スーパーボンバーマン R

【すーぱーぼんばーまん あーる】

ジャンル アクション

対応機種 Nintendo Switch
プレイステーション4
Xbox One
Windows 7/8.1/10
メディア 【Switch】ゲームカード
発売元 コナミデジタルエンタテインメント
開発元 ヘキサドライブ
発売日 【Switch】2017年3月3日
【PS4/One/Win】2018年6月14日

価格 【Switch】5,378円
【PS4/One/Win】4,298円(各税8%込)
廉価版 スマイル プライス コレクション
【Switch】2018年11月29日/2,682円(税8%込)
判定 なし
ポイント およそ10年ぶりのコンシューマーボンバーマン
Switch版は初期の酷い入力遅延などで評価を下げた(アップデートで改善済)
キャラに新たな声優と設定が付いたがそれ以外は変わり映えが少なめ
追加キャラはもはやコナミオールスター
ボンバーマンシリーズリンク


概要

コンシューマータイトルとしてはおよそ10年振りとなる、ボンバーマンシリーズの新作。KONAMI発売としてはほぼ初めてとなるタイトルでもある。
ニンテンドースイッチのローンチタイトル*1であり、大きな期待をかけられていた。
ストーリーは『スーパーボンバーマン2』『3』のリブート的な側面があり、ボンバーマン八兄弟がバグラーによって蘇った凶悪ボンバー五人衆と戦うというもの。
八兄弟を始め、キャラクターは声がついているが、既存作品とは全く違うキャスティングである。

ゲームシステムの多くは基本的にそのまま。爆弾を設置し、爆風を当てて壁を破壊したり敵に当てて倒したりするゲーム。
オンライン対戦にも対応しており、従来シリーズ通り対戦モードはなかなか楽しめる内容となった。

評価点

  • 新ハード相応のグラフィック
    • 当初は明度が暗すぎて段差がわかりづらいなどの問題はあったが、アップデートで修正されている。
      • ストーリーモードはパッケージと同じ絵柄で、アニメーションは2D。動画枚数が非常に多く、動きが活き活きとしている。
  • こまめなアップデートによる対応
    • 概ねユーザーから多く不満のあがった要素は改善されている。以下の問題点にあげるが、大分現在は普通に遊べるようになっている。
    • 新要素も徐々に追加されており、今後も公式は盛り上げようと様々な要素を用意しているという。
  • 対戦で使えるキャラクターが豊富で、その容姿もカスタマイズ出来る。
    • 特筆すべきは、人気の高い凶悪ボンバー五人衆のプレイアブル化(特に今まで操作できることの無かったマグネット、ファントム*2、プラズマ)で、好意的に受け止められている。
      • 凶悪五人衆+隠しキャラは、特殊能力が実装されている。プラズマボンバーとセクシーボンバーが二強と言われているが、前者はボタンを押した時でなく、離した時に爆弾を設置するため設置が難しく、後者は爆弾を置いたとき、敵が爆風の範囲に居るとすぐ爆発して自分が巻き込まれるため、どちらも扱いが難しい上級者向けとされている。
  • 追加キャラも多数参戦しており『悪魔城ドラキュラ』のシモンや『グラディウス』のビックバイパー、『SILENT HILL』の三角頭などコナミ作品の名物キャラや『ランブルローズ』の日ノ本零子、ハドソンの名作『サラダの国のトマト姫』のトマト姫、そしてまさかの『ときめきメモリアル』から藤崎詩織と中々賑やかなメンツが参戦している。
    • ただし、それらのキャラがそれぞれどのような声優が務めているかは一部例外を除き不明*3であり、Ver2.0で加わった追加ストーリーでのエンディングで「その他ボンバー」として声優一覧が抽象的に載っているのみ。
+ 凶悪ボンバー五人衆の特殊能力
  • マグネットボンバー
    • 能力は直線上の相手に吸いつく「マグネットボム」(ただし、途中に段差や坂がある場合と、相手が自分と同キャラの場合は反応しない)。
      • なお、この能力は「スーパーボンバーマン2」のマグネットボンバーのそれとほぼ同じである。懐かしさを憶えた人もいるのではないだろうか。
  • ゴーレムボンバー
    • 能力はキックやパンチが不可能かつ、相手にぶつけると押しつぶせる重い爆弾「ゴーレムボム」(ゴーレムボンバーは動かすことが可能)。
    • ぶつければ相手を一撃で倒せるため、ストーリモードの五人衆撃破に役立てることができる。
  • ファントムボンバー
    • 特殊能力は爆発しない偽物の爆弾「ファントムボム」。
    • ファントムボムのある場所は、通常の床の上のようにどんなキャラも通ることが可能。
      • ストーリーモードではあまり役に立たないが、対戦の時に自分の得られたボムアップの数が少ない場合、特に役立てることができる。
  • セクシーボンバー
    • 特殊能力は相手が爆風の範囲に入った時にすぐ爆発するセンサー爆弾「セクシーボム」
      • 強力な特殊能力だが、前述のように自分も巻き込まれ易いため、(後述のプラズマほどではないにせよ)扱うには慣れがいる。
    • 因みに隠しキャラクターはセクシーボンバーと特殊能力が同じである。
  • プラズマボンバー
    • 特殊能力はボタンを押しっぱなしにしてためることにより爆発する時間を調整できる「プラズマボム」
    • 特筆すべきは全くためないで爆弾を置くと、通常の爆弾の約二倍爆発するのが速いこと。これによって壁を早く掘れる上、敵を攻撃するのにも強力なため、強キャラとされている。
    • ただし前述のように、ボタンを離した時に爆弾を置くため設置する場所がずれ易く、かつ爆発する速度の速さによって自爆しやすいため、上級者向けのキャラとも言われている。
      • その能力の性能によってストーリーモードのボスの巨大メカを倒しやすいため、ジェム稼ぎのために「プラズマ周回プレイ」をする人も多かったとの事。
  • BGMの出来が良い。特にモリモリスター、セクシーボンバーのテーマ、凶悪五人衆の巨大メカ戦のBGMは評価が高い。
    • ただほぼすべての曲が新規であり、せっかく『スーパー』を冠しているのだから、「過去作のBGMを少しは使ってもいいのでは?」との意見もある様子。
      • 実際に初代作からお馴染みのBGMは一切収録されておらず、物寂しく感じる人も多い。ハドソンが事実上一切関わっていないからだろうか……。

