本項ではスーパーファミコンソフト『第4次スーパーロボット大戦』とその移植版『同・S』の紹介をしています。



第4次スーパーロボット大戦

【だいよじ すーぱーろぼっとたいせん】

ジャンル シミュレーションRPG
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対応機種 スーパーファミコン
メディア 24MbitROMカートリッジ
発売元 バンプレスト
開発元 ウィンキーソフト
発売日 1995年3月17日
定価 12,800円(税抜)
判定 なし
ポイント 旧シリーズ一区切り作
システムの基本が完成
容量・資料不足による粗が目立つ
スーパーロボット大戦シリーズリンク

概要

『スーパーロボット大戦』シリーズの5作目にして、『第2次』・『第3次』・『EX』と続いてきた一連のストーリーの完結編。
前作『EX』までに登場した作品が総出演し、新規に『闘将ダイモス』『重戦機エルガイム』『無敵超人ザンボット3』『超獣機神ダンクーガ』の4作品と、隠しで『ガンダム・センチネル(機体のみ)』『New Story of Aura Battler DUNBINE』*1の2作品が参戦。

+ 参戦作品一覧

★マークは新規参戦作品。

  • マジンガーZ
  • グレートマジンガー
  • UFOロボ グレンダイザー
  • ゲッターロボ
  • ゲッターロボG
  • ★真・ゲッターロボ(原作漫画版)*2
  • 機動戦士ガンダム
  • 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争
  • 機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY
  • 機動戦士Zガンダム
  • 機動戦士ガンダムZZ
  • ★GUNDAM SENTINEL(機体のみ)
  • 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア
  • 機動戦士ガンダムF91
  • ★無敵超人ザンボット3
  • 無敵鋼人ダイターン3
  • 聖戦士ダンバイン
  • ★New Story of Aura Battler DUNBINE(『聖戦士ダンバインOVA』名義)
  • ★重戦機エルガイム
  • 勇者ライディーン
  • 超電磁ロボ コン・バトラーV
  • ★闘将ダイモス
  • 戦国魔神ゴーショーグン
  • ★超獣機神ダンクーガ
  • バンプレストオリジナル

変更・追加点

現在でもお馴染みのシステムの多くは本作で登場している。このシステムを元として『第2次G』が製作された。

  • 敵から攻撃を受けた際に、「反撃」「回避」「防御」を自由に選択できるようになった。
  • ユニット間で付け替え可能なアイテム「強化パーツ」が登場。使い捨てタイプの回復アイテムと装備している間ユニットの能力が上昇するアイテムがある。一ユニットに計二つまで装備可能。
  • 敵が進行状況に応じて機体を改造してくるようになった。雑魚機体でも終盤はフル改造済みで襲い掛かってくる。
  • パイロットに「切り払い」「シールド防御」「ニュータイプ」「聖戦士」等の「特殊技能」という概念が追加された。
  • プレイヤーの分身とも言える「主人公」が登場。強力なゲームオリジナルの機体に搭乗する。
    • デフォルトは男4人、女4人の中からランダムに一名が選ばれているが、そのまま遊んでもいいし、新たに名前・性別・性格・誕生日・血液型をプレイヤー自身が設定することも可能。
      • 誕生日と血液型は習得する精神コマンドに関係し、組み合わせ次第では非常に強力な精神コマンドを習得できる。
    • シナリオとオリジナルロボットの能力に影響する主人公の「リアル系」「スーパー系」の選択。この言葉は本作がきっかけで広く使われるようになった。
    • ストーリー序盤で主人公と異性の副主人公が登場する。デフォルトの4人から選ばれ誰になるかは主人公の性格によって決まる。主人公に恋人がいるか聞かれるイベント*3があり、恋人が「いる」を選んだならば主人公同様に名前等を設定できる他、ティターンズに配属されるため仲間になる前に敵として登場し、説得して仲間にするというドラマチックな展開になる(説得せず倒すと死亡イベントが発生)。恋人が「いない」を選んだならロンド・ベルに配属され、補充人員としてすぐに仲間になる。
    • 副主人公は専用機がなく、先述の恋人に関する選択肢で「いる」を選ぶとティターンズ所属となるため『Zガンダム』のモビルスーツ(以下「MS」表記)であるバイアランに乗って登場する。
      • なお、副主人公はMSの他ゲシュペンストにも乗る事ができるが、さすがに主人公専用機への搭乗はできない。
      • 主人公と副主人公が同一マップに出撃した回数が規定数を越えると最終話インターミッションで告白イベントが発生。主人公を「性別:男・性格:理論家だけど異性好き」にした場合のイベントは現在でもファンからの人気が高い。
  • ユニット能力に、命中率・回避率に係わる「運動性」「機体サイズ」という概念が追加された。
  • 対ビームバリア(Iフィールド・オーラバリア等)は、一定以上の威力の攻撃なら撃ち抜けるようになった。
    • これまではビームが主力のユニットはバリアの前に無力だったが、威力強化によって対応できる。
  • パイロット能力に「性格」が追加され、味方が倒された時の気力の上下に変化が加えられた。
  • パイロットの攻撃力は、武器の系統によって「遠距離」「近距離」に分化された。
  • オプション項目として、1度見たデモを再生できる「デモセレクト」や、登場するキャラ・メカの解説が載っている「キャラクター事典」「ロボット大図鑑」、更に主題歌の歌詞が流れる「カラオケモード」が追加された。
  • 『聖戦士ダンバイン』のチャム等・『重戦機エルガイム』のリリスは「妖精」としてサブパイロットになり、精神コマンドが使用可能。同系列の他のユニットに乗り換えさせる事も可能。

評価点

システムの整備

  • 前述したように本作で初登場のシステムの多くは、若干の変更を加えつつも現在まで続くスパロボの基礎となっている物が多い。
    • 特にマニュアルでの反撃選択ができるようになった点は大きく、遊びやすさと戦略性がより増している。

オリジナル主人公の存在

  • プレイヤーの分身として設定できる主人公は(後述の賛否両論点はあるとはいえ)好意的に受け入れられ、これ以降の作品ではごく一部を除いてオリジナル主人公が設定されるようになった。
    • また主人公機の設定もできるのだが、本作のみカラーリングも多くのパターンから選択可能になっている。

グラフィックの強化

  • 『第3次』『EX』からさらに戦闘デモは強化され、スーパー系の必殺武器はより派手になり、ファンネルを切り払うMS、ビームのグラデーションの美しさなどは特筆もの。
    • 無論、現在の目で見てしまえば「動かない」デモであるが、当時は十分「凄い」デモだったのである。

