくなる。よって「曲射」のように命中率関連はともかく、威力増強系は元から再攻撃が可能な敵に対しては相手の守備が極端に高くない限り、威力が多少上がっても結果的に通常よりダメージが下がることも多い*46。逆に「獅子連斬」「フランベルジュ」等の二回攻撃が出来る物が強すぎる*47等、歪な印象を受ける。
    • 中でもキラーボウの戦技「ハンターボレー」は凶悪な戦技として名高い*48。前述のボウナイトと合わせて弓無双に拍車がかかっている。
    • 逆にシリーズの中では久しぶりに採用された「トライアングルアタック」はあまりに低性能。戦技扱いではあるが、三人で囲う必要があり、10HPも使用するわりに「威力+8、命中+30、必殺+40、強制一回攻撃」という、それまでのシリーズでは考えられないほど弱い*49。初の声付き演出でありアニメーションも良いだけに実にもったいない*50
      • ただし聖戦の系譜などにあった「スキル」の攻撃技と違い、戦技発動はこっちの任意のためどんなに使い勝手が悪くても「発動しないで欲しい時に勝手に発動させて不利になる」というようなことはない。
  • DLCはバランスが不安定で地雷化しているものがある。
    + DLC詳細
    • 「死者は眠らない」
      • 経験値を多く持つマミーと繰り返し戦える狭いマップ配信だが、逃げるマミーの移動力が高く序盤のユニットでは捕まえられない、その割にHPが非常に高いため倒し損ねやすい、反撃時の攻撃力が高くクリティカルも平然と出してくる、といった三重苦が揃ったマップとなっている。序盤に加入したばかりのキャラクターではまともに戦う事すらままならない。
      • 育成の効率もおおよそ下級職レベル10前後までが限界で、それ以降は急激に低下。上級職でもクラスチェンジ直後の立ち上げ以外では効率が低下する。
      • よって、過去に有料DLCでも稼げないと悪評を受ける事が多かった『覚醒』の「マミーの楽園」マップと同じか、より悪化した使い辛いマップとなってしまっている。あちらにあったキャラ毎の専用台詞といった要素もない。
      • 一応、入り直すのが容易なのでどんなステータスのキャラでも吟味しやすくなる利点はある。本編攻略用の一線級に強化する事は難しくはない。
    • 「憤怒の葬列」
      • こちらは余計なザコ敵が出現せず、敵も逃げない上に無限に湧く。元々大量の経験値を持っている上に、ターンを引き伸ばすほど強力で経験値が多くなり(最長10ターン)、上級職のレベルも容易にカンストが狙えるなど非常に効率よく稼げるDLCとなっている。
      • しかしこちらは敵が異常なまでに強く完全に最終盤~クリア後の用途。初期配置の最弱個体ですらリゲル指揮官クラスも真っ青な能力値(HP36、ATK27、SPD13、DEF15)を誇り、本編を余裕で攻略できるほど成長したキャラクターでないとまともに稼げない。このため『「死者は~」では物足りないが「憤怒の~」では歯が立たず稼ぎに使えない』状況が往々にして発生する。終盤以外で活用するには他のDLCで装備調達などで入念な準備が必須。
    • 「悪漢とお宝と」
      • お金を稼げると触れ込みのDLCだが、「死者は眠らない」と同様敵がマップ外へ逃げていくので、急いで追いかけて倒さなければならない。しかもお金が使用できるのは3章以降であり序盤にお金を稼いでも使う場所がない。さらにお金は基本的に装備アイテムを強化する錬成のみ*51で、その素材となる装備アイテムは別途入手しなければならない。下記の「星の神殿」ならば素材となる装備や、それを売って換金できるためこちらを利用する価値は皆無。
      • 効率的にはおおよそ銀貨100~150。このDLCは特に有料なのに旨みが薄いという地雷レベルの内容になっている。
      • 第二弾で登場した「黄金の夢」はこれの上位版となっており、敵がかなり強いものの一回で銀貨1000以上かつ運が良ければ金貨も手に入る、とかなり優秀な効率となっている。ただ、下記「星の神殿」で錬成の素材となる装備アイテムを別途集めないと無駄に潤うだけで使い道がないのは同じ。*52