賛否両論点

  • ボンバーマンの設定
    • 本作では、白ボンを長兄とするボンバーマン八兄弟がメインとなるストーリーとなっている。敵は相変わらずバグラー。海外での展開を見据えてかアメコミ風の画風になっている。
      • アメコミの画風や、今風のキャラ付けなどにはやや賛否が分かれる。特にファントムボンバーは名前変更も含めて賛否が激しい。
    • 声優やデザインはバグラーなどを含めて一新されている。一方で凶悪ボンバーマン達はジェッターズ縁の声優である郷田ほづみ氏*4、そして芸人であるアメリカザリガニ*5が起用されている。「どうせならバグラーも麦人氏から変えないでほしかった」との声も。
      • また、これまで女性声優が担当していた*6白ボンに初めて男性声優(河本啓佑氏)が充てられていることに違和感を覚えるプレイヤーもいる。ただし河本氏の演技力に問題はない。
      • ただプラズマボンバーなど、概ね「イメージ通り」との評価が多いキャラがいるのも事実である。
  • ボンバーマンシリーズとしては良くも悪くも保守的。
    • 基本的なところは全て抑えているため、対戦はやはり盛り上がる。みそボンなど過去の『スーパー』で導入されたシステムは概ね採用されている。
    • 特にネット対戦は気軽に遊べるうえ、Wiiのボンバーマンと比べてラグによる画面遅延もほぼなく、正にオンラインボンバーマンの集大成となっている。
      • 悪く言えば保守的で変化に乏しいとも感じる内容であるが、逆に言えば安定して楽しめる対戦ゲームだと言える。
    • 一方で削られた要素も多い。ボタン押しっぱなしによるボムの連続配置やラインやリモコンボム等の一部特殊ボム、バトルモードでの戦績表等。
      • 特にマスコットキャラとして定着していたルーイの非採用を残念がる声も多い。
      • とはいえ、新しく追加されたステージの高低差は概ね違和感なく馴染んでいる。