問題点

パイロット・ユニットの勝手な離脱

  • 途中で離脱してしまうパイロットやユニットが多い。
  • ストーリー途中、一部のパイロット・ユニットを強制的に部隊から外さなければならない。当然外した方は2度と戻らない。そんな重要なイベントなのにゲーム中に一切警告は無く突如宣告される。育てていたり改造していた場合、当然資金の払い戻しなどは無く無駄となる。
    • 特に批判されるのは後半に差し掛かった辺りでコン・バトラーVとダンクーガのどちらかを部隊から外す選択。どちらも参戦作の主役機なのに。
    • ガルバーFXIIのパイロットである京四郎とナナも、序盤でリストラ対象となる。理由は「ガルバーが1機しかないから」との事だが、初登場時は2機出撃している。1機何処へ行った。
      • しかもその際には、なぜか二人が「主人公が決めてくれ」と言いだす。ブライト艦長に頼む方が適切では…。
      • 実際には「プレイヤーが決めてくれ」という意味合いが強い。とは言え一度ブライトにお伺いを立てた上で「ふむ、(主人公)はどちらがいいと思う?」とするなど、ストーリーに配慮する方法はあったはず。
    • リアル系の場合、コープランダー隊の神宮寺・麗・マリの3人も、中盤で内2人をリストラするイベントが待っている。
    • 断りも無く強制廃棄されるユニットが幾つかある。初代ガンダム(νガンダム入手と引き換え)やGP-01Fb(GP-03ステイメンと引き換え)の様に主役級なのにいつの間にか捨てられているものまである。他にはディザードやボチューンも断り無しの強制廃棄対象。
      • ロザミアを仲間にするためには特定のMS3機(ガンタンク、ジェガン、ザク改)のいずれかをパイロットを乗せてない状態で所有していなければならない。しかし、リアル系主人公にはガンタンクとの2択でSガンダムを入手するイベントがあり、ジェガンもヤクトドーガ入手フラグを満たすとこれとの2択になり、ザク改もジェガンとの2択。
    • これらのシナリオ的に意味がない強制離脱・廃棄は、自軍のユニット数がスーパーファミコンのメモリ限界を超えないようにするための処置である。
      • コン・バトラーVとダンクーガの廃棄選択もこれらが合体ロボであるため。コン・バトラーVは5機の分離ユニットと合体形態である6機分のデータをもつ。さらにダンクーガは4機の分離形態が3つのモードを持つので4☓3+1で実に13機分ものメモリを圧迫する。「メモリ食い」のこの二機はユニットが増える終盤ではどうしても切り捨てざるを得ないリストラ対象になってしまったのである。
      • PS移植版である『第4次S』ではメモリ容量増加により、このような理不尽な廃棄や離脱は無くなっている。

一部作品の扱いの悪さ

  • 特に扱いが酷いのがダンクーガ。
    • 原作再現イベントがないどころか、登場する脇役は葉月博士のみでローラは名前のみの登場*4、母艦ガンドールも登場しない。敵側に至ってはシャピロさえ登場せず、ユニットは一つも存在しない。
      • 合体ムービーはあるのだが、本来葉月博士が解除するTHX-1138のロックを忍が解除するなど、間違った描写になっている。
    • ユニット性能も地形適応にAが存在しない*5。更に武器の燃費が悪い上、グラフィックは飛行ブースター装着仕様なのに飛行できない
    • 挙句の果てに前述のリストラ選択である。
      • 全員精神コマンドの「気合」*6と「熱血」*7が使えるため、「開始直後に気合を使って必殺技の断空剣を解放し、熱血で高火力をキープ」という運用ができたり、コン・バトラーにはない強力な遠距離攻撃武器も持つ。しかしやはり地形適応や空を飛べないことなどが影響して、コン・バトラーと比較するとどうしても扱いづらく感じてしまう。
      • 一方のコン・バトラーは空を飛べる上に地形対応にAが2箇所ある。追加武装イベントも最大2回あり、特にグランダッシャーはEN消費が大きいものの非常に強力で、最後まで一線で活躍できる。
      • 別れの際にコン・バトラー側はリーダーの豹馬しか登場しないのに対し、ダンクーガ側はメンバー全員が登場するのがせめてもの救いか。
      • 容量確保の為か、後作では分離不可能になっている作品が多い。ダンクーガはともかくコン・バトラーが分離したところで使い物にならないので、本作も主役機をリストラするくらいならそうした方が良かったのかもしれない。
  • ライディーンの武器である「ゴッドボイス」は、10回以上使用すると最終話には出撃できなくなるという誰得な制約がある。
    • 一応、武器を取得した段階ではあまり使い過ぎないようにと釘を刺されるのだが、原作ファンにとってはたまったものではない。前作では制約なしに使用できただけになおさらである。なお余談だが、『新』では制限なく使用できるようになっているが、『コンプリートボックス』の第3次では、この仕様が何故か引き継がれている。
  • 『ガンダム0080』は、ルートによってはクリス&バーニィとその愛機アレックス&ザク改が登場すらしない
    • 仮に登場してくれても、2人共能力値はあまり高くなく、地形適応も低め。愛機であるアレックスは強制廃棄が待っており、ザク改もジェガンとの2択になってしまうという不遇さ*8。特徴と言えばクリスが有用な精神コマンドの「復活」(撃墜された味方ユニット1体を無償で復活させる)を覚えることくらいしかない。
    • 敵も味方も原作再現などなく、名のある敵はシュタイナーくらいだが、バーニィとは顔を合わせる機会がない。