    • 「星の神殿」「星の神殿~深き場所~」
      • 「星の神殿」は第一弾DLCの3つ目で、『紋章の謎』にあった「星の欠片」が手に入る探索MAP付きのDLCである。星の欠片自体は成長率の補強アイテム程度に留まっているが、同時に食品アイテムや(レア含む)装備アイテムをいくらでも入手できるという点がとてつもなく強力で、バランスブレイカーなDLCとなっている。
      • 本作はオリジナルと同じく入手できる装備アイテムが有限であり、そのほとんどは基本的にアルム軍・セリカ軍それぞれ一つずつしか手に入らない。当DLCはそれらをザクザク得られる上に、売却すればお金も稼げる。前述の「悪漢とお宝と」の上位互換と言っても過言ではない。
      • お金を錬成に回せばレアリティの低い鉄装備系ですらかなり強化される。大雑把に言えば、このDLCで物理戦闘系ユニットに強化装備を供給するだけで全員の力を+7~+8、命中も+20底上げできるという事。登場当時は難易度が下落してしまうため封印推奨とされたほど。
      • 「星の神殿~深き場所~」は入手できるアイテムがさらに強化され、粘れば「流星」「太陽」といった超レアアイテムが第一章の時点で入手可能という上位互換のバランスブレイカー。敵も相当に強化されているが、慣れれば戦闘の回避は難しくない。現在はこちらを買えば「星の神殿」の意義は薄いと言える。
      • 更に「星の神殿~深き場所~」では、全ての星の欠片と黒真珠を集める事で「星の宝珠*53」を何度でも作れる。
    • 第三弾では最上級職のさらに上のオーバークラスが配信されたが、こちらも評判は今一つ。
      • 主な要因は、導入するとロード時間が増える、キャラの専用モーションが無くなる、価格に見合っていないといったものの他に、一部の魔法を一時的に忘れるバグなどが含まれる。
      • オーバークラスになるほど(最上級職レベル20)の成長を遂げたキャラならば本編を余裕でクリア可能なので、攻略上の役に立つというよりは「更なるクラスチェンジの上積みでカンスト狙い」等の趣味のDLCと言えるのだが、趣味的な要素の割には演出も性能の強化もそれほど魅力的とは言えない。
      • また、オーバークラスの風貌はDLCとして分けられているだけあって相当に異質。巨大なスパルタンの盾*54、闇落ちしたとしか思えないマッハ・モルガーナ*55、まるでSFのようなエレファント等。CC後は村人のフォークを使わない限り戻せないので、後述するように似合っていないキャラをCCしてしまうとかなり後悔する。外観や挙動で違和感が少ないのは聖女からCCできるタイタニアぐらい*56
      • 前述したようにキャラ固有のモーションは消え、独自モーションとキャラクターの台詞がミスマッチになっているのも問題。一例を挙げると神官から派生するモルガーナの撃破モーションは冷徹な魔女を思わせる落ち着いたものに固定されるが、ソニアはともかくエフィ・メイ・デューテの純朴・快活なボイスとはまったく噛み合っておらず、相当な違和感を生んでしまっている。
      • こうした点で、趣味としても攻略用としても価格に見合っているとは言い難い。単価はともかく全クラス分購入(10種類)となればなおさらである。
    • 同じく第三弾で販売された前日譚のシナリオをクリアすると本編にはない支援会話が解放されるが、つまりは支援会話が有料DLCである事になるため、難色を示すユーザーもいる。
      • ただし今回の支援会話はフルボイスなのでそれを踏まえてDLCに投入したとも考えられる。
    • 第四弾ではサイファのキャラのゲスト出演という形で仲間キャラが報酬となる。専用武器の戦技はそれなりに強力だが、キャラの性能は並程度*57。支援会話も付属……と良くも悪くも普通でファン向けの内容のため、これ自体はあまりとやかく言われていない。
