2019年4月18日よりVer.2、2019年12月12日にVer.2.2なる大型アップデートが行われ、それぞれ挙動を始めとした各種仕様が多数変更されています。 そのため挙動変更やランキングのリセットに伴い、Ver.1、Ver.2、Ver.2.2で区別します。

次回作は『頭文字D THE ARCADE』で取り扱います。


頭文字D ARCADE STAGE Zero

【いにしゃるでぃー あーけーどすてーじ ぜろ】

ジャンル レースゲーム
対応機種 アーケード
使用基板 Nu2
発売・開発元 セガ・インタラクティブ
稼動開始日 Ver.1 2017年3月4日
Ver.2 2019年4月18日
Ver.2.2 2019年12月12日
サービス終了日 オンライン
2021年4月30日
(※日本国内のみ)
判定 賛否両論
ゲームバランスが不安定
ポイント 新劇場版を土台にした新作
2度目の筐体刷新
大幅削減された内容
演出面の再現性が低下
相変わらずな仕様群
前作からの引継は完全不可
頭文字Dシリーズリンク


概要

しげの秀一の漫画『頭文字D』の序盤を新たにリメイクした映画『新劇場版 頭文字D』(以下「映画」)を題材としたレースゲーム。
登場から9年経ち陳腐化した前作までの筐体からより高性能な筐体を新たに採用、シフトレバーがH型に変更され、記録媒体もサーバー上にデータを保存する「Aime」と「バナパスポート」に変更する等、大規模なリフレッシュを図った。ちなみに筐体は翌年から稼働を開始した「SEGA World Drivers Championship」にも流用されており、Hパターンシフトをオミットしバタフライシフト採用ステアリングへの換装が可能となっている。

今作も正式稼働前のロケテスト時までは従来作と同様の順番待ちが出る程の高い人気を維持していたのだが、正式稼動時に一変。
やり過ぎと言わんばかりな内容削減と仕様変更が賛否を招き、結果的に好スタートを切れたとは言い難い出来栄えになってしまった。


モード説明

公道列伝

  • 従来作の「公道最速伝説」に相当するストーリーモード。前作同様、仕様的には『湾岸ミッドナイト MAXIMUM TUNE』シリーズ(以下『湾岸マキシ』)に近い形式である。
    • 基本的なチュートリアル編にあたる『始動』に始まり、映画で全3作を通して描かれた「藤原拓海と高橋涼介の秋名戦」までのキャラクターがおおむね登場する『序章』、
      劇場版では描かれなかった旧アニメ版での「Second Stage」「Third Stage」に当たる『二章』、「Fourth Stage」の定峰までを描いた『三章』、土坂・筑波までを描いた『四章』、「Fifth Stage」の長尾・七曲りまでを描いた『五章』、箱根・そして最終ステージの椿ライン、さらに過去に登場した一部のキャラクターとリターンマッチする「夢現編」の『六章』で物語を完結した。
      他には、完全オリジナルの物語が繰り広げられる『番外編』、全国各店舗のプレイヤーを模した車に乗るCPUと特定のコースで対戦する実質の模擬全国対戦『遠征』の9種類がある。
    • 『始動』『遠征』以外では指定された「文太チャレンジ」(Arcade Stage 8でいうドラテク特訓カリキュラム)の条件を達成すると、達成状況に応じて「二流→一流→超一流」と評価が上がる。
      • とりあえず勝利すれば「二流」、指定された条件を一通りクリアーすれば「一流」、より厳しい条件をクリアーすれば「超一流」となる。

タイムアタック

  • 各コース、時間帯を自由に選択し、タイムを競うモード。
    • 「BRONZE、SILVER、GOLD、PLATINUM、SPECIALIST」のランクが指定されている。制限時間内にとりあえず完走すれば「BRONZE」は必ず取得出来る。
    • 厳し過ぎた前作からランク毎のタイム基準がやや優しくなり、少なくとも「超上級者の腕前&そのコースの最速車種*1でないと最高ランクが取れない」点は改善された。
    • Ver1.3で大幅に機能が強化。SPECIALIST以上のランク「PROFESSIONAL」、タイムアタック段位や平均ランキング機能が追加された。
      更に、タイムアタックレコードで総合100位以内になるとタイトルレートというデザインプレートが表示されるようにもなった。
    • Ver2.2にてTA分析リプレイ機能が登場。完走した直後に選択肢として表示され、1クレジットを消費することでその走行のリプレイを研究することができる。

全国対戦

  • Aime又はバナパスポートカード必須。その時に全国対戦待ちしているプレイヤーを自動検索してマッチングし、対戦するモード。
    • 新たにライバル車との接触判定が無い状態で対戦が出来る「ゴースト対戦」、2人で1戦毎に席を交代して対戦する「2on2」が登場。
    • 敗北した場合も、ライバル車との距離100m以内であれば、クレジット追加で一度だけ相手に即座にリベンジできるようにもなった。

Dフェス

  • Ver1.3で追加された新モード。外部ツールである専用コミュニティサイト「頭文字Dこみゅ ~峠に生きる走り屋達~」で参加、登録ができる「タイムアタック大会」。
    前作まで存在していた「走り屋イベント」をユーザーによるオリジナル大会制としたようなモードだが、参加には上記サイトでカード連携、アカウント登録(Twitterアカウント必須)が必要。

追加車種

収録車種は前作『8』とほぼ同様*2で、かつグラフィック等の変更点も無い為、今作で追加された完全新規車のみを掲載する。
この内、車名に「魔王号」を冠すコンプリートカーは、ビデオマガジン『Hot-Version』*3とのコラボレーションで追加された。