システム面

武器ごとの性能の格差

  • 武器の攻撃力は、最強武器のみが高く、その他の武器はやたらと低い。特にMSで顕著。
    • 例えばZガンダムは、ハイパーメガランチャーは強力なのだが、その他の武器の威力は弱機体であるジェガンと殆ど変わらない。百式やZZガンダム等の最強武器がMAP兵器の機体も同様に、最強武器以外は一般MSと変わらない攻撃力である。
      • その為、全ての武器を改造している余裕がない都合もあって、改造は最強武器に一辺倒になりやすい。一応、最強武器以外も改造すればそれなりの強さは発揮できるが、その資金を最強武器につぎ込んだ方がよほど強くなるためお得。
  • MAP兵器が強い
    • 今作のMAP兵器は続編である『F』以降と違って範囲が非常に広く*9、必要気力も無いものが多く開幕から撃っていけるため、MAP兵器を持っているというだけで一軍候補であり、2回行動が可能になる後半は精神コマンドの「幸運」*10を掛けてMAP兵器で一網打尽→大量の資金と経験値を獲得という戦法が猛威を振るう。
      • ルート次第で到達する終盤のあるステージでは正攻法ではMAP兵器をフル活用しないとクリアすら難しい*11ため、攻略本にもνやF91を差し置いてZZが「最強のガンダム」と書かれていたりする*12
    • 上記、攻撃力の問題と合わせ、これらの恩恵を最大限に受けているのが隠し機体のGP-02A(ガンダム試作2号機)である。
      • 最大攻撃力9400+超広範囲というヤケクソじみたMAP武器を持っており、入手すると難易度が恐ろしいほど下がってしまう。尤も、その分入手条件は非常に複雑だが。
    • この問題は某攻略本のコメントで開発者も認めており、『F』や『α』ではかなり改善されていた。
  • 終盤になると敵も味方も攻撃力と射程がインフレ化し、装甲の厚いスーパーロボットどころかHPが20000を超える戦艦でも集中砲火を食らうと簡単に危機に陥るため、防御効率の高い場所(コロニーなどに)陣取るか、完全に回避できるリアル系を中心に展開するしかなくなる。
    • 正確には「敵の攻撃力がインフレする」のではなく「本作は敵も味方も柔らかい」。マジンガー系でさえ装甲は700~800、MSは200~300程度である。敵ユニットも装甲1000を超えるのは数えるほどで、『F完結篇』以降よく見られる「HP・装甲がインフレしている雑魚MS」というのも存在しない。ただし終盤ではHPが3~4万程度のザコ(MSではない)がうじゃうじゃ湧くマップもあり、その場合は前述した作戦を取らざるを得ない。
  • BGMのクオリティが低い
    • 今作のBGMはベースラインが単調で安っぽい仕上がりになってしまっている。

システム面・その他

  • マップ上には前述の強化パーツや資金となる金塊が落ちており、そのマスに入ることで入手できる。地形にヒントはあるものの攻略情報なしにすべて回収するのはまず不可能である。
    • 精神コマンドの「探索」を使えば落ちているマスを教えてくれるが、シナリオ9でザンボット3のサブパイロットである神北恵子が仲間になるまで使えるキャラが仲間に誰もいない。
      • それまでに「探索」を使いたい場合は、使える主人公の血液型と誕生日の組み合わせを探す必要がある。特殊誕生日の中には「探索」と「奇跡」を両方使えるものもあるが、他のコマンドがサポート系になってしまうため最良とはいいがたい。

作品ごとの機体性能の格差

  • ダイモスは最強技の必殺烈風正拳突き及び必殺烈風正拳突き改を宇宙では使えないため、宇宙が舞台*13の後半では大幅に弱体化する。原作では普通に使っていたのに
    • 後年になって解った事だが、当時手に入れられるダイモスの資料がほぼ存在しなかったためこのような事態になった。社員が個人的に録画していたビデオテープやムック、どうしても手に入らない場合は同人誌に頼ろうという話まで出た程だった。
    • 更にリアル系ルートではパワーアップイベントが無いため、1人乗りという事もあって戦力としては余計使い辛い。終盤のコロニー内のマップでは「こっちだって必殺烈風正拳突きが使えるんだ!」という愚痴にしか聞こえない意気込みをしている。
  • 本作のGP-03デンドロビウムは空適応がなく、ミノフスキークラフトがなければ終盤の舞台である火星で出撃できない。
    • 加えて、本作のミノフスキークラフトには後作のような地形適応への補正が無い為、装備して出撃しても地形適応の影響で大幅にパワーダウンしてしまう。
      • また、月MAPが宇宙専用でも出撃できる空陸判定MAP(有志検証結果)となっているせいで、こちらでも同様に大幅パワーダウンをしてしまう。
        結果、マトモに戦力として扱えるのは数MAPしかない。
    • さらにGP-03ステイメンはオーキス未入手時点でもオーキスありの修理費が設定されている為、8000というMSとしては法外な修理費を要求される。
      • 機体(とパイロット)自体の弱さも相まってうっかり撃墜されるとごっそり資金を持っていかれる。
      • ただし、ステイメンさえ残っていれば修理費は請求されないので、その膨大なHPを生かしてデンドロビウム状態で精神コマンド「自爆」*14で敵に大ダメージ→ステイメンになるので撤退…という使い道はある。
  • MS系ユニットの地形適応にやたらと陸Bが多い。これのせいで地上戦がメインの序盤はどうにも活躍させ辛い。
    • 『機動戦士ガンダム』シリーズは宇宙が舞台である事が多いので原作再現ととれない事もないが…。
    • 序盤でティターンズと協力して海から攻めてきたDC残党と戦う際、ティターンズが「水中でも戦える機体で出直す」と言って一時撤退後ケンプファーに乗ってくるのだが、ケンプファーの水中適性はC。もちろんあっという間に海の藻屑。
      • 原作のケンプファーに水中戦をする描写は無いし設定的にも水中で戦える機体ではない。一体ライラは何を考えているのか。
  • 逆に強力なのがオーラバトラー。
    • オーラ斬り・ハイパーオーラ斬りは気力制限(と、聖戦士技能)以外は使いたい放題*15でバランス崩壊。さらに隠しユニットのサーバインとズワウスは遠距離武器を一切持たないが、回避能力ではトップクラス。限界反応の面からもショウの能力を十分に発揮する。
      • 本作の敵は命中率が低すぎる場合なるべく命中率の高い武器を使おうとするため、十分に回避率を高めておいた機体には近接攻撃を選択しがちになる。よって遠距離攻撃を持っていなくとも問題はない。
    • オーラ斬り関連は本作では聖戦士技能取得者特許になっているため*16聖戦士技能を持たないオーラバトラー乗りは完全に戦力外という事態に。
      • 強力な技だからこそ要技能制限がかかっているとはいえ、さすがに使えるキャラが大きく制限されてしまうのは……。
      • 三人目の聖戦士技能持ちは実質的にそこそこ強力なオーラマシンとの二者択一となっている。よって3人揃えたとしても一人はイマイチな機体に乗らざるをえない。なぜそこはセットにしてくれないのか…
  • 対ビームバリアが「バリア毎に設定されたダメージ以下の攻撃を無効化」のみで、後作のように軽減したりしない。
    • その為、序盤は敵ヘビーメタル(『エルガイム』のユニット。以下「HM」表記)の基本装備であるビームコートに苦しめられる。さすがに中盤からは火力が上がり破れるようになるが、その頃には当然敵の火力も上がっているため味方のビームコートも死に要素となってしまう。
    • 特に後半になるとそれが顕著。最下級のビームコートしか無いHMは当然として上位能力であるIフィールドも、基本装備しているMSでは装甲が足りず防御してもほぼ突き破られる。
    • 装甲を高めたオーラバトラー*17が防御するか、同じく装甲を高め強化パーツでバリア付与したマジンガー系が鉄壁を使用し、ようやく存在が実感できるレベルである。
    • 敵の能力としては、実質的な上位互換である「ビーム吸収」が無い分若干弱体化してはいる。また軽減作用がないため、一定以上の火力を持つ武器でならば減衰なしで大ダメージを与えられる。過去作と比べればまだ、ビームに関してはマシなレベルと言えなくもない。