    • 第三弾・第四弾のDLCは所謂アンロック形式ではなく、データ配信となる為、ダウンロードおよび、読み込みに待ち時間が発生してしまうという問題点もはらんでいる。
      • 通信対戦が無くなったために配信形式に変えたと思われる。以前の形では改造や解析により早バレが行われていたので、その対策としてデータ配信形式にしてくれという要望も散見されたのだが、別の問題点が浮き彫りになってしまった。
  • 支援関係
    • キャラのバックボーンに関わる要素であり、戦略的にも意味のある支援効果だが、効果自体の他、支援会話の数が少なかったり、支援が発揮しない組み合わせなど疑問もある。
      • 特に本編でも非常によく絡み、互いを信頼し合っている描写があるセーバーとセリカの間に支援効果が一切ない点が槍玉にあがる。
      • グレイとロビンはクレアを取り合っている設定だが、クレアはグレイとしか支援会話がなく、ロビンの支援効果も会話なしの一方通行(片思い)である。確かに原作通りではあるのだが…。
    • 支援効果は攻撃前情報で増減こそ表示されるが、数値は変化後のみであり増加量を知る事はできない。また、支援を受ける側と与えられる側の組み合わせによって得られる効果が相互でも異なるため単純に把握しづらい。
      • 支援効果の有用性もかなり幅があり、命中率*58や必殺率の補強が非常に強力な反面、回避率や必殺回避は効果を実感しにくく、折角の支援なのにあえて使うほど意味を見出せないものも少なくない。もちろん後者も効果さえ大きければ十分活用もできただろうが、増加量はどれも微々たる値。
      • 強力な例では命中を補強するロビン→グレイ・クリフ、回避は下がる*59が命中必殺を大幅に増加するアルム→エフィ等。逆にシスター系・女魔道士系のキャラが与えるものは慎ましい効果ばかり*60
+ クリア後の要素につきネタバレ
  • クリアする事で第6章としてアルム、セリカ軍が合流した状態で開始できるが、アルム軍とセリカ軍の間の支援は幼馴染組*61、ジェシーとシルク、マイセンとノーマに会話なしの支援効果がある。
    • アルムとセリカに支援効果がある点は救いといえるが、支援会話はないのは惜しまれている。増加量は大きく強力であるし、クリア後のおまけであるため、そこまでと言えばそこまでなのだが…
  • 難易度がノーマルとハードの2種類しかない
    • 鍛えてしまえばハードでも難易度は高くないため、鍛えすぎると簡単に敵が死んでいき、物足りなく感じることも。前述にあるようにDLCにも鍛えたキャラを活かすステージが無いのは残念である。
    • 同じリメイクの「新紋章」ではやり込み向けのルナティックモードがあったため、そういったものを期待していたプレイヤーたちからは不満の声が上がった。
    • しかし、アチーブメント要素である「勲章」の「電撃作戦」を得ようとするのならば最低限の稼ぎとターンでクリアする必要があり、やり込みプレイとして歓迎された。
  • 一部の問題点や賛否両論点は、原作にもあったものをそのまま手直しをしない、或いは更に強化したとしか思えない物も多いが、下手に調整して原作との違和感を覚えさせるよりは、あえてそのままで外伝の魅力やバランスを引き立てる方向で調整したとも言えなくもない。
  • フルボイス化で若干妙な要素がある
    • BGMなどとは別にボイスの音量をゲーム内で調節できるのはいいのだが、たとえ0にしても普通にしゃべるムービーなどがある*62、ムービーには字幕を付ける事ができるので完全無音にしてもストーリー理解に一切支障はないのだが。
      逆に字幕が表示されないボイスのうち、戦闘時の掛け声など無くてもプレイに支障ない物はいいのだが、今作で追加されたダンジョン内の疲労回復絡みで好きな食品(疲労回復が大きい)を当てる唯一のヒントである食後の感想が、ボイスオフにすると一切分からなくなる*63というのはやや不親切。