+ 追加車種一覧
メーカー 車種 搭乗キャラ 備考
スバル WRX STI S207 NBR CHALLENGE PACKAGE(VAB) 無し 外装変更×
コンプリ
ートカー
MCR スカイラインGT-R 魔王号(BNR34改)*4 エアロ系×
藤田エンジニアリング RX-7 魔王号(FD3S改)*5
MFゴースト 86GT(改)片桐夏向仕様(ZN6改)
J's RACING S2000 魔王号(AP1改)*6
MFゴースト GT-R NISMO(改)相葉瞬仕様(R35改) 外装変更×

追加コース

収録コースは稼働初期は『4』の全コース+『8』の箱根のみであったが、約2ヶ月毎のアップデートで『8』のコースが原作での登場順に復活している。
追加車種と同様、従来コースは各景観のグラフィック以外に変更点も無い為、今作で追加された完全新規コースのみを便宜上掲載する。

+ 追加コース一覧
コース名 難易度 初出 全長 解説
群サイ 上級 Ver. 1.3 6.0km 2018年7月のアップデートで追加。『群サイ』は愛称であり、正式名は「群馬サイクルスポーツセンター」。
『Hot-Version』が車の走行テスト&バトル企画のロケ地として頻繁に用いている、峠風のサーキット*7
現実のそれとは一部の道幅やレイアウトが異なってしまっているが、見通しの悪さは忠実に再現されている。
小田原 中級 Ver. 2.1 4.4km×2 2019年7月のアップデートで追加。『MFゴースト』に登場するコースをモデルとした架空の周回コース。
コース名の割に舞台の大半は小田原市の隣にある足柄下郡箱根町となっており、道中では霧も発生する。
本物のコースは1周40.8kmなので、ゲームに合わせて大幅に短縮されている。

評価点

新筐体の恩恵

  • Aimeとバナパスポートにようやく対応。従来作で時間が掛かっていたデータ処理問題が遂に解消された。
    • 前作まではカード一枚につき車は3台しか保存できなかったが、本作から全車種の保存が可能となった。
      • ただし「同一車種の再導入・複数台所有」が不可能となってしまった。
  • 42型大型フルHDモニターと新基板「Nu2」から出力されるグラフィック群は前作比でより鮮明に美しく映し出されている。
    • 特にコース脇の植物類・上空の景観類は高解像度のものに一新。植物類の量も大幅に増え、コースの雰囲気がより実際の峠に近くなった。
    • 映画での描写と同様、夜間でのブレーキング時にはブレーキランプの光が残像となって、赤い帯としてハッキリと映るようにもなった。
      • 各レース前のロード時間も前作比の半分以上に短縮され、全国対戦モード以外では数秒でロードが終了し、非常にテンポが良くなった。
  • 6速型Hゲートシフトが採用されており、シフトを操作する楽しさを提供。
    • シフトの位置も、一般的なレースゲームでよく見られるステア脇ではなく、実車に即してシート脇に配置されている。
      さらにニュートラルにした状態では自動的にATに切り替わる「アドバンスドMT」を採用。間違ってMTを選んだり、シフト操作が思ったより難しくてもこれで安心。
  • シートの形状変更・ハンドルが小型化。
    • 『Ver.3』まで採用されていたスピーカー内蔵のバケットシートを再び採用。
      • スピーカーはライバル車のエンジン音や排気の爆発音がサラウンドで聴こえるようになり、臨場感が増した他、ライバル車との距離感もわかりやすくなった。
    • ハンドルは小型化した上に舵角が120度までになったものの、その分僅かなステア操作で済むようになった。旋回性能が上昇した事もあり、ドリフト走行が非常に容易となった。
    • 今作のシートやハンドルのデザインは、元を辿ると嘗て90年代に発売された『セガツーリングカーチャンピオンシップ』『スカッドレース』『セガラリー2』等で採用されていた伝統的なパーツを踏襲している。
      H型ゲートシフトへの変更も含め、前述の作品絡みで主に古参のセガファンを中心に「懐かしい」という視点で好評価する意見もある。

やはり自由度の高いカスタマイズ

  • 前作同様、実在するメーカーのエアロと原作再現オリジナルパーツが引き続き収録されており、基本的に前作で出来た事は今作でも出来ると思って良い。
    • 今作は新劇場版三部作がベースではあるが、原作中期~後期のキャラクター仕様にする事も可能。映画未登場キャラについても、使用パーツである旨が引き続き記載されている。
    • しかし依然として不便な仕様は残留している。詳しくは後述。

挙動面の全体的な見直し

  • アクセルオン時のアンダーステアとアクセルオフ時の旋回力が強調され、速く走るには適正なアクセル・ハンドル捌きと『5』譲りのタイヤ温存*8が重要となった。
    従来作で速くドリフトするには必須だが、筐体を痛める大きな原因にもなっていた「パタパタ走法」*9はドリフト中に行うと失速するという形で事実上廃止された。
    • 車両の初期性能も、従来作で存在した「ハンドルを切るとフルブレーキと同じレベルで減速する」という謎仕様が消滅。減速率が大分減少し、旋回力上昇の恩恵を受けやすい。