シナリオ面

  • 何の説明もなくフェードアウトするキャラクターが居る。シリーズ完結編なのに
    • ハマーンはリアル系のみ条件次第で再登場マップに行けるが、条件を満たさなかった場合は会えず、会えない場合には言及が一切ない。尚スーパー系では無条件でフェードアウトとなる。
      • 再会できた場合にはジュドーの説得イベントも起こせ、仲間には出来ないもののガトーがいればアトミックバズーカが使えるようになる。ただ、追加説明がない上、素のGP-02Aの性能が高くないため、せっかくの強力な武器に気づけないプレイヤーもいた。
  • 妖魔帝国のシャーキンに至っては、前作で死亡したのにも関わらず、突如蘇生させられライディーンと対峙、次のマップで敵増援として登場するも、それ以降の出番は死亡描写が無いまま突如姿を消す。シャーキンは撃墜時「おのれ! 覚えておれよ!」と言っているため死亡描写とは言い難い。
    • これまた蘇生描写のあるマップはスーパー系でしか通ることができないため、リアル系では「倒したはずのシャーキンがいつの間にか復活している」というあんまりな展開になってしまっている。
    • 更に敵増援前に初期配置の敵を全滅させてしまうと、ステージクリアになってしまいシャーキンは登場することなく終わる。これならリアル系では「そもそも最初から復活していなかった」という解釈も出来るのだが、敵全滅後にひょっこり現れた洸から「シャーキンが復活したから追いかけてきたけど、まぁいいか」と言われてしまいプレイヤー視点では「何故か復活していたみたいだけどシャーキンはどこかへ行ってしまった」というますます酷い扱いに。
  • 『ライディーン』のラスボスであるバラオに至ってはシャーキン復活の際に登場しただけでその後は一切登場しない。当然決着がつくことは無い。
  • 『マジンガーZ』の幹部キャラクター、あしゅら男爵は死亡するステージのタイトルが「あしゅら男爵の最期」であるうえ、撃墜時にも死亡を意味する台詞をちゃんと吐いているのだが、Dr.ヘルとブロッケン伯爵が最後に登場するステージでは、シャーキン同様死亡描写とは言い切れない台詞を吐いている。
  • この他にも補給部隊を襲撃したシーマ・ガラハウやコロニー落としに加担したシュタイナー・ハーディも1度きりの登場になっており、死亡描写が無いにも関わらず姿を消してしまう他、味方ではあるが「情報が入ったら連絡する」と発言したジャック・キングがこの台詞以降一切登場しなくなる。
  • 前作・前々作で死亡描写が無いまま死亡したことになっていたり、突然姿を消したりしたキャラクターが多数いる。
    • 今作で『Zガンダム』の敵組織であるティターンズが初登場したのだが、なぜか指揮官であるバスクが(『第3次』で明確な死亡描写があったわけでもないのに)登場しない。
      • このため今作でティターンズの部隊を率いているのは、原作でバスクの腰巾着だったジャマイカンになっている。
      • 原作ではティターンズの幹部だったシロッコも『第3次』で死亡している(バスクと違い明確な描写が有る)ため、せっかくの組織初登場なのに主要幹部が少ないという有様。また原作ではシロッコが実行したジャミトフの暗殺もハマーンが行う形になった。
    • 『Z』及び『逆襲のシャア』時代の設定になっているせいか、『初代ガンダム』で死んでいるリュウやララァは登場しない。一応今シリーズでは死んでいないのだが、その後の行方は不明。
    • 『逆シャア』関連の敵キャラ(ギュネイ・レズン・ナナイ)も『第3次』で所属していたDCでは登場せず、フェードアウトしている。
      • 『第3次』ではギュネイ・ナナイはクワトロを仲間にしなかった時のみシャアの部下として登場しているので、クワトロを仲間にしたのが正史の『第4次』で出番がなくても矛盾はないが、レズンに関しては理由がない。
  • 『コン・バトラーV』も『ライディーン』同様、『第3次』で倒したはずのガルーダが突如復活して再戦するという展開。
    • ガルーダの復活は設定的にありえないこともないが*18、コン・バトラーVが加入するマップで決着がつくと言うシナリオの短さで、更に内容も第3次と一緒なので、マンネリ感を禁じえない。
      • なお、ガルーダの母親であるオレアナはインターミッション中に息子に倒されてしまう(=プレイヤーは戦えない)が、こちらは原作再現なので仕方がない。
    • そもそも原作ではオレアナ+ガルーダの後釜として女帝ジャネラ+幹部二人が登場しているので、無理にガルーダ達を復活させる必要は無いのだが…。尤もジャネラ達は(悪役としては)普通過ぎてガルーダほどの人気は出なかったが。
  • 『ゲッターロボ』シリーズと『グレンダイザー』と『ダンクーガ』は、敵キャラクター(組織)が一切登場しない
    • 敵勢力全てを描写するのは大変なことになるため、ある程度は仕方ないのだが、上記の通り新規参戦である『ダンクーガ』まで同様の扱いである。
    • 前者2つはユニット自体は『マジンガーZ』のDr.ヘルや『グレートマジンガー』の暗黒大将軍の手駒として登場するが、パイロットは全部人工知能。当然初登場も最終決戦も再現なしで、原作再現もほぼ無い。『ダンクーガ』に至っては敵のユニットも一切登場しない。
      • どの作品も、本格的な原作再現は次回作を待つことになる。
  • 一部シリーズの敵勢力が最後に登場する面では、同番組の味方勢力は別行動しているため自軍におらず、決着を付けさせてやる事ができないというとんだ最終決戦になる。
    • 有名なのは『ダンバイン』。ほかに『ガンダムF91』や条件次第で『Zガンダム』*19なども。
  • エンディングで隠しキャラ含め、仲間になっているキャラ全員の後日談が表示される…と思いきや、なぜかリムルだけ表示されない。
    • 実は彼女はパイロットではなく非戦闘員として加えれば*20後日談が表示されるのだが…なぜそんな仕様にしたのか?
  • 難関マップ「特異点、崩壊」をクリアすると、自軍はユニットの乗り換えをする間もなく2分割されてしまい、強制乗り換えなどで戦力外化するキャラも出て来る。しかも次の「栄光の落日」も難関マップである。
    • これ以前にも部隊分割イベントはあったが、分割前にユニットの乗り換え等準備する余地はあった。
  • 本作でもトップクラスに難易度が高いとされるマップ「オルドナ=ポセイダル」*21は、実は2体のボスさえ倒せばクリアになるのだが、勝利条件に「敵の全滅」と間違って表示される。一応冒頭で味方の1人が「あれさえ倒しちまえばいいわけだ」と言っているが…。