総評

『外伝』を丁寧にリメイクした一作。これぞ外伝といえる要素は残しつつも、バランス調整を行い、より万人向けの作品に仕上がっている。
旧作のリメイクである事を踏まえれば再現する所は再現し、パワーアップないし調整すべきところには手を加えたという、リメイクの本分をわきまえた作品であると言える。
しかし、もともと外伝は戦略面で凝った作品でないうえ、「新・紋章」のように原作から大きく革新はなされていない。戦技をはじめとした追加要素もバランスがいびつで、一部キャラクターの大きな設定改変など問題も残っている。
とはいえ、昔ながらのFEが好きなエムブレマーや、外伝が好きだったエムブレマーには納得が出来て楽しめる良リメイクとなっていると言えるだろう。


余談

  • 前述した「オリジナルとは攻略法の異なる敵」についてだが、防御無視や射程に関係なく反撃するなどオリジナルを超える大幅な強化がなされている。
    • しかし、手下をけしかける以外に自分から攻撃を仕掛けて来ない上、所有スキルの名前がいかにもそれっぽいため、先にラスボスを倒すものと思って倒したらそのままエンディングになってしまったという原作経験者も少なくなかったようだ。これはこれで哀しい結末である。
  • コンビニエンスストアの「セブンイレブン」とコラボしており、期間限定で「セブンソード」といった専用の武器を受信する事が可能だった(現在は配信終了)。
    • だが、本作には原作から続投した敵将のローソンがいる為、微妙にネタにされてしまった。
  • 原作ではタイトル画面であるコマンドを入力するとサウンドテストモードが出現するが、本作にもその裏技は踏襲されている。原作と同じコマンドをタイトル画面で入力すると…。
  • 原作ではシーザスという敵将がいたが、彼のMAPの敵将はベルクトに変わったため彼の存在は抹消されてしまった。元々個性も何もないが、リメイクとしては本作で唯一の不遇キャラクターと言えるかも知れない。
  • ソフィア城のすぐ真上に位置する「北の門」は敵部隊が配置されておらず、シナリオ上では用いられないステージとなっている。
    • ステージ自体は、ここと対称の位置にある「南の門」を上下(南北)方向に反転させた形状。
    • マップ上の拠点から湧く増援を連れてくることで、このステージでの戦闘が可能。ただし、水門までクリアすると増援が湧かなくなるので二度と戦えなくなってしまう。
  • ゲームオーバーになると「ある哲学者の言葉」「ある名将の言葉」などのメッセージが画面上に表示されるが、これは実在した歴史上の人物による名言である。
  • 原作をプレイした人なら疑問に思うだろうが、オリジナルのものとはタイトルが変更されている。
    • これははFE外伝が発売されていた当時はFEシリーズ自体が海外展開されていなかったことに起因し、そのまま従来のリメイクのように「新・外伝」のようなタイトルにしてしまうとそもそも何の外伝かわからない人が海外では多いため現在の「ECHOES」というタイトルになったそうである。
    • なお、海外でのサブタイトルは「Shadows of Valentia」、訳すと「バレンシアの闇」となっており、日本版のタイトルとも意味が異なっている。
  • ソーシャルゲーム『ファイアーエムブレムヒーローズ』でも発売前に一部のキャラクターが実装しているが、発売前の為、セリフの一部は流用。後から登場したキャラクターはちゃんと新録されている。
    • 本作で初登場したエフィはクラスチェンジが不可能なアーチャーとして登場。弓使いの技能を貰った設定があり、武器偏りの配慮からと思われる。
    • 2022年7月では最序盤の洞窟で登場するモブキャラ、盗賊頭が実装。主に海外では大きな票を獲得していた様子。 コイルショックとの噂も出ているが *64
    • それから2023年10月にドーマの魔女であるマーラとヘステが実装した際にキャストがヌイババと同じ北西純子氏と表記していたことから本作も同じキャストの可能性が高い。
  • 追加した戦技や台詞ボイスは次回のシリーズ作品『ファイアーエムブレム 風花雪月』でも継続した。
    • 戦技に関しては仕様の変更やバランス調整が施され、改善している。
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最終更新:2023年10月24日 08:27