よりプレイヤーに親切になった環境設定

  • モード選択前のファクトリーモード内の「コンフィグ」では、設定・変更できる要素が前作より更に増えた。*10
    • 特にBGMとSEの無音化が可能になった為、店舗毎に異なる音量設定の筐体でもある程度は自分好みに設定可能となった。
  • タイムアタックモードでは、前作のアップデートで追加されたガイドライン機能・ゴースト表示切替がタイムアタック中に可能となった。
    • 前作ではゲーム内通貨「Dコイン」が必要だったゴースト表示機能は走行時の基本ラインとランク毎の基準タイムで走る機能として標準化した。
  • 更に2019年4月以降のVer.2では、対人対戦時のアピール機能が「バトルスタンプ」として、「Dコイン」が必要だったコースバリケード機能が前作から復活。
    • バトルスタンプはボイス無し*11、コースバリケードは各モードのプレイで入手できるドライバーズポイント(DP)を消費する形に変更されている。
  • Ver.2では2009年の『5』から10年以上マスクデータであった「車へのダメージ」「タイヤ摩耗」が『ボディゲージ』機能としてある程度明示化された。
    • これは「壁へ接触すると『ボディ』にダメージ」、「ハンドルの切りすぎ、ドリフト、ブレーキ操作で『タイヤ』が黄色く光り摩耗=ダメージ」として表示されている。
      各部のダメージは黄緑オレンジの順で悪化していき、ボディが悪化すると加速性能・タイヤが悪化するとコーナリング性能が低下してしまう。

その他

  • 後述のようにスーパーユーロビート楽曲の更なる追加に加え、アップデートにより、旧シリーズのメニューBGMの一部復活も行われた。
    • ある条件を満たすことで全国対戦待受時のBGMがD5・D6のものに、Dフェスモード開始時のイントロBGMにはD5のプロフィール・ガレージ画面のBGMが使用されている。

賛否両論点

相変わらず癖の強い挙動

  • 従来作と同様のホバークラフトのような接地感のないふわふわとした挙動・接触判定はそのまま。
    • 2017年12月21日のアップデート後は、既に公式サイトで公開されていた基本的な走り方・やりこみ要素*12を紹介するムービーが、公道列伝の一部ステージの対戦前に流れるようになった。
    • 2019年4月以前のVer.1では、前作の挙動をベースに「パタパタ走法」の排除・車両の加速性の鈍化や初期性能を強化し、シリーズ経験者なら歴代でもかなり運転しやすくなっていた。
      チューニングを進めると、曲がり易くなった点とステアの変更も相まってオーバーステアを起こしやすくなるなど挙動が荒々しくなる為、相対的に初期状態が一番扱いやすいとも言えた。
      特にグリップと旋回力のバランス崩壊が顕著で、特に初心者が慣れ始めるSPEC2辺りから曲がる感覚があからさまに変わり、慣れるまでは時間を要するのは従来作と同様ではあった。
      • ただし、秋名などの一部コースでは「前作とは違った変な挙動を示す」といった不満意見が起こり、後のアップデートで該当コースの挙動が調整されたこともあった。
  • Ver.2でより重い挙動に刷新、挙動のクセを3つから選択できる「セッティング」機能*13も追加されたのだが、初心者にはどの挙動も重すぎてまともに走るのが難しくなった。*14
    • 敷居が高い挙動となった点は公式も認めているようで、Ver.2で追加された公道列伝「始動」では走行中にムービーを挟んで詳細な説明を行う他、イベントでの限定報酬獲得条件が「全国対戦での規定勝利数」から「全国対戦or全モード共通での特定コースの規定プレイ数」という『湾岸マキシ』シリーズに近いやり込み方式に変更される等、初心者への配慮も行ってはいる。
    • しかし、とてもではないが制御できない挙動のためかVer.2稼働のわずか8か月後で挙動が再び斬新されることとなった(Ver.2.2)。
    • 一番の問題点は カリスマランク*15が上がるまでセッティングが選べない ことである。よりによって人気車であるR34等はかなり曲がりにくいにもかかわらず「おすすめ」とあたかも初心者が乗りやすいかのように表記されており、この制限と組み合わさることで多くの初心者を苦しめた。*16仮にそれに気づいたところで、他の車を選ぶにはクレジットが必要な上、もちろん改造も最初から…とゲームシステムと合わせて初心者が苦しむ点となっている。

極端なまでに原作再現が重視されたCPUの仕様

  • 今作における対CPUモードである公道列伝、いわゆる原作キャラとのバトルの仕様が更に変化。相手毎に抜かせるポイント・抜かされるポイントがより明確になった。
    この仕様自体はVer時代に近い仕様だが、ボイスが再び無くなった今作では状況を示す台詞がない上に減速も余りに唐突。原作再現と気づきにくく、難易度がおかしいと受け取られやすい。
    • 例を挙げると、秋名での高橋涼介戦。原作でのバトル同様、第二セクションで強制的に抜かされ、第四セクションまではこちらの速度に合わせて加速する為、逆に抜かす事ができない。
  • 本編クリア後の「遠征」モードでは、相手毎にゴールするまでのタイムが決まっているらしく、コース中盤頃までは意図的にこちらのペースに合わせて走行してくる。
    • しかも一定タイムに満たないペースで走った場合、終盤に突如急加速して帳尻を合わせてくる。こうなると勝利は不可能である。
      逆もまた然りで、こちらのペースが一定タイムより早いと、中盤まで競っていたのに第四セクションから勝負を投げたかのように減速していく。
    • この調整は前作までの「文太に挑戦!!」とほぼ同じシステムなのだが、今作での調整は極端な為、一般プレイヤーでも露骨、もしくは雑と感じやすい。