バグ関連

  • ガイゾックとの決戦の際、サイバスターが現れる前にクリアすると、サイバスターが仲間にならないというバグがある。
  • シナリオ『リューネ・カプリッチオ』でリューネを説得せず倒してしまうとガッデス・グランヴェールが仲間にならない+仲間になっていないのに会話に参加してくるというバグがある。
  • 初期版のみ、味方ユニットをマップ兵器で倒すと、なぜか資金と経験値を得られるバグがある。
    • 後期ROMでも、友軍(青色のNPC)は撃墜時に経験値と資金が手に入る。友軍の戦艦が撃墜されるとゲームオーバーになるマップがあるが、これは初期・後期ROM共に全滅技と組み合わせて荒稼ぎができる(もちろん、初期ROMの方が効率がいい)。
  • これも初期版のみ、レベル99に上げるとなぜか99を通り越して100になる。100になっても弱体化したりはしないのだが、能力を見ると画面が乱れるという不具合が発生する。
    • 隠しボスのシュウと一緒に出てくる超AI(ヴァルシオン)のLvが99なため、まとめて撃墜したりすると案外たやすくLv99になりやすい。さすがに問題と思ったのか移植作の『S』ではレベルが下げられ、代わりに数を増やすことで高難易度を保っている。
  • 『ダンバイン』の妖精達は、パイロットと組まない状態にしておくとマップ上で兜甲児が得たのと同じ経験値が与えられる
  • パイロットの特殊技能『底力』が機能していない(情報元サイト)。
  • 中盤に上空で戦うマップが存在するが、なぜか地形適応が「陸」になっているバグがある。
    • 空を飛べるユニットしか出撃できないが、陸の適応が低いユニットは著しく弱体化する。逆にミノフスキークラフトで無理やり飛行させているユニットは本来空中戦が弱いはずだが、このマップでは普通に強い。ある意味、本作の欠陥品ミノフスキークラフトが最大限に力を発揮できる。
    • 敵側は適応の空が高く陸が低いモビルアーマー形態のMSが山ほどいるが、このバグのせいで異様に弱い。

図鑑・その他

  • キャラ事典・ロボ図鑑が間違いだらけ。事実誤認、他の機体との混同、適当な一言で済ませるなど、問題点は多い。
  • ガンダムシリーズの主題歌は、一切カラオケ化されていない。
    • 『ZZ』と『0083』の主題歌はBGMとしては収録されているのだが、テンポが速すぎる&省略された箇所があるのでカラオケ化には不向きと判断されたのだろうか。後作では普通に収録されているので容量の問題という可能性もある。
  • 主人公とその恋人の好感度を表す「恋愛ポイント」という内部数値が存在する。特定のシナリオに2人を同時に出撃させるか、決まった選択肢を選ぶ事でアップし、一定以上になると最終面での2人の会話が変化する。
    • …のだが、その「出撃するとアップするシナリオ」の選定が不可解で、しかもアップしても確認する術はない。
    • そのうえどこの攻略本にも、このシステムの紹介自体が全くない。SFC版『一生楽しむ本』のインタビューで曖昧に触れられている程度。
    • 実用性皆無、かつ後の『α』の様に完全な死に数値でもないため、気にならない人はまったく気にならないのが救いと思われる。