*1 『アカネイア戦記』『♯FE』などは除いてカウント。

*2 原作のイージーモード(隠し要素)の様な、無制限でアイテムを受け渡せる要素は無い。

*3 原作では移動に時間がかかりテンポが大幅に削がれるため、ある意味一番使い難い魔法だった

*4 村人→傭兵→剣士→魔戦士→村人とクラスチェンジする事で無限にレベルを上げられる

*5 原作では成長率は厳密なパーセンテージではなく、上昇するパラメーターの組み合わせが決まっていた。なので特定のパラメーターばかり伸びて歪なステータスになる事が多かった。

*6 HP・防御力が全然上がらないデューテ、魔道士に重要な速さが伸びにくいボーイ等

*7 特にATKはキャラの素の成長率と傭兵のクラス成長率の関係上基本的に30%になっている

*8 DLCの「星の宝珠」ないし「星の欠片」で魔防の成長率を2~5%上げる事が出来るので、これらのキャラでも全く魔防が上がらないわけではない。

*9 中にはマイナス10%の補正も

*10 聖女はターン開始時に周囲のユニットを回復させる、ファルコンナイトは魔物に特効等

*11 よって弓兵系の実際の射程はさほど変わらないが、弓兵系ではないが弓が使えるクラスチェンジ後のアルムは射程が下がりやや弱体化した。

*12 原作では所持してレベルアップするとパラメーターが2上昇する

*13 原作では速さが40になり移動力も5上昇という驚異のアイテム

*14 裏ダンジョンでは裏ボスを倒すかアルム(セリカ)撤退以外では脱出できない

*15 しかし負傷撤退後に復活の泉を飲ませなければエンディングでは受けた傷が原因で死亡してしまう。またラストバトルおよびクリア後のおまけではそのまま死亡する。

*16 過去にはナバール、ロンクーといった剣士キャラや『If』のゼロ、『覚醒』のファウダーを担当している

*17 ゲーム発売当時、パオラ役の種田梨沙氏は病気療養で活動を休止していたが、本作では収録されている

*18 井上和彦氏は1995年に発売された箱田真紀氏原作コミックのドラマCDでも演じており実に22年振りに演じることになった

*19 敵に槍持ちが多いため、オリジナルでは強かった剣キャラが一変して不利になる状況が多くなったり、力が重さを相殺するので攻速が落ちない序盤のボスが強すぎる等のバランスがおかしい部分が散見された

*20 ただし、エフィとアトラスは特にない。

*21 特に原作ではパーツの使いまわし顔になっていたキャラに多いが、ディーンが隻眼であるといった、どこかにオリジナルの特徴を残しているキャラも多い

*22 原作の印象的な決め台詞である「こんな奴ら僕がひねり潰してやる」が削られる等

*23 ぶっちゃけると動乱の発端は滅ぼされた大陸の無配慮が原因、ラスボスにしてもこの大陸を導いて来た神の一つである。

*24 シリーズで重要なステータスである力・速さ・守備の成長率が魔道士のクラス補正込みでATK50%・SPD40%・DEF35%とバランスよく高い

*25 ジェシーはセーバーとも支援会話があるので、ディーンを選ばなくとも支援会話の相手がいるが、ジェニーの場合はソニアを倒してしまうと誰とも支援会話をする事が出来なくなってしまう。

*26 しかもイベントの追加や支援会話でキャラがより立ったソニアに対し、ディーンは「過去を話したがらない」「他者との関わりを嫌う」性格となった為にキャラの掘り下げも碌にされていないとここでも冷遇されている。

*27 後述するが先行登場時はアーチャーだったので、大半の人は「エフィはアーチャー」と考えていた。その後本作の公式サイトで「アーチャー(男性のみ)」という表記と、エフィの説明で「アルムの幼なじみ」と少女や女の子といった表記がないことから「実はエフィは男なのではないか?」と疑った人もいた模様。なお、「アーチャー(男性のみ)」の真実の意味は2章でバルボ一行と遭遇したときに判明する。