問題点

  • ストーリーが薄い
    • ストーリー自体は勧善懲悪ものであるが、掛け合いが各ステージ開始時とボス前の2つしかなく、全体的に薄い。キャラクター付けがあるとはいえ、ハマれるかと言えば微妙。
    • ただ、一名除いて今一つシリアスに徹しきれないボンバー五人衆と八兄弟の掛け合いは、見ていてそれなりに楽しめる内容となっている。
  • キャラの性能差
    • 八兄弟の性能は特に変わらない。対して凶悪ボンバーや隠しキャラには特殊能力があるため、性能差が生まれている点は惜しい。
      • 八兄弟も作っておきながらキャラ個性なしというのも、そもそもキャラの多さを活かせていない。
      • しかし、キャラクター全員に特殊能力を持たせれば、バランス崩壊は目に見えるため、その辺は難しい点であるといえる。
    • 当の特殊能力持ちである凶悪ボンバー五人衆にも少なからぬ格差は生じている。特にファントムボンバーの特殊能力が弱い。
      • 流石に『2』のリモコンボムを再現すると強すぎるとはいえ、なぜこんなに弱い特殊能力なのか疑問の声も多い。
      • 逆に言えばバランスを悪化させていないともいえるが…『5』の地雷ボムの再現など考えようによっては他にもあるはずなのに…。
+ Switch版アップデート前の問題点
  • Switch版発売初期におけるアップデート前の仕様がいろいろと微妙だった
    • まず本作最大の問題点として、コントローラーの入力遅延があった。ボタン入力の度に変な間が入るようになっており、思うように動かせないため、操作感が劣悪だった。
      • 「オフラインならばすぐ慣れる、もしくは問題無い」という意見も少なくはなかった。しかし間などなければ良いことには違いなく、本作の評価を下げる要因になったのは確か。
      • さらにこの点はゲーマーになればなるほど気になる点であったため、多くのプレイヤーが期待するオンラインネット対戦では遅延の影響も大きくなって致命的な痛手となり、「オンラインではゲームにならない」といった酷評すらあった。
      • 早期にKONAMIはこの件に関するコメントを発表し、なるべく早期に対応することを宣言した。そのとおり現在は概ね直っている。
    • 修正された現在は比較的快適となったのだが、主にこれが原因でSNSを中心に悪評が広まり、現在でも続くネガティブなイメージが定着してしまった。
      • ちなみに厳しい人の目線からは「まだ遅延を感じる」という声もある。
    • 対戦中はお馴染みの見下ろし画面によるものになるのだが、何故か無駄にカメラが動く。
      • しかも妙にユラユラとしており、3D酔いする人は若干気持ち悪くなる可能性がある。現在はカメラモードを設定出来るようになった。
    • ボスの難易度調整がやや極端で、難しすぎる場面も多かった。現在はバランス調整された。
    • 以上の不便な点は概ね先の通りアップデートで解消されている。
      • ただし、今でもローディング画面でロードが終わらず事実上ゲームが続行不可能となる不具合も発生している。
  • ジェム稼ぎがしづらかった
    • 大量のアクセサリーや高額な追加キャラ&ステージの為に何万の価格がいるのに対し、1ワールドで稼げるのは多くて2400ジェム程度。
      • その為、最も効率の良いとされているワールド1・エキスパートレベルの周回を上記のプラズマボンバーでこなす必要があり、かなりしんどい。
    • アップデート後はこの問題が改善され、バトルモードでもジェムが稼げるようになった(バトルに時間を費やす事が必要になるが)。

総評

Switch参入作として大きな期待を受けていたが、初動でしくじってしまった作品。
アップデート前の仕様を見るに、何故気づけなかったのかという問題点も多く、現在でも悪評を拭え切れていないのが実情。
しかし、アップデート後は概ね改善されており、遊ぶうえで明らかに不便さを感じる部分は減っている。
現在は普通に遊ぶうえで「これは厳しい」と言える要素はほぼなく、ボンバーマンの新作らしく接待ゲーとしての需要も満たしている。
無視できない問題点や好みの分かれる点はまだ多いが、少なくともボンバーマンとして無難な出来になっているので、興味があれば手に取っても良いだろう。

余談

  • 日本と海外では評価がかなり分かれている部類。それも、日本の方が圧倒的に悪い。
    • アップデートで改善された後も、どういうわけか主に日本では悪評が止んでおらず、下手なクソゲーよりも悲惨な状況となっている。
      • これは一度クソゲー扱いされた作品は、SNSなどで一気に口コミで広がり過ぎると汚名を返上し辛い点が関係していると言える。
      • この点は他ゲームにおけるメーカー対応の悪さを一緒くたにしたネガティブキャンペーンという側面も強い。実際本作の対応に関しては「仕様」などと片付けることはせず、しっかりアップデート対応して遊べるゲームにはなっている。
    • 一方、海外では概ね好評となっている。これほど価値観の違いが露骨に出ているゲームも珍しいだろう。
  • 入力遅延の問題が波及し「Switchのジョイコンそのものに問題がある」という噂が立った。本件に関しては完全にソフト側の問題である。
    • 実際にジョイコンの左側で不具合が発覚していたため、それと絡んで問題が大きくなってしまった側面があるが、ハード側に起因する入力遅延は「無い」という結論が大方である。
  • 一部のボスにはちょっとした小ネタが存在している。
    • セクシーボンバーの第2形態であるエレガントドリーム戦は、実は本作のED曲のアレンジ。
      • 戦闘中のボイスの一部もその歌詞になっているのだが、「音痴」という設定に習ってか音程やリズム感が上手いこと無茶苦茶になっている。
      • ちなみに、「elegant dream」の単語の頭文字をそれぞれ取ると「ED」になる。狙ったのだろうか。
    • プラズマボンバーの第2形態であるグインビー・ジャッジメントは、同じコナミ発のツインビーシリーズに登場するキャラクター・グインビーが元ネタ。