痒い所に手が届かない新筐体

  • 「アドバンスドMT」は位置の問題で軽い操作では入れ間違いも起きやすく、尚且つ故障もし易い事から、主にタイムを極めたい人からは否定的な声もある。
    バトルギア4Tuned』のプロフェッショナル筐体の様に従来作のシーケンシャル風でプレイ出来る機能も無い為、従来のシーケンシャル式を好んでいた人には辛いものがある。
    • シフトミスといったリアリティなリスクが加わった事を考慮してか、 こんな割に従来作と同様の露骨なMT優遇仕様は健在である。 その上、アドバンスドMTへ切り替えた場合に性能が変動する事もない。つまりATを選択するとハンデのみを押し付けられる、事実上の地雷要素と化した。
  • ハンドルのデザインはセガの汎用ステアリングであり、見た目が良いとは言えず、その点での不評が多い。
    • また、このステアリングは実は『湾岸マキシ』シリーズにて現行採用されているステアよりも更に小型な物であり、舵角の純粋な操作性が上がったかというと微妙な所。
      特に原作でのガムテープデスマッチの再現バトルでそれが顕著に現れており、45度程ハンドルを切るだけで切り過ぎと扱われてしまう。
  • 旧筐体にはあったブレーキペダル左のフットレストが無くなった。モニターの保護面にはグレア加工が施されており、明るい店舗では照明等で反射してしまい、若干プレイし辛い場合がある。
    • ペダルの件は恐らくコストダウンの為と思われるが、これによって「適切に左足を休められない」「足がつりそうになる」といった問題が発生してしまっている。

問題点

新劇場版ベースの割には中途半端な演出面

  • 映画で使用されているBGMが使用可能で、公道列伝でも新劇場版三部作のストーリー部分は一応収録されている。
    ただし、新劇場版三部作自体が、原作ストーリーの序盤一割程度*17を映像化したものである為、これまでのシリーズと比べてもボリュームの目減り感は一様ではない。
    • 『6』で追加された、原作での「乱入からのバトル」を再現していたローリングスタートも再び無くなってしまった。
      • 2017年12月21日のアップデートでは「序章」の対戦前に、新劇場版でそのキャラの車が走行しているムービーが流れるようになったのだが、当然ながら「二章」以降には無い。
    • 公道列伝に関しては2017年12月21日、2018年7月14日のアップデートにて、新劇場版の範囲外となるステージが「二章」「三章」として追加された。
      • ただし何れも、登場しているコースや展開上の都合による消化不良感が否めない作りで、原作からのファンには違和感を感じる部分が多い。
        『二章』は、秋山渉とのバトルは「正丸」が存在しない為に「赤城」での1回のみ、最後のステージでは設定上は素人である御木が登場する。
        『三章』も「東堂塾」とのバトルは「塩那」が存在しない為に「八方ヶ原」のみ、「埼玉北西エリア連合」とのバトルに至っては岩瀬恭子のみ*18で終了してしまう。
      • 各章の内容も、「昼のコースでタイムアタック→夜のコースで原作キャラとバトル」という展開に一本化されており、単調さがより際立ってしまっている。
    • そもそも前シリーズ自体、各演出*19からして「アニメや原作といった括りのない、『頭文字D』という作品のゲーム化」という立ち位置が強かった。
      それを新劇場版のみにスポットを当て、今まで採用してきたキャラボイスや3Dキャラの掛け合いなどを放棄した点は制作側の都合を感じさせなくもない。
      • 同じように大量削除があった『4』と異なり、筐体こそ変わったがグラフィックやレースシステム自体は『8』からそこまでの大きな進化・変化が無い。
        過去作の要素を切り捨てて新劇場版のみにスポットを当てた割に、新劇場版らしい新要素が少ないことは特に槍玉に挙げられる。
  • お馴染みだったスーパーユーロビートは、稼働当初は『8』稼働時に開催されたランキングでの人気曲2つ*20が走行距離によって解禁されるのみだった。
    • 現在は復活コースのデフォルトBGMとして更に2曲*21が追加されており、「アニメ版・旧シリーズへの回帰」が行われつつある。
  • 収録車種に関しても稼働当初は前作からコースと共に大量削除され、従来作での慣例だった原作(映画)に登場した車種やエアロパーツの追加・復活は現在も一切無いまま。
    • 稼働開始から2年経過した現在の追加車種も、S207以外は「既存の車のモデルを小変更した、映画以外の『頭文字D』やその続編『MFゴースト』の関連車」のみで新鮮味も薄い。
    • 映画では秋名スピードスターズの脇役*22「守」「滋」の車でランサーEXターボ・KP61スターレット、端役で後期型S14シルビアとゲーム未登場車が複数登場*23していた。
      この3台は劇中でもレースシーンがあり、S14後期型はゲームでも『Ver.3』まで登場していた為、慣例から何れかの追加を予想していた多くのファンが裏切られる結果に。
      • 映画登場車の追加の兆候は一切無い割に、公式サイトの車種紹介ページの背景はスピードスターズの車が集合している画像であり、上記の件も絡めて憤慨するファンもいる。
  • 公道列伝の序章で登場するキャラクターの車も、前作に登場済のキャラはステッカーとナンバープレート以外は前作から流用している為、映画仕様が再現されていない。
    • その為「中村賢太」の前期型S14シルビアのボディカラーはオレンジではなく純正色の赤、「中里毅」のR32スカイラインGT-Rの前バンパーも「頭文字D」製のままである。
    • 数少ない新キャラである「絡んできた走り屋」*24のS13シルビアと「謎の走り屋」*25の86も、前作までの既存パーツで構成されており、両者とも再現性が低い。
      具体的には前者はボディカラーのミス*26、後者は各パーツ*27が未再現・キャラの外見が男性マイキャラの完全流用と、とても新キャラと言えない作りである。
  • キャスト変更の煽りを受けてか、シリーズでは『Ver.3』以降で初めて、キャラクターボイスが一切無くなった
    • 演出はレース前にキャラの一枚絵とテキストが数秒表示されるだけ。公道列伝だろうが対戦だろうが、とにかく淡々としている。
      一言も発せずに何の兆候もなく急に加減速するライバル達は勿論、お馴染みのドリフト披露で気絶する池谷先輩はシュールの極みである。
    • そもそも、新劇場版のウリの一つが、新世代キャスティングへの一新である*28はずなのだが、よりにもよってなぜそこを削ってしまったのか…。
      • 元々こうであれば賛否両論が精々だが、バトル前後の台詞やバトル中に特技を真似られて悔しがる等、従来作の演出面が好評を得ていただけに大きなマイナス点である。*29
    • 今作の数少ない追加要素である全国対戦のリベンジ機能も、リベンジを申し込まないと勝った方のプレイヤーの筐体で原作キャラに煽られてしまう。
      自分or他人から見えない何処かで『つまらない』『思ったよりも骨がない』『とんだ腰抜け』と煽られるのは勝った側からしてみても気分が悪くなりやすい。
      • この内『とんだ腰抜け』は高橋啓介の発言。原作でも時折このような発言をするキャラとはいえ、これでは「陰口」「罵り」である。
    • また、アーケードという特性上、次の人に交代せざるを得ないという可能性も考慮されていないということである。そこまで賑わっていないのかもしれないが…*30。同じプレイヤーと連戦できるメリットはあるものの、配慮が足りていないのではないだろうか。