*28 近年のテキストにみられる、「キャラクターの記号化」の傾向がみられ、エフィもことあるごとにアルムアルムと繰り返しつぶやく。

*29 ヒロインの立場を奪わないようあえてアクを強くした結果である事は想像に容易いが、かといってこれは「少々やりすぎ」と言える例である。

*30 『ポケモン』の初期漫画やアニメで、開始時手持ちが実際にはないピッピやピカチュウだったようなものか。

*31 外伝に比べてセリカ一途が大幅に強化された

*32 好きでもない男と結婚し、その後しばしば姿を消すという救いが無いエンディング

*33 発売前のプロフィール発表時の時点で負けヒロイン・失恋キャラと言われていた

*34 本作のキャッチコピーになぞらえて少女はジュダを信じたと揶揄されることも

*35 「アルムらが警告を無視して封印を解いた」ようにしか見えない道中の演出が問題だと思われる。

*36 原作ではATKそのものが回復値

*37 ペガサスだとHP・ATK・DEFの成長率が弱体化する

*38 他は貴重品のステータスアップ系のみ。

*39 カムイに至っては敵撃破時に「酒だ酒だ!」と言い放つ。

*40 使用する度に、かじったパン→パンのカケラとグレードダウンしていく

*41 低いものでは0.01%。なかなか出現しないレアモンスター枠ですら0.05%だとか0.2%という異常な設定で、ここまで来るとテストプレイしたのかさえ疑わしい。

*42 モンスターからのドロップも錆びた状態だが、こちらは必ず本物。

*43 後半は敵の魔法攻撃がかなりの脅威となる為。

*44 同じ補正を持つ上位クラスは他にもあるが、それらは間に中位クラスを挟むため同じ量の経験値育でも成長が早い。さらに伸びしろがあるという事でもある。

*45 敵のデューテは原則反撃できないユニットを狙うので、「弓や魔法系ユニットだけ近づける&こちらから攻撃」をしなければ、デューテ「は」安全であるが自軍ユニットは耐えねばならないので…。

*46 もとから2回攻撃に期待できない鈍足キャラなら有効活用できるが、魔法の戦技はセリカ専用なので鈍足魔法キャラが不遇な扱いを受けている

*47 敵の反撃を挟まない連続攻撃となる。他のシリーズで言えば勇者武器がHP消費で使えるといったところか

*48 8HPと引き換えに命中、威力、必殺が増した攻撃で先述の二回連続攻撃となる。

*49 原作では威力+5、必殺+100、HP消費なしで追撃も発生する。従来の作品では発動すればほぼ確実に必殺になり、特に近年の作品ではリメイクを含めても「必殺+必中」となっていた。

*50 使い手は元祖ペガサス三姉妹で、CMにも採用されただけに性能に期待したユーザーも多かったと思われる

*51 他にはクエストでごく少額使用する事がある程度

*52 「星の神殿」は売りである星の宝珠や上位装備の収集のために周回が前提であり、その間に大量に貯まるアイテムの売却でいつの間にかそれなりの金額になる。言うなれば「星の神殿」を購入する事で「黄金の夢」に意味が生まれる。

*53 『紋章の謎』における星のオーブに相当する。全成長率を底上げするアイテム。ただし、魔防のみは星のオーブに比べると低め

*54 キャラクターを隠すほど巨大で、ぶっちゃけ画面を阻害している。

*55 「闇まとう淑女」どころか完全に悪の魔女。

*56 実用面でもシスター系の育成の上積みは大きい。

*57 成長率自体は4人とも全キャラ中でも中堅以上の高さなのだが、全員初期上級職の為レベルアップ回数が最上級職があるランド以外は不足している

*58 物理は勿論だが、通常は最大値固定である魔法命中を、上限を超えて強化する効果は非常に強い。

*59 表示情報では敵の命中率が増加する

*60 唯一ティータ→ジークのみ元々のLUKが低い事もあって必殺回避の恩恵は大きいが、それでも使い勝手が良いとは言えない。

*61 セリカに対しアルム・グレイ・クリフ・エフィは支援がある。マイセンにないのが疑問だが…。

*62 例として起動時のデモ画面の「むかしむかし、ドーマとミラという~」で始まるアルムとセリカの幼少期回想シーンなど。

*63 一応顔アイコン(顔グラフィックではなくHPバー横に小さく表示される方)の変わり具合でもわかるが、あくまで疲労度がどの段階まで回復したかというレベルで段階も荒いのでさほど役に立たない。

*64 違いを言えばランキング上位を取っていない。