賛否両論点

  • 本作で初採用されたオリジナル主人公が目立たない上、使い勝手も各種選択に大きく左右される。
    • シナリオ上はたまに会話に少し参加するだけで主役を張るシナリオ、敵勢力との因縁は殆どない。
      • これに関しては、変に目立って版権作品を食うよりは良いという人もいるし、プレイヤーの分身として目立たないのを残念に思う人もいる。
    • 性能面でも誕生日・血液型や機体選択で使い勝手がかなり変わってしまう。
      • 前述の通り、誕生日と血液型によって精神コマンドの内容と習得レベルが変化し、大体はアタッカーとして問題ないものばかり(特に熱血・気合・幸運の3つは特殊誕生日でなければ必ず覚える)だが、特定の組み合わせにすると強力すぎる奇跡を早期習得できるようになったり、逆にサポート系ばかりになったりする。
      • 特に魚座のA型はバグで「必中」*22を2個覚えてしまう。主人公でほとんど使うことのないサポート精神を覚えるのとそう変わらないといえば変わらないので、さほど大きな問題ではないが……。
    • 機体性能は圧倒的にリアル系が有利。
      • リアル系の後半搭乗機「ヒュッケバイン」は自軍ユニット中最高の運動性を誇り、更に分身とIフィールド装備のため防御面は完璧。攻撃面でも使い勝手の良いMAP兵器に追加武装のブラックホールキャノンは自軍ユニット中最高の射程を有し威力も高い*23
      • 一方スーパー系の後半搭乗機「グルンガスト」にはいかなる版権スーパー系ユニットの必殺武器より攻撃力が高い計都羅喉剣・暗剣殺が追加されるが、地形適応が宇宙を除いてBなので防御面も含め数値程の強さは感じられない。
  • バッドエンドの展開が賛否両論。要約すると「ラスボスを代わりに倒したシュウ・シラカワを倒したら、異星人から『地球人は何でも力で解決する』と見捨てられ、戦争が泥沼化し終わらなくなってしまった」というもの。
    • それまでの話の流れでは、異星人の本星の機関から講和の話が既に出ており、現場の指揮官であるラスボスだけが独断で抵抗している状態であったため、あとは「講和の障害を取り除く」だけで終わる話であった。最終話まで辿り着くのに要した合計ターン数が一定以下だと、ラスボスのいる火星に辿り着く前にシュウ達と合流でき本来の話の流れを辿るのだが、一定以上かかっていると火星に辿り着いた時にはシュウが先にラスボスを追い詰めており、ラスボス戦の前にシュウとの問答が発生する。
    • ここで複数回「自分と戦うのか」「本当にそれでいいのか」等と問いかけられ、常識的な答えを返せばシュウは手を引き本来の話の流れに戻るのだが、しつこくシュウを敵視する返答を返し続けるとバッドエンドルートに突入し、シュウがラスボスを瞬殺した上で戦いの構えを取る。これを倒してマップクリアすると、異星人本星機関の特使から見捨てられ講和の話が白紙にされてしまい、上記のバッドエンドを迎える。
      • 一応、シュウは過去作では自軍を裏切って牙を剥いた事もあるキャラで、今回は目立って敵対していないだけでこちらからは基本信用されていないキャラではある。
    • 本来はストーリー上倒す必要の無い敵であり、いわばやり込み用に用意されたボスと思われる。
      その火力は凄まじく、ネオ・グランゾンのスペックに加えシュウ自身のLVも99、取り巻きもLv99・気力150のヴァルシオン5機と強力で、さらに味方全員の気力が50でスタートという圧倒的に不利な状況からもそれは窺える。
    • その一方で、耐久力は通常のボスと変わらず、HPが全回復する「ド根性」も相手の体力が3割未満でないと使わない。クリア条件もネオ・グランゾン1体を撃破するのみなので、精神コマンドの「激励」*24「脱力」*25で気力操作が出来れば意外とクリアは楽。
    • 苦労してやり込んで撃破した結果がバッドエンドでは報われないと言う声もあるが、そもそもバッドエンドを回避したいのであれば不自然になる選択肢を複数回選ばなければ入らないルートであり、このルートに入る事自体が隠し要素のオマケと見る事ができる。

総評

システムに様々な改良・変化が加えられ、『第3次』『EX』に比べるとかなりとっつきやすくなっている。
特に敵ターンに攻撃された時の行動を選択可能になった点、すなわち「大まかなシステムが出来上がった」点は大きく、プレイヤーのハードルを下げると共により深い戦略性を生み出す事となった。
しかし、システム・ストーリー共に練り込み・調整不足が目立ち、「名作」と呼ぶには今一つパンチが足りない出来となっている。
ただ、当時はお祭りゲームとしての側面が強く、原作再現の度合いや整合性、ゲームバランスはさほど重視されていなかったことも付け加えておく。
本格的なストーリー・システムの完成は『F/F完結編』や『α』を待つ事となる。

余談

  • 本作のパッケージデザインはケイブンシャに許可をもらって、斜めストライプが特徴的な大百科シリーズのパロディになっている。
    • 「ケイブンシャの大百科」シリーズにはロボットアニメ関連の大百科も数多くある。また攻略本(「スーパーファミコン必勝法スペシャル」および「◯◯を一生楽しむ本」)による繋がりなどもあった。ケイブンシャの『第4次』攻略本掲載のスタッフ座談会でも大百科パロディについて語っている。
    • 本作発売後、『第2次』『第3次』『EX』『第4次』を浅く広く網羅した『全スーパーロボット大戦大百科』が出版されている。ただし「ケイブンシャの大百科」ではなく「ケイブンシャの大百科別冊」。『第4次』のパロディ元のような斜めストライプのデザインではない。
    • ケイブンシャの大百科シリーズを懐かしむトークイベント「ケイブンシャの大百科ナイト」では、大百科シリーズをずらりと並べたかたわらに『第4次』のパッケージも鎮座していた。
  • 出演作品に付いて
    • 本作には『エルガイム』の裏設定上の機体であるブラッドテンプルと、『ガンダム・センチネル』関連の機体やアイテムが登場している。2015年現在、本ソフトが『スパロボ』シリーズにおける両者の唯一の出演作である。
      • 前者は「『エルガイム』のデザイナーである永野護氏に無許可で出したため一悶着があった」と噂されているが、これは何のソースもない只の噂である。また同機は後の『全スーパーロボット大戦 電視大百科』でもキチンと紹介されている。
      • 後者は『電視大百科』でも扱われていない為、「ガレージキット販売にまつわる事件が原因でスパロボに出せなくなった」という憶測が流れているが、こちらも何のソースも存在しない。その事件が起こるのは本作の発売後の96年だし、『センチネル』の版権は『SDガンダム』に含まれている。「スパロボに出演しない理由」は、今もって明言されていないのである。なお、後の『第2次α』『第3次α』にも『センチネル』のユニットの没データが存在している。
  • オリジナル主人公について
    • 本作以降、試験的に『[OMPACT』『α外伝』でオリジナル主人公が登場しない作品を制作したら「オリジナル主人公が欲しい」という要望が大量に届いたため、基本的にオリジナル主人公は必ず登場させることにした…と寺田プロデューサーは語っている。
  • アムロ・レイの顔グラフィックについて
    • 『EX』までのアムロは『初代ガンダム』をベースにしたグラフィックだったが、本作で『逆襲のシャア』ベースのものに変更されている。作中でも「この数ヶ月間で急に老けた」と他のキャラにネタにされており、アムロも「管理職なんて性に合わない仕事をさせられたから」という妙に世知辛い理由を語っている。
    • 後の作品にも原作再現の都合上、半年や1年で5年分成長したり(『W』『第2次Z再世篇』)、生後3か月で5年分近くの成長を遂げるキャラ(『UX』)が存在する。理由も納得できなくもないものやそもそも語られないものもあったりとまちまち。

第4次スーパーロボット大戦S

【だいよじ すーぱーろぼっとたいせん すくらんぶる】

ジャンル シミュレーションRPG
対応機種 プレイステーション
発売元 バンプレスト
開発元 ウィンキーソフト
発売日 1996年1月26日
定価 7,140円
廉価版 PlayStation the Best:1996年11月29日/2,800円
配信 ゲームアーカイブス:2011年7月6日/1,000円
判定 なし
ポイント 初のPS・声付きスパロボ
バランス調整・システム改良