車種性能の問題(Ver.1)

  • 今まで一定の評価を得ていた車種間の性能バランスは一転、あろう事か『Ver.』時代並かそれ以上に悪化した。
    • 稼働当初からNA6CEとスカイラインGT-R R32が異常な速さで環境を荒らした上に、チューニングがSPEC3にもかかわらず全国TA1位を取る等ゲームバランスが完全に崩壊。今後を期待されながら、尚もゲームバランスが完全に修正されてない為見限って撤去した店舗も…
      • 特にR32はあらゆる性能がずば抜けて高く、殆どのコースでノーマルのR32でフルスペックの他車に圧勝するという前代未聞の事件が頻発した。さすがに問題となり2018年2月22日のアップデートにて、R32の性能が全モードで更に弱体化されてほぼ解決し、下記補足内の様々な次点車種たちが使用されるようになっている。
    • その後は一部次点車種の弱体化・一部マイナー車種の性能強化も行われるようになっており、将来的には車種性能と対戦バランスの問題は改善されると言っていいだろう。
      • 因みに本作から丁度20年前の峠レースゲームでも同様にR32が強すぎ、一部車種が弱いという現象が見られたが、あちらはマイナーチェンジ版で調整が施されていた。
        まだオンラインが普及しておらず、基板・ROM交換で性能調整を行っていた時代のゲームと比較しても今作はバランス面がおざなり、と言わざるを得ないだろう。
  • また、Ver.2のタイムアタックでもJ'SAP1が各コースで猛威を振るっていたりと解決されたとは考えにくい。
+ R32&補正走行問題の詳細
  • 過去作では雨においては最強車種だった初期の作品を除き、R32を含むGT-Rシリーズは曲がりにくく、人気の高さ故に使用人口は多いものの決して初心者向けの車種ではなかった。
    だが稼働初期、初心者救済処置として「ノーマルからSPEC1の車種でコーナーを曲がると、SPEC1以上にチューンした車種よりも遥かに速くコーナリング出来る」仕様が存在していた。
    それをあるユーザーがSPEC1のR32で「筑波/往路」をTA走行する際にこの仕様を利用し、ランキング1位に入った様子を撮影した動画が拡散、それを応用したタイムの更新合戦が発生した。
    • 但しこの救済処置は前作の時点でも存在していたが、その時は効果が薄く、且つステアを最大限活用しないとコーナリングが出来ないゲーム性だったので特に問題視されなかった。
      • 原作でも峠を速く走る為に敢えてエンジン出力を落とす場面が複数あり、捉え様によっては原作再現と言えなくもないが、今作の場合は調整が見事に裏目に出てしまった。
    • 流石に開発陣も重く見たのか、2017年5月15日のアップデートでR32を含むフルスペック未満の性能が調整され、上記補正は消滅・同時に「筑波/往路」の走行性能も調整された。
  • このアップデートでこの問題は解決したかの様に思われたが、2017年10月頃までは相変わらずR32がタイムアタックランキングを半分以上独占していた。
    • 端的に言うと、「チューンされた」R32の性能は以前から大して弱体化されておらず、結局は何処も彼処もR32だらけなのも全くと言って良い程に変わっていなかった。
      強いて言えばR32の次点として上げられるRX-7系を代表に、現行86、NSX、S2000、ロードスター系が全国対戦で以前より若干見かけられるようになった位であった。