プレイステーションに『第4次スーパーロボット大戦S』として移植された。ちなみにPS初のスパロボである。

主な改変・評価点

  • 戦闘時の台詞に原作の声優によるボイスが付いている。
    • 残念ながら登場キャラクター全員という訳ではないが、声が付いたこと自体は本作が初である。
    • 声優の起用に配慮しゴーショーグンと魔装機神系の自軍加入期間が長くなっている。
  • 一部の機体の機体性能と武器性能が調整された。
    • ダンクーガは飛行可能になっており、地形適応や武器の性能も底上げされた。
      • 更にメインパイロットである忍の精神コマンドの「加速」*26が魂*27に変更されており、より使いやすくなった(移動力自体は低めのままの為、この変更は痛し痒し)。
    • MAP兵器以外決め手のなかった『エルガイム』のHMは、主兵装であるパワーランチャーの攻撃力が上がり(代わりに弾数激減)、味方としてはやや使いやすくなり、敵としては手強くなった。特に戦力の整わない前半にHMと戦うMAPは、弾数減のデメリットが敵側にほぼ無いため難易度が目に見えて上昇している。
    • オーラバトラーのオーラ斬り・ハイパーオーラ斬りに消費ENが設定された。
      • 相変わらず使うのに"聖戦士技能"が必要なため、技能を持っていないオーラバトラー乗りは役に立たないという問題点は変わっていない。
      • 以降のシリーズでもオーラ斬り・ハイパーオーラ斬りに関してはこの仕様が採用されている。
  • その他ゲームバランスの調整
    • 最終面のイベントが変更され、難易度が上がった。同様に、裏ボスであるネオ・グランゾン戦の方も条件が変更され、難易度が上昇している。
      • これは元々終盤の難関面に比べて最終面が易しすぎた為でもある。
    • 殆どの隠しアイテムの位置が変更された。
    • 一部マップでAI行動を行っていた味方ユニットが操作可能となった。
  • シナリオの補強
    • 主人公とオリジナル敵幹部の因縁を描いたシナリオ「接触」と、本家ではカットされた人質救出シナリオ「救出」が新マップとして追加された。
      • 後者はSFC版ではヤンロンとテュッティが裏で行っていたのだが、2人が早く仲間になる事で辻褄が合わなくなったため。
    • 条件を満たせば、最終話でオリジナル敵幹部達を戦う事なく撤退させる事も可能となった(後述)。
    • ルートにもよるが、主人公とシーマ、ショウと黒騎士の因縁に決着を付けられるようになった。
    • ブロッケン伯爵など、一部のボスの最後の出番における撃破時の台詞が、戦死を意味するものに差し替えられた。
  • 他、システムの改善
    • メモリ管理の問題が解消されたようで、強制廃棄やリストラ選択がなくなった。
      • ダンクーガとコン・バトラー、どちらも最終面まで連れて行ける。
      • ガンタンク、ジムIII、エルガイム、カルバリーテンプル、NT-1アレックスの強制廃棄、魔装機神系が最終面で離脱する事が無くなった。その結果、ロザミアを仲間にしやすくなった。
    • 誕生日・血液型による習得精神の一部が変更されている。
      • 特殊誕生日は奇跡の習得が遅くなったり、速いままのものは他がクセが強かったりしている。また通常誕生日も魂や奇跡が覚えられるパターンが追加された。
  • その他
    • ゲーム中断時のメッセージが全て変更された。
    • ミオ・サスガが仲間になる時の台詞が別のものに差し替えられた。
    • BGM関係の設定変更
      • 味方フェイズ時に流れる戦闘BGMが、ユニット準拠ではなくパイロット準拠となった。
      • 『逆襲のシャア』『グレートマジンガー』のBGMが追加された。
      • 「Zのテーマ」など、イベントでのみ流れるBGMがサウンドテストでも聞けるようになった。

問題点(S)

シナリオ面

  • 新規追加された第1話では主人公はゴーショーグンに助けられ、スーパー系ならガイゾックとの戦闘になるが、後のシナリオで彼らと再会しても無反応である(テキストがSFC版と変わっていない)。
  • 妖魔帝国やハマーンなどは、やはり死ぬ事なくフェードアウトする。もう一度言うが、本作はシリーズ完結編である。

システム面

  • 仲間になるユニットは武器は無改造になっている。改造済みの敵ユニットを説得して仲間にした場合も、武器改造だけは初期化される。
    • 途中離脱キャラを一時引き止めた場合、再加入時も無改造のままになる。
  • 妖精への経験値加算バグは、甲児ではなく主人公が得た経験値に変更されており、出撃機会が多い分益々バグレベルアップがさせやすくなっている。
  • 敵フェイズ時は同じBGMが流れ続ける。ボスとの戦闘時でも変化はなく、よって「侵攻」「ヴァルシオン」はサウンドテストでしか聞けなくなった。ロード短縮のための処置らしい。
    • 「ネオ・グランゾン(ARMAGEDDON)」はシュウを仲間にして敵に攻撃させれば聞ける。つまり聞けるのは最終話に349ターン以内で到達した場合のみ。
    • なお、『第3次』や『F』のボステーマである「VIOLENT BATTLE」も収録されているが、サウンドテストでは聴くことができない。
  • 戦闘アニメが流れている間は何故かソフトリセットのコマンドを受け付けない。
  • ダイモスの必殺技が宇宙で使えない事と、リムルのエンディングでの扱いは変わらず。

その他

  • 戦闘中のボイスが付いているのは、味方の主役級を中心とした一部のキャラクターに限られている。また、『ザンボット3』『グレンダイザー』の主人公、勝平とデュークには諸事情でボイスが付いていない。
    • TV版の勝平を演じた大山のぶ代氏による音声収録は現在のところ行われておらず、音声が無い作品での参戦がしばらく続いた後に、代役として坂本千夏氏が起用されて現在に至っている。
      • 大山氏が音声収録を行わない理由について公式に明かされてないため真意は不明だが、氏の代表役である『ドラえもん』のイメージを守りたかったからではないかとされている*28
    • 後者は主人公デューク・フリードの声を担当していた富山敬氏が当時入院中だったためだろう。その後、亡くなってしまった為、富山敬氏がスパロボでデュークを演じる事はなかった。その後の作品では『コンプリートボックス』では堀内賢雄氏、『IMPACT』以降は山寺宏一氏が代役を務めている。
    • 当時は代役を使わない方針だった為、仕方ないとも言える。
  • コン・バトラーの合体デモと、真ゲッターの変形デモが汚くなった
  • OPデモが新規のフルCGムービーに差し替えられたが、なぜか本ソフトに登場していないはずのザク(ゲーム中に出演しているのは別機種のザク改)とトッド用ドラムロが出演している。
  • キャラ事典、ロボ図鑑の間違いはそのまま。
    • シナリオ『トータル・バランス』では、敵増援の中に黒騎士の乗るガラバが居るのは変わらないが、『S』ではここでハイパー化してハイパーガラバになるイベントが追加された関係で普通のガラバよりHPが低くなっており*29このマップで登場させても図鑑には登録されない。『栄光の落日』で登場させないとダメ。
  • カラオケのレパートリーは本家と同じ。「おれはグレートマジンガー」も収録されていない。

総評(S)

バランス調整がされた事でより遊びやすいソフトになったと言え、また主要キャラのみとはいえ初めてキャラの声が付いたのは特筆すべき点である。
しかし、ストーリー・システム共に大味な点は変わっておらず、やはり良移植と呼ぶには今一つな出来であった。


余談(S)

  • 本作の説明書によると、ストーリーの時間軸は「2次G→3次→EX→4次S」の順に流れているようだ。
  • PS2で本作をプレイすると、マップ画面でのユニットの動きがやたらとスローになる。
    • なおPS3では問題なくプレイが可能。
  • ちょっとした謎
    • 前述の通り、『S』では最終面で敵の3幹部を撤退させる事ができる。
      • シナリオ『特異点、崩壊』にて、主人公とロフを戦闘させ、会話イベントを起こす。
      • シナリオ『アクシズに散る』にて、3幹部を倒さずに6ターン目まで待つ。
    • 以上2つの条件を満たせば、最終面で主人公が彼らを説得して撤退させるイベントが起こる。
    • …のだが、なぜか攻略本にはこの一連のイベントが載っていない。攻略本は3つの出版社から出ているのだが、まったく触れられていなかったり、「リューネを説得しないで倒せば撤退する」と間違いが書かれていたりする。
      • 同シリーズで毎回攻略本を出しているケイブンシャが、本作に限って出していないのも不思議である(『一生楽しむ本』というものは出しているが、これにも全く載っていない)。
    • 開発中には存在せず(リューネの場合は存在していたが削除された)ギリギリでプログラムされたイベントなのだろうか?


*1 OVAで展開された『聖戦士ダンバイン』の続編で、TVシリーズ終了から700年後のバイストン・ウェルが舞台。主人公シオン・ザバをはじめとする登場人物は、TVシリーズの登場人物が死後に「転生」したもの。

*2 本作でのロボット大図鑑の登場作品は「オリジナル」となっている。これは当時のゲッターロボサーガ最新作である「ゲッターロボ號」でまともに登場した真ゲッターは1のみで、2の下半身と3の全身は本作描き下ろし、また1も細部デザインは「號」に登場したものとはかなり異なっているため実質描き下ろしであり、設定も本作のみの創作である為と思われる。

*3 ルート分岐にもなっている。

*4 実はスパロボで初めての「中の人ネタ」だったりする(ローラ役が5年後(第4次スパロボより5年前)にセクシーアイドルとして人気が出たと言うのが元ネタ)。

*5 ダンクーガ自体はBACBだが、メインパイロットの忍がABBBなので結果的にBBCBとなる。第4次ではパイロット・ユニット両方の地形適応がAでないと最終的な地形適応がAにならない

*6 武器の使用制限やダメージの計算式に影響するパラメータである「気力」を上げる。

*7 敵への攻撃が必ずクリティカルヒット(ダメージ2倍)になる。使用しない場合クリティカルヒットは確率で発生する。

*8 一応、両機体共に廃棄される際に会話が挿入される。会話等によるフォロー無しの強制廃棄が多い本作において、会話があるだけマシとも言える。

*9 百式やエルガイムmkIIは1列のみだが射程12、ZZは幅が1・3・3・5・5・5・5・5・3・1の射程10、サイフラッシュは全周射程6である。

*10 敵を撃墜した場合、獲得できる資金と経験値が2倍になる。『F』以降の作品(リメイク版『魔装機神』を除く)では経験値2倍の効果が「努力」に分割された。

*11 正確には「大量に雑魚が出るが、ボス二体さえ倒せればクリア」なので、MAP兵器を使わなくてもボスさえ倒せばクリアはできるが、勝利条件が「敵の全滅」になっている上、雑魚をかわしながら行動するのも大変な為、それに気づきづらい。資金や経験値の面でも倒した方が得。

*12 実際問題、νはフィン・ファンネルの攻撃力が低く(Zのハイパーメガランチャー以下)、F91はヴェスバーの燃費が異常に悪い(補給無しでは2発しか撃てない)ため、どうにも使いづらい。

*13 といってもダイモスの宇宙戦の機会は2MAPのみ。

*14 自機が撃墜扱いになる代わりに、隣接ユニット(敵味方問わず)に自機の残りHP分の固定ダメージを与える。

*15 一応強化費用は高額であり、命中率補正は揃って劣悪ではある。

*16 特殊技能の概念が無かった前作『EX』では直感の数値で制限していた。

*17 殆どがオーラバリア(バリア系最上級、ダメージ3000まで無効)を基本装備。

*18 本人も知らなかったが実はアンドロイドであり、基地の奥には15体の失敗作が並べられていた。

*19 ロザミアを説得しない場合は主役のカミーユ不在となる。

*20 仲間になるMAPで撃墜されれば非戦闘員として加わる。

*21 同名マップが3つあり、前出のハマーンが再登場するシナリオの次の物はこれに含まれない。

*22 次の味方フェイズの開始まで、使用者の攻撃の命中率が100%になる。

*23 一応ミノフスキークラフト無しで空に浮いている敵に隣接されるとマトモな反撃手段が無い、という欠点はある。

*24 使用者の周囲4マスにいるユニットのパイロットの気力を10上げる。

*25 対象の敵パイロットの気力を10下げる。

*26 次に移動する時の移動力が+5される。

*27 敵へ与えるダメージが3倍になる。熱血とは重複しない。

*28 実際、大山氏はドラえもんのような声で出演というオファーはすべて断っていたことを明かしている。

*29 『ハイパージェリル』で出てくるジェリルの乗ったレプラカーンと『ビヨン・ザ・トッド』で出てくるトッドの乗ったライネックも同じくハイパー化するため普通の奴よりHPが低い。この2体に関してはSFCでも同様。