『4』レベルにまで退化したオンラインサーバー

  • 全国対戦を実装した『4』以降、続編毎に改善が行われ、前作では不評意見は殆ど聞かれない程に改善されていた全国対戦時のラグが復活してしまった。
    • 特にスタート直後や少し距離が離れた状態でブーストが掛かった際や、いろは坂のヘアピン後の加速勝負等の両極端な速度域で顕著。
      相手の動きが接近戦時に1秒ほど遅れているように見えたり、スタート直後にロケットのような急加速・ヘアピン後に極端な大減速がザラに発生する。
      • その為、『4』時代と同じくラグを利用した強引な追い抜きや走りをするプレイヤーも再び見られるようになってしまっている。
  • 稼働当初から極稀に、サーバー混雑が原因でゲーム終了時にタイムアタック結果やパーツ装着が反映されず、ポイントだけが消滅するバグも発生している。

相変わらずなポイント周り

  • 前作より殆どの入手・消費ポイントが半額レベルに減った。
    • 対人対戦以外では、基本的に勝っても最大400pts*31しか手に入らない。この点だけでは前作とそう変わらない為、今作はチームポイントの恩恵が大きい。
      チームポイント制度も出来た事によって、一台当たりのチューニングにかかる労力とお金は僅かにマシになったが、それでもなお手間がかかる。
      • 逆に言えば、所属したチームが活動している場合とそうでない場合とでポイント差が大きくなる。カード持ちの一見プレイヤーばかりだと、当然割を食う。
    • 今作では所持している車の台数に応じてチューニングパーツの割引が受けられる救済処置が新たに採用されたので、それも上手く活用したいところ。
      • 2台までしか所有していない場合は通常価格だが、3~4台で2割引、5~9台で3割引、10台以上所有している場合は4割引になる。
  • 一方で改善が殆ど見られないのがドレスアップパーツ。価格がほぼ前作据え置きな上、こちらには割引要素もない。ボディカラー変更の価格も相変わらず。
    • Ver.2より各ポイントがチューニング・ドレスアップパーツともに大幅に値上げ。多数のプレイヤーから不評を買ってしまっている。

相変わらず不便なカスタマイズ

  • パワーチューニング(エンジン・駆動系及び吸排気系)を先に施すと、加速が相当もたつくようになる罠も健在である。
  • ATとMTの変更も用品系ショップで購入して交換する点も健在。しかも500ptsと2プレイ分のポイントが取られてしまう。
    • そもそも前述した通り、ニュートラルにするとMTでもAT操作に変わるので益々意味の無い不便な仕様に。
  • マイキャラパーツの入手手段が非常に限られている部分も据え置きで、不便である事に変わりない。
    • 因みに2019年7月のアップデート以前は、付け替えたor装着しなかった際、前に装着していたor装着しなかったパーツが破棄される仕様が健在だった。
      2019年7月のアップデートで「マイキャラセレクト」機能としてマイキャラパーツ保存にようやく対応し、稼働から2年目にして解決した。
  • またしてもナンバープレートにおいて選択出来る地名が、登録した筐体の県に依存する仕様。
    • 更にナンバーの数字が変更できない所も前作同様。種類だけ見れば多彩なだけに勿体無い仕様である。

記録等に関する問題点

  • 前作からの引継ぎは完全に不可能。大幅削減仕様もあるかもしれないが、流石にそれは頂けないと言わざるを得ない。
    • 正直、これについては今に始まった事ではないのだが、用意された代替措置が、前作の走行距離に応じてポイントと専用マイフレームが獲得出来るというもの。
      これも稼働期間の割に獲得ポイントが少ない為、嬉しく思えるかはやはり微妙だろう。
    • 因みにこの特典を受けるには、このゲームのデータが紐付けされている媒体をSEGA IDに登録する必要があるので注意。
  • 相変わらず新規車種登録には追加料金が必要(標準設定100円)。せっかくAime・バナパス化で全車種保存が可能となったにもかかわらず、何をもったいぶる必要があったのか…
    • 条件を満たすと手に入る無料サービス券が存在するが、入手出来る機会が非常に少ない為に非現実的。

稼動当初のシステム削減ぶり

  • またしてもグラフィックの制作・移植に手間取ったのか、稼働当初は『4』以来の大幅な車種とコースのリストラが再び発生していた。
    • 稼働初期は映画に登場したメイン車種・有名な既出車種・極々一部の映画及び原作登場車種と、「箱根」を除いた『4』に収録されたコースしか収録されていなかった。
  • それだけに留まらず、全体的に映画に登場しない・基本的な部分以外の要素も削減されており、最新鋭ならではの筐体性能・競争要素を除けば前世代に逆戻りしたような様態。
    • エアロパーツの質が良いので単純比較はできないが、他ライバルゲームと比べても、重要要素である車種・コースが大幅に削減された部分は流石に大きな問題と言えた。
  • 2017年8月以降、約2ヶ月毎のアップデートで車種・コース共々順次復活、エアロ装着不可だが完全新規車種のS207も登場しており、現在は車種以外の大半が改善されている*32

対戦における問題点(Ver.2)

  • タイヤ温存の方法が従来の加点方式から一転、Ver.2ではタイヤゲージの変色を抑えるほどにハンドルを切らないほうが有利になる減点方式に変更された。
    • また、ブレーキを踏んでしまうことでもタイヤが悪化してしまうために、あろうことかコーナーの手前でアクセルオフにしたうえで1速に下げるというプレイングが横行し、物議を醸した。
      • 上記はオーバーレブ状態が続くとタイヤが悪化するというアップデートがVer.2.2にて行われたため現在ではこのプレイングを行うプレイヤーは皆無だが、Ver.2稼働時期が短縮された原因の一つになっていると思われる。

スキール音が大きすぎる問題(Ver.2.2)

  • ハンドルを少しでも切ると発生するスキール音があまりにも大きく、甲高い音とあって店舗次第ではかなり遠くまで響き渡る。
    • セッティングでSE音量調整はできるが、当然エンジン音なども小さくなるため根本的な音量バランスの悪さを改善できない。

総評

『新劇場版 頭文字D』に合わせて心機一転、根本的に世界観を見直してゲームや挙動もリフレッシュ。新しい世代へバトンタッチし、そして再スタート。

しかし世界観を変えた割には基本内容が大幅削減され原作再現性も大幅に低下、それどころか新劇場版再現として見た場合ですらも問題になる点が散見され、更には前作までの「負」の要素が余り改善されているとは言えない点も多く、下手をすればACシリーズ9作目にして15年前の初代レベルに逆戻りした部分まであるなど、ファンが納得出来る出来栄えとは到底言えないレベルでの稼働開始を迎えることに。

一応、レースゲームとしてはきちんと体を成してはおり、破綻しているゲームバランスや高難易度寄りに偏りきった内容、その他問題点に瞑れば遊べなくは無い。事実、稼働から2年後には過去作の要素が複数復活、『Hot-Version』とのコラボレーションと、やりこんでいるユーザーに限るが新旧ユーザーに嬉しい方向へと徐々にだが進んでいった。単体のバージョンとしての稼働年数がシリーズ最長の4年も継続したことがその証明と言えるだろう。

それでも、今作において新劇場版を題材としたこと自体を非難する姿勢は『ARCADE STAGEシリーズ』を拠点とするプレイヤーの間でも無関係ではなかった。中にはこの点だけを根拠に「Zeroは失敗作」と言ったような批判の槍玉として挙げられることすらも散見され、現在に至るまで禍根を残してしまうことに。
結局、そうした情勢を体現したかのように、心機一転にありながら新劇場版を題材にしたタイトルは今作限りとなり、次回作『頭文字D THE ARCADE』では新劇場版要素自体が影も形も無くなることとなった。


余談

東方コラボ

  • 2019年12月5日に突如東方Project」とのコラボが発表された。
    • 予想外にもほどがあるコラボの組み合わせであり困惑の声も聞かれたが、ユーロビート調の東方アレンジ2曲追加、東方の痛車風デコレーションが購入できるEXパーツの配布など内容も充実。新規プレイヤーの増加にも一役買ったようだ。
      これらのコラボアイテムを入手できる「特別編」エピソードは秋名湖から筑波、秋名、そして群サイを転戦するようになっており、初心者が一通りの難易度の代表的コースを試せるようにもなっている。
      本コラボについては特設ページまで作られるほどの気合の入れよう。その特設ページでは第1弾に続き2つの「Coming soon」枠があり、長期に亘ってのコラボとなることが示唆されている。
    • 最終的に第3弾まで展開された。限定モードでCPU*33と数回対戦する(数ステージある)と貰えるチケットを1枚または3枚とショップで交換する形式になっている。交換する形式ということはもう1回遊ぶ必要があるが、交換には 14日間という期限がある *34
      • 復刻もされたがこの点は変わっていない。ただでさえこういった期限はユーザーに不利なだけである上、コロナウイルスの影響で出歩く回数が減っているであろう現状ではこれはいかがなものか。
      • 次回作では(他イベントも)同社の三国志大戦のようにスタンプ形式となった。週ボーナスなどもあるので、ちょっとだけ遊ぶ人から、たまの休みに徹底的にやりこみたい人まで、幅広いユーザーが遊びやすくなった。また、新アイテムも増えた。

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最終更新:2023年10月21日 16:08
添付ファイル

*1 俗に「番車(番長車両)」と言われる。基本的には原作でそのコースを本拠地とするキャラの車が当てはめられている。

*2 稼働当初は多数の車が削除されていたが、アップデートにより現在は全ての車種が復活している。

*3 同誌は土屋圭市氏がMCを勤め、アニメ版『頭文字D』の演出協力や監修を務めた。例えば、TVアニメ版の一部車両のエンジン音等は土屋氏のAE86や同誌に登場したチューンドカーのもので、土屋氏自身もTVアニメ版において本人役で出演(しかも藤原文太の友人という背景付きで、本人の自伝に『頭文字D』のキャラを加えたともいうべき内容のドラマCDまである)、副MCである谷口信輝氏は新劇場版の各車のサウンド収録を担当(ついでに豆腐屋出身のAE86ユーザーという拓海によく似た経歴を持つ)、同副MCである織戸学氏は『頭文字D』のファンを公言し、86/BRZレースにて新劇場版の宣伝ラッピングを施した現行86で参戦する等、関係は深い。

*4 '04年度。ちなみに本車を打ち破ったのが、原作後期の啓介仕様のモデルである、RE雨宮のデモカーRX-7である。

*5 '14年度~。殿堂入り魔王

*6 '08、'13年度。現殿堂入り魔王。戴冠以来、5年近く王位を守った、啓介仕様のモデルであるRE雨宮デモカーを打ち破ったのがこのマシン。

*7 もともと「群サイ」は自転車をメインとする複合施設である為、サーキットとは言っても道幅は全体的にかなり狭い。自動車が走行するには難しい箇所が多く、同ビデオ内でのルールも「先行・後追いの頭文字D方式」「追い抜きは危険回避以外では禁止」とし、約4、50秒ほどの区間を使用して1コーナー進入時とゴール時の車間距離の差や、道中のコーナリングの差で勝敗を判定している。

*8 タイヤが大きく音を上げる程ハンドルを切りすぎる・溝跨ぎ失敗・壁に接触すると、タイヤが激しく磨耗してバトル後半に加速力が鈍ってしまう。

*9 『5』でコーナーリングすると高回転域でも目に見えて回転数が落ちて失速する要素が追加され、この現象を回避する為にブレーキとアクセルペダルを反復運動的に乱暴に扱う走法のこと。この走法の重要性は『5』以降の続編毎に強まっていた。

*10 ハンドルの重さ、BGM・SEの音量(それぞれ無音化も可能)、デフォルトBGMの固定、使用するメーター・コップの変更、強制終了・コーナー予告・ゴースト・ガイドラインの有無、タイムアタックリザルトのスキップ。

*11 前作では有料サービスの頭文字D.NET会員のみ公式サイトからボイスタイプを変更でき、各タイプの声は各キャラクターの声優陣が掛け持ちで担当していた。

*12 ゲーム内では『文太チャレンジ』と表記。内容は「敵に大差を付けて勝て」等のわかりやすい物が大半だが、「コーナーを攻めろ」「タイヤをへたらすな」という抽象的なものも。

*13 選択肢は「マイルド」「スタビリティ」「ピーキー」。コーナリング時の進路補正の強さや速度の落ちやすさに影響し、後者ほど補正が弱く・速度が落ちにくくなる。かつては『6』のみに存在していた要素であった。

*14 特にR34などは酷い。なおR34は初心者にもお勧めとゲーム内では表記されている

*15 要するにプレイ回数で経験値を稼ぐと上がるユーザーのレベル

*16 レベル10でスタビリティが解放、ピーキーは30で開放。

*17 コミック巻数で言えば全48巻中の5巻まで。高橋涼介とのバトルが終わった所、と言えばわかりやすいか。

*18 埼玉北西エリア連合として原作でバトルした走り屋は「秋山渉」とカプチーノ乗りの「坂本」、参謀役のアルテッツァ乗り「秋山延彦」の3人。岩瀬恭子は厳密には『定峰峠が拠点のチームを秋山延彦と組んでいる走り屋』に過ぎないのだが、本シリーズでは便宜上同じ括りにされている。

*19 キャラボイスこそ旧アニメシリーズと同じ声優だったが、『4』以降もライバルキャラのアイコンや一部デモシーンには原作絵が使用され、一部ライバルの車では原作仕様と旧アニメ仕様のパーツが混在していた。

*20 1位の「THE TOP」と6位の「STOP YOUR SELF CONTROL」。それぞれ、前者が『7』での椿ライン及びプロジェクトD等のBGM、後者が『Ver.3』での秋名(夜)と秋名雪のデフォルトBGM。

*21 秋名雪に『6』で同コースのデフォルトBGMだった「FOREVER SAD」、定峰に同作の椿ライン及びプロジェクトD戦のBGMだった「MAD DESIRE」。

*22 脇役といっても台詞や出番が複数ある、いわゆる「扱いの良い脇役」である。

*23 単なる一般車役としてもZ32フェアレディZ・JZX110マークIIグランデiR-Vと走りの良い国産スポーツカーが登場している。

*24 ポニーテールの男「弘道」と片割れの男「正一」の2人組。仲間の180SX乗り「章央」と共に、中里を倒したハチロクトレノを確認しに秋名に訪れ、そこにいた樹とハチゴーを3人で貶した為、拓海の逆鱗に触れ、彼の運転するハチゴーに抜き去られた。

*25 全体像が写らないものの、容姿が拓海に似ている男。映画での声優もアニメ版で拓海を担当した三木眞一郎氏で、愛車の86のナンバーも「3-954」とアニメ版の拓海トレノの「13-954」を模している。

*26 映画では紺の単色だが、今作では紫/グレーのツートン。

*27 映画ではトヨタエンブレムを外したボンネットとトランク(輸出仕様「TOYOTA」のエンブレム付)に、純正リアスポイラーが装備されていた。

*28 主人公の藤原拓海の場合、三木眞一郎氏から宮野真守氏に変わっている。アニメ第一期が90年代作品な上に、当時から実績のあるメンバーを起用していた事もあり、旧来の声優陣は既に大多数がベテラン・大御所となっている。

*29 本シリーズは湾岸マキシと並び、今となっては数少ない走り屋題材のゲームであることからレースゲームとしての需要も存在するが、「レースゲームとしては癖が強いが、原作再現度の高いキャラゲー」として評価できる部分のほうが多い。

*30 セガのアーケードゲームであれば、例えば三国志大戦シリーズなどは最大でも3試合すると絶対に一度終了する仕様になっている※稼働末期など、カード無しで数千円で何時間遊び放題、といった料金体系をとることはあるが。

*31 それぞれ勝利orゴールで300、ドリフトボーナスが最大100。

*32 上記で指摘されている公道列伝の内容の薄さも全国対戦をメインに遊ぶプレイヤーであれば気にならず、そういう意味では前作と変わらない感覚で遊ぶことが出来るだろう。

*33 ちなみに相手は人気(?)のあの東京から来たオタクコンビである。

*34 コラボの期間とは別。一応、古いチケットの期限も切れていなければ最後に取得してからにリセットしてくれるという救済措置はある。